オリックス(☆3対1★)日本ハム =リーグ戦18回戦(2022.08.06)・京セラドーム大阪=
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日本ハム
1000000001700
ORIX
20000010X3901
勝利投手:東 晃平(1勝0敗0S)
(セーブ:本田 仁海(1勝3敗2S))
敗戦投手:田中 瑛斗(1勝3敗0S)

本塁打
【オリックス】吉田 正尚(12号・1回裏2ラン)

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◆オリックスは1点を追う1回裏、吉田正の2ランで逆転に成功する。そのまま迎えた7回には、吉田正の適時二塁打で貴重な追加点を挙げた。投げては、先発・東が6回途中1失点でプロ初勝利。敗れた日本ハムは、9回に一打同点の好機をつくるも、あと1本が出なかった。

◆今季のオリックスは日本ハム戦12勝5敗だが、球場別の勝敗は京セラドーム7勝0敗、札幌ドーム2勝3敗、東京ドーム2勝1敗、ほっともっと神戸1勝1敗。京セラドームの日本ハム戦は昨年10月7日からシーズンをまたいで8連勝中。

◆日本ハムベンチに"谷内神"が降臨した。1回の攻撃中。4番古川裕大捕手(24)のファウルフライが三塁側ファウルゾーンへ高く舞い上がると、打球の落下点は三塁側ベンチの左端へ一直線。そこには、パイプいすに座っていた谷内亮太内野手(31)がいた。谷内は座ったまま、左手にはめていたグラブを構えて打球を見事にキャッチした。普段から好守を見せれば、ネット上で"谷内神"と称賛される守備職人ぶりをベンチ内でも披露。隣にいた近藤健介外野手(28)も思わず笑顔になる"ファインプレー"だった。

◆オリックス吉田正尚外野手(29)が初回、逆転の12号2ランを放った。1点を追ったこの回、2死二塁で日本ハム先発・田中の150キロ速球を捉え、相手ファンの待つ左翼スタンドへ。「感触もよかったですし、逆方向でしたけど(打球も)よく伸びてくれました! 早い段階で逆転できてよかったですし、東に勝ちをつけられるようにこのあとも頑張ります」と、プロ2試合目の先発登板の東を援護した。

◆日本ハム新庄剛志監督(50)が2打席連続死球に怒ったオリックス杉本裕太郎外野手(31)を直接、なだめた。3回1死無走者の場面。先発田中が第1打席に続いて杉本へ死球を与えると、杉本はゆっくりとマウンド方向へ歩き出した。その瞬間、三塁側の日本ハムベンチから選手やコーチ陣も一気に飛び出し、続いて一塁側のオリックスベンチからも選手、首脳陣が飛び出した。BIGBOSSもゆっくりとベンチから歩いて登場。一直線に向かったのは一塁まで到達していた杉本のところだった。ボディータッチをしながら"謝罪"とみられる言葉をかけると、杉本も笑みを見せて、その場は収まった。両チームの選手らが引き揚げると責任審判の丹波球審は「両チームに警告を与え、試合を再開します」と場内にアナウンスした。

◆オリックスが見事な中継で、日本ハムの同点の走者の本塁突入を阻止した。4回2死二塁で、郡が左翼フェンス直撃の二塁打。二塁走者のアルカンタラがホームに頭から滑り込んだが、外野手からの送球を受けた遊撃の紅林弘太郎内野手(20)が若月健矢捕手(26)に好返球。若月がアルカンタラの滑り込んでくる手にタッチした。アウトの判定に、日本ハムベンチはリプレー検証を要求。検証の結果、アウトの判定は覆らず。紅林の強肩が光った守備になった。

◆4回裏が始まる直前で、二塁塁審を務める土山審判員にアクシデントが襲った。イニング間の日本ハム守備陣の練習中のボールが右側頭部を直撃。しゃがんで痛みを堪えていた土山審判員の元へオリックスのトレーナーや二塁を守る杉谷拳士内野手(31)が駆け寄った。幸いにも大事に至らず、土山審判員は笑顔で立ち上がって、そのまま試合出場を続けた。その様子がテレビ中継でも放映され、ネット上では「審判さん大丈夫そうで良かった。」など安堵(あんど)の声とともに「審判の笑顔いいな」「笑顔の素敵な審判さん」など、土山審判員の神対応スマイルに癒やされたという声もあった。

◆日本ハム新庄剛志監督(50)が、2打席連続死球に怒ったオリックス杉本裕太郎外野手(31)を直接なだめた場面を振り返った。先発した田中瑛斗投手(23)が1回に続いて3回にも死球を与えて杉本が激高した。BIGBOSSは「いいバッターには、ああいうインコースのシュートを投げないといけないんだけど、"ぶつけるまでのコントロールのなさ"は良くないですね。ギリギリで攻める分にはいいですけど、2回も当てたらいかん。そりゃ怒るわ」。杉本はマウンドへ歩みかけた後に一塁へ向かったが、両軍ベンチから選手らが飛び出し、一触即発ムードに。その中で新庄監督はゆっくりと杉本の元へ。声をかけた内容は「(杉本を抑えるには)インコースいかないと仕方ないから...悪いことしたねって言ったら(杉本が)『あ、ビッグボスだ』って言ってきて」。謝罪すると、驚かれたという。「だって前回も(7月19日の対戦でも田中が杉本に)当てているしね。これは、ピッチャーの技術の問題。だから、申し訳ないです、と。そしたら『全然、大丈夫っすよ』って。『ビッグボスだ。ビッグボスだ』って2回くらい言っていました」と、一連の流れを振り返った。ちなみに両チームの選手らがベンチへ引き揚げると、責任審判の丹波球審は「両チームに警告を与え、試合を再開します」と場内にアナウンスした。▽日本ハム田中(3回途中2失点で自身3連敗。新庄監督は2軍降格を明言) 試合を作れずに、このような投球になってしまい申し訳ない気持ちです。

◆日本ハム根本悠楓投手が2勝目を懸けて7日オリックス戦(京セラドーム大阪)に先発する。練習後に吉田輝星投手から「明日、完封しますって言えよ」とハッパを掛けられたが「いやいやいや、そんな、無理です」と苦笑い。前回登板だった7月31日楽天戦は、3回1失点4四球で先発の役割を果たせなかった。「毎回、同じように四球が多いので、そういうことがないように」と肝に銘じた。

◆日本ハムは2連敗で、京セラドーム大阪では昨季から9連敗となった。先発した田中瑛斗投手(23)が3回、杉本に2死球目を許し、乱闘寸前の騒ぎに発展した。打線は1回、今川優馬外野手(25)の先制打の1点と力なかった。新庄剛志監督監督(50)の主な一問一答は以下の通り。-田中が2死球新庄監督 テンポ良くないね。工夫がない。死球もいいバッターには、やっぱああいうインコースのシュートね、投げないといけないんだけど、ぶつけるまでのコントロールのなさは良くないですね。ギリギリで攻めて攻めて、攻める分にはいいんですけど、2回も当ててはいけないですね。そりゃ怒るよ。-杉本にはどんな言葉を新庄監督 まあまあ、インコースね、いかないと仕方ないからちょっと悪いことしたねってことは言ったら「あ、ビッグボスだ」。-監督が当てられた選手の元に行くのはあまりない新庄監督 あ、そう? だって前回も当ててるし。それはピッチャーの技術の問題。だからもう行って、申し訳ないです。そしたら(杉本は)「全然大丈夫っすよ」。2回ぐらい言ってましたもん、「ビッグボスだ」って(笑い)-宗の元にも新庄監督 昨日ね、危ないと思ったから。また来るよって。ごめんね、コントロール悪いから。「大丈夫っす」って。笑かそうとはしてないんだけど、なんかね。本当に危ないから(笑い)-死球後に代える選択肢は新庄監督 あったあった。もう1回だけね、行かせておいて代えようと思いました。あんまり引きずって欲しくないからね。左バッターには、そんな悪くないから。-再び1軍で登板は新庄監督 次ないかな。もう1回鍛え直してもらって。

◆日本ハムが、またオリックス吉田正にやられた。1点を先制した直後の1回に逆転12号2ランを浴び、7回には適時二塁打を献上。3打点を挙げられて敗れ、早くも今季のオリックス戦の負け越しが決まった。この日も含めて5試合は吉田正の勝利打点とやられっぱなしだ。新庄監督も「いや、どのチームもそうでしょ。ウチだけじゃないでしょ」と相手を認めるが、残る数字を見ても打たれすぎ。日本ハム戦の吉田正は打率4割4分8厘。チーム別で最多の20打点を挙げ、4本塁打は同タイだ。一方で与四球は1つ。新庄監督は「逃げることは、あんまり好きじゃないから勝負」と立ち向かった上での数字だが、結果的にことごとくはね返されている。新庄監督 今のチームは経験が一番の成長。逃げていたら、経験にならないから。あえての真っ向勝負で払った勉強代が高かったのか安かったのかは、今後のチームの成長度合いで分かる。【木下大輔】

◆<オリックス3-1日本ハム>6日京セラドーム大阪17年育成ドラフト2位から7月28日に支配下登録された東晃平投手(22)が、1軍2試合目の登板となった日本ハム戦でプロ初勝利。同じ17年ドラフト1位の清宮が1番に座る打線を6回1死まで1点に抑え、チームに5年ぶりの同カード勝ち越しをもたらした。チーム屈指のゲーマーが、神経を研ぎ澄ませ試合をコントロールした。オリックス東の趣味は「オンラインゲーム」で、ナインからは「上級者すぎる」と話題になるほどだ。PS4を駆使して「エイペックス」をプレー。キャラクターを操作し、3人1組のチームで戦うバトルロイヤルで、集中力を高めてきた。あまり感情を表に出さない東だが、7月30日ロッテ戦(ZOZOマリン)のプロ初登板直前には、さすがに緊張感があった。「初球、(バック)ネットに突き刺したら、緊張が全部取れるかな?」。そう話しながらも、149キロ直球でストライクを取り、リズムに乗った。育成選手生活を経て、5年目でようやく上った初のお立ち台。ハマったゲームの「エイペックス」は頂点、頂上の意味合いがある。逆転連覇への秘密兵器として期待がかかる。【オリックス担当 真柴健】

◆オリックスに「村上世代」の新星が誕生した。17年育成ドラフト2位から7月28日に支配下登録された東晃平投手(22)が、本拠地初登板の日本ハム戦で初勝利。同じ17年1位の清宮が1番に座る打線を6回1死まで1点に抑え、チームに5年ぶりの日本ハム戦勝ち越しをもたらした。3-1の9回。救援した同期の本田が1死満塁の大ピンチを招いた。それでも「いつも練習風景とか見てるし、すごいのはわかってるんで」と本田への信頼は揺るがなかった。近藤、清宮を連続三振に打ち取った同期生の力投を見届け、東は「あきらめずにやってきてよかった」と初勝利をかみしめた。ヤクルト村上を筆頭に球界の新時代を築く世代。神戸弘陵時代は、兵庫県で西脇工・翁田(巨人・大勢)らとしのぎを削った。担当の谷口スカウトの目を奪ったのは、投手としての美しさ。フォーム、直球、変化球の球筋と、どれをとっても美しい投手だった。故障の多さが懸念材料だったが、球団は成長すればものになる素材と判断。育成枠での指名に踏み切った。19年は2軍で5勝とアピールも、20年は右肩と右肘を故障。育成契約の規約で3年目の20年、4年目の21年オフに自由契約になったが、球団は能力を信じ再契約。コーチ、トレーナーに支えられ、故障も乗り越えた。もがいてきた過去を知る仲間は、守備でもり立てた。紅林、宗、安達らが好守を連発。4回は左翼-遊撃-捕手の中継で、一塁走者の本塁突入を阻止した。勝利球は観戦の家族に。「野球を始めてから、ずっと練習に付き合ってくれました。おかげでプロになれました」。プロ1勝で、チームを3位に引き上げた。【堀まどか】▽中嶋監督(2軍監督時代から育成を手がけた東の初勝利に)「普通にオーソドックスな投手というか。それに力強さが加わったらと思ってましたけど。僕が(オリックスに)来たときは、まだまだヒョロヒョロの体をしていて、頼りなさ満開やったけど。体も大きくなって、良くなってるなと思います」17年育成ドラフト2位で入団したオリックス東が初勝利。オリックスの育成ドラフト入団選手で勝利投手になったのは、19年の榊原翼、張奕、21年の漆原大晟に次いで4人目。東晃平(あずま・こうへい)1999年(平11)12月14日生まれ、兵庫県出身。神戸弘陵(兵庫)から17年育成ドラフト2位でオリックス入り。今季はウエスタン・リーグで9試合に登板し、1勝3敗、防御率3・98。7月28日に支配下登録され、同30日に1軍戦初先発を果たした。178センチ、83キロ。右投げ右打ち。○...吉田正がチームの全得点をたたき出した。1点を追う初回2死二塁で日本ハム田中の150キロ速球を左翼スタンドに運ぶ、逆転の12号2ラン。7回には宮西からダメ押しの適時打を放ち、3点目を挙げた。「いい方向にいい角度で(打球が)上がってくれました」と逆転弾を振り返った吉田正は、「東に勝ちをつけられるように」と先発投手のプロ初勝利への援護の思いを込めて打ったことも明かした。試合後はともにお立ち台に上がり、ファンの歓声に応えた。

◆日本ハムが、またオリックス吉田正尚外野手(29)にやられた。1点を先制した直後の1回に逆転12号2ランを打たれ、7回には手痛い適時二塁打を献上。3打点を挙げられて敗れ、早くも今季のオリックス戦の負け越しが決まった。ここまで18試合を戦って5勝13敗となったが、この日も含めて5試合は吉田正の勝利打点とやられっぱなしだ。新庄剛志監督(50)も「いや、どのチームもそうでしょ。ウチだけじゃないでしょ」と好打者と認めるが、残る数字を見ても打たれすぎている。日本ハム戦の吉田正は58打数26安打で打率4割4分8厘、20打点はリーグワースト。4本塁打は同タイと、日本ハム投手陣がかもにされている。一方で、与四球は1つだけ。新庄監督は「逃げることは、あんまり好きじゃないから勝負」と、立ち向かった上でのリーグ断トツの最少数字。結果的に、ことごとくはね返されているのが今季の現状だ。新庄監督 今のチームは経験が一番の成長。どんどん経験して、失敗して成功して、身に付けてもらって強いチームをつくっていく。経験が一番。逃げていたら、経験にならないから。ここまで繰り返してきた数多くの"失敗"を、残りの対戦でどう生かして"成功"体験に変えられるか。故障離脱中の松本剛が1軍復帰後に、首位打者を争いそうな相手に、これ以上は打たれ続けてはいけない。あえての真っ向勝負で払った勉強代が高かったのか、安かったのかは、今後のチームの成長度合いで分かる。【木下大輔】○...田中瑛斗投手が背信投球で2軍降格が決まった。1点リードの1回、吉田正に左越え2ラン。3回、杉本にこの日2死球目を与えて乱闘寸前騒ぎを招くなど、制球難に苦しんだ。新庄監督は「テンポ良くないね。工夫がない」とバッサリ。「次ないかな。もう1回鍛え直してもらって」と明言した。田中は「試合を作れずに、このような投球になってしまい、申し訳ない気持ちです」とうなだれた。○...今川優馬外野手が夜間練習の成果を見せるも、勝利には届かなかった。1回2死一、二塁で左翼フェンス直撃の先制適時二塁打を放った。前夜の試合後、金子野手総合兼打撃コーチ、稲葉GMから「間」を取ることを助言され実行した。「とにかくゆったり、ゆとりを持つ感じで打席に立ちました。いい結果に結び付いたので、本当にコーチの皆さんには感謝しています」と頭を下げた。

◆【日刊スポーツ西日本写真映像チームのとっておき映像プレイバック】Bs夏の陣2022第2戦。日本ハム戦でオリックス東晃平が初勝利。育成から故障に苦しみながらつかんだ初勝利。おめでとうございます。

◆オリックス・吉田正尚外野手(29)が、逆転の12号2ランを放った。「感触も良かったですし、逆方向でしたけど、(打球も)よく伸びてくれました! 早い段階で逆転できて良かったですし、東に勝ちを付けられるように、このあとも頑張ります!」0─1の一回2死二塁。日本ハム先発の田中が投じた外角150キロ直球を捉え、左翼3階席に運んだ。4番が豪快な一発で、プロ初勝利を目指す東を援護射撃した。

◆オリックス・杉本裕太郎外野手(31)が1試合で2死球を受けたことをきっかけに、両軍が一触即発の状況となった。2─1の一回に日本ハム先発・田中が投じたボールが左腕付近を直撃。杉本は7月19日の同戦でも田中から死球を受けており、いらだつ様子を見せた。その後、三回の第2打席でも死球を受けると、怒りの表情を浮かべながらややマウンド方向へ歩みを進める。ここで両軍がベンチから飛び出した。杉本は痛みをこらえながら一塁へ向かうと、そこへ日本ハムの新庄監督が登場。BIGBOSSから声をかけられた杉本は笑顔を見せ、両軍はベンチへと下がった。両チームに警告試合が宣告され、試合が再開された。

◆乱闘寸前の不穏な空気を、日本ハム・新庄剛志監督(50)が収束させた。三回にオリックス・杉本裕太郎外野手(31)が日本ハム・田中瑛斗投手(23)から一回に続き2打席連続の死球を受けると、叫び声を上げてマウンドに向かって歩み寄る。両軍ベンチからも選手が飛び出したが、杉本は怒りの表情で一塁ベースに向かった。ここで新庄監督が異例の行動。一塁ベース上の杉本のところまでわざわざ歩み寄り、何やら声を掛けてボディタッチ。杉本の表情は一瞬にして和らぎ、笑顔を見せた。新庄監督は三塁側ベンチに引き上げる際には次打者の宗にも声を掛けると、宗も笑顔満開。乱闘は回避されたが、直後に球審から両軍に対して「警告試合」が宣告された。

◆オリックスが今季の日本ハム戦勝ち越しを決めた。0―1の一回に吉田正の2ランで逆転し、七回に吉田正の適時二塁打で加点。東が六回途中5安打1失点でプロ初勝利、本田が2セーブ目を挙げた。日本ハムは攻めきれなかった。

◆日本ハムは京セラドームで今季8戦全敗となり、対オリックス戦の負け越しも決定。日本ハム・新庄剛志監督(50)の試合後の一問一答は以下の通り。--1-3の九回1死満塁で近藤、清宮が連続三振「最後2人で3点取ってほしかった。でも、あそこで(オリックス・本田が)投げ切ったのは大したもんじゃないですか?」--プロ通算2安打の古川裕を4番起用「バッティング悪くないし、三振も多くないので(4番で)どんなもんか見てみたくて」--先発の田中について「テンポ良くないし、工夫がない。(杉本への)死球もいいバッターにはああいうインコースのシュートを投げないといけないんだけど、ぶつけるまでのコントロールのなさはよくない。ギリギリで攻めて攻めて、攻める分にはいいけど、2回も当てたらいかんね。そりゃ、怒るわ」--田中は次回の先発チャンスは「次はないかな。もう一回(ファームで)鍛え直してもらって」--吉田正に好機で打たれるケースが目立つ「まあ、逃げることはあんまり好きじゃないから。今のチームは経験が一番の成長なんで、どんどん失敗して、成功して身につけてもらってね。そして、強いチームを作っていく。逃げていたら、経験にならないから」

◆オリックスの高卒5年目・東晃平投手(22)が、5回?を1失点でプロ初勝利。7月28日に支配下登録されたばかりの右腕が、第一歩を踏み出した。「いや~、すごいうれしいです。最初は力みがあったんですけど、イニングを重ねるごとに自分らしく投げられたと思います」プロ初のお立ち台で喜びを口にした。2018年に育成ドラフト2位で入団するが、1年目は左脇腹痛、3年目には右肩痛などの故障に悩まされた。しかし、子供のころに深夜1時まで練習に付き合ってくれた父・博文さんから「あきらめるな」とエールを送られ、腐ることなく、昨季は2軍で先発ローテーションを回るまでに成長。「諦めないでよかった」と今季、背番号「95」にプロ初星を勝ち取った。山岡や椋木がコロナ感染による離脱したことで巡ってきたチャンス。中嶋監督は「こんなに早く勝ちが付くとは自分でも思っていなかったと思う。本当によく投げた。(新戦力が)出てきてくれるのは非常にありがたいこと」とうなずいた。チームは今季の日本ハム戦を13勝5敗とし、5年ぶりにシーズンの勝ち越しを決定。2連勝で3位に浮上した。新たな力とともに、リーグ連覇を目指していく。(西垣戸理大)

◆主砲のバットがチームを勝利に導いた。オリックス・吉田正尚(29)が0─1の一回2死二塁から左翼3階席へ逆転の12号2ラン。七回2死一、三塁でも右翼線へ適時二塁打を放ち、追加点を奪った。「なんとか食らいついていこうと思っていい角度で打球が上がってくれました。いい方向にいい角度で上がってくれました」。3打点を挙げた主砲に中嶋監督も「ありがとうございます、です」と感謝した。

◆日本ハムは京セラドームで今季8戦全敗。そんな鬼門で繰り広げられたのは新庄劇場だった。「ギリギリで攻める分にはいいけど、2回も当てたらいかんね。そりゃ怒るわ。前回(7月19日)も(田中は杉本に)当ててるし、投手の技術の問題。だから、もう行って申し訳ないと...」新庄剛志監督(50)が振り返った場面は三回。田中が杉本に2打席連続の死球を与えると、杉本がマウンドに歩み寄る。両軍ベンチからコーチ、選手が飛び出して乱闘寸前に。杉本は怒りを収めて一塁ベースに向かうと、新庄監督が杉本のもとへ。「あっ、ビッグボスだ」と驚く杉本に、「悪いことしたね」とボディータッチとともに謝罪。すっかり懐柔されたラオウは「全然大丈夫っスよ」と仏頂面から笑顔に変わった。指揮官自らが死球を受けた選手に試合中に異例の直接謝罪。ベンチに戻る際には、次打者・宗に「また(危ない球が)来るかも、気を付けて。ごめんね、(ウチの投手は)コントロール悪いから」と語り掛け、宗が大爆笑する場面もあった。直後に「警告試合」が宣告されたが、新庄監督の卓越した〝コミュ力〟が不穏な空気を振り払った。(東山貴実)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
54452 0.545
(↓0.006)
-
(-)
42336
(+1)
294
(+2)
84
(+1)
49
(-)
0.228
(-)
2.470
(-)
2
(-)
ソフトバンク
49442 0.527
(↑0.005)
2
(↑1)
48354
(+9)
315
(+1)
67
(-)
55
(+2)
0.255
(↑0.002)
3.050
(↑0.02)
3
(1↑)
ORIX
53500 0.515
(↑0.005)
3
(↑1)
40329
(+3)
323
(+1)
53
(+1)
47
(+1)
0.244
(↑0.001
2.780
(↑0.02)
4
(1↓)
楽天
48462 0.511
(↓0.005)
3.5
(-)
47361
(+1)
327
(+9)
68
(-)
70
(+1)
0.249
(↓0.001)
3.290
(↓0.07)
5
(-)
ロッテ
48501 0.490
(↑0.005)
5.5
(↑1)
44324
(+2)
362
(+1)
61
(+1)
93
(-)
0.224
(↓0.002)
3.220
(↑0.02)
6
(-)
日本ハム
40591 0.404
(↓0.004)
14
(-)
43323
(+1)
369
(+3)
78
(-)
67
(+1)
0.232
(-)
3.470
(↑0.01)