ソフトバンク(☆7対3★)楽天 =リーグ戦13回戦(2022.08.05)・福岡PayPayドーム=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
楽天
00100020031002
ソフトバンク
20003020X71202
勝利投手:松本 裕樹(4勝0敗0S)
敗戦投手:瀧中 瞭太(2勝7敗0S)

本塁打
【楽天】島内 宏明(9号・3回表ソロ),島内 宏明(10号・7回表2ラン)
【ソフトバンク】デスパイネ(6号・5回裏2ラン),中村 晃(3号・5回裏ソロ)

  DAZN
チケットぴあ ソフトバンク戦チケット予約 楽天戦チケット予約

DAZN

◆ソフトバンクは初回、デスパイネと松田の適時打で2点を先制する。その後は5回裏にデスパイネの2ラン、7回には甲斐の適時三塁打が飛び出すなど、着実に得点を重ねた。投げては、2番手・松本が今季4勝目。敗れた楽天は、先発・瀧中が試合をつくれなかった。

◆"4番拒否打法"!? 楽天島内宏明外野手(32)が1試合2本塁打で、2年連続5度目の2ケタ本塁打に到達した。2点を追う3回1死走者なしで迎えた第2打席。1ボールから杉山の高め149キロ直球を右翼席へ運び、9号ソロ。4点ビハインドの7回1死一塁では、ファウルで粘り、フルカウントでの10球目、津森の外角148キロ直球を引っ張り、右中間席への10号2ランとした。2発で一気に2ケタ到達。「4番は打ちたくないですけど、打っているので、そこは絶対にいきたいと思っていたので。4番は打ちたくないですよ、本当に」と打ち明けた。普段から主砲の座を明け渡そうとしているが、後半戦7試合で30打数11安打、3本塁打、7打点。4番の仕事をきっちりと果たしている。試合中のコメントでは「高校通算0本なのにようやっとるわぁ」と感慨深げだった。星稜(石川)から明大へ進み、11年ドラフト6位で楽天に入団。今季通算1000安打を達成し、チームには欠かせないスラッガーへと成長した。高校時代と一番変わったところは-。「そんなにないですよ。体が大きくなったくらいじゃないですか。足は遅くなりましたね。あの時の方が良かったです」と冷静に分析していた。

◆ソフトバンク・デスパイネが先制打&6号2ランの活躍で勝利を呼び込んだ。初回2死一、二塁から左翼越えに先制のタイムリー二塁打を放つと、5回無死一塁から右中間テラス席へ豪快にアーチを放った。「真っすぐを捉えることができた。ギータ(柳田)がチャンスメーク(右前打)してくれたので何とか生かそうと思った。最高の形で追加点を取ることができてうれしいよ」。2打席目にも左前打を放っており、今季初の猛打賞。連敗ストップに貢献し、助っ人の存在感を見せた。

◆楽天は、ソフトバンクに敗れ、金曜日12連敗となった。先発の滝中瞭太投手(27)が踏ん張れなかった。プロ通算で対ソフトバンク8戦5勝0敗と好相性だったが、1回に2安打3四球で2失点と苦しい立ち上がり。監督代行を務める真喜志ヘッドコーチは「ストライクを取るのに四苦八苦してましたね」。2回から4回までは、走者を許しながらも、なんとか無失点。だが、5回に崩れた。無死一塁から、デスパイネ、中村晃に2者連続本塁打を浴びて降板となった。4回0/3を9安打5失点で7敗目を喫した。「慎重になりすぎて空回りしてしまいました。イニングを投げることができず申し訳ないです」と悔しさをにじませた。チームの金曜日勝利は5月6日オリックス戦(京セラドーム)が最後。"ブラックフライデー"が続いている。

◆ソフトバンクが「決死の継投策」で、一夜で2位に再浮上した。0・5差で追っていた楽天との対決で、藤本博史監督(58)が8投手をつぎ込む積極継投を見せた。前日は12回引き分けで9投手が登板しており、この日救援した7人はすべて2連投。ポストシーズンを思わせる、鬼気迫る用兵で連敗を2で止めた。藤本監督の決断は早かった。先発杉山は4回まで1失点の粘投。5回1死一、二塁となったところで迷いなく継投策に入った。「5回は投げさせてやりたかったけど、ゲームには勝たないといけない。本当にしんどい先発だったと思うんですけど、よく投げてくれた」。エース千賀が新型コロナウイルス陽性で離脱した影響で、緊急登板となった杉山は、札幌から移動して先発するというスクランブルの状況でもあった。2番手でマウンドを託したのは松本だ。藤本監督は「そういうところをストップしてくれるのは、今は松本ってなってるのでね。今は中継ぎ陣のジョーカーですね、松本はね」。期待に応え、松本は追加点を与えずピンチの芽を断った。6回からは3番手椎野を投入。2死一、二塁からは左腕の嘉弥真を送り、西川を打ち取って火消しに成功した。7回に5番手の津森が島内の2ランで2点を奪われ、岡島にも中前打を許すと、ここでも6番手の泉を送り込む。3イニング連続で、イニング途中に投手を交代させる入念なベンチワークで、楽天の反撃を抑え込んだ。前日4日の日本ハム戦は今季最長の4時間57分に及ぶロングゲームの末に引き分け。先発も含め9人の投手陣が登板していた。救援した7人はすべて2連投になったが、藤本監督は「本当はそこまで使いたくなかったんですけど、3連戦の頭をなんとか取りたいというのがあった」と執念をにじませた。首位西武も勝ったためゲーム差3は変わらず。破った楽天とも0・5差という混戦状態は続く。7戦目にしてやっと、総力戦でつかんだ後半戦2勝目を浮上への足がかりにする。【山本大地】▽ソフトバンク松本(2番手で5回1死一、二塁のピンチを抑え勝利投手に)「与えられたところで結果を出し続けるだけです。今日はいい仕事ができたし、チームが勝てたので良かったです」▽ソフトバンク甲斐(7回、ダメ押しの2点適時三塁打を放ち)「打ったのは真っすぐです。何とかチームのためにという思いだけでした。終盤の大事な場面で大きい追加点を取ることができて良かった」▽ソフトバンク松田(復帰即スタメンで初回に適時内野安打を放ち)「足です、足です、足です。追加点を取ることができて良かった。チームのピースとして帰ってきました。チームの勝ちに貢献、力になれるように頑張っていきます」

◆ソフトバンクの勝負の「8月戦線」は何ともつらい北紀行から始まった。BIGBOSS率いる日本ハムに北の大地で2敗1分け。前夜(4日)は3点を追いつかれ4時間57分の超ロングゲーム。延長ドローの徒労感いっぱいの中、チームは空路福岡に戻ってきた。負の流れを何とか断ち切りたい...。藤本監督のみならず、ナインも睡魔に襲われつつ、そんな思いで福岡に戻ってきたことだろう。故障禍にコロナ禍。ダブルパンチの災禍は正念場の夏を迎えてもチームに降りかかる。シーズンはアクシデントの多少だけでなく、好不調の波も必ずあるもの。だから、泣き言は言いたくても言えないのだ。ゲーム終盤がベンチの責任なら、シーズン終盤の戦いはさらにその重責がのしかかる。本拠地ペイペイドームに戻っての楽天3連戦。ホークスは初戦を取った。北海道での連敗を2で止め、楽天と入れ替わって2位に浮上した。初回、楽天の走塁ミスなどに助けられたものの、直後にデスパイネ、松田の適時打などで2点を先制。1点差の5回にはデスパイネが2ランを放つと、6番中村晃が6月17日の楽天戦(ペイペイドーム)以来となる3号ソロの連続アーチで中押しした。「打ったのは真っすぐ。いい流れの中で打席に入ることができました。気楽に打つことできた結果、ホームランにつながったと思います。デスパイネに続くことができて良かったです」。中村晃はそう広報にコメントを託すと、7回1死からも右中間への当たりで果敢に二塁へ滑り込みダメ押し点の起点となった。脇腹痛で7月11日に戦列を離れ、球宴後の同29日にチームに戻った。離脱の悔しさもさることながら、チームの窮状に何とか貢献したい、という思いは人一倍のはず。開幕から自身の打撃は試行錯誤を繰り返してきたが「迷走」の時間は残されていないことは中村晃自身が一番、自覚しているはず。初回にも四球を選んで2点目をアシスト。寡黙なバットマンの復調はチーム浮上の絶対条件だろう。【ソフトバンク担当 佐竹英治】

◆ソフトバンク・松田宣浩内野手(39)が1軍昇格した。試合前に代表取材に応じた藤本博史監督(58)が言及した。「ベテランで経験値もある。緊急事態を通り過ぎているので。ベテランの力も当然、必要になってくる。若い選手も元気を出してくれれば」7月29日に新型コロナの濃厚接触者の疑いがあるとして「特例2022」で登録抹消。今季32試合に出場して打率・188、0本塁打、6打点。ファームの試合にも出場し、再び1軍切符をつかみ取った。後半戦、チームは1勝4敗1分け。「熱男」の力を、ここでチームは求めた。相手先発は滝中で、松田は今季4打数3安打を記録している。藤本監督は「滝中とも相性がいい。打撃コーチも『いきましょう』ということで。満場一致できょうはスタメンと決まっている」と即スタメン起用を明言した。

◆ソフトバンク・武田翔太投手(29)が6日の同戦で今季初先発する。キャッチボールなどで調整し、意気込みを明かした。「チーム状況もチーム状況なので。チームが勝てるピッチングがしたいと思います」今季6試合に登板して0勝0敗、防御率1・35。全て中継ぎでの登板で、6回?を投げて11三振を奪うなどリリーフとしても存在感を発揮してきた。待望の今季初先発。ロングリリーフのイメージか? と問われ「いや、先発です。その方がいいのかなと思う」と語った。リリーフに入り、ブルペンを支える中で「中継ぎの人の気持ちがわかるようになりますね。先発が長いイニングを投げないと。準備もあるので。そういう負担を減らしたいのもありますし、まずはしっかり投げたい」と力を込めた。「(楽天打線は)ちゃんと振れているイメージがあるので。しっかりゾーン内で勝負できるのが一番だと思います」後半戦、チームは1勝4敗1分け。斉藤投手コーチも「今季に限れば初先発ですけど、今までの実績、経験があるので」と期待した。つかんだチャンスを、必ず白星に変える。

◆ソフトバンク・斉藤学投手コーチ(58)が試合前に代表取材に応じた。4日に新型コロナウイルスの陽性判定を受けたことが発表された千賀滉大投手(29)の復帰時期について言及した。「4週はかかるんじゃないかと思っている。それでもそこは本人とよく相談して、なるべく早く復帰してほしい気持ちはありますけど。これはもう体調次第なので。どうなるかというのはちょっと」発熱や倦怠(けんたい)感など症状もあるという千賀。斎藤投手コーチは、6月下旬に同じく陽性判定を受けた和田を引き合いに、イメージを明かした。「和田で約1カ月ちょっとと考えると、それくらいはかかると思っている」。和田は6月19日の楽天戦(ペイペイドーム)の後に陽性となり、次に先発したのは7月31日の西武戦(同)。体調が最優先なのはもちろんだが、万全な復帰を待つしかない。

◆ソフトバンクが2位に浮上した。一回にデスパイネの適時二塁打、松田の適時内野安打で2点先行。五回はデスパイネの2ラン、中村晃のソロで3点を奪った。8投手でつないで2番手の松本が4勝目。楽天は滝中が崩れて3位転落。

◆楽天の滝中は五回途中9安打5失点と崩れて7敗目を喫した。一回は3四球が絡み2点先行を許すと、1―2の五回は無死一塁からデスパイネ、中村晃に2者連続本塁打を浴びて降板した。「慎重になりすぎて空回りしてしまった」と険しい表情を浮かべ、チームは金曜日開催の試合は12連敗で3位に転落した。滝中はソフトバンクに今季2戦2勝、通算でも8試合で5勝0敗と好相性だったが、制球が狂った。「イニングを投げることができず、申し訳ない」と反省しきりだった。

◆2―1の五回1死一、二塁のピンチから2番手で登板したソフトバンクの松本が、無失点で切り抜ける好救援で4勝目を挙げた。「きょうはいい仕事ができた」とうなずいた。島内には三遊間へ鋭い当たりを打たれたが、松田がグラブに当て、カバーに入った遊撃手の川瀬が二塁でアウトを取った。続く岡島には3ボールとカウントを悪くしながらも、4球目は150キロの速球を外角に投げ込んで中飛に仕留めた。又吉や森を欠く救援陣の中で、大事な場面を任されることも多くなってきた。「与えられたところで結果を出し続けるだけ」と前を見据えた。

◆後半戦初出場となったソフトバンクの松田が、一回に適時内野安打を放ち、6月11日以来となる適時打をマークした。2死満塁から低めの速球を引っかけ、遊撃へのボテボテの当たりとなったが全力疾走。一塁を駆け抜けると、右腕をぐるぐると回して喜びを爆発させた。「あれがアウトならここ(1軍)にいない。走れて良かった」と興奮気味に振り返った。新型コロナウイルスの濃厚接触者となる可能性があったため7月29日に出場選手登録を外れたが、自身は陰性でこの日から1軍に復帰。17年目となる39歳のベテランは「ずっとプロ野球でやってきたのが、そういうスタイルなので」とベンチや三塁での守備でも大声を出し続けて存在感を放った。

◆ソフトバンクは連敗を「2」で止め、2位に浮上した。松田宣浩内野手(39)が1軍昇格して「7番・三塁」で先発。一回2死満塁で適時内野安打を放った。試合後、藤本博史監督(58)が代表取材に応じた。主な一問一答は以下の通り。――カード頭を勝利「大変ですね。選手が離脱でなかなかいない中、全員でやるしかないので。きょうは中継ぎをほぼ使ってしまうような形になりましたけど、中継ぎの投手に頑張ってもらって、やっていきたいです」――先発の杉山は4回?を投げて1失点「ある程度ゾーンに投げられるようになってきている。千賀がこういう形(新型コロナウイルス陽性判定)になって、札幌から移動して投げるという本当にしんどい先発だったと思いますけど。何とか要所をしのいで投げてくれたと思います」――五回の交代というのは「80球から100球と決めていた。先発が札幌から移動して投げるなんてなかなかないよ。選手に聞いても、腰が重いとか体が重いとか言っていたので。その中で杉山が投げてくれているわけで。五回は投げさせてやりたかったけど、走者1人ならいこうかとなっていたけど。ゲームは勝たないといけないし。勝つためにやっているわけですからね」――監督としてはよくやってくれたと「まだまだ物足りないところはありますけどね。札幌から移動してきた中で、きょうの朝から。きょう先発して、投げてくれて感謝ですね」――五回1死一、二塁からバトンを受けた松本が好救援。勝利投手にもなった「先発投手が頑張ってくれたら松本を七回というのも考えているし。今、中継ぎ陣のジョーカーですね。松本が」――松田が適時打。ベンチの雰囲気は「試合は始まる前からすごく元気があって。若い選手もきのう(日本ハム戦、札幌ドーム)5時間ゲームして、帰ってきて疲れている中でね。盛り上がってベンチやってくれたと思います」――改めて存在感を感じた「チームをすごく盛り上げてくれた。ああいう渋さというか、マッチ(松田)が1人いるだけで明るくなる。3打席で交代しましたけど、帰ってきても『よっしゃいくぞ!』と。若い選手も見習って、早く覚えてほしいです。海野あたりがきょうはすごく元気で、マッチがきて同じように声を出していたので。あと(野村)勇と」――2-1の五回無死一塁でデスパイネが6号2ラン、中村晃が3号ソロと連続弾「そこは一番。追加点というところでは大きかったです」

DAZN

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
54442 0.551
(↑0.009)
-
(-)
43335
(+7)
292
(+5)
83
(+4)
49
(+2)
0.228
(-)
2.470
(↑0.01)
2
(-)
ソフトバンク
48442 0.522
(↑0.006)
3
(↓0.5)
49345
(+10)
314
(+6)
67
(+3)
53
(+2)
0.253
(↑0.001
3.070
(↑0.02)
3
(1↓)
楽天
48452 0.516
(-)
3.5
(↓1)
48360
(+13)
318
(+8)
68
(+7)
69
(+2)
0.250
(↑0.002
3.220
(↓0.02)
4
(-)
ORIX
52500 0.510
(-)
4
(↓1)
41326
(+7)
322
(+5)
52
(+2)
46
(-)
0.243
(↑0.001)
2.800
(-)
5
(-)
ロッテ
47501 0.485
(↓0.01)
6.5
(↓2)
45322
(+4)
361
(+14)
60
(+1)
93
(-)
0.226
(↓0.001)
3.240
(↓0.08)
6
(-)
日本ハム
40581 0.408
(↓0.004)
14
(↓1.5)
44322
(+5)
366
(+8)
78
(+1)
66
(+2)
0.232
(↓0.001)
3.480
(↓0.01)