1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
阪神 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 0 | 0 |
巨人 | 0 | 5 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | X | 7 | 8 | 0 | 2 |
勝利投手:山﨑 伊織(3勝3敗0S) 敗戦投手:ウィルカーソン(5勝5敗0S) 本塁打 |
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◆投打のかみ合った巨人が完勝。巨人は2回裏、4者連続適時打を含む打者一巡の猛攻で、一挙5点を先制する。そのまま迎えた7回には丸のソロが飛び出し、リードを広げた。投げては、先発・山崎伊が8回3安打無失点の快投で今季3勝目。敗れた阪神は、先発・ウィルカーソンが乱調だった。
◆阪神島本浩也投手(29)が1軍に合流した。チームでは3日に行われた巨人戦後に渡辺の新型コロナウイルス感染が判明。島本が中継ぎ要員として、今季初昇格するとみられる。島本は20年11月に「左肘内側側副靱帯(じんたい)再建術」(通称トミー・ジョン手術)受け、21年から育成契約。長いリハビリ生活を経て、今年5月の2軍戦で実戦復帰を果たすと、6月に支配下登録された。2軍戦では計14試合に登板し1勝、防御率1・20の成績を残している。1軍戦の登板は19年10月11日のクライマックスシリーズ・ファイナルステージ巨人戦の第3戦以来となる。
◆阪神が巨人戦3連戦3連勝を目指す。今季の阪神は4月29日~5月1日の巨人3連戦(東京ドーム)で3連勝をマーク。阪神が巨人戦3連戦3連勝をシーズン2度記録すれば、07年(7月10日~12日、9月7日~9日=ともに東京ドーム)以来、球団15年ぶり。
◆阪神島本浩也投手(29)と、及川雅貴投手(21)が出場選手登録された。島本が中継ぎ要員として今季初昇格した。20年11月に「左肘内側側副靱帯(じんたい)再建術」(通称トミー・ジョン手術)受け、21年から育成契約。長いリハビリ生活を経て、今年5月の2軍戦で実戦復帰を果たすと、6月に背番号「46」で支配下登録された。2軍戦では計14試合に登板し、防御率1・20の成績を残している。1軍戦の登板は19年10月11日のクライマックスシリーズ・ファイナルステージ巨人戦の第3戦以来となる。「あとはやるだけなんで、頑張ろうと思います。トレーナーさんたちが一番に『やっとだな』というふうに言ってもらえたので、結果で恩返ししたい」と意気込んだ。及川は、3日の巨人戦後新型コロナウイルス感染が判明し、特例2022の対象選手として出場選手登録を抹消された渡辺雄大投手(30)の代替指名選手として急きょ昇格となった。左腕は3月中旬に右脇腹筋挫傷で離脱。5月に実戦復帰を果たし、ここまで2軍戦14試合に登板した。「戦力になれるようにずっとやってきた。数少ないチャンスだと思うんですけど、しっかりとつかみとって、そのまま後半戦を一緒に戦っていきたい」。3日のウエスタン・リーグ中日戦(バンテリンドーム)に中継ぎで登板し、1回を無安打無失点に抑えている。また、メル・ロハス・ジュニア外野手(32)も抹消となった。
◆阪神は今季2度目の巨人相手の同一カード3連戦3連勝を狙う。先発は中15日でアーロン・ウィルカーソン投手(33)。今季対巨人はこれまで4試合で2勝1敗、防御率2・74。
◆巨人打線が突如目覚めた。阪神ウィルカーソンを完璧に打ち崩し、2回0/3でマウンドから引きずり降ろした。両軍無得点で迎えた2回、先頭の岡本和が左前打で口火を切ると、ポランコが四球を選び、無死一、二塁。中田が右中間へ痛烈な先制適時二塁打を放ち、後半戦3戦目にして初の先制点をもたらし「アウトコースのストレートをしっかりと捉えることが出来ました。先制できて良かったです」と振り返った。無死二、三塁から大城が「(山崎)伊織のためにも援護したかったので打てて良かったです」という中前適時打。続く中山も右前適時打で続くと、打撃力には定評のある投手の山崎伊が右前適時打。打率を3割6分4厘とする4者連続適時打で、阪神の助っ人右腕のKOした。その後、2死満塁でこの回2打席目となった岡本和が阪神2番手の石井から四球を選び、押し出しで1点を追加。主砲に16試合ぶりの打点が記録され、チームは序盤に5点大量のリードを得た。
◆阪神先発のアーロン・ウィルカーソン投手(33)が来日最短の1回0/3でKOされた。初回は3者凡退と上々の立ち上がり。だが、2回に大きく乱れた。4番岡本和の左前打を皮切りに四球を挟んで5連打を献上。6番中田の右中間適時二塁打で先制されると、7番大城、8番中山、9番山崎に3者連続適時打を浴び、マウンドを下りた。1回0/3を5安打5失点。チーム2連勝中の勢いに水を差すマウンドとなった。
◆巨人が7月18日以来、5戦ぶりの白星となる後半戦初白星をつかんだ。2回に打線が目を覚まし、一挙5点で主導権をがっちりつかんだ。先頭の岡本和が左前打で口火を切ると、ポランコが四球を選び、無死一、二塁。中田が右中間へ痛烈な先制適時二塁打を放ち、後半戦3戦目にして初の先制点をもたらし「アウトコースのストレートをしっかりと捉えることが出来ました。先制できて良かったです」と振り返った。無死二、三塁から大城が「(山崎)伊織のためにも援護したかったので打てて良かったです」という中前適時打。続く中山も「俺も続くぞと気合を入れていきました」と右前適時打で続いた。さらに打撃力には定評のある投手の山崎伊が右前適時打。打率を3割6分4厘とする4者連続適時打で、阪神ウィルカーソンをKOした。投げては先発山崎伊織が、プロ最長の8回109球で3安打無失点と好投。阪神打線を封じ約2カ月半ぶりの3勝目を手にした。試合前時点で直近10試合で1勝9敗、前半戦から4連敗中で首位阪神と15ゲーム差、最下位中日と2ゲーム差で迎えた一戦。後半戦と"コロナショック"後3戦目で初勝利を収めた。
◆阪神が今季18度目の完封負けを喫した。中15日で登板した先発アーロン・ウィルカーソン投手(33)が2回に四球を挟んで5連打を浴びるなど、来日最短の1回0/3 5失点でKO。2回途中から石井大智投手(25)がスクランブル登板するなど厳しい展開となった。攻撃でも巨人先発の山崎伊織投手(23)の前に打線が沈黙。2年目右腕に8回無得点と見せ場なくひねられた。これで阪神の東京ドーム連勝がストップ。この日勝利すれば、同球場6連勝だった。巨人の本拠地球場、後楽園と東京ドームでの対戦で同一シーズン6連勝は、52年のフランチャイズ制導入後球団初だったが、幻に終わった。
◆巨人井納翔一投手(36)が"4球KO"の汚名を返上した。7点リードの9回に先発山崎伊織からバトンを受け登板。陽川を遊ゴロ、中野を一ゴロ、島田には中前打を許すも、最後は近本を遊ゴロに仕留めて試合を締めた。前回登板の6月22日DeNA戦(東京ドーム)では、1点リードの5回無死一塁から登板。暴投を含む4球連続ボールの四球で即降板を命じられた。2軍再調整を経て後半戦から1軍に昇格した。
◆阪神が今季18度目の0封負けを喫し、連勝は2でストップした。巨人先発の山崎伊織投手(23)に8回3安打無失点と抑え込まれた。先発のアーロン・ウィルカーソン投手(33)は2回につかまり4連続適時打で一挙5失点で5敗目となった。試合後の矢野燿大監督(53)の一問一答は以下の通り。-先発のウィルカーソンは止まらなかった「ちょっと良くないよね」-春先と比べて「もちろん、キレもコントロールも、変化球の精度も良くない」-良い状態が続かない「うーん、まあね。春先がすごく良かったから。そこからするとだいぶ良くないなと思っているけど」-間隔を空けながら使ってきたが「抹消するよ。今の状態じゃちょっとしんどいな」-打線も5点取られた後に反発できなかった「それにしても、ちょっと簡単にやられすぎたなというのはあるかな」-巨人先発の山崎伊は4月と印象が違ったのか「逆に何となく行っちゃうというか。何か『これが良い』というのがないから。もちろんスライダー系がいいだろうけど。そんなにビックリするようなのがないから、アバウトに行っちゃうと今日みたいな感じになっちゃうのかなというのはあるし。余裕を持たせてしまったんで、いろんな球種を投げられて的が絞れないというのもあったのかもしれんけど」-3回無死一、二塁の石井のバントは難しかったか「いやあ、まあ。あいつは打席に立つことはないし、俺的には責められへんけど」-その後のリリーフのことを考えると代打も難しい「当たり前やん。だからバントして、そのままいった」-島本が復帰して好投「そうやね。島は、何年ぶり? 3年ぶりくらいになるの? 久しぶりに1軍にきても、2軍で投げているあいつらしいボールを投げていたし、今後もしっかり1軍で投げられるというか、力になってくれるんじゃないかなという楽しみなピッチングをしてくれたので。それはよかったかな」-打線は「まあ、そんなにバンバン(点を)取れるわけじゃないと思うけど、取れるところでしっかり取っていく野球というか、もう少しチャンスを作らないとしんどいよね」
◆巨人がベースコーチをシャッフルした。元木ヘッド兼オフェンスチーフコーチに代わって、亀井外野守備兼走塁コーチが三塁コーチに。村田修打撃兼内野守備コーチが一塁コーチを務めた。原監督は「なかなか目的を励行することができなかったところで、我々の中で大意はないが風景を変えたかった。慣れていないだろうけど、懸命にやっているという姿が非常に良かった」と語った。
◆試合前に「野球伝来150年セレモニー」が開催され、ゴスペラーズの黒沢薫が君が代を独唱した。「野球が伝来してから日米150年。皆さん信じないですが、僕は小学校のときに少年野球をやっていました。しかし、全くうまくならずに終わったため野球には苦い思い出がありました。でも、今日ですごく良い思い出に変わった気がします。150年という歴史の重みも感じましたし、空軍音楽隊のおふたりのアメリカ国歌も素晴らしかったです。また、アメリカ国歌がわりと勇ましい国歌なので、いつもの君が代よりは少し勇ましかったかもしれません。非常に緊張しましたが、歌手としての非常に貴重な経験の1つになったので、また呼んでください」とコメントした。
◆阪神中野拓夢内野手は球団史上8人目のルーキーイヤーから2年連続規定打席に到達した。6回1死で左飛に倒れた打席で今季443打席をクリアした。プロ2年目はここまで全100試合に遊撃スタメン出場し、打率2割7分8厘、4本塁打で6月下旬からは1番に定着している。この日は4打数無安打に終わったが、リーグ3位の17盗塁と俊足も健在だ。守備面でも安定感がアップ。前日3日には「打者の足であったり、そういうことがすべて頭に入った中でプレーできている。投げることに関しても、しっかり足を使って守ることができている」と充実感を漂わせていた。すでに遊撃レギュラーの座を完全に奪取した形。現在424打席の佐藤輝も規定打席到達が確実となっており、2リーグ分立後ではセ・リーグ初となる、同一球団2人そろっての新人年から2年連続規定打席到達が近づいてきた。中野が今季の打席数を444とし、セ・リーグの年間規定打席443を超えた。中野は昨季も525打席で、規定打席を満たしていた。新人年から2年連続で到達した阪神の選手は、2リーグ分立後8人目。最長は吉田義男の13年連続。なお現在424打席の佐藤輝も規定打席にあと19としている。同一球団の中野と佐藤輝が2人そろって新人年から2年連続規定打席に到達すれば、62~63年の東映岩下光一&青野修三以来、59年ぶり6組目(2リーグ分立後)。セ・リーグでは初となる。
◆阪神島本浩也投手(29)が、3年ぶりの1軍復帰戦を1回3人斬りの好投で飾った。5点ビハインドの6回に4番手で登板。19年10月11日のクライマックスシリーズ・ファイナルステージ巨人戦の第3戦以来、1028日ぶりの1軍マウンドで、再び輝きを放った。「マウンドに上がったら、あんまり3年もかかった感じはなかった。でも振り返ってみると長かった。頑張ってきてよかった」持ち前の投げっぷりのよさを存分に発揮した。先頭中山は外角低めのフォークで空振り三振。山崎伊を右飛に沈め、吉川を外角スライダーで遊ゴロに。14球で締め「どんどんストライクゾーンで勝負しようと思ったので、できたかなと思います」と振り返った。後輩才木と復活への道を歩んできた。2人はともに20年11月5日に肘のトミー・ジョン手術を受けた。21年は育成契約を結び、リハビリに励んだ。島本は術後から「1年半くらいまで全然投げられない状態だった」という。その中でもよき相談相手として、「今どんな感じ?」「あんまりよくならないな」などと経過を共有し合いながら、前を向いて取り組んだ。才木は「近くにいて一緒に頑張ってきた存在。リハビリはやっぱりしんどいですけど、2人で時にはふざけながら、時には一生懸命やって、気にしすぎず、楽しく気楽に(リハビリを)できました」と感謝する。島本も才木の復活星に刺激をもらい、LINE(ライン)で祝福した。背番号126から始まり、69、120を経て、今では46を背負う苦労人。「今日からまた、この背番号で活躍できるようにやっていきたいと思います」。19年には中継ぎとしてチーム最多63試合に登板し、4勝0敗、11ホールド、防御率1・67の成績を残した左腕。プロ初登板から106試合黒星なしは、球団2位で継続中。逆転Vを狙うチームにとって、大きな戦力が帰ってきた。【古財稜明】島本浩也(しまもと・ひろや)1993年(平5)2月14日生まれ、奈良県出身。福知山成美から10年育成ドラフト2位で阪神入団。14年オフに支配下登録され、15年に1軍デビュー。19年はチーム最多63試合に登板し4勝1セーブの活躍。20年にトミー・ジョン手術を受け育成契約となり、今年6月21日に支配下に復帰した。プロ初登板から継続中の106試合黒星なしは、桟原将司の116試合に次ぎ球団2位。176センチ、73キロ。左投げ左打ち。○...島本は球団OBの藤川球児氏に感謝した。同氏が自身のツイッターで「島本帰ってきたー。1軍復帰おめでとうございます」などととツイート。報道陣から伝え聞いた左腕は「手術する前から今までずっといろいろなこと言ってもらったので、感謝しています。治療器具も今借りてて、ずっと使ってます」と明かした。リハビリ期間中には「絶対投げられるようになるから、地道にやっとけ」と連絡をもらい「メンタル面でずっと支えてもらってました」と感慨深げだった。▽阪神矢野監督(島本について)「久しぶりに1軍にきても、2軍で投げているあいつらしいボールを投げていたし、今後もしっかり1軍で投げられるというか、力になってくれるんじゃないかなという楽しみなピッチングをしてくれた」【島本復帰までの道のり】フル回転の19年 矢野監督1年目のチームで中継ぎとしてマウンドへ。63試合登板して4勝0敗、11ホールド、防御率1・67の好成績を残した。クライマックスシリーズ・ファイナルステージ巨人戦に2試合登板。このオフに左肘のクリーニング手術を受けた。トミー・ジョン手術 20年はコンディション不良で1軍登板なしに終わり、同年11月に「左肘内側側副靱帯(じんたい)再建術」(通称トミー・ジョン手術)を受けた。育成契約 20年12月8日に育成契約となり背番号が「69」から「120」になった。翌21年はリハビリに専念し、登板機会はなし。本格的始動 今年5月29日の2軍中日戦(甲子園)で2年ぶりの公式戦マウンドを踏む。6月17日、18日の2軍オリックス戦での連投テストも無事クリアし故障者リストから外れた。2軍戦では計14試合に登板し、防御率1・20の成績を残し、アピールを続け3年ぶりの1軍昇格をつかんだ。
◆虎が誇る生え抜きクリーンアップが沈黙した。3番近本、4番佐藤輝、5番大山がそろって音なしの計10打数0安打。3人が打線の中心に並んでそろって無安打は、今季初めての出来事だ。今季18度目の0封負け。矢野監督も「まあ、そんなにバンバン(点を)取れるわけじゃないと思うけど、取れるところでしっかり取っていく野球というか、もう少しチャンスを作らないとしんどいよね」と、ため息交じりだ。天敵を作り出してしまった。巨人山崎伊に8回無得点と抑え込まれた。4回には先頭の2番島田が右前打で出塁したが、近本が初球を中飛。続く佐藤輝はカウント2-2から直球を仕留めきれず中飛に倒れて悔しさをあらわにした。頼りの大山も内角変化球に詰まって遊ゴロ。中軸から快音が生まれず打線が乗ってこない。2年目右腕とは今年4月にも2度対戦。同2日の初対戦では大山の適時打などで4回途中でマウンドから引きずり下ろしている。矢野監督は「何か『これが良い』というのがないから。もちろんスライダー系がいいだろうけど。そんなにビックリするようなのがないから、アバウトに行っちゃうと今日みたいな感じになっちゃう」。今後も幾度となく対戦する右腕。プロの世界でやられっぱなしは許されない。【桝井聡】阪神は3番近本、4番佐藤輝、5番大山がそろって無安打に終わった。この3打者がいずれもノーヒットだったのは、5月17日ヤクルト戦に続き今季2度目。この試合では近本は1番だったため、この3人のクリーンアップが全員無安打だったのは今季初となった。阪神の完封負けは今季18度目。巨人戦では今季7月12日(甲子園)以来2度目。東京ドームでは、20年8月20日以来2年ぶり。〇...矢野監督は5点を追う3回無死一、二塁でプロ初打席の石井がバント失敗した場面について「いやあ、まあ。あいつは打席に立つことはないし、俺的には責められへんけど」と、受け止めた。ウィルカーソンが2回途中で降板。その後のリリーフ陣の起用を考えると、あの場面での代打は難しかったかと問われると「当たり前やん。だからバントして、そのままいった」と説明した。○...新助っ人ロドリゲスが巨人戦初安打を記録した。3回、先頭で三遊間を破ってチーム初安打。2日のカード初戦から2戦で7打数無安打と抑え込まれていたが、3戦目にして快音を響かせた。一塁守備でも無難なプレーを続けており、今後はスタメンに定着しそうな気配だ。○...コロナ感染から復帰したケラーが22日ぶりに登板し、1回無失点で好投した。5点ビハインドの5回にマウンドへ。巨人岡本和には直球を軸にカウントを取り、遊ゴロに。ポランコには四球を与えたが、慌てずに投球。中田を直球で仕留めると、最後は大城を138キロの変化球で空振り三振に抑えた。「久しぶりにチームの一員としてマウンドに戻ってくることができてうれしいよ」と笑顔だった。○...右脇腹筋挫傷から復帰した及川が今季初登板を1回1安打1失点で終えた。6点を追う8回に登板。巨人先頭の中田と三ゴロ、代打ウィーラーを二飛としたが、代打増田陸に左翼越えソロを許した。最後は代打ウォーカーを三ゴロとした。コロナ感染の渡辺に代わり、特例2022の代替指名選手としてこの日、初昇格。試合前には「数少ないチャンスをしっかりとつかみとって、後半戦を一緒に戦っていきたい」と意気込んでいた。○...石井がプロ最長の3回を投げ、1安打無失点と力投した。先発ウィルカーソンが炎上し、4点ビハインドの2回無死一、二塁で登板。吉川に四球を与え、満塁としたが、重信を中飛、丸を右飛に。岡本和には押し出し四球を許したが、ポランコをシンカーで空振り三振に抑え、最少失点で切り抜けた。3、4回は二塁を踏ませず。「投げる中で反省もありましたが、それも含めて次回の登板に生かしていければと思います」と振り返った。○...ロハスは外国人枠の影響も受け、2軍に降格した。来日2年目はここまで55試合出場で打率1割9分6厘、4本塁打。7月17日中日戦にスタメン出場した後はベンチスタートが続いていた。ガンケル、アルカンタラ、ケラーに新助っ人ロドリゲスが加わり、この日は先発のウィルカーソンを1軍に再登録。ロハスが外国人5枠から外れることになった。○...西勇が8勝目を目指し、5日広島戦(マツダスタジアム)に先発する。7月は4試合に登板し3勝0敗、防御率0・66と抜群の安定感でチームの上位浮上に貢献した。かねて「しっかり自分の役割を果たすことをやり続けていければいいと思う」と話す右腕が、8月も熱投を続ける。
◆コロナ禍に見舞われていた巨人が、7月18日ヤクルト戦以来となる勝利をつかんだ。先発した2年目の山崎伊織投手(23)が、8回3安打無失点、無四球の快投で"カツ"を運んだ。チームの連敗を4で止め、自身にとっても5月18日以来の3勝目。打線も2回に好調気配の中田の先制打を皮切りに、一挙5得点の強力援護で応えた。心地よい疲労感につかりながら、ベンチに腰を下ろした。山崎伊が8回2死、阪神梅野を内角142キロシュートで三ゴロに仕留めた。プロ最長の8回を投げきり「めちゃくちゃ疲れてます」。7回終了時に志願の続投で8回のマウンドに上がった。危なげなく3者凡退で切り抜け、桑田投手チーフコーチとグータッチした。チームの苦境で踏ん張った。新型コロナウイルスの陽性者が続出して試合が順延となり、登板機会が約3週間空いた。「体の使い方、タイミングもズレていた。走ることから、キャッチボールから全部見直して2週間練習できた」と試合のない期間を有効活用。2カ月半、勝ち星から遠ざかるも「何か絶対原因はある。勝ちたいと思ってたけど、先発としての役割を全うできるようにと思って投げました」と、勝ちを意識しすぎずに役割に集中した。小学生時代から故郷の兵庫で"カツ"を運んできた。小学校高学年のときの母の日だった。近所のコロッケ屋に立ち寄ってハムカツを購入した。油が染みた紙袋に「母の日用」と書き込んでプレゼントした。母美佐さん(54)は「普通はなかなかハムカツは選ばないですよ(笑い)。あの子らしいなと。すごくうれしかったです」と温かい思い出は今でも大事に胸にとどめる。チームに7月18日以来となる5戦ぶり、後半戦初勝利を届けた。原監督も「1つ我々の目標は勝つこと。その意味では非常にナイスゲームだったと思いますね」と評価。山崎伊は「長い間、勝ちが遠かったので、長いイニングを投げて抑えられて、本当に後半戦の良い1歩が切れました」とかみしめた。2年目右腕の快投から巨人の後半戦が始まった。【小早川宗一郎】山崎伊織(やまさき・いおり)1998年(平10)10月10日、兵庫県生まれ。明石商では3年春のセンバツ出場も、登板機会なし。東海大に進み、3年春秋にリーグMVP。大学日本代表にも選出。20年ドラフト2位で巨人入団。大学4年に受けたトミー・ジョン手術の影響で1年目は登板なし。今年3月26日中日戦で初登板し、4月28日DeNA戦で初勝利。今季推定年俸1200万円。181センチ、81キロ。右投げ左打ち。○...丸が7年連続の20号本塁打を記録した。5点リードの7回1死、阪神アルカンタラの139キロスライダーをバックスクリーン右へ運び「甘く入ってきたスライダーを自分の形で捉えられた。このスイングを続けていきたい」と喜んだ。記録については「サポートしてくれているトレーナー、スコアラー、いろんな方々に支えられてプレーできていることに感謝したい」と語った。○...中田が2回無死一、二塁で「コンパクトに強く振ろうと思っていた」と、右中間へ痛烈な先制適時二塁打を放った。コロナ療養中は「野球がやりたい気持ちを抑え、家の中で出来る事をしっかりやって過ごしていた」という。3日から若手に交じり早出練習に参加して打撃を確認したことも奏功し、前日から4打席連続安打も記録した。○...試合前に「野球伝来150年セレモニー」が開催され、日本人初のメジャーリーガーで「マッシー村上」こと村上雅則さんが始球式に登場した。ワンバウンド投球を披露し「最初に依頼をいただいた時は『私?』とびっくりしました。皆さんに投げる姿を見ていただいて最高の気分です。本当に皆さんに感謝、感謝です」と振り返った。○...3年目の堀田が救世主になる。5日からの首位ヤクルトとの3連戦(神宮)の初戦に先発する。7月3日広島戦では約2カ月ぶりの登板も、4回途中3失点。チームが"コロナショック"に揺れる中、感染せずに状態を整えてきた右腕は「しっかり準備してきました。ファームでやってきたことも含めて試合で力が出せるように、そしてチームに勢いをつけられるように頑張ります」。3月のプロ初登板初勝利以来の2勝目を狙う。コロナ禍の巨人 7月20日の試合前に大勢と菊地が陽性判定。試合後には出場していた岡本和、丸、中田ら選手20人と、コーチ陣らを加えた計38人の陽性判定を発表。同22~24日の中日戦が延期となった。22日には、球宴に選ばれていた大勢、菅野、中田、岡本和、丸の出場辞退を発表。スタッフも含めて陽性者は80人以上を数え、後半戦最初の同29~31日DeNA戦も延期に。今月2日阪神戦からようやく再開となった。
◆阪神・島本浩也投手(29)と及川雅貴投手(21)が1軍に合流した。3日に新型コロナ陽性判定と発表された渡辺雄大投手(30)に代わって中継ぎ要員として登録される予定だ。島本は2020年11月に左肘のトミー・ジョン手術を受け、翌年は育成契約となった。今年の5月29日のウエスタン・中日戦(甲子園)で実戦復帰を果たすと、6月20日に支配下に復帰した。2軍ではここまで14試合で1勝、1セーブ、防御率1・20と好成績を残していた。高卒3年目の及川は今季、1軍キャンプに参加も、開幕前の3月中旬に右脇腹の筋挫傷で2軍調整となっていた。5月4日のウエスタン・広島戦(由宇)で実戦復帰し、2軍でここまで14試合に登板し、5・11だった。
◆阪神は巨人戦で今季2度目となる同一カード3連勝を狙う。先発するアーロン・ウィルカーソン投手(33)は今季、巨人戦に4度先発して2勝1敗、防御率2・74。前回対戦した7月12日(甲子園)では一回にポランコに3ラン、四回に中田にソロを被弾して5回4失点で黒星を喫した。今回も5、6番で並ぶその2人に、どのように借りを返すか注目だ。
◆阪神先発のアーロン・ウィルカーソン投手(33)が来日最短の二回途中でKOされた。一回は三者凡退で抑えたが、二回が落とし穴だった。先頭・岡本の左前打とポランコへの四球で無死一、二塁。中田に141キロ直球を右中間にはじき返されて1点を先制されると、ここから大城に中前適時打、中山に右前適時打を浴びて3―0。真ん中付近に集まるボールをことごとく外野に運ばれた。さらに無死一、三塁で強硬策を指示された投手の山崎伊にも、初球の140キロを右前に運ばれ、4者連続タイムリーを決められたところで交代。この回は1死も取れず、代わった石井は2死満塁で押し出し四球を与え、ウィルカーソンにとっては1回0/3で5安打1四球5失点だった。助っ人右腕の二回途中降板は、7失点を喫した6月3日の日本ハム戦(甲子園)での3回を更新する来日ワースト。巨人との対戦は前回7月12日(同)にポランコに右翼3ラン、中田に左翼ソロを浴びて5回4失点だっただけにリベンジの思いも持って臨んでいたが、またしても悔しい結果となってしまった。
◆巨人が久々のビッグイニングで5点を先制した。二回、先頭の4番・岡本和が阪神・ウィルカーソンから左前打を放つと、四球を挟んで5連打と打線がつながった。無死一、二塁で6番・中田が右中間を破る先制の適時二塁打。これがチームにとって16イニングぶりの適時打だった。そこから大城、中山、さらには打撃のいい投手の山崎伊が連続適時打でウィルカーソンをKO。6月25日のヤクルト戦(神宮)の六回以来の1イニング5得点を刻んだ。
◆1964年に日本選手で初めて米大リーグでプレーした村上雅則氏が始球式を行った。野球が日本に伝わり150年とされる年を記念したセレモニーの一環。64、65年に所属した大リーグ、ジャイアンツのユニホームで投じた球は捕手岸田の手前で惜しくもバウンドしたが、大きな拍手に笑顔で応えた。「米国も含めて今まで10回以上始球式をさせていただいたが、一番緊張した。最高の気分です」と感無量の様子だった。(東京ドーム)
◆阪神・石井大智投手(25)が二回途中に緊急リリーフ登板した。「こういった展開での登板は、何度も経験できるものではないと思いますし、投げる中で反省もありましたが、それも含めて次回の登板に活かしていければと思います」。二回途中で、4者連続タイムリーを浴びてKOされたウィルカーソンからバトンを受けて登板。無死一、二塁で最初の対戦となった吉川に四球を、2死後には岡本和にも押し出し四球を与えて5点目を与えたが、ポランコを空振り三振に抑えて相手の攻勢に歯止めをかけた。三回の攻撃では無死一、二塁で打順が巡り、プロ初打席に入った。一塁線に転がした送りバントは失敗に終わり、この回も無得点だったが、気持ちを切り替えてマウンドへ。高低に力強いボールを投げ込み、三、四回を無失点に抑えてみせた。7月31日のヤクルト戦(甲子園)では同点の延長十一回に登板し、村上にこの試合3本目となる決勝の左翼2ランを被弾。あれから中3日で巡ってきた出番で、プロ最長の3回を投げて、しっかりと粘り強い投球を披露した。
◆阪神・島本浩也投手(29)が六回に登板。2019年9月30日の中日戦(甲子園)以来、1039日ぶりとなる1軍公式戦マウンドに上がり、1回無安打無失点と好投した。ドームに名前がコールされると、左翼席の虎党から大きな拍手が起こった。先頭の中山は外角低めへのフォークで空振り三振に仕留め、まず1死。山崎伊は右飛に、1番・吉川も遊ゴロに抑え、左打者3人との対戦を14球で終えた。最速は2度、マークした145キロだった。19年はキャリアハイの63試合に登板しフル回転したが、20年11月に左肘のトミー・ジョン手術を受け、その後はリハビリ生活。苦しい日々を乗り越えて、育成選手から支配下選手に戻って、ようやくこの日に1軍に合流し、すぐに巡ってきた出番で、大きな一歩を踏み出した。
◆阪神は投打がかみ合わず、巨人戦の同一カード3連勝を逃した。先発したウィルカーソンが二回に炎上。4者連続タイムリーを浴び、来日最短の1回0/3で5失点KOされた。その後は継投し、六回に左肘のトミー・ジョン手術を乗り越えて3年ぶりに1軍登板を果たした島本が1回無失点の好投を披露するなどしたが、七回にアルカンタラ、八回に今季初登板の及川が、ともにソロ本塁打を浴び、差を広げられた。一方の打線は2度目の対戦となった山崎伊に対して反撃すらできず。5点を取られた直後の三回はロドリゲスと梅野の連打で無死一、二塁を作ったが、投手の石井がバントを決められず、1番・中野は投ゴロ併殺で生かせなかった。尻上がりに調子を上げる右腕には内外をていねいに突く投球でひねられ、五―八回はパーフェクト。交代する八回まで3安打無得点に抑えられ、九回は井納に締められた。一度も三塁を踏むことができなかった。
◆巨人打線が鮮やかにつながった。口火を切ったのは中田だ。二回無死一、二塁。外角の直球をコンパクトに振り抜き、逆らわずに右中間へ運んだ。先制の適時二塁打となり、塁上で手をたたいて歓喜した。「しっかりと捉えることができた。先制できて良かった」東京ドームで白星を挙げたのは7月6日が最後で、1分けを挟んで8連敗中。新型コロナウイルスの集団感染が起きてチーム状況が苦しい中、鬱憤を晴らすかのような攻撃だった。二回は先頭の岡本和が左前打で出塁し、四球を挟んで中田から4連打。打者11人の猛攻で一挙5点を奪った。8月1日までの2週間で支配下登録選手41人がコロナの陽性判定を受けた。中田もその一人。隔離生活を余儀なくされ、6試合の延期を挟んだ後の再開2戦目となった3日に先発復帰した。まだ試合勘を取り戻せていないはずだ。それでも復帰戦で2安打。この日も2安打を放ち、月間打率・373(51打数19安打)を記録した7月から状態を維持している。高卒2年目の中山ら若手とともに早出で打撃練習に励む。マスコットバットを振り込み、スイングスピードを高めようと必死だ。33歳のがむしゃらな姿勢が、逆境に立ち向かうナインに好影響をもたらしている。(鈴木智紘)
◆巨人・山崎伊織投手(23)が先発し、8回3安打無失点と好投した。今季3勝目(3敗)をマークした。得意のスライダーやシュート、カットボールなど多彩な変化球をちりばめ、阪神打線を翻弄。五回以降は4イニング連続で三者凡退に抑え、無四球で自己最長の8回を投げ切った。打っては二回に右前適時打と投打で存在感を放った。
◆巨人・原辰徳監督(64)が一、三塁のベースコーチ変更について明かした。これまでは一塁を亀井外野守備走塁コーチ、三塁を元木ヘッド兼オフェンスチーフがそれぞれベースコーチを担当していたが、この日は一塁に村田打撃兼内野守備コーチが一塁、亀井コーチが三塁を担当した。指揮官は「なかなか目的を励行することができなかったというところで、われわれの中で、大意はないんですが、風景を変えたかった。何か動いて、いい方向に行くための其の一、としてこういう形になった」と意図を説明した。二回に四球を挟んで5連打、4本の適時打が出て一挙5得点。亀井コーチが何度も腕を回し、時には走者を制止する場面があった。指揮官は「彼らもまだ慣れてはいないだろうけど、懸命にやっているという姿が非常に良かった」と評価した。
◆阪神が今季18度目の完封負けで巨人相手に同一カード3連勝を逃した。先発のアーロン・ウィルカーソン投手(33)は1回0/3を投げて5失点降板。打線は4安打に抑えられた。左肘の手術を受け、育成選手となり、今季支配下選手に戻った島本浩也投手(29)が2019年9月30日の中日戦(甲子園)以来となる1軍公式戦マウンドで1回無失点。3月中旬に右脇腹筋挫傷で離脱した及川雅貴投手(21)は1回1失点だった。首位ヤクルトと10・5差となった矢野耀大監督(53)の一問一答は以下の通り(チーム成績50勝48敗2分、観衆3万2264人)。ーーウィルカーソンは止まらなかった「ちょっと良くないよね」ーー春先と比べて「キレもコントロールも、変化球の精度も良くない」ーー良い状態が続かない「うーん、まあね。春先がすごく良かったから、そこからするとだいぶ良くないなと思っているけど」ーー間隔をあけながら使ってきたが「抹消するよ。今の状態じゃ、ちょっとしんどいな」ーー打線も5点取られた後に反発できなかった「それにしてもちょっと簡単にやられすぎたなというのはあるかな」ーー山崎伊は4月と印象が違ったのか「逆に何となく行っちゃうというか。何か『これが良い』というのがないから。スライダー系がいいだろうけど。ビックリするようなのがないから、アバウトに行っちゃうと今日みたいな感じになっちゃうのかなというのはある。余裕を持たせてしまったんで、いろんな球種を投げられて、的が絞れないのもあったのかもしれんけど」ーー三回無死一、二塁の石井のバントは難しかったか「いやあ、まあ。あいつは打席に立つことはないし、俺的には責められへんけど」ーーその後のリリーフのことを考えると代打も難しい「当たり前やん。だからバントして、そのままいった」ーー島本が復帰して好投「そうやね。シマは何年ぶり? 3年ぶりくらいになるの? 久しぶりに1軍にきても、2軍で投げているアイツらしいボールを投げていたし、今後もしっかり1軍で投げられるというか、力になってくれるんじゃないかなという楽しみなピッチングをしてくれた。それはよかったかな」ーー相手も変わるが、打線が楽な展開を作りたい「まあ、そんなにバンバン(点を)取れるわけじゃないと思うけど、取れるところでしっかり取っていく野球というか、もう少しチャンスを作らないとしんどいよね」
◆巨人・中田翔内野手(33)の先制打が決勝打になった。二回無死一、二塁でウィルカーソンから右中間を破る適時二塁打。三回にも安打を放ち、後半戦2試合連続マルチ安打をマークした。7月下旬にチーム内で新型コロナウイルスが蔓延(まんえん)し、6試合を延期。7月は打率・373と好調だった中田自身も20日に陽性判定を受けたが、「早く野球がやりたい気持ちを抑えて家の中でできることをしっかりやって過ごしていました」と、療養期間を経ても好調をキープ。この日の試合前も若手に混じって早出特打に参加し、「いろいろと考えた中で、確認したいこと、やりたいことがあったので早出をやりました」と明かした。貪欲なベテランが打線を引っ張っている。
◆阪神・島本浩也投手(29)が六回に登板し、中山を空振り三振、山崎伊を右飛、吉川を遊ゴロに仕留めた。2020年11月に左肘のトミー・ジョン手術を受け、リハビリ期間を経て、今年6月20日に育成契約から支配下選手に復帰した。1軍公式戦の登板は19年9月30日の中日戦(甲子園)以来となった島本の一問一答は以下の通り。ーーマウンド上がった気持ち「歓声がすごかったというか、頑張ってきて良かったなというふうに思います」ーー込み上げるものもあった「マウンドに行く時は緊張してたんですけど、この歓声を聞いてリラックスしたというか」ーー振り返ると長かっと感じた「あんまり3年もかかった感じはなかった。マウンドに上がったら。振り返ってみると長かったですね」ーー投球振り返って「どんどんストライクゾーンで勝負しようと思ったので、できたかなと思います」ーー手術前との違いは感じる「ファームで投げていた時は色々変な感じがあったんですけど、今は全くなく、前と同じような感じで、もっともっと投げていきたいと思います」ーー家族には「ずっと心配されていたので、とりあえずまだ1試合ですけど、投げられる姿を見せられて良かったので、いい報告ができたと思います」ーー昇格はいつ言われた「昨日(3日)の夜ですね」ーー家族の反応は「びっくりしてましたね。急だったので」ーーお子さんは何歳に「もうすぐ4歳です」ーーそう考えると長い「マウンド上がるまでは長かったなと思ったんですけど、マウンドで投げてる時は、あんまり時間経ってないような感じで入れたので、よかったです」ーーお子さんも職業わかっている「もうわかってます。家で応援してます」ーー藤川球児氏がツィッターでおめでとう、と...「まだケータイ見てないので。ファームで復帰した時は、状態とか今どんな感じとか色々言ってもらったんで」ーー色々アドバイスも「手術する前から今までずっと色々なこと言ってもらったので、感謝しています。治療器具も今借りてて、ずっと使ってます」ーー心に残っている言葉は「毎回連絡もらっているんですけど、時間が経てば投げられるようになるからとメンタルの面でずっと支えてもらってました。自分がどうしても投げられないです、とLINEしてたんですけど、絶対投げられるようになるから、地道にやっとけと言われました。待っとけと言われました」ーー4個目の背番号(126→69→120→46)「今日からまた、この背番号で活躍できるようにやっていきたいと思います」
◆オリックス、阪神で176勝を挙げ、引退後も両チームでコーチを務めたサンケイスポーツ専属評論家の星野伸之氏(56)は巨人3連戦で無安打に終わった近本光司外野手(27)に言及し、阪神打線は、この3番打者次第だと力説した。序盤に5点リードを奪われ、巨人の先発・山崎伊にノビノビ投げられてしまった。とはいえ、完封負けは寂しい。結局のところ、阪神打線は近本次第だということが証明されたような試合だ。安定して出塁できる3番打者が塁に出れば得点力がアップし、抑え込まれると打線全体も沈黙する。もし、私が阪神打線に投げるとしても、近本を徹底的にマークするだろう。今は近本のアウトの内容が良くない。振り返れば巨人3連戦はノーヒット。いい当たりではなく、完全に打ち取られているのだ。しっかり捉えた打球が何本か飛べば投げる側も警戒して、コースを意識しすぎて、四球での出塁の可能性も出てくる。が、平凡なアウトばかりだから、思い切って攻められてしまうのだ。近本を封じられると、一気に得点パターンが限られてくる。この試合に限ってだが両チームの打線全体を比較すると、巨人からは必死さが伝わってきた。コロナ陽性者が続出して、コンディション的には良くないし、負けも続いていた。追い詰められて、何とかしたいという思いが感じられた。象徴的なのが中田。二回の先制二塁打はバットを短く持って、つなぎを意識して右方向へ打った。普段の中田なら決めようと強引に打って、併殺打になっていたのでは。三回もボール気味の外角球に食らいついての右前打。中田に刺激されたのか、打線からも、つなげようという気持ちがにじみ出ていた。必死さは守備でも。吉川は内野安打になってもおかしくない打球を2度アウトにしたし、中田の一塁守備も光った。重信の好捕もあった。何とかしたいという気持ちの部分で、巨人のほうが上回っていた。試合としては中田にやられた感じか。だが、阪神はそんな姿を参考にしてもいいのではないか。投手陣は今のウィルカーソンの先発はちょっとしんどい気がするが、他の先発陣、救援陣は高いレベルで充実しており、崩れた印象はない。ということは打線次第。つまり近本次第。そしてチーム全体が必死にプレーし、つながりを意識することが先決だ。
◆巨人の丸が5―0の七回にソロを放ち、広島時代から7年連続で20本塁打に到達した。通算244本目。アルカンタラの甘く入ったスライダーを捉えて右中間席にたたき込み「自分の形で捉えることができた。このスイングを続けたい」とうなずいた。昨季の不振を払拭して全試合先発出場を続け、本塁打チームトップの岡本和に1本差に迫った。トレーナーやスコアラーに言及し「いろいろな方々に支えられてプレーできていることに感謝したい」と話した。
◆巨人は新型コロナウイルスの集団感染による6試合の延期を挟んだ連敗を4で止めた。東海大から入団2年目の山崎伊織投手(23)が自己最長の8回を3安打に抑え、無四球無失点と好投。5月18日以来、約2カ月半ぶりの白星となる3勝目(3敗)をつかみ、チームを後半戦初勝利に導いた。【データBOX】?巨人が7月18日のヤクルト戦(○10-8、神宮)以来の白星。同19日のヤクルト戦(●3-5、同)からの連敗を4で止めた。本拠地・東京ドームでの勝利は7月6日のヤクルト戦(○4-3)以来で、同7日のヤクルト戦(●3-11)から続いていた敗戦も1分けを挟んで8でストップ。?丸が今季20号。広島在籍時の2016年から7年続けてシーズン20本塁打以上(20→23→39→27→27→23→20)で、巨人にFA移籍した19年からは4年連続。巨人にFA移籍した選手が1年目から4年連続で20本以上を放ったのは、07-10年の小笠原道大(4年=31→36→31→34)以来12年ぶり2人目。
◆巨人は4日、阪神18回戦(東京ドーム)に7-0で快勝し、新型コロナウイルスの集団感染による6試合の延期を挟んだ連敗を4で止めた。東海大から入団2年目の山崎伊織投手(23)が自己最長の8回を3安打に抑え、無四球無失点と好投。5月18日以来、約2カ月半ぶりの白星となる3勝目(3敗)をつかみ、5位に沈むチームを後半戦初勝利に導いた。新型コロナウイルス禍に見舞われた巨人の再出発だ。救世主となったのは山崎伊。内へ、外へ。多彩な変化球で打者を翻弄した。自己最長の8回を3安打無失点で3勝目。5月18日以来、約2カ月半ぶりに手にした白星の味は格別だった。「めちゃくちゃ疲れています。長いイニングを投げて抑えられた。ストライクゾーンでどんどん勝負できました」立ち上がりを苦手とするが、この日は2回を打者6人で料理して波に乗った。七回を終えて球数は95球に達したが、続投を志願。五回以降は一人の走者も許さない完全投球だった。バットでも二回に右前適時打を放ち、一挙5得点につなげた。左打ちの23歳は打撃センスも抜群だ。初球の直球を右前へ運んで今季3打点目を挙げた。打率は・308(13打数4安打)。「バッティングは好き。1点を取ることは難しいので、何とか1点取れるように頑張った」と胸を張った。重苦しい雰囲気を吹き飛ばした。1日までの2週間でチームの支配下登録選手41人が新型コロナウイルスの陽性判定を受けた。39度台の発熱が3日間続いた選手もいたという。活動停止を余儀なくされ、前半戦から6試合連続で延期となった。エースの菅野らも離脱したが、右肘の手術から今季復帰した右腕は感染を免れた。「(八回は)『行かせてください』といった1イニングだったので、絶対に抑えないといけなかった」。109球で降板し、プロ2年目での初完封はお預け。それでも集団感染で主力の救援投手を欠く中、先発としての自覚を胸に腕を振り続けた。勝ち星から遠のいた期間は直球の精度を欠き、浮いた球を痛打される場面が目立った。桑田投手チーフコーチから「原点はアウトローの真っすぐ」と指摘された。コロナの感染拡大により生じた調整期間に走り込みから取り組み、時間を有効活用して球威を取り戻した。原監督には「ストライクゾーンで勝負していけ」と背中を押され、無四球で応えた。チームの東京ドームでの1分けを挟んだ連敗を8で止め、本拠地では7月6日以来、シーズンでは同18日以来の勝利をもたらした。原監督は「たまには勝つよ。そんなに不思議なの? (山崎伊が)8回を投げ抜いてくれたことは大きい。無四球というのが良かった」とたたえた。「一戦一戦、絶対に勝つぞという気持ちで全員やっている。後半戦のいい一歩が切れた」と山崎伊。若武者の好投を合図に、原巨人が反撃を開始する。(鈴木智紘)★ベースコーチ変更 巨人はベースコーチを変更した。三塁は元木ヘッド兼オフェンスチーフから、これまで一塁にいた亀井外野守備兼走塁コーチが務め、一塁は村田打撃兼内野守備コーチが担当。原監督は「風景を変えたかった。何か動いて、いい方向に行くためのその一」と説明し、「彼らもまだ慣れてはいないだろうけど、懸命にやっている姿が非常に良かった」と評価した。
◆敗戦の中にも光明! 阪神は巨人に0―7で敗れ、同一カード3連勝とはならなかった。六回に島本浩也投手(29)が2019年以来、3年ぶりに1軍で登板し、1回を無安打無失点に抑えた。3年前に63試合登板とフル回転した左腕が戻ってきたことは、今後に向けて明るい材料。2度の手術、育成降格も経験した苦労人が、逆襲のピースとなる。東京ドームの左翼席に陣取った虎党の拍手がうれしかった。1039日ぶりとなる1軍公式戦マウンド。島本は1回を14球で三者凡退で打ち取ると、笑みを浮かべた。「緊張していたけど、歓声を聞いてリラックスできたというか、歓声がすごかったというか...。頑張ってきてよかったなと思いました」先発・ウィルカーソンが二回に5失点。打線も沈黙し、虎党がわくシーンがないまま迎えた六回だった。「ストライクゾーンで勝負しよう」。先頭の中山はフォークで空振り三振。山崎伊はスライダーで右飛、吉川もスライダーで遊ゴロ。直球は最速145キロだった。「投げられる姿を見せられてよかった。いい報告ができたと思います」渡辺が新型コロナウイルス陽性判定を受けて抹消されたが、すぐさまその〝穴〟を埋めた。2019年に中継ぎとして63試合に登板してフル回転するも、同年オフと20年に左肘を手術。入団当時と同じ、育成契約となる苦しい時期を乗り越えてきた。19年9月30日の中日戦(甲子園)以来となる1軍マウンド。真っ先に脳裏に浮かんだのは18年に結婚した妻と、まもなく4歳になる長女・咲良(さら)ちゃん。実戦復帰した5月29日のウエスタン・中日戦(甲子園)でもスタンドで見守ってくれた。1軍昇格を伝えられたのは前日3日の夜。「びっくりしてましたね。急だったので」。パパ、頑張って! 妻子に見送られて東京に向かった。独身時代、遠征先で朝寝坊して練習に遅刻する〝やんちゃ〟を変えたのが、家族だった。結婚して、矢野監督就任1年目の19年にブレーク。まな娘も授かった。しかし、いい時間は長くは続かなかった。20年は投げるたびに左肘に激痛が走り、同年11月に才木とともに手術を受けた。「パパが野球選手なんだとわかるようになるまで、現役で投げ続けたい」。ようやく1軍の戦力になった頃、赤ちゃんだったわが子はパパが野球選手だとわかるようになった。早く1軍で投げたい。だが、順調に回復した才木とは対照的に、今年2月のキャンプ前まで、全力で投げられなかった。7月3日の中日戦(バンテリンドーム)で、才木が1159日ぶりの勝利投手となったのをテレビで見た。「彼の苦労は知っていますから。うれしかった半面、悔しさもありました」。3年間。我慢には慣れていた。復活した左腕を、矢野監督は「1軍で投げられるというか、力になってくれるんじゃないかなというピッチングをしてくれた」とたたえた。今、つけている「46」は入団してから4つ目の背番号だ。「きょうからまた、この背番号で活躍できるようにやっていきたい」。大敗の中にも、光明―。島本の新たな野球人生が始まった。(三木建次)★藤川氏に感謝 島本はOBで同じくトミー・ジョン手術を受けたことがある藤川球児氏(現球団スペシャルアシスタント)から治療器具を貸してもらうなど、さまざまなサポートを受けた。「感謝しています。『時間が経てば投げられるようになる』とメンタルの面でずっと支えてもらいました」。苦しくて〝どうしても投げられないです〟とLINEをしたこともあったが〝絶対投げられるようになる〟と激励されたという。藤川氏はこの日、自身のツイッターで「一軍復帰おめでとうございます」と祝福した。■島本 浩也(しまもと・ひろや) 1993(平成5)年2月14日生まれ、29歳。奈良県出身。京都・福知山成美高から2011年育成D2位で阪神入団。15年から支配下登録。19年オフ、20年オフに左肘の手術を受け、21年から育成契約。今年6月20日に支配下登録復帰が発表された。1軍通算106試合登板、5勝0敗1セーブ、防御率3・50(4日終了時)。左投げ左打ち。年俸2100万円。背番号「46」。
◆いきなり打ち込まれ、止められなかった。ウィルカーソンは四球を挟んで5連打、しかも4者連続適時打を食らい、今季のチーム先発投手のワーストとなる1回0/3でKOされた。矢野監督もこれでは...と即断した。「抹消するよ。今の状態じゃあ、ちょっとしんどいな」0-0の二回先頭の岡本和に左前打を許し、続くポランコにフルカウントから四球を与えると、もう耐えきれなかった。中田に右中間へ適時二塁打を浴び、福原投手コーチがマウンドへ走った。それでも流れは変わらない。大城に中前適時打、20歳の中山にまで右前適時打、揚げ句の果てに投手の山崎伊にも右前適時打を浴び、0-4とされたところで矢野監督がベンチを出た。「キレもコントロールも、変化球の精度も。春先がすごく良かったから、そこからするとだいぶ良くない」。チームが苦しかった序盤戦を支え、5月には3勝1敗、防御率1・04で月間MVPに輝いた助っ投が、ここで1軍ローテから去る。次週11日のDeNA戦(横浜)は、西純らを候補に代役を立てる見込みだ。チームの先発投手が続けてきた連勝も、ここで途絶えた。7月13日の巨人戦(甲子園)に登板した西勇以来、15戦負けなしの12連勝中だったが、その前日12日の同カードでウィルカーソンが敗れて以来の黒星となった。先発の踏ん張りで、7試合連続で先制点を挙げていたが、この日それも途絶えた。二回に背負った5点ビハインドは重かったが、その一方で、打線で投手陣をカバーする試合も増やしていかなくては、勝ちは積み上げられないことも事実だ。矢野監督も「取れるところでしっかり取っていく野球というか、もう少しチャンスを作らないとしんどいよね」と唇をかむ。長期ロードはまだ続く。嫌な流れは、東京ドームへ置いていく。(長友孝輔)
◆石井が二回無死一、二塁で登板し、プロ初の3回を投げて1安打無失点と粘投した。「こういった展開での登板は何度も経験できるものではない。反省もあったが、それも含めて次回の登板に生かしていければ」と振り返った。三回無死一、二塁ではプロ初打席に立つも、バント失敗。矢野監督は「あいつは(普段)打席に立つことはないし、俺的には責められへん」とかばった。
◆巨人・中田翔内野手(33)を中心に打線がつながった。「コンパクトに強く振ろうと思っていました」と振り返ったのは二回だ。先頭・岡本和の左前打からつくった無死一、二塁の好機で、6番・中田が右中間を破る先制の適時二塁打。ここから4連続適時打で今季最多タイの1イニング5得点を挙げた。7月は月間打率・373と絶好調だった中田だが、同20日に新型コロナ陽性判定を受けて隔離療養。その中で「早く野球がやりたい気持ちを抑えて、家の中でできることをやって過ごしていた」という。この日も「確認したいことがあったので」と若手と早出特打に励んだ。この〝アツさ〟が打線に火をつけた。(谷川直之)
◆今季初昇格した及川は悔しい結果となった。八回に登板し、2死から代打・増田陸に高めの直球を左翼席に運ばれた。今季は開幕前に右脇腹の筋挫傷となり、2軍で別メニュー調整。リハビリを経てチャンスをつかみ、試合前には「目の前の打者を抑えていくだけ。しっかり腕を振っていきたい」と意気込んでいたが、無失点で初登板を飾ることはできなかった。
◆ゴロゴロ、ピカーッ、バリーン!! 夕方、突然音を立てて降り出した豪雨が、わが家の南側の窓の外の風景を一変させた。直線で4キロ先には、首位・ヤクルトが中日を迎え撃つ神宮がある...。「はあ、燕は中止だろうなぁ...。となれば、何がなんでも、わが阪神は巨人に勝たねばならん!!」と挑んだ試合。何で屋根のあるドーム球場で先発のウィルカーソンが2回に落雷を浴びたような5失点を喫するわけ?そりゃ、巨人だって本拠地・東京ドームでいつまでも負け続けないだろうけど、序盤で白旗を揚げなくちゃいけないような投球を、この状況でするかー? ムカムカムカ...いや、こういう時こそ落ち着かねば。深呼吸、深呼吸。ウィルカーソンの独り相撲のおかげで、島本の復活マウンドや及川の今季初マウンドが見られたのだ(2人とも思い切り良かった!!)。これは最後の最後に逆転ドラマを生む伏線に違いなーい!!
◆ウィルカーソンはうなぎ食べなかったのかな。中15日。休養は十分だったはずなんですが...。古くは奈良時代の歌人で中納言の大伴家持。江戸時代の蘭学者の平賀源内。令和の今は佐藤輝明。うなぎの効能を人々にPRしてきた伝道者たちです(ウソです。こじつけです)。4日はこの夏2度目の「土用の丑の日」でした。「土用」は立春(今年は2月4日)、立夏(同5月5日)、立秋(同8月7日)、立冬(同11月7日)の直前18日間のこと。その18日間で、十二支の丑があてはまる日が「土用の丑の日」。季節の変わり目は体調を崩しやすい-。元気になる物を食すようにしましょう-。とくに、夏バテをする立秋前の土用の丑の日はうなぎがよろしいですよ-と言い伝えられてきました。最古のものが大伴家持です。万葉集に『石麻呂に 吾物申す 夏痩せに よしと云ふ物ぞ うなぎとり召せ』という歌が残されています。これを江戸時代に平賀源内が引用。うなぎ店を営む知人から「夏はうなぎが売れない」と相談され、「歌にもある。『土用の丑の日にうなぎを食うべし』の看板を出せば良い」とアドバイスしたことで、うなぎを食べる習慣が定着したとされています。そして佐藤輝。6月28日のDeNA戦で一回に1点を先行し、なお1死三塁で浅い中飛に倒れました。が、島田が本塁に激走し、生還。島田は漫画「天才バカボン」の「ウナギイヌ」に雰囲気が似ていることからナインから「うなぎ」の愛称で呼ばれており、佐藤輝が「島田さんがよく走ってくれました。『ありがとうなぎ』」とコメントしました。この言葉がファンの間で話題になり、今夏の1回目の土用の丑の日(7月23日)にはTシャツやうちわなどの「ありがとうなぎ」グッズの発売が始まりました。その後も2番に定着した俊足・島田の「ありがとうなぎ」の勢いは止まらず、今回の巨人3連戦でも第1戦(2日)の六回1死二塁から佐藤輝が左前打。ポランコからの返球をかいくぐって島田が生還し、再び「ありがとうなぎ」となっています。「2日の試合後に、島田くんに『またあさって(4日)も食べるの?』と聞きました。島田くんは『食事会場にあれば食べますけど、しっかり野球の方でも活躍できるようにがんばります』と。験担ぎよりまずは野球です-という感じでした。無理矢理にこじつけて、なんか申し訳ないことを聞いちゃったなと思いましたが、ちゃんと答えてくれましたよ。きょうも打って走って『ありがとうなぎ』につなげてくれると期待しています」トラ番キャップ長友孝輔です。織原祥平によると、島田も「輝が言い始めたおかげでグッズもできた。感謝しないといけない」とうなぎブームを喜んでいたそうです。この日も2安打を放って気を吐きましたが、序盤で0-5になったら苦しい。機動力をからめようもありません。5日は「土用の寅の日」です。うなぎを食す日ではありませんが、金運を招く、勝負の吉日です。鯉の洗いを平らげて、貯金を招く〝トラの日〟にしましょう。ヤクルト-中日(神宮)は雨で中止。ゲーム差は0・5開いただけです。残り43試合、まだまだあきらめるわけにはいかない。
<セ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
ヤクルト |
59 | 36 | 1 | 0.621 (-) | - (-) |
47 | 429 (-) | 365 (-) | 118 (-) | 56 (-) |
0.256 (-) | 3.390 (-) |
2 (-) |
阪神 |
50 | 48 | 2 | 0.510 (↓0.005) | 10.5 (↓0.5) |
43 | 343 (-) | 282 (+7) | 64 (-) | 75 (-) |
0.238 (↓0.001) | 2.550 (↓0.05) |
3 (-) |
DeNA |
44 | 45 | 2 | 0.494 (-) | 12 (-) |
52 | 325 (-) | 359 (-) | 69 (-) | 32 (-) |
0.252 (-) | 3.560 (-) |
4 (-) |
広島 |
46 | 51 | 3 | 0.474 (-) | 14 (-) |
43 | 386 (-) | 380 (-) | 59 (-) | 19 (-) |
0.255 (-) | 3.480 (-) |
5 (-) |
巨人 |
46 | 52 | 1 | 0.469 (↑0.005) | 14.5 (↑0.5) |
44 | 382 (+7) | 444 (-) | 113 (+2) | 45 (-) |
0.244 (-) | 4.030 (↑0.04) |
6 (-) |
中日 |
41 | 52 | 1 | 0.441 (-) | 17 (-) |
49 | 281 (-) | 353 (-) | 51 (-) | 33 (-) |
0.250 (-) | 3.580 (-) |
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