西武(☆4対3★)ロッテ =リーグ戦17回戦(2022.08.05)・ベルーナドーム=
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ロッテ
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西武
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勝利投手:増田 達至(2勝1敗22S)
敗戦投手:佐々木 千隼(2勝3敗0S)

本塁打
【ロッテ】佐藤 都志也(6号・1回表3ラン)
【西武】山川 穂高(31号・4回裏ソロ),川越 誠司(2号・10回裏ソロ)

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◆西武が劇的なサヨナラ勝利。西武は2点を追う5回裏、外崎の適時打で1点差に詰め寄る。その後3-3で迎えた延長10回には、川越のソロが飛び出し、試合を決めた。投げては、4番手・増田が今季2勝目。敗れたロッテは、4番手・佐々木千が痛恨の一発を浴びた。

◆西武増田達至投手(34)が、1軍に合流した。新型コロナウイルスの陽性判定を受け7月13日に登録抹消されていた。約3週間ぶりに1軍選手登録をされ、水上、平良と、再び盤石の救援陣を形成する。また、森脇亮介投手(30)が背中の張りのため登録抹消された。

◆漂う重い空気をまずは振り払った。初回2死一、二塁。ロッテ佐藤都志也捕手が西武今井の初球カットボールを捉え、右翼席へ6号先制3ランを運んだ。「チャンスだったので積極的にいきました」。連続四球の後に3、4番が凡退。持ち直すか、という局面をひと振りで戻した。東條、小野、オスナら救援陣、高部や山口の好打者など、貢献度の高い選手が新型コロナ陽性で離脱する苦しい状況だ。首位西武とは5.5ゲーム差の5位にいる。正念場の3連戦で、まずは主導権を握る価値ある1発になった。佐藤都自身も7月22日に陽性判定で一時離脱。戦線復帰後初の本塁打となった。捕手に一塁に、中軸に。プロ3年目はフル回転でチームを支え「何とか100試合出場を」という年始目標を優にクリアできそうなほど、充実するシーズンを送る。この日はマーティンも1軍合流。苦境での粘りがロッテの真骨頂だ。

◆西武山川穂高内野手が、本拠地通算100号を放った。3点を追う4回、カウント2-0からバックスクリーンに飛び込む130メートル弾。今季31号ソロは、ベルーナドームでは通算100号となる節目の1発となった。山川は「打ったのはカットボールです。打った瞬間、行ったなとは思いました。(本拠地通算100号は)忘れてました。でもうれしいです。打てて良かったです」と喜んだ。山川が4回に31号本塁打。ベルーナドームでは今季13本目で、通算100本目となった。同球場での最多本塁打は中村の216本で、100本以上は山川で6人目。

◆西武今井達也投手が、5回5安打3失点で降板した。初回先頭から連続四球を与え、ロッテ佐藤に先制3ランを浴びた。「すべては立ち上がりでしたね。まとまったピッチングができていない試合は、いつも同じ失敗を繰り返してしまっています。打者と勝負する以前の問題で、苦しいマウンドでした」。2回以降は無失点も7四死球と球数を重ね、自ら苦しめた。8回に味方打線が追いつき、黒星こそまぬがれたが「先発投手である以上、苦しいなかでも長いイニングをゼロで抑え続けることが仕事だと思っているので、今日はそれも果たせず悔しいです。もっと長いイニングを投げたかったです」と反省の言葉が尽きなかった。

◆ロッテ石川歩投手(34)が7回2失点で試合をつくった。右打者の外角でカットボールとシンカーを出し入れしつつ、西武打線に的を絞らせず。4回に山川にソロを浴び、5回には外崎に適時打を浴びたが、要所を締めた。試合中、球団広報を通じて「今日は良かったと思います。2死から全部失点したので、そこだけかなと思います」と振り返った。8回に2番手ゲレーロが暴投で同点に追いつかれ、石川の今季7勝目はならなかった。

◆西武が今季100試合目を、2試合連続となるサヨナラ勝利で飾った。延長10回、先頭の川越誠司外野手(29)が右中間へ2号ソロを運び、劇的勝利に導いた。自身初のサヨナラ打に、お立ち台では「最高です!今日は(3回に)自打球当たって(5回に)デッドボール当たって、大当たりだったので最後に当たってよかったです」と口も滑らか。初回から3点を追う形で始まった一戦。じりじりと追い詰め、8回に同点に追い付き迎えた延長戦を1発で制した。前夜、中村のおかわり弾に続くサヨナラ勝利。2試合連続は西武では20年10月以来、本塁打では02年以来20年ぶり。試合前の声出しを川越が担当してから4連勝で「同じことしか言ってないんですけど、内緒です」と明かさなかったが、いい流れを引き寄せているのは間違いない。試合後、球団の広報カメラに向かって、川越の登場曲「青雲のうた」を歌い始めた辻監督も「素晴らしかった!」と絶賛した。チームは首位をガッチリキープ。昨季の37勝46敗17分けで5位に沈んだ区切りの100試合とは、打って変わって貯金10と3年ぶりに2桁到達。川越は「このままずっと声出しできるように連勝したいです」と負け知らずの8月を走り抜ける。【栗田成芳】川越誠司(かわごえ・せいじ) 1993年(平5)6月30日、札幌市生まれ。北海で3年春にセンバツ出場。北海学園大を経て、15年ドラフト2位で西武入団。19年に野手転向し、20年プロ初出場。今季推定年俸1200万円。174センチ、80キロ。左投げ左打ち▽西武増田(新型コロナ感染から復帰戦で延長10回を3者凡退で勝利投手)「復帰して早いうちに投げたい思いがあったので、今日投げられたことはよかったです」西武は4日の中村に続き、川越が自身初のサヨナラ弾。西武のチーム2試合連続サヨナラ本塁打は、02年5月10、11日オリックス戦でともに松井が記録して以来、20年ぶり5度目。異なる選手で記録したケースは、西鉄時代の70年8月18、19日近鉄戦で、竹之内と基が打って以来52年ぶり。

◆ロッテのレオネス・マーティン外野手(34)が1軍に復帰した。打率1割台が長く続き、7月1日の試合を最後に今季2度目の2軍調整へ。この日に特例2022の代替指名選手として出場選手登録され、2番右翼でフル出場した。安打も放ったが、得点圏の場面で2三振を喫した。この日の動きについて、井口資仁監督(47)は「だいぶ振れてはきてますけどね。まだまだ確率的には低いですけど」とコメント。代替指名選手としての昇格にはなったが「いい起爆剤になってくれればいいと思います」と今後への期待を寄せていた。

◆ロッテが拙攻で3連敗を喫した。初回に佐藤都が先制3ランを放つも、以後6回まで11残塁で、うち7つが得点圏の走者。「どんどん相手のペースにいってしまったところだと思います」と井口監督も悔いた。7~10回は走者を1人も出せず、コロナ禍で苦境の救援陣を打線が助けられなかった。勝ち越したら守護神益田を投入するプランだったが、延長10回に佐々木千がサヨナラ弾を浴びた。

◆西武・山川穂高内野手(30)が本拠地通算100号となる31号ソロ本塁打を放った。3点ビハインドの四回2死からの第2打席。ロッテ先発・石川のカットボールを捉えた打球はバックスクリーンに飛び込む文句なしの一発となり「打った瞬間、行ったなとは思いました。(本拠地通算100号は)忘れてました。でもうれしいです」とコメントした。本拠地では6月17日のオリックス戦以来となるうれしい一発となり、スタンドのライオンズファンとともに「どすこ~い!」をド派手に決めた。

◆先発した西武・今井達也投手(24)は、立ち上がりから制球が定まらず、苦しいマウンドとなった。「1球1球全力でいきたい。初回の入りはすごく大事になるので、そこはしっかり意識して入りたい」。こう意気込んで自身3連勝をかけてのマウンドだったが、課題の立ち上がりに先制を許した。先頭の荻野、マーティンに四球を与えて無死一、二塁のピンチを背負った。後続を遊飛、空振り三振に仕留めたが、2死から佐藤都に初球のカットボールを右中間に運ばれる先制3ランを浴びた。その後は失点を許さずも、五回までに7四死球と苦しい投球が続いた。昨季8勝を挙げ、今季は高橋、松本ともに先発3本柱と期待されたが、開幕直前に右内転筋炎症のため出遅れた。7月7日のオリックス戦(京セラ)に初登板し、6回3失点で初勝利をマークすると、この日まで4試合で2勝1敗、防御率2・88。後半戦初戦を任された前回29日のソフトバンク戦(ペイペイドーム)は6回2失点で千賀に投げ勝った。右腕は「(いつもより)もう1、2イニング投げられれば」と話していたが、この日は序盤から球数がかさみ、本来の姿からはほど遠かった。

◆西武は2試合連続のサヨナラ勝ちで4連勝を飾った。2―3の八回2死三塁から暴投で追い付き、延長十回に川越の一発で勝負を決めた。1回を完璧に抑えた増田が2勝目。ロッテは救援陣が踏ん張れず、3連敗を喫した。

◆ロッテの石川は変化球中心に打たせて取り、7回6安打2失点にまとめた。勝ち投手の権利を得て降板したが救援陣がリードを守れず、7勝目はお預け。それでも「良かった。2死から全部失点したのでそこだけ」と内容には満足そうだった。新型コロナウイルス感染で多くの主力を欠く中で奮闘したが、四回に山川にソロを浴び、五回は外崎に適時打を許して小刻みに失点。チームは延長戦の末、サヨナラ負け。悔しい結果に終わった。

◆西武の増田が新型コロナウイルス感染から復帰し今季2勝目を挙げた。3―3の延長十回を三者凡退に抑えると、その裏に川越のサヨナラ本塁打が出て白星が付き「野手のおかげ。僕はチームに貢献するだけだと思っている」と喜んだ。7月10日以来の登板でブランクを感じさせなかった。「いつもより緊張感が強かった。早いうちに投げたいという思いがあった」と振り返った。

◆ロッテが今季4度目のサヨナラ負け。逃げ切り失敗で3連敗となり、球宴後の後半戦は1勝6敗となった。コロナ感染者が続出する中、マーテインが1軍に昇格し「2番・右翼」でスタメン出場。一回に幸先よく佐藤都の6号3ランで先制したが、それ以降は決定打を欠いた。二回1死二塁、四回1死一、二塁、五回1死二、三塁、六回2死一、二塁が点にならない。マーティンは1安打1四球と2度出塁も、二回と四回のチャンスに凡退した。「スミ3」で11残塁の拙攻に、井口監督は「得点圏であと一本が出なかった。相手のペースになってしまった」と嘆いた。先発の石川は7回2失点と好投したが、同点にされた形もチームの勢いのなさを象徴した。3―2の八回、ゲレーロが四球と二盗などで2死三塁のピンチを招く。ここで最悪の暴投とは...。無安打で試合が振り出しに戻った。延長十回、4番手の佐々木千が先頭・川越への2球目を右翼席に運ばれた。これで47勝50敗1分けで借金は「3」。首位西武とのゲーム差は6・5に広がった。球宴前には大混戦だったパ・リーグだが、ロッテはこのまま脱落してしまうのか。

◆パ・リーグ首位の西武は5日、ロッテ17回戦(ベルーナ)に4-3で2試合連続のサヨナラ勝ち。同点の延長十回に川越誠司外野手(29)が劇的な2号決勝弾を放ち、4連勝を飾った。4日の中村剛也内野手(38)に続き、2戦連続のサヨナラ弾は2002年以来、20年ぶりの快挙となった。今夜の終着駅は「川越」だった。スタンドの大歓声を背にダイヤモンドを1周すると、待ち構えた仲間に手荒い祝福を受け、飛び切りの笑顔を浮かべた。「最高です。打った瞬間に行ったと思ったけど、ちょっとぎりぎりで焦った...」3-3で迎えた延長十回先頭。カウント1-0から、ロッテ4番手、佐々木千の直球を強振した打球は右中間スタンド前段に吸いこまれた。4日のオリックス戦は九回に中村が自身3年ぶりのサヨナラアーチ。20年ぶりとなる2試合連続の劇弾で4連勝を飾った。札幌市出身で北海高、北海学園大を経て、2016年にドラフト2位で入団。19年に投手から外野手に登録変更され、才能が開花した。トレードマークはパンチパーマ。本拠地では「青雲」(日本香堂)のCM曲を登場曲として使用する〝ひとり80年代〟のいぶし銀プレーヤーだ。快進撃が始まったチームは貯金が今季最多の「10」。辻監督は「こういう勝ち方をすると選手がまだいけるという気持ちになる」とうなずいた。2019年以来、3年ぶりのリーグVへ。真夏の西武特急がさらに加速する。(石井孝尚)■データBOX?西武が延長十回、川越の2号ソロでサヨナラ勝ち。川越のサヨナラ打、サヨナラ本塁打はプロ7年目で初めて。?西武は5月29日のDeNA戦、今月4日のオリックス戦(ともに3-2)に次いで今季3度目のサヨナラ勝ち。2試合連続サヨナラ勝ちは、2020年10月20、21日のロッテ戦(ともに2-1)以来2年ぶり。4日は中村の6号ソロで決着しており、2試合連続のサヨナラ本塁打は、02年5月10、11日のオリックス戦(2-1、4-2、ともに松井稼頭央)以来20年ぶり。

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
54442 0.551
(↑0.009)
-
(-)
43335
(+7)
292
(+5)
83
(+4)
49
(+2)
0.228
(-)
2.470
(↑0.01)
2
(-)
ソフトバンク
48442 0.522
(↑0.006)
3
(↓0.5)
49345
(+10)
314
(+6)
67
(+3)
53
(+2)
0.253
(↑0.001)
3.070
(↑0.02)
3
(1↓)
楽天
48452 0.516
(-)
3.5
(↓1)
48360
(+13)
318
(+8)
68
(+7)
69
(+2)
0.250
(↑0.002)
3.220
(↓0.02)
4
(-)
ORIX
52500 0.510
(-)
4
(↓1)
41326
(+7)
322
(+5)
52
(+2)
46
(-)
0.243
(↑0.001)
2.800
(-)
5
(-)
ロッテ
47501 0.485
(↓0.01)
6.5
(↓2)
45322
(+4)
361
(+14)
60
(+1)
93
(-)
0.226
(↓0.001)
3.240
(↓0.08)
6
(-)
日本ハム
40581 0.408
(↓0.004)
14
(↓1.5)
44322
(+5)
366
(+8)
78
(+1)
66
(+2)
0.232
(↓0.001)
3.480
(↓0.01)