ソフトバンク(☆4対2★)西武 =リーグ戦14回戦(2022.07.31)・福岡PayPayドーム=
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西武
1000010002901
ソフトバンク
02020000X4801
勝利投手:和田 毅(3勝2敗0S)
(セーブ:モイネロ(0勝1敗15S))
敗戦投手:エンス(6勝6敗0S)

本塁打
【西武】オグレディ(14号・6回表ソロ)
【ソフトバンク】グラシアル(6号・4回裏ソロ)

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◆ソフトバンクは1点を追う2回裏、柳町の適時打と黒瀬の犠飛で2点を挙げ、逆転に成功する。そのまま迎えた4回には、グラシアルのソロと甲斐の適時打が飛び出し、リードを広げた。投げては、先発・和田が今季3勝目。敗れた西武は先発・エンスが試合をつくれず、打線もつながりを欠いた。

◆ソフトバンク黒瀬健太内野手(24)がうれしいプロ初打点を挙げた。8番一塁でプロ初スタメン。同点に追いついた2回無死満塁の場面で、西武先発のエンスから勝ち越しの左犠飛を放った。「最低でも犠牲フライという気持ちで打席に入りました。追い込まれてしまいましたが、なんとか食らいついて必死に打つことができました。最低限の仕事をすることができ、勝ち越しの一打となって良かったです。初打点は素直に嬉しいです」28日に育成契約から支配下となり、翌29日に1軍登録された。30日の同カードで9回代打でプロ初出場。与座に遊飛に打ち取られたが、2打席目で結果を出した。

◆西武ブライアン・オグレディ外野手(30)が14号ソロを放った。3点を追う6回1死。ソフトバンク松本の138キロフォークを捉え、右中間のテラス席に運んだ。2試合ぶりの1発で2点差とした。「リラックスして自分を信じて打席に入った。いい結果になって良かったよ」と話した。

◆西武辻発彦監督(63)は試合後、自身の首の皮を引っ張りながら、笑った。「かろうじて首位」首位攻防戦でソフトバンクに3連勝とはならず、ゲーム差は"首の皮一枚"の0・5に縮まった。「そんなに甘くはなかったね」。ただ敵地で2勝1敗と勝ち越せたのは十分な結果で、表情は穏やかだった。試合は先発エンスが2回と4回に2点ずつを失い、劣勢の展開となった。指揮官は「3点目の本塁打がね。四球でもと思ったんだけど」。4回、グラシアルに浴びた1発を悔やんだ。ただ、敗戦の中でもチーム内の空気感に手応えを感じている。最後まで山川や若手が声を出し続けていた姿勢にうなずき、「引きずらないと思う。一喜一憂せず、負けたって次に向かっていく気持ちで戦っていければいい」。この3連戦は1番を外崎で固定し、3試合とも初回に先取点を奪えたのも光明になる。今後は基本的に打線を固定していくビジョンも描いた。

◆西武ディートリック・エンス投手(31)は4回1/3を7安打4失点で6敗目(6勝)を喫した。2回は4連打と犠飛を集中された。4回はグラシアルにソロを浴びた後、2四球から甲斐に適時二塁打を許した。「ランナーを置いた場面でボールがばらついてしまい、思うところに投げきれなかった。ふがいない投球をしてしまった」と唇をかんだ。

◆ベテランは頼もしかった。ソフトバンク和田毅投手(41)が5回7安打1失点の粘投でチームの連敗を4で止め、3勝目を挙げた。首位攻防戦に連敗していたが、一矢を報い西武に0・5差に迫った。初回1死三塁。3番森に左前に運ばれた。カード3戦連続の初回失点。だがクレバー左腕は慌てなかった。「しょうがない。仕方ないと割り切ることができた」。5回まで毎回安打を許したが、計算もあった。2戦6打点の山川には2安打1四球。「欲を出さずに、ヒット、四球ならいい。ホームランじゃなければいい。そういう感覚」。3打席連続出塁は1発&痛打を警戒した結果。本塁打&打点の「2冠男」も巧みにかわした。新型コロナウイルス陽性から復帰して初先発。万全とは言えないコンディションだが、チームの窮地は誰より理解している。今季最多の98球を投げた。プレートから踏み出す歩幅は6歩半。プロ入り20年たった今も変わらない。本拠地のマウンドは今季から硬度を高めるために荒木田土という粘土質の高い土を入れて固めた。下半身には負担もかかるが、チーム最年長はしっかり対応している。「朗報」もあった。母校・浜田が18年ぶりに夏の甲子園出場を決めた。後輩たちの奮闘に「彼らの姿は励みになります」と言った後で「(今宮の母校)明豊とは当たりたくないですね」と笑わせた。対西武の通算勝敗はこれで19勝20敗。パ・リーグの他4球団には勝ち越している和田にとって個人的な「借金」も返済したいところだ。西武からの白星は20年7月29日以来、2年ぶり。首位奪回へ、ベテラン左腕が大きな白星を運んできた。【佐竹英治】▽ソフトバンク柳町(2回無死満塁から中前へ同点タイムリーを放ち) 満塁のチャンスで回してもらったので、どんな形でも同点に追いつくことだけを考えた。前に飛ばしてアクションを起こそうと思った。▽ソフトバンク甲斐(4回、左翼線へ適時二塁打を放ち) つなぐ意識だけでした。チャンスを生かすことができて良かった。○...育成から支配下に復帰した7年目の黒瀬健太内野手が、決勝打となるプロ初打点を挙げ勝利に貢献した。8番一塁でプロ初スタメン出場。同点に追いついた2回無死満塁の場面で、西武先発のエンスから勝ち越しの左犠飛を放った。「何とか食らいついて必死に打つことができました」。28日に支配下契約、29日に1軍昇格。出場2試合目で結果を出した。試合後は、和田から初打点の記念にウイニングボールを手渡され「大事に飾りたい」と笑顔いっぱいだった。○...ジュリスベル・グラシアル内野手が豪快な1発で勝利をアシストした。1点リードの4回1死。エンスの148キロの直球を振り抜きバックスクリーンに6号ソロを突き刺した。「真っすぐをしっかり捉えることができた。自分のスイングをすることを心掛けて集中して打席に入ることができたよ」。6月19日の楽天戦(ペイペイドーム)以来、約1カ月半ぶりのアーチ。一塁ベンチではお得意のボクシングポーズも決め、笑顔だった。○...「新8回の男」の藤井皓哉投手は3者凡退にも反省を忘れなかった。いきなり先頭山川はボール2球。カウント2-2として右飛に仕留めたが、続く呉念庭、川越にも2連続ボールとした。「3人で抑えることはできましたが、全員に対して2ボールからのスタートになってしまったのは反省です。カウントが常に不利な状況だったので、力勝負になってしまった」。全16球はすべて直球勝負で打ち取ったものの制球を欠いた内容に自己採点は辛かった。

◆ソフトバンク・秋吉亮投手(33)が1軍昇格した。試合前に代表取材に応じた藤本博史監督(58)が言及した。「(起用のイメージは)中継ぎの1イニングですけど。森の代替できているので。本当は2軍で何試合か投げてもらってから、どこで使うのか決めたかったけど。考えながら使いたいと思います。どこかはいえないです」球団によると、森がスクリーニング検査で陽性疑いの結果が出たため「特例2022」で抹消。代替指名選手として秋吉が選ばれた形だ。ウエスタン・リーグでもまだ登板なしで、いきなり1軍の戦力になることを求められた。秋吉は試合前、キャッチボールなどで調整した。2014年にドラフト3位でヤクルトに入団し、19年からは日本ハムでプレー。中継ぎや抑えを務めた右投手で、通算379試合登板した実績を持つ。通算20勝24敗71セーブで防御率は3・00、78ホールドもマークしている。昨季限りで自由契約となり、今季は独立リーグ、日本海オセアンリーグの福井に加入した。

◆ソフトバンク・藤本博史監督(58)が試合前に代表取材に応じた。武田翔太投手(29)の今季初先発を示唆した。「どこかで先発するんじゃないの? 投手コーチが考えてくれているので。(8、9月に)6連戦、6連戦、6連戦、7連戦、11連戦があるからさ。先々までシミュレーションしないと」武田は今季6試合に登板して0勝0敗、防御率1・35。全て中継ぎでの登板で、6回?を投げて11三振を奪うなどリリーフとしても存在感を発揮してきた。29日から先発陣のアップに合流しており、2試合連続でベンチからも外れている。8月、9月の終盤戦で待ち受けている連戦のためにも、武田に白羽の矢が立った。8月4日の日本ハム戦(札幌ドーム)での先発が見込まれる。「東浜、石川が前回、中5日でやられてしまって。でも、この連戦が続いたらやらなくちゃ仕方ない。誰かを休ませようと先発入れようかと思ったら、武田か杉山しか今のところ考えられない。毎日シミュレーションが変わるんですよ」現在、先発投手が5回以下で降板する展開が5試合続いている。通算63勝を挙げている武田の力も借りて、大事な夏場を乗り切っていく。

◆西武のブライアン・オグレディ外野手(30)が2試合ぶり一発となる14号ソロアーチを放った。3点ビハインドの六回1死からの打席。ソフトバンク2番手・松本のフォークを捉え、右中間ラッキーゾーンに運び「リラックスして自分を信じて打席に入った。いい結果になってよかったよ」と笑顔で振り返った。

◆先発した西武のディートリック・エンス投手(31)は五回途中7安打4失点で降板した。序盤から制球に苦しみ二回に先頭からの4連打などで2点の先制を許すと、四回にはグラシアルのソロなどでさらに2点を失った。エンスは「立ち上がりは良かったが、点を与えてしまった二回と四回はボールが真ん中に集まってしまった。ランナーを置いた場面でもボールがばらついてしまい、自分の思うところに投げ切れなかったね。ふがいないピッチングをしてしまった」とコメントした。

◆ソフトバンクが連敗を4で止めた。0―1の二回に柳町の適時打、黒瀬の犠飛で逆転し、四回にはグラシアルのソロなどで2点を加えた。和田は5回7安打1失点で3勝目、モイネロが15セーブ目を挙げた。西武はエンスが乱れた。

◆西武のエンスは球を操れず7安打を浴び五回途中4失点と試合をつくれなかった。首位攻防戦2連勝で迎えた3戦目は黒星。自身6敗目に「思うところに投げきれなかった。ふがいない投球をしてしまった」と悔やんだ。1―0の二回、柳町に適時打、黒瀬には犠飛を許して逆転され、四回はグラシアルにソロ本塁打、甲斐に適時二塁打を浴びた。「二、四回はボールが真ん中に集まってしまった」と反省した。それでも後半戦最初のカードを勝ち越し、0・5ゲーム差の首位で本拠地へ戻る。辻監督は「ベンチの雰囲気がいい。(敗戦を)引きずらないと思う。次に向かうという気持ちで戦っていけばいい」と語った。

◆ソフトバンクが連敗を「4」で止めた。先発・和田毅投手(41)は5回1失点で3勝目。1-1の二回無死満塁で黒瀬健太内野手(24)が決勝の左犠飛を放った。試合後、藤本博史監督(58)が代表取材に応じた。主な一問一答は以下の通り。--西武打線も状態がいい中で和田が粘った「粘ってくれたと思います。毎回走者ですから。和田が悪いわけじゃなくて、西武の状態がいいのかなと。特に9番(鈴木)がよく塁に出るし、嫌な打線になってきましたよね。前まではどっちかというと大量点か無得点かという感じだったけど、今の打線は本当に嫌ですね。どこからでも点が取れる」--和田はこれまで間隔を空けながらローテーションを守ってきた「また中6日でいきます。2、3回いって休ませてという形になると思います。次は中6日」--これだけ内容がいいと外したくない「ただ100球以上は投げさせられないので。しんどいどころで投げてもらっているので。あと1回、2回、投げても2回やね。考えながら」--一回に先制を許して、二回に逆転できた「早い回に逆転できたのが一番大きかった。なかなか点が取れない状態でいっていたら、向こうに点を取られていたんじゃないかな。そういうのが野球の流れだと思うし。ベンチで若い選手が声を出してくれて、ムードよく試合できたので。流れがこっちにきたのかなと」--松田がいない今、ベンチはどうですか「静かですね。マッチ(松田)の場合は若い選手に名ざしで『声出さんか』とか。『30分たったけど正木の声聞こえへんぞ』とかね。今は正木はいないけど。そういうのを常時、いってくれるので。ベンチのムードもよくなっていく。そういうのができる若い選手がいないし。コーチからどんどん『声出せ』と。ばかなことをいってもいいと思う。明るくするためにね。そういう雰囲気でやっていきたいですね」--黒瀬の犠飛が決勝点になった「ああいうところで打点を挙げられる。あそこで三振したら、無死満塁は点が入らないというね。よく外野フライ打ってくれましたね。空振りするんじゃないかと思いましたけど。先に引っかかってくれましたね」--3軍時代から見てきた黒瀬の初打点は監督にとっても感慨深いのでは「犠牲フライですからね! ホームランくらい打ってもらわないと。将来的なホームラン打者ですから。きょうはいい出だしでいけたんじゃないかなと思います。またどこかで使いますよ」

◆西武先発のエンスは五回途中4失点で6敗目。「ふがいないピッチングをしてしまった」と肩を落とした。チームの連勝は2で止まったが敵地での首位攻防戦に2勝1敗と勝ち越して奪首に成功。本拠地に戻って2日からオリックス、ロッテとの6連戦に臨む。辻監督は「ベンチの雰囲気はいい。一喜一憂せずに次に向かって戦っていきたい」と前を見た。

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
50442 0.532
(↓0.006)
-
(-)
47321
(+2)
284
(+4)
77
(+1)
46
(-)
0.228
(↑0.001
2.500
(↓0.02)
2
(-)
ソフトバンク
47421 0.528
(↑0.005)
0.5
(↓1)
53329
(+4)
297
(+2)
61
(+1)
51
(+1)
0.254
(↑0.001
3.020
(↑0.02)
3
(-)
ORIX
51470 0.520
(↑0.005)
1
(↑1)
45316
(+5)
310
(+2)
48
(+1)
46
(+1)
0.244
(↑0.001)
2.780
(↑0.01)
4
(-)
楽天
46432 0.517
(↑0.006)
1.5
(↑1)
52338
(+10)
300
(+5)
61
(+2)
67
(-)
0.246
(↑0.001)
3.160
(↓0.02)
5
(-)
ロッテ
46471 0.495
(↓0.005)
3.5
(-)
49308
(+2)
338
(+5)
57
(+1)
90
(+1)
0.226
(↑0.001)
3.130
(↓0.01)
6
(-)
日本ハム
38570 0.400
(↓0.004)
12.5
(-)
48306
(+5)
352
(+10)
71
(-)
63
(+1)
0.234
(-)
3.500
(↓0.06)