楽天(☆10対5★)日本ハム =リーグ戦16回戦(2022.07.31)・楽天生命パーク宮城=
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日本ハム
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楽天
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勝利投手:石橋 良太(2勝0敗0S)
敗戦投手:宮西 尚生(0勝3敗1S)

本塁打
【楽天】小深田 大翔(1号・1回裏ソロ),岡島 豪郎(1号・7回裏ソロ)

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◆楽天は3点ビハインドの7回裏、岡島のソロと島内の適時三塁打が飛び出し、試合を振り出しに戻す。なおも続く好機で辰己が適時打を放ち、勝ち越しに成功した。投げては、3番手・石橋が今季2勝目。敗れた日本ハムは救援陣がリードを守りきれず、痛い逆転負けを喫した。

◆楽天藤平尚真投手(23)が今季2試合目の先発登板。藤平の勝利は18年9月17日ロッテ戦が最後だが、楽天生命パークではプロ入りから白星なしの9連敗中。今日の日本ハム戦で4年ぶり白星と同時に本拠地初白星を目指す。

◆日本ハム新庄剛志監督(50)が「1番右翼」で万波中正外野手(22)をスタメン起用した。BIGBOSSは30日楽天戦(楽天生命パーク)の7回に、中堅で適時失策を犯した万波を「ピッチャーに悪いからね。申し訳ない」と、即断で懲罰交代させていた。一夜明け、この日の試合前練習で新庄監督は、あいさつに訪れた万波に改めて身ぶり手ぶりを交えて声をかけ、奮起を促した。2番には清宮幸太郎内野手(23)が入り、6月26日ソフトバンク戦(ペイペイドーム)以来の万波、清宮という1、2番でカード勝ち越しを目指す。

◆楽天小深田大翔内野手(26)が、今季1号となる先制本塁打を放った。1回、日本ハム根本の144キロ、直球をとらえ右翼席へ運んだ。石井一久GM兼監督(48)が新型コロナウイルス陽性者となり、真喜志康永ヘッドコーチが監督代行を務める中、貴重な先制点。小深田は「感触もすごくよく、先制点となるホームランになってよかったです」とニコッと笑った。

◆日本ハム清宮幸太郎内野手(23)が1点を追う3回に逆転となる2点適時三塁打を放った。1死一、二塁の場面で楽天藤平から初球118キロのカーブを捉え、右中間を破った。清宮の三塁打は今季2本目。「ねもっちゃん(根本)がランナーを出しながらも粘っていて、昨日チャンスで打てていなかったので、なんとかしたいという思いでした」と、コメントした。球宴MVPに輝いた"お祭り男"が、「夏スタ!ろっけんまつり2022」と銘打たれて開催されている試合で、きっちり仕事を果たした。

◆楽天藤平尚真投手(23)が、4年ぶりの白星に届かなかった。今季2度目の先発登板。1点先制の援護を受け、味方の好守にも助けられながら、2回まで無失点に抑えた。しかし3回、先頭に安打を許し、四球で1死一、二塁。ここで日本ハム清宮に逆転適時三塁打を打たれた。さらに犠飛で3失点。4、5回は3者凡退に抑え、立て直したものの、リードを許したまま5回67球で降板した。勝てば18年以来の白星だった藤平は「やはり失点した3回が悔やまれます。課題であった球数を少なくすること、ストライクゾーンで勝負することは前回の登板よりできたと思います。ただ、もう1つステップアップするためにランナーがいる場面で厳しくいくことが必要になってくると思います」と課題を挙げた。

◆日本ハム近藤健介外野手(28)が、清宮幸太郎内野手(23)に感謝感謝の2打点だ。まずは3回1死三塁の場面で左翼へ犠飛。直前で逆転の2点適時三塁打を放っていた清宮を生還させた打撃に「清宮が逆転のタイムリーを打ってくれたので、楽な気持ちで打席に入りました。最低限の仕事ができてよかったです」と、感謝した。6回無死一塁の場面では左翼線への適時二塁打を放った。右前打で出塁していた一塁走者の清宮が激走して長駆ホームインした場面に「次の1点が大事になる場面だったので、いいところに飛んでくれてよかったです。清宮が、よく走ってくれたと思います」と、再び感謝した。

◆BIGBOSSが初の月間勝ち越しを逃した。日本ハムは楽天に逆転負けで7月を連敗フィニッシュ。一時は7連勝などでリーグの月間首位にも立ったが、チームを襲ったコロナ禍で7月中旬以降は失速。最終的に7月は11勝11敗の勝率5割で終えた。救援陣が誤算だった。3点リードの7回に井口、宮西、北浦が楽天打線につかまって一挙6失点で逆転された。打線は3回に清宮の一時逆転となる適時三塁打などで6回までに最大4点リードを奪ったが、再逆転は厳しかった。8回には守備も乱れて今季2度目の2桁失点に新庄剛志監督(50)も渋い顔。試合後も会見はせず、「コメントすることはなにもございません」とコメント。チームは後半戦最初のカードを負け越しとなった。○...先発した19歳左腕の根本悠楓投手は、自己最短の3回で降板した。2回2死一塁で、トレーナーが山田バッテリーコーチとともにマウンドへ行く場面もあり、本塁打を含む2安打1失点で5奪三振。4四球と制球が乱れ「毎回同じように四球を出して、リズムが悪くなり、攻撃にいい流れを持って来ることが出来なかった」と、悔しがった。

◆日本ハム清宮幸太郎内野手(23)が"4番"の力量を示した。楽天戦(楽天生命パーク)の3回1死一、二塁で一時逆転となる2点適時三塁打を放った。「昨日、チャンスで打てなかった。何とか1本打ちたい思いは、すごくありました」。前夜は4回の好機で楽天田中将の前に空振り三振。二の舞いを踏まぬよう、初球打ちで右中間を真っ二つに破った。「感触的にも良かったし、飛んだところも良かった。『よっしゃ!』って感じですね」。逆転負けでトーンはダウンしたが、個人的な悔しさをきっちり結果につなげた。この日は「2番一塁」でスタメン出場したが、試合前には恩師から4番指名を受けていた。出場予定の1日に行われる「U23NPB選抜-大学・社会人選抜」の先発メンバーが発表され、U23NPB選抜の指揮を執る侍ジャパン栗山監督は清宮を4番に据えた。18年から4年間、厳しく、時には優しく愛情を注がれた。昨季はシーズンを通して2軍で研さんを積む時間を与えられ、監督退任時は立ち会えなかった。当時の清宮は「このままじゃ終われない。まだ(恩を)返せるチャンスはあると思っています」と話していた。来春WBCへとつながっていく侍栗山監督の初陣でもある。「ケガだけはないように。後は、ナメてかかったらやられると思うので、しっかり自分のプレーができるようになと思います」。成長した姿を見せるのが、清宮の恩返しのスタートとなる。【木下大輔】

◆楽天辰己涼介外野手(25)は、自ら打った決勝打を目で追いながら、こんなことを考えていた。「(母校の)社高校おめでとうって思っていました」。3点を追う7回、2死から同点に追い付きなおも一、三塁。勝ち越しの絶好機、カウント2-2から直球を中前へ運ぶ勝ち越し打を放った。火が付いた打線の勢いに押されながら、試合を決めた一打だったが、母校の活躍に心が震えていた。後半戦再開前日の7月28日、母校は兵庫大会決勝で延長14回の激闘を制し、夏の甲子園出場を決めた。創部74年目にして初めてで、その戦いを生中継で見届けた。「見たら高校野球って、こんなに人に感動与えるもんなんやなと思って、珍しく感動してました」。躍動する後輩の姿に、本番での差し入れは「何でもしてあげたい」。お立ち台でも「私事ではないのですが、母校の社高校が夏の大会に初出場します。応援してあげてください」。後輩たちへの思いが、次から次へ絶え間なくあふれた。チームはこれで3カードぶりに勝ち越し。順位は変わらず4位のままだが、首位西武とは1.5ゲーム差とひしめき合っている。前日に石井GM兼任監督が新型コロナ陽性となり不在の事態。真喜志ヘッドが代行で指揮を執る。辰己は「1年目からよく怒られた。やる気ないプレーによくご指摘いただいて、気を張ってやれているのは真喜志さんがいるから。そういう存在です」と2連勝で恩返しした。無表情の顔とは裏腹に、ハートは熱く燃えたぎっていた。【栗田成芳】○...真喜志ヘッドコーチが、監督代行として2連勝を飾った。石井GM兼監督が新型コロナ陽性者となり、前夜から指揮を執った。2戦合計23安打17得点と打線爆発で2連勝。真喜志ヘッドは「打線がつながってきた。諦めずに選手がやってくれたので、何にもすることがなかった」と選手に感謝した。○...4番島内が2日連続でヒーローになった。3点を追う6回、1点を返しなおも一、二塁のチャンスで、右翼線へ2点適時三塁打を運び同点。その後の辰己の決勝打に結び付けた。前夜に続きお立ち台に上がり「結構負けてる時期もあったので、ここから自分が出る出ない関係なく、勝てるようにしたい」と言い切った。▽楽天岡島(7回先頭の打席で1号ソロを放ち、その回6得点の呼び水となり)「チームとして落ちている雰囲気はなかったですし、みんなで『ワンチャンス』という攻撃ができていたので、変な後ろめたさはなかったですね」▽楽天藤平(5回3安打3失点で4年ぶり白星逃す)「もう1つステップアップするために、ランナーがいる場面で厳しくいく事が必要になってくる」

◆楽天が7回に一挙6点を奪う猛攻で逆転勝利を収め、3カードぶりの勝ち越しを決めた。3点を追う展開で、先頭の岡島が1号ソロで起爆剤となると、島内の2点適時三塁打で同点、さらに辰己が勝ち越し打を放ち、打者一巡する6安打6得点のビッグイニングをつくった。隔離中の石井GM兼監督に代わり、真喜志監督代行のもと、チームは2連勝で首位西武と1・5ゲーム差。2日からのロッテ3連戦に勢いをつけた。呼び水となった1発は、左中間へ吸い込まれた。7回先頭の岡島は、狙っていた。カウント2-1で、高めの直球をとらえた。「手応えはけっこうよかったと思います」と、2点差に迫るアーチが起爆剤となって、打線に火がついた。代打・田中貴が振り逃げで出塁し、小深田の右前打で一、二塁としたチャンス。4番島内が、右翼線2点適時三塁打で同点に追い付いた。日本ハム宮西からの一打に、島内は「いつも抑えられているピッチャーなので、なんとか四球でもいいくらい気持ちでついていこうと思った」と食らい付いた。次打者・鈴木が四球で粘り、相手投手が代わっても勢いは止まらなかった。辰己の決勝打で逆転に成功し、打者一巡の猛攻は6安打6得点。8回にも2点を奪い12安打10得点と、最後は打線が圧倒した。後半戦最初の3連戦。球場の外では「夏スタ! ろっけんまつり」を開催した。来場者全員にグリーンユニホームが配られ、連日2万人を超える観客がスタンドを埋め尽くした。その光景に、同点打で2試合連続お立ち台に立った島内は「みんなの気持ちが1つになることが大事だと思うので頑張りたいと思います」と、呼び掛けた。チームにとっては、石井GM兼監督が新型コロナ陽性者となり、真喜志ヘッドコーチが代行で指揮を執る緊急事態での2連勝。2試合で23安打17得点と爆発し、真喜志ヘッドは「いつも言うように、最後まで諦めず粘り強くつながった攻撃ができたのかなと思います」。首位西武と1・5ゲーム差。混戦模様を演出して、勝負の8月に入っていく。【栗田成芳】

◆「2番・遊撃」で4試合連続スタメンの楽天・小深田が一回にうれしい今季1号ソロ。チームに先制点をもたらし「打ったのはストレート。感触もすごく良く、先制点となるホームランになって良かったです」と声を弾ませた。2ボールから左腕・根本の真ん中に入った144キロの直球をフルスイング。右翼ポール際へ運び、悠々とダイヤモンドを一周した。5月の月間打率は・295と好調だったが、6月に入り同・241と下降。7月は試合前まで同・288と復調の兆しを見せていた。球宴明けの後半戦は2試合で打率・333(9打数3安打)、1打点と上々のスタートを切った。後半初戦となった29日の日本ハムとのカード初戦でもポンセからしぶとく先制の右前適時打を放った小深田。堅実な守備や脚力を生かしたスピードが持ち味の小兵が、この試合では〝大技〟で仙台のファンを魅了した。(加藤次郎)

◆中12日で今季2度目の先発に臨んだ楽天・藤平は5回3安打3失点で降板し、4年ぶりの白星はつかめなかった。1-0の三回に清宮の2点三塁打、続く近藤の左犠飛で3失点。「やはり三回が悔やまれます。ステップアップするために、走者がいる場面で厳しくいくことが必要になってくる」と猛省した。

◆日本ハムの2番に入った清宮が1点を追う三回に2点三塁打を放った。1死一、二塁で低めの緩いカーブをしっかり引きつけ、低いライナーで右中間を破った。「昨日チャンスで打てていなかったので、なんとかしたいという思いだった」と息をついた。7月は中旬以降に調子を落としており、復調のきっかけを探るために1番で起用された試合もあった。得点圏での打撃も大きな課題で、複数打点を挙げるのは5月28日以来、約2カ月ぶり。六回の第3打席では速球を引っ張って右前打とし、7月9日以来の複数安打。2安打とも初球を狙う積極的な姿勢が光った。

◆楽天が2―5の七回に6点を奪って逆転勝ち。岡島の1号ソロ、島内の2点三塁打、辰己、茂木の連続適時打と打線がつながった。八回にも鈴木大の適時打でダメ押し。3番手の石橋が2勝目を挙げた。日本ハムは宮西が乱調だった。

◆日本ハムは一時5点リードで試合を優位に進めていたが、中継ぎ陣が崩れて逆転負けを喫した。新庄剛志監督(50)は試合後、取材対応を行わず広報を通じて「コメントすることは何もございません」と言葉を残すにとどめた。5―2の七回に3番手で登板した井口が先頭の岡島に左越えソロを浴びるなど3安打3失点。次いで登板した宮西、北浦も楽天打線の勢いを止められず、七回に計6失点を許して逆転された。打線も七回以降は無安打で、守備でも2失策を喫するなどピリッとしなかった。この日は勝てば今季初の月間勝ち越しが決まる一戦でもあったが、達成ならず。悔しい逆転負けとなった。

◆楽天・辰己涼介外野手(25)が決勝打を含む1安打2打点。逆転勝利に貢献し、すがすがしい汗を拭った。「前に飛ばすことを意識して打席に立ちました。チームで振り出しに戻したので一気にいきたいなとは思っていた」1―5の劣勢から、終盤の猛攻で勝利を呼び込んだ。島内の2点三塁打で同点とした七回、辰己が2死一、三塁で打席に立った。代わったばかりの左腕、北浦が投じた148キロの直球を捉え、中前へ。重要な役割を果たした左打者について、真喜志監督代行は「あそこで同点のままじゃなくて勝ち越せたのが今後につながる」とたたえた。夏の甲子園大会初出場を決めた後輩に威厳を示した。7月28日、母校の社(やしろ)高が激戦の兵庫大会を制し「高校野球って、こんなに人に感動を与えるもんなんやなぁと。珍しく感動しました」と笑顔。加えてDeNAからトレードで加入した伊藤とは同年代で、自主トレーニングをともにする間柄だ。「裕季也(伊藤)も来たので負けられへんな」と闘志を燃やす。チームは後半戦初の3連戦に勝ち越し、4位ながら首位・西武を1・5ゲーム差で追う。勝負の夏場。辰己は「チーム全体が同じベクトルを向いて、最後まで諦めずにやりたい」と力を込めた。(加藤次郎)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
50442 0.532
(↓0.006)
-
(-)
47321
(+2)
284
(+4)
77
(+1)
46
(-)
0.228
(↑0.001)
2.500
(↓0.02)
2
(-)
ソフトバンク
47421 0.528
(↑0.005)
0.5
(↓1)
53329
(+4)
297
(+2)
61
(+1)
51
(+1)
0.254
(↑0.001)
3.020
(↑0.02)
3
(-)
ORIX
51470 0.520
(↑0.005)
1
(↑1)
45316
(+5)
310
(+2)
48
(+1)
46
(+1)
0.244
(↑0.001)
2.780
(↑0.01)
4
(-)
楽天
46432 0.517
(↑0.006)
1.5
(↑1)
52338
(+10)
300
(+5)
61
(+2)
67
(-)
0.246
(↑0.001
3.160
(↓0.02)
5
(-)
ロッテ
46471 0.495
(↓0.005)
3.5
(-)
49308
(+2)
338
(+5)
57
(+1)
90
(+1)
0.226
(↑0.001)
3.130
(↓0.01)
6
(-)
日本ハム
38570 0.400
(↓0.004)
12.5
(-)
48306
(+5)
352
(+10)
71
(-)
63
(+1)
0.234
(-)
3.500
(↓0.06)