ロッテ(★8対9☆)オリックス =リーグ戦16回戦(2022.07.29)・ZOZOマリンスタジアム=
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ORIX
30100100300191512
ロッテ
12003200000081213
勝利投手:阿部 翔太(1勝0敗0S)
(セーブ:近藤 大亮(1勝3敗2S))
敗戦投手:廣畑 敦也(0勝1敗0S)

本塁打
【オリックス】杉本 裕太郎(12号・1回表2ラン),杉本 裕太郎(13号・9回表3ラン)
【ロッテ】荻野 貴司(1号・1回裏ソロ),エチェバリア(2号・2回裏2ラン),髙部 瑛斗(2号・5回裏3ラン)

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◆オリックスは5-8で迎えた9回表、杉本の3ランが飛び出し、土壇場で試合を振り出しに戻す。そのまま迎えた延長12回には、福田の安打に相手失策が絡み、勝ち越しに成功した。投げては、7番手・阿部がプロ初勝利。敗れたロッテは、守備の乱れが失点につながり痛い敗戦を喫した。

◆ロッテ高部瑛斗外野手(24)はここまで両リーグ最多の29盗塁。ロッテで30盗塁すれば、18年の中村奨吾以来4年ぶり。カード別最多の9盗塁しているオリックス戦で、節目のシーズン30個目となるか。

◆珍しい「故意落球」の判定があった。3回表オリックスの攻撃は1死一、三塁。ここで5番杉本の打球は二塁へのハーフライナー。二塁手の中村奨が捕球したと思われた直後に、落球。すぐさま二塁カバーに入った遊撃藤岡に送球し、一塁走者の吉田正がフォースアウトに。併殺には間に合わず、藤岡は一塁には送球しなかった。このプレーに対し、石山球審が場内に説明。中村奨の故意落球があったとし、打者走者の杉本がアウトに。フォースアウトになったと思われた吉田正が一塁上に残った状態で、2死一、三塁でプレーが再開した。オリックスはこの後、2死満塁から押し出し死球で勝ち越し点を入れた。故意落球 内野手が容易に捕れるはずの打球を、触れた後に落球した場合に適用されるルール。公認野球規則5.09(a)にあり、無死または1死で、走者が一塁、一、二塁、一、三塁、満塁のとき、内野手がフェアの飛球かライナーを故意に落とした場合に適用される。攻撃側に不利になる併殺を防ぐためで、この場合は打者がアウトになり、ボールデッドとなって走者の進塁は認められない。

◆ロッテがオリックスの大胆シフトにサヨナラ機を阻まれた。延長11回裏、ロッテは2死一、二塁で代打菅野が登場。4球目を終えてカウント2-2となったところで、オリックスベンチから中嶋監督が守備陣形を指示。中堅を守る福田がセカンドベースの真後ろにつき、左翼中川圭が左中間、右翼杉本が右中間の位置を守った。菅野は7球目を遊撃の二塁寄りにはじき返し、サヨナラ打と思われたが、左中間にいた左翼中川圭が浅い位置で処理し、そのままバックホーム。二塁走者藤岡を本塁で刺した。通常のシフト通りならセンターが処理するような打球。"ナカジマジック"にサヨナラ勝利を阻まれた。

◆ロッテのタイロン・ゲレーロ投手(31)が、打席のオリックス紅林弘太郎内野手(20)に帽子をとって頭を下げた。7回に3番手で登板し、2死を取ると、打席には8番紅林を迎えた。ゲレーロは帽子に手をかけると、紅林と目が合ってから頭を下げた。7月9日、ほっともっと神戸での対戦で、ゲレーロは紅林に頭部死球を与え、危険球退場となっていた。翌日には中嶋監督らに取材。それ以来の対戦となり、謝罪の意を示したとみられる。今回は156キロの直球で見逃し三振を奪った。

◆ロッテは勝利目前に悪夢が待っていた。3点リードの9回、守護神益田が杉本に同点3ランを被弾。延長11回にオリックスの内野5人シフトにサヨナラ機を阻まれると、12回は内野陣に送球ミスが3度続き、決勝点を奪われた。井口監督は「1イニングに3つも暴投ではそりゃこういう結果になってしまいますね」とあきれ顔。手痛い後半戦のスタートになった。▽ロッテ石川(後半戦の開幕先発を任されるも初回に3失点し、5回で降板)「長いイニングを投げられず申し訳ないです」

◆"中嶋マジック"に球場がどよめいた。同点の延長11回2死一、二塁。2ストライクの状況で、センターの福田を前進させ、「内野5人シフト」を敢行。代打菅野の打球は遊撃紅林と二塁ベース後方を守った福田の間を抜け、左中間に転がった。外野手は2人だったが、左翼中川圭がセンターに寄っており、本塁への好返球でサヨナラ負けを阻止した。試合後、指揮官は「そんなことしたっけ? そんなことしてないよ!」とご機嫌だった。▽オリックス阿部(延長11回に登板し、1回無失点でプロ初勝利)「(内野5人シフトに)僕の野球人生の中であんなシフトはなかった。すごいシフトだなと思いながら投げてました」

◆延長12回の死闘の末に、貯金1の「壁」を破った。立役者はラオウだ。3点を追う9回無死一、二塁。左翼ポール際に伸びる白球を見届け、確信歩きを続けた。スタンドインの瞬間、オリックス杉本裕太郎はバットを手放した。カウント3-2からロッテ益田の6球目スライダーを完璧に捉えた。13号同点3ランは今季初の1試合2発。「甘い球が来るのを我慢しながら打てた。一発で仕留められた」。三塁側ベンチ前で渾身(こんしん)の「昇天ポーズ」を披露した。今季は春先の打撃不振もあり、球宴に選出されず。昨年は初めて夢の舞台に立ち、本塁打も記録しただけに「来年また、出られるように頑張ります!」と新たな決意表明をしていた。そんな休養明けの初戦。初回には12号2ランを放った。杉本は「リフレッシュできた。休むって大事」と笑う。昨季の東京五輪ブレーク後の初戦、8月13日ロッテ戦の初打席でも本塁打を放っていた。今季パ・リーグ最長の4時間36分の死闘を制し、今季最多の貯金2。貯金1で迎えた試合は、これまで3度あったが、いずれも敗戦。しかも5連敗、7連敗、6連敗と大型連敗と苦しんでおり、ラオウの2発が"呪縛"を解いた。中嶋監督は「本当に起死回生。素晴らしい」と褒めた。昇天連発で、5位から3位に浮上。潮目が変わった。【真柴健】

◆ロッテ・荻野貴司外野手(36)が「1番・左翼」で先発出場し、待望の今季1号本塁打を放った。3点を先制された直後の一回先頭で、山崎福の直球を左中間席に運んだ。2021年10月7日の楽天戦(ZOZOマリン)以来の一発に「打ったのはストレートです。点を取られた後だったので、悪い流れを断ち切ろうと、思いきりいきました。1点ずつ、とにかく1点ずつ返していきたい」と気を引き締めた。2点を追う二回1死一塁。「7番・三塁」で先発出場したエチェバリアが、中堅左に2号2ランを放って同点。球団広報を通じて「打ったのはストレート。変化球を待っていた中で、ストレートにうまく反応することができた。試合を振り出しに戻せて満足のいく一打だよ! ガオー!!」とコメントした。

◆ロッテ・高部瑛斗(あきと)外野手(24)が逆転となる2号3ランを放った。1点を追う五回2死一、二塁。相手先発、山崎福の初球を中堅右に運んだ。球団広報を通じて「打ったのはスライダーかチェンジアップだと思います。チャンスだったのでランナーをかえすことを意識して打席に入り、ホームランという最高の結果になってくれました。逆転できてよかったですし、次の打席もしっかりダメ押しできるように頑張ります」とコメントした。

◆オリックスの杉本が5―8の九回に13号3ランを放った。先頭の中川圭が安打で出塁し、続く吉田正の四球で無死一、二塁。フルカウントから真ん中に入った益田のスライダーを豪快に振り抜いて左翼席に運び、「うまく打つことができた」と納得の様子だった。一回に左越えへ2点本塁打を放っており、今季初の1試合2発となった。前半戦は不振に悩んでいた昨季の本塁打王が本領を発揮した。

◆オリックスが3連勝とした。5―8の九回に杉本の3ランで追い付き、延長十二回2死二塁から福田の二塁内野安打と失策で1点を勝ち越した。7番手の阿部がプロ初勝利、近藤が2セーブ目。ロッテは九回に益田が打たれた。

◆オリックスはチームにとって今季最長の4時間36分の試合に競り勝ち、5位から3位に浮上した。8―8の延長十二回2死二塁で福田の二塁内野安打に二塁手の悪送球が絡んで勝ち越し点が転がり込んだ。5―8の九回に杉本の3ランで追い付いたのが大きかった。中嶋監督は「杉本は起死回生の一発だった。これから先、内容はもちろん大事だけど結果になる。非常に大きな1勝」と喜んだ。

◆ロッテが痛恨の逆転負けで5位に転落した。井口監督は「もう少し引き締めてやってもらいたい。後半戦初戦で少し残念な結果になった」と声を落とした。一回に3点を先制される展開。だが、その裏の荻野の1号ソロ、二回のエチェバリアの2号2ランで同点に追いつく。3ー4の五回には高部の2号3ランで逆転し、六回にダメ押しとも思われる2点を加え、8―5で九回を迎えた。しかし、ここから事態は暗転...。守護神・益田が安打と四球で無死一、二塁を背負うと、杉本に同点3ランを被弾した。延長十二回には、2死一塁でけん制に飛び出した一走を刺そうと、一塁・菅野が二塁へ悪送球(記録は盗塁)。次打者の二ゴロを中村奨が一塁へ悪送球(記録は内野安打)して決勝点を献上した。八回までは理想的な逆転勝ちのシナリオ。指揮官は「中継ぎ陣は頑張ったが、一発を打たれてはいけない場面だった」と大誤算の益田に渋い表情だった。

◆ロッテの石川は5回を7安打4失点で7勝目はならなかった。打線が五回に逆転して勝利投手の権利を得たが、救援陣がリードを守れず、チームも延長十二回で競り負けて5位に転落した。今季は4月8日以来、自身2連勝がない。「野手のみんなに援護してもらって感謝。長いイニングを投げられず、申し訳ない」と反省した。

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(1↑)
西武
49432 0.533
(↑0.006)
-
(↓0.5)
49313
(+5)
280
(+2)
76
(+2)
44
(-)
0.226
(-)
2.510
(-)
2
(1↓)
ソフトバンク
46411 0.529
(↓0.006)
0.5
(↑0.5)
55325
(+2)
289
(+5)
60
(-)
50
(-)
0.254
(↓0.001)
3.000
(↓0.02)
3
(2↑)
ORIX
49470 0.510
(↑0.005)
2
(↑0.5)
47305
(+9)
304
(+8)
47
(+2)
44
(+1)
0.242
(↑0.001
2.790
(↓0.01)
4
(1↓)
楽天
44432 0.506
(↓0.006)
2.5
(↓0.5)
54321
(+1)
295
(+2)
58
(-)
67
(-)
0.244
(↓0.002)
3.180
(↑0.04)
5
(1↓)
ロッテ
46451 0.505
(↓0.006)
2.5
(↓0.5)
51302
(+8)
327
(+9)
56
(+3)
89
(-)
0.225
(-)
3.090
(↓0.04)
6
(-)
日本ハム
38550 0.409
(↑0.007)
11.5
(↑0.5)
50301
(+2)
335
(+1)
71
(-)
61
(-)
0.235
(-)
3.420
(↑0.03)