ヤクルト(★2対5☆)広島 =リーグ戦13回戦(2022.07.22)・明治神宮野球場=
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広島
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ヤクルト
1100000002910
勝利投手:森浦 大輔(1勝1敗0S)
(セーブ:栗林 良吏(0勝1敗20S))
敗戦投手:マクガフ(0勝2敗24S)

本塁打
【広島】秋山 翔吾(2号・8回表2ラン),小園 海斗(5号・9回表ソロ),松山 竜平(1号・9回表2ラン)

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◆広島は2点を追う8回表、秋山の2ランで試合を振り出しに戻す。続く9回には小園のソロと代打・松山の2ランが飛び出し、リードを奪った。投げては、3番手・森浦が今季初勝利。敗れたヤクルトは、先発・小川が7回無失点の好投を見せるも、救援陣が振るわなかった。

◆首位ヤクルトの連勝が2で止まった。2位DeNAが阪神に敗れたため、勝てば優勝マジック「43」が再点灯するところだったが、終盤に3被弾で逆転を許した。先発の小川泰弘投手(32)は7回を7安打無失点に抑えてゲームをつくった。6回まで毎回走者を出したが、2度の併殺打などでピンチを脱した。打線は序盤から援護した。1回1死から元山飛優内野手(23)と坂口智隆外野手(38)の連続二塁打で1点。2回は2死一、二塁から山崎晃大朗外野手(28)が左前打で2点目を追加した。坂口は今季初の3番起用に応え「『絶対に躍動してやるんだ』という強い気持ちで打席に入りました。追い込まれていたので最低限、ランナーを進めようと思った」と話した。しかし終盤に救援陣がつかまった。8回に2番手で登板した梅野雄吾投手(23)は、2死一塁から秋山翔吾外野手(34)に同点の2号2ランを被弾。直前に自身の失策で出塁を許した村上宗隆内野手(22)は肩を落とした。さらに9回、3番手のスコット・マクガフ投手(32)が2本塁打を浴びた。先頭の小園海斗内野手(22)に5号右中間ソロで勝ち越されると、1死一塁では松山竜平外野手(36)にも1号3ランを打たれてベンチに下がった。

◆ヤクルトが終盤の3被弾で逆転負けした。小川は7回無失点と好投したが、救援陣がつかまった。8回2死、村上の失策で走者一塁とすると、梅野が広島秋山に同点2ランを被弾。9回はマクガフが2発浴びた。勝てば優勝マジック再点灯だったが、連勝は2でストップ。高津監督は「いい形で先制して2点目も取れて、展開的には理想の形で進んだ。やっぱり流れがあったりね、野球はそういうのが非常に影響する」とミスからの失点を悔やんだ。

◆苦手ツバメ斬り-。広島秋山翔吾外野手(34)が8回に起死回生の2号同点2ランを放った。今季1勝10敗1分けと大きく負け越すヤクルト相手に、終盤まで劣勢を強いられたが、ひと振りで流れを変えた。加入後初の猛打賞となる4安打固め打ち。チームはヤクルト戦の連敗を止め、勝率5割復帰で2位浮上となった。アレルギー知らずのバットマンが、流れを変えた。0-2で迎えた終盤8回。2死一塁から3番秋山はヤクルト梅野の浮いたチェンジアップに反応した。完璧に捉えた打球は、右翼席上段に吸い込まれた。確信のバット投げからゆっくりとダイヤモンドを1周。起死回生の同点弾で広島打線をよみがえらせた。「ライオンズにいたときのデータとかイメージはほとんどなかった。真っすぐに丁寧に入って、あれはもう反射的に手が出た。チームにとっては助けになったと思うし、僕としても結果として良かった」試合前までヤクルトには今季1勝10敗1分けと苦手としていた。敵地神宮では3戦3敗。この日も先発大瀬良が序盤に失点を重ね、打線も7回までゼロ行進が続いた。そんな中、広島加入後初のヤクルト戦となった秋山は。7回まで放ったチーム7安打のうち、1人で3安打をマーク。重い空気が流れる中、孤軍奮闘でチームを鼓舞し続けた。8回は2死走者なしから、ヤクルト村上の失策から続いた攻撃を得点につなげた価値ある1発だった。秋山効果で、今季7度の対戦で1点も取れていなかったマクガフも打ち崩した。同点の9回は小園が勝ち越しソロ、松山も2ラン。秋山に続けとばかりに、神宮の夜空に花火を打ち上げた。逆転でヤクルト戦の連敗を止め、6月26日以来となる勝率5割復帰で2位に浮上した。佐々岡監督は「本当に練習をするし、いろいろ考えながら取り組んでいる姿勢は若手の見本となる。あの1発でベンチのムードが上がった。アキが打つとチームも盛り上がる」と最敬礼だ。コロナ禍のチームを救った秋山が、佐々岡広島浮上の特効薬となる。【前原淳】▽広島栗林(新人から2年連続20セーブ)「野手の方や投手の方がつないでくれたおかげで、こうやってセーブを積み重ねることができた。自分の仕事をまっとうしてシーズンを終わりたいと思います」▽広島小園(9回に5号決勝ソロ)「前の打席は当てに行っていたので、しっかりと自分の形で振ろうと決め、それが結果につながったかなと思います」

◆広島がヤクルトに逆転勝利し、勝率5割復帰で2位に浮上した。0-2の8回2死一塁から秋山翔吾がヤクルト梅野から2号同点2ランを放つと、9回には小園が勝ち越しソロ。さらに代打松山が2ランで続いた。試合前まで1勝10敗1分けと大きく負け越していたヤクルトに逆転して、ヤクルト戦の連敗を9で止めた。佐々岡真司監督(54)の試合後の談話は以下の通り。-0-2の8回、秋山選手の同点弾が大きかった佐々岡監督 相手のエラーからのところを1発で。大きかったですね。一昨日もゲッツーを2つ打ちましたけど、内容は悪くなかった。徐々に状態は良くなっていると感じていた。本当に練習をするし、いろいろ考えながら取り組んでいる姿勢は若手の見本となる-苦手ヤクルト戦。あの1発で試合の流れが変わった佐々岡監督 あの1発で、ベンチのムードが上がった。アキは今日最初の内野安打から(8回の打席まで)3本? アキが打つとチームも盛り上がるし、ベンチの中でも声を出しているのが見える。当の本人も打つからより盛り上がって、小園、マツ(松山)も打ったと思う-抑えの栗林投手が新人から2年連続20セーブ佐々岡監督 こちらとしては助かる存在。調子も上がっているので、安心して送り出しています-逆転勝利。対ヤクルト戦の流れを変えるきっかけとしたい佐々岡監督 1勝しかしていなかったですし、前回ここで3連敗している。東京でなかなか勝てていなかった中で、前回東京ドームで3つ勝って、今日は神宮で1つ勝てたので、また2つ。前半の締めくくりをいい形で終わりたい

◆ヤクルトの坂口が一回1死二塁で先制打を放った。大瀬良に2球で追い込まれたが、粘って7球目のフォークボールを右翼線に運び二塁打とした。適時打は6月10日以来、今季2本目。38歳のベテランは「絶対に躍動してやるんだ、という強い気持ちで打席に入った。最低でも走者を進めようとして、それが先制点になって良かった」と顔をほころばせた。近鉄からドラフト1巡目指名を受けて2003年に入団。同球団に在籍経験のある最後の現役選手だ。「近鉄の思いも背負っているつもり。僕を見て少しでも思い出してもらえるなら光栄」と〝猛牛戦士〟のプライドを胸に秘め、20年目のシーズンを戦う。

◆気持ちのこもった一打だった。一回1死二塁。8日の阪神戦以来、8試合ぶりに先発出場したヤクルト・坂口智隆外野手(38)が、右翼線へ先制の適時二塁打を放った。「『絶対に躍動してやるんだ』という強い気持ちで打席に入りました。追い込まれていたので最低限、走者を進めようと思っていました」広島先発・大瀬良の立ち上がりを攻めた。2番・元山が右中間フェンス直撃の二塁打でチャンスを作ると、今季初の3番に入った38歳のベテランが内角の137キロのフォークボールにうまく合わせた。五回2死二塁では右前打を放ち、好機を演出。存在感を遺憾なく発揮し、代走・並木と交代した。プロ20年目の今季は春季キャンプから2軍スタート。1軍初昇格は6月9日だった。若手たちと一緒に2軍で汗を流す日々があったからこそ、今の活躍はある。「2軍でやってきた若い子たちとトレーナーさんたちのおかげで体が動く状態にある。そういう人たちに何か少しでも感じてもらえるプレーを見せられればいい」。その言葉の通り、若い選手らの手本となるプレーをみせた。試合終盤に事態が急変した。梅野が八回に秋山に同点2ランを浴びる。九回にはマクガフが小園に勝ち越しソロを許すなど、救援陣が3失点。痛恨の逆転負けだ。

◆広島が勝率を5割に戻し2位浮上。0―2の八回2死一塁で秋山が同点2ランを放ち、九回に小園のソロで勝ち越し。さらに代打松山が2ランを放った。栗林は20セーブ目。ヤクルトは序盤の2点しか奪えず、救援陣がつかまった。

◆ヤクルト・小川泰弘投手(32)が7回7安打無失点の好投。降板後に勝ち越されて6勝目はならなかったが、粘りの投球をみせた。六回まで毎回安打を許しながらも、フォークボールやチェンジアップなど変化球を丁寧に低めに投げて要所を抑えた。高津監督は「連打を許さなかったりとか、四球を出さなかったりと走者出しながらも粘りの投球ができていた」と評価した。

◆広島の栗林が、新人王に輝いた昨季に続き20セーブに到達した。力強い真っすぐと落差の大きいフォークボールは健在。三者凡退で節目を飾り「野手や投手がつないでくれたおかげで、こうしてセーブを積み重ねることができた。通過点としてシーズンを終わりたい」と頼もしかった。前半戦は残り2試合。「チームが3連戦3連勝で終われば一番いい。3連投するつもり」と気勢を上げた。

◆広島の小園は2―2の九回無死、マクガフの落ちる球を引っ張って右中間スタンドに運んだ。決勝の5号ソロに「フルスイングしてやろうと。行ったとは思わなかった。いいところに飛んでくれた」と白い歯を見せた。それまで3打席は凡退していた。「当てにいっていた。しっかりと自分の形で振ろうと決めて、それが結果につながった」と胸を張った。

◆救援陣が踏ん張り切れなかった。ヤクルトは終盤の3被弾で逆転負け。失策も絡んだ八回の同点2ランに高津臣吾監督(53)は「ワンプレー、一球をおろそかにしているわけではないですけど、流れがあったりする。野球の中では非常に影響してくる」と悔しがった。2点リードの八回、2番手・梅野が2死から菊池涼を打ち取った当たりを村上が失策。続く秋山に同点2ランを浴びた。九回はマクガフが先頭・小園に勝ち越しソロ、四球を挟んで代打・松山に2ランを浴びて、一発攻勢に泣いた。それでも頼もしい存在が続々と帰ってくる。新型コロナウイルス陽性判定を受けた中村が出場選手登録され、清水、田口が1軍に合流。復帰は近い。「今日のような展開で何とか点を取って、しっかりと守って、逃げ切る展開に持ち込みたい」と指揮官。23日に勝利してDeNAが敗れれば、優勝へのマジックナンバー「42」が再点灯する。球宴前最後の2試合を実りのあるものにする。(森祥太郎)

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ヤクルト
55331 0.625
(↓0.007)
-
(-)
54401
(+2)
326
(+5)
104
(-)
55
(-)
0.256
(↓0.001)
3.240
(-)
2
(1↑)
広島
45453 0.500
(↑0.006)
11
(↑1)
50357
(+5)
344
(+2)
54
(+3)
16
(-)
0.254
(↑0.001
3.370
(↑0.01)
3
(1↓)
DeNA
42432 0.494
(↓0.006)
11.5
(-)
56313
(+3)
348
(+6)
67
(+1)
31
(-)
0.251
(-)
3.600
(↓0.04)
4
(-)
阪神
44462 0.489
(↑0.006)
12
(↑1)
51316
(+6)
263
(+3)
59
(+2)
71
(+1)
0.239
(-)
2.610
(-)
5
(-)
巨人
45501 0.474
(-)
13.5
(↑0.5)
47371
(-)
436
(-)
110
(-)
45
(-)
0.246
(-)
4.090
(-)
6
(-)
中日
38501 0.432
(-)
17
(↑0.5)
54256
(-)
334
(-)
46
(-)
28
(-)
0.247
(-)
3.570
(-)