阪神(☆6対3★)DeNA =リーグ戦14回戦(2022.07.22)・阪神甲子園球場=
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DeNA
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阪神
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勝利投手:青柳 晃洋(11勝1敗0S)
敗戦投手:坂本 裕哉(0勝3敗0S)

本塁打
【DeNA】楠本 泰史(2号・4回表ソロ)
【阪神】大山 悠輔(20号・4回裏2ラン),佐藤 輝明(15号・6回裏2ラン)

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◆阪神は1点を追う4回裏、大山の2ランで逆転に成功する。その後は6回に佐藤輝の2ラン、7回には代打・ロドリゲスの2点適時打が飛び出し、リードを広げた。投げては、先発・青柳が6回1失点の好投で今季11勝目。敗れたDeNAは、投打ともに振るわなかった。

◆阪神新助っ人のアデルリン・ロドリゲス内野手(30=パドレス3A)が1軍に合流した。そのまま出場選手登録される見込みだ。ロドリゲスは8日に来日し、15日のウエスタン・リーグ中日戦(鳴尾浜)でタテジマデビュー。ここまで4試合に出場し、打率2割5分の成績で昇格となった。

◆阪神青柳晃洋投手(28)は5月14日DeNA戦から7連勝中。同投手は昨年5~8月に8連勝をマーク。阪神投手が2年連続で8連勝すれば、藤村隆(52年=9連勝、53年=9連勝)以来、球団69年ぶり。

◆DeNA牧秀悟内野手(24)が、通常通りに阪神戦(甲子園)の試合前練習に参加した。ベンチ前での全体のウオーミングアップでは先頭に立ち、ベースランニング、フリー打撃、ノックなどで汗を流した。牧は18日の中日11回戦(バンテリンドーム)で左足首を負傷し、6回の守備から途中交代。「左足関節骨棘(こっきょく)障害」と診断された。19、20日の中日戦は試合前練習でグラウンドに現れず、ベンチ入りメンバーからも外れた。

◆阪神の新外国人アデルリン・ロドリゲス内野手(30=パドレス3A)は出場選手登録をされたが、ベンチスタートとなった。試合前のフリー打撃では、45スイングで8本の柵越え。すべて左中間から左へ引っ張ったもので、ポール際の打球は浜風にも乗り、スタンド中段や上段へたたき込んだ。ロドリゲスは練習後に「いい感覚で打つことができている。(フリー打撃の)終盤はしっかり打球をあげるようにしてやっていた。パワーだけでなく、しっかりいい打者になれるように」と話した。阪神先発の青柳晃洋投手(28)は、白星を挙げれば11勝目となり、球宴前に11勝をマークするのは03年井川慶、右腕なら79年小林繁以来となる。チームは借金3。球宴前最後のDeNA3連戦で3連勝し借金完済を狙う。DeNA先発の坂本とは今季2度目の対戦。1度目は4月21日で4回6安打5失点と打ち込んでいる。

◆DeNA牧秀悟内野手(24)が、阪神戦で3試合ぶりに「4番二塁」でスタメン復帰した。18日の中日戦の守備中にで左足首を負傷し、6回の守備から途中交代。同日に名古屋市内の病院で検査を受け、「左足関節骨棘(こっきょく)障害」と診断され、19日の同戦から2試合連続で欠場し、ベンチメンバーからも外れた。19日から2試合連続で試合前練習でもグラウンドに姿を現さなかったが、この日は通常通りのメニューを消化した。ウオーミングアップでは先頭に立ち、ベースランニング、打撃練習、ノックなどで汗を流した。フリー打撃では佐野と同組で、2球連続左翼席に柵越えを放つなど、順調な回復をアピールした。第1打席から、Hランプを点灯させた。2回無死、阪神青柳の内角低めの144キロに詰まりながら、打球はフラフラッと右翼へ。同学年の佐藤輝が飛び込んだが、手前で落ちた。3回2死一、二塁の好機では三ゴロに凡退したが、全力で一塁に走った。試合前、三浦監督は「日に日に良くっているとは報告は受けています」と説明したが、プレーでも示した。【久保賢吾】

◆懐メロを楽しむイベント「トラフェスvol.2」の特別ゲストとして歌手の高橋洋子(55)が甲子園で熱唱した。白の衣装に黄色のエクステンションを付けたポニーテールと「虎仕様」のヘアスタイルで登場。「新世紀エヴァンゲリオン」の主題歌として有名な「魂のルフラン」を歌唱し、試合前に球場を盛り上げた。パフォーマンス後に「まさかのこちらで歌わせていただける日が来るとは思わなかったので、光栄に思いました。非常に楽しい時間を過ごさせていただきました」と感無量だった。夏の甲子園では「残酷な天使のテーゼ」など高橋の代表曲が多くの吹奏楽部によって演奏されている。「新しい形で引き継がれていることもうれしいです」と喜びの表情を見せた。

◆ガンバ大阪の元日本代表GK東口順昭(36)がファーストピッチセレモニーに臨んだ。阪神とG大阪のコラボ企画で登場し、内角高めに投球。事前に50球ほど練習したそうで「ホッとしてます」と胸をなで下ろした。大阪・高槻市出身で小学生の頃は野球少年でもあった。幼少期は何度も甲子園で阪神戦を観戦しており「西(勇)くんとは交流があるし、桧山さんとか糸井さんとか、阪神はすごく好き。関西のスポーツ界を引っ張ってくれている存在なので、ガンバもついていって盛り上げていければ」と力を込めた。

◆阪神大山悠輔内野手(27)が3年連続20本塁打を達成した。虎の右打者では02~04年のアリアス以来となる3年連続20発。日本人の右打者に限れば、90~92年の八木裕以来の記録となった。1点を追う4回2死一塁。3ボールから左腕坂本の甘く入った134キロ変化球を強振。左翼ポール際に飛距離118メートルの20号逆転2ランを運んだ。近親者の新型コロナウイルス陽性で濃厚接触者となり、特例2022の対象選手として13日に出場選手登録を抹消。18日広島戦で1軍復帰したばかりだった。プロ通算100号を放った3日中日戦以来、19日ぶりの1発。「打者有利のカウントでしたし、しっかり狙い球を絞って打ちにいきました。いつもヤギさん(青柳)には助けてもらっているので、援護することができてよかったです」と振り返った。

◆阪神佐藤輝明内野手(23)が98日ぶりの甲子園アーチを決めた。1点リードの6回2死二塁、右腕京山のフォークをとらえ、バックスクリーン左に飛距離141メートルの15号2ランを運んだ。「ヤギさん(青柳)が頑張ってくれていましたし、次の1点が大事になってくる展開だったので、打つことができてよかったです。キモティ-!」甲子園では4月15日巨人戦以来、約3カ月ぶりの1発。特大アーチの飛距離が表示された後、甲子園はしばらくどよめいた。

◆DeNAが、天敵のサトテルに痛恨の1発を浴びた。1点ビハインドの6回2死二塁。京山が阪神佐藤輝にフォークを中堅バックスクリーン左に運ばれた。今季、佐藤輝に浴びた6本目のアーチで、リードを3点に広げられた。

◆阪神が球団通算5500勝に到達した。巨人、ソフトバンクに続き、3球団目。5番大山悠輔内野手(27)が4回に3年連続20本塁打となる2ランで逆転に成功。6回には4番佐藤輝明内野手(23)の15号2ランも飛び出した。主軸の本塁打攻勢でDeNAに快勝し、借金を「2」とした。青柳が6回1失点で勝利投手、球宴前までに11勝となり、球団では03年井川慶以来、右投手なら同じ変則の79年小林繁以来、さらに生え抜き右腕なら73年上田二朗以来49年ぶりの快挙を達成した。

◆阪神新助っ人のアデルリン・ロドリゲス内野手(30=パドレス3A)が縦じまデビュー戦で虎初安打&初適時打を決めた。2軍戦4試合出場を経て、この日阪神初めて1軍昇格。3点リードの7回1死一、三塁で代打登場した。二、三塁に場面が変わった後、宮国の直球をとらえて右越え2点二塁打。虎初打席でいきなり結果を出した。20年にはオリックスに所属し、59試合で6本塁打。マイナー通算215本塁打を誇る大砲が、上々のスタートを切った。

◆DeNAは投打がかみ合わず、阪神に敗れ、再び借金1へと戻った。残りは2試合で、三浦監督が掲げたオールスター前までの「勝率5割」は2連勝か1勝1分け以上と崖っぷちに立たされた。手痛いアーチに泣いた。1点リードの4回、坂本が3ボールから大山に逆転2ランを浴び、1点ビハインドの6回には京山が佐藤輝に2ランを浴びた。4回は山本への四球、6回は近本への死球がきっかけで、大山には3ボール、佐藤輝には3-1と打者有利のカウントからフルスイングされた。

◆阪神が球団通算5500勝に到達した。巨人、ソフトバンクに続き、3球団目。5番大山悠輔内野手(27)が4回に3年連続20本塁打となる2ランで逆転に成功。6回には4番佐藤輝明内野手(23)の15号2ランも飛び出した。主軸の本塁打攻勢でDeNAに快勝し、借金を「2」とした。阪神大山が節目の1発を放った。青柳がDeNADeNA楠本に先制ソロを許した直後の4回。山本が四球で出塁し、近本と佐藤輝が凡退。2死一塁で、カウント3-0から先発坂本の変化球を完璧に捉えて、左翼ポール際に豪快に運んだ。逆転の20号2ランだ。「打ったのはチェンジアップ。打者有利のカウントでしたし、しっかり狙い球を絞って打ちにいきました。いつも(青柳)ヤギさんには助けてもらっているので、援護することができてよかったです」3日の中日戦(バンテリンドーム)での通算100号以来、19日ぶりのアーチ。虎の主砲が試合の流れを変えた。この本塁打で3年連続で20本塁打に到達した。虎の右打者ではアリアス(02年~04年)以来、日本人の右打者では日本人の右打者では八木裕(90年~92年)以来、30年ぶりの快挙だ。青柳が先発した時の勝負強さが今回も光った。試合前までの青柳先発の打撃成績は48打数20安打、6本塁打、16打点。打率は4割1分7厘と打撃が絶好調。この日も青柳が被弾された直後にすぐに援護した形となった。近親者の新型コロナウイルス感染で濃厚接触者と判断され、特例2022の対象選手として13日に出場選手登録を抹消され、19日の1軍戦に復帰。同日の広島戦(マツダスタジアム)では第4打席で左前打を放つと翌日同戦では先制の適時打を放つなど、復帰から即戦力としてチームを引っ張ってきた。チームは前半戦最後のカードを迎え、借金完済のためにも重要なカード。6回には佐藤輝が2ランを放つなど、打線は大暴れ。大山がチームを勢いづけた。【三宅ひとみ】

◆阪神大山悠輔内野手(27)が逆転の20号2ランを放ち、球団5500勝に導いた。1点を追う4回2死一塁でDeNA坂本の変化球を捉え、左翼ポール際に運んだ。さらに、3点リードの7回1死二、三塁では、この日1軍初昇格した新助っ人のアデルリン・ロドリゲス内野手(30=パドレス3A)が代打で出場。ダメ押しの右越え適時二塁打を放った。投げては先発青柳晃洋投手(28)が6回5安打1失点で今季11勝目をマークした-どんな思いでマウンドに青柳 勝たなきゃいけないと思っていたので勝ちたいと思って投げました-6回1失点の投球青柳 先制点を取られてしまったので、本当に悠輔とかが点をとってくれたおかげだと思います-ハーラートップ独走の11勝青柳 数字はすごいですね(笑い)-前半戦だけで11勝青柳 この声援をもらったら負けるわけにはいかないと思います-大山の本塁打の瞬間青柳 打った瞬間確信で手を挙げました-大山に声をかけたか青柳 ナイスバッティングありがとうと伝えました-青柳にお礼を言われてどうだったか大山 うれしかったですし、いつも助けてもらっていたのでなんとか野手で頑張ろうと思っていたのでよかったです-打席で長打を狙っていたのか大山 長打というより、狙い球を絞っていたので結果的にホームランになってよかったです-手応え大山 手応えはあったので、入れたなと思って走りました-3年連続20本塁打大山 もっともっと打てるように頑張ります!-ファンに一言青柳 オールスター前に借金なしにしたいので、声援よろしくお願いします!大山 前半戦2試合なので1試合1試合また全員で頑張りますので、応援よろしくお願いします!-初打席で初タイムリーロドリゲス 蒸し暑いんですけど、初日から勝利に貢献できて本当にうれしいです。前の打者がしっかり出塁してくれたので、なんとかかえしたいという気持ちでした。投手がいい仕事をしていたのでなんとかサポートできてよかった-自己紹介をロドリゲス みなさんのあたたかい声援うれしいです。これからの試合、全部勝てるように頑張りたいと思います-ファンの空気ロドリゲス 最高です!こういう声援の中でプレーできるのは本当に最高です-最後に一言ロドリゲス ハジメマシテ。ガンバリマス!

◆阪神の新外国人アデルリン・ロドリゲス内野手(30=パドレス3A)が、ド派手なデビューを飾った。この日出場選手登録され、7回に代打で登場。1死二、三塁で低め直球をとらえ、弾丸ライナーで右中間を破る2点タイムリー二塁打。初打席で初安打初打点を記録した。試合後はさっそくお立ち台にも立った。大きな拍手に包まれ「ハジメマシテ。チームのために全力を尽くします。このように応援してくれる中でプレーできるのは最高。ガンバリマス」と日本語を交えながら、虎党にあいさつした。矢野監督も「中身のしっかりした打撃だった。後半のラッキーボーイになってくれれば。明日はスタメンで行こうかな」と話し、23日は先発起用する考えだ。ロドリゲスは「どんな起用法でも自分の仕事をすることが大事」とサラリ。マイナー通算215本塁打の大砲が、逆転Vを呼ぶラッキーボーイとなる。

◆DeNAが天敵の阪神青柳に対し、バントの構えなどで揺さぶりをかけたが、わずか1得点で今季11勝目を許した。投手の坂本、森らとともに、好調の3番佐野までがバントの構えで揺さぶり。追い込まれてからは懸命に粘って、4回までに80球を投げさせたが、得点は楠本のソロのみだった。1回は12球、2回は22球、3回は24球、4回は22球だったが、逆転を許した直後の5回は9球、6回は10球で凡退した。三浦監督は「いろいろ、みんなで何とかしようという形でいったんですけど、結果的にホームランの1点だけになりましたからね。なかなか攻略は難しかったですね」と唇をかんだ。▽DeNA坂本(5月5日の中日戦以来の先発で4回2失点で3敗目)「大山選手にカウントを悪くしてしまい、本塁打を許してしまったことは反省点です」

◆待望の1発だ! 阪神佐藤輝明内野手(23)が甲子園で98日ぶりに放物線を描いた。1点リードの6回2死二塁。カウント3-1からDeNA2番手京山の140キロフォークを振り抜いた。バックスクリーン左に運ぶ15号2ラン。「ヤギ(青柳)さんが頑張ってくれていましたし、次の1点が大事になってくる展開だったので、打つことができてよかったです。キモティー!」。甲子園での本塁打は4月15日の巨人戦以来。36試合、150打席ぶりとなる感触を喜んだ。本塁打の直後には、電光掲示板に飛距離「141m」が表示され、球場にどよめきが起こった。プロ入りから本拠地で最長となった。「去年のエキシビションマッチのホームランを思い出しました」。21年の7月27日のロッテ戦で、137メートルの決勝2ランを放っていた。「久しぶりの甲子園で打ったので。すごい気持ち良かったです。惜しい当たりもありましたし、感覚はどんどんよくなっているので、すごいうれしいです」。本塁打自体も6月30日DeNA戦以来で、7月初アーチだ。なかなか打球が上がらず、虎の懸念材料になっていたが、これでひと安心だ。この日は球宴で行われるホームランダービーの出場選手が発表され、佐藤輝もファン投票で選ばれた。ルーキーイヤーから2年連続の出場。「ホームランダービーは別物。それはそれで楽しみたい」。夢の祭典へ思いを募らせる。佐藤輝の豪快アーチに、矢野監督も「なかなか最近ホームランが出てなかったので、本人もちょっとホッとしたんじゃないですかね」と気持ちを思いやった。前半戦最終カードの初戦を取り、3位・DeNAとのゲーム差を0・5へと縮めた。「しっかり練習してもっと打てるように頑張りたいと思います」。前半戦も残り2試合。復調の兆しを見せた虎の4番が、本塁打の量産態勢に入る。【三宅ひとみ】

◆阪神青柳晃洋投手(28)が6回1失点で11勝目を挙げた。球宴前までに到達したのは03年井川慶、右腕なら79年小林繁以来。「数字はすごいですね。そういうすごい人の名前に入っていけるのはうれしい」。同じ変則サイド右腕の小林は入団時に目標に挙げていただけに、喜びも大きい。4回まで毎回走者を出し80球を費やしたが「勝たなきゃいけない。(調子は)そんなに悪くはなかった。球数はかかったが、焦ることなくひとつずつ取ろうと」と、丁寧にアウトを重ね、失点は楠本のソロの1点のみで粘った。4回大山の逆転2ランの瞬間は「打った瞬間(本塁打を)確信して手を上げました」とガッツポーズ。その後2イニングはテンポよく3人ずつで片付けた。5回裏終了後にはバックネットの前で歌手の高橋洋子(55)が人気アニメ、エヴァンゲリオンの「残酷な天使のテーゼ」を熱唱。アニメを見ていたという青柳は「生で聞けてよかったです」と、目の前で歌う姿にパワーをもらった。新型コロナウイルス陽性で開幕から3週間遅れての11勝。防御率(1・37)、勝率(9割1分7厘)と圧倒的な数字で3冠を突っ走っている。後半戦もさらにエースとしてチームを上位へ浮上させる。【石橋隆雄】○...2番手浜地がやり返した。3点リードの7回に登板。3者凡退に抑えてバトンをつないだ。前回の20日広島戦では、7回途中から登板して1/3回を4安打3失点。今季2敗目を喫していた。「すごく緊張しました。前回登板の経験を生かすも殺すも、これからの自分次第。自分の中で意味のあるものにしていきたいと思っているので、その第1歩として、今日はいい投球ができてよかった」と振り返った。▽阪神岩貞(8回に登板し、1回無安打無失点)「野手のみんながいい流れを持ってきてくれたので、いい雰囲気の中で投げることができました。今日のような投球を続けられるように、またしっかり準備したい」青柳が今季11勝目を挙げ、5月14日DeNA戦から8連勝。青柳は昨年5~8月に8連勝しており、2年続けて8連勝は11、12年吉見(中日=10連勝→8連勝)以来。阪神では47、48年梶岡(9連勝→8連勝)52、53年藤村隆(9連勝→9連勝)以来、69年ぶり球団3人目。

◆阪神が大山悠輔内野手(27)の逆転20号2ラン、佐藤輝明内野手(23)の7月初となる15号2ランなどで6点を奪い快勝した。この勝利で3球団目となる通算5500勝。矢野燿大監督(53)にとっても通算250勝となった。デビュー戦となった新外国人アデルリン・ロドリゲス内野手(30=パドレス3A)は7回に代打で右中間へ2点適時二塁打。矢野監督は23日はスタメンで起用する考えを明かした。試合後の一問一答は以下の通り。(テレビ)-先発の青柳はどう見たか「すごくいいっていう感じではないなと思っていましたけど。ちょっと途中、球数増えたんでね。その中でも粘ってくれる、結果的に勝ちを付けるような投球をしてくれたんで。本当に頼もしく思っています」-6回でスパッと代えた意図は「浜地もこの前、広島でやられましたしね、なるべく早い段階でリベンジさせてあげたいなというのもありますし。あの回、次行っても球数増えるような感じになるかなというところで代えました」-青柳の前半戦での11勝をどう見るか「開幕ね、ちょっと出遅れたんですけどね、それを完全に取り返すような、本当に先発投手陣を引っ張っていってくれる、投げるときもそうですけど、ベンチにいるときも声を出してね。やる先発投手ってそんなにたくさんいる選手じゃないんで。そういうところでは本当に、投げるときもベンチに帰ってきてからもチームを引っ張ってくれていますね」-打つ方では大山、佐藤輝の本塁打が大きかった「(大山)悠輔も3ボールで一発で仕留めたホームランボールでしたし。まあ(佐藤)テルも同じような状況で。なかなか最近、本塁打が出てなかったですけど、いい本塁打が出て本人もちょっと、ほっとしたんじゃないですかね」-新外国人のロドリゲスが適時打デビュー「すごく落ち着いてボールを見極めながら、状況も考えながら、中身もしっかりした打撃だった。後半のラッキーボーイ的存在というか、ウチが上がっていくための存在になってくれればいいなと、そういう感じの良いスタートだったと思います」-今後の起用法は「明日(23日)はスタメンで行こうかなと思っています」-前半戦は残り2試合で借金2「5割でターンできるチャンスを今日全員でつくれたんで。そういうところではあと2試合勝って、5割でターンというのはもちろん、全員の目標としてやっていきますし。今日も子どもたち、野球少年が結構来ていたんで、悠輔や輝の豪快なホームランを見せることができた。明日はまた違うスピードのある野球とか、もちろん、明日もまた打ってくれたらうれしいんですけど、みなさんに喜んでもらえるようなそういう試合をしていきます」(囲み)-青柳は相手の粘ったりバントの構えをしたりにも動じない「別にそれをされたからってね、動じるところはもうないと思うし。自分のやることに集中してやれれば結果は付いてくるという自信を持って投げられてると思うんで。相手どうのこうのというのはもちろん勝負の中であるけど、自分とどう向き合うかっていうか、そういうところに来てると思います」-浜地には何か声をかけたのか「経験の浅い投手なので、そんなにずっと抑えることももちろんそれはいいことだけど、やっぱりうまくいかないことも含めた中から成長していったり経験つんでまた同じような場面でどうしていくかっていうのを学んでいくとこだと思うんで。そういうところでは負けたからダメっていうより、負けた中からやっぱり自分で気づいて成長して行ってくれればいいんでね。そういうところでは今日気持ちがすごく向かっていってたし、リベンジというかできた形になったんで浜地も落ち着くと思うし、またワンステップ上がれた登板だったのかなと思います」-佐藤輝のホームランは、左バッターでバックスクリーンの左側へ。あそこまで飛ばせるというのは「でもね、別にビックリするような感じではないし、テルがしっかり捉えればあれぐらい飛ぶっていうのはビックリすることではないと思うんで。なかなかああいう当たりが本人の中で出てなかったんで。まあ、練習でもちょっと良くなってきたと思うんで。後半も、こっから悠輔とね、2人でどんどんホームラン打ってくれたらいいよ」-チームは節目の5500勝。伝統ある球団「まあ、まあ、それはね。節目に監督やらせてもらってありがたいし、チームが全員でそうやってやった1個1個の積み重ねでしか、そういう5500っていう記録の数字って届いていかないんで。たくさんの先輩とそして伝統ある球団で野球をやれているっていう証だと思う。1個1個積み重ねていきたい」-監督自身も250勝の節目「ああそうなんや。それは全然頭になかったけど(笑い)。どっちにしろ後半ね、残り3つのなかで今日勝つっていうことはすごく大きな意味のある試合だと思う。そういうところでは先制された中でもこうやっていい形で初戦を取れたっていうことは、あと2つに望みが、はずみが付いてくると思うので。明日、もう1回全員でいって何とか2つ取って5割でっていうのは強くみんなで思える試合にしてくれた。それがうれしいです」-四死球が点につながった。山本や梅野の四球は「もちろん、安打で出ることも素晴らしいことだけど、カウント3ー2になったらベンチで『このカウント、このカウント』って。打撃コーチとかみんな声を出して、この1球の意味を意識高くやってくれている。チーム内で、そこの価値を意識高くやってくれている。ソロホームランは1点しか入らないんで。そういうところでは価値ある四球だと思います」球団通算5500勝=阪神 22日のDeNA14回戦(甲子園)に勝利して達成。初勝利は36年4月29日の金鯱戦(甲子園)で、通算成績は5500勝5159敗337分け。5500勝到達は巨人、ソフトバンクに次いで3球団目。球団初勝利 阪神の記念すべき創立第1戦は1936年(昭11)4月29日の「第1回日本職業野球リーグ戦 甲子園大会」。名古屋金鯱軍(消滅)を相手に、3-0の快勝を果たした。投げては初代ミスター・タイガースこと藤村富美男が、被安打1の完封勝利。打っては2打点と、元祖二刀流の大活躍だった。初代主将の松木謙治郎、球界きっての豪傑景浦将ら、そうそうたる面々がラインアップに名を連ねた。

◆DeNA桑原将志外野手(29)が、左足に自打球を受け、大事を取る形で8回の守備から退いた。8回1死、左足に自打球が直撃。苦悶(くもん)の表情を浮かべ、グラウンドでの治療後に打席に立ったが、中飛に凡退した。三浦大輔監督(48)は「自打球が当たったので、無理をさせなかっただけです」と説明した。

◆阪神が巨人、ソフトバンクに次ぐ球団通算5500勝に到達した。5番大山悠輔内野手(27)が4回に3年連続20本塁打となる2ランで逆転に成功。新型コロナウイルスの濃厚接触者でチームを離れていたが、復帰後初アーチとなった。大山が3年連続20本塁打を達成した。阪神では金本知憲6年連続(04~09年)以来で、右打者では八木裕3年連続(90~92年)以来。なお球団最長は7年連続で、藤村富美男(49~55年)と田淵幸一(72~78年)。大山と佐藤輝のアベック本塁打は、4月29日巨人戦(東京ドーム)5月18日ヤクルト戦(神宮)に続き今季3度目。昨季の3度と合わせ、通算6度目。チームは5勝1敗だ。

◆DeNA牧秀悟内野手(24)が、阪神戦で3試合ぶりに「4番二塁」でスタメン復帰した。2回無死、阪神青柳から右前打を放ち、3打数1安打で6回の守備から交代した。三浦大輔監督(48)は「牧は予定通りです。3打席と決めていたので」と説明した。牧は18日の中日戦で左足首を負傷し、6回の守備から途中交代。「左足関節骨棘(こっきょく)障害」と診断され、19日の同戦から2試合連続で欠場した。

◆DeNAは投打がかみ合わず、3位に転落し、借金1に戻った。1点リードの4回、坂本が大山に逆転2ランを浴び、6回には京山が佐藤輝に2ランを被弾。ともに打者有利のカウントで痛打された。三浦監督は「長打警戒で2発は痛かった」と指摘。3試合ぶりに牧が復帰した打線も青柳に1点と沈黙した。残りは2試合で、前半戦の勝率5割以上は2連勝か1勝1分けと崖っぷちに立たされた。

◆阪神が巨人、ソフトバンクに次ぐ球団通算5500勝に到達した。5番大山悠輔内野手(27)が4回に3年連続20本塁打となる2ランで逆転に成功。新型コロナウイルスの濃厚接触者でチームを離れていたが、復帰後初アーチとなった。6回には4番佐藤輝明内野手(23)の15号2ランも飛び出し、今季3度目のアベック弾でDeNAに快勝。前半戦は残り2試合で借金2。勝率5割ターンに望みをつないだ。大山の首元で「HERO」の4文字が光った。ファン特製の虎メダルがよく似合う男だ。ナインの前を歩くと、青柳から声をかけられた。「ナイスバッティング! ありがとう!」。思わず表情が緩んだ。1点を追う4回2死一塁。3ボールから左腕坂本のチェンジアップを強振した。左翼ポール際へ飛距離118メートルの20号逆転2ラン。「ヤギさんにはいつも助けてもらっている。なんとか野手で頑張ろうと思っていたので良かった」。偽らざる本音に力がこもった。「空白の5日間」を無駄にはしなかった。近親者の新型コロナウイルス陽性で濃厚接触者となり、13日に出場選手登録を抹消された。自宅からホテルへの移動を余儀なくされ、トレーニングもままならなかった5日間。仲間の奮闘をテレビ画面越しに見つめながら、冷静に心を整えた。「こればかりは誰が悪いわけでもない。自分を見つめ直す時間ができたと、プラスに考えました。試合を外から違った目線で見て、自分が打席に立ったらどういう配球になるかな、とか。心の部分ではプラスになったと思います」2軍戦1試合を経て、1軍復帰した19日から3戦連続安打。3日中日戦以来の1発は3ボールからチェンジアップを狙い打ったものだ。配球分析を早速結果につなげる姿が頼もしい。虎の右打者では02~04年のアリアス以来、日本人の右打者では90~92年の八木裕以来となる3年連続20本塁打。「まだまだ。もっともっと打てるように頑張ります」。個人記録に厳しく、何より勝利に破顔する日々も今や見慣れた光景だ。チームはこの日、プロ野球史上3球団目の通算5500勝を達成した。4番や主将を歴任し、人気球団で勝ち続ける難しさを人一倍知る男だから、まずは先人たちへの感謝が先に来る。「5500勝は先輩方が積み重ねてきた数字。また僕たちもこれから1つ1つ積み上げていきたい」大阪タイガースが初戦に挑んだ36年から87年目。虎には今、新時代のリーダーがいる。「勝てば全員の勝利、負ければ全部自分の責任」。そう言い切れる背番号3は節目の勝利を飾った夜、ヒーローにふさわしく映った。【佐井陽介】

◆【日刊スポーツ西日本写真映像チーム のとっておき映像プレイバック】22日、DeNA戦で球団通算5500勝を達成したタイガース。エース青柳が先発。大山悠輔、佐藤輝明のアベック弾、新加入のロドリゲスの2点打で快勝です。ここまでの歴史も振り返ります。

◆阪神が巨人、ソフトバンクに次ぐ球団通算5500勝に到達した。球団通算5500勝=阪神 22日のDeNA14回戦(甲子園)に勝利し達成。初勝利は36年4月29日の金鯱戦(甲子園)、通算成績5500勝5159敗337分け。5500勝到達は巨人、ソフトバンクに次ぎ3球団目。

◆阪神の新外国人、アデルリン・ロドリゲス内野手(30)が22日、1軍に合流した。このまま登録される見通しだ。今月8日に来日し、15日のウエスタン・中日戦(鳴尾浜)で、虎での実戦デビュー。2軍では4試合に出場して打率・250(12打数3安打)、0本塁打、1打点。21日のオリックス戦(杉本商事BS)でも九回に左中間二塁打を放ち、長打力を見せつけていた。1軍は前半戦の残り3試合となるDeNA3連戦で全勝すれば、今季初の勝率5割に到達し、後半戦に臨むことになる。A・ロッドにはその追い風として、また、後半戦を含めた打撃強化に向けたピースとして大きな期待がかかる。

◆両軍のスターティングメンバーが発表。阪神は青柳晃洋投手(28)が先発する。DeNA戦は今季2戦2勝。通算でも13勝と球団別で最も勝っている相手だ。勝てば2003年の井川慶以来となる球宴前11勝に到達する。また、この日1軍に昇格した新外国人のアデルリン・ロドリゲス内野手(30)=前パドレス3A=はベンチスタートとなった。

◆DeNA・牧秀悟内野手(24)が「4番・二塁」で3試合ぶりにスターティングメンバーに復帰した。牧は18日の中日戦(バンテリンドーム)で左足首を痛め途中交代し、名古屋市内の病院で「左足関節骨棘(こつきょく)障害」の診断を受けた。そのまま2試合続けてベンチ入りメンバーから外れて欠場したが、この日は試合前練習の全体アップから通常通りのメニューを行った。

◆G大阪の元日本代表GK東口順昭(36)がファーストピッチセレモニーに登場した。「野球は小学生のときにやっていたので、懐かしいですね。まさか甲子園で投げられるとは思っていなかったです」「HIGASHIGUCHI 1」と入った阪神のホームユニホームを着用してマウンドへ。右腕を振ると、ボールはノーバウンドで捕手のミットに収まり、約50球を投げ込んだ練習の成果を発揮して「ホッとしています」と胸をなでおろした。父親が阪神ファンで、甲子園には子どものころから何度も連れてきてもらっていたという。虎戦士にも西勇や糸井ら交流のある選手も多く、チームに向けて「出だしが良くなかったと聞いて、見ていましたし、その中で上位に食い込んでいく姿を見られたらいいなと思います」とエールを送った。ともに関西に拠点を置く阪神とG大阪のコラボレーション企画の一環として登板が実現。J1リーグ・G大阪―京都が行われる30日にはパナソニックスタジアム吹田に阪神OBの桧山進次郎氏(53)が訪問し、スタジアムオリジナル番組「HEAT UP TIME」に出演する。

◆試合前、歌手の高橋洋子(55)が「魂のルフラン」を熱唱した。「リハーサルの時に初めて(グラウンドに)上がって、まさかのこちらで歌わせていただける日が来るとは思わなかったので、光栄に思いました。いまも本番で歌わせていただいて、屋外で風が吹いていて、黄色の色が『阪神を愛していらっしゃるんだな』という土地柄と、その風景にとても、私もエネルギーをもらって、非常に楽しい時間を過ごさせていただきました」。音楽と野球観戦を同時に楽しむイベント「トラフェスvol.2」として行われ、スタンドのファンもノリノリ。高橋は阪神や巨人の応援歌を数曲は歌うことができるほか、かつては外野席でも観戦したことがあるプロ野球ファンという。高校野球においてはブラスバンドで代表曲の「残酷な天使のテーゼ」が演奏されるなど野球とのつながりも多く「どんどんこれからも音楽で(野球と)つながっていけたらいいなと思っています」と話した。

◆阪神・大山悠輔内野手(27)が逆転の20号2ランを放った。「打者有利のカウントでしたし、しっかり狙い球を絞って打ちにいきました。いつも(青柳)ヤギさんには助けてもらっているので、援護することができてよかったです」0-1で迎えた四回2死一塁。カウント3-0から坂本の134㌔チェンジアップを振り抜いた。きれいな放物線を描いた白球は左翼スタンドに吸い込まれる。通算100号を放った3日の中日戦(バンテリンドーム)以来。新型コロナウイルス濃厚接触者判定を受け、一時離脱を余儀なくされたが、帰ってきた大砲が完全復活の一発を放った。大山はこれで2020年シーズンから3年連続で20本塁打を達成。球団の右打者では2002―04年のアリアス以来。生え抜きの右打者では1990―92年の八木裕(大阪サンケイスポーツ評論家)以来となった。

◆阪神の先発・青柳晃洋投手(28)は6回5安打1失点。今季11勝目の権利を持ってマウンドを譲った。一回1死から桑原に中前打を許すも、佐野を遊ゴロ併殺に料理。序盤は毎回ランナーを背負う苦しい投球で四回に楠本に先制の2号ソロを浴びた。それでも、味方が逆転した直後の五回、六回はいずれも三者凡退。先発としての役割をしっかりと果たし、球団では2003年の井川慶以来となる球宴前11勝に近づいた。

◆阪神・佐藤輝明内野手(23)が六回に15号2ランを放った。「(青柳)ヤギさんが頑張ってくれていましたし、次の1点が大事になってくる展開だったので、打つことができてよかったです。キモティ―」。2-1の六回2死二塁。カウント3-1から京山の140㌔フォークを完璧にとらえた。打球はバックスクリーン左で弾む2ラン。4番のひと振りが貴重な追加点をもたらした。佐藤輝は6月30日のDeNA戦(横浜)以来、15試合ぶりのホームラン。甲子園では4月15日の巨人戦で菅野から放って以来、約3カ月ぶりの一発となった。

◆阪神の新外国人、アデルリン・ロドリゲス内野手(30)が七回に代打で登場。虎移籍後、1軍デビューを飾ると、いきなり2点二塁打を放った。七回1死一、三塁で打席へ。4球目に一走・梅野がスタートを切り、二、三塁と見せ場がやってきた。きわどいボールをカットし、フルカウントから8球目。宮国の146㌔をとらえると、打球は右翼手・神里の頭上を越える2点二塁打。阪神初打席で初安打、初タイムリー。抜群の虎デビューとなった。

◆力だけではない〝技あり〟の一発だった。DeNA・楠本泰史外野手(27)が四回、阪神の好投手、青柳の内角球を巧みにさばき、虎党で埋め尽くされた甲子園の右翼席へと先制2号ソロを運んだ。「塁に出ることを意識した結果、最高の結果になりうれしい。打った感触は良かったので、入ってくれー!と思いながら走っていました」0―0の四回1死走者なし。1球目にバントの構えを見せて揺さぶると、低めに制球された2球目はファウルに。迎えた3球目、右横手投げから投じられた129キロのシンカーをうまくバットに乗せて、右翼ポール際へと切れることなく打球を運んだ。5年目の今季、日本ハムから新加入の大田ら競争が激しい外野陣の中でオープン戦から結果を残し、「3番・右翼」で開幕スタメンの座をつかんだ。主砲のオースティンが右肘手術で大きく出遅れる中で右翼のレギュラーとなったが、4月に新型コロナウイルスに感染。復調まで時間を要し、その間に年下の蝦名が台頭し大きく出番を減らしていた。苦しむ中で、青柳を相手に左打者を並べる打線の一角として巡ってきたチャンス。6月24日以来の安打、4月21日以来の本塁打で起用に応えた。(浜浦日向)

◆阪神・浜地真澄投手(24)が2番手として七回のマウンドへ。三者凡退と完璧に抑えた。「すごく緊張しました。前回登板の経験を生かすも殺すも、これからの自分次第ですし、自分の中で意味のあるものにしていきたいと思っているので、その第一歩として、今日はいい投球ができてよかったです」。先頭の神里を二ゴロに仕留めると、伊藤光は二飛。代打・細川は空振り三振に斬った。浜地は前回登板の20日の広島戦(マツダ)で、味方の2失策も絡んで3失点(自責0)。今季2敗目を喫し、ベンチでガックリとうなだれていた。悪夢を払拭するべく上がった本拠地のマウンドでしっかりとリベンジを果たした。

◆阪神が逆転勝ち。エースの粘投に打線が奮起した。0-1の四回に大山が3年連続20号となる逆転2ランを放つと、六回には佐藤輝が本拠地・甲子園では約3カ月ぶりとなる15号2ランを放ってリードを広げた。七回にはこの日1軍に昇格した新外国人のロドリゲスが代打で出場し右越えの2点二塁打。助っ人が虎初打席初安打初打点をマークし、試合を決めた。先発の青柳は四回に楠本に先制ソロを許したが粘りの投球で6回5安打1失点で試合をまとめた。球団では2003年の井川慶以来となる球宴前11勝に到達。借金を2とし、前半戦での勝率5割の可能性を残し、球団5500勝に到達した。

◆阪神が巨人、ソフトバンクに次いで、球団通算5500勝を記録した。四回、大山悠輔内野手(27)の3年連続20本塁打となる2ランで逆転し、六回には佐藤輝明内野手(23)の15号2ランで加点した。佐藤輝の本塁打は6月30日のDeNA戦(横浜)以来で、甲子園では4月15日の巨人戦が最後で150打席ぶりだった。6回1失点の青柳晃洋投手(28)が自身8連勝で11勝目(1敗)。また昇格したアデルリン・ロドリゲス内野手(30)=前パドレス3A=は七回、代打で2点二塁打を放った。1936年創設のチームの勝敗は5500勝5159敗337分。就任4年目で250勝(223敗25分)となった矢野耀大監督(53)のテレビインタビューは以下の通り(チーム成績44勝46敗2分、観衆3万7584人)。ーー青柳は「そうですね、すごくいい感じではないな、と思っていましたけど、途中球数増えたんですけど、その中で粘ってくれて、結果的に勝ちをつける投球をしてくれたんで、本当に頼もしく思っています」ーー六回で交代は「浜地もこの前、広島でやられましたし(20日のマツダでの試合で負け投手に)、なるべく早い段階でリベンジさせてあげたい思いもありましたし、あの回に次行っても球数増える感じになるので、代えました」ーー前半で11勝「開幕、ちょっと出遅れたんですが、それを完全に取り返すような、先発投手陣を引っ張って行ってくれる。投げる時もそうですが、ベンチでも声を出す先発投手はそんなにたくさんいないんで、投げる時もベンチに帰って来てからも、チームを引っ張ってくれていますね」ーー大山も佐藤輝の一発が大きかった「いやあ、悠輔が3ボールから一発で仕留めたホームランは見事でしたし、テルも同じような状況で、なかなか最近ホームラン出ていなかったですが、いいホームランが出て、本人もちょっとスッキリしたんじゃないですかね」ーーロドリゲスが最高のデビュー「すごく落ち着いて、ボールを見極めながら、状況を考えながら、中身のしっかりしたバッティングだったと思います。後半のラッキーボーイ的な存在というか、ウチが上がっていくために、そういう風になってくれたらいいなと。いいスタートを切ってくれた思います」ーー今後の起用法は「明日(23日)はスタメンで行こうかなと思っています」ーー前半戦は残り2試合で借金2「5割でターンできるチャンスを今日、全員で作れたんで、あと2試合勝って、5割でターンというのは全員が目標としてやって行きますし、今日は子供たち、野球少年も結構来てくれたんで、悠輔やテルの豪快なホームランを見せることが出来たんで、明日は違うスピードのある野球とか。もちろん明日も勝ってくれると嬉しいですし、皆さんに喜んでもらえるような試合をして行きます」

◆DeNA・牧秀悟内野手(24)が「4番・二塁」で3試合ぶりに先発メンバーに復帰し、3打数1安打をマーク。六回の守備で退いた。途中交代の理由について、三浦監督は試合後「予定通りです。きょうは3打席と決めていた」と説明した。牧は18日の中日戦(バンテリンドーム)で左足首を痛め途中交代し、名古屋市内の病院で「左足関節骨棘(こつきょく)障害」の診断を受けた。そのまま2試合続けてベンチ入りメンバーから外れて欠場したが、この日は試合前練習の全体アップから通常通りのメニューを行った。また、八回の打席で左足に自打球が当たり、その裏の守備で交代した桑原についても、指揮官は「自打球が当たったので、無理をさせなかっただけです」と説明した。

◆阪神が巨人、ソフトバンクに次いで、球団通算5500勝を記録した。四回、大山悠輔内野手(27)の3年連続20本塁打となる2ランで逆転し、六回には佐藤輝明内野手(23)の15号2ランで加点した。佐藤輝の本塁打は6月30日のDeNA戦(横浜)以来で、甲子園では4月15日の巨人戦が最後で150打席ぶりだった。6回1失点の青柳晃洋投手(28)が自身8連勝で11勝目(1敗)。また昇格したアデルリン・ロドリゲス内野手(30)=前パドレス3A=は七回、代打で2点二塁打を放った。1936年創設のチームの勝敗は5500勝5159敗337分。就任4年目で250勝(223敗25分)となった矢野耀大監督(53)の一問一答は以下の通り(チーム成績44勝46敗2分、観衆3万7584人)。(テレビインタビュー)ーー青柳は「そうですね、すごくいい感じではないな、と思っていましたけど、途中球数増えたんですけど、その中で粘ってくれて、結果的に勝ちをつける投球をしてくれたんで、本当に頼もしく思っています」ーー六回で交代は「浜地もこの前、広島でやられましたし(20日のマツダでの試合で負け投手に)、なるべく早い段階でリベンジさせてあげたい思いもありましたし、あの回に次行っても球数増える感じになるので、代えました」ーー前半で11勝「開幕、ちょっと出遅れたんですが、それを完全に取り返すような、先発投手陣を引っ張って行ってくれる。投げる時もそうですが、ベンチでも声を出す先発投手はそんなにたくさんいないんで、投げる時もベンチに帰って来てからも、チームを引っ張ってくれていますね」ーー大山も佐藤輝の一発が大きかった「いやあ、悠輔が3ボールから一発で仕留めたホームランは見事でしたし、テルも同じような状況で、なかなか最近ホームラン出ていなかったですが、いいホームランが出て、本人もちょっとスッキリしたんじゃないですかね」ーーロドリゲスが最高のデビュー「すごく落ち着いて、ボールを見極めながら、状況を考えながら、中身のしっかりしたバッティングだったと思います。後半のラッキーボーイ的な存在というか、ウチが上がっていくために、そういう風になってくれたらいいなと。いいスタートを切ってくれた思います」ーー今後の起用法は「明日(23日)はスタメンで行こうかなと思っています」ーー前半戦は残り2試合で借金2「5割でターンできるチャンスを今日、全員で作れたんで、あと2試合勝って、5割でターンというのは全員が目標としてやって行きますし、今日は子供たち、野球少年も結構来てくれたんで、悠輔やテルの豪快なホームランを見せることが出来たんで、明日は違うスピードのある野球とか。もちろん明日も勝ってくれると嬉しいですし、皆さんに喜んでもらえるような試合をして行きます」(囲み)ーー青柳は相手がバントの構えにも動じない「別にそれをされたから、動じるところはもうないと思う。自分のやることに集中してやれれば結果は付いてくるという自信を持って投げられてると思う。相手どうこうは、勝負の中であるけど、自分とどう向き合うか。そういうところに来てると思います」ーー浜地には何か声をかけたのか「経験の浅いピッチャーなので、ずっと抑えることも、それはいいことだけど、うまく行かないことも含めた中から、成長したり、経験積んで、また同じ場面でどうして行くかを学ぶことだと思う。負けたからダメっていうより、負けた中から自分で気づいて成長して行ってくれればいい。今日気持ちが向かって行ってたし、リベンジが出来た形になったんで浜地も落ち着くと思う。またワンステップ上がれた登板だったのかなと思います」ーー佐藤輝のホームランは、左バッターであそこまで飛ばせるというのは「別にビックリする感じではない。テルがしっかり捉えれば、あれぐらい飛ぶ。なかなか、ああいう当たりが本人の中で出てなかった。練習でもちょっと良くなってきたと思う。後半も悠輔と2人で、どんどんホームラン打ってくれたらいいよ」ーーチームは節目の5500勝。伝統ある球団「まあ、まあ、それはね。節目に監督やらせてもらってありがたいし、チームが全員でそうやってやった一個一個の積み重ねでしか、5500っていう記録の数字に届いて行かない。たくさんの先輩と伝統ある球団で野球をやれている証しだと思う。一個一個積み重ねて行きたい」ーー監督自身も250勝の節目「ああそうなんや。それは全然頭になかったけど(笑い)。どっちにしろ後半ね、残り3つのなかで今日勝つことは、すごく大きな意味のある試合だと思う。そういうところでは先制された中でも、いい形で初戦を取れたことは、あと2つに望みが、弾みが付いてくると思うので。明日、もう1回全員で行って何とか2つ取って、5割でっていうのは強くみんなで思える試合にしてくれた。それがうれしいです」ーー四死球が点につながった。山本や梅野の四球は「もちろんね、安打で出ることも素晴らしいことだけど、カウント3ー2になったらベンチで『このカウント、このカウント』って。打撃コーチとかみんな声を出して、この一球の意味を意識高くやってくれている。チーム内で、そこの価値を意識高くやってくれている。ソロホームランは1点しか入らないんで。そういうところでは価値ある四球だと思います」

◆現役時代は南海、阪神で活躍し、引退後は阪神で投手コーチやフロントでも尽力したサンケイスポーツ専属評論家の上田二朗氏(75)は球団では自身以来となる生え抜き右腕で球宴前11勝に到達した青柳晃洋投手(28)について言及した。阪神の生え抜き右腕で球宴前の11勝は私以来だと聞いた。青柳は同じ変則型ということもあり、ずっと気にしていた。こんなにうれしいことはない。私は1973年、最終的に22勝をマークしたが、江夏豊に追いつけ追い越せの精神だった。思い出すのが9月23日の広島とのダブルヘッダー。第1戦で私が、第2戦で江夏が勝ち、ともに20勝を挙げた。同一チームで複数の同日20勝は先にも後にも例がないのではないだろうか。江夏と2人で阪神を優勝に導く-。その気持ちが強かった。今年の春季キャンプで青柳と対談した。そのとき、ヤクルト・村上を打ち取るための方法を聞かれ、打たれてもいいから内角を攻めることを伝えた。というのも私は現役時代、王貞治さんら左打者と相性が悪く「逃げてはダメだ」と痛感したから。内角を突けば相手が腰を引く。青柳の場合は私とは異なり、本格派だからこそ、効果がある。今季の青柳の場合はスライダーを磨くこと以上にカットボールを覚えたことで投球の幅が広がった。この日の投球は立ち上がりから逆球が多く、制球面で苦しんでいた。DeNA打線も調子のよさを表すかのように粘って球数を多く投げさせていた。辛抱しながら6回1失点で打線の援護を待ったのは成長の証しだ。七回、代打で2点二塁打を放ったロドリゲスは結果が出たことが何よりだ。ただし、厳しい言い方かもしれないが、バッテリーのミス。外角のスライダーにまったく対応できず、空振りしていたにもかかわらず、追い込んでからの直球勝負はありえない。外国人に対して「力対力」を挑んでいるのだからDeNAの首脳陣は頭が痛いだろう。安打を放ったからではないが、ロドリゲスはスタメンで起用してほしかった。急仕上げによる故障のリスクを考えたかもしれないが、甲子園、ナイター、守備、大観衆など慣れさせなければいけない部分は多い。そのためには4打席を立たせることだ。ベンチでロハスと談笑していても実戦感覚はつかめない。

◆1軍に昇格した阪神のアデルリン・ロドリゲス内野手(30)=前パドレス3A=が七回、代打で2点二塁打を放った。試合後、矢野耀大監督(53)は23日のスタメン起用を明言。試合後のA・ロッドの一問一答は以下の通り。ーー打席を振り返って「投手がいい球を投げたり、ちょっと失投もある中で、しっかり打つことができてよかった。一番うれしかったのは自分の仕事ができたことだし、このまま引き続き仕事ができるように頑張っていきたい」ーーお立ち台も含め、甲子園の雰囲気は「最高だね。多くのファンが応援してくれて、一緒に戦ってくれる。その中でプレーするのは本当にうれしいし、いつも自分のエネルギーになる。いつも力をもらっている。あの中でプレーできたこと、仕事ができたことをうれしく思う」ーーオリックス時代もプレーしたが、ロッカーやベンチの雰囲気はまた違うのでは「本当にちょっと違うかな。雰囲気もだけど20年はコロナが出たばかりだったので。球場の雰囲気も違うし、コロナに対してみんな苦しみながら、気を使ってプレーする中で自分もやっていた。初日だから全部わかってるわけじゃないけど、オリックスの時とは違うなと思った」ーー積極的に声をかけてくれた仲間は「チームメートみんな話しかけてくれて、本当に自分を迎えてくれているなと感じた。これからもっと時間を過ごして、もっとみんなと仲良く近い存在になっていきたい」ーースタメンへの思いは「どんな起用法でも役割でも自分の仕事をするのが大事。明日も明後日もスタメンかどうかは分からないけど、毎日しっかり球場に来て、どんな場面でも仕事ができるように準備することが大事だと思う」

◆揺れる甲子園の中心に降り立ち、さらに激しく震わせた。豊かなあごひげに、たくましく長い手足。どんな男か、どれだけ頼もしい救世主かは、そのたたずまいと打球が雄弁に語った。浜風を突き抜け、深々と右中間を破る代打2点二塁打。新助っ人のロドリゲスが、虎初打席で初打点だ。「ただ自分の仕事ができて、初日にチームの勝利に貢献できたので、本当にうれしかったです」いきなりお立ち台に招かれると、落ち着いた口ぶりで振り返った。まさに名刺代わりの豪快打。来日が今月8日で初実戦が15日の2軍戦。前半戦ラスト3試合となるタイミングで、後半戦へ向けた起爆剤にと期待され1軍へ昇格したが、いきなり大仕事だ。4-1の七回1死一、三塁で代打に立つと、3球で追い込まれながら、決して外角のボール球を追いかけず、じっくり見極めた。盗塁で二、三塁後、宮国が投じた8球目、フルカウントからの146キロを捉えると、打球は右翼手の頭上を越えた。ファンは総立ち。選手らも、首脳陣も手を挙げてたたえた。打ったA・ロッド本人が、最も落ち着き払っていた。矢野監督も「後半のラッキーボーイ的存在というか、ウチが上がっていくための存在になってくれればいいなと。そういう感じのいいスタートだった」と期待を隠せない。そのまま「明日(23日)はスタメンで行こうかな」と明言するほど、圧巻の初打席だった。この日、アベックアーチの佐藤輝、大山と並び一体どれほどの破壊力をもたらしてくれるのか。試合前練習では甲子園左翼席の中段まで白球をブッ飛ばした。上だけを目指す虎を、どこまでも突き上げてくれるはずだ。2020年にオリックスに所属した経験も生かし、最後は「ハジメマシテ、ガンバリマス!」と日本語でヒーローインタビューを締めくくった。大きな期待を背負える男だと、ひと振りで示してみせた。(長友孝輔)★データBOX 阪神の新外国人が代打でNPB初打席初安打をマークするのは、2018年6月29日のナバーロ以来。ヤクルト戦(●9―10、神宮)の九回1死三塁から右翼線へ適時打を放った

◆DeNAは阪神に完敗で、再び借金1。広島と入れ替わり3位に転落した。2カ月半ぶりに1軍先発の坂本が四回2死一塁、3ボールから大山に痛恨の逆転2ランを被弾。2番手・京山も六回2死から佐藤輝に2ランを浴び、三浦大輔監督(48)は「2人とも長打警戒(の場面)で2発は痛かった」と反省を求めた。青柳に対し相性の良い神里ら左打者を中心に打線を組み、楠本が3カ月ぶりの2号を放つなど4回までに80球を投げさせたが、打ち崩せず。指揮官は「いろいろみんなで何とかしようとしたが、結果的に本塁打の1点だけ。なかなか攻略は難しかった」と肩を落とした。(浜浦日向)

◆ピンチを招きながらも粘りに粘った。これぞ青柳の真骨頂。終わってみれば6回1失点としっかりと試合を作り、リーグトップ独走の11勝目だ。「この声援をもらっていたら、負けるわけにはいかないと思います」前回15日の中日戦(甲子園)で10勝に到達。この日は序盤は制球に苦しんだが、要所でスライダーやツーシームを決めた。四回1死で楠本に先制のソロを浴びても、バントの構えで揺さぶられても「やるならやればって感じ」と崩れない。五、六回は三者凡退。99球と球数は要しつつも、最少失点で切り抜けた。5月14日のDeNA戦(横浜)から自身2年連続となる8連勝。球団で8連勝以上2度は、1968年と70年の村山実以来52年ぶりだ。矢野監督は「すごくいいという感じではないと思っていましたけど、その中でも粘って、勝ちを付けるような投球をしてくれた。本当に頼もしい」と改めて信頼を口にした。そんな頼もしい右腕がドキッとした? 一幕があった。この日は選手の登場曲が懐メロになる「トラフェスvol・2」として開催。五回終了時に歌手・高橋洋子が登場し、代表曲でもある人気アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」の主題歌「残酷な天使のテーゼ」を披露した。青柳はこれをリリーフの登場曲と勘違い。「交代と言われてないのに」と焦って周囲を見回した内幕を明かして、苦笑いした。前半戦で11勝以上ターンは2003年の井川慶以来。生え抜き右腕では1973年の上田二朗(本紙専属評論家)以来49年ぶりだ。「井川さん以来だったり、村山実さん以来だったり、すごい人のところに入っていけるのはうれしい。今後、僕以降にそういう人が出てきたら『青柳以来』といわれるのはうれしいです」。歴史に足跡を刻みながら後半戦もチームを引っ張り、首位ヤクルトを猛追する原動力となる。(平野佑治)■データBOX?...前半戦11勝ターンは、球団では2003年井川慶(11勝3敗)以来。右腕では1979年小林繁(11勝5敗)以来。生え抜き右腕となれば73年上田二朗(15勝4敗)以来49年ぶり?...これで青柳は昨年に続きシーズン8連勝を記録。球団で8連勝以上2度は村山実(68年11連勝、70年9連勝)以来52年ぶり。2年連続は藤村隆男(52、53年ともに9連勝)以来69年ぶり

◆お久しぶりダ~ン! 阪神は22日、DeNAに6―3で快勝し、史上3球団目の通算5500勝に到達した。2―1の六回に佐藤輝明内野手(23)が15号2ラン。6月30日のDeNA戦(横浜)以来、本拠地では4月15日の巨人戦以来となるアーチで、流れを一気に引き寄せた。これで前半戦残り2試合で借金2。あと2つ勝って最大16あった借金を完済して、5割ターンや!甲子園のバックスクリーンに向かって、白球は一直線に飛んでいく。久々に放った本拠地弾に佐藤輝は叫んだ。「キモティー!」。偉大な先輩たちが積み重ねてきた勝ち星。新時代の4番が放った一撃は、球団史に刻み込まれるメモリアルな1勝を導いた。「久しぶりに甲子園で打ったので、すごい気持ちよかったです。感覚はどんどんよくなってきたのでうれしいです」2-1の六回2死二塁。京山の140キロフォークを完璧にとらえた。打球速度177キロ。白球は浜風を切り裂き、バックスクリーン左で弾む。勝利を決定的にした15号2ランは、6月30日のDeNA戦(横浜)以来となる7月初アーチ。甲子園では4月15日の巨人戦で菅野から放って以来98日ぶり。今季甲子園ではチーム最長141メートルの特大アーチに「飛ばすとお客さんが喜んでくれるので、よかった」と笑みがこぼれた。これでチームは巨人、ソフトバンクに次ぐ3球団目(前身球団を含む)の通算5500勝に到達。矢野監督は「1個1個の積み重ねでしか、5500という数字には届いていかない。たくさんの先輩と、そして伝統ある球団で野球をやれている証しだと思う」と感慨深げにうなずいた。大阪タイガース時代の1936年4月29日、金鯱戦(甲子園、○3―0)で挙げた1勝目から始まった猛虎の歴史。指揮官が語るように5500勝は偉大な先輩たち、虎の歴代4番が積み上げてきたものだ。そして今、佐藤輝がその4番に座っている。プロ2年目ながら主砲を任される23歳は「(甲子園で)ホームランがなかなか出ないなと感じていますね」と改めて本拠地で打つことの難しさを痛感している。12球団屈指の広さを誇るグラウンド。上空には左打者に不利とされる浜風が吹く。それでも障壁をはね返し、乗り越えた者だけが、球団史に名を残す。この日の試合前、早出特打で汗を流す佐藤輝の姿があった。バースが、掛布が、金本が、歴代4番が積み重ねてきた勝利のように、真の4番に向かって一歩ずつ進んでいく。20日の広島戦(マツダ)は佐藤輝の守備のミスから逆転負けし、井上ヘッドから「ふんどし締め直す」とハッパをかけられた。悔しくて、最後までベンチで立ち上がることができなかった。チームの〝顔〟として、二度とあんなプレーはできない。そして、汚名をそそぐのは自分のバットでしかできない。若き主砲の奮起でチームは再び借金2とし、勝率5割ターンの可能性を残した。「自分の形で振れている打席が増えている。しっかり練習して、もっと打てるように頑張りたいと思います」次は5501勝、そしてその先の記録へ。これから紡ぐ虎の歴史の中心に4番・佐藤輝がいる。(原田遼太郎)★記念球、歴史館へ 阪神の球団通算5500勝達成を記念し、甲子園歴史館では23日から、この一戦での「使用済み試合球」が展示される。ボールは監督通算250勝を同時に達成した矢野監督のサイン入り。★球宴HRダービー前哨戦 ホームランダービー〝前哨戦〟だ。佐藤輝は大山と今季3度目のアベック弾。アベック打点なら14連勝と不敗神話も継続した。佐藤輝と大山は「マイナビオールスターゲーム2022」のホームランダービーにそろって選出(詳細3面)。2年連続2度目の出場となる佐藤輝は「(球宴とは)別物なので、それはそれで楽しみたい」と腕をぶした。■データBOX?...阪神が勝利し、通算5500勝(5159敗337分け、勝率・516)となった。初勝利はプロ野球のリーグ戦が開幕した1936年4月29日での金鯱戦(○3―0、甲子園)で藤村富美男投手が完封勝利を挙げた?...通算5500勝に到達したのは巨人(6172勝)、ソフトバンク(5515勝)に次いで3球団目(前身球団を含む)?...佐藤輝と大山のアベック弾は4月29日の巨人戦(東京ドーム、〇3―2)、5月18日のヤクルト戦(神宮、〇8―1)に続き今季3度目でいずれも勝利。昨季は3度あり、2勝1敗だった

◆高く舞い上がった打球は左翼ポール際のスタンドに着弾した。大山が四回、節目の逆転20号2ランで、重苦しいムードを吹き飛ばした。「いつもヤギさん(青柳)には助けてもらっているので、援護することができてよかった」0-1の四回2死一塁。ここまでDeNAの先発左腕、坂本の緩急を付けた投球に打線は苦戦していた。3ボールからの4球目、チェンジアップをすくいあげた。プロ通算100号アーチとなった3日の中日戦(バンテリンドーム)以来となる101本塁打目は、阪神の生え抜きでは1990―92年の八木裕(本紙専属評論家)以来となる3年連続20本塁打。30年ぶりの快挙だった。「まだまだ打てるように頑張ります」通算5500勝についても「先輩方が積み重ねてきた数字。僕たちも一つ一つ積み上げていけるようにやっていきたい」と決意を新たにした。入団6年目。初めて監督推薦でオールスターへ出場することが13日に発表されたが、喜びの声をファンに伝えられなかった。その日、近親者に新型コロナウイルスの感染が確認されたことを受け、濃厚接触者となったため、出場選手登録を抹消されていたからだ。「(離脱中は)自分を見つめ直す時間ができた。心の部分ではプラスになったんじゃないかと(思う)」値千金の一発は、ファンへの9日遅れの〝御礼弾〟でもあった。この日、球宴のホームランダービーのファン投票結果も発表され、佐藤輝とともに選出された。「そこでしか味わうことのできない空気とか緊張感を楽しみたい。頑張ります」。祭典で結果を残して、首位ヤクルトを追撃する後半戦への弾みにすることを明かした。打つだけでない。試合前には左翼の守備練習も入念に行った。デビュー戦で代打で登場し、2点二塁打を放った新加入のロドリゲスが、きょう23日は一塁でスタメン出場予定。大山は再び左翼を守る見通しだ。「しっかり勝ちにつながる仕事ができるように、また明日から頑張ります」。勝率5割も視界にとらえた。チームの勝利のために攻守で全力を尽くす。(三木建次)■データBOX 球団で3年連続20本塁打以上は2004―09年の金本知憲(34、40、26、31、27、21=6年連続)以来。右打者では02―04年のアリアス(32、38、25)以来。生え抜きでは1990―92年の八木裕(28、22、21)以来

◆「勝ちましたぁ~!」スマートフォンが割れるかと思うぐらいのデカい声だった。昼過ぎ、東京ドームに出張していたアマチュア野球担当・北池良輔からの電話である。八尾市に拠点を置くミキハウスが2年連続で都市対抗野球に出場したため、東京ドームに乗り込んでいた。相手は6年連続16度目の出場を誇る東邦ガスだったが、3-2で大会初勝利(詳細6面)。都市対抗を初めて取材した北池は鼻血が出るほどコーフンしていた。「会社全体が一体となっている姿に感動しました」北池は21日は大阪で高校野球を取材。原稿を書き、都市対抗の取材準備などをして午前2時頃、ようやくベッドに入った。が、せっかく眠りについても、すぐに目が覚めてしまう。ついにガバッと起き、午前4時にセットした目覚まし時計を止めて午前6時、新大阪始発の新幹線に乗った。「新幹線の中もミキハウスさんの社史を調べたりしていて、あまり寝られませんでした」試合開始は午前10時。歴史的な1勝を決め、三塁側スタンドではミキハウスの木村皓一社長が大喜びしていた。北池がウサギのように目を真っ赤にしながら近づく。すみません、木村社長。コイツ、感動して泣いているわけじゃないんです...。北池は木村社長から「わざわざ、大阪からきてくれたんだね。いつも、ありがとう」と感謝され、照れ笑い。勝利の女神ならぬ勝利の兄ちゃん? になったのかは分からないけど、とにかく北池にとっても、思い出に残る一日になった。北池に負けじとうれしそうだったのが、八尾市在住の編集局長・生頼秀基。「世界のミキハウスさんは八尾市の誉れです。紙面でも盛り上げていきたい」。歌手・天童よしみ、映画監督・三池崇史らの出身地。関西人なら誰でも知っている? ポン酢で有名な旭食品の本社も八尾市にあって、生頼は「ポン酢を使うときは必ず『旭ポンズ』」というほど、八尾愛にあふれている。甲子園にいた虎番キャップの長友孝輔は「今年、矢野監督と(ミキハウス所属の)清水希容さんとの対談を取材させていただきました」と元日紙面を思い出していた。「都市対抗でベンチ入りするマスコットガールの存在をそのとき知って、今年は寺本明日香さんが務められたんだなぁと思いながら」と勝利の瞬間を見守った。木村社長は大の虎党。毎年、シーズンで最も活躍した選手を「ミキハウス・サンスポMVP」として表彰してくれている。昨年は近本が受賞。今年も近本? 佐藤輝? 青柳? もしかしてこの日、初昇格したロドリゲスが大活躍して、大まくりを決めたりして。「ロドリゲスは、ホンマによう飛ばすわ。スタンドの中段まで飛ばすんやで。こんなに飛ばす選手、初めて見たわ。当たれば飛ぶ。当たれば」フリー打撃をチェックしたビヤ樽編集委員・三木建次がうなっていた。「当たれば」というフレーズがちょっぴり引っ掛かったけど、七回に代打で登場し、2点二塁打。ビヤ樽のいう通り、ホンマにええやんか! せっかくだったらスタメンで使ってほしかったなぁ。「子どもと家族の毎日を笑顔でいっぱいに」というのがミキハウスの企業理念。阪神も逆転優勝を起こして、甲子園で歓喜の涙を流そうではありませんか。勝率5割まで、あと2勝! 阪神も勝ちましたぁ~!

◆わが阪神が〝巨人〟になった夜に乾杯!!調子が悪いながらも昨年、最多勝に輝いた虎の『顔』、青柳がDeNA打線を6回1失点に抑えれば、四回に大山がホームラン。そして六回に4番・佐藤輝が15号2ラン(60打席ぶりのホームランはちょっと待くたびれたけど、一発が出てホッとした~)お見事!!こんな光景を、俺は遠い昔に何度となく見たような記憶が...。あー! これってV9時代の巨人やん!!エースの堀内が「悪太郎」のニックネームそのままに、調子が悪くても阪神打線を見下ろして凡打の山を築き...。一方、わが阪神は、大投手じゃないけど必死に投げる伊藤幸男あたりが耐えているのに、ON(王・長嶋)に一発を浴びガクーン!! まさに本日の青柳が堀内、伊藤がDeNAの坂本(伊藤さん、ゴメ~ン)、そして、ONが大山に佐藤輝なのだ!!新助っ人のロドリゲスも名刺代わりの駄目押し2点打を放ったし、イヤだけど〝常勝巨人〟になった虎は横浜に3連勝して球宴前に勝利を5割に戻すでェ!!

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ヤクルト
55331 0.625
(↓0.007)
-
(-)
54401
(+2)
326
(+5)
104
(-)
55
(-)
0.256
(↓0.001)
3.240
(-)
2
(1↑)
広島
45453 0.500
(↑0.006)
11
(↑1)
50357
(+5)
344
(+2)
54
(+3)
16
(-)
0.254
(↑0.001)
3.370
(↑0.01)
3
(1↓)
DeNA
42432 0.494
(↓0.006)
11.5
(-)
56313
(+3)
348
(+6)
67
(+1)
31
(-)
0.251
(-)
3.600
(↓0.04)
4
(-)
阪神
44462 0.489
(↑0.006)
12
(↑1)
51316
(+6)
263
(+3)
59
(+2)
71
(+1)
0.239
(-)
2.610
(-)
5
(-)
巨人
45501 0.474
(-)
13.5
(↑0.5)
47371
(-)
436
(-)
110
(-)
45
(-)
0.246
(-)
4.090
(-)
6
(-)
中日
38501 0.432
(-)
17
(↑0.5)
54256
(-)
334
(-)
46
(-)
28
(-)
0.247
(-)
3.570
(-)