楽天(☆8対3★)オリックス =リーグ戦14回戦(2022.07.18)・楽天生命パーク宮城=
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ORIX
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楽天
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勝利投手:宋 家豪(4勝2敗0S)
敗戦投手:K-鈴木(0勝1敗0S)
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◆楽天は初回、鈴木大の適時打で先制する。その後は、4-3で迎えた6回裏に辰己のスクイズと銀次の適時打で2点を加えると、続く7回には小深田と辰己の適時打が飛び出し、リードを広げた。投げては、4番手・宋家豪が今季4勝目。敗れたオリックスは、投手陣が精彩を欠いた。

◆楽天アラン・ブセニッツ投手(31)が、1軍に合流した。5月14日西武戦(ベルーナドーム)で打球を受け、右足甲を骨折していた。9日にイースタン・リーグ日本ハム戦で実戦復帰。2試合で合計1安打無失点3奪三振と、状態面の不安を払拭(ふっしょく)していた。石井GM兼監督は「本人と話して、登板はファームでもあまりなかったんですけど、映像とか見てもボールも悪くないし現状、上で投げる投手の中に入っても遜色ないかなと思います」と説明した。今季1軍では12試合に投げて1勝0敗、防御率2・45の成績。ブルペンを支えるセットアッパーが帰ってきた。また、石橋良太投手(31)も1軍に合流した。

◆楽天は18日、西川遥輝外野手(30)が新型コロナウイルス陽性判定を受けたと発表した。この日実施されたスクリーニング検査で判明した。この日、「1番中堅」でスタメン発表されていたが、試合開始直前に交代。代わりに辰己が入った。試合前練習にも普段と変わらず参加。ノックや打撃練習をこなしていたが、現在は隔離療養を行っている。「NPB新型コロナウイルス感染予防ガイドライン」に従い、一般社団法人日本野球機構(NPB)事務局へ報告済み。チームドクター、新型コロナウイルス対策連絡会議の専門家(地域アドバイザー)に協力を仰ぎ、改めて新型コロナウイルス感染拡大防止対策を徹底していく。

◆オリックスは先発ワゲスパックの乱調などで、楽天に完敗した。5回に3-2と勝ち越したが、その裏にワゲスパックが先頭打者を含む2与四球などで1死一、二塁のピンチを残して降板。右翼・杉本の失策で追いつかれ、2番手のK-鈴木の暴投で勝ち越された。中嶋監督は「先頭の四球はちょっときついですね」と苦言。勝てば3位楽天に0.5差に迫る一戦だったが、大敗で3カード連続勝ち越しを逃し、借金は3に逆戻りした。○...マッカーシーの来日初V打が、幻となった。1-2の5回2死満塁で右翼フェンス直撃の2点適時二塁打を放ち、3-2と勝ち越し。6日西武戦以来の打点で「カウント(2-0と)有利な場面だったし、ゾーンに来たらしっかりと振って行こうと思っていたよ。高めに来たストレートをしっかりと捉えることができたね」と喜んだが、その裏に投手陣が逆転を許して完敗した。○...杉本の3試合連続打点も勝ちにはつながらなかった。2点を追う3回2死一、二塁で、1点差に迫る適時打。今カードは全3試合で打点を挙げ「何とか逆転していけるように、このあとも頑張ります」と意気込んでいた。だが3-2と勝ち越した直後の5回に鈴木大の右前打をファンブルし、同点に追いつかれた。なおも1死一、二塁と続いたピンチで岡島の右前打を処理し、ホームへの好返球で二塁走者の突入を阻止。だが、直後にバッテリーミスで勝ち越された。

◆ジンクスを打ち破った! 楽天は12安打8得点でオリックスに打ち勝ち、7カードぶりの勝ち越しを決めた。この日は試合後にミニライブを行うと6戦全敗だったファンキー加藤(43)が来場。「ファンキー加藤が来ると負ける」と楽天ファンの間では話題になっていたが、打線が3戦連続2ケタ安打と奮起。負のジンクスを逆転勝ちで乗り越え、前半戦最後のホームゲームを締めた。最大18あった貯金が"あとひとつ"。楽天の正念場の1回2死一、二塁のチャンスで、ファンキーモンキーベイビーズの「告白」が流れた。登場曲に乗って鈴木大地内野手(32)が打席に入った。カウント2ボールから高めの148キロ直球を引っ張り、先制の右前適時打を放った。「ファンキー加藤さんのライブがある試合でまだ勝てていないので、今日でその伝説を終わらせます!」と親交も深い友人へ決意を表明した。球団も「そろそろ勝たないとヤバイです!」と書かれたTシャツを作成するなど"危機感"。鈴木大は有言実行すべく、バットを振りまくった。3、5、8回と安打を放ち、4打数4安打1打点。7回の第4打席は死球だったため、5打席すべてで出塁。快勝に貢献した。特別な曲を歌っている特別な人。「そういう方が来る時に自分のパフォーマンスをうまく出せて勝てたらなと思っていたんですけど、そのすべてが今日かなった」と笑顔だった。直近3戦8安打。状態も上向き、表情も朗らか。お立ち台では「やりましたよ! 加藤さん!」と笑顔で声を張り上げた。13年の日本シリーズ第7戦の9回、観客が「あとひとつ」を熱唱する中で、田中将が投球練習する場面はプロ野球の名シーン。楽天ファンにとっては思いが強い存在。ようやく初勝利に、ファンキー加藤は試合後のミニライブでテンションぶち上げだった。告白を歌うと「大地!ありがとう!」と絶叫。最後はダイヤモンドを1周し、本塁にヘッドスライディング。喜びを全身で味わってた。次は「ファンキー加藤が来ると鈴木大地が打つ」。新たな法則の始まりとなるか。【湯本勝大】▽楽天石井GM兼監督(鈴木大に)「状態いいし、バッティングコーチからもいいって聞いているし。なんとか試合の中に入れたい気持ちがあったが、今日は存在感を見せてくれたかなと思います」

◆楽天藤平尚真投手(23)の、本拠地初勝利はお預けとなった。今季は1軍3試合で中継ぎ登板をしたが、2年ぶりの先発マウンド。直球は最速150キロを計測し、力強い球でオリックス打線を4回3安打1失点に抑えた。「(直球を)一番見て欲しかった部分でもありますし、この球を軸に投げるということはずっと決めていました。カウント負けをしていた状態でもある程度差し込めたとは思うので、その部分は収穫かなと思います」と手応えをつかんだ。一方で、四球に苦しみ、4四死球。4回まで81球を要し、降板となった。「あの球数だとリリーフの方々に迷惑をかけてしまう。腕を振りつつも球数を抑えられるように、次回の登板に向けて調整したいと思います」と前を向いた。石井GM兼監督は「ボールは荒れていましたけど、反省できる範囲の中の投球だったと思う。球としてはいいボールを投げているので、期待できる投球だったんじゃないかなと思います」と評価した。

◆"代役"楽天辰己涼介外野手(25)が、3打点と奮起した。スタメンは「1番中堅」で西川が発表されていたが、新型コロナ陽性判定を受け、試合前に急きょ、辰己の出場が決まった。第1打席は四球で出塁。2回2死三塁では、右翼へ適時三塁打を放って、6月17日ソフトバンク戦以来の打点を挙げた。試合中の談話では「そろそろ辰己が打ち始めると思います」と予告。言葉通りに、結果を残し続けた。6回無死一、三塁ではセーフティースクイズを成功。7回2死一、三塁では左翼へ適時打を放った。「気追わず試合に出られるという喜びを力に変えていきました」と力を込めた。5月は打率3割4分1厘と好調だったが、6月は2割ちょうどと低迷。今月も1割7分2厘。結果が出ず、スタメン落ちすることも増えた。「焦っていたから結果が出なかったというか。結果を追いすぎたというか」と振り返る。「そろそろ打ち始めると思います」というコメントも、取り戻してきた自信の表れ。「成績的に落ちきったんじゃないかなと思ってて。ちょっと上がるかなと思って。ちょこちょこヒットが出始めて、上がっていくのかなという感じはしたので言いました」。普段は真顔で天然発言をしてファンを沸かせているが、内に秘める闘志は熱い。それでもプレーは冷静に。「気合タイプじゃない。僕は気合が空回りするタイプ。焦っても仕方ない部分はあるので、僕自身が野球を楽しんで。必要とされるような仕事を1つ1つクリアしていければ、チームも勢いづくだろうし、チームにとっても必要とされると思う。後半勝負頑張りたいと思います」と意気込んだ。

◆18日に実施したスクリーニング検査で新型コロナウイルスの陽性判定を受けた楽天・西川遥輝外野手(30)に代わり、急遽(きゅうきょ)、「1番・中堅」で出場した辰己涼介外野手(25)が1-0の二回、追加点となる適時三塁打を放った。「打ったのはフォークかチェンジアップです。そろそろ辰己が打ち始めると思います」2死三塁で迎えた第2打席。カウント1-1からオリックス先発・ワゲスパックの135キロのチェンジアップを右中間へ運んだ。リードを2点に広げ「がんばれ尚真」と楽天先発の藤平を鼓舞した。

◆楽天は2―3の五回に失策で追い付き、暴投で勝ち越した。六回は辰己のスクイズと銀次の適時二塁打で2点を奪い、七回にも小深田、辰己の連続適時打で加点した。4番手で1回無失点の宋家豪が4勝目。オリックスは11残塁の拙攻。

◆オリックスは拙守で逆転負けを喫した。1点差を逆転、3―2とした直後の五回、1死一、二塁で代わったばかりのK―鈴木が鈴木大に右前打を許した。これを杉本がファンブルする失策で二塁走者が生還して同点、2死二、三塁となった後に山崎への初球が暴投となって勝ち越された。六回も無死一塁で送りバントを処理した張奕の一塁悪送球をきっかけに2失点。打線も9四死球を得ながら11残塁と好機を生かしきれず、同一カード3連戦で3カードぶりの負け越し。中嶋監督は「闘争心をむき出しに、(投打で)攻めていくチームにならないと」と奮起を促した。

◆楽天の鈴木大が今季初の4安打と固め打った。オリックス先発のワゲスパックから一回に先制の右前適時打を放ち、三回も右前へ。2―3の五回1死一、二塁ではK―鈴木の代わりばなの初球を右前にはじき返し、右翼手の失策が絡んで同点となり「あの打席が一番うれしかった」と話した。八回には能見との対戦で中前に運んだ。今季は絶対的なレギュラーの座を失ったが、出場3試合連続の複数安打とバットが振れてきた。「結果が出ていることで、何より状態が上がってきていると感じている」と声を弾ませた。

◆楽天が快勝し、FUNKY MONKEY BΛBY'Sのファンキー加藤(43)の連敗記録をストップさせた。加藤は15年以降、楽天の本拠地で試合後ミニライブを行うことが恒例となっていたが、いずれの試合も敗戦。加藤自身も自覚しているようで、今年のミニライブが発表された際には「敗戦処理シンガーの汚名を返上すべく...今年こそは!」と自虐交じりにコメントしていた。加藤は試合中にツイッターを連続投稿し、試合の展開を実況。試合後のミニライブを終えると再びツイッターを更新し、「苦節8年... 7度目の正直... 悲願の #わしほー!!!」と喜びを爆発させ、楽天生命パークのダイヤモンドを1周し、本塁にヘッドスライディングする動画をアップ。「歓喜のヘッドスライディング!!! 信じてよかった!呪いは解けた! 楽天イーグルス最高!!!」と勝利の余韻に浸った。ファンキー加藤の勝利にツイッターでは「ファンキー加藤」がトレンド入り。「あかん、ファンキー加藤さんの気持ち考えたらマジで泣きそう」「ファンキー加藤来てるのに勝ったしもう優勝だろ!!」「歴史的瞬間」「これでLive思い切り楽しめるね」「ファンキー加藤さん泣いてるに1票www」「ついにファンキー加藤の呪いが解ける」と祝福の声が上がった。さらにヒーローインタビューに選ばれ、加藤と親交のある楽天・鈴木大地内野手(32)も「小耳に挟んだんですけど、加藤さんのライブのときにまだ1回も勝ててないって聞いてたので。登場曲を使ってる分、絶対勝ちたいなと思いました」と加藤の連敗記録に触れ、「やりましたよ! 加藤さん」と喜びの声を届けた。ファンキー加藤、ミニライブ時の試合成績15年9月19日 楽天1-9オリックス16年9月10日 楽天4-7日本ハム17年8月27日 楽天2-5日本ハム18年4月14日 楽天1-5西武19年4月29日 楽天2-4ロッテ21年6月20日 楽天0-3オリックス

◆楽天・辰己涼介外野手(25)が3打数2安打3打点と活躍。試合前に新型コロナウイルス陽性が判明した西川の「代役1番」がチームを勝利に導いた。「僕は気合が空回りするタイプ。焦らず冷静に自分の仕事を遂行することだけに集中した」まずは1-0の二回。快足を飛ばして、右中間へ適時三塁打を放つと、六回無死一、三塁ではセーフティースクイズを一塁前に転がし、七回はしぶとく左前に落とした。序盤戦は不動のレギュラーだった。5月は月間打率・341をマークしたが、「焦っていた部分はあった」と6月下旬から打撃不振に陥り、7月は控えに回った試合もあった。5月22日のオリックス戦以来となる1番起用。2月の春季キャンプで走塁などのアドバイスをくれた先輩の代役として、「気追わず、試合に出られるという喜びを力に変えた」とチャンスをものにした。チームは6月10-12日の巨人戦以来、7カードぶりの勝ち越し。石井監督が「未完の大器」と期待を寄せる辰己は「僕自身が野球を楽しんで、やれることをしっかり。必要とされるような仕事を1つ1つクリアしていければ」と頼もしく言い切った。(加藤次郎)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(1↑)
西武
47391 0.547
(↑0.006)
-
(↓0.5)
56283
(+5)
244
(+1)
70
(-)
41
(-)
0.225
(-)
2.370
(↑0.02)
2
(1↓)
ソフトバンク
44371 0.543
(↓0.007)
0.5
(↑0.5)
61302
(+1)
250
(+2)
54
(-)
49
(-)
0.256
(↓0.001)
2.780
(↑0.01)
3
(-)
楽天
42401 0.512
(↑0.006)
3
(↑0.5)
60287
(+8)
269
(+3)
50
(-)
62
(+2)
0.241
(↑0.002
3.160
(-)
4
(1↑)
ロッテ
42431 0.494
(↑0.006)
4.5
(↑0.5)
57265
(+2)
296
(+1)
48
(-)
85
(+1)
0.220
(-)
2.980
(↑0.02)
5
(1↓)
ORIX
43460 0.483
(↓0.006)
5.5
(↓0.5)
54266
(+3)
281
(+8)
40
(-)
38
(-)
0.238
(↓0.001)
2.790
(↓0.02)
6
(-)
日本ハム
36510 0.414
(↓0.005)
11.5
(↓0.5)
56284
(+1)
310
(+5)
68
(-)
60
(+2)
0.237
(↑0.001)
3.410
(↓0.01)