巨人(★3対6☆)広島 =リーグ戦16回戦(2022.07.15)・東京ドーム=
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広島
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巨人
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勝利投手:矢崎 拓也(2勝0敗1S)
敗戦投手:菊地 大稀(0勝2敗0S)

本塁打
【広島】秋山 翔吾(1号・1回表2ラン),磯村 嘉孝(2号・11回表満塁)
【巨人】大城 卓三(8号・11回裏ソロ)

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◆広島が延長戦を制した。広島は初回、秋山のNPB復帰後初本塁打となる2ランで先制する。その後2-2となって迎えた11回表には、磯村のグランドスラムが飛び出し、再びリードを奪った。投げては、4番手・矢崎が今季2勝目。敗れた巨人は、7番手・菊地が痛恨の一発を浴びた。

◆巨人山崎伊織投手(23)が、15日広島戦(東京ドーム)で約2カ月ぶりの白星を目指す。前回先発した8日DeNA戦では7回4安打1失点と好投も、8回無失点だった相手先発の今永に投げ勝てなかった。チーム3戦ぶりの先取点につなげるべく「前回は7イニングを投げることはできましたが、先制点を取られてしまったので、何としても取られないように投げたいと思います」と引き締めた。

◆広島大瀬良大地投手(31)が東京ドームで今季初登板。同球場は通算2勝8敗と苦手にしており、18年4月15日の白星を最後に4連敗中。5年ぶりに東京ドームで勝てるか。

◆巨人広島16回戦のスタメンが発表された。「3番中堅」で出場する秋山翔吾外野手(34)にとっては、19年7月8日ソフトバンク戦以来1103日ぶりの東京ドームでの試合となる。東京ドームでの巨人戦に限れば、18年6月10日以来、1496日ぶりとなる。昨季13勝を挙げ、最多勝に輝いた九里亜蓮投手(30)が中継ぎ要員としてベンチ入りした。今季は15試合に先発し、3勝6敗。6月2日に日本ハム戦(マツダスタジアム)で3勝目を挙げたのを最後に5試合勝ち星から遠ざかっていた。その間は0勝3敗だった。また前日14日に中継ぎ登板した薮田和樹投手(29)が18日からの本拠地阪神3連戦に先発する可能性が高まった。

◆広島秋山翔吾外野手(34)がNPB1036日ぶりとなる本塁打を放った。0-0の1回1死二塁。フルカウントから巨人先発山崎伊織投手(23)の真ん中低め145キロの右中間席に放り込んだ。広島加入後25打席目での初アーチに「前の2人がいい流れをつくってくれました。粘りながら(インパクトは)いいつかまりでした」とコメント。先頭から二塁内野安打で出塁した野間峻祥外野手(29)と、犠打で得点圏に走者を進めた菊池涼介内野手(32)に感謝を述べた。広島1号2ランは、NPBでは西武時代の19年9月13日ロッテ戦(メットライフドーム)で20号2ランを放って以来1036日ぶりのアーチとなった。秋山の本塁打 今年、パドレス傘下の3Aエルパソで3本打っているが、20、21年のレッズ時代はレギュラーシーズンで本塁打なし。日米の公式戦では、19年9月13日ロッテ戦(メットライフドーム)以来3年ぶりの1発となった。

◆東京五輪のバドミントン混合ダブルスで日本勢初の銅メダルを獲得した渡辺勇大選手(25)、東野有紗選手(25)の「ワタガシペア」が始球式でさすがのコンビネーションを見せた。"バドミントン"の語呂から、渡辺が背番号「810(バド)」、東野が「310(ミントン)」を背負ってマウンドへ。投手を務めた東野が、セットポジションから左足をバランス良く上げて、力強く投球。捕手を務めた渡辺のミットにノーバウンドでストライク送球となった。この日は、高校のバドミントン部を舞台にしたアニメ「ラブオールプレー」とコラボレーション企画が開催。主人公・水嶋亮役を務める声優の花江夏樹(31)が場内アナウンスを務める。

◆ようやくスコアボードに「1」を刻んだ。巨人が中田翔内野手(33)の内野ゴロの間に、27イニングぶり得点を記録した。2点を追う4回、先頭の丸から岡本和、ポランコと3連打で広島大瀬良を攻め立てる。無死満塁から打席に入った中田は、追い込まれながらも、外角低め144キロ直球に食らい付いた。前進守備ではなく、定位置を守った二塁手菊池涼へのゴロで三塁走者の丸を本塁へかえした。しかし、1死二、三塁から続く大城が空振り三振、中山が遊ゴロに倒れて追加点とはならなかった。巨人は13日、14日の阪神戦(甲子園)で2戦連続完封負け。12日の同戦の4回に中田が放った9号ソロ以来、今季最長となる26イニングで無得点だった。

◆苦手の東京ドームで勝利し、3位タイに浮上した。今季同球場では5戦5敗と苦しんでいた。初回に秋山翔吾外野手(34)のNPB1036日ぶりとなる1号2ランで先制に成功した。しかしその後は追加点を奪えず、主導権を握れなかった。先発の大瀬良大地投手(31)は2点リードの4回に3連打で無死満塁とし、中田翔内野手(33)の二ゴロで1失点。2-1の6回には2死一塁から大城卓三捕手(29)の右翼フェンス直撃となる適時三塁打で2点目を失い、同点とされた。大瀬良は7回2失点で降板。勝ち負けはつかず、18年4月15日巨人戦以来の東京ドーム白星とはならなかった。決勝打は磯村嘉孝捕手(29)。2-2の11回2死満塁塁から左中間への2号満塁弾で一気に4点のリードを奪った。雨天中止で試合がなかったDeNAを抜き、阪神と並んで再び3位に浮上した。

◆巨人が延長11回、痛恨の一撃を食らって力尽きた。6回から小刻みな継投で粘ってきたが、2-2の延長11回、7番手菊地が途中出場の磯村に初球のスライダーを左翼席へ運ばれた。借金は2に、連敗は3に膨らんだ。初回に広島秋山に先制2ランを浴び、3試合連続で初回に失点する苦しい展開に。だが先発山崎伊が2回以降は粘りの投球を見せて5回を7安打2失点。6回からは小刻みな継投で無失点でつないだ。打線は4回に無死満塁から中田の二ゴロで27イニングぶりの得点を挙げると、6回には大城が適時三塁打を放って同点に追いついたが、勝ち越しまではいかなかった。

◆広島が苦手の東京ドームで勝利し、3位タイに浮上した。今季同球場では5戦5敗と苦しんでいた。初回に秋山翔吾外野手(34)のNPB1036日ぶりとなる1号2ランで先制に成功した。しかしその後は追加点を奪えず、主導権を握れなかった。 先発の大瀬良大地投手(31)は2点リードの4回に3連打で無死満塁とし、中田翔内野手(33)の二ゴロで1失点。2-1の6回には2死一塁から大城卓三捕手(29)の右翼フェンス直撃となる適時三塁打で2点目を失い、同点とされた。大瀬良は7回2失点で降板。勝ち負けはつかず、18年4月15日巨人戦以来の東京ドーム白星とはならなかった。決勝打は磯村嘉孝捕手(29)。2-2の11回2死満塁塁から左中間への2号満塁弾で一気に4点のリードを奪った。雨天中止で試合がなかったDeNAを抜き、阪神と並んで再び3位に浮上した。

◆巨人が痛恨の一撃に沈んだ。2-2の延長11回2死満塁。7番手菊地が、広島磯村に初球のスライダーを左翼席への満塁アーチに仕留められた。その裏に大城が8号ソロを放ったが、反撃もそこで力尽きた。連続無得点イニングは26で止めたものの、借金は2に、連敗は3に膨らんだ。「あと一押し」が出ない。4回無死満塁の絶好機にも、中田の二ゴロで27イニングぶりに奪った1得点止まり。11安打を放ったが、勝ち越し点へとつなげなかった。原監督は「やっぱり何とか点を取らないとね」と打線の奮起を待望した。死守してきた2位の座も揺らいできた。3位の阪神と広島に加えて勝率差で5位のDeNAの3チームに、0・5差まで迫られた。原監督は「もう俺たちはまたあした、どうやって戦うかだと思います」と足元を見据え、続けた。「あまりいい流れではないところの、誰か、出てこないとね、流れを変える」。今こそ負の連鎖を一気に断ち切る、会心の一撃がほしい。

◆巨人桑田真澄投手チーフコーチが、投手陣の粘りに感謝した。本調子ではないながらも、5回7安打2失点にまとめた山崎伊に「『粘り倒したれ!』という合言葉でよくゲームを作ってくれた」と評価した。以降は5イニングを5投手の継投で無失点リレーも、11回に7番手菊地が満弾を浴びて力尽きた。「9連戦でリリーフはよくやってくれている。野手の援護を待ちながら粘っていきたい」と前を向いた。

◆広島磯村嘉孝捕手が延長11回に自身初の満塁本塁打。広島で延長回に満塁弾は97年9月27日横浜戦の江藤、04年10月1日中日戦の緒方、08年7月27日横浜戦のシーボル、16年8月27日中日戦の新井に次ぎ5人目。巨人戦の延長回に打ったのは、19年5月29日に代打満塁サヨナラ弾を打った高山(阪神)以来5人目で、球団では初めて。▽広島磯村(2-2の延長11回2死満塁で左中間に決勝の2号満塁弾)「チャンスだったので来た球全部振るつもりでいった。打った感触は良かった。いったかなと思って走っていた」▽広島佐々岡監督(決勝満塁弾の磯村について)「『まさか』と思っていたが大きな1発だった。打力は期待しているところ」

◆粘り倒したれ! 巨人桑田真澄投手チーフコーチの"関西弁のゲキ"が先発の山崎伊を奮い立たせた。1回先頭の広島野間に二塁内野安打、犠打をはさんで秋山にNPB復帰1号2ランを浴びた。さらに2連打で1死二、三塁も、なんとか投ゴロ併殺で大量失点だけは許さなかった。「立ち上がりが苦手なタイプ。どうしても立ち上がりにバタバタしてしまう。先発投手はクオリティースタート(QS)とよく言っている。僕は先発投手に最悪でも5回までゲームをつくるゲーマーでやってくれと言っている」桑田投手チーフコーチが先発山崎伊を分析。その上で、ベンチに戻ってくる度に「今日は調子悪いよな。お互い関西なのでなんとか『粘り倒したれ!』と。それが合言葉で5回まで、よく頑張ったなと」と声をかけ続けたと明かした。山崎伊は5回7安打2失点とゲームメークの役割は果たし、中継ぎ陣へバトンをつないだ。

◆広島秋山翔吾外野手(34)が、日本復帰25打席目でNPB1036日ぶりとなる本塁打を放った。1回1死二塁。フルカウントで巨人先発山崎伊から右中間へ1号2ラン。日本球界では西武時代の19年9月13日以来となるアーチをかけた。秋山の先制2ランも1度は追いつかれた。延長11回に磯村の2号満塁弾で熱戦にケリをつけた。アーチ2本で勝ち、3位タイに浮上した。1036日ぶりのアーチが劇的勝利の起点になった。広島秋山翔吾外野手(34)が、巨人戦で日本復帰初となる先制の1号2ランを放った。1回1死二塁。フルカウントから巨人先発山崎伊の真ん中低め146キロを右中間席最前列に運んだ。「(外野の)頭だけ越えてくれと思って全力で走っていた」。願いを込めた打球はフェンスを越えた。広島移籍後、25打席目の快音だ。西武時代に、東京ドームでの打率は3割を超え、相性がよかった。2位を争う巨人との3連戦初戦で強烈な先制パンチ。「ここからスタートという気持ち。(帰国後、東京ドーム)1打席目に出たことは良かった」。NPBでは西武時代の19年9月13日ロッテ戦(メットライフドーム)で放った20号2ラン以来となる1発だ。秋山加入の新打線がようやくフィットしてきた。広島デビューとなった8日中日戦から3番に組み込まれたが、初回に得点できたのはこの日が初めて。「初回、僕が来てからなかなか点が入っていなかった。投手が投げ出すというところで先行は大事。そういうところでは、いい1本になった」と話した。2位に0・5差に迫り、阪神と並んで3位に浮上。「最後にイソ(磯村)がおいしいところを持っていってくれた。勢いのつく勝ち方だと思う。ここからまた明日、入りからしっかりやりたい」と激闘の末の勝利をかみしめた。【前山慎治】○...1番打者の野間が3安打に加え、守備でも好捕を見せた。初回先頭では二塁内野安打で出塁し、秋山の2ランで先制のホームを踏んだ。3回先頭では中前打、5回1死は二塁打を放ち、今季4度目の猛打賞。さらに2回無死の右翼守備では、フェンス際への大飛球にジャンプで好捕球も披露した。どれも欠かせないプレーで勝利に貢献した。○...先発大瀬良は7回2失点と力投したが、18年4月15日巨人戦以来の東京ドーム白星とはならなかった。2点リードの4回、3連打で無死満塁のピンチは中田の二ゴロで1失点。2-1の6回には2死一塁から大城に右翼フェンス直撃の適時三塁打を打たれ、同点とされた。「反省もいっぱいあるがチームが勝てたので最低限のことができた」。自身8勝目とはならなかったが、試合はつくった。○...12日のDeNA戦に先発していた九里が、今季初めてブルペン待機した。ここまで登板15戦すべてで先発して3勝6敗。直近5戦では0勝3敗と結果が出ていなかった。佐々岡監督は「当然ここ(東京ドーム)に来ているということは(中継ぎの)戦力として考えている」と言及。昨季13勝で最多勝に輝いた右腕が中継ぎ登板となれば19年9月19日DeNA戦以来となる。○...プロ12年目の磯村が自身初のグランドスラムを放ち、勝利を呼んだ。2-2の延長11回2死満塁。巨人菊地が投じた初球の甘いスライダーを左中間席に放り込んだ。今季2号のV弾に「初球から来た球、全部を打つつもりでいった。無我夢中で打席に集中できた。最低限の仕事をしたいと常に頑張っている」。最高の働きで、チームを3位タイに押し上げた。

◆広島秋山翔吾外野手(34)が、日本復帰25打席目でNPB1036日ぶりとなる本塁打を放った。 1回1死二塁。フルカウントで巨人先発山崎伊から右中間へ1号2ラン。日本球界では西武時代の19年9月13日以来となるアーチをかけた。秋山の先制2ランも1度は追いつかれた。延長11回に磯村の2号満塁弾で熱戦にケリをつけた。アーチ2本で勝ち、3位タイに浮上した。1036日ぶりのアーチが劇的勝利の起点になった。広島秋山翔吾外野手(34)が、巨人戦で日本復帰初となる先制の1号2ランを放った。1回1死二塁。フルカウントから巨人先発山崎伊の真ん中低め145キロを右中間席最前列に運んだ。「(外野の)頭だけ越えてくれと思って全力で走っていた」。願いを込めた打球はフェンスを越えた。広島移籍後、25打席目の快音だ。西武時代に、東京ドームでの打率は3割を超え、相性がよかった。2位を争う巨人との3連戦初戦で強烈な先制パンチ。「ここからスタートという気持ち。(帰国後、東京ドーム)1打席目に出たことは良かった」。NPBでは西武時代の19年9月13日ロッテ戦(メットライフドーム)で放った20号2ラン以来となる1発だ。秋山加入の新打線がようやくフィットしてきた。広島デビューとなった8日中日戦から3番に組み込まれたが、初回に得点できたのはこの日が初めて。「初回、僕が来てからなかなか点が入っていなかった。投手が投げ出すというところで先行は大事。そういうところでは、いい1本になった」と話した。2位に0・5差に迫り、阪神と並んで3位に浮上。「最後にイソ(磯村)がおいしいところを持っていってくれた。勢いのつく勝ち方だと思う。ここからまた明日、入りからしっかりやりたい」と激闘の末の勝利をかみしめた。【前山慎治】

◆広島の秋山が日本球界復帰後、25打席目で初アーチとなる2ランを放った。一回に先制点をもたらした一打の感触を「粘りながら、いいつかまりだった」とかみしめた。内野安打の野間を菊池涼が送って1死二塁。「前の2人がいい流れをつくってくれた」と集中力を高め、山崎伊に3球で追い込まれたがファウルで粘った。フルカウントからの直球を鋭く右中間席へ運ぶと、日本代表でともに戦い、秋山を広島へ誘った菊池涼はベンチで手を挙げて喜んだ。西武では2019年まで3年連続で20発以上を放ったが、20年に移籍した米大リーグでは2シーズンで本塁打ゼロ。久々の一発を放った実力者は三回は四球、五回は死球と警戒されながら出塁した。

◆粘りの投球で最低限の仕事は果たした。先発した巨人の2年目、山崎伊織投手(23)が5回7安打2失点で降板。5月18日の広島戦以来となる約2カ月ぶりの3勝目(3敗)はお預けとなった。登板前日には「前回は7回を投げることはできましたが、先制を取られてしまったので、何としても先制点を取られないように投げたい」と語っていた右腕。意気込みは試合開始早々に打ち砕かれた。一回1死二塁。3番・秋山にフルカウントから高めの直球を捉えられ、日本球界復帰後初アーチとなる2ランを被弾し、先取点を献上。その後も連打で一、二塁のピンチを招いたが、堂林を投ゴロ併殺打に仕留め、追加点は与えなかった。二回以降も、三者凡退は四回のみと毎回走者を背負う苦しい投球ながらスライダー、シュートを操り、ホームベースの幅43・2センチをいっぱいに使って要所を締めた。五回の打席で代打を送られ、交代となったが試合をつくった。元気のなかった打線に、待望のタイムリーも飛び出した。2点を追う四回に3連打で無死満塁の好機をつくり、中田の二ゴロの間に1点。27イニングぶりに得点で弾みをつけると、六回2死一塁では大城が右翼フェンス直撃の適時打三塁打を放ち同点とした。(樋口航)

◆巨人・山崎伊織投手(23)が先発し、5回7安打2失点だった。「毎回のようにランナーを出して良いリズムがつくれない中でしたが、野手の方々に助けられながら何とか最低限粘ることができました」と振り返った。一回に秋山に先制2ランを許し、苦しい立ち上がりとなった。走者を許さなかったのは四回のみ。五回は二塁打と四死球で2死満塁のピンチを背負ったが、坂倉を二ゴロに打ち取った。

◆広島は一回に秋山の移籍後1号となる2ランで先制。2―2の延長十一回2死満塁から途中出場の磯村が自身初の満塁本塁打を放った。大瀬良が7回2失点と粘り、矢崎が2勝目。打線が迫力を欠く巨人は後手に回り3連敗となった。

◆巨人は延長戦を落とし、3連敗を喫した。借金は「2」。原辰徳監督(63)は「誰か出てこないとね。流れを変える(選手が)...」と険しい表情を浮かべた。打線は相手を上回る11安打を放ったが、3得点止まり。六回に同点に追いついてから、勝ち越し点を奪えなかった。十一回に7番手で登板した育成ドラフト6位・菊地(桐蔭横浜大)が満塁本塁打を浴び、万事休した。指揮官は「菊地は責められないよね。その前のところでね、もう少し打線がいかないといけませんね」と攻撃陣に奮起を求めた。

◆巨人は延長戦で競り負け、3連敗を喫した。先発の山崎伊織投手(23)は5回7安打2失点と粘投。桑田真澄投手チーフコーチ(53)は「五回まで何とかゲームをつくってくれた」と及第点を与えた。立ち上がりを苦手とする山崎伊は、一回に秋山に先制2ランを許した。走者を許さなかったのは四回のみ。それでも粘りの投球で最低限の役割を果たした。桑田コーチは「粘り倒してこい」と伝えていたという。山崎伊の降板以降は6投手がリレーし、2-2の延長十一回に7番手で登板した育成ドラフト6位・菊地(桐蔭横浜大)が満塁本塁打を浴びた。桑田コーチは「リリーフ陣はよくやってくれている。最後に菊地が失点したけど、また明日からみんなで野手の援護を待ちながら粘っていきたい」と視線を前に向けた。

◆波に乗り切れない。巨人は延長十一回の末に敗れ、3連敗。原辰徳監督(63)は悔しさをかみしめた。「菊地は責められない。その前のところでもう少し、打線がいかないといけませんね」2点を追った打線は四回にクリーンアップの3連打で無死満塁と大量得点の好機をつくったが、中田の二ゴロで27イニングぶりの1点を奪っただけ。二回以降、投手陣が無失点で踏ん張る中、六回に大城の適時三塁打で追いついたが勝ち越し点が遠く、最後は延長十一回に菊地が満塁弾を浴びた。これで借金2。2位には踏みとどまったが、5位・DeNAまで4チームが0・5差以内と、下位の突き上げを食らっている。「あまりいい流れではないところを誰か、流れを変える(選手が)、出てこないとね」と原監督。逆境を覆すヒーローの出現が待たれる。(谷川直之)

◆打った瞬間、スタンドインを確信したようにバットを放り投げ、左手を突き上げ駆けだした。広島・磯村が延長十一回にプロ12年目で初の満塁本塁打。ヒーローインタビューでは「行ったかなと思った。打席で割り切れた」と控えめな表現だったが、喜びと興奮で顔は紅潮していた。「来た球を全部打つつもりで行った」と、初球を捉えて左中間席へ。雄たけびを上げながらダイヤモンドを一周。九回の守備からマスクをかぶって途中出場した伏兵が試合の流れを決定的なものにする大仕事を果たし、仲間にもみくちゃにされた。勢いをもたらしたのは秋山だった。一回1死二塁で日本球界復帰後、25打席目で初アーチとなる先制2ラン。「粘りながら、いいつかまりだった」とフルカウントからの直球を右中間席へ運んだ。西武では2019年まで3年連続で20発以上を放ったが、20年に移籍した米大リーグでは2シーズンで本塁打ゼロ。19年9月13日のロッテ戦以来、1036日ぶりの一発だった。試合前まで打率・136と苦しむ中で「今は来た球を振っていることが多い。相手の球筋を映像で見て(打席で)表現したい」と懸命に適応を図っていた。チームは阪神と並んで3位タイに浮上。2本の本塁打で大盛り上がりのベンチが、さらなる上昇を予感させた。

◆巨人が延長十一回に2死満塁のピンチを招いたとき、嫌な予感がした。クリーンヒットはなく、2四球と当たり損ねの内野安打で出した走者。しかも菊地は直前の代打・長野に8球粘られ、根負けして四球を与えた。こういう場面で、投手は早くストライクを取りたい。打者にとって、初球は絶好の狙い目だ。途中出場で回ってきた最初の打席で、初球から積極的に打ちにいった磯村を褒めるしかない。十回まで投手陣はよく投げた。何度もチャンスがありながら、一度もリードを奪えなかった打線はもどかしいが、いまさら敗因を探っても仕方がないだろう。3連敗で、首位ヤクルトとは13ゲーム差。残り52試合でひっくり返すのは無理だ。「2位狙い」というと聞こえは悪いが、かといって目標がないまま勝ったり負けたりを繰り返していると、クライマックスシリーズ出場圏のAクラスすら危うい。首脳陣は今こそ、来季につながる、しっかりした試合をしないといけない。(本紙専属評論家)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ヤクルト
53291 0.646
(-)
-
(-)
60374
(-)
293
(-)
97
(-)
55
(-)
0.256
(-)
3.100
(-)
2
(-)
巨人
44461 0.489
(↓0.005)
13
(↓0.5)
52347
(+3)
394
(+6)
102
(+1)
40
(-)
0.245
(↑0.001
3.850
(↓0.02)
3
(1↑)
阪神
41442 0.482
(↑0.006)
13.5
(↑0.5)
56300
(+2)
251
(+1)
57
(+1)
67
(+1)
0.239
(↓0.001)
2.700
(↑0.02)
3
(1↑)
広島
41443 0.482
(↑0.006)
13.5
(↑0.5)
55326
(+6)
327
(+3)
45
(+2)
16
(-)
0.252
(-)
3.360
(↑0.02)
5
(2↓)
DeNA
38412 0.481
(-)
13.5
(-)
62287
(-)
330
(-)
60
(-)
30
(-)
0.250
(-)
3.640
(-)
6
(-)
中日
36471 0.434
(↓0.005)
17.5
(↓0.5)
59244
(+1)
320
(+2)
42
(-)
27
(+1)
0.249
(↑0.001)
3.630
(↑0.02)