ソフトバンク(★2対3☆)オリックス =リーグ戦14回戦(2022.07.14)・福岡PayPayドーム=
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ORIX
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ソフトバンク
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勝利投手:山﨑 福也(3勝6敗0S)
(セーブ:平野 佳寿(2勝2敗22S))
敗戦投手:森 唯斗(0勝4敗6S)

本塁打
【オリックス】吉田 正尚(9号・4回表2ラン),紅林 弘太郎(4号・8回表ソロ)
【ソフトバンク】デスパイネ(3号・7回裏2ラン)

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◆オリックスは0-0の4回表、吉田正の2ランで先制する。その後同点とされて迎えた8回には、紅林がソロを放ち、勝ち越しに成功した。投げては、先発・山崎福が7回4安打2失点8奪三振の力投で今季3勝目。敗れたソフトバンクは、2番手・森が痛恨の一発を浴びた。

◆前日13日に腰の違和感を訴えていたソフトバンク・リチャード内野手(23)は軽傷だった。14日、オリックス戦の試合前練習に通常通り参加し打撃練習などを行った。リチャードは13日オリックス戦で2打席連続本塁打を放ったが、試合開始直後から腰の違和感を感じており、6回守備でベンチに下がっていた。試合前に取材対応した藤本博史監督(58)は、リチャードの状態について「大丈夫みたいですよ。テーピングしながら行けるということなんで。2本でやめたのが良かったかもわからないですね。3打席目も行ってたら、とんでもない空振りしてるかもわからない。あの感覚でずっと行ってくれたらいいんやけどね」と話した。

◆20歳の一振りが全てを救った。オリックス紅林弘太郎内野手(20)が、2-2と同点に追いつかれた直後の8回に勝ち越し4号ソロを左翼席に運んだ。「打ったのは真っすぐだと思います。インコースのボールにうまく反応することができました! 同点に追いつかれた直後でしたし、なんとか塁に出ていこうと思って打席に入っていたので、いい結果になってくれてよかったです!」ソフトバンク森の3球目145キロ直球を左翼席に放り込み、強く拳を握った。貴重な勝ち越し弾は、最後まで諦めない気持ちから生まれた。「もっと声出して、全員で最後まで!(優勝した)昨年は諦めない野球って感じがした。今年も、負けてても『なんかあるな』と思わせられるような、諦めない野球をしたい」。有言実行のV弾をかっ飛ばした。若武者の一撃で2カード連続の勝ち越しを決め、借金2。昨季王者の意地を見せるときがきた。

◆ソフトバンクは前日に連敗ストップした勢いを続けられず、敗戦。藤本博史監督(58)の試合後の一問一答は以下の通り。-初回に先制できなかった「初回は1死二塁ですからね。いつも言うように、相手のいることですから。まあ山崎が良かったですよね。テンポも良かったし緩急をうまく使われた。今日はいいピッチングしましたよね」-今宮、牧原大、柳町が不調「今宮と牧原、柳町。この3人がいいときに比べたら、疲れてるのかなという感じですね。代わりの選手がいないですからね、今。残りオールスターまでなんとか頑張ってもらわないとしょうがない」-レイの投球は「7回2点というのは十分ゲーム作ってくれているんで、全然問題ないと思いますよ。(森が打たれた)8回の1点はいただけない1点。打たれてはいけない打者に打たれてしまったというところかな。序盤とは違うんですからね。1発が一番いけないところ。海野もいい勉強になったんじゃないですか。1球の怖さというかね」

◆ソフトバンクが勢いに乗れない。前日13日に5連敗を止めたが、連勝とはいかず。藤本博史監督(58)は「まあ山崎が良かったですよね。テンポも良かったし、緩急をうまく使われた。今日はいいピッチングをしましたよね」と、7回まで2点に抑えられた相手先発のオリックス山崎福に脱帽した。コロナ禍や故障による離脱が相次ぎ、打線が苦戦している。7月は4勝6敗と負けが先行しているが、敗戦はすべて2得点以下だ。この日は初回2死三塁で、柳田悠岐外野手(33)が空振り三振。試合の主導権を握れなかった。柳田は7月の打率3割5分9厘と状態を上げつつあるが、打点は「5」。12日は2安打ながら、2度得点圏で倒れていた。前日も初回1死一、二塁の好機で凡退。今月は全試合で4番に入る柳田が、勝負どころで決めきれていない。好調だったメンバーにも疲労が見えてきた。7月に入った時点では打率3割を超えていた今宮、牧原大、柳町がブレーキ。ついに3人とも打率2割台に沈んだ。藤本監督は「この3人がいいときに比べたら、疲れてるのかなという感じですね。代わりの選手がいないですからね、今。残り、オールスターまでなんとか頑張ってもらわないとしょうがない」と苦しい胸中を語った。2位西武が勝ち、勝率でわずかに上回るものの、ゲーム差なしのところまで迫ってきた。前半戦残り8試合。踏ん張りどころだ。【山本大地】▽ソフトバンク・レイ(中5日で先発も先制を許し7回2失点で降板)「先頭打者を出すことが多く、リズムの悪い投球になってしまった。球数も多くなり、思い通りの投球ができなかった。先制点を与え、追いかける展開にしてしまい、チームに申し訳ない」▽ソフトバンク森(8回、先頭の紅林に決勝弾を浴び)「あの場面で一番やってはいけないことをしてしまった。しっかりと自分と向き合って、同じミスをしないように、チームの力になれるように頑張りたい」○...デスパイネの約1カ月ぶりのアーチも勝利に結びつかなかった。2点を追う7回1死一塁で山崎福の120キロチェンジアップを豪快にスイング。打球は左翼席スタンドに突き刺さる3号2ラン。6月9日の阪神戦(ペイペイドーム)以来の快音に「(先発の)レイが頑張っていたので、何とかしたいと強い気持ちで打席に向かったよ。ギータが出塁してくれたチャンスをいかすことができて良かった」と、右手でガッツポーズを作った。新型コロナ陽性から12日にチーム合流。復帰初ヒットが豪快弾となったが、チームの敗戦に喜びも半減となった。○...新型コロナウイルス陽性判定を受けていた甲斐、野村勇が、16日ロッテ戦(ZOZOマリン)から1軍昇格する。藤本監督はオリックス戦後に「(移動日の)明日から呼びますよ。甲斐と野村、2人呼びます」と話した。この日はともに3軍の四国IL・高知戦(タマスタ筑後)に出場した。

◆半分なくなった眉毛のように、スパンと気持ちを割り切った。オリックス紅林弘太郎内野手(20)が2-2と同点に追いつかれた直後の8回に勝ち越し4号ソロを左翼席に運んだ。V弾に「あぁ、入ってる!みたいな感じ。あんまり...。フワフワしてたんで、一塁ベースまわったぐらいで、ああ(スタンドに)入ったみたいだな」と感触を思い返した。ニコニコの20歳だが、両眉が途中までしかない。尋ねると「全然、生えてこないです...。夜7時くらいに寮のお風呂に宮城と一緒に入っていたんですよ」と下を向いた。鏡の前で眉毛を整えていたところ「電気を消されて、あいつに!真っ暗で、ピッてやったら(眉毛が)なくなっちゃって!」と大爆笑を誘った。何が起きてもへこまない強心臓で、右眉だけが半分だとバランスが悪いと思い「こっち(左)もなくそう!って。両方、なくなりました」と満面の笑みを浮かべた。無邪気な若武者だが、今季4号に「シーズンが始まるまで、もっと打ってたイメージだったんですけど、そんなに甘くない」と口をつぐんだ。「悔しくなるから」と他打者の映像は見ない。「自分の映像も見ないです。試合、練習でたくさんバットを振って感覚を」と前を向く。中嶋監督は愛弟子の決勝弾に「勝手に(状態が)沈んでいくからね。ケツたたいてでも維持、それ以上を出さないといけない」と愛のムチを入れた。2カード連続勝ち越しで借金2。5位ながら首位まで4・5ゲーム差に急接近。昨季王者の奮闘は止まらない。【真柴健】○...オリックス4番の吉田正が右翼スタンドに9号先制2ランを放った。4回無死一塁で、ソフトバンク先発レイの初球148キロを捉え、痛めている左足を気にすることなく、ダイヤモンドを回った。「しっかりと自分のスイングができました!」と充実感を漂わせた。2回に右安打を放った後には、二盗にも成功。左足の状態も上がってきた。▽オリックス山崎福(7回2失点で今季3勝目)「調子もよかったですし、立ち上がりから良いリズムとテンポで自分らしい投球ができていたと思いますが、最後の7回のホームランのところで甘く入ってしまったことは反省しないといけません」

◆オリックス紅林弘太郎内野手(20)が決勝弾を放った。同点に追いつかれた直後の8回先頭。内角145キロ直球を捉え、4号ソロを左翼席中段に運んだ。ド天然エピソード満載の紅林は、実は「しっかり者」だ。お気に入りの写真にはせる思いにそれがにじむ。あるとき、いつものニンマリする顔で言った。「すごい良い写真、ありがとうございます。カメラマンさんも...やっぱりプロですよね」。その写真とは4月21日ソフトバンク戦(京セラドーム大阪)で劇的サヨナラ打を放ち、ナインに囲まれるシーンだ。「こういう試合を増やしたい。僕(打)率が高くないので...。勝負強くというか、こういう展開で打てるように頑張ります!」。一塁側ベンチ前で中嶋監督から愛のキックも受けた、伝説の試合-。「みんな笑って写っている。すごく良い写真です。めっちゃうれしいです!」。一瞬をピシッと仕留めたプロの1枚。白球を一発で仕留める紅林のバットなら、そんな歓喜の瞬間が増えると確信した。【オリックス担当=真柴健】

◆【日刊スポーツ西日本写真映像チームのとっておき映像プレーバック】14日のソフトバンク戦で勝ち越し本塁打を放ったオリックス紅林弘太郎。チャンスダンベルチェーンを掛けて笑顔に違和感が...戻って見てみましょう。

◆ソフトバンク・藤本博史監督(58)が試合前に代表取材に応じた。13日に2本塁打を放ったが腰の違和感で途中交代したリチャード内野手(23)について言及した。「きょう大丈夫みたい。テーピングしながらいけるということなので。頭(スタメン)からいきます」スタメン起用も明言した。昨年7本塁打も放った鷹のホープは、藤本監督がファームの指揮官時代から見守ってきた若鷹だ。今季は11試合に出場して打率・259、3本塁打、5打点。「技術はついているんですよ。1軍でやる打撃はできている」という藤本監督が、さらにリチャードに成長してもらうために、見解を示した。「小久保2軍監督もずっといっていますけど、技術うんぬんじゃないんですよ。野球脳というのか、野球頭(あたま)というのか。野球感というか。ただ打席に入ってバットを振るだけじゃなくて、考えて入っていったら自分のスイングができるんじゃないかな」カウントや展開によってバッティングを変化させ、相手に嫌がられるということを求めた。鷹のロマン砲がもっと上のステージにいくために、藤本監督との二人三脚は続いていく。

◆オリックスが接戦を制した。同点の八回、紅林の4号ソロで勝ち越した。7回2失点の山崎福が3勝目、平野佳がリーグトップに並ぶ22セーブ目を挙げた。ソフトバンクは七回に追い付いたが2番手の森が痛恨の一打を許した。

◆ソフトバンクは接戦を落とし、連勝とはならなかった。先発したコリン・レイ投手(32)は7回2失点。アルフレド・デスパイネ外野手(36)が3号の一時同点2ランを放った。試合後、藤本博史監督(58)が代表取材に応じた。主な一問一答は以下の通り。――振り返ると、一回2死三塁で先制できなかった「そこはいつもいうように、相手がいること。山崎(福)も良かった。テンポも良かったし、緩急もうまく使われた。こっちはカウントを取りにくるチェンジアップを打ちにいかないといけないところを、みんな見逃している。追い込まれてフォークで、タイミングを崩されて三振が多かったので」(続けて)「リチャードでもきのうはできたのに、きょうはできなかった。浮いた球を見逃して、ボール球を振ってしまう。悪いパターンでしたね」――今宮、牧原大、柳町ら今まで引っ張ってきた選手が下降気味「今宮、牧原大、柳町、この3人が状態のいいときに比べたらちょっと疲れているのかなという感じですね」――休ませようにも休ませられない「代わりの選手がいないですから。疲れもだいぶきているんじゃないかな。オールスターまでは何とか頑張ってもらって」――先発・レイは7回2失点だった「あのホームラン(四回無死一塁で吉田正に9号2ラン)は序盤なので。十分、試合を作ってくれている」(続けて)「八回(八回無死、紅林が決勝ソロ)の1点はね、いただけない1点。打たれてはいけない打者に打たれてしまった。8番で打率が低いとはいえ、前回、京セラ(6月21日)でも打たれている。ウチアマ(内角の甘い球)を打たれた。序盤とは違うんですから。一発は一番いけないところ」(続けて)「海野もいい勉強になったんじゃないですか。セオリーでいえばヒットはOKなところ。インコースいくならボール球を要求するとか。1球の怖さとか、そういうのもいい勉強になっているんじゃないか」――甲斐と野村勇が3軍戦に出場「あしたから呼びます。野村(勇)と2人で呼びます」――海野もここまで投手を引っ張っている「いいリードしていますよ。ワンバウンドも止めていますし。先発投手を引っ張ってくれていると思うし。いい勉強できたんじゃないかなと思います」――甲斐が1軍復帰すれば、併用も考えられるのか「それはまだ分かりません」

◆オリックスの山崎福は7回4安打2失点で6月2日以来の3勝目を挙げた。2―0の七回、デスパイネに2点本塁打を許しながら、直後の攻撃で紅林の一発により白星が転がり込み「泣くほどうれしかった」と感謝の面持ちだった。六回まで緩急自在の投球で散発2安打に封じた。プロ8年目。福岡で先発した試合では白星をつかめなかったが、通算6度目でようやく初勝利を手にし、「素直にうれしい」と喜んだ。

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
43361 0.544
(↓0.007)
-
(-)
63296
(+2)
245
(+3)
52
(+1)
49
(-)
0.256
(↓0.001)
2.790
(-)
2
(-)
西武
45381 0.542
(↑0.005)
0
(↓1)
59274
(+2)
239
(+1)
70
(-)
39
(+1)
0.226
(-)
2.400
(↑0.01)
3
(-)
楽天
40391 0.506
(↓0.007)
3
(-)
63269
(-)
256
(+6)
49
(-)
58
(-)
0.237
(↓0.001)
3.140
(↓0.04)
4
(-)
ロッテ
41421 0.494
(↓0.006)
4
(-)
59260
(+1)
290
(+2)
47
(+1)
83
(-)
0.219
(-)
2.980
(↑0.01)
5
(-)
ORIX
42440 0.488
(↑0.006)
4.5
(↑1)
57253
(+3)
263
(+2)
39
(+2)
38
(+1)
0.237
(↓0.001)
2.710
(↑0.01)
6
(-)
日本ハム
35490 0.417
(↑0.007)
10.5
(↑1)
59279
(+6)
301
(-)
68
(+1)
56
(+1)
0.235
(-)
3.440
(↑0.04)