中日(-降雨のため試合中止-)ヤクルト =リーグ戦12回戦(2022.07.12)・豊橋市民球場=
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◆試合開始直前に雨が強くなり、午後6時10分に雨天中止が決定した。ヤクルトは高津監督以下選手、関係者27人が新型コロナウイルスに感染。阪神戦2試合が中止となり、この日は特例2022による代替メンバーを昇格させスタメンを組んだ。中日も今カードで登板予定だった松葉が新型コロナに感染し、阿部が近親者の濃厚接触で自主隔離している。

◆ヤクルト戦が雨天中止になった。3年ぶりの豊橋開催だったが、中日・立浪監督は「残念ですが、状況が状況なんでしょうがない」と、スタンドで待機したファンを気遣った。前日、14日先発予定の松葉が新型コロナウイルス陽性判定で離脱。この日、阿部が近親者の感染で濃厚接触者になったが、球団のスクリーニング検査で他に陽性者は出なかった。指揮官は「阿部は(離脱期間が)5日くらいなので、(早期復帰を)期待してます。投手はいるメンバーでやる」と話した。

◆非常事態のヤクルトに、もう1日の猶予が生まれた。1、2軍関係者計28人が新型コロナに感染。代替選手として2軍から内川、西浦、宮台ら14人を登録して備えたが、午後6時10分に中日戦(豊橋)の中止が決定した。高津監督の代行として指揮を執る松元作戦コーチは「本当にみんないい準備をしていて。残念ですね」と冷静に受け止めた。スタメンはすでに発表されていた。2番の山崎、4番村上、5番オスナ以外はすべて2軍からの昇格メンバー。相手先発の左腕笠原に対し、1番並木、3番荒木、6番西浦、8番古賀ら右打者を多く並べて臨む予定だった。松元コーチは13日同戦(バンテリンドーム)以降について「明日からまた監督と相談しながらスタメンを決めていきたいと思います」と、高津監督と連絡を取り合いながら、柔軟に対応していく構えだ。先発予定だったサイスニードはスライドせず、6勝を挙げている高橋が先発する。同コーチは「今まで通りのヤクルトスワローズらしい野球を目指して、明日また頑張っていきたいです」。苦境にも負けず、チーム一丸で勝利を目指していく。【鈴木正章】

◆中日藤嶋健人投手(24)が地元凱旋(がいせん)初登板を逃した。試合直前に雨脚が強くなり午後6時10分に中止が発表された。豊橋では3年ぶりの中日公式戦開催で、生まれ育った豊橋での登板ならプロ入り初だった。「試合ができないのは残念ですが、次に豊橋でできる機会があったら、投げられればいいです。球場に入ったときに(54番のレプリカユニホームを見かけて)うれしかった。力になる。応援してくれる人のためにがんばりたい」と、来年以降の開催に期待を寄せた。今季は29試合に登板、防御率1.38、5ホールドと成績を残す。1日阪神戦では背中の張りで先発を回避した大野雄の代役で先発し、3回無失点と好投したばかり。ロドリゲスが右腕の違和感で離脱中でもあり、重要度は増している。「チームのどこかしらの必要な選手にはなりたい。与えられたところで力を発揮できるようにやりたい」と、故郷で後半戦への意欲を新たにした。

◆高津監督をはじめ、山田、塩見ら計28人(18選手)が新型コロナの陽性判定を受けたヤクルトは9、10日の阪神戦2試合の中止を経て公式戦を再開。内川や西浦ら14選手が代替指名選手として登録された。「1番・中堅」には並木秀尊外野手(23)、「3番・左翼」には荒木貴裕内野手(34)が入った。

◆中日は3年ぶりの豊橋での一戦が中止。新型コロナウイルスの影響が投打に出ていて、この日、新型コロナウイルスの濃厚接触者とされた主力の阿部の離脱期間について、立浪監督は「5日間ぐらい」と説明した。先発陣では左腕の松葉が11日に陽性判定を受けて戦線を離脱。監督は「先発が足りない状態。いるメンバーでやりくりするしかない」と努めて前向きに話した。

◆ヤクルトは12日に先発予定だったサイスニード投手(29)はスライドせず、13日の中日戦(バンテリンドーム)は高橋奎二投手(25)が中7日で先発する。今季は12試合に登板し6勝2敗、防御率2・85。開幕から先発ローテーションを守っている。「登板間隔は空いているので、ケアはできている。去年は夏場に試合がなかったので、この夏場にしっかりと落ちないようにやりたい」と話している。今季初の同戦でチームトップの7勝目を狙う。(豊橋)

◆多数の新型コロナウイルス感染者が出ているヤクルトは12日、2試合の中止を経て再開予定だった中日戦(豊橋)が雨天中止となった。松元ユウイチ監督代行(41)は「みんないい準備をしていた。本当に残念ですね」と選手の心情を思いやった。8日から高津監督をはじめ、主力の山田、塩見ら計28人(18選手)が新型コロナの陽性判定を受け、スタメンの大半が離脱。39歳のベテラン内川や西浦、投手では宮台ら総勢14選手が特例2022代替選手として出場選手登録された。幻に終わったスタメンには〝新鮮力〟が並んだ。「1番・中堅」に独協大出身で俊足が持ち味の2年目・並木、「7番・二塁」には青森・八戸学院光星高から入団3年目の武岡を抜擢。今季出場なしの並木、武岡らにとっては大きなチャンスで闘志を燃やしていた。試合前には高津監督からの激励が届いた。ミーティングで指揮官の言葉を預かった松元監督代行が「テレビで見ているから。思い切ったプレー、元気な姿を出してほしい」と伝えた。内川は「(離脱した)選手の悔しい気持ちも受け取って、チームスワローズの一員として頑張りたい」とナインの思いを代弁した。13日の中日戦(バンテリンドーム)からは8連戦。「今まで通りのスワローズらしい野球を目指して、また頑張っていきたい」と松元監督代行。誰が欠けても成り立たない。チームスワローズの全員が一つになって歩みを進める。(森祥太郎)

◆2番・山崎、4番・村上、5番・オスナ...。ヤクルトのスタメンだけ見ると、「そこそこ戦えるかも」と思うかもしれない。それはあくまで、ファン心理。ベンチは怖くて仕方がないはずだ。楽天で2軍と1軍の監督を務めた経験上、言わせてもらう。監督の仕事で最も大切なのは「試合を成立させること」。事故なく、けがなく、安全を確認しながら、無事に試合を終わらせることが、何事にも優先されると考えてきた。その観点でヤクルトには不安をおぼえる。現状のメンバーから、負傷などでさらなる離脱者が出た場合だ。例えば、ポジション的にハードな捕手陣。2軍の選手も人数的に限られる。なにしろ、1つの死球で離脱する危険性がある。最悪のケースを想定しておくことも、ベンチの役割だ。その上で、勝てる試合はしっかり拾っていくことも、もちろん求められる。だから、怖いし、厳しいのだ。幸い、苦境で迎えた最初の試合が中止になり、ヤクルトは助かった。「もっている」チームと呼べるかもしれない。今後も15-17日が横浜(DeNA戦)、18-20日が神宮(巨人戦)、22-24日も神宮(広島戦)。屋外球場で1試合でも多く流せたら...というのが正直なところだろう。(本紙専属評論家)

◆高津監督をはじめ山田、塩見ら計28人(18選手)が新型コロナの陽性判定を受けたヤクルトは雨天中止となった12日に続いて「1番・中堅」には並木秀尊外野手(23)が入り、「8番・二塁」には新たに元山飛優内野手(23)が入った。

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ヤクルト
53271 0.663
(-)
M49
(-)
62370
(-)
283
(-)
96
(-)
54
(-)
0.258
(-)
3.050
(-)
2
(-)
巨人
44431 0.506
(↑0.006)
12.5
(↑0.5)
55344
(+4)
372
(-)
101
(+2)
40
(-)
0.247
(↓0.001)
3.770
(↑0.05)
3
(1↑)
DeNA
37402 0.481
(↑0.007)
14.5
(↑0.5)
64282
(+7)
323
(+4)
58
(+1)
29
(-)
0.251
(↑0.001)
3.670
(↓0.01)
4
(1↓)
広島
39433 0.476
(↓0.005)
15
(↓0.5)
58313
(+4)
319
(+7)
43
(-)
15
(+1)
0.253
(-)
3.420
(↓0.01)
5
(-)
阪神
38442 0.463
(↓0.006)
16
(↓0.5)
59282
(-)
250
(+4)
54
(-)
63
(-)
0.237
(-)
2.780
(↓0.01)
6
(-)
中日
34461 0.425
(-)
19
(-)
62233
(-)
314
(-)
40
(-)
25
(-)
0.247
(-)
3.690
(-)