ソフトバンク(★0対2☆)日本ハム =リーグ戦15回戦(2022.07.10)・福岡PayPayドーム=
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日本ハム
0000020002700
ソフトバンク
0000000000700
勝利投手:池田 隆英(1勝1敗0S)
(セーブ:堀 瑞輝(1勝2敗2S))
敗戦投手:石川 柊太(3勝4敗0S)
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◆日本ハムは0-0で迎えた6回表、近藤と清宮の適時打で2点を挙げ、先制に成功する。投げては、先発・池田が6回3安打無失点の好投。その後は5投手の継投でリードを守り、池田は今季初勝利を挙げた。敗れたソフトバンクは、9回に一打同点の好機をつくるも、あと1本が出なかった。

◆日本ハムは8日ソフトバンク戦から連勝。日本ハムが同一カード3連戦3連勝すれば、5月13~15日ソフトバンク戦、6月10~12日中日戦に次いで今季3度目。敵地に限れば、19年7月15~17日ソフトバンク戦以来3年ぶりで。新庄監督就任後は初めて。

◆3連勝中の日本ハム新庄剛志監督(50)がスタメンに高卒ルーキーを抜てきした。岐阜第一からドラフト4位入団の阪口楽(うた)内野手(19)が「9番DH」でプロ初出場、初スタメンとなった。右足蜂窩(ほうか)織炎のため、9日に出場選手登録を抹消されたアリスメンディ・アルカンタラ内野手(30)に代わって、登録された。9日は出場機会がなかったが、BIGBOSSはスタメンでチャンスを与えた。阪口は今季、イースタン・リーグで39試合出場で打率1割3分9厘。高校時代は投手も務めたが、プロでは野手専念で三塁手や外野手として出場してきた。

◆ソフトバンク三森大貴内野手(23)がアクシデントでベンチに下がった。「1番二塁」で先発。初回先頭で一、二塁間へゴロを放ち、一塁へヘッドスライディングして内野安打とした。だが、その後トレーナーとベンチに下がり、藤本監督や森ヘッドコーチが状態を確認。そのまま代走川瀬を送られた。

◆日本ハムのドラフト4位阪口楽(うた)内野手(19)がプロ初安打を放った。「9番DH」でプロ初出場初スタメンを果たし、2打席連続三振の後の7回の第3打席。ソフトバンク石川柊太投手(30)の146キロ直球を中前へはじき返した。「やっぱり振るって決めて打席に入っていたんですけど、すごい球だったので、なかなか自分のスイングができなかった。3打席目には食らいついていこうと思って打席に入りました。全然、捉えてはいなかった。でも飛んだコースが良かったです」と一安心だった。BIGBOSSこと新庄剛志監督(50)も、その瞬間に両手をNO・1ポーズで突き上げながらベンチを飛び出し、恒例のプロ初安打ボールの確保へ。今宮健太内野手(30)から受け取ったBIGBOSSは、記念球を阪口に向かって突き上げた後、スタンドのファンにもアピールして拍手を誘った。両親がスタンドで見守る中、節目を飾った。「本当に素晴らしい投手からヒットを打てたので、とてもうれしい気持ちです」と喜んだ。

◆3連勝中の日本ハムが6回に先制した。ソフトバンク石川柊太投手(30)に5回まで1安打に抑えられた打線が、理想的な攻撃を展開して2点を奪った。先頭の1番松本剛内野手(28)が中前打で出塁。2番上川畑大悟内野手(25)が犠打で1死二塁とし、3番近藤健介外野手(28)が中前適時打を放ち、1点を先制。「(打ったのは)フォーク。なかなかチャンスをつくれない展開でしたが、ようやく巡ってきたチャンスをしっかりものにすることができてよかったです。(日本ハム先発の)池田もいい投球をしていたので、援護できてよかったです」とコメントした。さらに4番野村佑希内野手(22)が中前打。1死一、三塁で5番清宮幸太郎内野手(23)が初球の145キロ直球を右翼線へ適時二塁打を放って2点目を挙げた。清宮は7試合連続安打、5試合連続打点とした。7-2と快勝した9日と同じ1番から5番までの打者が、きっちり仕事を果たして新庄剛志監督(50)も笑顔だった。

◆日本ハム清宮幸太郎内野手(23)が6回1死一、三塁から右翼線に適時二塁打を放った。1点を先制した直後に広がったチャンスを、しっかりと得点につなげた。「(先発の)池田さんが、めちゃくちゃいい投球をしていたので、楽に投げてもらいたいという気持ちで打席に入りました。近藤さんが先制タイムリーを打ってくれたので、思い切っていくことができました。絶対勝ちます!」とコメント。これで7試合連続安打、5試合連続打点とした。

◆最下位の日本ハムが首位ソフトバンクを今季2度目の3タテで撃破し、今季2度目の4連勝を飾った。「いやぁ面白かった」が第一声だった新庄剛志監督(50)にとっても地元の福岡で、初めて敵地での同一カード3連勝となった。「そこまで...」と苦笑いで意識していないことを強調したBIGBOSSは「向こうは首位を走っていて、すごい痛いでしょうね。3連敗。でも、こういう時って不思議と2位もソフトバンクも勝てないというところが、また面白いところ。うちの選手は間違いなく変わってきてますよ。なんかね、目の色が変わって、気持ちが前に出ている。1人ひとり。すごいそれが伝わりますね。で、この結果につながった」と、振り返った。0-0の6回に選手会長が均衡を破った。1死二塁の場面で近藤健介外野手(28)が先制中前適時打。さらに1死一、三塁から清宮幸太郎内野手(23)が右翼線へ適時二塁打を放って2点目。清宮は7試合連続安打、5試合連続打点とした。今季初先発となった池田隆英投手(27)は力のある直球を軸にソフトバンク打線を6回3安打無失点とねじ伏せて今季初勝利。7回以降は救援陣が踏ん張った。これでソフトバンクとの対戦成績は8勝7敗と1つの勝ち越しとなった。日本ハムにとっては唯一の勝ち越し球団が首位ソフトバンク。逆にソフトバンクは最下位日本ハムが唯一の負け越し球団という珍現象が発生した。

◆ソフトバンクは今季9度目の完封負けで、日本ハムにカード3連敗を喫した。藤本博史監督(58)の試合後の一問一答は以下の通り。-9回は逆転のチャンス「9回だけやったね。見せ場はね。全員でやらないとね。柳町は状態が悪い中で、左に対しては合っていない。最後のマッチ(松田)にかけたけどね。惜しかったけどね」-粘りを見せた「それを前半にやってほしいよね。受け身になったらだめやからね。もっともっと攻める気持ちというのをね。いるメンバーの中でやってほしいよね」-状態が落ちている選手も「ちょっと受けにはいっているような感じに見えるよね。今、王会長からも話があったけど、攻める気持ちというのは大事だと思うし。打撃も受ける気持ちになっているから小さくなっているところもある。この3連敗は悔しいけど、これを糧にして明後日からやるということでいいんじゃないかなと思います」-三森が途中交代「骨折です。左手親指。骨折でアウトです。内野安打を取ろうと思ってね。ヘッドスライディングは危ないよね」-中村晃も交代「腰痛です。ライトライナーを打ったときに抜けそうになったみたい。走ってるときもちょっとおかしいなと思ったけどね」-中村晃の今後は「そこはまだわからない。トレーナーが治療中やから。そこまで、抹消ではないと思うけど。そこはどうなるか。明日1日休んで、明後日動けるのかどうか」-故障者が続出「おはらい行かなあかんね、これね。ちょっと多すぎるよね」-今いるメンバーで戦う「いるメンバーでやるしかないんやから。けが人おるから中止にしてくれ、はできないわけやから。残り試合このメンバーでやるしかない。コロナ陽性のメンバーも帰ってくるけど、急に早く呼ぶわけにもいかない。見切り発車で1軍に来てもらうのも怖い」-甲斐、デスパイネが2軍で出場。今後は「状態次第やね。打撃がどうかというところも。実戦から10日離れて体も動かしていない。2、3試合出て、というところやね。当初は状態上がるまでと言ってたけど、ここは緊急事態やからね。普通に1軍レベルで戦えるというところができたらね、早く上げるかもわからないけど」

◆ソフトバンク三森大貴内野手(23)が左手親指を骨折した。福岡市内の病院でエックス線検査を受け、左第1指基節骨骨折と診断された。三森は初回先頭の打席で一塁内野安打。その際に一塁へヘッドスライディングし、左手を痛めた。そのまま代走川瀬を送られ、ベンチに下がっていた。藤本監督は「骨折です。左手親指。骨折でアウトです。内野安打を取ろうと思ってね。ヘッドスライディングは危ないよね」。9日には又吉の右足甲骨折が判明。この日は中村晃も腰痛のため途中交代した。故障者が相次ぐ状況に藤本監督は「おはらい行かなあかんね、これね。ちょっと多すぎるよね」と険しい表情だった。

◆ソフトバンクの負の連鎖が止まらない。今季9度目の完封負けで4連敗。最下位の日本ハムには今季2度目のカード3連敗となった。さらには三森大貴内野手(23)が左手親指を骨折し、泣きっ面に蜂状態だ。藤本博史監督(58)は「おはらい行かなあかんね、これね。ちょっと多すぎるよね」と、故障者が相次ぐ状況に嘆き節だった。2点を追う9回に、見せ場を作った。周東、柳田の連打などで2死満塁。ここでベンチの野手を全員使い切り、代打松田を送った。だが結果は三ゴロ。藤本監督は「9回だけやったね。見せ場はね。最後のマッチ(松田)にかけたけどね」と唇をかんだ。6月末から新型コロナウイルス陽性者が相次いだ中、前日9日にはセットアッパー又吉の右足甲骨折が判明。この日は初回先頭の打席で内野安打を放った三森が、一塁ヘッドスライディングで負傷した。さらには中村晃も腰痛を訴え、5回守備からベンチに下がった。藤本監督は深いため息をつきながらも「いるメンバーでやるしかないんやから。けが人おるから中止にしてくれ、はできないわけやから。残り試合このメンバーでやるしかない」と奮い立たせるように言った。日本ハムにはこれで7勝8敗と黒星が先行。試合後には王球団会長が選手たちを集め、ハッパを掛けたようだ。藤本監督は「王会長からも話があったけど、攻める気持ちというのは大事」。苦しい状況だが、チーム一丸で立ち向かう。【山本大地】○...石川の今季最多120球熱投は実らなかった。立ち上がりから快調に飛ばし、4回まで無安打。6回に近藤、清宮の適時打で2点を失ったが、7回2失点と試合を作った。味方の援護がなく今季4敗目を喫し「6回の失点、特に2点目が悔いの残る投球になってしまった。5回まではすごくいい投球ができていただけに、もったいなかった」と悔しがった。○...新型コロナウイルスの陽性判定を受けていたデスパイネと甲斐が、ウエスタン・リーグ阪神戦(タマスタ筑後)で実戦復帰した。「4番DH」のデスパイネは3打席に立ち、右犠飛、併殺打、三ゴロ。「6番捕手」の甲斐は2打席で死球と四球だった。藤本監督は「状態次第やね。2、3試合出て、というところ」と話し、順調なら来週にも1軍昇格となりそうだ。

◆今季初先発の池田隆英投手(27)が、ビッグボスの助言を受けて今季初白星を挙げた。8日に1軍合流した際、新庄剛志監督(50)から「嫌なピッチングをしろ」とアドバイスされて実践。変化球でかわせる場面も、直球で押し込んだことが功を奏した。強力打線相手に計18アウト中、フライアウトは「5」に抑え「それが良かったです。低めを突けたし、決めにいくところで低めにいったりしたので、そこが良かったです」と納得した。6回3安打無失点、無死四球の好投。21年6月12日DeNA戦以来、約1年ぶりの白星をつかんだ。相手先発の石川とは、創価大で同部屋だった仲。プロ入り後は合同トレを行っており「成長した姿を見せられたのが一番かな。調子の波はあると思うんですけど、それを感じさせない。それを持っているので、見習っていきたい」と、さらなる進化を遂げていく。

◆BIGBOSSが混パもプロデュースする。最下位の日本ハムが首位ソフトバンク相手に敵地で3年ぶりの同一カード3連勝を決めた。新庄剛志監督(50)は9日と同じ上位打線を組んで得点を奪いながら、高卒ルーキーの阪口楽内野手(19)を「9番DH」で1軍デビューさせる硬軟織り交ぜた采配。チームは今季2度目の4連勝を飾った。この勢いで楽天、西武と続く上位勢との次カード以降も、ペナントレースをかき回す。新庄監督も興奮した。「いやぁ楽しかった」。2点リードの9回2死満塁の大ピンチ。代打松田の三遊間へのゴロを、途中出場の三塁谷内が横っ跳びで好捕。間一髪で一塁も間に合った。試合終了と同時にBIGBOSSはベンチを飛び出してガッツポーズした。「松田君が出てきて球場が1つになって。あの雰囲気が大好き。そこで、うちの谷内君がいいプレーを見せてゲームセット。面白いゲームをしてくれた、よっしゃーという感じ」。大好きな展開での幕切れで、首位相手に3タテを食らわせた。まいてきた種が芽を出し、徐々に花開きつつある。この日は1番から松本剛、上川畑、近藤、野村、清宮までの打順を9日と変えなかった。確かな結果を残し続ける5選手が躍動したのが、6回の2点だった。捕手陣は3連戦全てスタメンを入れ替えながら、相手打線を翻弄(ほんろう)。投手陣も生き残りに必死の好投が続いた。新庄監督 うちの選手は間違いなく変わってきてますよ。目の色が変わって気持ちが前に出ている。で、この結果につながった。新たな種まきも忘れていない。「9番DH」で高卒新人の阪口をプロ初出場初スタメンで起用した。「本当は昨日、出そうと思っていた。そしたら両親が今日来るということで(スタメン予定を)変えました」とニヤリ。粋な計らいに応えるように、阪口は両親の前で7回にプロ初安打。「おめでとうですね」と祝福した。多くの選手を試しながら、戦えるチームの輪郭ができつつある。阪口について「あとはもう経験。人って、使うしかない。それ以外ない」と発した言葉はそのまま、BIGBOSS流のチームづくりに通じる。チーム3年ぶりとなる敵地での同一カード3連勝で、今季2度目の4連勝。最下位ながら、首位ソフトバンクとの対戦成績は8勝7敗となり、唯一の勝ち越しと珍現象まで起こした力は他球団も侮れない。13日からは楽天、西武と上位勢とぶつかる。この勢いで、BIGBOSS率いる日本ハムがドラマチックなペナントレースを演出する。【木下大輔】

◆ソフトバンクのリチャード内野手(23)が1軍昇格した。試合前に代表取材に応じた藤本博史監督(58)が、力強く期待を込めた。「レギュラーを取らないと、チャンスないよ。これだけチャンスを与えているんだから。オープン戦からずっと、打席数も多くもらって。サードもポジションをつかめ! といっても、なかなかつかめない。2軍でも1割台ですから。ラストチャンスではないけど、このチャンスを逃したら今度は遠いと自分で意識しないと。目の色を変えてやってきたんだろうけど、違う意味で目の色を変えてやらないと。絶対につかみ取るくらいの気持ちでやってもらいたい」昨年7本塁打を放ったホープだが、今季はまだ0本塁打。ウエスタン・リーグでは打率・190、9本塁打、35打点。コロナ禍でグラシアルやデスパイネが離脱となる中で、再び1軍切符をつかんだ。この日、練習前に監督室で会話したことも明かした。「10分くらい話しました。期待されているので、いろんな人からいろんな技術論をいわれる。頭の中パニックになって野球をやってもダメだよと。自分の芯を作っておかないと。打席に入ったらボールに集中するだけでいいという話はしました」6番での先発起用も明かした。今、ここで、レギュラーを取る。

◆ソフトバンク・長谷川勇也打撃コーチ(37)が試合前に代表取材に応じた。主な一問一答は以下の通り。--リチャードが昇格した。ファームでも結果を残していた「ファームでやっていたことをそのまま、まずはやってもらって。思い切ってやってくれたら」--長谷川打撃コーチはスイングを常々評価されてきた「いいスイングしていますね。あとは思い切って」--リチャードに送ってきた助言など「僕ですか? 特に、難しいことはいっていないです。打てる球だけ、打ちにいくこと。打席ではそれだけに集中した方がいいとはいいました。だいぶ昔ですけど。何でもかんでも打とうと思いすぎないようにと」--このタイミングでの昇格というのは、どのようにとらえてほしいか「この隙をついてほしい気もしますけど、だからといって結果ばかりにとらわれすぎないように。思い切ってやってほしいと思います」--特にリチャードは、一発が魅力なだけに小さくなってほしくない「それもありますね。いきなり、うまくいくとはこちらも思っていないので。あとは思い切ってやってくれたら。それに期待をかけているだけなので。あまり、きれいな結果ばかりを求めすぎなければいいのかなと思います」(続けて)「思い切っていってもらっての、ツボに入ったときの結果というのはみなさんもご存じの通り、いいホームランを打つ打者なので。あまり考えすぎずやってもらいたいです」--藤本監督は日本ハムはブルペンデーで、きそうだと。打撃陣として意識することは「そんな、4打席とか3打席で狙い球を絞っていくプランではなく、1打席目から仕掛けにいくというか。甘い球をとらえにいく集中力。それしかないかなと。徐々に、この球がくるんじゃないかと狙い球を絞っていくというよりは、甘い球を仕留められるかどうか。いい球がきたら仕方ないです」

◆ソフトバンク・三森大貴内野手(23)にアクシデントが起こった。「1番・二塁」で出場し、一回無死の打席。一塁へのボテボテの打球を放つと、そのまま一塁ベースにヘッドスライディング。気迫で内野安打を奪ったが、立ち上がると、手の動きを確認しているように見えた。「三森選手、手当を行っております。しばらくお待ちください」と球場内にアナウンスされ、ベンチに下がった。ベンチ裏に消えると、追いかけるように藤本監督もベンチ裏へ。その後、代走に川瀬が告げられた。三森は試合前時点で70試合に出場して打率・265、6本塁打、25打点。リードオフマンとして71安打を放っていた。

◆日本ハムが逃げ切り4連勝。六回に近藤の適時打、清宮の適時二塁打で先取した2点を守った。今季初先発の池田が6回3安打無失点で今季初勝利を挙げた。ソフトバンクは九回2死満塁などを生かせず、2度目の4連敗を喫した。

◆ソフトバンクは4連敗。一回無死、一塁にヘッドスライディングして内野安打となった三森大貴内野手(23)が、その直後に代走を送られて交代となった。試合後、藤本博史監督(58)が代表取材に応じた。主な一問一答は以下の通り。――九回は総動員で2死満塁を作った「九回だけだったね、見せ場は」――いるメンバーを全員使って「全員でやらないとね。柳町は、今状態が悪い中で左投手に対して合っていない。最後はマッチ(松田)にかけたけどね。惜しかった」――つないでつないで、気持ちも見せていた「もっと前半にやってほしいね。受け身になったら駄目だから。もっと攻める気持ちをね」――全体的に状態が落ちている「ちょっとうけに入っているように見える。王会長からも話があったけど、攻める気持ちが大事だと思う。打撃も小さくなっているところもある。あしたは休んで。あさってからね、この3連敗は悔しいけど。この悔しさを糧にして」――三森は「骨折です。親指です。骨折でアウトです」――一生懸命にやったプレー「内野安打を取ろうとしてね。ヘッドスライディングって危ないよね」――中村晃も途中交代「腰痛です。ライトにライナーを打ったときに抜けそうになったという。走って、少しおかしいなと思いましたけど」――今後は「わからない。今治療中やから。そこまで、抹消するのではないと思うけど。あさって普通に動けるのかどうか」(監督自ら)「おはらいに行かなあかんね。多すぎるよね」――いつも話しているように、今いるメンバーで戦うしかない「今いるメンバーでやるしかないんだから。けが人が多いから中止にしてくれって、できないわけだから。やるしかないよね。コロナで陽性のメンバーは帰ってくるけど、早く呼ぶわけにもいかないし。見切り発車でいくのも怖いし」――甲斐、デスパイネはウエスタン・阪神戦(タマホーム筑後)で出場したが、週明けからの1軍合流というのは「状態次第やね。実戦が遠く離れて、体も動かしていない。そこでいきなり入ってこられるのか。2、3試合に出て、どうかというところやね。当初は状態があがるまでといっていたけど、本当に緊急事態になったから。普通に1軍レベルで戦うことができたら、早くなって上げるかもしれないけど」(続けて)「野村勇なんかは、まずは足が使えたら後ろで代走からいける。そこは打撃の状態が上がらなくても1軍に上げるかもしれないし。打つ人はバッティングの状態を上げてもらわないと」

◆ソフトバンク・三森大貴内野手(23)が左手親指の骨折で離脱することになった。「1番・二塁」で出場し、一回無死の打席。一塁へのボテボテの打球を放つと、そのまま一塁ベースにヘッドスライディング。気迫で内野安打を奪ったが、立ち上がると、手の動きを確認しているように見えた。「三森選手、手当を行っております。しばらくお待ちください」と球場内にアナウンスされ、ベンチに下がった。ベンチ裏に消えると、追いかけるように藤本監督もベンチ裏へ。その後、代走に川瀬が告げられた。試合後、藤本監督は「骨折です。骨折でアウトです」と厳しい表情。全力プレーの結果に「内野安打を取ろうと思ってね。ヘッドスライディングって危ないよね」と絞り出すように話した。9日には又吉が右足甲の骨折などで今季絶望となったばかり。指揮官も「おはらいにいかなあかん。(けが人が)ちょっと多すぎる」とうなだれるしかなかった。三森は試合前時点で70試合に出場して打率・265、6本塁打、25打点。リードオフマンとして71安打を放っていた。

◆〝部屋っ子〟対決で後輩が投げ勝った。日本ハム・池田隆英投手(27)が今季初先発し、6回3安打無失点の好投で今季初白星(1敗)を挙げた。「真っすぐで押せた。お手本とする先輩の一人の前で勝ててよかった」相手先発の石川は創価大の3学年先輩で、寮生活では同部屋で過ごした間柄。オフには自主トレをともにしたこともあった。「神と奴隷みたいな(関係)」と冗談めかして笑ったが、この日ばかりは〝下克上〟を果たした。立ち上がりから150キロを超える直球で力勝負を挑み、ソフトバンク打線をねじ伏せた。何度もマウンドでほえ、自らを奮い立たせた。先発で勝利投手になったのは昨年6月12日のDeNA戦(札幌ドーム)以来。「勝ちの難しさを考える時期が多かった。しっかり勝てて良かった」とホッとした表情で振り返った。昨季、楽天からトレードで加入した右腕。6年目の今季は開幕3戦目に中継ぎとして1試合に登板し、翌日に出場選手登録を外れた。約3カ月の2軍調整中は悔しい気持ちをかみしめながら、1軍で活躍する投手の映像を貪(むさぼ)るように見あさった。時には先輩の映像も繰り返し、再生。「(石川)柊太さんに電話したり」。尊敬する右腕と初めての投げ合いを制し「成長した姿を見せられた」と胸を張った。これでチームは今季3度目の同一カード3連戦3連勝。敵地・ペイペイドームでの3連戦3連勝は2016年以来6年ぶりだ。〝神〟に投げ勝った男とともに浮上する。(箭内桃子)

◆日本ハム・清宮が、5試合連続打点をマークした。六回1死一、三塁で右翼線への適時二塁打を放ち、2―0と点差を広げた。「池田さんが、めちゃくちゃいい投球をしていたので、楽に投げてもらいたいと打席に入りました。思い切って行くことができました」。これで安打は7試合連続、今月は打率・313と好調を持続している。

◆五回まで1安打9三振といいところがなかった日本ハム打線が六回につながった。1番松本剛が中前打で突破口を開き、バントで送って中軸が3連打。手を焼いていた石川の沈む球に食らいついて均衡を破った近藤は「ようやく巡ってきたチャンスをしっかりものにすることができて良かった」と息をついた。これまで日替わり打線を組んできた新庄監督だが、前日9日に機能した松本剛や2番の上川畑ら上位打線を動かさず、定石通りの攻めで勝利をつかんだ。

◆日本ハムが逃げ切り4連勝。六回に近藤の適時打、清宮の適時二塁打で先取した2点を守った。今季初先発の池田が6回3安打無失点で今季初勝利を挙げた。データBOXは以下の通り。?日本ハムがソフトバンクに3連勝。対戦成績を8勝7敗とし今季初めてリードした。シーズンで勝ち越したのは2018年(13勝12敗)が最後。20、21年と各6勝しかできなかった相手から早くも8勝目を挙げた。?同カード3連戦3連勝は5月13-15日(○1-0→○2-0→○10-2、札幌ドーム)以来、今季2度目。敵地・ペイペイドームでの3連戦3連勝は、16年7月1-3日(○5-2→○4-0→○2-0)以来6年ぶり。

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
42341 0.553
(↓0.007)
-
(-)
66288
(-)
236
(+2)
48
(-)
49
(+1)
0.258
(↓0.001)
2.810
(↑0.01)
2
(-)
西武
43371 0.538
(↑0.006)
1
(↑1)
62267
(+6)
234
(+3)
68
(+2)
37
(-)
0.226
(-)
2.450
(↓0.01)
3
(-)
楽天
40371 0.519
(↓0.007)
2.5
(-)
65267
(+3)
247
(+6)
49
(+2)
57
(-)
0.238
(↑0.001)
3.100
(↓0.04)
4
(-)
ロッテ
40401 0.500
(↓0.006)
4
(-)
62255
(+1)
283
(+10)
45
(-)
82
(-)
0.219
(-)
3.000
(↓0.08)
5
(-)
ORIX
40430 0.482
(↑0.006)
5.5
(↑1)
60244
(+10)
255
(+1)
36
(+2)
36
(-)
0.239
(↑0.002)
2.730
(↑0.02)
6
(-)
日本ハム
33490 0.402
(↑0.007)
12
(↑1)
61270
(+2)
299
(-)
66
(-)
54
(+1)
0.235
(↓0.001)
3.500
(↑0.04)