オリックス(★4対5☆)西武 =リーグ戦14回戦(2022.07.06)・京セラドーム大阪=
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西武
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ORIX
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勝利投手:佐々木 健(2勝0敗0S)
敗戦投手:近藤 大亮(1勝2敗1S)

本塁打
【西武】山川 穂高(25号・6回表ソロ)
【オリックス】杉本 裕太郎(10号・2回裏ソロ),吉田 正尚(8号・8回裏2ラン)

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◆西武は1-1の6回表、山川のソロで1点を勝ち越す。その後4-4となって迎えた延長11回には、無死三塁の好機から森の適時打でリードを奪った。投げては、7番手・佐々木が今季2勝目。敗れたオリックスは、打線が2度追いつく粘りを見せるも及ばなかった。なお、この試合で西武・中村がNPB歴代最多の通算1956三振を記録した。

◆西武中村剛也内野手(38)の通算三振数が1956となり、日本新記録となった。7回2死二、三塁。いつものようにヘルメットをかぶり直し、力を抜いてバットを立てた。カウント1-2からの4球目。オリックス黒木のストライクからボールに落ちるフォークにバットを止められなかった。空振り三振。1914試合目、7501打席目。通算1956個目。前日5日オリックス戦で清原氏の1955に並んでいたが、この三振で単独最多になった。表情を変えず、ベンチに戻った。4回には先制のホームを踏んだ。相手悪送球で出塁し、三塁から高木の浅い左飛に激走し、スライディングで生還。6回には左前打でチャンスを演出した。現役最多の通算446本塁打。プロ21年目も変わらず、大きな戦力であり続ける。結果を残してきたからこそ多く三振しても打席に立てる。希代のスラッガーゆえの偉大な記録だ。中村はプロ2年目の03年9月28日日本ハム戦で1軍デビュー。カブレラの欠場で白羽の矢が立ち、「4番一塁」で出場した。初回2死三塁から、ミラバルから中堅フェンス直撃の先制二塁打を放ち、3回の第2打席に三振。これがプロ初三振だった。

◆これぞオールスターのファン投票最多の実力。西武山川穂高内野手(30)が11球の勝負を制し、25号ソロを放った。1-1の6回無死。オリックスK-鈴木のフォークを捉えて左中間スタンドに運んだ。カウント2-2から5球ファウルで粘った。さらにボールを1球見極めた後だった。11球目。155キロ直球が3球続いた後のフォークに見事に対応した。貫禄とすごみが詰まった一振り。6試合ぶりの本塁打で、勝ち越し点をもたらした。ゆっくりとダイヤモンドを1周。ベンチでチームメートとハイタッチし、「どすこ~い」の声を響かせた。「久しぶりの感触でしたね。ここ最近のホームランの中でも一番の手応えでした」と納得の表情だった。この日、発表されたマイナビオールスターゲーム2022のファン投票では両リーグ最多の46万1740票を獲得した。まさにファンへの感謝を示す1発にもなった。

◆オリックス吉田正の一打は惜しくも勝利につながらなかった。2点を追う8回、西武平良のフォークを強打し右中間へ同点の8号2ラン。「何とかスタンドまで届いてくれてよかった」。だが11回に再び勝ち越された。延長戦は5連敗となった。この日、球宴のファン投票で外野部門の2位で選出された。4回連続4度目の出場ですべてファン投票での選出。一時同点の1発は"御礼弾"だった。体調は決してよくない。今季は新型コロナ感染のほか左太ももの故障にも見舞われた。規定打席には足りず、全力疾走もいまだできない。延長10回のサヨナラ機では二ゴロ併殺打。足が万全なら、併殺はまぬがれたはずだ。そんな状況でも「いつもと違う雰囲気で、楽しんでもらえるようなプレーを見せたい」と球宴での活躍を約束した。昨年はホームランダービーで巨人岡本、ヤクルト村上、西武山川を退けて優勝した。柵越えする技術は球界屈指だ。今年もダービー選出となれば、コンディション次第になるが「なかなかできない経験だった」と楽しみにしている。チームとファンのために、集中力を高めてバットを握る。【柏原誠】

◆西武辻発彦監督(63)が監督通算400勝を達成した。4時間16分、延長11回の末に5-4。前日に続く4時間超えの試合に連勝し、節目に到達した。「(事前に)広報から言われていたけど、さっぱり本当に頭に1ミリもなくてさ。忘れていた」。目の前の試合に勝つことに集中していた。試合後も選手がベンチから引き揚げない。普段と違う雰囲気に思い出した。記念ボードを源田から笑顔で受け取った。11回。決勝点をプレゼントしてくれたのも、大切に育てた選手だった。就任1年目の17年、正遊撃手に抜てきした当時新人の源田が三塁打でチャンスを演出。タイムリーを放ったのは、一流の捕手としての高み、そして人間的にも成長を促してきた森だった。「本当にみんな。選手に感謝しかない」と目尻を下げた。指揮を執って6年目。18、19年と連覇。その時は夏に強かった。「本当に思い出してさ」。2位楽天と0.5差。Vには欠かせない、夏の勢いが生まれる予兆も感じる1勝になった。▽西武森(11回に決勝の中前適時打)「源さんが三塁打を打ってくれて前に飛ばせば何かあると思って打席に入った。前進守備でなかったら、内野ゴロでしたし、自分だけの力じゃない。みんながつないでくれた」▽西武山川(6回に左中間席へ25号ソロ)「久しぶりの感触。最近の本塁打の中でも一番の手応えだった」

◆西武中村剛也内野手(38)の通算三振数が1956となり、日本新記録となった。大リーグの通算三振記録の歴代1位は「ミスター・オクトーバー(10月の男)」レジー・ジャクソン(ヤンキースなど)の2597三振。豪快なスイングで「三振が絵になる男」とも呼ばれ、2820試合出場で563本塁打は歴代14位。2位は2548三振のジム・トーミ(インディアンスなど)、現役1位はカブレラ(タイガース)の1998三振(歴代7位)。西武中村の1956三振は、大リーグなら同9位に相当。

◆オリックスの杉本が今季初の2試合連発となるソロを放ち、2年連続で10号本塁打に到達した。0―0の二回2死で、2ボールから平井の外角に甘く入ったスライダーを振り抜いて左中間へ運び「バッターに有利なカウントだったので、思い切ってスイングしていこうと思った。何とか打てて良かった」と会心の一打を振り返った。前日5日に出身地の徳島県がPRイベントを行った試合で6月22日以来の本塁打を放って気を良くし、勢いを持ち込んだ。ただ、昨季は32本塁打でパ・リーグ本塁打王に輝いただけに、まだまだもの足りない数字で「もっともっと打てるように頑張る」と巻き返しに燃えている。

◆西武・山川穂高内野手(30)が6月26日以来、6試合ぶりの一発となるキング独走の25号ソロを放った。1-1の六回、先頭での打席。2番手・K-鈴木に対し、フルカウントから粘った11球目のフォークを左中間席に運び「久しぶりの感触でしたね。ここ最近のホームランの中でも一番の手応えでした」と納得の表情で振り返った。

◆西武・森が第2打席に6試合連続安打となる中前打を放った。1点を追う三回2死一塁。カウント2-2からワゲスパックのナックルカーブにバットをうまく合わせ、中前へはじき返した。6日は2号ソロを含む3試合ぶり、今季2度目の3安打をマークするなど好調を維持している。今季は開幕直後にロッカールームでマスクを投げた際に右手人さし指を骨折。4月3日に出場選手登録を外され、1カ月半以上離脱した。5月24日に復帰したが、思うような結果が出なかった。交流戦終了後の練習では時間をかけて打席での重心の位置、右足を上げた際の膝の角度、バットの角度などを確認。効果はすぐに表れ、リーグ再開後初のスタメンとなった6月19日のオリックス戦で逆転の2点二塁打。「交流戦明けに2日間練習があったので、じっくりやることができた」と振り返った。この一打をきっかけに本来の姿を取り戻し、1割台だった打率は5日時点で2割3分台へ上昇。勝負の夏場に向けて、上位浮上を狙うチームのキーマンとなる。(石井孝尚)

◆またも京セラドームに豪快な打球音を響かせた。オリックス・杉本が先制の10号ソロ。2戦連発で、試合の主導権を握った。「バッター有利なカウントでしたし、思い切ってスイングしていこうと思っていました。なんとか打ててよかったですし、先制点になってくれてよかったです!」二回2死。西武先発・平井が投じたカウント2ボールからの3球目をバックスクリーン左へ運んだ。昨季9月9日のロッテ戦(ほっと神戸)、同10日の西武戦(当時メットライフ、現ベルーナ)以来となる2試合連続アーチ。大きな放物線を描いた前夜とは違い、この日は強烈なライナーでスタンドに突き刺した。先発のワゲスパックは、6月8日のヤクルト戦(京セラ)以来となる先発マウンド。今季からチームに新加入し、先発ローテーションを託されていたが、五回や六回に失点するケースが多く、一度、中継ぎに配置転換。今回、再び先発のチャンスが巡ってきた。助っ人は「ずっと先発として回っていられたらよかったんだけどね」と少し悔しさをにじませつつ、「中継ぎの間もブルペンで2、3日に1回投球練習をしていて、体の状態も維持できているよ」とキッパリ。来日初勝利をマークした同1日のDeNA戦(横浜)以来となる白星に向け、西武打線と対峙。5回1失点でマウンドを降りたが、引き継いだ中継ぎ陣が勝ち越しを許した。(西垣戸理大)

◆オリックス・吉田正尚外野手(28)が、同点となる8号2ランを放った。「なんとかスタンドまで届いてくれてよかったです? この後もなんとか勝ち越していけるように、チームの勝利に貢献できるように頑張ります!」2─4の八回1死三塁。西武のセットアッパー、平良が投じた1ボールからの2球目をフルスイング。ライナー性の打球は右中間2階席に突き刺さった。これぞ主砲というひと振りで、試合を振り出しに戻した。

◆西武は4―4の延長十一回無死三塁から森の中前打で勝ち越し。十回途中から救援した佐々木が十一回も抑えて2勝目を挙げた。オリックスは吉田正が八回に同点に追い付く2ランを放ったが、十回の好機では併殺打に倒れた。

◆2試合連続の延長戦は森友哉捕手(26)が延長十一回に決勝適時打を放ち、4時間16分の接戦に終止符を打った。敵地で2連勝を飾り、辻発彦監督(63)は球団史上6人目の監督通算400勝をマークした。以下、試合後の西武・辻監督の主な一問一答。-―監督通算400勝「広報から言われていたけど本当に頭に1ミリもなかった。勝ったうれしさしかない」) --400勝記念のパネルも忘れていた「忘れていた。なんでみんなグランドに残っているんだろうって」--2試合続けて延長戦を制した「今日は9回で終わると言っていたけど、本当に怖い。一生懸命投手も投げているが(2点リードの場面で)吸い込まれるように(吉田正に)あの(同点)2ランを打たれるわけだから。でも、その後のピンチをしのいだこともよかった。この3連戦はすごく大切で、2つ勝った。明日は(今季初先発の)今井に期待しています」

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
42301 0.583
(-)
-
(-)
70282
(-)
218
(-)
48
(-)
44
(-)
0.262
(-)
2.730
(-)
2
(-)
楽天
39341 0.534
(-)
3.5
(-)
69252
(-)
225
(-)
46
(-)
53
(-)
0.236
(-)
2.970
(-)
3
(-)
西武
40361 0.526
(↑0.006)
4
(↑0.5)
66245
(+5)
218
(+4)
61
(+1)
35
(-)
0.224
(↑0.002
2.400
(↓0.01)
4
(-)
ロッテ
39371 0.513
(↑0.006)
5
(↑0.5)
66246
(+5)
262
(+4)
44
(+1)
81
(+1)
0.220
(-)
2.880
(↓0.01)
5
(-)
ORIX
37420 0.468
(↓0.006)
8.5
(↓0.5)
64224
(+4)
245
(+5)
34
(+2)
35
(-)
0.237
(↑0.001
2.760
(↓0.01)
6
(-)
日本ハム
29490 0.372
(↓0.005)
16
(↓0.5)
65250
(+4)
294
(+5)
61
(+1)
50
(+1)
0.232
(-)
3.640
(↓0.03)