巨人(☆4対3★)ヤクルト =リーグ戦14回戦(2022.07.06)・東京ドーム=
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ヤクルト
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巨人
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勝利投手:鍬原 拓也(2勝1敗0S)
敗戦投手:田口 麗斗(0勝1敗1S)

本塁打
【巨人】中田 翔(8号・2回裏ソロ),大城 卓三(6号・4回裏ソロ),岡本 和真(21号・5回裏ソロ)

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◆巨人がサヨナラ勝利。巨人は2回裏、中田のソロで先制する。その後3-3となって迎えた延長10回には、2死一二塁の好機で吉川の適時二塁打が飛び出し、試合を決めた。投げては、7番手・鍬原が今季2勝目。敗れたヤクルトは、5番手・田口が踏ん張りきれなかった。

◆巨人岡本和真内野手(26)はヤクルト小川泰弘から安打を打てるか。両者の通算対戦成績は50打数15安打、打率3割。15~20年に40打数14安打、打率3割5分と当たったが、21年以降は10打数1安打、打率1割と相性が良くない。

◆「TOKYOシリーズ」第2戦の試合前に、ミュージシャンDAIGO(44)が始球式を行った。背中に「DAI」と入ったユニホームに、背番号5を付け「DAI5(GO)」で登場。マウンドに立つと、ボールを口元に近づけて何やらつぶやく、現役時代の桑田真澄投手チーフコーチのものまね? で集中。捕手の小林誠司に向かって投げたが、投球は2バウンドと届かず。大きなリアクションで、悔しがっていた。

◆巨人原辰徳監督(63)とサッカー日本代表森保一監督(53)の日本スポーツ界のBIGな監督対談が実現した!原監督は日刊スポーツの「W杯カタール大会特別対談企画」のために来場した森保監督を、試合前練習中のグラウンドに招待。「ようこそ!」と招き入れると、丸、岡本和、坂本らを紹介した。対談では09年WBCを制した指揮官として、森保監督の質問などに丁寧かつ熱く、思いを伝えた。原監督は「勝つ、負けるという結果はともかくとして、日の丸を背負って、全員が懸命に戦うという中で、心より拍手を送る。自信と誇りを持って、戦ってもらいたいなと思います。ぜひ頑張ってもらいたいね」とエールを送り、森保監督と力強く握手を交わした。特別対談の模様は、W杯カタール大会の開幕100日前にあたる、8月13日の日刊スポーツに掲載予定。

◆巨人中田翔内野手(33)が、またもやミスターの見守る前でアーチをかけた。2回1死、フルカウントからヤクルト小川の145キロ直球を捉え、左中間席へ飛距離117メートル、角度36度の放物線を描く先制の8号ソロとした。2軍調整中の6月12日、ジャイアンツ球場で打撃指導を受けた長嶋茂雄終身名誉監督(86)が、この日は東京ドームに観戦に訪れた。同23日のDeNA戦でもミスターの前で6号2ランを放った男が、再び"師匠"に実力を見せつけた。前日5日のヤクルト戦(東京ドーム)では日本ハム時代の恩師、侍ジャパン栗山英樹監督が視察。試合前に再会し、「長嶋さんに見に来ていただいたりとか、原監督もここまで期待をしてやってくれているとか、ジャイアンツが何とかしようとしてくれているとか、そういったことを男として、感じて欲しい」などとゲキを受けていた。

◆首位ヤクルトと2位巨人との一戦は、日本テレビ系で全国中継された。この日の放送では「ボリュメトリックビデオ(自由視点映像)」を導入。複数のカメラで撮影された映像をつなぎ、3D空間を再構成する技術で、自由な位置、角度から臨場感あふれる映像を見ることができる。東京ドーム内には、通常の中継カメラに加え、専用カメラ92台が設置され、実際の選手の動きがバーチャル映像のように楽しめる。2回の巨人中田翔内野手(33)の8号ソロの様子は、捕手からの視点で始まり、左中間席へと飛ぶ打球をまるで鳥の目線のように追いかける、かつてない角度の動画で紹介。初体験の"映像美"に、解説の高橋由伸氏、工藤公康氏、五十嵐亮太氏も驚き、「DRAMATIC BASEBALLサポーター」のKAT-TUN亀梨和也は、巨人坂本勇人内野手(33)が遊撃守備時に、打者やカウントによってポジションを変えるエピソードを紹介し、「このへんをぜひご覧いただきたい」と、新たな野球中継の楽しみ方を提案していた。

◆巨人坂本勇人内野手(33)が、2試合連続で途中交代した。岡本和の21号ソロでリードを2点に広げた直後、5回1死からの第3打席で代打湯浅を送られた。この試合は「5番遊撃」で先発し、第1打席は中飛、第2打席は四球だった。交代直前の5回2死からの守備では、ヤクルト山崎の遊ゴロを処理し、一塁へ送球。アウトにしていた。坂本は5日のヤクルト戦(東京ドーム)も、7回に見逃し三振に倒れた直後の8回の守備からベンチに下がっていた。

◆巨人岡本和真内野手(26)が、"天敵"に貴重な一発を見舞った。1点リードの5回1死、ヤクルト先発の小川から左中間席へ21号ソロ。「打ったのはチェンジアップです。思い切っていきました。追加点になって良かったです」とコメントした。試合前までの小川との対戦成績は15~20年に40打数14安打、打率3割5分だったが、21年以降は10打数1安打、打率1割と相性が良くなかった。近年は苦手にしていた右腕からリードを広げる貴重なアーチを決めた。

◆巨人大城卓三捕手(29)が、3試合連続の勝ち越し6号ソロを放った。1-1で迎えた4回1死。1ボール2ストライクから内角低めの112キロチェンジアップをすくい、右翼スタンドに運んだ。「打ったのはチェンジアップです。いい追加点になって良かったです」と喜んだ。

◆巨人長嶋茂雄終身名誉監督(86)が、巨人-ヤクルト14回戦(東京ドーム)を観戦した。捕手後方の特別室で観戦している様子が5回開始前に大型スクリーンに映し出されると、スタンドから拍手が起きた。試合では2回1死、2軍調整中だった6月12日にジャイアンツ球場で直接指導した中田翔内野手が、前回に観戦した6月23日のDeNA戦に続いて本塁打を放った。前回の観戦後には「(中田は)力感がないスイングでナイスバッティングでしたね。逆方向にも飛距離が出るバッターですからいいきっかけになるといいですね」と期待していた。

◆首位を独走するヤクルトの連続カード勝ち越しが14で止まった。巨人3連戦で、初戦から2連敗した。連敗は5月10、11日の中日戦(神宮)以来、56日ぶり。先発の小川泰弘投手(32)が中田、大城、岡本和にソロを3発被弾し、5回3失点で降板。打線が8回に同点に追い付いたが、延長10回、ここまで防御率0.00だった田口麗斗投手(26)が吉川にサヨナラ打を許した。7日も敗れれば、3月31日の巨人戦(神宮)以来、今季2度目の3連戦3連敗となる。

◆巨人がサヨナラ勝ちで連勝。8カードぶりの勝ち越しを決め、首位ヤクルトの連続カード勝ち越しを14カードでストップさせた。3-3の延長10回2死一、二塁、吉川尚輝内野手(27)が左中間を破るサヨナラ二塁打を放った。長嶋茂雄終身名誉監督がネット裏で観戦した一戦で、目前での優勝マジック削減は許さなかった。1回に4年ぶりのオールスター出場が決まった中田翔内野手が、左中間に先制の8号ソロを放った。ヤクルト小川の145キロ直球を振り抜き、飛距離117メートル、角度36度の高い放物線で、7試合ぶりの1発をたたき込んだ。「フルカウントだったのでしっかりとコンタクトすることを心掛けていました。先制ホームランになって良かったです」と喜んだ。ミスターからは、2軍調整中の6月12日、ジャイアンツ球場で打撃指導を受けた。恩返しの1発で打線を勢いづかせると、追いつかれて迎えた4回には大城卓三捕手が3試合連発の勝ち越し6号ソロを放った。5回は主砲が続く。1死から4番岡本和真内野手が左中間に21号ソロをたたき込んだ。「打ったのはチェンジアップです。思い切っていきました。追加点になって良かったです」。先発メルセデスは6回6安打1失点で降板。2点リードの8回にオスナ、長岡の適時打で追いつかれたが競り勝ち、大逆転優勝を達成した96年「メークドラマ」の最大ゲーム差と同じ、11.5ゲーム差とした。

◆巨人がサヨナラ勝ちで連勝。8カードぶりの勝ち越しを決め、首位ヤクルトの連続カード勝ち越しを14カードでストップさせた。3-3の延長10回2死一、二塁、吉川尚輝内野手(27)が左中間を破るサヨナラ二塁打を放った。長嶋茂雄終身名誉監督がネット裏で観戦した一戦で、目前での優勝マジック削減は許さなかった。

◆ヤクルトは連続カード勝ち越しが14で止まった。巨人3連戦で、初戦から連敗を喫した。先発小川がソロ3発を被弾し、5回で降板。8回に同点に追い付いたが、延長10回、ここまで防御率0・00だった田口が吉川にサヨナラ打を許した。高津監督は「最後、よく粘ったんですけどね。(明日に)つなげたいですね」。連敗は5月10、11日の中日戦(神宮)以来、56日ぶりとなった。

◆巨人のリードオフマンが決めた。1番吉川尚輝内野手(27)が、延長10回2死一、二塁から左中間にサヨナラ二塁打を放った。8回に救援陣が2点のリードを追いつかれたが、今季3度目のサヨナラ勝利で首位ヤクルトに連勝。4時間2分の熱戦を制し、8カードぶりの勝ち越しを決め、ヤクルトの連続カード勝ち越しを「14」でストップ。優勝マジック51からのカウントダウンを許さず、11.5ゲーム差とした。打球の行方を見届ける必要はなかった。吉川は同点の10回2死一、二塁、カウント1-2。ヤクルト田口のスライダーを逆方向へはじき返した。走りだした瞬間、仲間が身を乗り出して見守る一塁ベンチへと右手を突き出した。打球が左翼手の頭上を越える。一塁を回り、右拳を何度も突き上げた。今季3度目のサヨナラ勝利をもたらし、仲間からのウオーターシャワーの味をかみしめた。自身3度目のサヨナラ打。「めちゃくちゃうれしかったですね。何とか当てれば何かがあると思って。やっぱりピッチャー陣が頑張っていましたし、ほぼほぼ全員出た状態の中で決められて。最高の味だと思います」と笑った。チームに漂いはじめていた暗雲も振り払った。キャプテン坂本がコンディション不良から5回に代打を送られ、3試合連続で途中交代。2点リードで迎えた8回には、救援陣が2失点で同点に追いつかれた。首位ヤクルトの圧力。球場の雰囲気も支配されかけたまま、延長戦に突入していた。だが、選手はあきらめていなかった。殊勲打の吉川はお立ち台で「ゲーム差はありますけど選手は1戦1戦全力でやっている」と声を張った。球団はかつて、首位と最大11.5差だった96年に「メークドラマ」を、同13差の08年には「メークレジェンド」と大逆転Vを決めている。83試合目。時間は残されている。吉川自身も、あきらめずに「居場所」を取り戻した。開幕から1番としてチームを率いてきたが、先月は8番も経験。2日広島戦で1番に復帰し、4試合で17打数7安打。「塁に出ることが一番ですし、なんとかいい形で後ろにつなげられればなと」。トップバッターとしての必死さが、上昇気流を生み出している。チームは8カードぶりの勝ち越し。次に狙うは、ヤクルトからの同一カード3連勝になる。「3連勝できるように選手全員で頑張るので熱い声援お願いします」。リードオフマン吉川にも、チームにも、力強さが戻ってきた。【浜本卓也】◆メークドラマ 1996年、長嶋巨人が首位広島に最大11・5ゲーム差をつけられたが、7月以降勝ち星を重ね、広島の失速もあり逆転優勝した。その途中で、長嶋監督が「まだまだ分からない。メークドラマを演じてみせますよ」と予言。この言葉は同年の流行語大賞に選ばれた。08年の阪神との最大13ゲーム差をひっくり返したリーグ優勝はメークレジェンドと評されたが、流行語大賞は候補のノミネートにとどまった。○...原監督は吉川のサヨナラ打に「チームがこういう状況の中で、一本出たのは大きいですね。内容がすごくいい。自分のスイングができているところに価値がありますね」と評した。2点リードの8回は平内、今村で追いつかれた。「うちのリリーフの中では非常に格付けの高い2人が何とか、というところはありましたけど、2点で抑えたところに今日の勝利があったと思います」と言った。○...中田が、長嶋茂雄終身名誉監督監督の前で8号先制ソロを放った。2回1死、ヤクルト小川の145キロ直球を左中間スタンドに運んだ。7試合ぶりの1発に「フルカウントだったのでしっかりとコンタクトすることを心掛けていました。先制ホームランになって良かったです」と言った。2軍調整中の6月12日、ジャイアンツ球場でミスターから打撃指導を受けた。恩返しの1発で、チームの勝利に貢献した。○...先発メルセデスは強打のヤクルト打線を6回6安打1失点に抑えたが、6勝目はならなかった。2点リードで救援陣に託すも、8回に追いつかれた。「1イニングでも長くという気持ちでしたが、みなさんの声援のおかげで何とか粘り強く投げることはできました」と話した。

◆巨人は延長10回2死一、二塁から1番吉川尚輝内野手(27)のサヨナラ二塁打でヤクルトに連勝。8カードぶりの勝ち越しを決めた。2点のリードの8回に追いつかれたが、今季3度目のサヨナラ勝利で4時間2分の熱戦を制した。ヤクルトの連続カード勝ち越しを「14」でストップ。優勝マジック51からのカウントダウンを許さず、11.5ゲーム差とした。試合後の原辰徳監督(63)の一問一答は以下の通り。-最後は吉川が決めた非常にチームがこういう状況の中でね、1本出たというのは大きいですね。-途中出場の選手が役割を果たしたまあ総力だと思います。本来ならばね、(8回の)2人のピッチャー。うちのリリーフの中では非常に格付けの高い2人が何とか、というところはありましたけど、2点で抑えてというところに今日の勝利があったと思います。-大城が3試合連発そうですね、続けていってもらいたいと思いますね。彼も経験値はあるわけですから、こういう上昇のときにね、自分を大事してつなげていってほしいなと思います。-ヤクルトに勝ち越し手放しでというところではないですけど、今日は終わったわけですから、明日というところに備えたいと思います。-吉川は(状態が)上がってきた内容がすごくいいと思います。自分のスイングができているというところに価値がありますね。

◆巨人・中田翔内野手(33)が先制の8号ソロを放った。0-0の二回1死。フルカウントからヤクルト・小川が投じた145キロの直球を捉え、大きな放物線を描き、左中間席まで運んだ。東京ドームを訪れた長嶋茂雄終身名誉監督(86)の前で6月26日のヤクルト戦(神宮)以来の一発をたたき込んだ。この日は、オールスターファン投票の最終結果が発表され、坂本、D1位・大勢(関西国際大)とともに一塁手部門で選出された大砲が、いきなり豪快な御礼弾で応えた。

◆巨人・坂本勇人内野手(33)が五回に代打を送られ、交代した。「5番・遊撃」で先発出場していたが、五回の第3打席で代打・湯浅と交代した。直前の五回表の守備で遊ゴロをさばいたあと、歩いてベンチへ下がった。コンディション不良が生じた可能性もある。坂本は5日の第1戦では3点リードの八回の守備から交代。この日は高卒2年目の遊撃手・中山が2軍から東京ドームに合流したが、出場選手登録はされなかった。坂本は4月末に右膝の内側側副靭帯損傷で離脱し、約1か月半のリハビリを経て復帰した。

◆セ・リーグ首位のヤクルトが2点を追う八回に追いついた。2死一、二塁でオスナが4番手・平内から中前適時打を放ち1点差。続く長岡は代わったばかりの今村から中前適時打を放ち、同点に追いついた。先発の小川はソロ本塁打3本を浴び5回6安打3失点で降板した。六、七回を大西、八回に清水が無失点。

◆巨人は延長十回、2死一、二塁で1番・吉川が、ヤクルト・田口から左中間にサヨナラ二塁打を放ち3連勝。首位・ヤクルトの連続カード勝ち越しを「14」で止めた。十回に登板し、無失点の鍬原が2勝目(1敗)を挙げた。巨人は二回に中田の左中間への8号ソロで先制し、四回には大城の6号ソロ、五回には岡本和の21号ソロで加点した。2点リードの八回に追いつかれたが競り勝った。ファン、そしてミスターへ-。恩返しの豪快なアーチを架けた。0-0の二回1死、巨人・中田が先制の8号ソロを放ち、攻撃の口火を切った。「しっかりとコンタクトすることを心掛けていた。先制ホームランになってよかった」フルカウントからヤクルト・小川が投じた145キロの直球を一閃。大きな放物線を描いた打球は左中間席に吸い込まれた。この日は、長嶋茂雄終身名誉監督が東京ドームを訪問。2軍調整中の6月にジャイアンツ球場で打撃指導を受けたミスターの前で、6月23日のDeNA戦の6号2ランに続き、またしても結果を残した。ファンへの感謝もバットに込めた。オールスター戦のファン投票の最終結果が発表され、チームから坂本、D1位・大勢(関西国際大)とともに一塁手部門で選出。発表直後の〝御礼弾〟となった。前日5日には日本ハム時代の恩師で日本代表・栗山英樹監督が視察。試合前に「長嶋さんに見に来ていただいたりとか、原監督もここまで期待をしてやってくれている。そういったことを男として、感じてほしい」と激励を受けた。支えてくれる人たちへ、背番号10がバットで恩返しを続ける。(樋口航)

◆ヤクルトはサヨナラ負けで5月11日以来となる2連敗。高津監督は「引きずらないこと」と切り替えを強調した。1―3の八回2死から連続適時打で追い付く粘りを見せたが、15カードぶりに負け越した。毎回のように好機をつくりながら、七回までに奪った得点は1点だけ。5月下旬に来日し、5番打者で初先発した新外国人選手のキブレハンも3打数無安打で途中交代した。高津監督は「よく最後粘ったけどね。ちょっと攻撃は序盤の方は消極的だったかな」と淡々と振り返った。

◆セ・リーグ首位のヤクルトは4時間2分の激闘の末、延長十回にサヨナラ負け。連続カード勝ち越しがプロ野球タイ記録の14で止まり、5月10―11日の中日戦(神宮)以来、約2カ月ぶりの連敗となった。データBOXは以下の通り。ヤクルトの連敗は今季4度目(最多は4連敗)で、5月10、11日の中日戦(神宮)以来44試合ぶり。42試合も連敗がなかったのは球団記録で、これまでの最長は2001年の33試合(5月12日横浜戦-6月30日阪神戦)だった。

◆一発攻勢にやられた。ヤクルト・小川は5回104球で6安打3失点。二回に中田、四回に大城、五回には岡本和にそれぞれソロを浴び、今季最多の3被弾。八回に長岡の適時打で一時同点に追い付き、自身に勝ち負けは付かなかったが「球数が多くかかってしまった。もう少し長いイニングを投げたかった」と悔しそうに振り返った。◆1―3の八回に中前への適時打を放ったヤクルト・オスナ 「絶対に打ってやろうという強い気持ちで打席に入った」?2―3の八回に一時同点の中前適時打を放ったヤクルト・長岡 「食らいついて打つことができた」

◆セ・リーグ2位の巨人は6日、ヤクルト14回戦(東京ドーム)に4―3で今季3度目のサヨナラ勝ち。3連勝で8カードぶりの勝ち越しを決めた。3-3の延長十回2死一、二塁で、吉川尚輝内野手(27)が左中間を破る適時二塁打を放った。長嶋茂雄終身名誉監督(86)が見守る中、首位・ヤクルトの連続カード勝ち越しを14で止め、ゲーム差を11・5とした。 10回、サヨナラ適時打を放つ巨人・吉川尚輝) 打球が左中間を深々と破ると、東京ドームのG党が飛び跳ねた。二塁ベース付近で両腕をいっぱいに伸ばして拳を握る吉川に、駆け寄った仲間たちが手荒い祝福。無双状態だったヤクルト相手に巨人が意地を見せた。「もう、打てるボールは全部飛びついていこうと。何とかしてやろうという気持ちでいきました。最高の味です!」自身3度目となるサヨナラ打でお立ち台に上がった吉川は興奮を抑えきれない。4時間2分の激闘。原監督は「チームがこういう状況の中で、一本出たというのは大きい」と殊勲打の正二塁手をねぎらった。落としかけた白星を手放さなかった意味は大きい。二回に中田の8号ソロで先制し、四回に大城の6号ソロ、五回に岡本和が9試合ぶりの21号ソロと一発攻勢で畳みかけた。だが、2点リードの八回、勝ちパターン定着を目指す平内がオスナに適時打を喫し、バトンを受けた今村が長岡に同点打を浴びた。 それでも踏みとどまり、逆転は許さなかった。原監督は「うちのリリーフの中では非常に格付けの高い2人(平内、今村)が何とか(踏ん張ってほしい)というところはありましたけど、2点で抑えたところに今日の勝利があった」と、計7投手をつぎ込んだ一戦で本調子でなかった2人が同点で食い止めた点を勝因と捉えた。観戦に訪れた長嶋茂雄終身名誉監督が見守る前で3連勝を飾ったチームは、8カードぶりの勝ち越しを決めた。最大13・5あったヤクルトとのゲーム差は11・5。長嶋監督が率いた1996年は広島との最大11・5差を逆転優勝し「メークドラマ」と呼ばれた。原政権下の2008年は阪神との最大13差を逆転し「メークレジェンド」と称された。まだ燕の尻尾は遠いが、プロ野球新記録(フランチャイズ制となった52年以降)を狙った首位チームの連続カード勝ち越しを14でストップ。5月10、11日以来の連敗を食らわせた。「手放しで(喜ぶ)というところではないですけど、今日は終わったわけですから、明日というところに備えたい」原監督は7日の第3戦へ気持ちを切り替えた。まだ7月が始まったばかり。諦めるわけにはいかない。試合後には残った観客のため、場内のビジョンに花火の映像が繰り返し流された。ヤクルトに3連勝すれば、3月29-31日(神宮)以来。短冊に願い事を書き込む七夕を前に、反撃ムードが高まってきた。(谷川直之)★中田御礼弾! 中田が再びミスター御礼弾を放った。二回に小川の直球を捉え、左中間席へ先制の8号ソロ。2軍調整中に打撃指導を受けた長嶋終身名誉監督の前でアーチをかけたのは、6月23日のDeNA戦(東京ドーム)以来2度目。「長嶋さんの前で打ててうれしい」と喜んだ。球宴のファン投票で一塁手部門1位に輝き、4年ぶりの選出となった〝御礼弾〟にもなった。■データBOX?巨人のサヨナラ勝ちは5月17日の広島戦(○3-2、宇都宮、九回に中島の単打)以来、今季3度目。吉川のサヨナラ安打は2020年9月22日の広島戦(○5-4、九回に単打)以来2年ぶり3本目で、二塁打は初。?本拠地・東京ドームでのヤクルトとの延長試合は15年4月10日(●2-3、十一回)に負けたのが最後で、16年5月13日(○3-2、十二回)から2分けを挟んで4連勝中。

◆セ・リーグ首位のヤクルトは4時間2分の激闘の末、延長十回にサヨナラ負け。連続カード勝ち越しがプロ野球タイ記録の14で止まり、5月10、11日の中日戦(神宮)以来、約2カ月ぶりの連敗。高津臣吾監督(53)は言葉を絞り出した。「よく最後粘ったんですけどね...。序盤の攻撃が消極的だったかな。終盤によく追いついたんだけどね」高津ヤクルトらしい粘りを見せた。2点を追う八回。2死一塁から中村の左前打で一、二塁と好機を広げ、オスナと長岡の連続適時打で同点。勝利への執念を見せ、試合を振り出しに戻した。ただ、試合中盤まで本塁が遠かった。六回1死で、村上が15打席ぶりの安打となる左中間二塁打を放ったが、初先発したキブレハン(前ホワイトソックス3A)が空振り三振、中村も三ゴロ。七回も1死一、二塁としたが、後続が倒れた。優勝へのマジックナンバーは「51」のままだが、八回に下位打線がつながったことは好材料で「(7日に)つなげたい。引きずらないこと」と高津監督。前を向き、連敗を止める。(赤尾裕希)

◆ゲーム差がたっぷりあるとはいえ、ヤクルトには痛いサヨナラ負けだ。また、巨人が本来の姿に戻りつつあるかというと、そうでもない。なんとも微妙な一戦だった。ヤクルトは、悪くても引き分けに持ち込める...と踏んでいたのではないだろうか。終盤のリリーフ陣は、巨人をはるかにしのぐ。追い付いた八回から清水、九回に梅野、十回に田口。まだマクガフを残していることに加え、巨人は先発野手の半分、4人が既に交代。その力関係で延長戦。明らかに優位に立っていたからだ。巨人打線も、得点の重ね方に不満が残る。ソロ本塁打3本でリードしたあと、六回から九回までチャンスを逸した。特に得点圏に走者がいるときだ。狙い球を絞るなり、際どい球はファウルして粘るなり、打席での集中力を高める必要がある。前日5日も一回に3点を取ったあとは、大城のソロ本塁打だけだった。中継ぎ陣に不安がつきまとうだけに、早め早めにリードを広げる試合運びが求められる。(本紙専属評論家)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ヤクルト
52261 0.667
(↓0.008)
M51
(-)
64359
(+3)
272
(+4)
95
(-)
54
(-)
0.257
(-)
3.040
(↓0.01)
2
(-)
巨人
43400 0.518
(↑0.006)
11.5
(↑1)
60330
(+4)
348
(+3)
93
(+3)
38
(+1)
0.249
(-)
3.770
(↑0.01)
3
(-)
広島
37403 0.481
(↓0.006)
14.5
(-)
63296
(+2)
301
(+3)
40
(+1)
14
(-)
0.254
(↓0.002)
3.460
(-)
4
(-)
阪神
37422 0.468
(↑0.006)
15.5
(↑1)
62274
(+3)
243
(+2)
53
(-)
63
(-)
0.237
(-)
2.800
(↑0.02)
5
(-)
DeNA
34400 0.459
(↑0.007)
16
(↑1)
69262
(+3)
312
(+1)
56
(-)
27
(+1)
0.252
(-)
3.810
(↑0.04)
6
(-)
中日
32450 0.416
(↓0.005)
19.5
(-)
66222
(+1)
304
(+3)
40
(-)
24
(-)
0.247
(-)
3.780
(↑0.02)