西武(★0対3☆)ソフトバンク =リーグ戦11回戦(2022.07.03)・ベルーナドーム=
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ソフトバンク
1020000003601
西武
0000000000100
勝利投手:石川 柊太(3勝3敗0S)
敗戦投手:與座 海人(5勝3敗0S)

本塁打
【ソフトバンク】周東 佑京(3号・1回表ソロ)

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◆ソフトバンクは初回、周東のソロで先制に成功する。そのまま迎えた3回表には、周東と牧原大の連続適時打でリードを広げ、試合を優位に進めた。投げては、先発・石川が9回1安打無失点の快投。自身2年ぶりの完封で今季3勝目を飾った。敗れた西武は、打線が沈黙した。

◆西武ソフトバンク11回戦(ベルーナドーム)のチケットは「完売御礼」となった。観客数は2万6532人で、全席種が完売。観客動員制限なしの本拠地でチケットが完売したのは、2019年10月19日のCSファイナルステージ第4戦のソフトバンク戦以来だった。この日は「ライオンズクラシック」と題し、96年~01年のビジターユニホームを選手が着用し、来場者にもユニホームが配布された。その効果が大きかったとみられる。

◆西武栗山巧外野手(38)が打席の中で、少し感情を表に出し、球審に抗議する場面があった。2回1死。ソフトバンク石川が2球目を投じた後だった。判定はボール。もちろん判定に対してではない。その時、栗山はバットを肩に寝かせ、まだ完全な打つ間合いに入っていなかった。ソフトバンク石川が投球動作に入るタイミングについて、審判にアピールをした。ベンチからも辻監督、松井ヘッドコーチ、平石打撃コーチが出てきて、一塁ベースコーチを務める佐藤外野守備走塁コーチも集まってきた。その後、仕切り直しで試合再開。栗山はストレートの四球で出塁した。試合後、辻監督は「バッターがしっかり入っていないのに、投げてきたというところだから」と抗議した内容について説明した。

◆コロナ禍に見舞われたソフトバンクが、敵地・所沢で西武に連勝。がっちり首位をキープしてシーズンを折り返した。2番周東佑京内野手(26)が、初回1死から与座の高めスライダーを右翼ポール際に運ぶ先制3号ソロ。「何とか塁に出たかった。塁に出ようと思ったらホームランでした」。デスパイネ、グラシアルの大砲を欠き、チームの窮地にあらためて「つなぐ野球」を強調していた藤本博史監督(58)も序盤の攻撃には目を細めた。3回は2死二塁から再び周東がスライダーをコンパクトにはじき返し一、二塁間を割った。昨年は開幕アーチで華々しくスタートを切ったが、その後の大振りがあだとなって打撃不振。「振りが大きくなると(打撃を)戻せない。しっかりコンパクトに振れました」。先制弾よりも追加点となった一打を誇らしげに振り返った。周東は抜け目ない走塁で二塁まで進むと3番牧原大が左前に運び3点目のホームを踏んだ。コロナで離脱者が多く、2試合が中止となったが、再開後2連勝。打撃編成に腐心する藤本監督も、今後の攻撃には大きな手応えもつかんだ。「1、2、3番足の速い3人がね。この2試合はほんといい仕事をやってくれていますよね。ピストル打線だけど、いい効果的な点の取り方ができているんじゃないかな」。チーム本塁打は72試合で47本。単純計算すればシーズン100本塁打に届かないことになる。14年以来の2ケタ本塁打に終わる可能性もあるだけに、今後の攻撃戦略にも方向性が見いだせたかもしれない。苦しい中での首位ターン。「(西武2連戦は)どうなるかと思ったけど、つなぐ野球やったら面白い。これからも1点1点取る野球をやったらいい」。藤本監督は、息を弾ませながらベルーナドーム名物の長い階段を上がった。【佐竹英治】

◆ソフトバンクの3番牧原大成内野手(29)が4試合連続マルチ安打で打撃好調をアピールした。3回2死二塁から131キロの直球を左前にはじき返し、貴重な3点目を挙げた。「真っすぐを捉えることができました。チャンスだったので積極的にスイングを仕掛けようと打席に入り、しっかりと自分のスイングができた」。得点にこそつながらなかったが、6回には1死から左翼線二塁打。藤本監督から「ジョーカー」と呼ばれる男はクリーンアップに入っても存在感を見せつけた。

◆先発した西武・与座海人投手(26)は6回5安打3失点で降板。6勝目はならなかった。立ち上がりの一回、1死から周東に右越え先制ソロ本塁打を浴びると、三回にも周東の適時打などでさらに2点を失った。その後は粘って6回を投げ切ったが、白星を手にできず「最少失点で投げ抜くことを心掛けてマウンドに上がりましたが、序盤の3点で相手を乗せてしまいチームの流れを悪くしてしまいました」と悔しさを口にした。

◆ソフトバンクの石川が1安打に抑えて2年ぶりの完封で3勝目。テンポ良く内外角に制球して的を絞らせなかった。打線は一回に周東の3号ソロで先制。三回には周東と牧原大の連続適時打で2点を追加した。西武は打線が沈黙した。

◆打線がソフトバンク先発・石川柊太投手(30)の前にわずか1安打に終わり完封負けを喫した。6月10日以来となる連敗で、首位ソフトバンクとは再び4・5ゲーム差となった。以下、試合後の西武・辻発彦監督(63)の主な一問一答。――打線が石川に苦しんだ「打てなかったね。真っすぐがもっと来るかなって思ったけど、変化球が非常に良かったような気がするね。カーブ、スライダー、フォーク、非常にいいところに投げられたような気がします」――球数を抑えられて完封を許した「いや、そういうピッチャーだからね。きっちりきっちりコースに投げてくるようなピッチャーじゃない。2ストライクからでも真ん中に来るとか、アバウトに抑えるピッチャーなんでね。甘い球を仕留めるというところで最初から行かないといけない」――六回まで無安打に抑えられた。ヒヤリとした「もういいんじゃない。(ノーヒットは)もう勘弁してくださいって」――先発・与座は6回3失点「(周東に一回に打たれた)最初のホームランは出合い頭で、ちょっとやられた感じだけど、(三回の周東の)2点目のタイムリーはもうちょっと慎重に(いければよかった)。逆球が引っかかってインコースに行ったんでタイムリーになったけど、あの回をしのいでいればというところなんだけどね」

◆ソフトバンクの周東が、新型コロナウイルスで主軸を欠く打線を引っ張った。先制の3号ソロを含む2安打2打点をマーク。チームを連勝に導く活躍に「試合に出られる時に、しっかり結果を出したい気持ちだった」と言葉に力を込めた。一回、1死から与座の高めに浮いたスライダーを振り抜くと、打球は軽々と右翼フェンスを越えた。三回2死二塁では、右前へ貴重な適時打を放った。3本塁打は昨季出場70試合で記録した自己最多タイ。今季25試合目で早くも並んだが「大きいのが出ると意識して振りが大きくなる。だからヒットをしっかり打ちたい」と自分を戒めた。

◆ソフトバンク・石川柊太投手(30)が、西武打線をわずか1安打に封じ、2年ぶりの完封で3勝目(3敗)。データBOXは以下の通り。石川の被安打1での完封勝利は2020年8月1日(○4-0西武)以来2年ぶり2度目。複数回記録したのはDeNA・今永昇太(17年4月19日=○4-0広島、19年4月12日=○6-0広島)以来3年ぶり。ソフトバンク(前身を含む)では山内和宏(1984年7月8日=○8-0ロッテ、87年7月23日=○3-0日本ハム)以来35年ぶり。

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
41301 0.577
(↑0.006)
-
(-)
71276
(+3)
216
(-)
47
(+1)
43
(+1)
0.262
(↓0.001)
2.740
(↑0.04)
2
(-)
楽天
39331 0.542
(↑0.007)
2.5
(-)
70250
(+14)
219
(+1)
46
(-)
51
(+1)
0.238
(↑0.004)
2.920
(↑0.03)
3
(-)
西武
38361 0.514
(↓0.007)
4.5
(↓1)
68235
(-)
210
(+3)
57
(-)
33
(-)
0.221
(↓0.002)
2.390
(↓0.01)
4
(-)
ロッテ
37371 0.500
(↓0.007)
5.5
(↓1)
68239
(+1)
257
(+14)
42
(+1)
79
(+1)
0.220
(-)
2.900
(↓0.15)
5
(-)
ORIX
37400 0.481
(↑0.007)
7
(-)
66216
(+7)
235
(+3)
31
(-)
35
(-)
0.236
(↑0.001)
2.730
(-)
6
(-)
日本ハム
29470 0.382
(↓0.005)
14.5
(↓1)
67245
(+3)
287
(+7)
59
(+1)
49
(-)
0.233
(-)
3.640
(↓0.05)