西武(★2対3☆)ソフトバンク =リーグ戦10回戦(2022.07.02)・ベルーナドーム=
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ソフトバンク
1000000023900
西武
0010000102601
勝利投手:又吉 克樹(3勝3敗1S)
(セーブ:モイネロ(0勝1敗11S))
敗戦投手:増田 達至(1勝1敗21S)

本塁打
【西武】源田 壮亮(1号・8回裏ソロ)

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◆ソフトバンクが接戦を制した。ソフトバンクは初回、柳田の犠飛で先制に成功する。その後逆転を許すも、9回表には2死二三塁から中村晃の2点適時打が飛び出し、再びリードを奪った。投げては、4番手・又吉が今季3勝目。敗れた西武は、4番手・増田が誤算だった。

◆今季のソフトバンク東浜巨投手(32)は西武戦に3試合先発しノーヒットノーラン含む1勝0敗。このカードは22回2/3を投げて失点がなく、打者74人と対戦して安打は4本だけ。得意カードで好投を見せてチームに白星を運べるか。

◆新型コロナウイルスの影響で活動休止していたソフトバンクが、5日ぶりの復帰戦に競り勝った。1点を追う9回に、逆転の決勝2点打を放った中村晃外野手(32)は「試合に出られないメンバーの分も、今出られるメンバーで頑張っていこうと、監督からも話がありました。みんなひとつになって戦えたのかなと思います」とチームの思いを代弁した。先月末から1軍の選手やスタッフ計18人がコロナ陽性となり、2試合が中止。チーム活動は休止となり、試合どころか、練習もままならない時間を過ごした。長谷川打撃コーチは「いい意味で言えば、試合に飢えている。グラウンドで暴れることに対して飢えていると思う。そういう表情を見せてくれたら、言うことない」と、打線に期待をかけていた。この日は初回に1点を先制も、2回以降追加点を奪えていなかった。「飢えて」いた打線が、最後に奮起した。9回先頭の牧原大、続く柳田が連打。柳町の犠打で、1死二、三塁に好機を広げた。今宮が凡退の後、中村晃が試合を決めた。チーム一丸での逆転劇。藤本監督は「今日の勝ちは大きいですよ。主力がいない中でも、今日のオーダーを見ても十分、パ・リーグの中でも戦っていける。各選手が自信を持ってやってくれたらいい」と胸を張った。戦力ダウンをはね返し、5連勝中と勢いのあった西武を止めた。2位楽天とのゲーム差も2・5に広げ、価値ある1勝になった。【山本大地】○...東浜は1点を守れなかった。「初回から走者をためてしまい、球数を多く使いながらの投球になってしまった」。初回に先制点をもらったが、制球に苦しみ3回森の適時二塁打で同点とされた。今季はノーヒットノーランを含め対西武は無失点だったが、26イニング目にして初失点。序盤から球数が多く、5回100球で降板。「最少失点で抑えることはできましたが、5回で降板することになってしまい中継ぎ陣には負担をかけてしまった」と反省した。○...守護神復活を目指す森が約3カ月ぶりの1軍マウンドで好投した。先発東浜を継いで6回に登板。森、山川、外崎の主力をきっちり3人で片付けた。「1軍に上がってきて最初の試合でいい投球ができて本当に良かった。チームの勝ちに貢献することができて良かったです」。山川の初球の直球は147キロも計測。課題の1つでもあった球速アップもアピール。「明日からもチームの勝ちのために投げたい」と笑顔だった。○...柳田が今季初の4番で2安打1打点をマークした。初回は1死二、三塁で先制犠飛。4回に右前打を放ち、9回無死一塁では中前打で好機を広げ、逆転につなげた。「ワンチームです。試合をできることに感謝しながら、やろうと思いました。勝てて最高の雰囲気になって良かった」。首と肩を痛め6月27日ロッテ戦を欠場していたが、指名打者で復帰。デスパイネらを欠く打線を引っ張る。

◆西武6連勝は、あと1球だけ届かなかった。1点リードの9回表2死二、三塁。カウント3-2からの6球目。増田達至投手(34)が中村晃外野手(32)に逆転の中前2点適時打を浴びた。試合前まで防御率0.32、21セーブと安定感抜群の守護神が崩れた。辻発彦監督(63)は「(防御率)0.3ぐらいでしょ? 打たれることもあるよ。これから頑張ってくれればいい」。これまで増田は4点差の場面の1失点しかなかった分、責めるわけはなかった。

◆西武は残り1球で6連勝には届かなかった。2-1と1点リードで9回表2死二、三塁。カウント3-2からの6球目。守護神増田が中村晃に逆転の中前2点適時打を浴びた。試合前まで防御率0・32、21セーブと安定感抜群の守護神が崩れた。首位ソフトバンクにゲーム差2・5と迫っていたが、粘りに屈した。辻監督は「(防御率)今まで0・3ぐらいでしょう? 打たれることもあるよ。少ない方だよ。初めてこういうことがあったわけだから。明日(3日)頑張ってくれればいいし、これから頑張ってくれればいい」。これまで増田は4点差の場面の1失点しかなかった。何度も窮地を救ってくれた分、責めるわけはなかった。悲観は一切ない。「強くなってきたよ」。そう言い残し、取材部屋を出て行った。これまでの3戦で1点を奪えていなかったソフトバンク先発東浜には3回まで74球、5回までに100球を投げさせた。「とにかく粘れ」と、しぶとい打撃で、5月11日にはノーヒットノーランもくらった天敵を5回まででマウンドから降ろした。8回には源田に1号ソロが飛び出し、勝ち越した。固定できなかった1番も川越がはまっている。「負けたんだから、明日やり返そうぜというところですよ。今日負けたから、明日は(絶対に)負けられないとか、そんなこと1ミリも思っていないよ。日本シリーズじゃないんだから」。連勝は5で止まったが、辻監督の言葉にも手応えと自信がにじむ。混戦パ・リーグ。まだまだ先は長い。【上田悠太】

◆ソフトバンクにとっては大きな大きな1勝となったことだろう。先月末から突然のコロナ禍に見舞われ、1軍選手、コーチら計18人が陽性判定。チームを離れることになった。西武3連戦の初戦は中止。チームにとっては6月27日のロッテ戦(東京ドーム)以来、5日ぶりの実戦である。ロッテ戦後は、チーム活動停止もあって選手たちはほとんど練習を行っていない。「戦力」の大幅ダウンは否めない中での試合再開で、意地を見せた。宿舎のミーティングで藤本監督はナインを集め「明るくいきましょう」と言ったという。そう、降りかかる災禍にも下を向いてはいられない。9回、逆転の2点適時打を放った中村晃は離脱した選手の気持ちを思い、ヒーローインタビューで少し声を詰まらせたようにも聞こえた。苦しい状況だからこそ、何としても白星を手にしたい-。そんな思いが伝わる逆転劇だったように思う。チームは前日(1日)夕方の便で上京した。早朝にペイペイドームでPCR検査を行い、陰性判明が確認されての移動。さらにこの日も、都内の宿舎で早朝からPCR検査を行った。ナイトゲームとはいえ、連日の早朝起床はコンディション的にも疲労蓄積だったろう。コロナ陽性者が多発し、6月29日のロッテ戦(ペイペイドーム)中止が決定した後、孫オーナーも事態を懸念して西武3連戦のチーム活動停止を望んでいたという。だが、「プロ」は興行が可能ならば、試合優先となる。厳しい環境もバネとした。ホークスは71試合目で40勝到達。2位楽天とは2・5ゲーム差とした。3日の試合はシーズン折り返しのターンマークの試合となる。逆境をはねのけ、白星をつかみ取った執念の戦いは「後半戦」への大きな自信ともなったのではないだろうか。ピンチはチャンス-。窮地にこそ「チーム力」は問われるのだ。【ソフトバンク担当 佐竹英治】

◆ソフトバンクの柳田が今季初めて4番で先発出場した。一回1死二、三塁の好機で右翼へ先制の犠飛をマークし、四回には変化球を捉えて右前打。複数の主力が新型コロナウイルスに感染し、離脱を余儀なくされたチームの非常事態で変わらぬ存在感を示した。藤本監督は今季の開幕前から3番に柳田を固定すると明言していた。だが、ここまで4番を担ってきたグラシアルとデスパイネがともに陽性判定。その中で監督は「核になってもらう」と主将に重責を託した。自身は6月26日の日本ハム戦での守備時に転倒し、首や肩を負傷。万全の状態ではないが、苦しむチームを引っ張る。

◆ソフトバンクが逆転勝ちで40勝に到達した。1―2の九回2死二、三塁で中村晃が2点適時打を放ち試合をひっくり返した。又吉が3勝目。西武は5連勝でストップ。同点の八回に源田のソロで勝ち越したが、増田が踏ん張れなかった。

◆西武は1点リードの九回に抑えの増田が崩れて連勝が5で止まった。今季は抜群の安定感を誇っていた守護神のまさかの乱調に、辻監督は「打たれることもある。(チーム内に)誰一人、増田にどうこう言うやつはいない」とかばった。支配下選手となったばかりの2年目の長谷川を「9番・中堅」で抜てきしたが、3打数無安打に終わった。辻監督は「しっかり振っていたし守備もスピードがあった。いいものを持っている。次でしょう」と今後に期待した。

◆ソフトバンクの森が4月16日の楽天戦以来、2カ月半ぶりに1軍マウンドに復帰した。1―1の六回に2番手で登板し、西武の森、山川、外崎と中軸を三者凡退に。「いい投球ができて本当に良かった」と実感を込めた。今季は不安定な投球が続き2軍で調整中だったが、1軍の中継ぎ、藤井や嘉弥真が新型コロナウイルスに感染し、緊急昇格となった。まだ状態が万全ではないため、抑えはモイネロが続ける予定。それでも勝利につながる投球を見せた森は「明日(3日)もチームの勝ちのために投げたい」と意気盛んだった。

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
40301 0.571
(↑0.006)
-
(-)
72273
(+3)
216
(+2)
46
(-)
42
(-)
0.263
(↑0.001
2.780
(↑0.01)
2
(-)
楽天
38331 0.535
(↓0.008)
2.5
(↓1)
71236
(+1)
218
(+3)
46
(-)
50
(+2)
0.234
(↓0.001)
2.950
(↓0.01)
3
(-)
西武
38351 0.521
(↓0.007)
3.5
(↓1)
69235
(+2)
207
(+3)
57
(+1)
33
(-)
0.223
(↓0.001)
2.380
(↓0.01)
4
(-)
ロッテ
37361 0.507
(↑0.007)
4.5
(-)
69238
(+3)
243
(+1)
41
(-)
78
(-)
0.220
(↓0.001)
2.750
(↑0.02)
5
(-)
ORIX
36400 0.474
(↓0.006)
7
(↓1)
67209
(-)
232
(+5)
31
(-)
35
(-)
0.235
(↓0.001)
2.730
(↓0.04)
6
(-)
日本ハム
29460 0.387
(↑0.009)
13.5
(-)
68242
(+5)
280
(-)
58
(+1)
49
(+2)
0.233
(-)
3.590
(↑0.05)