◆オリックスは初回に安達、中川圭、マッカーシーの適時打で3点を先制する。その後4-3となって迎えた9回表には、吉田正の走者一掃となる適時打が飛び出し、試合を決定づけた。投げては、2番手・黒木が4年ぶりの白星。敗れた日本ハムは、打線が中盤の好機を生かせなかった。

◆オリックス山崎福也投手（29）に打線の援護あるか。ここまで2勝6敗と負け越しているが、1試合の平均援護点が1・80点。11試合先発して0点4度、1点2度、2点3度、3点2度の計14点だけで、4点以上の援護が1度もない。

◆日本ハム新庄剛志監督（50）が3日、札幌ドームへ"7月の車"で球場入りした。これまでの派手な高級外車から一転、キャンピングカーに改造した7人乗りのトヨタ・ハイエースで現れた。18年式で価格は約200万円。ソファセットや二段ベッドが付いているが「僕は足が長くて寝られなかった」と苦笑いだ。「オールスター休みにぷら～っと山に行く途中、資材屋さんに寄って、キャンプの道具とかいろんなものを買いたくなるような乗り心地です」。愛犬が2匹いるため「中がちょっと古くさくて、ワンちゃん2匹連れて行ってもおしっことか、トイレも思う存分していいよっていう感じ。古くささがまた良かったです」と、レトロな雰囲気が漂う内装をアピールした。BIGBOSSは中古車販売「ティーバイティーガレージ」から毎月、車の提供を受けている。「次の車は、ちょっとオーラが半端ないので楽しみにしていて下さい」と"8月の車"に期待を持たせた。

◆シンガー・ソングライターTani Yuuki（23）がスペシャルライブに出演した。「音楽人生のターニングポイントになった年」という「22」の背番号入りユニホームで登場。21年5月にリリースし、TikTokでの総再生回数6億超のシングル「W／X／Y」を披露した。ドームでの歌唱は初めてで「すごく爽快で、めちゃくちゃ気持ち良く歌わせてもらいました。いつかここでワンマンライブをしたい」と青写真を描いた。北海道には2度目の訪問。「やっぱりご飯が食べたいです。特に海鮮。サーモンとマグロが好き」と笑みを浮かべた。Taniは神奈川・茅ケ崎出身。20年5月にTikTokやYouTubeに投稿した「Myra」が若者を中心に多くの支持を集め、ストリーミング再生数は累計1億回を突破した。スペシャルライブ前には新庄剛志監督（50）と対面。「（TikTokの）再生回数、すごいね」と声を掛けてもらい感激。「すごく背も高くて明るくて、ガッチリしていてカッコよかったです。野球に興味なかったんですけど、ここから追っかけしようかな」と笑った。

◆リクエストを要求した日本ハム近藤健介外野手（28）が、自ら「失敗」を認めた！？3点を追う2回1死一塁。一塁走者の近藤は、二盗を試みるもアウト判定。目を見開き、すかさずジェスチャーを送ってビッグボスにリプレー検証するよう求めた。タッチをかいくぐったかのように思われたが、大型ビジョンに映し出されたプレーではグラブが体に触れているように見られた。審判団の検証結果が発表される前に、近藤は苦笑いで二塁ベースを離れ、レガースを外しながら三塁側ベンチへ戻り始めた。予想どおり？　結果はアウト。観衆から笑いが起こった。

◆日本ハム新庄剛志監督（50）の新たな"ビッグボス采配"が発動した！？1点を追う3回2死一、三塁。カウント1－1で、山崎福が一塁へけん制。飛び出していた一塁走者石井が一、二塁間で挟まれ、つまずいている間に、三塁走者松本剛が本塁生還した。記録は石井の盗塁死の間による得点。三塁側ベンチの新庄監督はベンチを飛び出し、熱いハイタッチで選手を出迎えた。今カード初戦の1日、試合前練習冒頭が非公開で行われた。練習後、新庄監督は「いろいろと、あの...あまり言わせないでくださいよ」と笑いながら「新たな作戦なんですから。ここぞっていうときに使う。これも失敗したら俺の責任なんで。選手は、もうこのサインが出たら思い切ってやってくれっていうことは言いました。これは意外と、選手が俳優になってもらわないといけない。演技派、だからランナーでこの子演技うまそうだなって思ったらサイン出すし。この子演技下手そうだなって思ったら出せないような感じですね」とにおわせていた。

◆日本ハム清宮幸太郎内野手（23）が、自己最多8号ソロを放った。2点を追う7回の先頭、4番手近藤の4球目、149キロ直球を捉えた。右翼手が打球の行方を追うのを止めるほど、強烈な弾道のアーチを描いた。「（追加点を）取られたばかりだったので、なんとか塁に出るつもりで打席に入りました。最高の結果になってよかったです。3タテしたいので、絶対に逆転して勝ちたいです」とコメントした。6月8日DeNA戦以来の1発となった。

◆オリックスが接戦を制して、連敗を2で止めた。1日に山岡泰輔投手（26）、2日は山本由伸投手（23）で、まさかの連敗。この日は先発した山崎福也投手（29）が4回途中4安打2失点で降板したが、救援陣の奮闘もあり、勝ち切って借金3に戻した。打線のテコ入れにも成功した。この日は主砲のラオウこと杉本を17年以来5年ぶりに1番で起用するなど、オーダーを練った。打線は初回に3点を先取し、流れを引き寄せた。1点差に迫られた7回2死満塁からは3番安達が、貴重な追加点となる右前適時打を放ち、一塁ベース上で力強く拳を握った。2番手で登板した黒木が、18年以来4年ぶりの勝ち星を手にした。○...中嶋監督が3回2死一、三塁で本盗を許した山崎福に反省を求めた。わざとこけた一塁走者の石井を一、二塁間で挟む間に三塁走者の松本剛に生還された。「キャンプから（練習を）やってきたプレーなんでね。簡単にだまされると、ちょっとどうなの？　って思う」。BIGBOSSの奇襲にハマった左腕を4回途中2失点で代え、「（重盗対策などが）ピリっとしない理由なのかな」と嘆いた。

◆日本ハム清宮幸太郎内野手（23）が自己最多の1発を放つも、空砲に終わった。2点を追う7回の先頭。オリックス4番手近藤の4球目、ど真ん中に飛び込んできた149キロ直球を捉えた。「打った瞬間でした」。右翼手が打球を追うのを止めるほど、強烈な弾道のアーチを描いた。プロ5年目で自己最多の8号ソロ。18年から20年までの3シーズン（21年は1軍出場なし）は、全て7本塁打にとどまっていたが、ついに壁を越えた。それでも、まだ8号。「例年よりはペースが速いので、いつか出るかな～と思っていました。もっと打ちたいですね、やっぱり」と貪欲だった。発奮材料があった。この日は弟・福太郎（早大）の19歳の誕生日。試合前に祝福メッセージを送り「良かったです、打てて」と最高のプレゼントになった。6月8日DeNA戦以来の一撃で1点差に迫ったが、反撃もここまで。チームは同一カード3連勝とはならなかった。

◆日本ハム新庄監督がピリッとしない投手陣を嘆いた。先発の杉浦は試合開始から、わずか5球で先制点を許し、1回に3失点。救援陣も、勝負どころで踏ん張れない場面が目立つ。「今のファイターズに圧倒的なボールで抑えられる投手はいない。走者がいなくてもクイックなどをうまく使い、タイミングを外すピッチングが出来ないと、これからは使えない」と、投手陣に工夫を求めた。

◆オリックスが思い切った打線改造を成功させ、連敗を2で止めた。10安打で7得点。札幌遠征2試合で1点しか取れず、渋い顔が続いていた中嶋聡監督（53）は「停滞しているなら、変えないといけない。きょうはハマったかな」としたり顔だ。スタメン発表で札幌ドームがどよめいた。「1番ライト杉本」。昨季本塁打王の主砲ラオウこと杉本を、17年以来5年ぶりの先頭で起用。指揮官は「どうにか勢いを出したかった。『誰が1番打って勢いが出るのか』を考えたら、積極的にラオウが行くのが1番なのかなと」と明かした。期待通り、杉本はプレーボール初球を強振。「1打席目（一邪飛で）ダメだったですけどね。2打席目（カウント3－0から捕飛で）ダメだったですけどね！」。中嶋監督はそんな愛のムチも入れつつ、「よーいどんの初球に振っていける準備をしてくれたのは良い」と納得の表情。波及効果はいきなり初回に表れた。今季初の3番に入った安達が、1死二塁で杉浦から右翼へ先制二塁打。中川、マッカーシーも続いて3本のタイムリーを集中した。初回の3点先取は今季初めて。指揮官も「めったになかったんでね」としてやったりだ。安達は7回2死満塁でも2点差に広げる適時打を放った。左膝を痛めている影響で、1日の日本ハム戦は3回の守備で交代。指揮官は「（カード初戦で）あんなに早く代わったもんですからね。そろそろ仕事してもらわないと。強制的にあそこ（3番）に入れた」と笑った。ここ7試合で24打数1安打と沈んでいたラオウも1番で積極的に振った結果、4、5打席目に2安打をマーク。一気の復調モードで打線改造はいいことずくめの大当たりだ。新庄日本ハムは、足を使った奇策を連発して揺さぶってきたが、昨季のパ王者は動じず押し出した。借金3ながら首位ソフトバンクとは7ゲーム差で、3位西武とは2・5ゲーム差。残り66試合。7月反攻でまだまだ上を狙う。【真柴健】?○...中嶋監督が3回2死一、三塁で本盗を許した山崎福也投手に反省を求めた。わざところんだ一塁走者の石井を一、二塁間で挟む間に三塁走者の松本剛に生還された。「キャンプから（練習を）やってきたプレーなんでね。簡単にだまされると、ちょっとどうなの？　って思う」。BIGBOSSの奇襲にハマった左腕を4回途中2失点で代え、「（重盗対策などが）ピリっとしない理由なのかな」と嘆いた。▽オリックス安達（野手最年長の34歳が、今季初の3番で先制打を含む2安打2打点）「いつもと変わらず、つなぐ意識で。勝つことだけを意識した。チャンスで打てて良かった」

◆"BIGBOSSスペシャル"で反撃も、勝利にはつながらなかった。日本ハムが3回、トリックプレーを痛快に決めた。1－3で迎えた2死一、三塁の場面。一塁走者の石井が、つまずく演技で、マウンドにいるオリックス山崎福のけん制を誘った。一、二塁間にわざと挟まれてアウトになる間に、三走の松本剛が悠々とホームイン。記録は「盗塁死の間の得点」という、珍プレーになった。これまでに何度か非公開で確認してきたプレーで、新庄監督は「選手は俳優になってもらわないと」と演技力を求めていた。この日、見事に相手投手を惑わせた"主演"の石井は「条件がそろわないと成功しない。あんなにうまくいくとは思わなかったけど、成功して良かったです」と、ひと安心。しかし、5回の同点機ではスクイズとエンドランを失敗し「しっかり決めないといけなかった」と、猛省していた。

◆日本ハム清宮幸太郎内野手（23）が自己最多の1発を放ったが、空砲に終わった。オリックス13回戦（札幌ドーム）で2点を追う7回の先頭、右越え8号ソロ本塁打。6月8日DeNA戦以来の1発で1点差に詰め寄った。弟・福太郎の19歳の誕生日に花を添えるプロ5年目でのキャリア最多弾も、チームは同一カード3連勝とはならなかった。高くそびえ立っていた「7」の壁を越えた。2点を追う7回の先頭。清宮が強烈な弾道を描いた。全球直球でカウント2－1とされた4球目。ど真ん中に飛び込んできた149キロ直球を捉えた。「打った瞬間でした」。右翼手は打球を追うのを止め、スタンドインを確信した。プロ5年目で自己最多の8号ソロ。6月8日DeNA戦で最多に並んだときには「とっとと超えたいです」と切望していた。1年目の18年から20年まで3シーズン（21年は1軍出場なし）はいずれも7本だったが、ついに更新。ただ、「例年より（本塁打の）ペースが速いので、いつか出るかな～と思っていました。もっと打ちたいですね、やっぱり」と、満足はしない。兄として頼もしい姿を見せた。この日は弟福太郎の19歳の誕生日。普段は所属する早大野球部の話をしてくれるという弟に試合前に祝福メッセージを送り、気合を入れ直した。試合後は開口一番「今日、弟の誕生日なんですよ。良かったです、打てて。もう大学生なので。早いっすね」と目を細めた。もちろん、清宮にも大きな1発だ。「弟の誕生日っていうのもそうですけど、単純に今日はめっちゃ打ちたかった」。約1カ月ぶりの快音は、日々の試行錯誤の成果だ。昨オフからスイング改良に着手。感覚と動きを擦り合わせる作業に悪戦苦闘しながら、理想のスイングを追い求める。「打ちに行ったときに、しっかりグリップが（右足側に）残るように。一番はそこかなと思います」。清宮の1発も反撃及ばず、接戦を落とした。アマチュア時代からソロアーチが多く、得点圏での勝負強さが課題と自覚している。「やっぱりクイックが違うところだと思う。今日はクイックが急に来ての本塁打だった。あんな感じで打てれば」と糧にした。チームは5日からロッテ、ソフトバンクとビジター6連戦。夏本番、爽快なアーチで勝利へ導きたい。【田中彩友美】

◆オリックスが一回に安達、中川圭らの適時打で３点を先制。七回に安達の適時打、九回に吉田正の３点二塁打で加点した。２番手の黒木が４年ぶりの白星。日本ハムは七回に清宮が自己最多８号ソロを放つも、救援陣が粘れなかった。

◆７人継投も実らず、今季３度目の同一カード３連勝を逃した日本ハム・新庄剛志監督（５０）は球団広報を通じて「今のファイターズに圧倒的なボールで抑えられる投手はいない。ランナーがいなくてもクイックなどをうまく使い、（打者の）タイミングを外すピッチングができないとこれからは使えない」と厳しいコメントを残した。これまでも投手陣の投球フォームやリズムの単調さを再三指摘しており、改めて〝改善〟を求めた。

◆日本ハムの清宮が七回に自己最多の８号ソロを放った。１４９キロの直球を右翼席中段まで運び、１年目から３年連続で記録した７本塁打を更新。弟の誕生日に節目のアーチをかけ「いつか出るかなと思っていたけど、打てて良かったです」とほほえんだ。オフからスイング改良に取り組んでおり、現在は右足を踏み出した際にグリップを高く保って〝間〟をつくれるかが一番の課題。この日は相手のクイックモーションに対応し「あんな感じで得点圏の時も打てればいい」と手応えを示した。

◆日本ハムが三回、２点差に迫ってなお２死一、三塁の場面で対左投手用の作戦を発動した。一塁走者の石井がよろける演技でけん制を誘い、同時に背後で三塁走者の松本剛がスタート。一二塁間の挟殺プレーの間に悠々と生還した。「無安打で１点を取る野球」を掲げる新庄監督が練習を一部非公開にして練ってきた秘策の一つ。「選手が俳優になってもらわないといけない」という要望に応えた石井は「あんなにうまくいくとは思わなかったけど、成功して良かった」と安堵した。

◆２試合連続で拙攻だったオリックスは打順の入れ替えが奏功した。一回は２番に入った福田が二塁打を放ち、今季初の３番となった安達が先制打。これで打線に火が付いていきなり３点を先行し、中嶋監督は「停滞しているのなら変えないといけない。きょうははまったかな」としたり顔だった。交流戦首位打者の勢いに陰りが見えていた杉本は、今季初めて１番で起用し、複数安打。監督は「積極的にいくのが一番だと思った。これで何かを感じてくれたらいい」と狙いを語った。

◆温めてきた〝シン・新庄スペシャル〟を、日本ハムが初披露した。１－３の三回２死一、三塁。杉谷の打席で、リードを取る一塁走者・石井がよろめいて両手を地面に着く。山崎福は誘発される形で牽制（けんせい）球を一塁に投げ、同時に三塁走者・松本剛が本塁へスタート。一、二塁間の挟殺プレーとなる間に悠々と生還した。） 実は、石井の動きは全て演技。６月１４日と今月１日の非公開練習で繰り返していた秘策だった。新庄監督は「選手に俳優になってもらわないといけない新たな作戦。『演技がうまそうだな』と思った走者だったら、サインを出す。成功したら面白いけど、失敗したらアホかってね。まあ、見ていてください」と匂わせていた。一走の動きが目に入る左投手なら、条件反射で一塁に投げると読んでの作戦決行だった。〝主演男優賞〟級の転ぶふりで見事、ハイリスク・ハイリターンの作戦を成功させた石井は「あんなにうまくいくとは思わなかった」とニヤリ。負けても、やはりビッグボス采配は面白い。（東山貴実）