1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
DeNA | 1 | 2 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 6 | 11 | 0 | 2 |
ヤクルト | 0 | 1 | 2 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 9 | 0 | 1 |
勝利投手:今永 昇太(4勝2敗0S) (セーブ:山﨑 康晃(0勝2敗16S)) 敗戦投手:高梨 裕稔(5勝4敗0S) 本塁打 |

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◆DeNAは初回、佐野のソロが飛び出し、幸先良く1点を先制する。3-3で迎えた4回表には、1死二塁の好機からソトが適時打を放ち、勝ち越しに成功した。投げては、先発・今永が7回途中4失点で今季4勝目。敗れたヤクルトは、先発・高梨が試合をつくれなかった。
◆DeNA今永昇太投手(28)が1日、チームの4連勝をかけ、ヤクルト戦の先発マウンドに上がる。6月7日の日本ハム戦でノーヒットノーランを達成したが、リーグ戦再開後の2試合は敗戦。今季初のヤクルト戦に向け「ホームラン打者がそろっているので、とにかく味方の点よりも1点でも少なく抑えられるように」と意気込んだ。首位を独走するヤクルトを除き、リーグで唯一、自力優勝が残る。敗れれば、2リーグ制後最短のマジック点灯となる重圧もかかる中、エースが阻止する。
◆ヤクルトが、2リーグ制以降、最短の優勝マジック点灯へ、唯一自力優勝の可能性を残すDeNAと直接対決する。本拠地神宮に戻り、先発は今季5勝(3敗)の高梨裕稔投手(31)。ヤクルトは勝利すれば優勝マジック54が点灯する。さらに巨人が広島に敗れた場合は優勝マジック53が点灯。2リーグ制以降、これまでの最短は1965年南海の7月6日で、ヤクルトが更新すれば57年ぶりの最短記録になる。両リーグ最速で50勝に到達したヤクルトは、6月を19勝4敗で終了。月間19勝は02年8月(19勝5敗2分け)に並ぶ球団タイ記録で、月間貯金15は球団新記録になった。
◆DeNAネフタリ・ソト内野手(33)が、周囲をヒヤリとさせた。5回1死一塁の守備。ヤクルト1番塩見の右越え二塁打のカットプレーに入って、二塁牧からのボールを捕球後、着地する際に左足を気にする動きを見せた。田中内野守備走塁コーチ、トレーナーとベンチに引き揚げ、治療後に再び、小走りで一塁の守備位置に戻った。この日、打席では1点リードの2回無死一塁から中堅バックスクリーン右へ7号2ラン。同点とされた直後の4回1死二塁には勝ち越しの適時打を放った。
◆DeNA佐野恵太外野手が、3年連続の2ケタアーチに到達した。1回2死、1ボールからの直球を右翼席に運んだ。2試合ぶりの10号に、ベンチ前でチームメートの桑原、森と本塁打パフォーマンスの「デスターシャ」を決めた。「自分のスイングでしっかり捉えることができました。先制することができ、良かったデスターシャ!」と恒例の本塁打コメントを残した。自身3試合連続で1回に打点を挙げた。6月29日の阪神戦で1死一塁から一時逆転の9号2ラン。同30日の同戦では、先制の中前適時打を放った。今季は5月に月間打率3割9分6厘、6月は同3割2分をマークするなど、試合前時点でリーグ1位の打率3割2分1厘と高打率をキープ。キャプテンの1発が打線に勢いをつけ、先発の高梨から5点を奪った。【久保賢吾】
◆ヤクルトがDeNAに競り負けて連勝が4でストップ。2リーグ制後最速となる優勝マジックの点灯はお預けとなった。序盤から点の取り合いとなった。先発高梨は、1回2死から佐野に10号ソロ、2回無死一塁からソトに7号2ランを浴び、3点のリードを許した。それでもすぐに取り返すのが今季のヤクルトの粘り強さ。2回1死、オスナがDeNA今永の4球目を左翼席へ9号ソロ。3回には2死一塁から山崎が右翼フェンス直撃の適時三塁打。続く山田も左前適時打を放ち、3-3の同点に追いついた。しかし高梨が踏ん張れなかった。4回には1死二塁からソトに適時打を浴びて勝ち越しを許すと、5回1死二塁から大田に適時打を浴び、2点のリードを許した。前回登板の6月23日中日戦では移籍後初の完封勝利を挙げた右腕だったが、5回9安打5失点で無念の降板となった。ヤクルトは5回、山崎の中犠飛で1点差に迫ったが、終盤の好機であと1本が出なかった。
◆DeNAが、ヤクルトに競り勝ち、優勝マジック点灯を阻止した。1回に佐野が先制の10号ソロを放ち、2回にはソトが7号2ランで追加点。3回に追いつかれたが、同点の4回にソトが勝ち越しの適時打、大田の適時打でリードを広げた。9回にも1点を追加した。守っては、先発の今永が7回途中4失点の粘りの投球。7回2死一、二塁のピンチを田中健が断ち、8回はクリスキー、9回は山崎が16セーブ目で締めた。チームは4連勝を飾って、借金を5に減らし、首位ヤクルトとの差を15・5ゲーム差とした。ヤクルトのマジック点灯の阻止について、三浦監督は「(意識は)ないですよ。選手たちからもそういう言葉は出てこないです。うちは明日、勝っていくだけです」と力を込めた。?▽DeNAソト(7号2ランと決勝の適時打で勝利に貢献)「(本塁打は)すごくいい感触でした。今永のために援護できて、うれしかったです」
◆ヤクルトは終盤の好機にあと1本が出ず、DeNAに競り負けて連勝が4でストップ。2リーグ制後最速となる優勝マジック点灯は、2日以降にお預けとなった。DeNAエース今永から4点を奪ったが、1点を追う7回2死一、二塁で山崎が遊ゴロ、8回2死二、三塁では内山壮が空振り三振。高津監督は「今永投手から4点取ったわけなので、勝ちたかったっていうのは正直なところですね」と冷静に振り返った。それでも収穫もあった。高卒4年目の右サイドスロー市川が、1点ビハインドの9回からプロ初登板。1点は失ったが、得意のけん制でアウトを奪うなど、打者4人に対し持ち味を見せた。2軍監督時代から見てきた指揮官は「ここまで成長してくれたかと思うとすごくうれしく思いました。また1歩1歩ずつ前進していってほしいですね」と、さらなる成長を期待した。▽ヤクルト山崎(3回2死一塁から適時三塁打)「塩見が塁に残ってくれたので後ろにつなぐ意識で打席に入りました。その意識が良い結果につながってくれました」▽ヤクルト高梨(5回9安打5失点で4敗目)「野手の方に点を取ってもらったにもかかわらず、リズム良く投げることが出来ませんでした。反省点の多い登板になりました」?◆マジックメモ ヤクルトが敗れ、優勝マジックナンバー点灯は最短2日に延びた。2日の点灯条件はヤクルトがDeNAに○でM53が出る。5日までに点灯すれば、2リーグ制後の最短M点灯日(65年南海の7月6日)を更新する。
◆DeNA今永昇太投手(28)が、エースの意地の投球で今季4勝目を挙げ、ヤクルトのマジック点灯を阻止した。2連投の伊勢、3連投のエスコバーを休養させる方針の中、我慢強くイニングを重ね、6回2/3 4失点でバトンを渡した。イニング途中での交代に「悔しいです」としながら、「大量援護、いい守備にも助けられたし、これで勝ちがつくのはありがたすぎます」と感謝した。勝利への最大のポイントとなる"村神様"のバットを沈黙させた。「いいところに投げたから抑えられたっていう打者ではないし、その領域にいない打者」と表現した村上を3打席連続で凡退。8安打を浴びても、粘り切れた1つの要因だった。「嶺井さんとはやることをやって、打たれたらしょうがないという話をした。チームで徹底すべきことはできた」と話した。リーグ戦再開後、2戦連続で黒星を喫し、苦しむ今永を救ったのは桑原の言葉だった。ロッカールームでチームメートに2連敗したことを自虐的に話していると「自分で自分のことだけはバカにするな」と言われた。「すごくいい言葉だと思った」。自身通算50勝目の白星を挙げ、チームの4連勝に貢献。「とにかく勝ちを積み重ねていきたいです」とすぐに次の1勝に視線を向けた。【久保賢吾】▽DeNA三浦監督(ヤクルトのマジック点灯阻止に)「うちはまた明日、勝っていくだけです」
◆DeNAは、1日のヤクルト戦に勝利し、2リーグ制後最速の優勝マジック点灯を阻止した。6月最後の週末の広島戦で3タテを喫し、週明けの阪神戦に3連勝。前夜の勝利で今季2度目の4連勝を飾った。ファンの方なら、ピンと来た方もいるだろう。2カード目の相手が中日から阪神に変わったが、3連敗からの4連勝はシーズン開幕の時と同じ流れである。当時は、3月最後の週末の広島戦で3タテを喫し、週明けの中日戦で3連勝。4月1日のヤクルト戦で4連勝とした。今日2日の先発はDeNAが浜口で、ヤクルトがサイスニード。4月2日のヤクルト戦ではサヨナラ負けで連勝が止まったが、今季初の5連勝で勢いに乗れるか。
◆DeNAがアーチ攻勢で3点を先取した。まずは一回2死走者なしから、3番・佐野が右翼席へ10号ソロ。2020年のレギュラー定着後、3年連続の2桁本塁打に到達し「自分のスイングでしっかり捉えることができた。先制することができ、良かったデスターシャ!」と拳を握った。さらに二回は先頭の宮崎が右前打で出塁し、続く6番・ソトが中越えに7号2ラン。4月から約2カ月本塁打なしと苦しんだ助っ人が、復調の兆しを見せた。負ければヤクルトにマジックが点灯する一戦で、DeNAが3点を先取した。
◆優勝へのマジックナンバーに〝王手〟をかけているヤクルトは3点を追う二回に1死から5番・オスナが左越え9号ソロを放ち、1点を返した。三回には2死一塁から山崎が右翼フェンス直撃の適時三塁打、続く山田が左前適時打で同点に追いついた。ヤクルトはこの試合に勝てば、2リーグ制(1950年)以降最速で優勝へのマジックナンバーが点灯する。
◆DeNAは2日のヤクルト戦に浜口遥大投手(27)が先発する。試合前の練習で準備を整えた。今季はここまで2勝3敗で、同カードは今季初登板。首位チームとの対決に「チーム全体がいい状態にあると思う。どこからでも点を取れる打線。つながりや長打もある印象」と警戒した。自身3連敗中だけに「長い回を投げたい気持ちもあるが、チームが勝っている状態でつなげるように、まずはそれだけ考えて投げたい」と気合を入れた。
◆〝大抜擢(ばってき)〟から2年、押しも押されもせぬ不動のレギュラーへと成長した。DeNA・佐野が一回、右越えの10号ソロ。2020年の主将就任後、3年連続の2桁本塁打に到達した。「自分のスイングでしっかり捉えることができた。先制することができ、良かったデスターシャ!」。チームのゲーム愛好家たちの間で流行している、ゲーム実況などを配信するYouTubeチャンネル「サワヤンゲームズ」のせりふを交えて喜びを表現した。一回、1、2番が凡退し迎えた第1打席。1ボールからの2球目、甘く入った143キロ直球を逃さず振り抜いた。美しい放物線を描いた打球は、ヤクルトファンが陣取る右翼席最前列へと吸い込まれた。2016年秋のドラフトで、支配下選手87人中84番目、セ・リーグでは最後となる9位指名を受けた。下位指名からはい上がり、代打の切り札として1軍でも結果を残した。迎えた4年目の20年。ラミレス前監督に素質を見いだされ、レギュラー未経験のまま、米大リーグに挑戦した筒香の後任の主将&4番に任命された。重荷すぎるのでは、という周囲の声にも「こんなチャンスはない。ありがたいこと」と前向きに捉えた佐野は、重圧をはねのけ堂々の成績をマーク。抜擢の声は、すっかり聞かれなくなった。(浜浦日向)
◆2日のDeNA戦に先発するヤクルト・サイスニード投手(29)は、神宮外苑でダッシュなどで調整した。来日2年目の今季は11試合に登板し4勝2敗、防御率3・71。同戦は4月30日の対戦で6回無失点と好投し勝利している。「自分の仕事はチームが勝てる機会を与えること。チームが勝てればベスト」とフォアザチームの精神を持つ助っ人右腕が、5勝目を狙う。
◆ヤクルトは連勝が4で止まった。序盤に3点をリードされ、三回に追いついたものの、先発の高梨が四回にソトに左前適時打、五回に大田が中前適時打を許すなど5回9安打5失点で4敗目(5勝)を喫した。ヤクルトはこの試合に勝てば2リーグ制(1950年)以降最速で優勝へのマジックナンバーが点灯していたが、2日以降に持ち越しとなった。7月に突入して暑さがさらに厳しくなる中、陽気な助っ人が調子を上げてきた。オスナが0―3の二回に9号ソロを放った。「3点差あったので、早いイニングで1点でも返したかった。良い角度で上がってくれました」カウント1―2から、DeNA先発・今永の真ん中のチェンジアップを思い切り振り抜いた。高々と舞い上がった打球は左翼席に着弾。いつものように胸付近でハートを作る〝オスナポーズ〟をしてダイヤモンドを一周した。好調を維持している。試合前時点で打率・254だが、直近5試合では打率・500(22打数11安打)。開幕直後は不振でスタメンを外れることもあったが、早出で打撃練習をするなど試行錯誤を繰り返し、状態を上げてきた。破竹の勢いでV2に向かっている。チームは交流戦優勝を果たすと、その勢いは止まることなく6月は2002年8月の球団記録に並ぶ月間最多の19勝。両リーグ最速で50勝にも到達した。ヤクルトの両リーグ50勝一番乗りはリーグ優勝した97年以来25年ぶり2度目。74試合時点での50勝到達は、95年の80試合を抜く球団最速となった。「暑くなって投手もしんどい時期になりますし、そこは打線がカバーするようなチーム状態になってくれたらいい」と話している高津監督。来日2年目の助っ人を筆頭に真夏に向けて力を発揮してきた。(森祥太郎)
◆DeNAが競り勝って今季2度目の4連勝。3―3の四回1死二塁からソトの左安打で勝ち越し、五回1死二塁では大田が中前適時打を放った。今永は6回2/3を4失点で4勝目。ヤクルトは高梨が打ち込まれ、連勝が4で止まった。
◆ヤクルト・市川悠太投手(21)が4―5の九回から4番手でマウンドへ。高知・明徳義塾高から入団4年目にしてプロ初登板を果たした。先頭・宮崎に三塁線を破る二塁打を浴びると代走・柴田に代わり、その後、暴投で三塁へ。ソトには四球で歩かせたが、代走で出場した神里はけん制で初めてのアウトに。森に対してはオスナのフィルダースチョイスがあり、その間に1点を献上したが、最後は嶺井を遊撃への併殺に打ち取り、18球で1回1安打1失点の内容だった。リリースポイントの低い変則フォームが特徴で最速149キロの直球と、キレのあるスライダーが持ち味の右腕。今季はイースタン・リーグで主に先発として13試合に登板し、4勝6敗、防御率3・64の成績を残していた。
◆DeNAの佐野が3年連続2桁となる10号ソロを放った。一回2死で1ボールから高梨の速球をフォロースルーの大きいスイングで右翼席へ運び「自分のスイングでしっかり捉えることができた」と胸を張った。3試合連続で一回に打点を挙げ、打率3割2分でリーグトップを維持。三浦監督は「状態もいいし、勢いづける本塁打だった。主将としてチームを引っ張ってくれている」と目を細めた。
◆DeNA・ソトが二回に中越えの7号2ラン。「高めだったけど、しっかり捉えられた。すごくいい感触で、当たった瞬間に本塁打を確信した」と胸を張った。五回の守備では送球を捕球した際に左足首を痛めるアクシデントもあったが、ベンチで治療を受けてプレー続行を志願。「少し痛みはあったけど、プレーを続けられたので問題ない」と2安打3打点で勝利に貢献した。◆五回の適時打にDeNA・大田 「前の打席でつなぐことができなかったので、ランナーをかえすことができよかった」
◆セ・リーグ首位のヤクルトは惜敗で連勝が4でストップ。勝てば点灯していた優勝へのマジックナンバーは2日以降に持ち越された。2日の点灯条件は、セ・リーグでヤクルト以外に自力優勝の可能性が残るDeNAに勝った場合のみで、他球団の結果にかかわらず「53」が点灯する。2リーグ制(1950年)以降、最速の点灯日は65年の南海が記録した7月6日。ヤクルトの最速点灯は2001年8月16日。
◆勝てば点灯していた優勝へのマジックナンバーはお預けとなった。セ・リーグ首位のヤクルトは惜敗で連勝が4でストップ。高津臣吾監督(53)は序盤から追いかける展開に「流れはよくなかった。非常に難しかった」と振り返ったうえで、勝利への強い執念を口にした。) 「今永投手から4点取ったわけなので、やっぱり勝ちにつなげたかった。しっかり対策を練って、その通り実行できて点を取れたので、勝ちたかったというのが正直なところ。五回までに4点取っていたら、勝たないといけないでしょうね」離されても追いつき、追い越す。粘り強さが高津ヤクルトの真骨頂だけに、好機であと一本がほしかった。DeNAのエース左腕から、二回にオスナが左越えへ9号ソロ、三回に山崎が右翼フェンス直撃の適時三塁打、山田が左前適時打を放って一時同点。五回は山崎の犠飛で1点差に詰め寄ったが、次の1点が遠かった。七回は2死一、二塁として今永を降板させたが、田中健の前に山崎が遊ゴロ。八回はクリスキーの暴投などで2死二、三塁としたが、内山壮が空振り三振に倒れた。ともに先頭が出塁していただけに指揮官は「そこからが難しい。つないでとは思ったけど」と表情を曇らせた。4番・村上は2試合連続の無安打に終わった。5月10―11日以来、連敗がないヤクルト。2日のDeNA戦に勝てば、優勝へのマジックナンバー「53」が2リーグ制(1950年)以降、最速で点灯する。(赤尾裕希)
◆DeNAは1日、ヤクルト10回戦(神宮)に6―4で勝利。先発の今永昇太投手(28)が七回途中8安打4失点と粘り、今季4勝目。無安打無得点試合を達成した6月7日の日本ハム戦以来となる白星で通算50勝を達成した。チームは4連勝で、首位・ヤクルトのマジック点灯を阻止。3位・広島との1・5ゲーム差をキープし、2位・巨人に3ゲーム差と迫った。どれだけ打たれても、逆転は許さなかった。今永が、ヤクルトの強力打線を相手に耐えしのぎ、プロ7年目で50個目の白星を積み上げた。「50勝という数字はもちろん通過点だけど、プロ入りのときにその数字を想像できていない自分もいた。こういう内容ですが、勝ちがついて、節目の勝利になったことは心の底から喜びたい」前夜までにエスコバーが3連投、伊勢も2連投で、三浦監督は試合前の時点で勝ちパターン2人の休養を決めていた。その中でエースが8安打を浴びながらも、村上を無安打に封じるなど要所を締めて七回途中まで投げ、救援陣も無失点でつないだ。 6月7日の日本ハム戦で自身初のノーヒットノーランを達成した。しかし、その後は2試合連続の大量失点で降板。大記録達成を喜んでくれた父・孝司さん(享年71)の訃報が20日に球団から発表されていた。「この2週間はものすごく精神的にも苦しい、不安の中で過ごしていた」と振り返った。それでも、エースは「落ち込んだ姿は見せてはいけない」と気丈に振る舞った。周囲に気を使わせないように、仲間の前で「2週間打たれているから」と自虐的に話していたとき、同学年の桑原に声を掛けられた。『ナガ(今永)、自分で自分のことだけはバカにすんな』ハッとさせられた。「こうやって打たれていても、周りの人は見ている。そういう言動はやってはいけないなと」。もう一度、己と向き合い、覚悟を持ってマウンドに上がった。苦しむエースをナインが一丸となって援護。チームは4連勝で、勝てば優勝マジックが点灯していたヤクルトの勢いを食い止めた。「とにかく勝ちを積み重ねるしかない。結果と行動が伴うような、そんな選手になっていきたい」と今永。〝横浜反撃〟はここからだ。(浜浦日向)
◆DeNA・佐野恵太外野手(27)が一回に右翼席へ先制の10号ソロ。2020年のレギュラー定着後、3年連続の2桁本塁打をマークし「自分のスイングでしっかり捉えることができた」とうなずいた。明大から2016年秋のドラフトで、支配下選手87人中84番目、セ・リーグでは最後となる9位指名を受け入団。そこからはい上がり、4年目にレギュラー未経験のまま、筒香の後を受けて主将&4番を任されると、初の首位打者を獲得し不動の地位を築き上げた。打率・320はリーグトップ。強烈な先制パンチでヤクルトのマジック点灯を阻み、打点、本塁打は同1位で三冠王も視野に入れるヤクルト・村上の先を走っている。三浦監督も「いい勢いをつける本塁打。主将としてチームを引っ張ってくれている」と目を細めた。
◆ヤクルト・高梨は悪いところが出た。ボールに勢いはあるものの、高く浮いたところをつかまって長打を浴びた。イニングを重ねても修正できないままで、5回69球での降板は仕方ない。打線は三冠王の期待がかかる村上が、2試合連続で無安打に終わった。バットは相変わらず振れているし、フォームは崩れていない。調子が良くても結果が伴わないことはある。一本出れば、また固め打ちするだろう。敗れたとはいえ、最後まで勝利へのこだわりを強く感じた。一つのアウト、セーフに対する選手やベンチの表情、一塁への全力疾走、守りで打球に食らいつく執念...。ついでにいうと、一回に佐野の先制弾が飛び込んだ右翼席のファンは、帽子をたたきつけて悔しがっていた。優勝へのマジックナンバー点灯は時間の問題。つば九郎がイニングの合間に挑戦しているパフォーマンス「空中くるりんぱ」が、今季中に初めて成功するとみた。チームにはそのくらい、勢いがある。(本紙専属評論家)
<セ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
ヤクルト |
50 | 24 | 1 | 0.676 (↓0.009) | - (-) |
68 | 342 (+4) | 259 (+6) | 91 (+1) | 52 (-) |
0.256 (-) | 3.030 (↓0.04) |
2 (-) |
巨人 |
40 | 39 | 0 | 0.506 (↓0.007) | 12.5 (-) |
64 | 315 (+3) | 337 (+5) | 85 (-) | 37 (-) |
0.248 (-) | 3.850 (↓0.02) |
3 (-) |
広島 |
36 | 38 | 3 | 0.486 (↑0.007) | 14 (↑1) |
66 | 287 (+5) | 291 (+3) | 38 (+1) | 14 (+1) |
0.256 (-) | 3.460 (↑0.01) |
4 (-) |
DeNA |
33 | 38 | 0 | 0.465 (↑0.008) | 15.5 (↑1) |
72 | 254 (+6) | 298 (+4) | 55 (+2) | 25 (-) |
0.251 (↑0.001) | 3.770 (↓0.01) |
5 (-) |
阪神 |
34 | 42 | 2 | 0.447 (↓0.006) | 17 (-) |
65 | 263 (+1) | 239 (+3) | 51 (-) | 61 (+1) |
0.239 (-) | 2.870 (↓0.01) |
6 (-) |
中日 |
32 | 42 | 0 | 0.432 (↑0.007) | 18 (↑1) |
69 | 219 (+3) | 293 (+1) | 40 (+2) | 24 (-) |
0.248 (-) | 3.800 (↑0.04) |
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