DeNA(☆6対2★)阪神 =リーグ戦11回戦(2022.06.28)・横浜スタジアム=
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阪神
2000000002610
DeNA
00201300X6721
勝利投手:大貫 晋一(5勝3敗0S)
敗戦投手:西 勇輝(4勝6敗0S)

本塁打
【DeNA】ソト(6号・5回裏ソロ)

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◆DeNAは2点を追う3回裏、代打・桑原の適時打で同点とする。そのまま迎えた5回にソトのソロで勝ち越しに成功すると、続く6回には大和とソトの連続適時打でリードを広げた。投げては、先発・大貫が7回2失点の力投で今季5勝目。敗れた阪神は、先発・西勇が精彩を欠いた。

◆3連勝中の阪神が、試合開始わずか4分の速攻劇で先制した。この日、26歳の誕生日を迎えた1番中野拓夢内野手が、中越えの二塁打で出塁。2番島田海吏外野手(26)が右前打で続き、右翼楠本が打球処理にもたつく間に中野が先制のホームを踏んだ。その後1死三塁となり、4番佐藤輝明内野手(23)が中犠飛を放ち2点目。「浅いフライでしたが島田さんがよく走ってくれました。島田さんに感謝です。ありがとうなぎ」。三塁走者島田のあだ名である「うなぎ」にかけ、ユーモアあるコメントで先輩に感謝。DeNA先発大貫の立ち上がりを襲い主導権を握った。阪神はこの試合に勝てば、開幕直後を除くと最少の借金3となる。

◆サッカーJ1横浜の水沼宏太(32)が、DeNA-阪神11回戦(横浜)でセレモニアルピッチを務めた。打席に立った楠本を相手に、ノーバウンド投球を披露。スタンドから大きな拍手が起こった。水沼は「なかなかない経験をさせていただき、ありがとうございました。いざバッターボックスへ楠本選手が入ると『当てないようにしないといけないな』という思いで、逆方向へ投げてしまいました。結果としては、キャッチャーまで届いたのでよかったです!」とコメントした。今回の阪神3連戦は、「I☆YOKOHAMA SERIES」と題し、J1横浜とのコラボイベントが開催される。水沼は「『I☆YOKOHAMA SERIES』として、横浜を盛り上げるために貴重なコラボなので、両チームが優勝して、これから一緒に横浜を盛り上げていきましょう!」と共闘を誓った。

◆阪神近本光司外野手(26)が、自己最長をさらに更新する24試合連続安打をマークした。3回2死一塁の第2打席、大貫の低め137キロ変化球を捉え、右前に運んだ。24試合連続安打は、球団では97年和田豊と並び球団5位タイとなった。?◆阪神の連続試合安打上位1位=30試合 マートン(11年)2位=28試合 桧山進次郎(01年)3位=26試合 大豊泰昭(99年)4位=25試合 バース(83年)5位=24試合 和田豊(97年)、近本光司(22年)

◆DeNA三浦監督が、序盤の3回に代打桑原の勝負手を打って、同点に追いついた。2点を追いかける3回2死二、三塁。1回、3回と右翼の守備で2失策を犯した2番楠本に代打桑原を起用。同点の2点適時二塁打を放ち、采配が的中した。桑原は「1点ずつ、そして後ろにつなぐ気持ちで打席に入りました。同点のランナーをかえすことができて、良かったです」とコメントした。 相手先発の西勇は今季、試合前の時点でリーグ2位の防御率1・99と安定感抜群。4月5日の対戦では完封負けを喫した。楠本は今季、開幕スタメンを奪取し、飛躍を遂げるが、この日は守備でやや精彩を欠き、思い切った決断を下したとみられる。5回にはソトが6号ソロを放ち、勝ち越しに成功。6回にも大和の適時打、ソトの2点適時二塁打で追加点を奪って、西勇をKOした。【久保賢吾】

◆阪神西勇輝投手(31)が6回途中6失点で降板した。初回に2点の援護をもらい、2回まで完全投球の立ち上がり。だが3回2死二、三塁で代打の桑原に中越えの適時二塁打を打たれ、同点に追いつかれた。5回には先頭のソトに勝ち越しの6号ソロを被弾。さらに6回には2死二塁で宮崎を敬遠しながら、続く大和に適時打。ソトにも右翼フェンス直撃の適時二塁打を許し、今季ワーストの6失点でマウンドを降りた。チームの4連勝を託され「最善を尽くしてマウンドに上がるだけ」と気合を込めていたが、DeNA打線に屈した。

◆DeNA大和内野手(34)が、阪神の敬遠策に闘志をたぎらせ、「得点圏の鬼」の本領を発揮した。1点リードの6回2死二塁、5番宮崎が申告敬遠で歩かされ、2死一、二塁で打席へ。1ボールから中前適時打を放った。試合前時点で、得点圏打率3割6分6厘の勝負強さを誇る大和は「目の前で敬遠されて、スイッチが入りました。貴重な追加点を奪うことができ、うれしいです!」とコメントした。

◆阪神の連勝は「3」でストップした。先発した西勇輝投手(31)が6回途中、今季ワースト6失点と打ち込まれ、6敗目を喫した。試合の主導権を握ったのは阪神だった。初回に1番中野が右中間を破る二塁打で出塁。続く島田が右前打を放ち、右翼手楠本がお手玉する間に中野が先制の本塁を踏んだ。1死三塁からは佐藤輝の中犠飛で2点目を追加した。2点リードのまま迎えた3回は、1死から中野がボテボテの捕手への内野安打で出塁し、2死一塁から近本が24試合連続ヒットとなる右前打でチャンスを拡大。しかし佐藤輝が二ゴロに倒れ、追加点を奪えなかった。3回裏に西勇が先頭のソト、嶺井に連打を浴び、2死二、三塁から代打桑原に中堅越えの2点適時打で同点に追いつかれた。5回には先頭のソトに右越えのソロを被弾。6回は2死一、二塁から大和に中前タイムリーを許し、なおも一、三塁からソトに右翼フェンス直撃の2点適時二塁打を浴びたところで降板。先週21日の5回5失点だった広島戦に続き、2試合連続でKOとなった。阪神は4回以降打線が沈黙し、連続の2桁安打は5試合でストップ。敵地6連戦の初戦を落とした。

◆DeNAが、投打ががっちりかみ合って、連敗を3で止めた。2点ビハインドの3回2死二、三塁から、代打桑原が同点の2点適時二塁打。5回にソトの6号ソロで勝ち越し、6回にも大和の適時打、ソトの2点適時二塁打で追加点を挙げた。守っては、先発大貫が7回2失点と好投し、今季5勝目。8回からはエスコバー、山崎の「勝利の方程式」で試合を締めた。今回の阪神3連戦は、「I☆YOKOHAMA SERIES」と題し、J1横浜とのコラボイベントを開催。その初戦を白星で飾った。

◆阪神の連勝は「3」でストップした。初回に2点を先制したが、その後は打線が沈黙。西勇輝投手(31)が今季ワースト6失点と打ち込まれ、6敗目。矢野燿大監督(53)の一問一答は以下の通り。-西勇は立ち上がりは良かった「普通じゃないかな」-西勇は2試合連続で多く失点する形に「粘り切れないところは出てしまったかな。あそこを粘るのが持ち味だと思うんで」-要所で球が中に入ってしまう「そりゃあ勝負だから中に入ることもあるけど、それを減らしていかないとね。三振をバッタバッタ取るタイプじゃないので、制球とか球の切れは大事になる。1年間ずっといいことは難しいけど、経験もあるし、修正していくしかない」-打線は初回の流れのまま行きたかった「この前の中日戦もそうやけど、その後なかなか追加点が取れず、向こうに流れがいったかな。この球場、やっぱり狭いんでね。今日もフォローの風が吹いてるし。投手にとってはなかなか難しい球場だけど、それは同じ条件。もっと点を取らないと、こういうゲームになっちゃう」-初回は足を絡めたいい攻撃「島田も見事やったし、足をしっかり使えたのも良かった。それは別に特別なことじゃない。でも、当たり前にできるってことはレベルも上がっていると思う」-佐藤輝は9回の1本が明日につながる「本人がつなげるしかないやろ」-初回に犠飛もあったが、佐藤輝の状態は「あれはランナーをかえしてくれればいい。すごく(状態が)いいわけじゃないけど、なんとかできる、粘れるっていうのが今年成長できている部分」

◆阪神石井大智投手(24)が連続無失点試合を11に伸ばした。先発・西勇の6回途中6失点降板後、2死二塁で救援。嶺井を中飛に打ち取って追加点を許さず。7回は先頭の戸柱に死球を与えたが、続く3人を抑えた。「6回の登板は、このバッターを必ず抑えるという強い気持ちで臨みました。7回はデッドボールこそありましたが、無失点で終えることができてよかったです」。劣勢で投げることが多いが、好投を続けている。▽阪神斎藤(8回の1イニングを3者凡退)「勝負を焦らずに自分も落ち着いて投げることができました。(緩急を使う)今日の1つのピッチングを今後の糧にしてやっていきたいです」

◆阪神中野拓夢内野手が幸先よく26歳のスタートを切った。誕生日に「1番遊撃」で先発し、初回先頭でいきなり中越えの二塁打。島田の右前打に敵失が絡み、プレーボールわずか4分で先制のホームを踏んだ。昨年チームとして相性が悪かった大貫に速攻アタック。2点先取の足がかりをつくる完璧なリードオフだった。3回にも内野安打でチーム唯一の2安打をマークした。「初回の1打席目にはこだわりを持っている。なんとかチームに勢いをもたらしたいと思っている。勝ちには結びつかなかったけど、初回の攻撃に関してはいい流れを持ってこられたんじゃないかと思う」打順は開幕から流動的だったが5月から2番に固定され、6月22日からは6試合連続の1番。調子が下降気味だった島田に代わって切り込み隊長になった中野の存在がチームに勢いをもたらしている。理想とする1番打者は近本だ。先輩に日々相談し「初回に打てれば、それでいいくらいの気持ちで」と初回の大事さを説かれている。「(島田)海吏さんと2人でバッテリーが嫌がるようなことをやっていければ相手に重圧もかかってくると思うし、主軸にいい形でつなげられると思う」。悔しい逆転負けとなったが、やるべき仕事に集中している。【柏原誠】

◆阪神佐藤輝明内野手が大好きなハマスタで犠飛&弾丸ツーベースと息を吹き返した。初回1死三塁のチャンスから大貫の変化球に食らいついて中犠飛。浅めのフライだったが、三塁走者島田の好走もあって2点目をもぎ取った。「島田さんがよく走ってくれました。島田さんに感謝です。ありがとうなぎ」。島田のあだ名である「うなぎ」にかけ、ユーモアたっぷりに先輩に感謝した。26日中日戦(甲子園)では1試合でプロ初の6打数無安打となった。この日は最終打席となった9回に山崎から右翼へ痛烈な二塁打をマーク。今季はこれで横浜スタジアムで打率4割7分6厘と依然として高打率をキープしている。それでも3回2死一、三塁の好機で二ゴロに倒れたことを猛省。「(二塁打を)明日に何とかつなげて。もっと点取る場面で取れるように頑張りたい」と表情を引き締めた。

◆DeNA三浦大輔監督(48)が、勝負師に徹した采配で逆転勝ちを呼び込んだ。2点を追いかける3回2死二、三塁。1回、3回と右翼の守備で失策を犯した2番楠本に代打桑原を起用し、同点の2点適時二塁打で応えた。三浦監督は「初回からああいうミスを続けてやっているようではね。他に出たい選手もいっぱいいるわけですから。迷いはなかったです」と説明した。

◆阪神近本光司外野手(27)が24試合連続安打を放ち、オリックス時代のイチローの記録を超えた。球団では97年和田豊に並ぶ5位。3回に右前打で出塁し、好調をキープした。6月から3番に座り、無安打の試合は1度もなし。チームは3連勝でストップしたが、近本のバットが再び快進撃へ導く。息をするかのように、ごく自然にHランプをともした。3回2死一塁の第2打席。大貫の低め137キロ変化球に、近本は崩されなかった。右前打で97年和田豊に並ぶ球団5位の24試合連続安打。一塁ベース上での表情もほとんど崩れない。淡々と、冷静に。1本の積み重ねが当たり前の日常になりつつある。23試合連続安打は過去にオリックス時代のイチロー、西武松井稼頭央、ヤクルト青木宣親らが記録しており、これを超えた。快音を響かせるたびレジェンドの名前が登場し、近本はその上をいく。「イチローさんじゃないですかね?」。昨年12月。地元淡路島での講演会を終えると、自ら名前を出した。「理想の野球人」を問われた時、真っ先に出てきたのがイチローだった。「野球人として野球を広めることをされている。高校野球も指導されて、それだけじゃないけど、こうしたら野球界が良くなるというのも分かっていると思う」。地元に、子どもたちに、プロ野球選手として何ができるか。答えを追求している途上だからこそ、レジェンドの足跡は何よりの参考になる。「オフに淡路島に帰って歓迎されるようじゃまだダメ。もっと年数を重ねていかないと」。そのためには数字を残し続けなければならない。イチロー超えは通過点なはずだ。高橋慶彦(広島)が79年にマークしたプロ野球記録の33まで「9」に迫り、カウントダウンに入った。6月の月間安打も「35」で自己記録まで残り3。それでも、勝てなければ意味がないというのが本音だろう。チームは3連勝でストップ。初回の2得点以降、ゼロ行進が続いた。「なかなか追加点が取れないというところで、向こうに流れがいったかなと思う。この球場、やっぱ狭いんでねピッチャーにとってはなかなか難しい球場だけど、それは同じ条件。そういうところではもっと点取らないと、こういうゲームになっちゃう」。矢野監督は打線のさらなる奮起を求めた。近本も仕切り直して、また次の1本を追い求める。【中野椋】?◆連続試合安打 日本最長は高橋慶(広島)の33試合連続で、左打者最長は秋山(西武)31試合。近本はどこまで迫ることができるか。なおメジャー最長は、ジョー・ディマジオ(ヤンキース)が41年に記録した56試合連続で、永久に破られることのない記録の1つとされる。

◆阪神西勇輝投手(31)は、うつむいたままベンチへと下がっていった。上位を猛追するためにも大事なロード6連戦の初陣を託された右腕は、6回途中7安打で今季ワースト6失点と打ち込まれ、今季6敗目を喫した。チームの連勝も「3」でストップ。試合後は悔しさからか、コメントを残さず球場を後にした。立ち上がりは上々だった。味方打線が初回に2点を先取し、西勇は2回までパーフェクト投球。このまま試合が進むと思われた直後の3回、先頭のソト、嶺井に連打を浴び、二、三塁のピンチを招いた。大貫、蝦名を内野ゴロに仕留め2死としたものの、代打桑原に中越えの2点適時二塁打を食らい、あっさり同点に追いつかれた。5回は先頭ソトに真ん中に甘く入った143キロを右翼スタンドに運ばれた。勝ち越しを許し、マウンド上でぼうぜんと立ち尽くした。DeNAに流れを渡してしまい、6回2死一、二塁から大和に中前適時打、なおも一、三塁から再びソトに右翼フェンス直撃の2点適時二塁打を浴び、この回3失点。マウンドから引きずり下ろされた。先週21日の5回5失点だった広島戦に続き、2試合連続で大量失点を喫した右腕に、矢野監督は「粘りきれないところが出てしまった感じはするけど。あそこを粘ってくれるのが持ち味だと思うので」と話し「1年間ずっといいっていうのはなかなか難しい。経験もあるし、修正していくしかない」と巻き返しに期待した。「魔の火曜」となりつつある。今季火曜日はわずか3勝にとどまり、曜日別でワーストタイの9敗目となった。逆襲を期すチームにとって、大事な6連戦の頭を白星で飾らないことには、乗っていくことはできない。【古財稜明】○...島田が足で2点目をもぎ取った。22日広島戦から6試合連続で2番に座り、初回無死二塁の初打席で右前打。相手右翼手のファンブルを誘い、二塁から中野が先制のホームへ。さらに島田は6月チームトップとなる8個目の盗塁(二盗)を決め、近本の一塁ゴロで三進。佐藤輝の浅めの中飛でスタートを切り、持ち前の脚力で2点目を奪った。DeNA戦前に「1点でも多く得点につなげる役割を、次のカードでも果たしたい」と語っていたが、言葉通りの働きを見せた。

◆DeNAネフタリ・ソト内野手(33)が、石井野手総合コーチとの特訓の成果を示した。同点の5回無死、阪神西勇から勝ち越しの6号ソロ。6回2死一、三塁でも2点適時二塁打を放ち、3安打3打点の大暴れでチームの連敗を3で止めた。「石井コーチと信じてやっていることを結果として出せて、うれしいです」と指導に感謝した。この日の試合前練習では炎天下の中、石井コーチの「打撃ドリル」でバットを振り込んだ。「基本的には、バットを最短距離で出すこと」を意識付けしながら、ティー打撃では、足を大きく開きながら低めのボールを打って、下半身を強化。高めのボールも織り交ぜながら、バットの軌道を丁寧に確認した。4月までに4本のアーチを放ったが、5月は本塁打がなく、不振に陥った。成績は下降したが、心は折れず、早出特打にも参加。27日は投手指名練習だったが、休日返上で横浜スタジアムで汗を流した。石井コーチの助言に耳を傾けながら、練習に向き合った成果が表れ始めた。この日は、盟友のオースティンが実戦復帰した。試合前に電話で会話。復帰初戦に本塁打を放ったことを聞き「オースティンくらいの選手だったら、誰も驚かないです」と笑顔で話した。1軍、2軍と舞台は違っても、アベック弾でチームに明るい話題を届けた。【久保賢吾】

◆DeNAネフタリ・ソト外野手(33)が、決勝の6号ソロを含む3安打3打点の活躍でチームの連敗を3で止めた。同日、2軍ではイースタン・リーグの西武戦で右肘の手術から復活を目指すタイラー・オースティン外野手(30)が、復帰即アーチをマークした。この日は1、2軍ともにナイターで、ソトによれば、試合前にオースティンと電話で会話。野球の話はなく、「元気?」などと声を掛け合ったという。1軍、2軍と舞台は違ったが、今季初の"アベック弾"。2人の絆の深さを示すかのように、ともに5回、無死、ソロ本塁打と偶然が重なり合った。試合後、オースティンが本塁打を放ったことを聞いたソトは「オースティンくらいの選手だったら、誰も驚かないよ」と笑顔で話した。

◆【日刊スポーツ西日本写真映像チームのとっておき映像プレーバック】阪神佐藤輝明にアクシデント、試合前の守備練習で打球が腕に直撃!痛みもなんのその試合に出場し活躍をみせました。

◆阪神近本光司外野手(27)が24試合連続安打を放ち、オリックス時代のイチローの記録を超えた。球団では97年和田豊に並ぶ5位。3回に右前打で出塁し、好調をキープした。6月から3番に座り、無安打の試合は1度もなし。チームは3連勝でストップしたが、近本のバットが再び快進撃へ導く。◆連続試合安打 日本最長は高橋慶(広島)の33試合連続で、左打者最長は秋山(西武)31試合。近本はどこまで迫ることができるか。なおメジャー最長は、ジョー・ディマジオ(ヤンキース)が41年に記録した56試合連続で、永久に破られることのない記録の1つとされる。

◆「左小脳梗塞」のため療養していたDeNA・石井琢朗野手総合コーチ(51)が5日の楽天戦(横浜)以来、16試合ぶりにベンチ入りした。石井コーチは日本ハムとの交流戦(札幌ドーム)のため、6日に航空機で札幌入り後、ホテルへの移動中に体調不良を訴えたため病院へ直行。「左小脳梗塞」の診断を受け入院となった。14日の退院後は体調を見ながら少しずつ練習に姿を見せるなど、慎重に復帰へと歩みを進めていた。

◆阪神が一回に先制した。この日に26歳の誕生日を迎えた1番・中野が幸先よく、大貫がカウント2―2から5球目に投じたスライダーをとらえ、中越え二塁打で出塁。続く島田は4球目の高め142キロ直球を右前に運んだ。この打球を右翼・楠本がファンブルし、三塁を回って一度は足を止めかけた二塁走者の中野はリスタートし、先制のホームを駆け抜けた。要したのはわずか9球という電光石火の先制劇だったが、これで終わらない。6月はチームトップとなる7盗塁を決めている島田が二盗を決め、近本の一ゴロの間に三塁へ進塁。4番・佐藤輝が中犠飛を放ってさらに1点を加えた。佐藤輝は「浅いフライでしたが島田さんがよく走ってくれました。島田さんに感謝です。ありがとうなぎ」と、ニックネームを絡めて背番号「53」に感謝した。

◆阪神・近本光司外野手(27)が「3番・中堅」で出場。三回に右前打を放ち、自己最長を更新する24試合連続安打をマークした。二回2死一塁で迎えた第2打席で、カウント1―1から外寄り低めに落ちるスプリットに反応し、ライナーではじき返した。安打は5月28日のロッテ戦(ZOZOマリン)から24試合続いており、球団では1997年の和田豊(現球団テクニカルアドバイザー)に並ぶ歴代5位となった。1点を先制した直後の一回無死二塁では一ゴロ。最低限ながら見事に右方向に打球を転がして二塁走者の島田を三塁に進め、続く4番・佐藤輝の中犠飛につなげた。

◆DeNA・三浦大輔監督(48)が早くも動いた。2点を追う三回、2死二、三塁で2番の楠本に代打・桑原を送った。桑原はカウント1―1から西勇の変化球を捉え、中越えの2点打を放ち起用に応えた。「2番・右翼」で出場した楠本は一回、無死二塁から島田の右前打をファンブル。一度は止まりかけた二塁走者の生還を許した。さらに三回2死一塁から近本の右前打を再びファンブルし、一、三塁とピンチを拡大した。わずか三回までに2失策を犯した5年目外野手に、指揮官はまだ序盤にも関わらず交代を決断した。

◆阪神・西勇輝投手(31)が先発したが、六回途中7安打6失点でKOされた。一回に2点の援護をもらい、二回までは打たせて取る投球でパーフェクトの滑り出しだった。しかし、三回はソト、嶺井に連打を浴びて招いた2死二、三塁で代打・桑原に中越え二塁打を浴びて追いつかれ、五回はソトに右翼への勝ち越しソロを被弾。六回は2死二塁で、宮崎を申告敬遠で歩かせて大和との勝負を選んだが、やや高めに浮いた変化球を中前に運ばれて4点目を許し、前の対戦でスタンドに放り込まれたソトにも右翼フェンス直撃の2点二塁打を決められた。西勇の1試合6失点は今季ワーストで、昨年7月2日の広島戦(マツダ、7失点)以来。また、前回登板した21日の広島戦(同)でも5回5失点と打ち込まれており、2試合連続の5失点以上はオリックス時代の18年7月27日の日本ハム戦(札幌ドーム、8失点)、8月3日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム、5失点)以来4年ぶりで、阪神移籍後は初だった。

◆悩める助っ人砲に、〝らしい〟一発が帰ってきた。「7番・一塁」で出場したDeNAのネフタリ・ソト内野手(33)が2―2の五回先頭で右翼席へ、決勝の6号ソロをたたきこんだ。「しっかりとボールをたたくことを意識し打席に入った。自分のスイングができてよかった」今季、抜群の安定感を誇る阪神・西勇に対し、三回の第1打席でチーム初安打となる左前打をマーク。迎えた五回の第2打席、カウント2―1からの4球目、4球続いた内角のシュートに詰まりながらも、力強いスイングでスタンドまで運んだ。4月20日、同じハマスタでの阪神戦。延長十回に自身3年ぶりとなるサヨナラ本塁打を放った。「正直、ボールがどこにいったか分からなかった」と体は左翼方向を向きながら、右翼席へと飛び込む〝あっち向いてホイ打法〟での本塁打。その再現のように、ソトらしい一発を放った。2018年から2年連続の本塁打王に輝いたソトだが、来日5年目の今季は4月から2カ月本塁打なしに終わるなど、苦しむ日々が続いた。それでも、休養日や全体練習開始前にも積極的に練習に励み、復調を目指してきた。六回の第3打席にも、右翼フェンス直撃の2点打をマーク。3打数3安打3打点と大暴れした。(浜浦日向)

◆阪神は逆転負けを喫し、連勝が「3」でストップした。一回に佐藤輝の中犠飛などで2点を先制したが、先発・西勇が三回に3安打を集められて同点。さらに、五回にはソトに右翼への勝ち越しソロを浴び、六回も大和に中前適時打、ソトにも右翼フェンス直撃の2点二塁打を許し、7安打6失点でこの回にKOされた。鮮やかな先制劇を繰り広げた打線だったが、尻上がりに調子を上げた相手先発・大貫の前に四回以降は、七回に大山が死球で出塁できただけ。八回はエスコバーにも無安打に抑えられ、九回は山崎に対して佐藤輝の右越え二塁打、糸原の二塁内野安打で、チャンスを作ったが、糸井が見逃し三振に倒れて、反撃はならなかった。

◆阪神は一回に2点を先取したものの、先発の西勇輝投手(31)が三、五、六回で計6点を奪われ、逆転負けを喫した。近本光司外野手(27)は三回の右前打で連続試合安打を球団歴代5位に並ぶ「24」とした。連勝が「3」で止まった矢野耀大監督(53)の一問一答は以下の通り(チーム成績34勝39敗2分、観衆2万4207人)。ーー西勇は立ち上がりは良かったように見えた「まあまあ、普通じゃないかなと。普通やと思う」ーー2試合連続で、失点が多い(21日のマツダでの広島戦=5回5失点、今回は5回?で6失点)「まあ、粘り切れないところは出てしまった感じはする。あそこを粘ってくれるのが持ち味だと思うんで。まあそこをまたやっていくしかない」) ーー要所で球が中に入ってしまう「いや、そりゃあ、勝負だから中に入るし、あるけど、やっぱり減らしていくっていうことをね、勇輝も三振をバッタバッタ取るタイプじゃないので。コントロールとか球の切れは大事になってくる。そりゃあ、1年間、ずっといいことも難しい。でも経験もあるし、そこらへんを修正して行くしかないけど」ーー打線は一回の流れのまま行きたかった「打線もそうやね、初回行けたけど、この前の中日戦もそうやけど、その後、追加点が取れないというところで、向こうに流れが行ったかなと思う。この球場、やっぱ狭いんでね。今日もフォローの風が吹いてるし。ピッチャーにとっては難しい球場だけど、同じ条件でやっているしね。打線も、もっと点取らないと、こういうゲームになっちゃう」ーー初回は足を絡めたいい攻撃「島田も見事やったし、足もしっかり使えたところも良かったところ。それは別に特別なことじゃないし。でも、当たり前にできることはレベルも上がっていると思う」ーー九回の佐藤輝の1本(二塁打)が29日につながる「それは知らんけど、本人がつなげるしかないやろ」ーー犠飛もあったが、佐藤輝の状態は「あれはランナーをかえしてくれれば、別に(いい)。すごくいいわけじゃないけど、良くない中で何とかできる。粘れるが今年の中で成長できている部分ではある。まあまあ、すごくいいとは思わないけど」

◆DeNA・三浦大輔監督(48)が〝鬼采配〟を見せた。2点を追う三回、2死二、三塁で2番の楠本に代打・桑原を送った。桑原はカウント1―1から西勇の変化球を捉え、中越えの2点打を放ち、起用に応えた。「2番・右翼」で出場した楠本は一回、無死二塁から島田の右前打をファンブル。一度は止まりかけた二塁走者の生還を許した。さらに三回2死一塁から近本の右前打を再びファンブルし、一、三塁とピンチを拡大させていた。試合後、楠本の交代理由について三浦監督は「エラーを2つもして、流れ的にもよくなかった。同じことを2回も繰り返して、(チームで)ミスをなくしていこうと話していたところで、初回からああいうミスを続けてやっているようでは。他に試合に出たい選手はいっぱいいるわけですから。あそこで迷いはなかった」と説明した。連敗ストップも「よくひっくり返したけど、ミスは出ているわけですから。勝ててよかったではなく、そういうミスをなくしていかないと勝ちは続いていかない」と引き締めた。

◆現役時代は南海、西武に所属し、引退後は西武、阪神、ダイエー3球団でヘッドコーチを務めたサンケイスポーツ専属評論家・黒田正宏氏(74)は5回?を投げ、6失点で6敗目(4勝)を喫した西勇輝投手(31)の投球に言及。2試合連続5失点以上の背信投球右腕に「遊び投球」を求めた。西勇の状態は絶好調と言えないにしても、それほど悪くはなかった。だからこそ惜しまれるのが2ー3で迎えた六回、大和に打たれた適時打のシーンだ。2死二塁から宮崎を申告敬遠した時点で、西勇自身も抑える自信はあったはず。私も本来の投球さえすれば抑えられると思った。ところが1球目ボールの後の2球目。チェンジアップが真ん中高めやや外寄りに入ってしまった。慎重さに欠けたと責められても仕方がない1球だった。あの場面で西勇に求められるのは低め、それもボール球になってもいい低めへ投げることだ。1点ビハインドのまま終盤に持ち込めば絶対的ではないDeNAの救援陣と、好調さを取り戻した阪神打線の比較論で、十分に逆転できる可能性はあった。が、次打者のソトに2点二塁打を浴びて、一気に4点差に開いた時点で大勢は決した感じだ。すべては大和への1球だった。調子が悪いとは思えない西勇だが、ここ一番で失投が目立つのも事実。前回登板の広島戦(21日=マツダ)も五回に一気に4失点。今回も六回に一気に3失点。「抑えなければいけない」の気持ちが勝ちすぎている気がする。今季は防御率は素晴らしいのに、勝ち星が伴わない状況が続いてきた。原因は打線の援護に恵まれなかったから。その状況で投げてきた中で、無意識に力みが出て、微妙な制球が失われているのが現状だ。元々、球界屈指の制球を誇り、この日も申告敬遠を除けば無四球。相変わらずの制球の良さを誇っているが、その制球力は、ボール球をうまく使うからこそ、さらに生かされてきた。ストライクゾーンだけで勝負しては、微妙なミスからの失投も生まれやすい。今の西勇に思い出してもらいたいのは「遊び」の気持ちではないだろうか。対戦相手からすればノラリクラリに映る「遊び」の投球。マジメにストライクだけで勝負せず、ボールを交えて「遊んでやれ」ぐらいで投げれば、すぐに本来の投球に戻れる。次回登板での復活に期待したい。

◆きょうこそほうり込んでくれ~。阪神はDeNAに2―6で敗れ、連勝が「3」で止まった。「4番・三塁」で先発出場した佐藤輝明内野手(23)は一回に犠飛で追加点を奪い、九回には二塁打を放って意地をみせた。本塁打は10試合連続で出ていないが、今季6試合で3本塁打を放ち、打率・476と好相性のハマスタで勝ちにつながるアーチをかける。2―6と敗色濃厚の九回1死、佐藤輝の痛烈な打球は右越えの二塁打となった。四回以降、無安打に抑えられていた横浜投手陣に一矢報いる意地の一打。ハマスタに詰めかけた虎党に、明日への希望をもたらした。「あした(29日)になんとかつなげて。もっと点を取るべき場面で取れるようにやりたいです」フルカウントから山崎の139キロスプリットをとらえた。得点にこそ結びつかなかったが、尻すぼみに終わりそうだった試合で爪痕を残した。26日の中日戦(甲子園)にサヨナラ勝ちし、3連勝した勢いで乗り込んだ。序盤は勝つムード満載。一回先頭で、この日26歳の誕生日だった中野が二塁打でチャンスメーク。島田の安打と敵失で1点を先制すると、なお1死三塁の〝取るべき場面〟で中犠飛を放ち、もう1点をもぎとった。 「浅いフライでしたが、島田さんがよく走ってくれました。島田さんに感謝です。ありがと〝うなぎ〟」試合中のコメントに、先輩・島田のあだ名〝うなぎ〟を練り込んで、ちゃめっ気タップリに感謝の思いを表現した。流れもチームの雰囲気も最高のはずだった。しかし、昨季阪神戦に5試合登板し、2勝1敗、防御率1・80だった虎キラー、DeNA先発・大貫が立ち直る。二回は三者凡退。中野の内野安打と近本の24試合連続安打で作った三回2死一、三塁では、佐藤輝が二ゴロ。〝取るべき場面〟で取り損なうと、直後に同点に追いつかれた。四回以降は追加点どころか安打すら出ない。あれよあれよと勝ち越され、突き放されてしまった。連勝ストップで首位ヤクルトとは再び15ゲーム差。矢野監督は「初回はいけたけど、なかなか追加点が取れないというところで、向こうに流れがいった」と勝敗を分けたポイントを指摘した。本塁打が出やすいとされる横浜スタジアム。この日も球団旗がはためくほど強風が吹き、五回にはソトが風に乗せてソロを右翼席に運び、流れをつかんだ。ここでは風を味方に打ち勝つしかない。指揮官は「今日もフォローの風が吹いている。ピッチャーにとって難しい球場だけど、同じ条件。打線も、もっと点を取らないといけない」と野手陣の奮起を求めた。流れを変える一打を放つのは、やはり4番・佐藤輝しかいない。12日のオリックス戦(京セラ)以来10試合ノーアーチだが、横浜では今季6試合で打率・476、3本塁打。昨年4月9日には特大の場外弾も放った好相性の球場だ。5位DeNAとは1・5ゲーム差。上を目指すためにも、蹴落としていけなければいけない。きょうこそハマ風に白球を乗せ、勝利に導くアーチを架ける。(原田遼太郎)

◆プレーボールまもなく快音を響かせ、自ら誕生日を祝った。26歳を迎えた中野は今季21度目のマルチ安打を記録し、打線を引っ張った。「初回の1打席目のこだわりを持ってやっている。勝ちに結びつかなかったけど、初回の攻撃に関しては非常に良い流れを持ってこられたんじゃないかなと思う」一回に先発・大貫のスライダーをとらえ、中越えの二塁打でチャンスメーク。直後の島田の右前打と敵失の間に先制のホームを踏んだ。三回1死ではバットの先でこすったボテボテの打球を、内野安打にした。しかし、チームは一回の2得点のみに終わり、敗戦。誕生日を勝利で飾ることはできなかったが、下を向いているヒマはない。「海吏(島田)さんと小技であったり、相手のバッテリーが嫌がるようなことを2人でやっていければ、自然とプレッシャーもかかってくると思う。クリーンアップにもいい形でつながると思うので、これからもやっていきたい」。切り込み隊長として塁に出て、グラウンドをかき回す。(織原祥平)

◆DeNAは28日、阪神11回戦(横浜)に6―2で逆転勝利。不振に苦しんでいたネフタリ・ソト内野手(33)が、決勝の6号ソロを含む3打数3安打3打点と大暴れした。チームは火曜日7連勝で連敗が3でストップ。2軍ではタイラー・オースティン外野手(30)が故障から実戦復帰を果たすなど、〝反撃〟への兆しが見えてきた。ベイスターズファンの待つ右翼席へ、アーチを架けた。悩み、苦しんだ先に見えた一筋の光。万雷の拍手の中でダイヤモンドを一周したソトは、両手を天に掲げた。「神様に感謝したいと思う。自分の活躍よりも、チームが勝てたことがすごくうれしい」2―2の五回。先頭で西勇が4球続けた内角シュートを振り抜いた。体は左翼方向を向きながら、打球は右翼へグングン伸びる代名詞の〝あっち向いてホイ打法〟でスタンドまで運んだ。六回にも右翼フェンス直撃の2点二塁打。3安打3打点の活躍で、チームを勝利に導いた。) 2018、19年の本塁打王が、来日5年目の今季は4月27日から6月20日まで2カ月弱もノーアーチと苦しんだ。状態が上向かない中、休日返上や早出練習にも参加した勤勉な助っ人は、石井琢朗野手総合コーチとバットを最短距離で出す打撃矯正に着手。バットを持たずにネットスローを繰り返すなど独特な〝琢朗ドリル〟に励み、復調の兆しをつかんだ。この3連戦では、サッカーJ1・横浜Mとの共同企画「I☆YOKOHAMA SERIES」を開催。両軍が共通コンセプトの特別ユニホームを着用して戦う初の試みで、先に25日の柏戦に4―0で勝利し、J1首位を走る横浜Mの勢いに乗って、DeNAも火曜日7連勝を飾った。ソトとオフは米国で合同自主トレを行い、この日の試合前にも電話をしたという〝盟友〟のオースティンが2軍で実戦復帰。借金8で5位に沈むDeNAだが、大砲2人が完全復活すれば〝反撃〟の希望も見えてくる。「少しずつ状態が上がっているので、これからもっと本塁打を打てればいい」とソト。梅雨明けとともに、DeNA打線が活気づいてきた。(浜浦日向)★オースティンが実戦復帰!! 3月に右肘のクリーニング手術を受けたオースティンがイースタン・リーグの西武戦(横須賀)に「3番・DH」で実戦復帰。一回1死三塁で中前適時打、五回には中越えの本塁打を放った。3カ月半ぶりの実戦で3打数2安打2打点をマークし「自分でも想像していた以上の内容と結果を残すことができた」と満足げ。三浦監督は「まだまだやらないといけないことはあるが、まず試合に出られたことは良かった」と、うなずいた。

◆「2番・右翼」で出場した楠本が一、三回に右前打の処理を誤り、進塁を許す失策を連発した。三浦監督は「隙を見せていたら相手にもやられるし、試合に出たいやつはいっぱいいる。迷いはなかった」と、三回2死二、三塁で回った楠本に代打・桑原を送った。桑原の同点打などで逆転勝利を飾った指揮官は「勝てて良かったではなく、ミスをなくしていかないと勝ちは続いていかない」と厳しかった。

◆相手が変わろうが、新しい週が始まろうが、何も変わらない近本が頼もしい。連続試合安打を「24」とし、1997年の和田豊(現球団テクニカルアドバイザー。開幕からの日本記録)に並ぶ球団歴代5位。偉大な先人たちしかいない領域へ、足を踏み入れた。1-0と先制した直後の一回無死二塁では、一ゴロで走者を進め、追加点へつなげた。そして、快音は2-0の三回2死一塁で飛び出した。カウント1―1から外寄りの落ちる球に反応し、ライナーで右前へ。続く佐藤輝が二ゴロに倒れて追加点にはつながらなかったが、5月28日のロッテ戦(ZOZOマリン)から丸々ひと月ヒットを打ち続けての24試合連続安打となった。周囲から見れば〝ついに〟打率3割に乗った23日の広島戦(マツダ)後も「ここから落ちていったら意味がないと思う。そういうところは全然気にしていないので、大丈夫です」とアッサリしたものだった。だが、連続試合安打の「24」というのは、チームを中心で引っ張ってきた者にしかたどり着けない数字だ。「24」の和田の上には「25」のバース(83年)がいる。「26」の大豊(99年)の上には、もう「28」の桧山(2001年)と球団記録「30」のマートン(11年)しかいない。高橋慶彦(1979年、広島)のプロ野球記録「33」も、夢ではなくなってきた。92安打は両リーグ1位で、今季開幕から全試合でフル出場を続けるのも12球団で近本だけだ。どんな悔しい負けを挟んでも、また次戦、引っ張り続けるしかない。近本が打ち続ければ、道は開ける。(長友孝輔)

◆連勝が止まる時は、こんなものか。実に呆気ない逆転負けだった。せめて、連続試合安打の話で気を紛らわせよう。三回の2打席目に、近本があっさり記録を伸ばした。右前に運んで24試合連続。伝統あるタテジマの歴史でも、5位タイの数字。並んだのは和田豊(元監督、現テクニカルアドバイザー)だ。和田の価値が〝他とは違う〟のは、この数字が開幕試合からの連続だったこと。1997年の開幕24試合連続安打は、四半世紀経ったいまなお、破られていない日本記録だ。あの年の序盤、阪神は意外に(?)頑張った。6月にはヤクルト相手に神宮球場で首位攻防戦を戦ったほど(結果は3連敗だったけれど)。大健闘の原動力は文句なしに1番・和田の存在だった。気の利いたコメントを発してくれ、記録継続中はトラ番も毎日、すごく盛り上がった。記録達成の夜。観戦に来た主役のご両親を、満員の東京ドームのスタンドから極秘に探し当てた。わが社の一番年下のトラ番の大手柄だった。記録達成の夜は、ニュースステーション、プロ野球ニュースなどに出演するヒーローを、テレビ局はしご取材。しんどかったが、いい思い出を振り返るのは楽しい。近本にはこの先、バース(25)がいて、大豊泰昭(26)、桧山進次郎(28)、そして球団記録のマートン(30)。どこまで迫るか。追い越すのか。近本と一緒に、うちのトラ番記者も忘れられない日々を過ごしてもらいたい。近本が和田に並んだ舞台・横浜スタジアムは、今もコロナ禍が猛威を振るった頃と変わらぬ、厳しい取材体制が敷かれている。12球団でもトップクラスの厳戒だ。球場によっては、担当記者の入場制限が緩和される傾向もあるが、ハマスタは今も各社DeNA担当1人、トラ番記者も1人だけ。ちょうどソフトバンクに感染者が複数出てしまい、29日の試合が中止という発表が。「まだまだ緩んじゃいけないんだな」と身が引き締まる。ただ、取材は苦労が多い。ハマスタに到達できたのはトラ番キャップ・長友孝輔のみ。矢野監督の動きから、各選手の練習まで、すべてを確認するのは至難の業だ。そこで、インターネットの申し子(?)長友が秘策を考案した。記者席に自身のスマホを設置、練習内容を動画撮影。生中継し、これを「ハマスタにたどり着けなかった」トラ番たちに見せて、役割分担。ひと昔前なら考えられない、遠隔取材が実現している。「アレッ? 佐藤輝がトレーナーと一緒にベンチに下がっていくな」長友のつぶやきに、残留組の原田遼太郎がすばやく反応。「どこか、痛めましたかね?」スーパースター・サトテル君がけがをしたとしたら、大事件。大きなけが小学校以来していない、という佐藤輝の詳細データがインプットされている原田。ちょっと心配そうだ。やがて、パソコンの中で、大事に至っていなかった佐藤輝の姿が確認できた。その後、フリー打撃でも快音を連発する光景に、みんなホッ。素晴らしい取材方法だけれど、やっぱり味気ない。間近で取材できる日が、一日も早く戻ってきてほしい。近本も大偉業の瞬間も、ホントはもっと近くで見たい。

◆虎の先発、西勇が2試合連続KOを食らうわ、猛虎打線は一回に2点を奪ったものの、その後は追加点なしと寂しい限りの敗戦となりました...。俺、何度も言っているよね? 『丁寧』の落とし穴を! 多彩な変化球を丁寧に投げるスタイルの西勇。100%の時は理想のマウンドになるけど、10%甘くなったら天国から地獄。〝もろ刃の剣投手〟なのだ。俺は以前から、最近はやっている瀬戸内レモンくらいに口を酸っぱくして言っているけど、何でインハイのつり球、のけぞらし球を使わんの?まさか、精密機械だと裸の王様になっとるんじゃないやろーな? 年齢も考えて、そろそろ真剣に考えてくれ~!!一方の打線だけど、こちらも最近の好調にちょっと浮かれました? DeNAの先発、大貫は西勇と似たタイプで、速球よりフォークボールをまじえて丁寧に投げる投手。打線は一回に2点を取ると「今日いけるわー!! 」と雑になる、その気持ち、分かるー!! 分かるけど、丁寧ありきの雑(思い切り)でいったれー!!

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ヤクルト
48231 0.676
(↑0.005)
-
(-)
71325
(+6)
249
(+3)
86
(+2)
49
(+1)
0.254
(↓0.001)
3.040
(-)
2
(-)
巨人
40370 0.519
(↑0.006)
11
(-)
66310
(+6)
329
(+2)
85
(+1)
37
(-)
0.249
(↑0.001)
3.840
(↑0.03)
3
(-)
広島
35363 0.493
(↓0.007)
13
(↓1)
69278
(+3)
275
(+6)
35
(-)
13
(-)
0.256
(↑0.001)
3.440
(↓0.03)
4
(-)
阪神
34392 0.466
(↓0.006)
15
(↓1)
68255
(+2)
226
(+6)
49
(-)
57
(+1)
0.238
(-)
2.800
(↓0.05)
5
(-)
DeNA
30380 0.441
(↑0.008)
16.5
(-)
75238
(+6)
287
(+2)
52
(+1)
25
(-)
0.249
(↓0.001)
3.810
(↑0.05)
6
(-)
中日
30420 0.417
(↓0.006)
18.5
(↓1)
71213
(+2)
290
(+6)
38
(+1)
23
(-)
0.247
(↑0.001)
3.870
(↓0.04)