ヤクルト(☆11対10★)巨人 =リーグ戦12回戦(2022.06.26)・明治神宮野球場=
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巨人
302002102101422
ヤクルト
10600013X111412
勝利投手:清水 昇(3勝1敗0S)
(セーブ:マクガフ(0勝0敗22S))
敗戦投手:平内 龍太(3勝2敗0S)

本塁打
【巨人】中田 翔(7号・6回表ソロ),丸 佳浩(15号・6回表ソロ)
【ヤクルト】長岡 秀樹(4号・3回裏3ラン),村上 宗隆(26号・8回裏3ラン)

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◆ヤクルトが乱打戦を制した。ヤクルトは4点ビハインドの3回裏、長岡の3ランなどで6点を挙げ、逆転に成功する。8-8で迎えた8回には村上の3ランが飛び出し、再びリードを奪った。投げては、5番手・清水が今季3勝目。敗れた巨人は、打線が9回に1点差まで迫るも、反撃は及ばなかった。

◆フィギュアスケート女子で北京五輪の団体銅メダルに貢献した樋口新葉(21=明大)が、始球式を行った。背番号「08」のユニホーム姿でマウンドへ。マウンド上でくるりと1回転ジャンプした後に投球すると、ボールはワンバウンドで捕手のミットへ収まった。ヤクルトファンで、神宮に大学野球の観戦に訪れることもあるという樋口は「めちゃめちゃ緊張しました。練習通りに出来なかったので、ちょっと悔しかったんですけど、良かったかなと思います」と振り返った。

◆前日19得点で首位ヤクルトに大勝した巨人が、2試合連続で電光石火の先制攻撃を決めた。1回、2試合連続で1番起用の増田陸内野手が、三塁手村上の失策で出塁。続く丸佳浩外野手は、初球を中前打。無死一、二塁から、3番アダム・ウォーカー外野手が初球を左前適時打。プレーボールからわずか4球で、先発スアレスから先制点を奪った。その後も岡本和真内野手が左前打で続き、5番坂本勇人内野手が右犠飛。6番グレゴリー・ポランコ外野手が中前適時打。初回に7球で先制して4得点を奪った前日に続き、この日は1回3得点で主導権を握った。

◆この日、支配下選手登録され出場登録されたヤクルト小沢怜史投手(24)が、初登板を果たし、4回を58球、3安打2失点の力投を見せた。先発スアレスが崩れ、4点ビハインドの3回無死満塁の場面でマウンドへ。背番号は「014」から「70」に変わったが、間に合わず「014」のユニホームで臨んだ。8番吉川を三直に仕留めると、9番戸郷のスクイズ空振りの間に三走坂本がタッチアウトで2死二、三塁。戸郷を空振り三振に仕留め、無失点で切り抜けた。3回に味方打線が逆転すると、4回、5回も無失点でしのいだ。6回には代打中田と丸にソロ本塁打を浴び同点とされた。6回の打席で代打宮本を送られ降板となったが、中盤で粘り強い投球を披露し、存在感をアピールした。小沢は150キロ超の直球が武器の中継ぎ右腕。日大三島(静岡)から15年ドラフト2位でソフトバンク入団、18年オフに育成契約となった。20年オフに戦力外となり、育成選手としてヤクルトに加入。21年秋にはサイドスローに転向した。今春キャンプでは1軍メンバーに入った。開幕は2軍で迎えたが、イースタン・リーグでは抑えとして24試合で1勝1敗、8セーブ防御率1・30。試合前に取材に応じ「うれしい気持ちと、ここから頑張ろうという気持ちです。長かった分、ここから絶対やってやるという気持ちが強いです」と意気込みを語っていた。

◆ヤクルト長岡秀樹内野手(20)が、逆転の4号3ランを放った。3回、2点を返して1点差に迫り、なお1死一、三塁。巨人2番手今村の3球目を捉えて右翼席へ。24日同戦以来の1発で試合の流れを引き戻し「先輩方がつないでくれたので、その流れを切るわけにはいかないと思いながら打席に入りました。最高の結果になってくれました」と喜んだ。

◆巨人先発の戸郷翔征投手(22)が3回途中で降板した。2回2/3を6安打6失点(自責5)と苦しみ、球数は75球。今季最短のKOとなった。10ゲーム差で迎えた首位ヤクルト3連戦の最終戦。チームの勝ち頭で臨もうと、今季初めて中4日を解禁して挑んだ戸郷だったが、2巡目のヤクルト打線につかまった。味方が初回に3点を先制するも粘りきれず「野手に先に点を取ってもらったのに守り切ることが出来ずチームに申し訳ないです」と肩を落とした。

◆巨人の2番手、今村信貴投手(28)が交代して3球で逆転3ランを浴びた。先発戸郷が降板し迎えた3回2死一、三塁。カウント1-1からヤクルト長岡に143キロ直球を右翼席に運ばれた。巨人は5-1で迎えた3回に6失点し、逆転を許した。

◆巨人中田翔内野手(33)が7号ソロを放った。5-7で迎えた6回1死に代打で登場。ヤクルト2番手小沢のど真ん中にきた127キロスライダーを見逃さなかった。打った瞬間に柵越えと分かる、左翼席への2試合ぶりのアーチに「打ったのはスライダーです。甘く浮いてきた球を逃さずに捉えることが出来ました。いつも必死です」と語った。

◆巨人丸佳浩外野手(33)が、2試合連続で神宮の青空にアーチを描いた。6回、代打中田翔内野手の7号ソロで1点差に迫ると、1死からヤクルト小沢の直球をバックスクリーン右への15号同点ソロに仕留めた。

◆巨人の中島宏之内野手(40)が勝ち越し打を放った。7-7で迎えた7回2死一、二塁で代打で登場。ヤクルト田口に2ストライクと追い込まれるも、内角低めに来た3球目の136キロスライダーを、粘り強く中前適時打とした。中島は「チャンスの場面で代打で送り出してくれたので、ここはなんとしても打ってやると思って打席に入りました。期待に応えられて良かったし、二塁から(坂本)勇人がよく走ってくれました」と喜んだ。

◆巨人の5番手として7回1死一、二塁から赤星優志投手(22)がマウンドに上がった。プロ1年目でここまで9試合に出場し、全て先発だったが初のリリーフとなった。交代直後、オスナに右前打を許し、満塁とされる。続く長岡の二ゴロの間に8-8の同点とされた。2死一、三塁から代打川端に右前へ抜けそうな当たりを打たれたが、中田がダイビングキャッチ。一ゴロにして勝ち越しは許さなかった。赤星の直近の登板は23日DeNA戦の先発で、4回7安打5失点とKOされていた。

◆ヤクルト村上宗隆内野手(22)が、勝ち越しの26号3ランを放った。同点の8回1死一、三塁、巨人平内の3球目、外角140キロを捉え、バックスリーンに運んだ。終盤での勝ち越しの1発に、本拠神宮の拍手喝采を浴びながら、悠然とダイヤモンドを周回した。

◆2位巨人が首位ヤクルト相手に2度のリードを守れず、逆転負けで自力Vが消滅した。2リーグ制後、巨人の自力Vが6月中に消滅したのは、過去には03年6月27日の1度だけ。さらに1日速く、日付では2リーグ制後の最速消滅となった。この3連戦は1勝2敗で、5カード連続の負け越しとなった。立ち上がりは前日19得点で大勝した勢いそのまま、2試合連続で先制攻撃を決めた。1回無死一、二塁から、3番アダム・ウォーカー外野手が初球を左前適時打。プレーボールからわずか4球で、先発スアレスから先制点を奪うと、その後も坂本勇人内野手が右犠飛とグレゴリー・ポランコ外野手の中前適時打で3点を先制。3回にも2点を加えて5-1と4点のリードを奪った。その直後、中4日で先発した戸郷翔征投手が燕打線につかまり、今季最短の2回2/3でKO。2番手今村信貴投手がヤクルト長岡に逆転3ランを浴び、5-7とされた。そして6回、代打中田翔内野手の7号ソロで1点差に迫ると、1死から丸佳浩外野手が2戦連発となる15号ソロで同点。7回には2死一、二塁から代打中島宏之内野手が中前に勝ち越し適時打を放ち、再びリードした。だがその裏、1死一、二塁で赤星優志投手を初リリーフで投入。内野ゴロ間に同点に追い付かれた。続く8回には、6番手の平内龍太投手が1死一、三塁で、ヤクルト村上宗隆内野手(22)に決勝の勝ち越し26号3ランを浴びた。

◆巨人が首位ヤクルト相手に2度のリードを守れず、逆転負けで自力Vが消滅した。 2リーグ制後、巨人の自力Vが6月中に消滅したのは、過去には03年6月27日の1度だけ。さらに1日速く、史上最速で自力Vが消えた。この3連戦は1勝2敗で、5カード連続の負け越しとなった。

◆2位巨人が首位ヤクルト相手に2度のリードを守れず、逆転負けで自力Vが消滅した。6月26日。セミの鳴き声もまだ聞こえない季節に、巨人の自力優勝が球団史上最速で消滅した。首位を快走するヤクルトと一進一退の攻防を繰り広げたが、最後は1点差でねじ伏せられた。厳しい現実にも原辰徳監督(63)は「我々はそういうことはね。やっぱり、ベストを尽くすだけだからね」と冷静に受け止めた。意地を見せるべく手を打った。先発には中4日で勝ち頭の戸郷を指名。先発で3勝の赤星をブルペン待機させ、総力戦にも備えた。ヤクルト打線は、その上を超えてきた。戸郷は大量援護を守れず3回途中でKO。赤星も1点リードの7回1死一、二塁で登板したが、1死満塁からの二ゴロ間に同点に追い付かれた。原監督は「3回の6点は大きかったね。もうちょっと粘ってほしかったね。戸郷にはね。中4日とはいえね」と振り返った。前日19得点の打線は初回から3得点を上げるなど10得点と上昇気配も、失点がかさみすぎた。今季は成長過程にある若手を積極的に起用している面はあるもののチーム防御率は3.87で、救援陣に限ると4.11。この日も同点の8回に登板した平内が自らの野選でピンチを広げ、村上の決勝3ランを招いた。原監督は「平内は、勉強よ。(投手陣は)防げる点はあると思いますよ」とうなずいた。残りは68試合。11ゲーム上空を優雅に飛ぶ燕との直接対決は、来月の6試合を含め13試合も残す。奇跡につながる時間は、まだ少し残っている。【浜本卓也】○...元木ヘッド兼オフェンスチーフコーチは自力V消滅にも「俺らはこれから。まだヤクルト戦も結構ある」と前を向いた。ヤクルト3連戦を「細かなミスはあったが、打線はよく頑張った」と評価。現役時代の96年に首位広島との最大11.5ゲーム差をひっくり返した「メークドラマ」の経験を重ね「勝つしかないのよ。勝つしかない。(当時も)そうだよね。勝つしかない」と3度「勝つ」を繰り返した。▽巨人阿部作戦兼ディフェンスチーフコーチ(今後の巻き返しに向けて)「負けは許されないゲームがずっと続いていくと思いますし、どうやってバッテリーで粘って勝ちを拾っていけるかというのを、ちょっと目標にやっていきたい」

◆巨人中田翔内野手(33)が代打で7号ソロを放った。5-7で迎えた6回1死。ヤクルト小沢のど真ん中にきた127キロスライダーを左翼席へ運び「甘く浮いてきた球を逃さずに捉えることができた。いつも必死です」と語った。代打本塁打は23日DeNA戦から2打席連続となった。そのまま一塁の守備に就き、同点の7回2死一、三塁。代打川端の右前へ抜けそうな当たりをダイビングキャッチして一ゴロとする好守も見せた。

◆2位巨人が首位ヤクルト相手に2度のリードを守れず、逆転負けで自力Vが消滅した。▼開幕から76試合目で巨人の自力Vが消滅した。巨人は残り67試合に全勝した場合、106勝37敗で勝率7割4分1厘。ヤクルトは残り72試合のうち巨人戦13試合に敗れても、他カードで全勝すれば106勝36敗1分けで勝率7割4分6厘となり、巨人がヤクルトを上回れないため。2リーグ制後、巨人の自力Vが6月中に消滅したのは03年の6月27日に次いで2度目。試合数では80年の66試合目、97年と11年の67試合目など、70試合を消化する前の自力V消滅があるものの、日付では2リーグ制後の最速消滅となった。ちなみに、1リーグ時代には48年6月21日に48試合目で自力Vが消滅したことがある。

◆首位ヤクルトが村上宗隆内野手(22)の26号3ランなどで2位巨人に逆転勝ちし、3連戦勝ち越しを決めた。▼マジックメモ 阪神、中日に次いで巨人の自力Vが消滅。広島、DeNAの自力Vもそれぞれ29日に消滅する可能性があり、ヤクルトの優勝マジック点灯は最短29日。過去の最短M点灯日は65年南海の7月6日。6月中に点灯すれば史上初となる。

◆強すぎヤ! ヤクルト村上宗隆内野手(22)が、決勝26号3ランを放ち、チームを12カード連続の勝ち越しに導いた。同点の8回、巨人平内の3球目をバックスクリーンに突き刺した。2位巨人を相手に、最大4点のビハインドも、粘り強く食い下がってチーム一丸での逆転勝利。史上初となる6月の優勝マジック点灯の可能性を残した。最高気温36・2度を記録した都心の熱気をも打ち払うアツい一撃だ。8-8の8回1死一、三塁。村上のバットが平内のカットボールを捉えた瞬間、2万5440人の観衆の歓声とため息が交錯した。3試合で両軍合わせ17本塁打が飛び交った「神宮花火大会」。大トリを務めた主砲は、お立ち台で「ほんと、ほっとしてますし、疲れました」と正直な心境を吐露した。ミスを取り返す1発でもあった。1回、巨人増田陸の打球を落球。この回3失点につながっただけに「しょうもないエラーをしてしまったんで、それをなんとか取り返したい思いで打席に立っていた」という。決勝弾の8回は、無死一、二塁から前を打つ山田が進塁打(一ゴロ)。「哲人さんが右打ちしてくれて楽に打席に立たせてくれたので、そのおかげです。ありがとうございます」と感謝した。カード初戦を16-6で快勝も、翌25日は5-19の今季ワースト失点で大敗。大味なゲームが続いただけに、勝負の3戦目を接戦でものにした意味は大きい。高津監督は「内容としてはけっしてほめられたものじゃない」としながらも、「こういう難しい展開、最後ムネが1発で決めましたけど、つないで最後まで競ったゲームをして取れたところはよく頑張ったと思います」とうなずいた。これで交流戦を挟み全11球団に連続カード勝ち越し。村上は「目の前の試合をしっかり戦えてるので、その結果として11球団連続勝ち越しすることができて、すごく誇りに思いますし、まだまだ記録を伸ばしていきたい」。この日の3打点で71試合目にして71打点に到達。26本塁打とあわせ両リーグ1位を独走する。最短で優勝マジックは29日に点灯する。これからも目の前の勝利につながる一本を積み重ね、首位街道を切り開いていく。【鈴木正章】▼マジックメモ 阪神、中日に次いで巨人の自力Vが消滅。広島、DeNAの自力Vもそれぞれ29日に消滅する可能性があり、ヤクルトの優勝マジック点灯は最短29日。過去の最短M点灯日は65年南海の7月6日。6月中に点灯すれば史上初となる。○...長岡が一時逆転の4号3ランを放った。3回、2点を返して1点差に迫り、なお1死一、三塁。巨人今村の3球目を右翼席へ運んだ。24日同戦以来の1発で試合の流れを引き戻し「先輩方がつないでくれたので、その流れを切るわけにはいかないと思いながら打席に入りました。最高の結果になってくれました」と喜んだ。○...この日支配下登録された小沢が初登板し、4回を3安打6奪三振2失点と力投した。4点差を追う3回無死満塁、新背番「70」のユニホームが間に合わず「014」のままマウンドへ上がり、この回を無失点にしのいだ。「割り切ってドンドン勝負していこうと思った。最終的に追いつかれたけど逆転は許さなかったので良かった。もっと活躍出来るように頑張りたいと思います」と振り返った。▽ヤクルト青木(初回の適時打を含む3安打2打点)「相手に流れを完全に渡さないためにも、1点を返すことが大事だと思うので。すぐに反撃が出来て良かった」

◆首位ヤクルトが村上宗隆内野手(22)の26号3ランなどで2位巨人に逆転勝ちし、3連戦勝ち越しを決めた。▼ヤクルトが巨人3連戦を2勝1敗とし、1勝1分けだった5月14、15日広島戦から交流戦を挟み12カード連続で勝ち越し。この間、2度対戦したのは広島だけで、同17~19日阪神戦からは全11球団に続けて勝ち越した。12カード連続勝ち越しは65年南海が6~7月に記録して以来となり、両リーグ全11球団連続勝ち越しは初めてだ。12カード連続勝ち越し中、村上は打率3割6分、17本塁打、40打点の大当たりで、この日を含めてV打点が9度。4番のバットでカード勝ち越しを続けている。▼この3連戦は24日がヤ16-6巨、25日がヤ5-19巨、26日がヤ11-10巨の打撃戦となり、両軍の合計得点が22点→24点→21点。同一カード3連戦で、3試合とも両軍の合計得点が20点以上は初めてだった。

◆強すぎヤ! ヤクルト村上宗隆内野手(22)が、決勝26号3ランを放ち、チームを12カード連続の勝ち越しに導いた。同点の8回、巨人平内の3球目をバックスクリーンに突き刺した。2位巨人を相手に、最大4点のビハインドも、粘り強く食い下がってチーム一丸での逆転勝利。史上初となる6月の優勝マジック点灯の可能性を残した。▼マジックメモ 阪神、中日に次いで巨人の自力Vが消滅。広島、DeNAの自力Vもそれぞれ29日に消滅する可能性があり、ヤクルトの優勝マジック点灯は最短29日。過去の最短M点灯日は65年南海の7月6日。6月中に点灯すれば史上初となる。▼ヤクルトが巨人3連戦を2勝1敗とし、1勝1分けだった5月14、15日広島戦から交流戦を挟み12カード連続で勝ち越し。この間、2度対戦したのは広島だけで、同17~19日阪神戦からは全11球団に続けて勝ち越した。12カード連続勝ち越しは65年南海が6~7月に記録して以来となり、両リーグ全11球団連続勝ち越しは初めてだ。12カード連続勝ち越し中、村上は打率3割6分、17本塁打、40打点の大当たりで、この日を含めてV打点が9度。4番のバットでカード勝ち越しを続けている。▼24日がヤ16-6巨、25日がヤ5-19巨、26日がヤ11-10巨の打撃戦となり、両軍の合計得点が22点→24点→21点。同一カード3連戦で、3試合とも両軍の合計得点が20点以上は初。

◆巨人が一回、4安打3得点で主導権を奪った。ヤクルトの左腕、スアレスを相手に各打者が初球ストライクを積極的にスイング。1番・増田陸の三飛を三塁手・村上が落球し、丸が中前打。無死一、二塁でウォーカーの左前適時打でわずか4球で先制。岡本和が左前でつなぎ、坂本の右犠飛で2点目。さらに6番・ポランコが中前適時打で3点目。1~7番まで全打者の結果球が2球以内という〝早打ち〟だった。10ゲーム差をつけられている首位・ヤクルトとの直接対決。24日の第1戦で6―16の大敗を喫し、25日の第2戦で19-5とやり返した。カード勝ち越しをかけた第3戦は、25日に19安打&19得点と打ちまくった勢いそのままに、巨人打線が試合開始直後から火を噴いた。

◆ヤクルトが4点ビハインドの三回に猛攻を仕掛け、一挙6点を奪った。1死二塁で山田が巨人・戸郷から左前適時打を放ち、左翼手・ウォーカーが後逸する間に山田は二進した。村上が一ゴロの後、青木が左越え適時二塁打を放ち、2点差に迫った。さらにオスナも中前ポテン適時打を放ち、1点差。続く長岡は2死一、三塁で2番手・今村から右越え4号逆転3ランを放ち、7-5と逆転した。◆逆転3ランを放ったヤクルト・長岡 「打ったのはストレート。先輩方が繋いでくれたのでその流れを切るわけにはいかないと思いながら打席に入りました。最高の結果になってくれました」◆三回に適時二塁打を放ったヤクルト・青木 「打ったのはストレート。後ろに良い形でつなぐ。それだけです」

◆巨人・中田翔内野手(33)が今月2本目の代打本塁打をマークした。5―7で迎えた六回1死で代打起用されると、好投を続けていたヤクルトの2番手・小沢が投じたスライダーが真ん中に入ったのを豪快に引っ張り、左翼席中段まで飛ばした。反撃ムードに火をつける7号ソロ。23日のDeNA戦(東京ドーム)でプロ15年目で初の代打弾となる6号ソロを放ったが、再び〝切り札〟として結果を残した。さらにその後、2死から丸も15号ソロを放ち、7-7の同点。点取り合戦は再び降り出しに戻った。

◆ヤクルト・小沢怜史投手(24)が、支配下昇格後即1軍登録されて、5―1の三回無死満塁から2番手で5年ぶりに1軍マウンドに立った。ユニホームは間に合わず、背番号は新しくもらった「70」ではなく育成時代の「014」で登場。最速148キロを計測するなど力のある直球を軸に、満塁のピンチを無失点で切り抜けた。その後は四回、五回と無失点で切り抜け、六回は代打・中田と丸にソロを浴びたが4回3安打2失点と好投を見せた。静岡・日大三島高から2016年ドラフト2位でソフトバンク入団。故障の影響で18年オフに育成契約となり、20年オフに戦力外通告を受けてヤクルトに育成選手として入った。1軍登板はソフトバンク時代の2017年以来となった。

◆ヤクルト・村上宗隆内野手(22)が、8―8の八回1死一、三塁で勝ち越しの26号3ランを放った。本塁打数リーグトップの村上は、打点を71に伸ばした。カウント1―1からの3球目、6番手・平内の140㌔カットボールを一閃。打球は中堅フェンスを大きく越え、打った瞬間に入ったとわかる一発に笑顔でダイヤモンドを一周した。

◆ヤクルトが打ち合いを制し、このカード勝ち越し。史上初となる全11球団連続勝ち越しを決めた。8-8の八回1死一、三塁で4番・村上宗隆内野手(22)が巨人・平内から中越え26号3ランを放った。本塁打数リーグトップの村上は同じくトップの打点を71に伸ばした。熱戦となった日曜の神宮。ヤクルトは3点を奪われた直後の一回の攻撃で、青木が相手先発の戸郷から右前適時打で1点を返した。4点ビハインドの三回には猛攻で一挙6点を奪った。1死二塁で山田が左前適時打を放つと、村上が凡退後に青木が左越え適時二塁打を放ち、2点差に迫った。さらにオスナも中前適時打を放ち、1点差。続く長岡は2死一、三塁で2番手・今村から右越え3ランを放ち、7-5と逆転した。) この後、巨人に六回に2点、七回に1点を勝ち越された。それでも七回の攻撃で、長岡の二ゴロの間に1点を返し、同点に追いついた。そして村上が八回に1死一、三塁の好機で、6番手・平内がカウント1-1から投じた140㌔のカットボールを一閃。打球は中堅フェンスを大きく越え、打った瞬間に入ったとわかる一発に笑顔でダイヤモンドを一周した。これが決勝点となった。

◆ヤクルトが打ち合いを制し、このカード勝ち越し。史上初となる全11球団連続勝ち越しを決めた。8-8の八回1死一、三塁で4番・村上宗隆内野手(22)が、巨人・平内から中越え26号3ランを放った。本塁打数リーグトップの村上は同じくトップの打点を71に伸ばした。お立ち台に上がった村上の一問一答は以下のとおり。――今の気持ちは「本当にホッとしてますし、疲れました」――11球団連続でカード勝ち越し「目の前の試合をしっかり戦えているので、その結果として、こうして11球団勝ち越しすることができて、すごく誇りに思いますし、まだまだこれから、記録を伸ばしていきたいなと思います」――勝負を決めた八回の3ラン「一回にしょうもないエラーをしてしまったので、それをなんとか取り返したいなっていう思いで、ずっと打席に立っていたんですけど。なかなか結果を残すことはできず、悔しい気持ちだったんですけど、哲さん(山田哲人選手)が右打ちしてくれて、僕も楽に打席に入ることができたので。それのおかげです」――シーズン50本塁打、三冠王にも期待がかかる「取れるものはすべて取りたいですけど、それは終わってからの結果なので、まずは一試合一試合に集中して頑張ります!」――ファンにひと言「暑い中、声援ありがとうございました。まだシーズン長いんで、いい時も悪い時も応援してください」

◆巨人は両軍合わせて28安打を放ったヤクルトとの打ち合いに敗れ、今季76試合目で自力優勝の可能性が消滅。5カード連続で負け越しとなった。原辰徳監督(63)が試合を振り返った。--互角の試合展開だったが「まあ、そうね。やっぱり三回の6点は大きかったね。もうちょっと粘ってほしかった。戸郷には。中4日とはいえね。まあ、でも粘り強く戦ったというところはいいでしょう」--投手陣も守って、打線も打った「そうですね。そうですね。平内は、まあ、勉強よ。うん。勉強」--数字上では自力優勝の可能性がなくなった「なくなったって、どういう意味? あ~、そういう意味。われわれはそういうことはね。まあ、ベストを尽くすだけだからね」--打線もそうだが、投手陣もしっかり整備してここからか「まあ、やっぱり防げる点はあると思いますよ。うん」

◆巨人・中田が2試合ぶりの7号ソロを放った。2点を追う六回1死で代打出場。ヤクルト2番手、小沢が投じたスライダーを左翼席中段まで運び、「甘く浮いてきた球を逃さずに捉えることができた。いつも必死です」と胸を張った。) プロ15年目で初の代打弾となった23日のDeNA戦に続く2度目の代打弾。同点の七回2死一、三塁では一、二塁間のゴロをダイビングキャッチするなど、攻守で存在感を示した。

◆〝恐怖の8番打者〟だ。高卒3年目のヤクルト・長岡が、4―5の三回2死一、三塁で一時逆転となる4号3ランを放った。今村が投じた143キロの直球を右翼席に運び「先輩方がつないでくれたので、その流れを切るわけにはいかないと思っていた。最高の結果になってくれました」と笑みを浮かべた。六回には右前打、七回は1死満塁で二ゴロを放って同点打とするなど存在感を発揮した。

◆両軍ともに14安打2本塁打。壮絶な点取り合戦に敗れ、巨人は今季76試合目で自力優勝の可能性が消滅した。原辰徳監督(63)は「やっぱり三回の6点は大きかったね。戸郷には、もうちょっと粘ってほしかった。そういうこと(自力優勝消滅)はね、ベストを尽くすだけだからね」と悔しさをにじませた。チームとして今季初の中4日で先発した戸郷は、三回までに5点を奪った味方打線に応えられず、三回途中まで6失点で降板。8―8の八回1死一、三塁では6番手・平内が村上に今カード3発目となる特大の26号3ランを許した。赤星をプロ初の救援につぎ込むなど、勝利を全力で追い、九回には重信の2点二塁打で2018年4月29、30日のヤクルト戦以来4年ぶりの2戦連続2桁得点をマーク。しかし、一歩及ばなかった。今カード3試合で両軍計18本塁打(各9本)。合計得点は「35対32」と上回ったものの1勝2敗で負け越し、ゲーム差は11に広がった。2003年の6月27日を塗り替え、球団史上最速で自力優勝の可能性が消えた。ただ、それはあくまで机上の計算。屈辱を逆襲の力に変える。(谷川直之)

◆ヤクルトは26日、巨人12回戦(神宮)に11―10で逆転勝利。シーソーゲームを制し、史上初の全11球団連続勝ち越しを達成した。両軍計18本塁打が飛び交った3連戦を締めくくったのは4番・村上宗隆内野手(22)。8-8の八回に26号3ランを放ち、チームを勝利に導いた。2位・巨人とのゲーム差を11に広げ、優勝へのマジックナンバーは最短で29日に「56」か「57」で点灯する。〝史上最強クラス〟の強さで、リーグ2連覇へ突き進む。太陽の光に照らされた白球が、勝利への虹を描いた。最高気温36度。今年一番の暑い日に、今年一番を争う熱い展開。4度リードする側が変わる4時間2分の白熱のシーソーゲームに、村上が一振りでけりをつけた。「本当にホッとしていますし、疲れました」若き主砲がヒーローインタビューで、気持ち良さそうに汗を拭った。一回に先頭の増田陸の飛球を落球し、そこから3失点。「しょうもないエラーをしたので何とか取り返したい」と燃えたが、七回までは気持ちが空回りしたか、2三振を喫し3度凡退した。名誉挽回は8-8の八回1死一、三塁。平内が投じた140キロのカットボールを捉え、バックスクリーン左へ運んだ。決勝の26号3ラン。人さし指を突き出し、誇らしげに胸を張った。 24日からの2位・巨人との直接対決3連戦は、史上まれに見る大乱戦となった。初戦に今季最多の19安打16得点で大勝し、2戦目は今季ワーストとなる被安打19、19失点で敗れた。そして迎えた第3戦は両軍ともに14安打、2桁得点の乱打戦となった。3試合の両軍合計得点「67」は、同一カード連戦で2リーグ制(1950年)以降の最多記録。それを燕の主砲がド派手に締め、球団記録を更新する12カード連続勝ち越し、史上初の全11球団連続勝ち越しに導いた。6月に入り1試合2本塁打を4度記録し、今月だけで11本塁打とギアを上げる村上。本塁打、打点は2位を大きく引き離し、・315に上げた打率でもトップのDeNA・佐野に9厘差と迫る。令和初の三冠王も射程に入る中、それでも初心を決して忘れない姿勢が、その活躍につながっている。試合中、ベンチでの〝定位置〟は高津監督の前。バッターボックスに最も近い最前列だ。レギュラーに定着した2年目からずっと変えていないが、理由は「若いから」。「まだまだ若手なので、声を出してチームを盛り上げていきたい」と殊勝に話す。青木や山田ら大打者を育ててきた杉村打撃コーチも「普通の選手が持っていないような、考え方がすごい」と絶賛する。劣勢でも諦めず声を張り上げ、自身が打てなくても仲間の殊勲打で大喜びする。〝チーム・スワローズ〟の強さが、そこに象徴されている。「目の前の試合をしっかりと戦えているので、結果として11球団連続勝ち越しすることができる。誇りに思いますし、これからも記録を伸ばしていきたい」。村上は言い切った。優勝へのマジックナンバーは最短で29日に点灯する。6月中に点灯すれば2リーグ制で初の快挙だ。球史に残る強さを見せるヤクルトを、頼もしい4番が力強く引っ張る。(森祥太郎)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ヤクルト
47231 0.671
(↑0.004)
-
(-)
72319
(+11)
246
(+10)
84
(+2)
48
(-)
0.255
(↑0.002
3.040
(↓0.08)
2
(-)
巨人
39370 0.513
(↓0.007)
11
(↓1)
67304
(+10)
327
(+11)
84
(+2)
37
(-)
0.248
(↑0.001
3.870
(↓0.08)
3
(-)
広島
35353 0.500
(↑0.007)
12
(-)
70275
(+4)
269
(+3)
35
(-)
13
(-)
0.255
(-)
3.410
(↑0.02)
4
(-)
阪神
34382 0.472
(↑0.007)
14
(-)
69253
(+6)
220
(+5)
49
(-)
56
(+3)
0.238
(↑0.001)
2.750
(↓0.01)
5
(-)
DeNA
29380 0.433
(↓0.006)
16.5
(↓1)
76232
(+3)
285
(+4)
51
(-)
25
(+1)
0.250
(-)
3.860
(↑0.01)
6
(-)
中日
30410 0.423
(↓0.006)
17.5
(↓1)
72211
(+5)
284
(+6)
37
(-)
23
(-)
0.246
(↑0.002)
3.830
(↓0.01)