ヤクルト(★5対19☆)巨人 =リーグ戦11回戦(2022.06.25)・明治神宮野球場=
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巨人
411015304191906
ヤクルト
0002020015912
勝利投手:シューメーカー(4勝4敗0S)
敗戦投手:サイスニード(4勝2敗0S)

本塁打
【巨人】増田 陸(3号・2回表ソロ),ポランコ(9号・3回表ソロ),ウォーカー(16号・5回表ソロ),丸 佳浩(14号・6回表2ラン),ポランコ(10号・6回表3ラン),湯浅 大(1号・7回表2ラン)
【ヤクルト】青木 宣親(3号・4回裏2ラン),オスナ(7号・9回裏ソロ)

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◆巨人は1回表、岡本和と大城の適時二塁打で4点を先制する。その後は、ポランコが2本塁打を放つなど6本のアーチが飛び出し、終わってみれば19安打で19得点を挙げた。投げては、先発・シューメーカーが今季4勝目。敗れたヤクルトは、投手陣が崩壊した。

◆ヤクルトは23日中日戦から2試合続けて2桁得点中。ヤクルトの連続試合2桁得点は03年6月28日~7月1日、06年5月9日~11日、10年8月6日~8日に記録した3試合が最長。今日も10得点以上挙げれば球団記録に並ぶ。

◆首位ヤクルトと2位巨人の3連戦第2ラウンドが、フジテレビの地上波で午後2時半から午後4時半まで生中継(関東ローカル)される。午後4時半ごろから試合終了まではTVer(ティーバー)で生配信される予定だ。野球が日本に伝わって150年-。中継ではソフトバンク前監督の工藤公康氏と元中日の山本昌氏の両レジェンド左腕が解説。球史を話題にまじえながら、現在2位に11ゲーム差をつけて独走状態のヤクルトと、負ければ自力V消滅の可能性がある2位巨人の戦いを存分に伝える。副音声ではタレントの中居正広とお笑い芸人「アンタッチャブル」山崎弘也が、元中日監督の谷繁元信氏(日刊スポーツ評論家)と盛り上げる。

◆負ければ自力優勝の可能性が消滅する巨人が、初回に鮮やかな先制攻撃で4点を先制した。プロ4年目で初の1番スタメンとなった増田陸内野手が中前打で出塁。2番丸佳浩外野手が右前打で続き、3番アダム・ウォーカー外野手の投ゴロで二、三塁。4番岡本和真内野手が左中間に先制の2適時打を決め「初回チャンスで回ってきたので、何とか先制点を取れて良かったです」と喜んだ。攻撃の手は緩めない。なお2死二、三塁。7番の大城卓三捕手が左中間に2点適時打。「前のポランコが必死に走ってつないでくれたので、何とかしたいという気持ちでした。追加点を取れて良かったです」とコメントした。前日24日の首位ヤクルトとの3連戦初戦は、13年ぶりの16失点で大敗。ゲーム差も11に広げられた。連敗阻止に向け、打線を大幅に組み替えた成果が、初回から表れた。

◆巨人のアダム・ウォーカー外野手(30)がまたファインプレーを見せた。ヤクルト2番山崎の左前打になりそうな当たりを、猛ダッシュで前進し、ダイビングキャッチ。前日は初回に4失点し、試合の流れを持って行かれていただけに、3者凡退につなげる貴重なプレーとなった。ウォーカーは23日DeNA戦でも、左翼フェンスに激突しながらジャンピングキャッチする好守を見せていた。

◆2位巨人の戸郷翔征投手(22)が26日のヤクルト戦(神宮)に中4日で先発する。25日の試合で首位ヤクルトに6-16と大敗し、ゲーム差は「11」に広がった。これ以上、離されるわけにはいかず、今季初めて解禁する中4日で勝ち頭が登板する。前回は21日のDeNA戦(東京ドーム)で7回1失点、95球で勝敗つかずに降板していた。大事な1戦に向け「先に点を与えず、長いイニングを投げて、チームに勢いを持って来られるような投球ができるように頑張ります」と気合を入れた18日の中日戦(バンテリンドーム)で先発アンドリースが左ふくらはぎに打球を受けて負傷降板し、翌日に登録抹消。勝負のヤクルト3連戦だけに、5人になった先発陣に新たな投手を加えるのではなく、状態のいい投手をつぎ込んだ。

◆巨人増田陸内野手が、プロ4年目で初の1番起用に初の3安打猛打賞で応えた。1回の第1打席では中前打で出塁して打線に勢いを呼び込み、初回の4得点を演出。2回1死の第2打席では、1ボールからサイスニードの直球をバックスクリーン右への3号ソロに仕留めた。「1番で起用してもらったので、なんとかチームに勢いをつけられるバッティングをしたいと思ってました。ホームランになって良かったです」とコメントした。3打数2安打で迎えた6回の第4打席、先頭打者として左前打でチャンスメーク。続く丸佳浩外野手の14号2ランをアシストした。前日24日の首位ヤクルトとの3連戦初戦は、13年ぶりの16失点で大敗。ゲーム差も11に広げられた。この日負ければ自力優勝の可能性が消滅する1戦で、売り出し中の若武者が猛アピールを続けている。

◆巨人のグレゴリー・ポランコ外野手(30)が来日初の1試合2発を放った。まずは5-0の3回1死。ヤクルト先発サイスニードの真ん中高めに入った直球を右中間席に運び、99打席ぶりの本塁打。「今は大振りしないように、ミートしていくことを心掛けている。相手の失投だったと思うけど、しっかりと捉えることが出来て良かった」と喜んだ。5月18日広島戦(東京ドーム)以来となる9号ソロ。ここ最近はバットが湿りがちで23日DeNA戦ではスタメンを外れていた。前日までの3試合は、無安打に終わっていた。6回1死一、二塁ではヤクルト坂本の142キロ内角直球を右翼席へ10号3ラン。「ストレートが良い投手なので、負けないように良いポイントで打つことが出来た。完璧なスイングだった」と手応えをつかんだ。この打席で猛打賞も記録した。

◆ヤクルト青木宣親外野手(40)が、3号2ランを放った。6点を追う4回2死一塁、巨人シューメーカーの4球目、内角143キロ直球を捉え右翼席へ。19日広島戦(神宮)以来となる1発に「まだまだ諦める点差ではないので1点でも返そうという気持ちで打席に入りました。ホームランになってくれて良かったです」と振り返った。

◆巨人のアダム・ウォーカー外野手(30)が絶好調をアピールする"ズッキュン砲"を放った。5回先頭、カウント2-2からヤクルト先発サイスニードの151キロ内角直球を左中間席へ16号ソロ。ここ9戦で4発目となった。 「三振はしないように、とにかくコンパクトにバットの芯を、強くボールにぶつけることだけだと思っていた。ホームランになって良かった」と喜んだ。1回には好守もあった。ヤクルト2番山崎の左前打になりそうな当たりを、猛ダッシュで前進し、ダイビングキャッチ。前日24日は初回に4失点し、試合の流れを持って行かれていただけに、3者凡退につなげる貴重なプレーとなった。試合前時点で本塁打ランキング5位、打率は3割5厘でランキング4位と調子を上げている。

◆思わぬ乱入? で試合の進行が止まった。ヤクルト6回1死一、二塁の攻撃。巨人投手が鍬原に変わり、打者内山壮の場面で、外野付近に黄色い鳥の風船が飛来。中堅手の丸が「捕獲」しようと動いたが捕らえきれなかった。その後、黄色い鳥は中堅付近のファンにより無事に回収され、試合が再開された。

◆巨人の湯浅大内野手(22)がプロ5年目で初本塁打を放った。13-4で迎えた7回2死二塁、ヤクルト2番手坂本の外角直球を左中間席に運んだ。記念すべき1号2ラン。一塁を回ったところで右拳を握りしめて、強く喜びを表現した。ベンチは祝福の総立ち。増田陸には熱い抱擁を受けた。

◆東京に本拠地を置くチーム同士の一戦で、前日5被弾で13年ぶりに16失点を喫した巨人が「東京リベンジャーズ」と化した。負ければ自力優勝の可能性が消滅する一戦で、打線を変更。初回、プロ4年目で初の1番スタメンとなった増田陸内野手(22)が中前打で出塁してチャンスメークし、1死二、三塁とすると、4番岡本和真内野手(25)が左中間に先制の2適時打。なお2死二、三塁から、7番大城卓三捕手(29)が左中間に2点適時打を放ち、いきなり4点を先制した。大敗した前夜の鬱憤(うっぷん)を晴らすかのように、2回以降も打線の勢いは止まらなかった。2回には増田陸が3号ソロ。3番ウォーカーは5回に16号ソロ。6回には2番丸が14号2ランを決め、3回に9号ソロの6番ポランコが来日初の1試合2発となる10号3ラン。7回には2死二塁から途中出場の湯浅がプロ初アーチ。「倍返し」まではいかないが、前夜に食らった5発を上回る6発もの1発攻勢でお返しした。2ケタ得点の大勝で、ゲーム差は再び10とした。ただ、26日の3戦目に敗れれば、自力優勝の可能性が消滅する。負けられない一戦には、今季初の中4日でここまで7勝の戸郷を先発に送り込む。「不屈」を掲げる巨人が、あきらめずに燕の背中を追う。

◆首位ヤクルトが、今季ワーストの19被安打、19失点で2位巨人に敗れ、連勝が3でストップした。先発サイスニードは初回に4失点するなど、5回9安打7失点(自責5)で2敗目を喫し「何もありません」と言葉少な。2番手坂本も2回6安打8失点、3番手木沢も2回4安打4失点と勢いを止められず、これまた今季ワーストとなる1試合6被弾。高津監督は「立ち上がりはバッテリーだけじゃなく、反省するところはたくさんあると思いました。トータルしても反省の多いゲームだったんじゃないですかね」と淡々と振り返った。それでも打線では青木が3号2ランを含む2安打。指揮官は「ノリが打つとベンチも盛り上がる。やっぱり野手最年長ですからね。こうやって歯を食いしばって一生懸命頑張っている姿は、明日必ず、チームのいい結果につながると思っています」と前を向いた。

◆やられた分以上に、2位巨人がやり返した。首位ヤクルトに6本塁打を含む19安打19得点で、5被弾&13年ぶりの16失点で大敗した前夜のリベンジに成功。自力V消滅も回避し、ゲーム差を再び10に戻した。土俵際で底力を引き出すべく、スタメンを一新した。1番に初起用した増田陸が初回の安打でスイッチを入れると、岡本和と大城の2点適時打で先制。打順を1つずつ繰り上げた2番丸と3番ウォーカーが1発でポランコは2発と、打線が一気に目を覚ました。原監督は「和真(岡本)もそうですけど卓三(大城)があの場面で2点タイムリーは大きかった」と、鮮やかな先制攻撃にうなずいた。前日の試合後、原監督はチームにメッセージを伝えた。内容を聞かれ「いろいろあるさ、そりゃ。家族なんだからな。一応、俺は親だから」と笑った。26日に負ければ自力Vが消滅するが、諦めるわけにはいかない-。"家族全員"でつかみかけた上昇の兆しを、はるか上空を飛ぶ燕からの連勝で確かなものにする。

◆令和の"燃える男"が巨人に勢いを呼び戻した。4年目の増田陸内野手(22)が、3号ソロを含む初の3安打猛打賞をマークした。元気はつらつとした思い切りのいいプレーで、初の1番起用に満点回答。チームも前夜に食らった5発16失点を上回る6発19得点でお返し、10ゲーム差に戻した。26日の3戦目でも負ければ自力優勝の可能性が消滅するが、増田陸がつくった上昇気流に乗って、首位ヤクルトから連勝を狙う。「絶対に、いったろ」大敗を喫した前夜、増田陸の闘志は既に燃えさかっていた。コーチから命じられたプロ初のリードオフマン。11ゲーム差からの逆転ドラマへ。チームとしても何かを変えたい一戦で、プロ4年目が責任あるトップバッターを任された。「チームに勢いを持って来るための起用だ」。自覚と覚悟を持って第1打席に懸けた。1ストライクからの2球目。ヤクルト先発サイスニードの123キロナックルカーブを中前に運んだ。前夜から神宮に漂う重たい空気を、鮮やかに切り裂く一打。初回の4得点につなげ、試合の方向性を決定づけた。育成契約に降格した昨年12月と180度違う光景が目の前にある。「今年ダメだったら僕の野球人生は終わる。それぐらいの気持ちで、もがいてます」。17試合連続でスタメン出場を続けていた今月22日のDeNA戦。8回の打席で左膝に自打球を当て、9回の守備で中田と交代した。悔しさから自軍ベンチで帽子を目深にかぶり、頭を抱えた。悔し涙に見えたと問われ「泣いてない。泣いてないですけどね」と強調。「あと1イニング守れなかった。その悔しさは絶対に忘れてはいけない」とその試合以来のスタメンで、初猛打賞と結果につなげた。1番起用の意図は特に聞いていないが「若いし、ガツガツいくタイプ。そういう面での起用だと、自分は考えている」。血気盛んな目が、さらにギラついた。【三須一紀】

◆やられた分以上に、2位巨人がやり返した。首位ヤクルトに6本塁打を含む19安打19得点で、5被弾&13年ぶりの16失点で大敗した前夜のリベンジに成功。自力V消滅も回避し、ゲーム差を再び10に戻した。▼前日24日に16失点の巨人が、19得点でヤクルトに雪辱した。同一カードの連戦で、15失点以上の次戦に15得点以上を挙げたのは08年ロッテ(対西武)以来、プロ野球3度目。セ・リーグでは初めてとなった。▼巨人の1試合6本塁打、19安打、19得点はいずれも今季最多。1試合44塁打(本塁打6、二塁打7、単打6)は85年6月28日阪神戦の46塁打に次ぎ、球団では2リーグ制後2番目に多かった。1試合6本塁打以上は10年8月26日中日戦の6本(坂本2、ラミレス2、長野、小笠原)以来、球団12年ぶり。

◆「1番・一塁」で起用された巨人・増田陸内野手(22)が3号ソロを放った。「1番で起用してもらったので、何とかチームに勢いをつけられる打撃をしたいと思っていた。ホームランになって良かった」4-0の二回1死で、サイスニードが投じた142キロの直球を捉え、バックスクリーン右まで運んだ。一回の第1打席でも中前打を放ち、一挙4得点を挙げる猛攻に導いた。ガッツあふれる若武者が、プロ初の1番起用に応えた。

◆巨人のアダム・ウォーカー外野手(30)が16号ソロを放った。2点を返された直後の五回。カウント2-2からサイスニードの151キロを完璧に捉え、左中間席中段まで運んだ。三回にはグレゴリー・ポランコ外野手(30)が29試合ぶりの9号ソロ。新助っ人コンビのアベック弾は、5月18日の広島戦(東京ドーム)以来、3度目となった。左右の長距離砲が持ち味のパワーを発揮した。

◆巨人がともに今季最多の19安打19得点で大勝した。一回に岡本和と大城の2点二塁打で4点を先行し、二回の増田陸のソロなど計6本塁打で着実に加点した。シューメーカーは六回途中4失点で4勝目。ヤクルトは投手陣が総崩れした。

◆思わぬハプニングが起こった。六回のヤクルトの攻撃中、黄色いアヒルの風船が神宮上空を舞い、試合が一時中断。中堅手を守っていた巨人・丸が行方を追いかけ、〝捕獲〟を試みたが、風に流されて捕まえることができず。最終的に外野席の観客の手に着地した。気温30度を超えた灼熱の神宮球場が、温かな笑いに包まれた。前日24日に大敗した巨人は、6本塁打を含む今季最多の19安打19得点で首位・燕にリベンジした。

◆ヤクルトは前日24日の大勝から一転、投手陣が総崩れし連勝が3で止まった。サイスニードが一回に4失点すると、二、三、五回にソロを浴びて加点された。救援の坂本、木沢も巨人打線の勢いにのみ込まれ、2年ぶりの19失点。高津監督は「準備を怠ったわけではないだろうが反省点はたくさん」と嘆息した。明るい材料は不振の青木が3号2ランを含む2安打と気を吐いたことだ。高津監督は「ノリ(青木)が打つとベンチが盛り上がる。野手最年長が歯を食いしばって頑張る姿は、次戦のチームのいい結果につながる」と前向きに話した。

◆ヤクルト・山崎晃大朗外野手(28)が2―12と10点ビハインドの六回無死一塁で右翼線へ適時二塁打を放った。意地の一打で「点差はあったが1点ずつかえすことと、後ろにつなぐことを意識して打席に入った」と存在感を示した。10試合連続で2番として出場。この日は2安打。7年目外野手は高津監督の期待に応え、つなぎの役割を果たしている。

◆巨人のグレゴリー・ポランコ外野手(30)が来日初の1試合2本塁打を放ち、2桁本塁打に到達した。5-0の三回にサイスニードから右中間席中段へ5月18日の広島戦以来となる9号ソロ。さらに六回1死一、二塁では右翼席中段へ10号3ラン。「8号から時間がかかったけど素直にうれしい」と笑みを浮かべた。3安打4打点と復調気配の助っ人に原監督は「いいきっかけになるといい」と期待した。

◆巨人のマット・シューメーカー投手(35)は打線の大量援護で今季4勝目を挙げた。だが、大味な試合に緊張感が薄れたのか、12―2と10点リードの六回、4安打を集中され2失点したところで降板した。「六回を投げ切れなかったことはとても悔しい」と表情は冴えなかった。「あと少し、コントロールできていれば防げた安打もあったので、反省して次の登板につなげたい」と猛省するばかりだった。

◆ヤクルト・青木宣親外野手(40)が0―6の四回2死一塁から右翼席へ3号2ラン。シューメーカーが投じた内角直球をさばき「1点でも返そうという気持ちで打席に入りました。本塁打になってくれてよかったです」と大敗の中で一矢報いた。六回には右前打を放ち複数安打。コンディション不良から復帰したリーグ戦再開後は、出場5試合連続で安打をマークするなど、40歳のベテランが状態を上げている。高津監督は「2本出たのは大きかった。なんとなくノリが打つとチーム、ベンチも盛り上がる。歯を食いしばって一生懸命頑張っている姿は、必ずチームにとっていい結果につながると思っています」と野手陣に再び奮起を求めた。

◆巨人は25日、ヤクルト11回戦(神宮)に19-5で大勝し、連敗を2で止めた。1番で起用された高卒4年目の増田陸内野手(22)が、3号ソロを含むプロ初の猛打賞(1試合3安打以上)を記録し、先発野手全員安打と爆発した打線を牽引(けんいん)。前夜は16失点で大敗したチームは、ともに今季最多の19安打19得点で反撃し、首位・ヤクルトとのゲーム差を10とした。) やられたら、やり返す-。猛暑の神宮で大勝の立役者となったのは、22歳の熱血漢だった。プロ初の1番に抜擢(ばってき)された増田陸が、大爆発した打線の火付け役となった。「ガツガツいこうと思いました。昨日(24日)は負けましたけど、ファンの皆さんが見に来てくださって必死にやった結果です」一回に中前打を放ち、猛攻の号砲を鳴らした。4点を先行して迎えた二回には、甘く入った直球を振り抜いて3号ソロ。風に乗った打球は、バックスクリーン右へ吸い込まれた。六回の左前打でプロ初の猛打賞を記録し、日焼けした相好を崩してヒーローインタビューを受けた。チームは前夜、13年ぶりの16失点で大敗。首位を走るヤクルト打線に5発を浴びた。原監督は試合後、選手を叱咤した。「いろいろあるさ。(チームは)家族だから。一応俺は親だから」と語るにとどめたが、指揮官の思いにナインが応えた。打線は12年ぶりの6本塁打を放ち、ともに今季最高の19安打19得点。先発野手全員安打で、雪辱した。増田陸が1番の起用を告げられたのは、24日の試合後だった。「絶対に、いったろう」。大阪福島シニアや茨城・明秀学園日立高でも担ったトップバッターは「好き」な打順だ。最高気温35・4度を記録した都心で、今季開幕前に支配下選手に復帰した若武者の心は燃えに燃えていた。先発出場は22日のDeNA戦(東京ドーム)以来3試合ぶり。その一戦で左膝付近に自打球を当てて途中交代を余儀なくされ、ベンチで目頭を押さえた。「今年駄目だったら僕の野球人生は終わる」。チームで誰よりも貪欲にバットを振り込み、負ければ自力優勝の可能性が消えた一戦で結果に結び付けた。先頭打者に導かれ、岡本和が4安打4打点を記録し、5月18日を最後に本塁打のなかったポランコも2発を放った。「明日(26日)も絶対勝ちます」と増田陸。抜群の積極性で打線を引っ張る。(鈴木智紘)

◆猛攻を止められなかった。セ・リーグ首位のヤクルトは2位・巨人との直接対決に、ともに今季ワーストとなる被安打19、19失点で大敗。高津臣吾監督(53)は表情を曇らせて振り返った。「立ち上がりはバッテリーだけでなくて、いろいろ反省するところはあると思いました。試合をトータルしても反省の多い試合だった」先発のサイスニードが誤算だった。前回17日の広島戦(神宮)では8回1失点と好投したが、この日は一回に自身の暴投や三塁手・村上の悪送球もあり4失点。二、三、五回にソロを浴び、5回9安打7失点(自責点5)と役目を果たせなかった。2番手の坂本が2回8失点、3番手の木沢も2回4失点と流れを変えられず。24日はともに今季最多の19安打16得点で快勝した。一夜明けてやり返された形となり、指揮官は「もちろん準備を怠ったとか、手を抜いたわけではないでしょうけど、僕もコーチも選手も、いろいろ思うところはある」と唇をかんだ。ただ、中盤には打線がつながりを見せただけに決して下を向くばかりの敗戦ではない。優勝へのマジックナンバーの最短点灯日は29日のまま。26日の巨人戦に勝てば、史上初の全11球団連続勝ち越しが決まる。高津監督は「まずきょうのおさらいをしっかりして、明日に向けて挑まないといけない」と締めた。(赤尾裕希)

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ヤクルト
46231 0.667
(↓0.009)
-
(-)
73308
(+5)
236
(+19)
82
(+2)
48
(-)
0.253
(↑0.001
2.960
(↓0.2)
2
(-)
巨人
39360 0.520
(↑0.006)
10
(↑1)
68294
(+19)
316
(+5)
82
(+6)
37
(-)
0.247
(↑0.003
3.790
(↓0.02)
3
(-)
広島
34353 0.493
(↑0.008)
12
(↑1)
71271
(+5)
266
(+4)
35
(-)
13
(-)
0.255
(↑0.001)
3.430
(↓0.01)
4
(-)
阪神
33382 0.465
(↑0.008)
14
(↑1)
70247
(+10)
215
(-)
49
(-)
53
(+1)
0.237
(↑0.003)
2.740
(↑0.04)
5
(-)
DeNA
29370 0.439
(↓0.007)
15.5
(-)
77229
(+4)
281
(+5)
51
(-)
24
(-)
0.250
(↑0.001)
3.870
(↓0.01)
6
(-)
中日
30400 0.429
(↓0.006)
16.5
(-)
73206
(-)
278
(+10)
37
(-)
23
(-)
0.244
(↑0.001)
3.820
(↓0.05)