巨人(★1対3☆)DeNA =リーグ戦8回戦(2022.06.21)・東京ドーム=
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DeNA
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巨人
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勝利投手:エスコバー(4勝0敗1S)
(セーブ:山﨑 康晃(0勝2敗13S))
敗戦投手:ビエイラ(0勝2敗0S)

本塁打
【DeNA】ソト(5号・5回表ソロ)
【巨人】ウォーカー(14号・6回裏ソロ)

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◆DeNAは両軍無得点の5回表、ソトのソロで先制する。その後同点とされて迎えた8回には、神里の適時打で2点を奪い、勝ち越しに成功した。投げては、3番手・エスコバーが今季4勝目。敗れた巨人は、打線が相手を上回る11安打を放つも、1得点とつながりを欠いた。

◆巨人アダム・ウォーカー外野手(30)は今季13本塁打のうち、東京ドームで9発。巨人の外国人選手が東京ドームでシーズン2桁本塁打を打つと、19年ゲレーロ(14本)以来で、来日1年目では94年コトー(11本)以来28年ぶり。

◆右太もも裏の肉離れで2軍調整中だった楠本泰史外野手(28)、左足の張りで2軍調整中だった伊藤光捕手(33)が、巨人戦が行われる1軍に合流した。三浦大輔監督(48)は「今日から、伊藤光、楠本を登録します。クス(楠本)も状態に関しては問題ないと聞いてますし、1軍の戦力として、期待しています」と話した。

◆DeNAネフタリ・ソト内野手が、4月26日の巨人戦以来となる先制の5号ソロを放った。5回1死、巨人戸郷の初球のフォークを左翼席に運んだ。5月は2割3分7厘、6月も試合前時点で1割5分8厘と苦しむ中での1発に「しばらく打てていなかったので、うれしいです。大貫がいいピッチングをしていたので、大事な先制点を奪うことができ、良かったです」とコメントした。

◆巨人アダム・ウォーカー外野手(30)が、東京ドームで10度目の"ズッキュン砲"をさく裂させた。1点を追う6回、DeNA大貫のスプリットを拾い上げ、左翼席へ。14号同点ソロに、いまやおなじみとなった、頭上に両手でハートポーズをつくってチームメートと喜び合った。巨人の来日1年目の外国人選手が東京ドームで2ケタ本塁打を放ったのは、94年コトー(11本)以来28年ぶりとなった。

◆巨人石川慎吾外野手(29)が、執念の今季初安打でチャンスメークに成功した。同点の7回先頭、投手戸郷の代打で登場すると、DeNAエスコバーに追い込まれながらも粘り、8球目の外角156キロ直球を右翼線際にはじき返す二塁打。二塁ベースに到達すると、パチンと手をたたいて喜んだ。代走増田大と交代でベンチに下がっていくと、東京ドームから大きな拍手でたたえられた。石川は17日の中日戦(バンテリンドーム)の同点の8回2死満塁、しびれる場面で今季初打席に立つも3球三振。それ以来の2打席目でしっかりと結果を残し、存在感を示した。

◆DeNA神里和毅外野手(28)が、巨人ビエイラの160キロの剛速球をはじき返し、勝ち越しの2点適時打を放った。同点の8回2死満塁、カウント1-2からの160キロの直球を左翼線に打ち返し、2者が生還した。19日の阪神戦では湯浅から勝ち越しの2点適時三塁打を放ったが、2試合連続で勝負強さを発揮した。神里は「ピッチャーが頑張っていたのと、クワ(桑原)が粘ってつないでくれたので、何としても自分のバットでランナーをかえすんだと強い気持ちで打席へ入りました。追い込まれていましたが、しっかり仕留めることができよかったです」とコメントした。チームは、巨人に競り勝ち、2連勝で借金を6に減らし、3位広島とは1ゲーム差。

◆巨人戸郷翔征投手(22)が7回6安打1失点8奪三振の好投も、援護に恵まれず、リーグトップの阪神青柳に並ぶ8勝目とはならなかった。5回1死、DeNAソトに初球134キロフォークを捉えられ先制アーチを被弾。それでも直球とフォークをテンポ良くゾーンに集めて相手打線を封じた。7回には、先頭から2連続死球でピンチを招いた。2死一、二塁として迎えた佐野の打球が右足に直撃。そのまま転がった打球を二塁手吉川が処理して、無失点に切り抜けた。戸郷は顔をしかめて痛がりながらも、小走りでベンチに下がっていった。95球でマウンドを降り、今季12試合目の登板で、2度目の100球未満の投球に「ホームランは防ぎたかったですが、それ以外は粘り強く投球ができたと思います」と振り返った。

◆巨人は攻守ともにミスが散見して連勝を逃した。打線は11安打を放ちながらウォーカーのソロ1得点のみ。犠打失敗に8回2死二塁でのポランコのけん制死など、攻撃につながりを欠いた。守っても同点の8回、2番手ビエイラが3四球で自らピンチを招いて決勝打を浴びた。原辰徳監督は「隙を見せないというのは、さらにやっていかなきゃダメですね」と話した。▽巨人阿部作戦兼ディフェンスチーフコーチ(12球団最多の与四球217について)「現状は受け入れないといけない。特に終盤の四球はダメージも大きい。それがこういう現状になってしまっていると思う」

◆DeNA投手陣が要所を締める投球で1失点で守り勝った。先発大貫晋一が6回途中1失点と好投。6回1死一、二塁のピンチは田中健二朗が断ち、7回からはエスコバー、伊勢大夢、山崎康晃のリレーで締めた。エスコバーは通算19勝目で、自身が持つ球団の外国人投手の最多勝利数を更新。リリーフ陣について、三浦大輔監督は「本当によく頑張ってくれてます。連投もあるし、苦しい場面でも自分の仕事をしてくれています」とたたえた。

◆「160キロキラー」が本領を発揮した。DeNA神里和毅外野手(28)が同点の8回2死満塁、カウント1-2から巨人ビエイラの160キロの剛速球をミート。左翼ライン際で弾む決勝の2点適時打を放った。「投手も頑張ってましたし、クワ(桑原)が粘ってつないでくれたので、絶対に打つと。しっかり仕留めることができて、良かった」と笑顔で話した。2年前には、現在はパドレスでプレーする阪神スアレスの160キロを中前にはじき返した。速球打ちが得意かどうかは「わからないです」と話したが、速球を打つカギには「タイミングを早く取る。いつでも打てる準備は心がけてます」と挙げた。この日、左小脳梗塞で療養中の石井野手総合コーチが東京ドームを訪問。以前、授かった「自分を信じろ」の助言を胸に、結果を出した。19日の阪神戦でも決勝の2点適時三塁打を放ち、開幕から9連敗中だった日曜日の試合でチームを初勝利に導いた。「いい週末を迎えられる」と話したが、勝利で迎えた月曜日を「気持ちは良かった」と笑顔で回想。この日も「絶対打てるというイメージだけを持って臨んだ」とポジティブ思考で2試合連続の決勝打をマークした。【久保賢吾】?▽DeNA三浦監督(神里の2試合連続の決勝打に)「最後まで勝負強く食らいついて、いいところでよく打ってくれた」

◆DeNAは巨人に競り勝ち、2連勝を飾った。殊勲打は、同点の8回に2点適時二塁打を放った神里和毅外野手(28)だったが、無失点リレーのリリーフ陣を含め守り勝った。守りでは、頭脳的なプレーと連係が光った。1回1死一塁では、遊撃森の一塁への悪送球に捕手の嶺井が好カバー。二塁へ進みかけ、再び一塁に頭から戻った吉川をアウトにした。3回無死一塁では、戸郷の投前へのバント飛球を大貫がワンバウンドで捕球し、一塁走者の大城、戸郷をアウトにした。冷静な判断が光ったプレーで、流れを呼び込んだ。2点リードの8回2死二塁では、伊勢が二塁のベースカバーに入った牧と連係し、二塁走者のポランコをけん制で刺し、ピンチを脱出した。3つのプレーともに、巨人から見れば手痛いミスだが、DeNAから見れば試合の流れを変え、失点を防ぐ大きなプレーだった。チームは現在、最下位ながら、4位阪神、5位中日とはゲーム差なしで3位広島とは1ゲーム差。2位巨人には4・5ゲーム差に迫った。

◆巨人の新外国人、アダム・ウォーカー外野手(30)が同点の14号ソロを放った。1点を追う六回。大貫のフォークボールを左翼壁に運び、セ・リーグ全球団からの本塁打を成し遂げた。この一発で、この日3安打目。広角に打ち分け存在感を示した。

◆DeNAは今季初となる東京ドームでの一戦。昨年は東京五輪の影響で、ホーム球場としても使用した球場で、先発の大貫晋一投手(28)が立ち上がりから安定した投球を見せた。「なるべく最少失点で長いイニングを投げられるように。東京ドームのマウンドに早くアジャストできるようにしていきたい」と話してマウンドに上がった右腕。直球とスプリットを軸に組み立て序盤は快調なペースで進めた。三回は先頭の大城に中前打を浴びたが、続く戸郷が打ち上げた犠打の飛球をあえて、バウンドしてから捕球。素早く二塁へ送球し、併殺を完成させた。六回までゼロを並べたが、1―0の六回はウォーカーに左翼席へソロを被弾し、その後1死一、二塁のピンチをつくって降板。それでも代わった田中健がポランコを三邪飛とし、増田陸に四球を与え2死満塁後、大城を遊飛に打ち取った。勝ち越したのは八回だった。制球の定まらない2番手・ビエイラから3つの四球で2死満塁にすると、途中出場の神里が左前に2点タイムリーを放った。この日から右太もも肉離れで2軍調整中だった楠本と、左脚の張りで同調整だった伊藤光が1軍に昇格。三浦監督は「コンディションに関しては問題ないと聞いている。1軍の戦力として期待している」と主力の2人に期待をかけた。昨年育成D1位で入団した石川が支配下登録されることが発表されるなど、今後、救援陣も厚みが増しそうだ。これで交流戦後に再開したリーグ戦は、2連敗のあと2連勝と五分に戻した。28勝34敗で借金「6」。現在の最下位からAクラス浮上へ、上がり目は少しずつ出てきている。(横山尚杜)

◆オレンジ色にそまったスタンドを一振りで沸かせた。1点を追う六回に巨人の新助っ人、アダム・ウォーカー外野手(30)が同点の14号ソロを放った。「追い込まれていたので、しっかりとコンタクトすることだけを考えていた」カウント2-2から大貫のスプリットに食らいついた。大きな放物線を描いた打球は、左翼席に着弾。値千金の同点弾にナインから頭の上でハートマークをつくるハートポーズで迎えられ、笑顔が弾けた。オレンジのユニホームを着用して戦う「橙魂シリーズ」。伝統の橙魂ユニで〝セ界制覇〟を果たした。12日の楽天戦以来、4試合ぶりの一発は、DeNA戦は8試合目での初アーチ。今季71試合目でセ・リーグの全5球団から本塁打を達成した。相性のよさを発揮した。ここまで同戦の7試合では本塁打こそ出ていなかったが、打率・346を記録。この日も第3打席までに3安打をマークするなど、バットで存在感を示した。5月中盤から主に2番打者として起用される右の大砲。「攻撃面もそうですし、守備面でも今以上にコンスタントに波なく健康な状態を維持しながら、自分が目指していることをやればヒット、ホームランもでると思う」と語っていた。八回に2番手のビエイラが大乱調。3四球から決勝2点打を浴びて敗れたが、背番号44の新助っ人が打線を引っ張っていく。(樋口航)

◆DeNAが競り勝った。1―1の八回2死満塁から途中出場の神里の2点適時打で勝ち越した。3番手で七回を抑えたエスコバーが4勝目を挙げ、山崎が13セーブ目。巨人は11安打を放ちながら、再三の好機を拙攻で生かせなかった。

◆巨人は〝魔の八回〟に泣いた。同点のマウンドに送り出されたビエイラが、3四球で満塁のピンチを招き、決勝の2点打を献上。阿部慎之助作戦兼ディフェンスチーフコーチ(43)は「終盤の四球はダメージが大きい。一つしか塁は進まないけど、ツーベースを打たれたよう」と嘆いた。これで八回の失点は42に達した。リーグワースト2位の数字だ。与四球217個は12球団ワースト。ドラフト1位・大勢(関西国際大)が不動の守護神を担うが、バトンをつなぐセットアッパーが役目を果たせずにいる。相手を上回る11安打を放った打線は、犠打の失敗や牽制死もあって1得点止まり。原監督は「隙を見せないというのは、やっていかなきゃ駄目ですね」とナインを引き締めた。(鈴木智紘)

◆2位から最下位まで大混戦! DeNAは21日、巨人8回戦(東京ドーム)に3―1で競り勝ち、2連勝。19日の阪神戦(甲子園)で未勝利だった〝日曜日の呪縛〟を解いた神里和毅外野手(28)が、2戦連続の決勝打を放った。チームは最下位ながら3位・広島まで1ゲーム差、2位・巨人まで4・5差に接近。勢いに乗る男が、神懸かった活躍を続ける。) 今季改修された東京ドームの大型ビジョンに「160」が赤く表示された。その刹那、神里が鋭いスイングではじき返した。同点の八回2死満塁。ビエイラの160キロを左前へ運ぶ2点打に、意外性の男は飛び上がって右拳を突き上げた。「前の打者の桑原が粘ってつないでくれたので絶対、打つという気持ちでいきました。打った瞬間にヒットと分かってとてもうれしかった」19日の阪神戦でも八回に決勝2点打を放っており、2戦連続でスポットライトを浴びた。日曜日は開幕から9試合勝利がなかったが、呪縛を解くと「気持ちはよかったです」と気分よく月曜日を過ごし、この日も〝神懸かり〟な160キロ撃ちで主役の座に。火曜日は6連勝で9勝3敗だ。 打席に立てば、神頼みとはいかない。「いいイメージだけを持っていた。そういう感じでいったのがよかったと思う」と直球に振り遅れないように始動を早め、左方向を意識した。今季は日本ハムから大田が加入し、楠本が台頭。熾烈(しれつ)な外野手争いで後塵(こうじん)を拝していた。「試合に出られない期間でいろいろ試したけど全然よくならなかった」。救ってくれたのは石井野手総合コーチの言葉だった。「自分のポテンシャルを信じろ」6日に体調不良を訴え、左小脳梗塞で札幌市内の病院に入院。14日に退院したが、まだチームには合流できていない。だが、この日は東京ドームを訪れナインの戦いを見守った。神里も恩に報いる一打で応えた。チームは最下位に沈むが、上位の背中は間近に見えている。3位・広島まで1ゲーム差で2位・巨人までは4・5差だ。交流戦前までは広島と6差、巨人と6・5差あったが着実に縮まっている。三浦監督は「追い込まれても勝負強く食らいついていた。いいところで打ってくれた」と神里をたたえ、「みんなが必死に食らいついていい雰囲気で戦えています」とベンチの活発な雰囲気に上昇の兆しをつかんでいる。2戦連続の殊勲打にも「たまたまです」と謙遜する神里は「これから連勝を伸ばしていけるように頑張ります」と左翼スタンドの一角を埋めたベイ党に手を振った。神懸かった進撃はまだまだ続きそうだ。(横山尚杜)

◆首位のヤクルトが負けたからこそ、巨人は勝ちたかった。負けに良い負け方も悪い負け方もないが、あえて言うなら、翌日につながらない悪い負け方だった。11安打を放ち、三者凡退は五回だけ。チャンスは巨人の方が多かったのに、ウォーカーのソロによる1点だけではどうしようもない。調子が悪いながらも7回1失点でしのいだ戸郷がかわいそうだ。OBとして腹が立つし、ファンも失望しかないだろう。一つ勝っても一気にゲーム差が縮まるわけではないので、一つずつ勝ちを拾っていくしかない。1965~73年の9連覇時代にも、首位のチームに離されて追いかける展開のシーズンはあった。そういう時は「お客さんに喜んでもらえる試合をしようじゃないか」がチームの合言葉のようになっていた。まだシーズンは半分以上残っている。ここから反撃して惜しくも優勝に届かなかったのなら、ファンは納得してくれると思う。絶対に諦めてはいけない。(本紙専属評論家)

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ヤクルト
43221 0.662
(↓0.01)
-
(-)
77270
(+1)
208
(+2)
72
(+1)
47
(+1)
0.246
(↓0.002)
2.750
(↑0.01)
2
(-)
巨人
37340 0.521
(↓0.008)
9
(-)
72259
(+1)
284
(+3)
71
(+1)
34
(-)
0.241
(↑0.002
3.560
(-)
3
(1↑)
広島
31352 0.470
(↑0.008)
12.5
(↑1)
75251
(+5)
255
(+3)
29
(-)
12
(+1)
0.251
(-)
3.530
(↑0.01)
4
(1↓)
阪神
31371 0.456
(↓0.007)
13.5
(-)
74224
(+3)
203
(+5)
49
(+1)
48
(-)
0.233
(-)
2.750
(↓0.04)
5
(-)
中日
30360 0.455
(↑0.009)
13.5
(↑1)
77199
(+2)
245
(+1)
37
(-)
23
(-)
0.243
(↓0.001)
3.580
(↑0.05)
6
(-)
DeNA
28340 0.452
(↑0.009)
13.5
(↑1)
81214
(+3)
259
(+1)
47
(+1)
23
(+1)
0.247
(↓0.001)
3.760
(↑0.05)