日本ハム(★2対4☆)ロッテ =リーグ戦9回戦(2022.06.19)・札幌ドーム=
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ロッテ
3001000004900
日本ハム
0010000102901
勝利投手:美馬 学(4勝4敗0S)
(セーブ:ゲレーロ(1勝2敗3S))
敗戦投手:上原 健太(2勝1敗0S)

本塁打
【日本ハム】ヌニエス(2号・8回裏ソロ)

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◆ロッテは初回、山口と安田の連続適時打などで3点を挙げ、先制に成功する。3-1で迎えた4回表には荻野が適時打を放ち、リードを広げた。投げては、先発・美馬が5回1失点で今季4勝目。敗れた日本ハムは先発・上原が振るわず、打線も9安打で2得点とつながりを欠いた。

◆3連勝中のロッテが、幸先よく3点を先制した。初回、日本ハム先発の上原に対し、この日はDHとして1番に入った荻野が左越え二塁打で出塁。2番高部の犠打の処理に相手バッテリーがもたつき(記録は安打)、高部の盗塁もあっていきなり無死二、三塁。そこから3番中村奨の犠飛、4番山口の適時打、5番安田の適時二塁打で一気に3点を奪った。安田は試合中、球団広報を通じ「1番からつながって来ていたので、良い流れで打つことができました」とコメントを寄せた。この日は中軸を担うことが多いレアード、マーティンの両助っ人がスタメンに名を連ねていない。ともに今季は打率が上がらずにいるものの、2人がそろってスタメン不在なのは5月5日の西武戦(ベルーナドーム)に続いて、今季2試合目。その状況下で、7番エチェバリアに打順が回る前に3点を取り、生え抜き野手たちが力を見せた。

◆BIGBOSSもBIGMATCHに注目している。試合前に取材に応じた日本ハム新庄剛志監督(50)は自ら切り出した。「昨日、コーチ会議で言ったんですよ。今日の話を。明日、(先発は)加藤君でいけないかなって。『何でですか?』って『東京ドームで武尊君、天心君があるから』って。早く見たいんだって。そしたら(試合開始は)夜8時だった。(テンポよく投げて試合時間が短いことが多い)加藤君じゃなくていいって(笑い)」と、東京ドームで開催されるRISE王者那須川天心(23)-K-1王者武尊(30)戦に大注目していることを明かした。ABEMA PPV(ペイ・パー・ビュー)のチケットは購入済みだという。「フジテレビでやるって言って、やらなくなって...。オレ、1回武尊君と仕事していたので。結果から聞きたくなかったから」と、観戦準備は万全。「今日(大会は)11時からやるんでしょ。いい対戦がめちゃくちゃあって。今日、試合終わって間に合うかなって思って、飛行機乗って(東京ドームへ)。行けないことはないからね」と、BIGBOSSジョークも絶好調だ。もちろん、試合前練習中はグラウンドでチームの動きをしっかりチェックしていたが、夜のメインカードにはワクワク感が止まらない。「今日、(試合が早く終わるように)初球打ってくれって。賞金出すからみたいな(笑い)。それぐらいの試合ですよ」と、心待ちにした。新庄監督 彼たちも何年間も対戦をしたい、と。まぁ大人の事情でできない、できない、できない...で、やっとね。天心君もこれで(キックボクシング人生は)終わりでしょ。(転向する)ボクシングはね、将来的にはめちゃくちゃもうかる。ラスベガスとかで試合とか、そっちの方が夢はでかいと思いますけどね。武尊君は武尊君で、同じ階級にチャンピオンは2人いらない、1人でいいっていう戦いなんで。マジ行きたかった。最高のBIGファイトを期待した。

◆大阪桐蔭春夏優勝メンバー対決が実現した。9回に日本ハム柿木蓮投手(21)が登板。1死を奪った後、大阪桐蔭の同期、ロッテ藤原恭大外野手(22)と1軍公式戦で初対戦した。初球、外角高めへの147キロ直球で遊邪飛に仕留めた柿木に軍配が上がった。柿木はグラブをポーンとたたき、クールに喜びを表現。藤原は表情を変えず、一塁側ベンチへ戻った。

◆日本ハムは6月2度目の同一カード3連敗となり、12球団最速で40敗に到達した。先発の上原健太投手が1回、犠打を挟んで4連続長短打を浴び3失点。味方が1点を返した直後の4回には、2死一、二塁から、ロッテ荻野貴司外野手に、この日3本目の安打を許してリードを広げられた。上原は5回1/3を9安打4失点で、今季初黒星。「防げる失点、防げるヒット、そういうものを防げなかった。インコース、アウトコース要求のボールが、真ん中に集まって打たれたヒットが、あまりにも多かったことが反省点。全体的に余裕のない、後手にまわる投球内容でした」と、猛省した。

◆日本ハムのレナート・ヌニエス内野手(28)が、2号ソロで反撃ののろしを上げた。3点を追う8回の先頭、代打で登場。西野の初球、外角高めの147キロを振り抜き左中間席に放り込んだ。5月4日楽天戦以来、来日2号。7試合16打席ぶりの安打を、本塁打でマークした。試合前、新庄剛志監督(50)は「レイ(ヌニエスの愛称)上がってこないですね。インコースの真っすぐを見逃して、ファウルになって。同じパターンなんだよねぇ」と状態が上がらないことを気に掛けていた。

◆日本ハムがリーグ戦再開カードで3連敗を喫した。先発した上原健太投手(28)が初回に3失点。打線は3回に2番でスタメンの石川亮捕手(26)の適時打で1点を返したが、直後の4回にも上原は失点。チームは試合の主導権を1度も握れないまま、敗れた。12球団最速で40敗に到達した新庄剛志監督(50)は、気持ちを切り替えた。次カードの楽天2連戦は21日に秋田、22日は盛岡で戦う。「ドーム球場から地方球場になるので流れも変わるでしょう! 秋田の方に楽しいゲームを見せられるようにします!」と、コメントした。

◆ロッテ荻野貴司外野手(36)が勢いづいてきた。ここ5試合で3度目の1試合3安打。「(球を)追っかけるのが少なくなったかなという感じはします。徐々にです」と謙虚に話した。故障に悩まされてきたリードオフマンも、昨季は初めて全試合に出場。全てで1番打者を任されたが「去年の後半くらいからヒザに違和感があって、だいぶ良くなったんですけど、なかなか抜けきらなかったですね」。右ひざに蓄積した疲労が、ベテランの始動を遅らせていた。様子を見ながらキャンプインし、3月上旬の1軍合流を目指していたが、2月上旬には新型コロナウイルスの陽性判定も受けた。右ひざの状態が上向きになり、練習をフルでできるようになったのは4月になってから。「ある程度良くなれば行きたかったんですけど、そのある程度までなかなか行かなくて、良くなったと思ったらまた別のところを痛めてしまったり」。昇格間際にイースタン・リーグの試合中に右脇腹を肉離れするなど、苦しい春になった。不在の間、高部瑛斗外野手(24)が台頭し、今はともに出塁役を担う。将来的には自身の後継者になりうる活躍を見せている後輩を頼もしく感じているのだろうか、それとも同ポジションの選手として脅威に感じているのだろうか。「どうですかね...この年になると脅威という感じよりは、なんか、見ててワクワクって感じの方が大きいかもしれないですね」まだまだ学び、多くを感じながら、遅れて加わったペナントレースを後輩たちと歩む。「個人の目標はもう、特にないです」。献身的に戦う。【金子真仁】

◆ロッテが約8年2カ月ぶりに、札幌での日本ハム戦で同一カード3連勝に成功した。この日はレアード、マーティンの両助っ人がスタメンから外れたものの、1番荻野貴司外野手(36)の左越え二塁打を起点に、初回にいきなり3点を先制。日本ハムの先発上原を攻略した。4回にも荻野の適時打で1点を追加した。札幌での日本ハム戦の同一カード3連勝は、14年4月25日~27日以来で、井口資仁監督(47)が就任した18年以降は初めて。18年以降は今回の3連勝をもってしても19勝23敗3分けと負け越している。井口監督は以前、札幌ドームについて「マリンからこっちに来ると、どうしてもみんな上を向いてしまうというか。マウンドが高い感じがあるので」と話し、打線のフライアウトの多さを指摘していた。先発の美馬学投手(35)は5回を終えて降板したものの1失点で粘り、自身3連勝となる今季4勝目を挙げた。チームは今季3度目の4連勝に。最大で9まで膨らんでいた借金も、完済まで「1」となった。

◆0勝4敗でスタートしたロッテ美馬学投手(35)が、4勝4敗に戻した。日本ハム戦で5回1失点。「打ってくれてるし、勝ってる状態でマウンドを降りられて、勝ちがついてるって感じです」と野手に感謝した。妻と2歳の愛息から届いた父の日の動画を見てから、マウンドへ向かった。「気持ちも今日はちょっと入ってたかなという感じがします」。頼れるパパの姿を見せた。

◆大阪桐蔭18年の春夏優勝メンバーが19日、プロの舞台で同日登板を果たした。札幌ドームでは、日本ハム柿木蓮投手(21)がロッテ戦の9回に登板。大阪桐蔭の同期、藤原恭大外野手(22)と1軍公式戦で初対戦し、外角高めへの147キロ直球で遊邪飛に仕留めた。その数分後、バンテリンドームでは、中日根尾昂外野手(22)が巨人戦の9回のマウンドに上がり、本拠地初登板を果たした。相手の主砲岡本和を相手に、自己最速の151キロをマークするなど直球で押し、最後は149キロ直球で空振り三振に打ち取ったこれにはネット上も「大阪桐蔭同期祭り」、「柿木くん対藤原くんの対戦があり、その何分か後に根尾くんが投げて岡本を三振に抑えたのは熱いな。横川くん(巨人)も投げていれば完璧だったのに...」、「横川も含めて同期みんな頑張って欲しい」と盛り上がっていた。◆今季の巨人横川 昨オフに育成選手として再契約を結んだが、4月に支配下契約を勝ち取った。5月29日の日本ハム戦(札幌ドーム)で今季初登板初先発も3回5失点でプロ初勝利はならず、2軍再調整となった。2軍では14試合に登板し、3勝0敗、防御率1.75。

◆日本ハム柿木蓮投手(21)が、18年に大阪桐蔭で甲子園春夏連覇した同期のロッテ藤原恭大外野手(22)と1軍で初対戦し、遊邪飛に仕留めた。9回に4番手で登板。藤原を含め1イニングを無安打無失点に抑えた。チームは12球団最速で40敗に達し、今季5度目の同一カード3連敗を喫したが、若手同士の真っ向勝負にスタンドは沸いた。ひそかに温めていた夢をかなえた。9回1死。無表情の柿木が、藤原と相対した。「少しは思い入れがある。初球から勝負球のつもりで投げた」と、真っ向勝負を挑んだ。旧知の仲も「全部を打てる打者なので、どこが苦手とか全然知らなかった」と苦笑い。初球147キロ直球を「予想通り」に振ってきた。外角高めで芯を外し、遊邪飛に仕留めると、マウンドで両手をたたいた。1軍公式戦では初対戦だった。大阪桐蔭では18年に春夏連覇。プロ入り後、2軍での対戦経験はあったが、藤原は1軍を主戦場として戦うことが増えていった。「僕だけ上(1軍)に行けていなかったので、藤原とかと差がついて、すごく悔しかった」。中日根尾もセ・リーグで奮起する中、柿木は3年間1軍未出場。今季、悲願をかなえた。「僕はずっと、対戦を目標の1つとしていた。今日は対戦できて良かった」と目尻を下げた。藤原を抑え、続く代打マーティンからはプロ初奪三振。危なげなく1回無安打無失点で締めた。「これ(藤原との対決)を、もっともっと積み重ねていけるようにやっていきたい」と力にした。チームは今季5度目の同一カード3連敗。12球団最速で40敗に到達と、負の連鎖は止まらない。4年目で頭角を現した柿木を含めた新戦力が、最下位からの巻き返しには欠かせない。【田中彩友美】

◆5月の初めには0勝4敗だったロッテ美馬学投手(35)が、この日の投球で4勝4敗に戻した。6安打を浴びつつも、5回1失点。自身や味方の好守もあった。「(打線が)打ってくれてるし、何とか勝ってる状態で(マウンドを)降りられてるのが、勝ちがついてるって感じですね」と感謝を口にした。「去年よりはいいかなと思います」と1年前をしみじみ振り返った。昨年のセ・パ交流戦。広島戦で6回2失点で勝利投手になったまでは良かった。しかし。DeNA戦で5回11失点。巨人戦で2回10失点。その2戦では打者のべ45人から23安打を浴び、防御率は27・00と極度に打ち込まれた。1カ月以上過ぎても不安はあった。「純粋に投げ方がうまく...打たれたことによって悩みすぎて、ちゃんと投げれなくなっていたので、しっかり1から作り直してっていう感じですかね。全体的に状態が良くなったというのと、自信がなかったのが一番かも。正直まだ引きずっているので」あれから1年後の交流戦。今年はヤクルト、中日と2戦2勝だったが、実は。「いや、めちゃめちゃ今年、びびってましたけどね」交流戦を終えた今、そう明かした。「去年はちょっと体調が良くなかったりとかいろいろあったんで、(今年は)普通に迎えられたというのはあったので。今年はそんなに不安は...まぁ、びびってたのはありますけど、とりあえずそこを乗り越えられて(交流戦が)明けて今日勝てたのは、大きいかなと思います」5イニングで降板したことを今後への課題としつつ、去年のように大崩れしない現状に、ベテランは手ごたえを感じる。チームは4連勝で、美馬自身もこれで4連勝。次回の先発で勝利投手になれば、貯金もできる。「4連勝っすよね、今。5連勝したことないんで。5連勝したいっすかね」。心優しいパパが、父の日にほのかな野心を見せた。【金子真仁】

◆格闘技ファンの日本ハム・新庄剛志監督(50)は19日の試合前から、同日夜のK-1王者・武尊とRISE王者・那須川天心の〝世紀の対決〟に胸を躍らせた。「昨日(18日)のコーチ会議で言ったんですよ。『明日の先発、(投球テンポの良い)加藤君でいけないかな? 東京ドームで武尊、天心君があるから』って。今日の試合終わって、飛行機に乗ったら間に合うかなと思って。行けないことはないからね」もちろん冗談だが、興奮は隠せない。「(選手にも)今日は初球打ってくれって。賞金出すからみたいな。それぐらいの試合ですよ」と声を弾ませていた。

◆日本ハム・新庄剛志監督(50)が、79年ぶりに同一シーズンで4人がノーヒットノーランを達成したことを受け「ピッチャーがいいのかな? 打者が悪いのかな? 今年中にあと6人ぐらいやってほしい」と話した。ただリーグ本塁打王争いを独走する西武・山川が現場の〝肌感覚〟として「(今季は)ボールが飛ばない。間違いない」と発言していることについては「多分、違うでしょ」と否定的な見方。一方で「飛ばない(ボールの)方が面白い。打って(外野の)間を抜けて、ランナーがグルグル回るのをスタンドのファンがね。ホームランもいいですけど、エキサイトするようなゲーム展開の野球を見せるためには、飛ばないボールはめちゃめちゃ賛成」とした。メジャーでも今季は〝飛ばないボール〟が話題となっている中、外野手としての視点から「最高最高。やっぱり、こう外野が捕る、投げる、アウトかセーフかのリプレーも面白いしね」と続けた。

◆ロッテが4連勝した。一回に中村奨の犠飛、山口の適時打、安田の適時二塁打で3点を先行し、四回に荻野の適時打で加点。六回から早めの継投で逃げ切った。美馬が5回1失点で4勝目。日本ハムは打線がつながらず3連敗を喫した。

◆日本ハムは一回の3失点が重くのしかかり、リーグ戦再開後は3連敗。両リーグ最速で40敗目を喫し、借金も今季ワーストタイの「14」となった。新庄剛志監督(50)は球団広報を通じて「ドーム球場から地方球場になるので流れも変わるでしょう! 秋田の方に楽しいゲームを見せられるようにします!」とコメント。地元・金足農高出身の吉田輝星投手(21)が先発予定の21日の楽天戦(秋田)に向けて、気持ちを切り替えた。交流戦で2勝を挙げ、今季リーグ戦初先発となった〝二刀流〟上原が六回途中4失点。「インコース、アウトコース要求のボールが真ん中に集まって、打たれたヒットがあまりにも多かった。全体的に余裕のない後手に回る投球内容でした」と肩を落とした。この日は2番に捕手の石川亮、7番に杉谷を起用するなど、再び大幅に打順を組み替えた。指揮官はその狙いを「単打で点を取る。確実にセカンドに送って、1本で点を取る打線」と話していただけに、〝ヨーイドン〟での3失点で攻撃プランにも狂いが生じた。試合前、新庄監督は報道陣に対して「あんまり最下位、最下位、連敗、連敗って言わないで。見ている人たちは『(チームが)成長している段階だから、いいの、いいの』だから」と話していたが、札幌ドームには大きなため息が渦巻いた。(東山貴実)

◆日本ハム・柿木蓮投手(21)が九回に4番手として登板。2018年に甲子園を春夏連覇した大阪桐蔭高時代の盟友、ロッテ・藤原恭大外野手(22)と1軍で初対戦し、初球の147キロの直球で遊邪飛に仕留めた。「初球から(打ちに)来るだろうなと思っていたので、勝負球のつもりで腕を振った球を投げたいと思っていた。(これまで)僕だけ上(1軍)にいけていなかったので、それで藤原と差がついて、すごく悔しかった。それ(1軍での対戦)を目標の一つとしてきたので、きょうはそれができてよかった」また、これも大阪桐蔭高の同級生である中日・根尾昂(22)が投手に転向したことについては「びっくりしたことが一番。切磋琢磨して頑張っていきたいですね」と話した。根尾もこの日、巨人戦の1―5の九回2死から登板。岡本和を空振り三振に抑えた。

◆頼れるリードオフマンがロッテを4連勝に導いた。荻野貴司外野手(36)が3安打1打点と暴れた。「良かったです。個人の目標は特になく、優勝を目指して全力でプレーします」。はにかみながら振り返ったのは3-1の四回2死一、二塁の場面。日本ハムの左腕、上原から中前適時打。直球を捉えて貴重な追加点を挙げた。一回先頭では左越え二塁打を放ち、この回3点の起爆剤となった。二回は左翼線への二塁打。同じ外野手で、国士舘大から入団3年目の高部の台頭に「見習うことが多いし、いい(1、2番)コンビを組めれば」とうなずいた。昨季は最多安打と盗塁王に輝いたベテラン。今季は古傷の右膝痛に加えて、2月上旬に新型コロナウイルスに感染し、調整が大幅に遅れた。2軍で開幕を迎えると右脇腹を痛めて、初昇格は5月27日にずれ込んだ。満身創痍(そうい)でもプレーすれば打線を活気づける。最大9あったチームの借金は1つまで減った。「去年の状態に戻ってきた。彼(荻野)が1番にいると、チームにいい流れが来ている」と井口監督。2位楽天とは4・5ゲーム差の3位。勢いに乗って上位を狙う。(広岡浩二)

◆ロッテの美馬は開幕4連敗後に4連勝を飾った。制球に苦しんで四回まで毎回走者を背負いながらも要所で粘って5回を6安打1失点。「勢いには乗っている。チームが打ってくれているので、何とか勝てる状態でマウンドを降りられている」と謙虚に語った。五回を三者凡退に抑えて手応えを感じたようだが、59球で降板となり「もうちょっと投げたかった」と悔しがった。

◆ロッテが今季3度目の4連勝。投げては、美馬学投手(35)が先発し、5回6安打1失点で4勝目を挙げた。打線は1番の荻野貴司外野手(36)が4打数3安打1打点。最大「9」あった借金が「1」となった。試合後、代表取材に応じた井口資仁監督(47)の一問一答は以下の通り。--4連勝「きょう勝てたのは本当に大きかったです」--試合を振り返って「一回(3得点)から本当にいい形で始まったと思う。美馬も何とか粘りながら五回まで投げてくれた。きょうは週末だったので、中継ぎをすべて起用できました」--荻野の調子が上がった「去年の状態に戻ってきたかなと思う。彼が1番にいることで、チームにいい流れが来ている。そこで、高部も2番でしっかりと働いています」--外国人選手を2人スタメンから外した「(相手投手との)相性も含めてです。これから(外国人枠の関係で)一人外さないといけないので、ミーティングして野手から外します」

◆ロッテ・美馬学投手(35)が5回6安打1失点で4勝目。三回に石川に中前適時打を許すなどピンチも多く、四回には中堅・高部の本塁補殺に救われるシーンも。三者凡退は五回の1イニングだけで、59球で降板した。「野手の皆さん、(捕手の)松川に感謝です。短いイニングしか投げられず、中継ぎ陣に申し訳ないです」と頭を下げた。「父の日」にアンナ夫人と一人息子の〝感謝動画〟を送られ「気持ちが入りました」と力投につなげた。

◆ロッテ・井口資仁監督(47)は今季3度目の4連勝を飾った試合後、1軍外国人5人枠の再編成で「野手から外します」と明言した。ロッテの1軍外国人は現在5人。野手は主軸を打つレアードとマーティン、守備での貢献度も高いエチェバリアの3人。投手は先発ローテの一角を担うロメロ、セットアッパーのゲレーロの2人となっている。こうした中、シーズン途中に補強したMLB通算155セーブで元セーブ王のオスナを、21日の西武戦から1軍登録する予定だ。外国人の1軍登録枠は5人(ベンチ入り4人)のため、オスナを登録する場合、現状の5人のうち1人を登録抹消しなければならない。井口監督は「野手から外す」としつつ「これから1人外さないといけない。ミーティングして」と具体的な名前は明かさなかった。19日現在、レアードは打率・218、11本塁打、38打点。マーティンは打率・172、7本塁打、21打点。エチェバリアは打率・231、1本塁打、16打点となっている。

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
37261 0.587
(↑0.006)
-
(-)
79256
(+4)
193
(+1)
44
(+2)
37
(-)
0.265
(-)
2.730
(↑0.03)
2
(-)
楽天
35271 0.565
(↓0.009)
1.5
(↓1)
80214
(+1)
190
(+4)
39
(+1)
46
(-)
0.233
(↓0.002)
2.910
(↓0.01)
3
(-)
ロッテ
32331 0.492
(↑0.008)
6
(-)
77216
(+4)
222
(+2)
38
(-)
68
(+2)
0.222
(↑0.001
2.820
(↑0.01)
3
(-)
西武
32331 0.492
(↑0.008)
6
(-)
77210
(+3)
195
(+2)
49
(-)
30
(-)
0.223
(↓0.001)
2.490
(-)
5
(-)
ORIX
31360 0.463
(↓0.007)
8
(↓1)
76180
(+2)
214
(+3)
25
(+1)
33
(-)
0.230
(-)
2.880
(-)
6
(-)
日本ハム
26400 0.394
(↓0.006)
12.5
(↓1)
77224
(+2)
249
(+4)
52
(+1)
45
(-)
0.241
(↑0.001
3.600
(↓0.01)