阪神(★4対7☆)DeNA =リーグ戦10回戦(2022.06.19)・阪神甲子園球場=
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DeNA
00300103071011
阪神
0300001004800
勝利投手:エスコバー(3勝0敗1S)
(セーブ:山﨑 康晃(0勝2敗12S))
敗戦投手:湯浅 京己(0勝2敗0S)

本塁打
【DeNA】宮﨑 敏郎(5号・6回表ソロ)

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◆DeNAは3-3で迎えた6回表、宮崎のソロが飛び出し、勝ち越しに成功する。その後同点とされるも、8回には神里の適時三塁打などで3点を挙げ、再びリードを奪った。投げては、先発・京山が6回途中3失点。3番手・エスコバーが今季3勝目を挙げた。敗れた阪神は、投手陣が精彩を欠いた。

◆DeNA京山将弥投手(23)が、開幕から9連敗中の日曜日の連敗ストップに向け、19日の阪神戦に先発する。今季は3試合に先発し、0勝0敗、防御率1・20。前回登板の11日ロッテ戦では、佐々木朗希との投げ合いで6回1失点と好投し、チームの勝利に貢献した。今季初対戦となる阪神戦に向け「警戒すべき点は、ランナーをためてからの長打です。四球を少なくして、どんどんゾーン内で勝負できたらと思っています」と意気込んだ。

◆阪神は連勝を継続できるか。今季は開幕9連敗でスタートした阪神だが、4月24日~5月1日、6月1日~7日に6連勝し、10日オリックス戦から現在5連勝中。阪神が6連勝以上をシーズン3度記録すれば05年以来、球団17年ぶり。

◆佐藤輝明内野手(23)ら阪神の一部選手が、父の日仕様の青い野球用具で試合前練習を行った。佐藤輝は青色のバットでフリー打撃に臨み、快音を響かせた。規定により試合では使用できないが、いつもと違う相棒には新鮮味があった。18日も青色バットで練習し、初回に逆転の2点打を放っている。昨年の父の日には青色のリストバンドを着用し、本塁打を放った。父博信さん(55)へ、2年連続「父の日弾」を届けられるか。

◆阪神ナインが「ファミリーデー」限定ユニホームで試合に臨んだ。「平和」の象徴の青色と阪神のイメージカラーの黄色がベース。爽やかなブルーで記された胸のチーム名、背番号が快晴の甲子園に映えた。右胸には「ファミリーデー」のロゴを入れ、「多くの家族がいつまでも平和で幸せに暮らせること」を願ったデザインとなっている。阪神選手会から「将来を担うこどもたちとその家族が阪神戦をきっかけに笑顔になってほしい」という提案が球団にあり実現した。この日に加え、8月14日の中日戦(京セラドーム大阪)、9月11日の中日戦(甲子園)と計3試合で着用し、後日、選手らが直筆サインを入れチャリティーオークションに出品される。収益金は一部経費を除き「新型コロナ対策みやっこ元気寄付金」に寄付し、新型コロナウイルスの影響を受けた子育て世代への生活支援や教育支援に使われる。

◆また打った! 阪神先発の西純矢投手(20)が、甲子園ではプロ初安打となる先制タイムリーを放った。今季4度目の「8番投手」起用に応えた。2回1死満塁の第1打席。DeNA京山の内角143キロを引っ張り、三塁線を破る2点適時二塁打とした。二塁ベースに到達すると、両手を突き上げ喜んだ。5月18日ヤクルト戦でプロ1号アーチを放った打棒をこの日も発揮。この打席が終了した時点で、今季13打数4安打、4打点、打率3割8厘と野手顔負けの数字を残している。続く9番坂本誠志郎捕手(28)も中前適時打を放ち、阪神はこの回一気に3点を先取した。

◆これが、「魔の日曜日」の呪縛なのだろうか。DeNAが、守備のミスから失点を重ねた。2回、先頭の佐藤輝の二ゴロを牧が失策。大山は中飛に抑えたが、糸原の投ゴロを京山が野選。糸井の右前打で1死満塁とされ、投手の西純矢に先制の2点適時二塁打を浴びた。次打者の坂本にも適時打を許し、3点を失った。チームは今季、日曜日の試合は開幕から9連敗中で、土日の試合は通算3勝18敗と苦戦が続く。

◆阪神西純矢投手(20)が3回1/3を3失点で今季最速降板した。「8番打者」で先発。打っては2回1死満塁で三塁線を破り、先制の2点二塁打を決めた。だが、肝心のマウンドで苦しんだ。立ち上がりから直球、変化球ともに制球が定まらない。3点リードの3回は2死一塁から3番蝦名に中堅左へ適時二塁打を浴びると、さらに2四球で満塁のピンチを招き、6番桑原の左前2点打で同点とされた。3回の1イニングで2暴投。4回1死から9番の投手京山に四球を与えたところで、降板を告げられた。中10日で臨んだリーグ戦再開後初マウンドは、悔しさだけが残った。

◆阪神大山悠輔内野手(27)への申告敬遠に甲子園が大きくざわついた。1点ビハインドの7回1死二、三塁。6月13試合で9本塁打と絶好調の大山は、打席に入る前に申告敬遠を言い渡された。主砲に大きな期待をかけていたファンは、大きなため息で残念がった。大山はこれで今試合3四球。大山の1試合3四球はプロ通算4度目で、自己最多タイ。前日18日には17号2ランを放っており、DeNAバッテリーの警戒度も最大級に高まっているといえる。阪神は直後、6番糸原健斗内野手(29)の犠飛で同点に追いついたが、8回表に3点を奪われ、勝ち越しを許した。

◆DeNAが阪神に競り勝ち、開幕から9連敗中だった日曜日に初勝利し、「日曜日の呪い」を解いた。2回に守備のミスから3点を先行されたが、直後の3回に蝦名の適時打、桑原の2点適時打で同点に追いついた。6回に宮崎の5号ソロで勝ち越した後、7回に同点に追いつかれたが、8回に途中出場の神里の2点適時三塁打などで3点を勝ち越した。チームは連敗を3で止め、リーグ戦再開初勝利を挙げた。最下位ながら、3位阪神との差は1ゲーム差、5位中日にはゲーム差なしに迫った。

◆3位阪神は接戦を落とし、今季3度目の6連勝を逃した。甲子園では6月8試合目で初黒星。4位広島とのゲーム差なしは変わらないが、2位巨人と4.5ゲーム差に広がった。先発の西純矢投手(20)が天国と地獄を味わった。「8番打者」で先発。打っては2回1死満塁で三塁線を破り、先制の2点二塁打を決めた。なお1死二、三塁では8番坂本誠志郎捕手(28)が中前に適時打を落とし、3点目を奪った。だが、西純は直後の3回に3安打2四球、2暴投で3失点。あっさり同点とされ、3回1/3で今季最短降板した。同点の6回には3番手の加治屋蓮投手(30)が先頭の5番宮崎に勝ち越しの左中間ソロを献上した。打線は1点を追う6回2死満塁で無得点に終わったが、7回1死満塁で6番糸原健斗内野手(29)が試合を振り出しに戻す中犠飛。ただ、直後の8回に5番手の湯浅京己投手(22)が代打神里の2点三塁打などで3点を勝ち越された。この日は6月9発の大山悠輔内野手(27)が1打席目に大飛球の中飛を放った後、申告敬遠を含む3四球と勝負を避けられた。絶好調の主砲に頼れないまま、勢いを止められた。

◆DeNA神里和毅外野手(28)が、再びチームの呪縛を解いた。同点の8回1死一、二塁、中堅フェンス直撃の決勝の適時三塁打を放った。「勝ち越すことができ、素直にうれしいです。捉えた感触が良かったので、外野の頭は越えると思っていました。欲は出さず、次の打者へいい形でつなぐ気持ちで打席へ入りました」さらには、嶺井の遊ゴロの間に俊足を飛ばし、ヘッドスライディングで本塁に生還した。振り返れば、5月6日の広島戦(マツダスタジアム)でも開幕から6連敗中だった相手から、延長11回に決勝の適時三塁打を放った。ともに途中出場で、適時三塁打をマーク。"呪縛ストッパー"が、開幕から続いた負の連鎖を止めた。▽DeNA宮崎(6回に一時勝ち越しの5号ソロ)「イニングの先頭で、とにかく出塁を心掛けたことがいい結果につながった」▽DeNA桑原(3回の同点2点適時打を含む3安打)「(同点打は)西投手が制球に苦しんでいたので、カウントを取りにきたところを一発で仕留めることができた」

◆DeNA大和内野手(34)が、左肘の違和感で阪神10回戦(甲子園)のベンチメンバーから外れた。18日の同戦の8回1死一塁、一塁走者の阪神熊谷がスタート。大和が二塁のベースカバーに入ったが、捕手の嶺井からの送球がそれ、タッチした際に左手と熊谷の頭が激突した。球団によれば、この日の午前中に大阪市内の病院で検査を受けた。今後は、チームドクターから診断を受ける予定。

◆阪神打線は絶好調大山との勝負を避けられ、チャンスであと1本が出なかった。1点を追う7回1死二、三塁。大山に申告敬遠が告げられると、甲子園にため息が響いた。続く糸原の中犠飛で同点に追いつくも、勝ち越せなかった。大山は自身4度目、最多タイの1試合3四球。前日18日に17号2ランを放ち、6月9本塁打の主砲とまともに勝負してくれなかった。矢野監督は「そりゃそうやし」とした上で「健斗(糸原)だって仕事してくれているし、逆にチャンスが広がる。一気に点を取れるという形に持っていけると思う」と捉えた。6回は大山の四球から無死一、二塁の好機をつくるも、代打山本が送りバントを決め切れず。指揮官は「ヤスなら決めてくれるだろうというところで。まあそれを受け止めないとダメ」と言った。今後も最大級の警戒をされる大山の後ろの打者が、打線の鍵になりそうだ。○...近本が自己最長の連続試合安打を17に更新した。1点を追う7回1死、3番手エスコバーから中前打。その後1死満塁となって、糸原の犠飛で一時同点となるホームを踏んだ。一方、3点を追う8回2死一、二塁では一ゴロに倒れ、逆転へのチャンスがついえた。矢野監督は「あと1本出なかったけど別に悪い攻撃じゃない」と打線全体を振り返った。○...坂本は11打席ぶりの安打で今季2打点目を挙げた。「9番捕手」で先発。2回に8番西純の2点先制の二塁打が飛び出した直後、なお1死二、三塁。京山の144キロに詰まりながら中前に落とし、3点目をもぎ取った。試合中に「取れるところでできるだけ点を取っておきたいと思って打席に入りました。いいところに落ちてくれて良かった」とコメント。敗戦の中、意地の1本となった。

◆阪神浜地真澄投手(24)が1回2/3を無失点の好リリーフで1軍復帰戦を飾った。3-3の4回1死一塁から2番手で登板。佐野を併殺打に仕留めて切り抜け、5回は森、蝦名、牧を3者連続三振。「たくさんのお客さんの前で楽しみながら投げることができました」。右下肢の張りで2軍調整していた右腕が、5月15日DeNA戦以来、約1カ月の1軍マウンドで躍動した。

◆DeNA三浦大輔監督(48)が、日曜日の今季初勝利に安堵(あんど)した。「これで言われなくなるなと。良かったです」と笑顔で話した。この日は父の日で「野球を自分に与えてくれた存在。おやじがいなかったら、野球をやっていなかったと思うし、監督もできていなかった。感謝しています」と父への思いを込めた。

◆阪神は「8回の男」湯浅京己投手(22)が打ち込まれ、連勝が5でストップした。自身今季最多の3失点で、4月12日中日戦以来、18試合ぶりの2敗目。矢野監督は「今までいい形でずっと頑張ってきてくれている。打たれない、負けない投手はいない。悔しさを次のバネにしていけばいい」とかばった。今季4年目で覚醒したセットアッパーはここまで17ホールドを挙げ、17試合連続無失点、防御率0・78を誇っていた。同点に追い付いた直後。指揮官は「湯浅のボールを投げられれば抑えられる」と、4番牧、ソロを放っていた5番宮崎と続く8回に投入した。牧を空振り三振も、連打を浴び1死一、二塁。神里に高めのフォークを捉えられ、中堅フェンス直撃の2点三塁打を許した。続く嶺井は前進守備の遊ゴロに打たせたが、中野の本塁送球が間に合わず(記録は野選)。無念の途中降板となった。6月1日から続いた甲子園での連勝も7で止まった。21日からはゲーム差なし4位の広島と3連戦。今季7敗1分けだが、チーム状況は違う。交流戦を12勝6敗で2位で終え、再開後最初のDeNA3連戦を2勝1敗で勝ち越した。「経験をプラスに成長していける。そういう負けになったと思う」。矢野監督が右腕に向けた言葉はチームそのものにも向いている。【石橋隆雄】○...ケラーは甲子園初登板で来日最速156キロを計測した。9回に登板し、1回を無安打無失点。先頭の2番森はカーブで遊ゴロ。1死球の後、4番牧はカーブで三ゴロ、5番宮崎は152キロ直球で中飛に仕留めた。「甲子園のファンの前で投げることができて、とてもうれしかったし興奮した。これからも1つ1つの球種の質を上げながら、今日のような投球ができるように頑張りたい」。徐々に状態を上げている。

◆DeNAが阪神に競り勝ち、開幕から9連敗中だった日曜日の試合で今季初勝利を挙げた。今季、阪神が開幕9連敗を止めたのはDeNAだった。4月5日の対戦で西勇輝が4-0で完封勝利し、今季初勝利を挙げた。ともに、止めた連敗の数は「9」だった。DeNAは翌6日の勝利から次カードの対戦にかけ、対阪神戦4連勝を飾ったが、5月14日の対戦から4連敗。この日の勝利で対戦成績を5勝5敗とした。

◆阪神西純矢投手(20)は亡き父に勝利を届けられなかった。「8番投手」で先発。2回1死満塁で先制の2点二塁打を決めたが、中10日のマウンドでは苦しんだ。3-0の3回は2死一塁で蝦名に適時二塁打を浴び、2四球で満塁を招くと、桑原の2点打で同点とされた。4回1死、投手京山に四球を与えたところで降板。今季最短3回1/3を3失点で、2敗目。17年に父雅和さんを45歳で亡くしている右腕は「父の日星」とならず、「先発の仕事を果たすことができず悔しい」と反省。矢野監督は、次回も先発マウンドを託す方針を示した。

◆DeNAの「日曜日の呪い」を解いたのは、神里のバットと足だった。同点の8回1死一、二塁、中堅フェンス直撃の決勝2点適時三塁打をマーク。さらに嶺井の遊ゴロの間に俊足を飛ばし、ヘッドスライディングで生還する"神走塁"を決めた。「素直にうれしいです」と日曜日の試合では開幕から9連敗中だったチームを初勝利に導いた。今季、チームの呪縛を解くのは2度目だった。5月6日の広島戦では開幕から6連敗中だった相手に延長11回に決勝の適時三塁打を放ち、今季初勝利に貢献。ともに途中出場で、ともに適時三塁打で試合を決めた。日曜日初勝利に「あまり意識はしてなかったですけど、今日やっといい週末を迎えられるのかなと思います」と笑顔で話した。学生時代は父の偉大さを感じながら、プレーした。父昌二さんは豊見城で甲子園に出場し、社会人野球のプリンスホテルにも所属。「(周囲から)あの人の息子だからと見てもらったりした。感謝してます」と父への思いを込めた。チームは連敗を3で止め、リーグ戦再開後初勝利。最下位ながら、3位阪神とは1差、5位中日にゲーム差なしに迫った。【久保賢吾】○...DeNA三浦監督が、日曜日の今季初勝利に安堵(あんど)した。「これで言われなくなるなと。良かったです」と笑顔で話した。この日は父の日で「野球を与えてくれた存在。おやじがいなかったら、野球をやっていなかったと思うし、監督もできていなかった。感謝しています」と思いを込めた。21日の巨人戦から右太もも裏の肉離れで2軍調整中の楠本が合流予定で、さらに層が厚くなる。

◆阪神の連勝は5でストップした。4-4の8回。セットアッパー湯浅京己投手(22)がDeNA打線につかまって今季最多の3失点で、18試合ぶりの2敗目。3位は変わらず、矢野燿大監督(53)は「悔しさをバネにして」と責めなかった。21日からはゲーム差なしで4位の広島と3連戦。今季7敗1分けと苦にしているが、2位で終えた交流戦の前後でチーム状況は違う!「8回の男」湯浅が打ち込まれた。まさかの3失点で交代を告げられ、肩を落としベンチへ戻った。矢野監督は「中継ぎの難しさっていうか、今までいい形でずっと頑張ってきてくれている。打たれない、負けない投手はいない。悔しさを次のバネにしていけばいい」とかばった。4月12日中日戦以来、18試合ぶりの2敗目。4年目で覚醒したセットアッパーはここまで17ホールドを挙げ、17試合連続無失点、防御率0.78を誇っていた。7回に糸原の犠飛で同点に追い付いた直後。指揮官は「湯浅のボールを投げられれば抑えられる」と、4番牧、ソロを放っていた5番宮崎と続く8回に満を持して投入した。湯浅は牧を空振り三振も、連打で1死一、二塁。神里に高めのフォークを捉えられ、中堅フェンス直撃の2点三塁打を許した。続く嶺井は前進守備の遊ゴロに打たせたが、中野の本塁送球が間に合わず(記録は野選)、途中降板となった。登板過多による疲労を考慮されリフレッシュ休養を与えられ、リーグ戦再開の17日に復帰して2戦目。今後もフル回転が期待されるだけに、気持ちを切り替え、やり返すしかない。チームの連勝は5でストップ。6月は甲子園で負けなしの7連勝だったが、こちらも止まった。21日からはここまで7敗1分けと相性の悪い広島と3連戦。ただ、交流戦を12勝6敗で2位で終え、再開後最初のDeNA3連戦を2勝1敗で勝ち越し、当時とチーム状況は変わった。「経験をプラスに成長していける。そういう負けになったと思う」。矢野監督が右腕に向けた言葉はチームそのものにも向いている。【石橋隆雄】

◆【日刊スポーツ西日本写真映像チームのとっておき映像プレイバック】19日の甲子園はファミリーwithタイガースデー。浜地真澄が新バンダナを披露。バット、ユニホーム、トラッキーやベースも青でした。連勝は止まりましたが再スタートです。

◆両軍のスターティングメンバーが発表。阪神は西純矢投手(20)が先発する。今季はここまで6試合に先発し、3勝2敗、防御率2・97。DeNAとはプロ初対戦となるが「右打者でいい打者が多い。データ的にも(自分は)右打者に打たれているので注意する打者を抑えたい」と警戒していた。今季は対左打者の被打率・167に対して、右打者は同・317。牧、宮崎ら強力右打者をいかに封じるかが勝利への鍵となる。父の日の先発マウンド。2017年に父・雅和さんを亡くしている右腕がチームを6連勝に導き、天国のお父さんに雄姿を届ける。

◆DeNA・大和内野手(34)が今季初めてベンチ入りメンバーを外れた。「6番・遊撃」でフル出場した18日の試合で、八回1死から代走の熊谷が二盗を試みた際、少しそれた送球を捕球しながらタッチにいき、グラブとヘルメットが接触。熊谷はその場でうずくまり、大和も駆けつけたトレーナーと話しながら左手を気にするそぶりを見せていた。三浦監督はこの日、大和について「トレーナーにみてもらっています。(昨日も試合が)終わったあとにみてもらっていますし、今日もみてもらってから来ている」と説明していたが、大和は試合前練習でグラウンドに姿を見せることはなかった。

◆阪神・西純矢投手(20)が先発。二回に先制の2点二塁打を放った。本業の投手としてマウンドでは、ともに走者を背負いながら一、二回を無失点で乗り切った。ならば続く役目は恐怖の8番打者。第1打席は二回1死満塁で巡り、相手先発・京山がバッティングカウントから内角低めに投じた4球目のスプリットを強振した。打球は高く弾み、そのまま三塁線の内側を転がって左翼へと抜け、先制の2点二塁打に。この一打で2者が生還し、西純も悠々と二塁へ到達した。ベース上では両手を突き上げ、何度も手をたたいて感情を表に出した。右腕の安打は、プロ初本塁打を放った5月18日のヤクルト戦(神宮)以来で、今季4安打目だった。

◆阪神・西純矢投手(20)が「8番」で出場したが、四回途中で降板した。「先発投手としての仕事を果たすことができず、降板となってしまい悔しいです。特に、点を取られたイニングは何とか最少失点で粘り切りたかったのですが、リードを守り切ることができなかったので、しっかりと反省して次回の登板に活かしていきたいと思います」走者を出した一、二回を無失点で切り抜けると、二回に巡った第1打席では三塁線を破る先制の2点二塁打を放ち、坂本の中前適時打を含めて3点のリードを手にした。しかし、直後の三回は2死から同学年の森に左前打を浴び、3番・蝦名の二塁打で1点を返された。まだ2点リードという状況だったが、ここから牧、宮崎に連続四球を与え、桑原に左前打を浴びて、同点。四回に1死から、投手の京山に四球を与えたところで交代を告げられた。二回はフォークが明らかなボール球となっただけでなく、バックネットへの大暴投もあり、制球に苦しむシーンが目立った。中9日での出番だったが、3回?で4安打4四球3失点と悔しい結果に終わった。

◆阪神は投手陣が踏ん張り切れず、連勝が「5」でストップした。二回に西純の三塁線を破る先制2点二塁打、坂本の中前適時打で3点をリードしたが、直後の三回に西純が2死から3失点。制球に苦しむ場面もあり、四回途中4安打4四球2失点で降板した。その後は継投策に転じ、救援陣の七回までの失点は加治屋がソロを浴びたのみ。その1点を追い、3―4の七回にはエスコバーを攻め、糸原が1死満塁で中犠飛を放って同点に追いついた。しかし、八回に登板したセットアッパーの湯浅がまさかの乱調。1死から3連打を浴び、味方の野選も重なってこの回に3失点し、競り負けた。

◆DeNAが連敗を3で止めた。4―4の八回に神里の2点三塁打、嶺井の遊ゴロ野選で3点を勝ち越した。3番手のエスコバーが3勝目。阪神は3―4の七回1死満塁で同点とするにとどまり、八回に湯浅が崩れて連勝が5で止まった。

◆阪神は同点に追いついた直後の八回に登板した湯浅京己投手(22)が連打の後、神里和毅外野手(28)に2点三塁打を浴び、さらに中野拓夢内野手(25)の野選で1点を失い、連勝が「5」で止まった。湯浅は4月12日の中日戦(バンテリン)以来、登板18試合ぶりの失点となった。注目の大山悠輔内野手(27)は2打数無安打、1申告敬遠を含む3四球だった。矢野耀大監督(53)の一問一答は以下の通り(チーム成績31勝36敗1分、観衆3万7468人)。ーー結果的に湯浅のところで決まる形となったが、当たっている3人(牧、宮崎、桑原)のところを耐えてほしかった「当たっている3人というかね、別に湯浅のボールを投げられれば抑えられると思う。中継ぎの難しさっていうか、いい形で頑張ってきてくれているわけだから。打たれないピッチャー、負けないピッチャーはいないんでね。シーズンの中でこういうことがあって、また悔しさを次のバネにしていけばいい。経験をプラスにして、自分が成長していける負けになったと思うんでね。切り替えてやっていくしかないよね」) ーー西純は京山への四球のところでいっぱいいっぱいと「うんまあ、もちろんしんどいかなと」ーー次も託す「うん、別に(代えることは)考えてないけど」 ーー京山からいい形で3点を奪ったが、仕留めきれなかった「別に悪い攻撃じゃないと思う。あと1本出なかったけど、負ける原因はあると思うけど、取られたら取り返していけるところもあるし」ーー送りバントが決まっていたら(六回無死一、二塁で代打・山本が犠打失敗)「もちろん、さっき言ったように、原因は絶対あるしね。ヤスはすごくうまい選手なんでね。ヤスなら決めてくれるだろうというところで、うん、まあそれを受け止めないとダメだし」ーー浜地が復帰登板で好投(2番手で1回?を無失点)「いいボール投げてたね。打ち取り方もいい。本人も自信を持って投げられるような状態になっていると思うんで。また勝ちパターンでも十分いけると思う。頼もしい投球をしてくれたなと思っています」ーーケラーは球速が出てきた(7番手で九回の1回を無失点)「元々、それぐらいは出るし、あそこはね、そういう状況や場面でやっぱり中継ぎって、どうしても負けている場面と勝っている場面っていうのは難しい。気負いというか、絶対抑えないととか、いろんなことがあるんでね。どんな時でも同じような状態で行くのは、そら難しいけど。ボール自体はだいぶ良くなってきているんで。そういうところでは、うん、本人も自分のボールは行ってる感じはあると思います」ーー大山への攻め方が厳しくなり、まともに勝負しない場面も増えてくる。こういう時は前後の打者が大事になってくる「うん。まあ、そりゃそうやし。今日だって健斗だって仕事してくれているわけだし、まあ、逆にチャンスが広がるんでね。打線の中では一気に点を取れる形に持って行けると思うんで、相手からすると普通。普通と言うか、そうしてくるだろうという場面で、そうしてきただけのことなので(七回1死二、三塁で大山を申告敬遠)。ウチも何もできなかったっていうことではないと思うから」ーー糸原は欠かせない選手「ずっとそう思っているし、うん、そういう選手なんで」

◆DeNA・大和内野手(34)が、今季初めてベンチ入りメンバーを外れ欠場。球団は「左肘の違和感」のため午前中に大阪市内の病院で検査を受け、画像を撮り、今後チームドクターに見てもらう予定と説明した。大和は「6番・遊撃」でフル出場した18日の阪神戦で、八回1死から代走の熊谷が二盗を試みた際、少しそれた送球を捕球しながらタッチにいき、グラブとヘルメットが接触した。熊谷はその場でうずくまり、大和も駆けつけたトレーナーと話しながら左腕を気にするそぶりを見せていた。

◆現役時代は南海、西武に所属し、引退後は西武、阪神、ダイエー3球団でヘッドコーチを務めたサンケイスポーツ専属評論家・黒田正宏氏(74)は痛打を浴びた加治屋蓮投手(30)、湯浅京己投手(22)の共通点に言及。それは投手有利のカウント「0ー1」からの痛打。心構えなど、バッテリーに細心の注意を求めた。序盤の戦いでは見られなかった矢野監督の大胆な采配が随所にあった。六回無死一、二塁で糸井に代打・山本に送ったシーンは象徴的。結果的にバントが三封されて失敗だったが、強攻しかない糸井に対して、何をしてくるかわからない山本を選んだ作戦は大賛成だ。四回1死から投手・京山に四球を与えた先発・西純を浜地に交代した決断も評価できる。その裏の攻撃が西純からだったので判断が遅れがちになるシーンだが、積極的に動いていた。これからも、どんどん自分の色を出していけばいい。だからこそ惜しまれるのが「カウント0ー1」からの2度の失投だ。最初は六回。勝ちパターンの加治屋を投入して、迎えた最初の打者が宮崎だった。内角低めの真っすぐでストライクを先行させての2球目。カットボールが真ん中高めに入ってしまい、左中間スタンドへ運ばれた。) 2度目は八回。セットアッパー湯浅をつぎ込んだが、1死一、二塁のピンチを招く。ここで神里に対し、初球を外角低めのフォークボールでファウルを奪い、2球目は同じくフォークが真ん中高めに。中越えに適時三塁打を浴びてしまった。2つのシーンに共通するのは、ストライク先行だったこと。どちらも状況は同点だから、細心の注意を払いながら投げるケースで、しかも投手が有利なカウントだった。ボールを球を投げられるカウントと言い換えてもいい。2球目にカット、フォークを選択したことは間違いではないが、ボールになってもいいから低めに投げなければいけなかった。この球種は高めに入って、変化が小さい場合は打者が最も打ちやすい「半速球」になてしまうからだ。当然ながら加治屋、湯浅の投げミスは痛かったが投手だけではなく、バッテリーの責任でもある。経験のある坂本なら、もっと大きな動作で「高め厳禁」「低めへ来い」と投手に注意喚起すべきだった。特に湯浅は結果を残し続けてきたとはいえ、経験は浅い。ボール球から入り配球や、ボール球を生かす配球を経験させてあげてほしい。同時に、分かりやすい指示で、うまくリードして、ピンチを切り抜けてもらいたかった。毎日、全員が好調で、全員が結果を残せることなどあり得ない。ただ、ほんの小さな努力の積み重ねで、リスクを小さくすることは可能。もったいない敗戦と言えなくもないが、少しの修正でいい方向へ向くはず。Aクラスを守る。さらに上を目指す戦力は整いつつある。

◆4番手で登板した岩貞は七回を1回無失点に抑えた。「ブルペンでも『きょうはリリーフ陣でいくぞ』という雰囲気があった。そういった一体感を感じながらマウンドに上がった」。代打・大田、佐野を投ゴロに抑え、不運な遊撃内野安打のあとも蝦名を空振り三振に仕留めた。今カードの第1戦では同じ七回に失点して途中交代していたが、リベンジを果たした。

◆3つの落とし穴-。阪神はDeNAに4-7で逆転負けを喫し、連勝が5でストップ。甲子園での連勝も7で止まった。3点を奪った二回はチャンスで打線がたたみかけられず三走・西純がくぎ付けとなり、六回は糸井の代打・山本が送りバント失敗。加治屋ら救援陣も粘れなかった。首位ヤクルトとは今季最大に並ぶ13・5ゲーム差。奇跡の逆転優勝へ、もう取りこぼしは許されない。) 振り返れば一つ一つは小さな落とし穴だったが、足を取られ、落とすことは許されない試合を落とした。連勝は「5」で止まり、負けないヤクルトにはまた離されて、奇跡の逆転Vはまたかすんだ。誰も責めなかった矢野監督だったが、にじませた悔しさはこれまで以上だった。「別に悪い攻撃じゃないと思うんで。あと一本出なかったけど、負ける原因というのはあると思うけど」攻め方も、展開もムードも悪くはなかった。それだけに、何としても白星につなげなくてはならない一戦だった。前日までのように、一発攻勢や完投で勝てる日ばかりではない。この日も幸先よく3点を先制したが、その二回から、振り返れば落とし穴だったと言えるような、小さなくぼみにハマり続けてしまった。まず、先発の西純が三走として塁上に残っていた3-0の二回1死一、三塁の局面が、最初の分岐点だった。島田に一本が出ていれば、一気にたたみかけ、DeNA先発の京山をKOへと追い込めていたはずだった。結果は空振り三振。続く中野も二ゴロに倒れて、先制の2点二塁打を放った西純を早めにベンチへと迎え入れてやることもできなかった。結果的には、チェンジとなって直後の三回にそのままマウンドに向かった西純が2死から乱れ、一気に3-3の同点とされてしまった。西純を四回途中であきらめ、攻めの継投に入る。浜地は好リリーフを見せたが、3-3の六回頭から3番手で送り出した加治屋が、いきなり宮崎に一発を浴びる。4月13日の中日戦(バンテリンドーム)以来、19試合ぶりの失点で今季初被弾。ここまで踏ん張り続けてきたリリーフ陣の一員が、あまりにもあっさりと勝ち越しを許した。 1点ビハインドとなってからも将は攻めのタクトを振るった。だが、ナインが応えられない。3-4の六回。京山の連続四球で無死一、二塁の絶好機を得ると、矢野監督は1打席目に安打を放っていた糸井に代えてまで〝ピンチバンター〟の山本を送った。逆転まで見えていたが、結果は捕ゴロで三塁封殺。その後、七回に糸原の中犠飛で一時同点とはしたものの、頼みの湯浅が八回につかまり勝ち切れなかった。攻撃は悪くない。チームは上向いてきていて、反発力もある。にもかかわらず、3つの落とし穴で快進撃も小休止だ。「原因は絶対あるしね。(山本)ヤスはすごく(犠打も)うまい選手なんでね。まあそれを受け止めないとダメだし」交流戦後には「昨年と真逆のことを起こしたい」という糸井の誓いに対し、指揮官も「ここで終わりだとは、嘉男が言ってくれるように誰も思っていない」と呼応していた。燕ははるか上空を舞い、13・5ゲーム差。奇跡を起こすというのなら、隙を見せて取りこぼすことはもう繰り返せない。

◆右下肢の張りが完治した浜地が17日の1軍復帰後初登板。3-3の四回1死一塁で佐野を二ゴロ併殺に。五回は牧らを相手に三者三振を奪った。24歳の右腕は「楽しみながら投げることができた。きょうみたいな投球を継続できるようにしっかり調整したい」と振り返ると、矢野監督は「いいボール投げていたね。また、勝ちパターンでも十分いけると思う」と収穫を口した。

◆糸原は七回1死満塁でエスコバーの156キロをはじき返し、一時同点の中犠飛を放った。「最低限の仕事ができてよかったです。チカ(近本)がよく走ってくれました」。5番・大山が絶好調なだけに、6番・糸原が打線のつながりで重要となる。三回は中前打で7試合連続安打。矢野監督も「健斗(糸原)だって仕事してくれているわけだし、逆にチャンスが広がる」とうなずいた。

◆口元を緩ませ、阪神・西純は二塁ベース上で両手を高く突き上げる。自らをバットで援護し、ハマ打線を抑えて投打のヒーローへ...。そのはずだった。待っていたのは一転、まさかの結末。マウンドから、うつむきながらベンチに引き揚げる右腕の表情は悔しさにあふれていた。「先発投手としての仕事を果たすことができず、降板となってしまい悔しいです。特に、点を取られたイニングは何とか最少失点で粘り切りたかった」序盤は観客の視線を独占した。投手ながら持ち前の打棒を買われて「8番」で出場。矢野監督の思惑通り、二回1死満塁の好機で打席が巡ってきた。カウント2-1から、京山の143キロ変化球を引っ張る。高くバウンドした打球は三塁線で弾む先制の2点二塁打。さらに1点を追加し、拍手喝采の中、今度はマウンドへと向かった。) しかし、直後の三回、2死から突如、乱れた。森に左前打を浴びると、続く蝦名の打球は、不規則な回転と風の影響で中堅手・近本が目測を誤った。ダイビングキャッチも及ばず、白球はグラブを弾き、1点を返される。牧、宮崎と連続四球でさらに満塁のピンチ。桑原に2点左前打を浴び、3点のリードをすぐに吐き出してしまう形となった。動揺を隠せない西純は続くソトの初球で捕手の頭上を大きく越える大暴投。ここは何とか同点でしのいだが、四回1死から投手の京山に四球を与えたところでタオルが投げ込まれた。打では2打点の活躍も、投は3回?を投げ4安打3失点。チームも逆転負けを喫した。父の日の先発マウンド。天国から見守ってくれる父・雅和さんのため、「しっかり感謝の気持ちは持ちながらやりたいです」と意気込んでいたが、先発としての役目を果たすことができなかった。矢野監督は次回登板について「別に(代えることは)考えていないけど」と話したが、登録抹消の可能性も出てきた。才木や藤浪が昇格候補とみられる。「しっかり反省して次回の登板に生かしていきたいと思います」と西純。この悔しさをバネに巻き返す。(原田遼太郎)

◆同点の八回を任された湯浅がまさかの3失点。託した矢野監督は、この悔しさを糧にしてくれることを願った。「経験をプラスにして自分が成長していける、そういう負けになったと思うんでね。切り替えてやっていくしかないよね」1死から宮崎、桑原に連打を浴び、神里には浮いたフォークをとらえられ、中堅フェンス直撃の決勝2点三塁打。4月12日の中日戦(バンテリンドーム)以来の失点を喫すると、続く嶺井の遊撃へのゴロは中野が本塁へ送球するも間に合わず、野選で7点目を刻まれ、交代となった。父・栄一さんも駆けつけた一戦だった。野球を始めた小学4年から、所属した尾鷲少年野球団では親子だけでなく、監督と選手の関係。一人っ子としても深い愛情を注いでもらった右腕は「いまでも野球の話は頻繁にしますし(投球)フォームのこととかもいろいろと話したりするので、いいお父さん」と笑う。〝リフレッシュ休暇〟中の守護神・岩崎の最短昇格は23日で、湯浅へのピースとしての期待はさらに大きくなっている。託される厳しい場面を乗り越え、結果でも感謝を伝え続けていく。(須藤佳裕)

◆坂本は2点を先制した二回1死二、三塁で京山の144キロ直球をしぶとく中前に運び、4月28日の中日戦(甲子園)以来となる打点をマークした。「(西)純矢が頑張って投げてくれていたので、できるだけ点を取っておきたいと思って打席に入りました。いいところに落ちてくれてよかった」。今季得点圏15打席目で待望の初安打となった。

◆4-7の九回に登板したケラーは死球を与えたが無安打無失点。直球は最速156キロをマークした。「初めて、(1軍の)甲子園のファンの前で投げることができて、とてもうれしかったし、興奮したよ」。守護神として開幕を迎えたが、2試合連続で救援失敗し、3月31日に2軍降格。7日に1軍復帰した右腕は「これからも一つ一つの球種の質を上げていきたい」とキッパリ。矢野監督も「ボール自体はだいぶよくなってきている」と評価した。

◆砂まみれのユニホームに、さわやかな笑顔が映えた。DeNA・神里和毅外野手(28)が八回、決勝の2点三塁打&好走塁で追加点をもぎ取る〝神懸かり〟な活躍。チームを日曜日今季10戦目で初の白星に導いた。) 六回の守備から途中出場。同点の八回1死一、二塁で迎えた打席で、浮いたフォークを捉えフェンス直撃の中越え三塁打を放ち「外野は越えると思ったけど、フェンス直撃になるとは。素直にうれしい」と笑顔で拳を突き上げた。〝神撃〟は続く。続く嶺井の遊ゴロで果敢に本塁突入。前進守備を敷かれる中、「ボールが当たる瞬間に集中した。足からでは間に合わない。頭からいった方がいける」と、最後はヘッドスライディングで間一髪セーフの〝神走塁〟で1点をもぎ取った。父・昌二さん(62)は沖縄・豊見城高のエースとして甲子園に4度出場したが、苦しい思いをした経験から息子には小学4年まで野球をやらせなかった。代わりに取り組んだのが陸上競技。100メートル走やトライアスロンで大会にも出場した。当時は「やらされている感じだった」と振り返るが、磨かれた脚力が「父の日」に威力を発揮。感謝の思いを、父が憧れたプロ野球の舞台で表現した。待望の日曜日初勝利に「やっといい週末を迎えられる」と神里。チームは最下位だが、3位・阪神まで1ゲーム差。〝鬼門〟を突破したベイスターズが〝快神撃〟を演出する。(浜浦日向)

◆ビヤ樽編集委員三木建次が、甲子園球場の空を見上げながら物思いにふけっていました。「きょうはいい天気やなあ」思い出していたのは29年前の1993年6月19日。ビヤ樽が京都・嵐山のチャペルで挙式し、披露宴を行った日です。「29年前は土曜日やった。ジューンブライドがいいかなと思って、6月に休みを取ってその日にしたんや。ところが、すごい雨が降ってなあ」式場近くの桂川の南側が冠水。阪急電車が一時止まってしまうほどの大雨だったそうです。「出席してくれる人の多くが遅れた。受付を頼んでいた友人が来られなくなって、自分で受付をした。今となってはそれもいい思い出やけど」今年は日曜日で「父の日」でしたが、ビヤ樽にとっての6・19は、大雨で自分で受付をした挙式・披露宴を思い出す日なのです。「だからどうした、なんやけど。あれから29年か。人生の半分、結婚生活になるんやなあ」。ビヤ樽は今年58歳になります。「別にイベントは予定していないけど、天気もいいし、阪神がいい試合をして、おだやかな一日になってほしい」もう一人、神妙なというか複雑な表情だったのが記者生活7年目になる須藤佳裕です。「このタイミングで、2人の投げ合いを見るとは。いろんな思いで見ちゃいますね」 須藤は、阪神の取材が中心になる前はアマ野球担当。先発した阪神の西純を岡山・創志学園高2年時に夏の甲子園で長崎・創成館高の川原(阪神、現在は育成契約)と投げ合ったころから見ていて、高3でU18日本代表に選出された際には、韓国でのW杯にも取材に行きました。そしてDeNAの先発・京山は、滋賀・近江高出身の須藤の5学年後輩。自身は軟式野球部で〝直系〟ではないのですが、ずっと気にかけている存在なのです。「京山が3年の夏に甲子園に出たとき、皇子山球場で練習しているときに取材に行って、ベンチに座っていろいろ話したこともあります。きょうはどちらへの〝肩入れ〟もなしに投手戦が見たいです。2人ともいいピッチングをしてほしい」西純は四回途中、京山も六回途中、それぞれ3失点で降板。願っていた投手戦にはなりませんでしたが、どちらにも黒星は付かず、須藤の表情は少しほっとしているようにも見えました。試合は4-7。阪神は打ち負けました。5連勝でストップです。「ヤクルト、負けへんなあ。8連勝か。きついなあ。悪くてもこのあと5割では行くやろ。残り78試合、5割の39勝を足したら82勝か。阪神が上回るには残りを...」その計算はやめろ、ビヤ樽。苦しいのはみんなわかっているんだ。5連勝していたのに差はまったく縮まらず、自力優勝の可能性もずっと消えたまま。そしてこの日、10日ぶりに負けただけで、阪神○○、ヤクルト●●でないと復活しない状況になってしまった。ただね、ヤクルトだっていつまでも勝ち続けるわけじゃない。阪神の連勝が止まったように、ヤクルトもいつかは止まる。絶好調の燕打線も、29年前の6・19のような雨に見舞われて湿ってしまうときがきっと来る(と思いたい)。21日から対戦する中日、そして巨人、頼む、ヤクルト打線を止めてくれ~。みんなで止めないと、このまま独走されてしまう。

◆阪神自慢の鉄壁リリーフ陣がやられたんじゃしゃーないわー、そんな日もあるってことよ!!だが、本日先発の西純矢ここに座りなさい! 今日は父の日だから俺が父親に成り代わってあえて愛のムチの小言をたれさせてもらおう! 甲子園のマウンドとの相性がしっくりこなかった感じはあったけど、3点リードしてもらった直後の三回の連続四球やらワイルドピッチやらの独り相撲で同点にされたのはいただけなーい!!もちろん、本人にそんな自覚はないだろうが、二回に自らのバットで先制打を放って心に隙ができたのではないか? プロ野球の格言に『勝ってかぶとの王貞治』というのがあるのを知っておるか? 868本塁打のあの王さんは決しておごることはなかったという教えなのだ!!いいか純矢! 父さんはな(だから父親じゃねーだろ)、君に来年にでも虎の大エースになってほしいからあえて苦言を呈しているのだ!! 来年の父の日には真のエースというプレゼントを待っておるぞ!!

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ヤクルト
43211 0.672
(↑0.005)
-
(-)
78269
(+8)
206
(+3)
71
(+5)
46
(+1)
0.248
(↑0.002)
2.760
(-)
2
(-)
巨人
37330 0.529
(↑0.007)
9
(-)
73258
(+5)
281
(+3)
70
(+1)
34
(+1)
0.239
(-)
3.560
(↑0.01)
3
(-)
阪神
31361 0.463
(↓0.007)
13.5
(↓1)
75221
(+4)
198
(+7)
48
(-)
48
(-)
0.233
(-)
2.710
(↓0.07)
4
(-)
広島
30352 0.462
(↓0.007)
13.5
(↓1)
76246
(+3)
252
(+8)
29
(+2)
11
(-)
0.251
(-)
3.540
(↓0.08)
5
(-)
中日
29360 0.446
(↓0.007)
14.5
(↓1)
78197
(+3)
244
(+5)
37
(+2)
23
(-)
0.244
(-)
3.630
(↓0.02)
6
(-)
DeNA
27340 0.443
(↑0.01)
14.5
(-)
82211
(+7)
258
(+4)
46
(+1)
22
(+1)
0.248
(↑0.001
3.810
(↑0.01)