楽天(☆3対0★)日本ハム =リーグ戦10回戦(2022.06.21)・こまちスタジアム=
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日本ハム
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楽天
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勝利投手:則本 昂大(5勝2敗0S)
(セーブ:松井 裕樹(1勝2敗17S))
敗戦投手:吉田 輝星(1勝2敗0S)

本塁打
【楽天】浅村 栄斗(11号・6回裏ソロ)

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◆楽天は両軍無得点で迎えた5回裏、1死二三塁から太田の適時打が飛び出し、2点を先制する。続く6回には、浅村のソロが飛び出し、貴重な追加点を挙げた。投げては、先発・則本が7回途中無失点の好投で今季5勝目。敗れた日本ハムは、打線が序盤の好機を生かせなかった。

◆日本ハムが秋田県立野球場で試合を行うのは5年ぶり3度目で、過去は2戦2敗。同県で最後の白星は、秋田八橋球場(現さきがけ八橋)で勝った86年9月7日で、秋田では36年ぶりの勝利を狙う。

◆日本ハムのルーキー有薗直輝内野手(19)がプロ初昇格した。千葉学芸では高校通算70本塁打をマークし、昨年のドラフト会議で2位指名されて入団した長距離砲。今季はイースタン・リーグで31試合に出場。打率2割7分4厘、11打点で18日には2号2ランを放っていた。新庄剛志監督(50)も2軍戦でのプレーぶりをチェックして「有薗君を結構近いうちに(1軍で)見ようかな。今の状態なら1軍のピッチャーでも面白い打球を打つんじゃないか」と、1軍昇格を示唆していた。

◆日本ハム新庄剛志監督(50)が、当面の間、山田勝彦バッテリーコーチ(52)と山中潔2軍バッテリコーチ(60)を入れ替えることを報告した。試合前の練習中に「報告事項があって...」と突然、切り出したBIGBOSSは「僕が呼んだタイガースの大先輩の山田さんが(6月19日ロッテ戦を行った)札幌ドームで打たれて、ベンチ裏でたまっていたものがあって壁を蹴ったら、骨折したんですよね」と、衝撃事実を明かした。山田コーチは右足甲を骨折したという。現在は靴を履けないほど腫れているそうで、全治不明も、新庄監督は「気合を入れれば10日。気合入ってなければ2カ月くらいじゃない?」と苦笑い。「熱い方なので。思い通りに選手をプレーさせられなかったっていう思いが出てしまって...。骨折してしまったことは、もう仕方ない。トラブルがあったとかじゃないので。オレがその(山田コーチの)立場でも...これから、そういうこともあるかもしれないから」とし「本人は松葉づえをついてでも、秋田に来て『ノックでも何でもする』と言ったんですけど『いや、逆に迷惑』と。ゆっくり安静に」と話した。

◆日本ハム新庄剛志監督(50)がチーム最年長&最年少野手をスタメンに抜てきすることを明かした。この日、16年目の木村文紀外野手(33)と高卒ルーキー有薗直輝内野手(19)が出場選手登録された。今季初昇格となるチーム最年長野手の木村について、BIGBOSSは「木村くん、6番に入っている。レフト」と明言。プロ初昇格の有薗についても「有薗くんをDHで」と、スタメン起用を明かした。新庄監督は「本人たちにも『結果を意識するんじゃなくて、内容を意識してプレーしてもらえたら』っていうのを伝えた」と、BOSS組(2軍)から呼んだ2選手に期待した。

◆日本ハム新庄剛志監督(50)が再昇格した堀瑞輝投手(24)について「堀くんに関しては8回にいってもらう」と、これまで通りに勝ちパターンのセットアッパーとして起用する方針を明かした。昨季の最優秀中継ぎ投手である堀はホールドシチュエーションでの失点が続くなど不調のため、9日に出場選手登録を抹消されていた。抹消中は17日の2軍戦で1度だけ登板し、3者凡退に抑えていた。BIGBOSSは「しっかり気持ちのリフレッシュはできたっていうことで。もう表情見たら、すごい切り替えられた表情していた。いいピッチングをしてくれると思います」と、"放牧"を終えた左腕に期待した。

◆金足農(秋田)出身の日本ハム吉田輝星投手(21)が凱旋(がいせん)登板前に、懐かしのマウンドをチェックした。試合前練習の冒頭で後輩の根本悠楓投手(19)とともにマウンドへ向かうと、シャドーピッチングで感触や景色を確かめた。最後は、クルッとスコアボードの方へ振り向いて、4年前の夏に秋田大会決勝で甲子園切符をつかんだ瞬間を思い出すように、両手でガッツポーズ。故郷に錦を飾る準備は万全だ。

◆試合前のスタメン発表で、日本ハム吉田輝星投手(21)の名前がコールされると秋田の野球ファンから大喝采が起きた。4年前の夏に金足農のエースとして地元を沸かせたヒーローの凱旋(がいせん)先発。チケットは前売り段階で完売。地元のタクシー運転手も「楽天には勝ってほしいけど、吉田君にも勝たせたい。困っちゃうねぇ」と、苦笑いした。新庄剛志監督(50)も「吉田くんは、何回投げられるか。5回投げてくれたら、もう最高ですね。チケット完売。吉田くんを見に来て(約)1万5000人。1万3000人は吉田くんを見に来ている。あとの2000人は僕だと思う(笑い)。楽しみたいと思います」と、特別な1戦に気合を入れていた。

◆秋田凱旋(がいせん)先発となった日本ハム吉田輝星投手(21)は4回1/3を4安打2失点で降板。故郷での白星はならなかった。4回までは1安打無失点と直球を軸に好投。憧れの楽天則本と堂々たる投げ合いを演じたが、5回は初めて先頭打者に安打を浴びてリズムが崩れた。続く打者に四球、犠打で1死二、三塁とピンチを広げて楽天太田に先制の2点中前適時打を打たれて、秋田の夜空を見上げた。吉田は「高校生以来の、こまちスタジアムでしたが、しっかりと抑えて球場に来てくださった皆さんの応援に応えたいという思いでした。最後の最後に甘いところにボールが行ってしまい、粘り切れませんでした。死に物狂いで、あと2つのアウトを取りたかったです。悔しい結果に変わりはありませんが、地元・秋田で投げることができ、とても幸せな気持ちです」と、コメントした。東北地方での楽天主催試合だが、吉田への声援は別格。ストライクを奪うだけで拍手が起き、楽天の野手がアウトになっても拍手。吉田が降板するまで、球場に詰めかけたファンの熱烈な応援、激励は最後まで変わらなかった。

◆日本ハムが今季6度目の4連敗で、今季ワーストの借金15となった。プロ入り後、故郷で初めて登板した先発の吉田輝星投手(21)は4回まで1安打無失点と好投も、打線が楽天則本昂大投手(31)の前に沈黙。吉田は5回1死二、三塁の場面で2点を失って降板。「死に物狂いで、あと2つのアウトを取りたかったです」と、悔やんだ。6回には3番手の根本悠楓投手(19)が先頭の浅村栄斗内野手(31)に11号ソロを浴びて3点差に広げられ、打線も最後まで楽天投手陣に抑え込まれた。これで日本ハムは交流戦明けのリーグ戦再開後は4戦全敗。すべて3点差以内の敗戦と、歯がゆい試合が続いている。

◆故郷の大声援を力に腕を振ったが、3年ぶりの先発2勝目はつかめなかった。日本ハム吉田輝星投手(21)が故郷秋田でプロ初の凱旋(がいせん)登板。「カナノウ旋風」に沸いた18年夏決勝以来となるこまちスタジアムの先発マウンドに立ち、楽天相手に4回まで1安打無失点の力投。だが打線の援護なく0-0の5回につかまり、4回1/3を4安打2失点で降板し、今季2敗目を喫した。こまちスタジアムは、やっぱり吉田輝星のホームだった。1回裏、マウンドへ上がると球場全体から拍手。ストライクを奪えば拍手が起き、アウトを奪えば手をたたくボリュームも上がる。1回2死から浅村に左翼へ安打を浴びたが、好返球で二塁封殺。楽天主催試合でも球場は、ため息から大歓声だ。金足農から日本ハムへ巣立っても、秋田県民の心は4年前から変わっていなかった。故郷の温かな声援に包まれて、等身大の吉田が気持ちよく右腕を振った。「力まずに、手加減せず、ちょうどいいところで放れるようにしたい」。5日阪神戦(甲子園)では力んで初回から苦投。「もうグリグリ腕振っていくしかない感じでやったら、もう3回くらいでヘロヘロになった」という反省を生かし、力感なく威力十分の直球を初回から連発。少年時代に見て憧れた、プロの投手のすごさを体現していった。10年前の12年5月、小学6年生だった吉田は同球場の左翼芝生席でヤクルト対巨人を観戦した。「友達と行って、レフトはジャイアンツ側だったんですけど、友達が阪神好きで...。何か僕も買ってと言われて、しょうがなく買ったんですよ、阪神のタオル。それで応援していたら、めちゃくちゃ周りのジャイアンツファンににらまれた」。それでも、めげずに「一番振り回していました」という吉田は、プロ野球選手に憧れた。吉田 変化球に興味持ち始めて、球速とか150キロ投げる人がすごいなって思っていた頃。カッコよかったですね、プロ野球選手。夢を実現し、巡ってきた故郷での先発登板は4回まで1安打無失点と好投も、5回1死二、三塁で太田に2点先制打を浴びた。続く武藤にも安打を浴びたところで降板。三塁側ベンチへ引き揚げる吉田に万雷の拍手が降り注いだ。堂々とした投げっぷりは、秋田の野球ファンを再びとりこにした。【木下大輔】

◆楽天が連敗を3で止めた。5回に太田の2点打で先制し、6回には浅村が11号ソロ。則本が7回途中3安打無失点でチームトップに並ぶ5勝目を挙げた。日本ハムは打線が沈黙し4連敗。負け越しが今季最多の15となった。

◆日本ハム吉田輝星投手(21)がラストチャンスをつかんだ。地元秋田での凱旋(がいせん)先発は4回1/3を4安打2失点で2敗目を喫したが、新庄剛志監督(50)は「5回(途中)まで投げたんだから、良かったんじゃない?」と高評価。次回登板も先発かと問われて「うん。(先発)って考えていますけど、あとはピッチングコーチとちょっと話しあって」と、明言した。5日阪神戦(甲子園)で3回4失点だった吉田にBIGBOSSは「ラストチャンス、先発秋田」と、先発投手としての最後のチャンスとして地元での登板を与えていた。「よく5回(途中まで)投げましたね。まあ打たれた1本は、ああいうときもある。次の登板も面白いんじゃないか」と話した。

◆日本ハムドラフト2位の高卒ルーキー有薗直輝内野手(19)にとっては、ほろ苦いデビューとなった。打撃を期待され「9番DH」で先発も、3打席連続三振。11球のうち、バットに当てたのは1球だけだった。千葉学芸時代、高校通算70発を放った右の長距離砲は「1球1球、いい球しか来ない。すごくいい経験になったと思います」と、前を向いた。

◆日本ハム吉田輝星投手(21)が故郷でラストチャンスをつかんだ。先発した楽天10回戦(秋田)は5回途中2失点で2敗目を喫したが、新庄剛志監督(50)は投球内容を評価。試合後に、次回登板でも先発を任せる考えを明かした。チームは今季6度目の4連敗で借金は今季ワースト15となったが、BIGBOSSから"合格点"をもらった吉田は、大声援を送ってくれた地元のファンの期待に応えるべく、今後のさらなる成長を誓った。吉田は"ホーム"の声援を力に変えた。試合前から、秋田の大声援を体全身で受け止めていた。「試合前の遠投とか終わった後から、すごい声援をもらえた。久々に(気持ちが)上がって試合に入った。『よっしゃ、やってやるぞ』って」。序盤からプロで磨き続ける直球を軸に、無失点投球を続けた。ストライクを取る度に拍手が起き、アウトを取れば拍手のボリュームは上がった。吉田 楽天のファンの人も僕がマウンドに上がる時にたくさんの声援をもらった。本当は、もう3回くらいで疲れていましたけど、体力以上のモノが出せたかなと思います。今季、未知の領域だった5回につかまった。この日初めて先頭打者を出塁させてから、踏ん張ることができずに2失点。「死に物狂いで、あと2つのアウトを取りたかった」と悔しがった。同時に、投げ合った憧れの楽天則本のすごさも実感していた。吉田 対戦した則本さんは、やっぱりピンチで絶対、くぐり抜けてしっかり6回投げきってっていう、ゲームメーク能力があるなと思う。こういう大事な、例えば自分だったら地元で投げる試合で力を発揮できるような先発ピッチャーに自分としてもなりたい。そんな吉田を「ラストチャンス、先発秋田」とプレッシャーをかけて送り出した新庄監督は「5回(途中)まで投げたんだから、良かったんじゃない? 」と"合格点"を与え、次回登板も先発かと問われると「うん。(先発)って考えていますけど、あとはピッチングコーチとちょっと話しあって」と、再びチャンスを与えることを明言した。チャンスをつかんだ吉田は「こんなに声援をもらえるとは思っていなかった。声援のおかげで、先発として力以上のものが出た。また来られる機会があれば、試合を1人で投げるくらいのピッチャーに、しっかり自分の力で勝てるようなピッチャーになって、来たい」。地元への感謝を胸に、今後もプロ野球人生を突き進む。【木下大輔】

◆楽天が秋田のヒーローに勝利し、首位ソフトバンクに0・5差に迫った。地元・金足農出身の日本ハム吉田輝星投手(21)のプロ初めての凱旋(がいせん)登板。チーム5年ぶりの秋田開催にもかかわらず、スタジアムにはアウェーの空気が漂っていたが、5回に3安打を集中し、吉田をKO。投げては則本昂大投手(31)が貫禄の6回2/3を3安打無失点。投打になまはげばりの迫力を見せつけ、勝利をもぎ取った。則本がなまはげのように、マウンド後方で仁王立ちした。深く深呼吸し、気合を入れた。眼光鋭く打者をにらみ付けた。"ホーム感"のない球場。試合前のメンバー発表では、吉田の名前がコールされると、大きな歓声と拍手が起こった。「秋田が彼を待っていたので、それに負けないように」。東北の球団でプレーする選手として、気迫十分に腕を振った。1、2回と安打を浴び、2回まで45球。「スライダーとカーブが良くなってくれて、なんとか粘れた」。序盤こそ苦しんだが、3回以降はしっかりと立ち直った。エースが好投し、打線の援護がほしい-。わらにもすがる思いに応えたのは、5回だ。バットを手にした男たちが、次々と吉田に迫った。先頭の銀次が中前打で出塁すると、続く辰己が四球。西川が犠打で送り、1死二、三塁。太田がカウント1ストライクから外角高め141キロ直球をはじきかえし、中前への2点適時打。スタンドからため息が漏れる中、太田はベンチへ向かって右手を突き上げた。最後は武藤の右前打で、"秋田の星"をマウンドから引きずり降ろした。この日の観衆1万7128人。満員のスタジアムには歓声とため息が混ざり合い、なんとも言えない空気が漂った。石井GM兼監督は「吉田くん効果もあったのかもしれないけど、秋田の方がそういうイベント事として楽しみにしてくれれば。なかなか来られてなかったけど、うちにとっては大事な県なので。勝ちも見せられて良かったなと思います」と11カードぶりの初戦勝利に浸りながらも、秋田のファンの複雑な心境に「うちが勝って良かったのかな。分からないけど」と笑顔でうなずいた。【湯本勝大】

◆日本ハムは、先発した秋田出身の吉田輝星投手(21)が故郷で凱旋(がいせん)登板も4連敗。借金は今季最多の15に膨らんだ。試合後の新庄剛志監督(50)の一問一答は以下の通り。新庄監督 いやいや。でもね、吉田君はボールのキレとか、やっぱり先発ということで配分しながらやっていて。いい感じで打てそうで、打てないって相手のバッターは思ったと思うし。よく5回、投げましたね。太田君でしたっけ? 打たれた1本は。まあ、ああいう時もある。次の登板も面白いんじゃないかと。-次も先発でうん。って、考えていますけど。あとはピッチングコーチと、ちょっと話し合って。-先発はラストチャンスと言っていたがでも、5回投げたからね。良かったんじゃないですか? いいところを、ある程度見せられたんじゃないかな。秋田のファンのみんなに。-前回先発した6月5日阪神戦(甲子園)と比べて良かったところはテンポが良かったですよね。-ストライク先行そうね。ストライク先行が一番よかった点。フォアボールがなかった。それ最高。フォアボールを出したくない気持ちが、吉田君にもあったと思うから。あの(5回1死二、三塁から太田に打たれた)2点タイムリーは、どう本人が思ったか。まあまあ、そこそこ納得したピッチングをしたかは、本人に聞かないと分からない。-打線は決定打が出ずいいピッチャーでしたもん。いいピッチャーは、そんなに打てるものでもない。経験していけば、何とか崩していけるとは思います。-デビューした新人の有薗の打席での雰囲気は緊張していたかな。振りがちょっと大きいというか、見極めがあまり出来ていなかったんじゃないかなと。そりゃ、硬くなりますよね。3三振かな? 長嶋茂雄監督も4三振デビューなんで。これからですよ。まだまだ。(今季初出場の)木村君が良かった。しっかりした振りが出来ているし、明日も行ってもらうと思います。(質問はもう)いいですか? 3-0ですから。

◆秋田出身の日本ハム吉田輝星投手(21)がプロ入り4年目で初めてとなった地元凱旋(がいせん)登板を勝利で飾れなかった。4回1/3を4安打2失点で今季2敗目を喫した。試合後はストライクを取る度に拍手が起きるほど、温かい声援を受けた地元のファンに感謝。先発投手として、今後への課題を口にした。一問一答は以下の通り。-地元・秋田での登板を振り返って吉田 いや~最後はあと2つアウトにして、自分できちっと抑えたかったのはありますけど、甲子園でも3イニングしか投げられませんでしたし、今までずっと中継ぎをやっていたので、5回投げきれるかな?っていう不安は自分の中で少しあったんですけど、楽天のファンの人も僕がマウンドに上がる時にたくさんの声援をもらったんで。本当は、もう3回くらいで疲れてましたけど、体力以上のモノが出せたかなと思います。-4回までは直球にも力があった。ブルペンでの状態は?吉田 特別いいわけじゃなかったんですけど、試合に入って声援を聞いた瞬間に「よし、やってやるぞ!」っていう気持ちになって、そこからすごい真っすぐが走り出した。試合中は、いい真っすぐを腕振って投げ切れていたと思います。-秋田のファンの声援が、すごかった吉田 一応ビジターなので、甲子園の時みたいに声援をもらえないのかなと思った。すっごい声援もらって、本当は勝ちたかったですけど、ちょっと4回、5回あたりは今シーズン経験していない領域なので、自分でも(あそこまで投げられて)びっくりした。声援に後押しされました。-試合の入りは落ち着いていた吉田 先頭バッターを簡単に打ち取れたことは、すごいでかかった。(4回までは)アウトを取ってからランナーが出たりとかが多かった。点を取られた時は先頭が出てからだったので。序盤は球数も抑えられながら、ストレート中心でいけていた。そのおかげで4回とか真ん中に変化球が集まったけど、外野フライに終わったりとか、組み立て的には、この前(5日阪神戦)より次の打席を想定した組み立てはすごいできていた。あと、キムさん(木村)が(初回に)浅村さんを(二塁で)刺したプレーとか、(3回に武藤の)盗塁はチャミさん(宇佐見)がアウトにしてくれたり。要所要所で、すごい助けられたプレーがあった。すごいあれは助かりました。-長いイニング投げる難しさは感じた?吉田 そうですね。中継ぎと先発で一番違うのは、(中継ぎでは)この人とこの日もう1回対戦することはないので、自分のピッチングをすればいいんですけど、(先発は)やっぱり次のことも考えながら、いろんなコースを使って布石を残せれば一番いいですし、ピンチが絶対に何回か来るので、そういうところでしっかり集中力切らさずに投げられるか。先発をずっとやっていなかったので、勘っていうか、ここ危ないなとか、自分の攻撃中に相手がいいプレーしたとか、そういうのもちょっと見逃してしまう。そういう"先発勘"は、まだちょっと戻ってない感じはしますけど、今までの中継ぎの感覚からはちょっと変わったピッチングに甲子園の時よりはなった。-新庄監督は試合後に次も先発と言っていた吉田 (笑顔になって)そういうタレコミ、もっと欲しいっす。-投手コーチと相談しながら、とも話していた吉田 いや~でもやっぱり、中継ぎをずっとやっていると1球1球、100%の力で100%以上のボールを、と考える。先発だとやっぱり80%の力で100%以上を出さないといけない。フォームからしても上沢さんと(楽天)松井裕樹さんのフォームは違うと思いますし、そういうのは感じているんですけど、中継ぎで真っすぐ3球で終わらせてやるという考えも体もそうなっているので、そこは時間を使いながら、投げ込んで1回そういうのが出来れば、ちょっとは思い出すかなと思います。加減するとかではなく、フォームのコツとか絶対ある。去年の方が変な球を投げていますけど、やっぱり7回でもある程度は出力が出せる思考だった。今日は4回とか球が曲がってきたな、力入ってきたなと(頭で)分かっているのに(体が)リラックスできないというか...フォーム的に、そういうのは課題です。そういうのは組み立てにもつながってくるので。

◆"ホーム"の声援を力に変えた。日本ハム吉田輝星投手(21)が故郷秋田でラストチャンスをつかんだ。金足農3年夏以来の凱旋(がいせん)登板。試合前から、大声援を体全身で受け止めていた。「久々に(気持ちが)上がって試合に入った。『よっしゃ、やってやるぞ』って」。序盤からプロで磨き続ける直球を軸に、無失点投球を続けた。ストライクを取る度に拍手が起きた。「楽天のファンの人にもたくさんの声援をもらった。本当は、もう3回くらいで疲れていましたけど、体力以上のモノが出せたかなと思います」。今季、未知の領域だった5回につかまった。初めて先頭打者を出塁させてから2失点。「死に物狂いで、あと2つのアウトを取りたかった」と悔しがった。同時に、憧れの楽天則本のすごさも実感。「ピンチで絶対、くぐり抜けて、ゲームメーク能力があるなと思う」。チームは今季6度目の4連敗で借金は今季ワースト15となったが、新庄監督は投球内容を評価した。「5回(途中)まで投げたんだから、良かったんじゃない? 」と"合格点"を与え、次回登板も先発かと問われると「うん。(先発)って考えていますけど、あとはピッチングコーチとちょっと話しあって」と、再びチャンスを与えることを明言した。【木下大輔】

◆日本ハム吉田輝星投手(21)が故郷秋田でプロ初の凱旋(がいせん)登板。「カナノウ旋風」に沸いた18年夏決勝以来となるこまちスタジアムの先発マウンドに立ち、楽天相手に4回まで1安打無失点の力投。だが打線の援護なく0-0の5回につかまり、4回1/3を4安打2失点で降板し、今季2敗目を喫した。

◆楽天が秋田のヒーローに勝利し、首位ソフトバンクに0・5差に迫った。地元・金足農出身の日本ハム吉田輝星投手(21)のプロ初めての凱旋(がいせん)登板。チーム5年ぶりの秋田開催にもかかわらず、スタジアムにはアウェーの空気が漂っていたが、5回に3安打を集中し、吉田をKO。投げては則本昂大投手(31)が貫禄の6回2/3を3安打無失点。投打になまはげばりの迫力を見せつけ、勝利をもぎ取った。秋田での5年ぶり11回目の主催試合は、楽天にとって3年ぶりの仙台以外の東北での主催試合となった。ここ2年はコロナ禍で開催を見送ってきただけに、チケットは早々と完売した。22日は3年ぶり16回目の岩手・盛岡、7月5日は青森・弘前で3年ぶり4回目の開催。チームは試合後にバスで盛岡へ移動とハードな日程だが、盛岡名物の冷麺をすするがごとく、22日もBIGBOSSをのみ込む意気込みだ。

◆日本ハム・吉田輝星投手(21)が故郷・秋田で今季3度目の先発登板。新庄剛志監督(50)から「先発ラストチャンス」と"最終通告"を受けていたが、4回1/3を投げて4安打2失点。勝利投手の権利を得られなかった。「プロ1年目からずっと楽しみにしていた」と、吉田自身が最も待ち焦がれた凱旋登板。この日はストライク先行の投球で四回まで無失点の好投を見せていたが、五回にヒットと四球で1死二、三塁のピンチを招くと、太田に先制の2点中前打。続く武藤にも連打を浴びたところで無念の降板となった。悔しい結果となったが、マウンドを降りる際に満員の客席からは温かい拍手が送られた。今季の吉田は中継ぎで登板した20試合では1勝0敗2ホールド、防御率2・63。しかし、2度の先発では3月27日のソフトバンク戦(ペイペイドーム)で4回3失点、6月5日の阪神戦(甲子園)で3回4失点と打ち込まれていた。

◆日本ハム・吉田輝星投手(21)が地元・秋田で凱旋登板も、4回?を4安打2失点で白星をつかむことはできなかった。「高校生以来のこまちスタジアムでしたが、しっかりと抑えて球場に来てくださった皆さんの応援に応えたいという思いでした」四回までわずか1安打に抑える快投を披露した。力強い直球で押し、走者を得点圏に背負うことすらなかった。しかし打線が楽天先発・則本を前に好機を作りながらも得点できず。援護がないまま迎えた五回に銀次の中前打、辰己の四球からピンチを背負い、1死二、三塁で太田に中前2点打を献上して先制を許してしまった。「最後の最後に甘いところにボールが行ってしまい、粘り切れませんでした。死に物狂いであと2つのアウトを取りたかったです」と振り返った。こまちスタジアムは幼いころプロ野球観戦に足を運んだ思い出の球場。金足農高3年時には甲子園出場を決めた場所でもある。のちに甲子園準優勝を果たし、列島を〝金農旋風〟として席巻する始まりの地となった場所。地元のスターとなり、プロ野球選手として凱旋する姿を一目見ようと、スタンドは満員のファンで埋め尽くされた。凱旋勝利とはいかなかったが、故郷へ雄姿は届けた。「地元秋田で投げることができ、とても幸せな気持ちです」。プロ4年目。成長した姿を見せた右腕に、降板時には場内全体から大きな拍手が送られた。

◆楽天が連敗を3で止めた。五回に太田の2点打で先制し、六回には浅村が11号ソロ。則本が七回途中3安打無失点でチームトップに並ぶ5勝目を挙げた。日本ハムは打線が沈黙し4連敗。負け越しが今季最多の15となった。

◆楽天が連敗を3で止めた。五回に太田の2点打で先制し、六回には浅村が11号ソロ。則本が七回途中3安打無失点でチームトップに並ぶ5勝目を挙げた。楽天として2017年以来5年ぶりとなった秋田開催で、先発の則本が粘りの投球をみせた。相手先発は秋田・金足農高出身で、3年の夏の甲子園大会で準優勝に輝いた吉田。ホーム球団は楽天だが、ビジターチームの先発を任された〝地元スター〟の一つ一つのプレーにスタンドが沸き上がる異様な雰囲気に包まれていたが、則本は冷静に投げ込んだ。「東北の球団の僕らではあるんですけど、ちょっとヒール役になるんじゃないかな」前日20日に苦笑いを浮かべていたが、いざ試合が始まると〝ヒーロー〟のような活躍を見せた。一回に1死二塁のピンチを招いたが、3番・清宮を三ゴロ、続く野村を一直に打ち取り先制点を与えなかった。二回までに45球。三回終了時点で67球と球数は費やしたが要所を締め、七回途中を3安打無失点、114球でマウンドをおりた。前回登板の12日、巨人戦(楽天生命パーク)で通算100勝と同1500投球回を同時に達成した右腕が、「秋田県の皆さんに応援してもらえるような試合をしたい」との言葉通りの投球を披露した。攻撃陣は五回に太田の先制の2点打、六回には浅村が11号ソロを放ち、秋田のファンを喜ばせた。(加藤次郎)

◆日本ハムは三回まで毎回の得点機を生かせなかった。徐々に調子を取り戻した則本を崩せず、結局三塁を踏めずじまい。負け越しは今季最多の15に膨らんだ。九回は松井裕の前に3者連続三振に倒れた。新庄監督は「いい投手はなかなか打てるものでもない。経験していけば、何とか崩していけると思う」と好投手との対戦を今後の糧とするよう求めた。

◆日本ハムは楽天10回戦(秋田)に0―3で敗れた。今季12度目の零封負けを喫し、借金は今季最多の15となった。新庄剛志監督(50)は「いい投手でしたもん。いい投手はそんなに打てるものでもない。経験していけば何とか崩していけるとは思う」と前を向いた。地元秋田で凱旋登板となった先発の吉田輝星投手(21)が四回までわずか1安打無失点の快投。しかし、打線が楽天先発・則本を前に得点を挙げることができず。五回に吉田が太田に2点打を浴びるなど失点し、そのまま試合をひっくり返すことができなかった。) 故郷で雄姿を見せた右腕に、指揮官は「よく五回投げましたね。打たれた1本はああいう時もある。次の登板も面白いんじゃないか」とかばった。先発の「ラストチャンス」と送り出したマウンドだったが、この日の内容で次回も先発起用する意向を明かした。

◆パ・リーグ2位の楽天は21日、日本ハム10回戦(秋田)に3-0で快勝。則本昂大投手(31)が6回?を投げ、3安打無失点で5勝目を挙げた。2017年以来、5年ぶりに開催された秋田での主催試合。凱旋登板した吉田輝星投手(21)に貫禄勝ちし、登板2戦目で秋田初勝利。チームは連敗を3で止め、首位・ソフトバンクとのゲーム差を0・5に縮めた。) 秋田の夏の風物詩『竿燈(かんとう)まつり』の巨大なちょうちんを模した照明が輝く、こまちスタジアム。則本が七回途中無失点で5勝目。チームに11カードぶりの連戦初戦の勝利をもたらした。「僕たちより彼(吉田)のほうがすごい歓声を浴びていたので、ビジターかなと思った。秋田が彼を待っていたので、それに負けないように頑張れました」秋田での主催試合は5年ぶり。相手先発は秋田・金足農高時代の2018年夏の甲子園大会で準優勝した吉田だった。前日に「東北の球団ではあるけど、ちょっとヒール役になるんじゃないかな」と苦笑いしたが、冷静さは失わなかった。ご飯をつぶしてつくる郷土料理、きりたんぽのように粘りが光った。最大のピンチは一回。1死二塁から清宮をこの日最速151キロの直球で三ゴロ、野村を一直に仕留めた。三回までに67球を費やしながら尻上がりに調子を上げ、四-六回は一人の走者も許さなかった。かつての仲間の意見に素直に耳を傾けた。5日のDeNA戦で10安打を浴び、5回3失点。この試合をテレビ観戦した三重中京大時代の野球部同期、田中真澄さん(31)から軸足となる右膝の使い方について助言を受けた。次の登板までに見直し、12日の巨人戦から2連勝。現在会社員の田中さんは「プロでもない僕が言ったことでも耳を傾けてくれる」と感嘆する。則本は秋田で初めて投げた2015年7月28日のソフトバンク戦で黒星を喫した。114球を投げたこの日は竿燈ならぬ完投こそ逃したが、チームの連敗を3で止め、首位ソフトバンクとのゲーム差を0・5に縮めた。9年ぶりの日本一へ。「これまで通り、自分らしい投球をして勝ちをつかみ取っていけるようにやっていきたい」。〝輝星一色〟の秋田で、通算101勝投手の貫禄を示した。(加藤次郎)★チケット完売 5年ぶり11度目となった秋田開催のチケットは完売。こまちスタジアムには満員の1万7128人が詰めかけた。場内のコンコースにはご当地名物のババヘラアイスや、きりたんぽ鍋の出店が並んだ。試合前時点で秋田では10試合で3勝6敗1分と負け越していたチームだが、前回開催の2017年に続き、秋田のファンに白星を届けた。

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
37271 0.578
(↓0.009)
-
(-)
78259
(+3)
197
(+4)
44
(-)
37
(-)
0.265
(-)
2.760
(↓0.03)
2
(-)
楽天
36271 0.571
(↑0.006)
0.5
(↓1)
79217
(+3)
190
(-)
40
(+1)
46
(-)
0.233
(-)
2.870
(↑0.04)
3
(-)
西武
33331 0.500
(↑0.008)
5
(↑1)
76213
(+3)
195
(-)
49
(-)
30
(-)
0.223
(-)
2.450
(↑0.04)
4
(1↓)
ロッテ
32341 0.485
(↓0.007)
6
(-)
76216
(-)
225
(+3)
38
(-)
70
(+2)
0.220
(↓0.002)
2.810
(↑0.01)
5
(-)
ORIX
32360 0.471
(↑0.008)
7
(↑1)
75184
(+4)
217
(+3)
26
(+1)
34
(+1)
0.231
(↑0.001)
2.890
(↓0.01)
6
(-)
日本ハム
26410 0.388
(↓0.006)
12.5
(-)
76224
(-)
252
(+3)
52
(-)
45
(-)
0.239
(↓0.002)
3.600
(-)