西武(★0対2☆)オリックス =リーグ戦11回戦(2022.06.18)・ベルーナドーム=
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ORIX
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西武
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勝利投手:山本 由伸(7勝3敗0S)
敗戦投手:平井 克典(3勝4敗0S)
  DAZN
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◆オリックスは両軍無得点で迎えた5回表、宗の適時二塁打で先制する。そのまま迎えた8回には、中川圭の犠飛で貴重な追加点を挙げた。投げては、先発・山本が9回を1四球のみに抑える快投。ノーヒットノーランを達成し、今季7勝目を挙げた。敗れた西武は、打線が沈黙した。

◆西武山川穂高内野手(30)が苦手山本を攻略できるか。2人の通算対戦成績は45打数4安打の打率8分9厘で、本塁打は18年8月9日に打った1本だけ。山川が30打数以上対戦して打率1割未満は山本しかいない。

◆オリックスのエース山本由伸投手(23)が、西武打線を7回まで無安打無得点に抑えた。5回2死までは、ひとりも走者を許さない"完全投球"だったが、6番外崎を4球連続ボールで歩かせ、マウンドで唇をかんだ。ノーヒットノーラン達成なら、7日のDeNA今永以来で、プロ野球史上97度目(86人目)の快挙になる。

◆西武が球界では51年ぶりとなるシーズン2度目のノーヒットノーランをくらった。オリックス山本由伸投手(23)に打者28人で完封された。出した走者は5回の外崎の四球だけだった。辻監督は「なんだよ」と自嘲気味に取材部屋に入ってきた。「2度目も経験できたね。経験なかったのが。それは悔しいよ。まあ選手も本当に悔しいと思う」と受け止めた。その上で「ノーヒットノーランをされようが、1敗は1敗だからね。1敗だから。明日勝てばいいこと」と切り替えた。西武は5月11日にもソフトバンク東浜にノーヒットノーランを喫していた。その38日後、再びの屈辱。シーズンに2度、ノーヒットノーランに抑えられるのは、1971年(昭46)年西鉄以来。くしくも西武の前身の球団で、球界でも51年ぶりの出来事だった。ちなみに1971年といえば、野球界では江夏豊氏がオールスターで9者連続三振を達成。マクドナルドの日本第1号店が銀座にオープンした年だった。指揮官は「やっぱり低めのコントロール。真っすぐとフォークの見極めがつかない。あの高さのコントロールが非常に良かった」と山本をたたえた。これで山本からは昨季から37イニング連続で無得点となった。▼西武のノーヒットノーラン負けは5月11日東浜(ソフトバンク)に次いで今季2度目。シーズンにノーヒットノーラン負けを喫した回数は41年名古屋の4度(継投の2度含む)が最多で、2度以上は71年西鉄以来、51年ぶり6度目。2カ月以上連続は41年6~8月名古屋、71年8、9月西鉄に次いで3度目の屈辱。▼山本が6月7日今永(DeNA)以来、プロ野球86人、97度目のノーヒットノーランを達成した。オリックスでは12年10月8日西以来で、阪急時代から9人、10度目。球団別の回数は巨人16度(12人)中日12度(12人)に次いで3番目に多い。山本が許した走者は5回、四球の外崎だけ。許した走者1人だけのノーヒットノーランは前記今永以来18人、19度目になる。これで今季のノーヒットノーランは4月10日佐々木朗(ロッテ=完全試合)5月11日東浜(ソフトバンク)今永に次いで4人目。1シーズンに4人以上達成したのは1リーグ時代の40年5人、43年4人に次ぎ3度目で、2リーグ制後は初めて。パ・リーグで3人が達成したのも初めてだ。

◆オリックスのエース山本由伸投手(23)が、プロ野球史上97度目(86人目)となるノーヒットノーランを達成した。直近では7日にDeNA今永昇太投手(28)が日本ハム戦(札幌ドーム)で達成しており、1カ月で2人目。4月10日に完全試合のロッテ佐々木朗希投手(20)、5月11日のソフトバンク東浜巨投手(31)も達成しており、異例と言える今季4人目の快挙となった。チームは山本のリーグトップ7勝目で、6連敗をストップした5回2死で6番外崎修汰内野手(29)に四球を与えるまでは完全投球だった。オリックスでの無安打無得点は12年西勇輝(現阪神)以来、10年ぶりとなった。山本は都城(宮崎)から16年ドラフト4位でオリックスに入団し、プロ6年目。昨季は最多勝と最優秀防御率、勝率第1位、最多奪三振でタイトルに輝き、沢村賞にも選ばれた。▽ノーヒットノーランを達成したオリックス山本由伸の話 立ち上がりはいい感じに入れました。でも今日は打たれる気がしていたので、(終盤は)すごく緊張していました。粘り強く投げていたら、点を取ってもらえると思って投げていました。みなさんの応援で実力以上の成績が出せました。感謝しています。▼山本が6月7日今永(DeNA)以来、プロ野球86人、97度目のノーヒットノーランを達成した。オリックスでは12年10月8日西以来で、阪急時代から9人、10度目。球団別の回数は巨人16度(12人)中日12度(12人)に次いで3番目に多い。山本が許した走者は5回、四球の外崎だけ。許した走者1人だけのノーヒットノーランは前記今永以来18人、19度目になる。これで今季のノーヒットノーランは4月10日佐々木朗(ロッテ=完全試合)5月11日東浜(ソフトバンク)今永に次いで4人目。1シーズンに4人以上達成したのは1リーグ時代の40年5人、43年4人に次ぎ3度目で、2リーグ制後は初めて。パ・リーグで3人が達成したのも初めてだ。▼西武のノーヒットノーラン負けは5月11日東浜(ソフトバンク)に次いで今季2度目。シーズンにノーヒットノーラン負けを喫した回数は41年名古屋の4度(継投の2度含む)が最多で、2度以上は71年西鉄以来、51年ぶり6度目。2カ月以上連続は41年6~8月名古屋、71年8、9月西鉄に次いで3度目の屈辱。▽西武外崎 真っすぐと変化球のコンビネーションが素晴らしかった。明日の試合で打てるように切り替えます。▽西武源田 コントロールミスがなく、どの球種もコースにきっちり投げていたなという感じです。コースをしっかりついてましたし...良かったですね。

◆オリックスのエース山本由伸投手(23)が、プロ野球史上97度目(86人目)となるノーヒットノーランを達成した。球団では12年10月の西勇輝以来。今季はロッテ佐々木朗(完全試合)、ソフトバンク東浜、DeNA今永に次ぎ早くも4人目だ。シーズン4人の達成は1リーグ時代の1943年(昭18)以来、79年ぶり。山本はヒーローインタビューでは声を弾ませた。「立ち上がりはいい感じに入れました。でも今日は打たれる気がしていたので、(終盤は)すごく緊張していました。粘り強く投げていたら、点を取ってもらえると思って投げていました。みなさんの応援で実力以上の成績が出せました。感謝しています」27個目のアウトを奪うと、いつものようにナインとハイタッチを繰り返した。ただ、あどけない笑みには悔しさも残った。5回2死で6番外崎に四球を与えるまでは"完全投球"を披露。惜しくもパーフェクトピッチングは逃した。今年4月10日にロッテ佐々木朗が、プロ野球28年ぶりの完全試合を達成。3学年下の右腕の快挙を「すごいの一言。投球も、迫力があった」と認めた。山本にとって、完全試合とは...。「究極。相当、圧倒しないと達成できないもの」と表現。この日は四球1つのみのノーヒットノーラン。球史に残る大記録だが、山本なら完全試合の達成も遠い世界ではない。「いつか(完全試合を)やってみたいですよね。もちろん、タイミングや、運もありますけど...。いずれは!」現実味を帯びる、その言葉-。先発マウンドに上がる度、鼓動が高鳴る。【オリックス担当=真柴健】▼山本が6月7日今永(DeNA)以来、プロ野球86人、97度目のノーヒットノーランを達成した。オリックスでは12年10月8日西以来で、阪急時代から9人、10度目。球団別の回数は巨人16度(12人)中日12度(12人)に次いで3番目に多い。山本が許した走者は5回、四球の外崎だけ。許した走者1人だけのノーヒットノーランは前記今永以来18人、19度目になる。これで今季のノーヒットノーランは4月10日佐々木朗(ロッテ=完全試合)5月11日東浜(ソフトバンク)今永に次いで4人目。1シーズンに4人以上達成したのは1リーグ時代の40年5人、43年4人に次ぎ3度目で、2リーグ制後は初めて。パ・リーグで3人が達成したのも初めてだ。▼西武のノーヒットノーラン負けは5月11日東浜(ソフトバンク)に次いで今季2度目。シーズンにノーヒットノーラン負けを喫した回数は41年名古屋の4度(継投の2度含む)が最多で、2度以上は71年西鉄以来、51年ぶり6度目。2カ月以上連続は41年6~8月名古屋、71年8、9月西鉄に次いで3度目の屈辱。

◆オリックスのエース山本由伸投手(23)が、プロ野球史上97度目(86人目)となるノーヒットノーランを達成した。球団では12年10月の西勇輝以来。今季はロッテ佐々木朗(完全試合)、ソフトバンク東浜、DeNA今永に次ぎ、早くも4人目だ。シーズン4人の達成は1リーグ時代の1943年(昭18)以来、79年ぶり。山本はヒーローインタビューで喜びを語った。-ご自身がいつかやりたいとおっしゃっていた偉業、ついに達成となりました。今の心境いかがでしょうか「9回まですごく集中して、ドキドキしながら投げたので、喜びがすごく大きいですね」-チームが苦しい状況の中での登板となりました。どんな思いでゲームに臨んだんでしょうか「チームは連敗してたんですけど、とにかく自分のできる仕事を全力でやろうと、思ってました」-きょうのピッチング、よかったところはどのへんでしょう「立ち上がりやっぱり、すっといい感じに入れたので、それが最後までいい流れになっったと思います」-ノーヒッターはどのくらいから意識されましたか「なんか今日はすごく打たれる気がしてたので、最後まですごく緊張しました」-立ち上がりからまっすぐの使い方、変化球の織り交ぜ方など見事でしたが、これは普段通りの配球だったんでしょうか「久しぶりに若月さんとバッテリー組むことになったので、そこは若月さんに任せて、信じて投げられました」-5回2アウトの場面、フォアボールを与えてから10球打者に粘られました。あの辺の心境はいかがでしたか「フォアボール出してしまったので最悪だなと思って、なんとかギリギリ切り替えられました」-打線の援護も、今日は2点という援護点でしたが、点が入ったときの心境はいかがだったでしょうか「粘り強く投げてたら、点を取ってくれると思ってたので、先制点取ってもらえて、すごく投げやすかったです」-球場には多くのバファローズファンの方もいらっしゃってます。ファンの皆さんにメッセージをお願いします「応援してくださった皆様、本当にありがとうございます。皆さんの応援で、こういった自分の実力以上の成績が出せました。本当に感謝してます。また頑張りますので、ぜひ見に来てください。ありがとうございました」

◆本塁打キングを独走する西武山川穂高内野手(30)は、ノーヒットノーランをやられたオリックス山本由伸投手(23)への本音? が思わず、あふれ出た。「今年ノーヒットノーラン多いですね」といい、山本については「早くメジャーリーグに行って欲しいです! メジャーに行って(エンゼルス主砲の)トラウトとかと対戦しているのを見てみたいです」この日は第1打席はフェンス際への惜しい右飛。第2打席は見逃し三振、第3打席は空振り三振に倒れた。もともと山本を苦手としている。これで通算の対戦成績は48打数4安打となり、打率8分3厘に低下。本塁打は18年8月9日に打った1本だけ。30打数以上対戦した投手で、打率1割未満なのは、山本ただ1人になる。

◆オリックス山本由伸投手(23)が自身初のノーヒットノーランを達成した。これで今季は完全試合達成のロッテ佐々木朗も含め、ソフトバンク東浜、DeNA今永に続いて早くも4度目の快挙達成。試合後にこの日の投球を振り返った。?-試合を終えて、実感はどうか「あまり実感がすごくあるわけではないですけど、さっき携帯を見てもすごい通知がずっと続いてたので、徐々にきてますね」-率直にうれしさが一番か「そうですね。何かほっとした感じというか、本当に9回投げてる時もすごいどきどきしましたし、こんな最後まで緊張するものなんだなと投げながら思いました」-序盤はパーフェクト。いけるなという感覚はあった「ブルペンではあんまりばらついてたんで、そんないい方ではなかったんですけど、ちょうど試合に入ったところから力みが取れて、どんどん打たしていこうと思いながら投げてたので、そういうのがいい結果につながりましたね」-5回には外崎に四球を与え、唯一の走者をを許した「やっぱノーヒットできてるのも分かってましたし、すごく悔しさがありましたね」-試合の中で感覚としてよかったボールは「きょうキャッチャーが代わったっていうのが1つあるんですけど、立ち上がりからフォークがすごく少なく、ストレートでどんどん押していけたので、途中から切り替えて、フォークにっていう若月さんの配球で、そこにしっかり信じて投げれたので、ほんとに感謝してますね」-試合前から打ち合わせをしていたか「特にそんないつも通り、話すことは一緒だったんですけど、試合入ってみると、すごい積極的にきてたので、丁寧に投げようっていう話し合いをしました」-7、8、9回と投げる中で達成を意識した瞬間は「でも何かこうどこかで打たれそうだなっていう、西武のバッターがすごくいいので、どっかでヒット出るやろなっていうのは思ってたんですけど、7回をすっと抑えられたので、これはもしかしたらあるかもなって思いました」-山川の三振ぐらいからか「いや、まあそのぐらいの時はもうすごく気合を入れて投げてましたね」-9回のマウンドに上がる時は歓声もすごかったが、どんな気持ちだった?「やっぱ8回ぐらいからすごく歓声が大きくなってきてるのが、自分でも分かったので、自分もすごくどきどきしてたし、とにかくしっかり腕振ろうと思ってました」-きょうのベストピッチは「山川さんのインローのストレートだったり、最後森さんのアウトローだったり、いいタイミングでストレートをしっかり腕振って投げられたので、キャッチャーのリードありきですけど、いいボールが投げられたかなと思います」-自身にとってストレートとは「やっぱり一番こだわりも持って練習してますし、ストレートがいい日はやっぱり試合もまとまるので、すごく重要なボールかなと思います」-きょうは一番いいタイミングでいいボールがいった「ストレート、どんどん押していけたので、変化球もすごく効きましたし、体の疲労的にもすごく楽に投げられたかなと思います」

◆オリックス山本由伸投手(23)が自身初のノーヒットノーランを達成した。これで今季は完全試合達成のロッテ佐々木朗も含め、ソフトバンク東浜、DeNA今永に続いて早くも4度目の快挙達成。ノーノー続出の現状に、思いを語った。?-今季は佐々木朗の完全試合から多くの投手がノーヒットノーラン。自分もという思いはあったか山本 「やっぱりすごいノーヒットノーラン出てたので、いつか自分もできたらなと思いつつ、そこにあまり左右されないように、あまり意識しないようにしてました」-昨季も惜しい場面があったが、6年目で初の達成山本 「やっぱり、いろんな運もありながらで、きょうもいいとこに飛んだりっていうのが重なって達成できたことなので、また頑張ろうと思ってます」-次の目標も見えてきたか山本 「とにかくきょう投げてた時の気持ちだったり、試合入る時の気持ち面だったりを忘れず、またやっていったら、もしかしたらできるかなと思いますね」-今後に向けて山本 「やっぱりきょうも連敗をしてたので、絶対勝ちたかったですし、こういう流れを止めれたり、チームを流れに乗せれたり、そういった選手になりたいなと思います」-いつも水をかける側だったと思うが、自分がかけられて山本 「あー、気持ちよかったっすね。いつもかけてる側やったら、冷たいやろなと思ってやってたんで、すごい気持ちよかったです」-9回は森が代打で出てきた時の心境山本 「やっぱり呉さんも出てきましたし、いいバッターが多いので、ああいう場面でも代打で森さん出てきたり、きょうまさか出てくるとは思ってなかったので、ちょっとびくっとしましたね」-最後のアウトを取った瞬間は笑顔もなく、普通の顔だった山本 「実感がそんなわかず、みんなにお祝いしてもらって、それがすごくうれしかったですね」-西武ファンからも拍手が。山本 「1球1球歓声も上がってましたし、すごくお客さんの雰囲気もすごくよかったので、ほんとにいい試合だったというか、雰囲気を含めてよかったと思います」-四球1つだったが、考えてしまった部分があったか山本 「いや外崎さんが何か前回対戦した時もボール先行になったりしてたのを覚えてたので、最初ボール、1打席目もちょっとボール投げちゃって、逆にそれを意識しました」-森へのフォークは148キロ。直球は155キロ。余力はあったか山本 「余力というか、今からもう1回投げても投げられると思います。そういう練習を昔からやってきました」-今季4人目の達成となったが。感じる部分は?山本 「いや、分かりません(笑い)。僕もたまたまいいところに飛んだりした打球もあったので、運がよかったです」-野手からの祝福の言葉は山本 「Tさんが『遅かったな』みたいな言ってました。愛を感じましたね」

◆オリックス山本由伸投手(23)が自身初のノーヒットノーランを達成した。これで今季は完全試合達成のロッテ佐々木朗も含め、ソフトバンク東浜、DeNA今永に続いて早くも4度目の快挙達成となった。山本がプロ1年目の17年8月、千葉での初勝利を見届けた。「入った時はまさか1年目に投げさせてもらえると思ってなかった」と話す笑顔を覚えている。入団時は無名だったが、すでに154キロの直球を投げ、春先から2軍で無双。防御率0点台前半の「すごいヤツがいる」と、1軍昇格前からウワサになっていた。当時の印象として、まだ19歳ながら、論理的で、実に大人びていることに驚いた。そして体の仕組みを理解することを重要視していたようだ。ある時期は「脱力投法」を身につけるため1日100球のバットスイング。また2年目を迎えるオフには「長く野球をやるために必要」と週6ペースで専門家のトレーニングを受けていた。中学時代には"長寿選手"の代表格である工藤公康氏(当時ソフトバンク監督)から野球教室で指導を受けた経験がある。太く、長い活躍を、その時から見据えていた。1年目9月の日本ハム戦、初対決した大谷翔平について「あんな超スター選手になりたい」と目を輝かせていた。もはや近いステージにいる。到達する速度は、こちらの想定をはるかに超えていた。【15~17年オリックス担当=大池和幸】

◆今季4人目の大記録はヨシノブだ! オリックスのエース山本由伸投手(23)が、西武11回戦(ベルーナドーム)でプロ野球史上86人目、通算97度目のノーヒットノーランを達成した。許した走者は5回2死から四球の外崎だけで、9三振を奪った。102球、2時間45分の「ヨシノブ劇場」でチームの連敗を6で止めた。プロ野球で同一シーズンに4人の「ノーノー」は79年ぶりのこと。リーグ単独トップの7勝目を挙げ、防御率もロッテ佐々木朗を抜いてトップに立った。ウオーターシャワーが高ぶった心と体に心地よかった。山本は捕手の若月と抱き合い、ベンチを飛び出した仲間たちから笑顔でペットボトルの水を浴びた。 「気持ちよかったです! いつも(サヨナラ勝ちで)かける側。冷たいだろうな~と思っていた」 プロ6年目で初の無安打無得点。試合前は本調子ではなく、ブルペンで制球を欠いた。「今日はすごく打たれる気がしていた。9回まで集中して、ドキドキしながら投げたので喜びがすごく大きい」。冷静なマスクの下でひた隠しにした重圧。27個目のアウトを奪って解放された。 唯一の出塁は5回2死からの外崎。「前回対戦でボール先行になったのを覚えていた」が、4球連続ボールで四球。「すごく悔しかった」。それでも引きずらない。9回1死では右手負傷中の森が代打で登場。「今日出てくるとは思ってなかった。ビクっとしました」というが、この日最速の155キロで見逃し三振に仕留めた。 偉業達成のバックボーンには甘くない日々がある。 「食べてないなぁ~、アイスクリーム!」 最後に口にしたのは正月。「試合に勝ったご褒美で食べたりしない。日程に余裕がないと、手は出しませんよ」。感情だけでは動かない。「僕には大きな目標がある。1日をおろそかにしたら、その1日は、もう戻ってこない。サボった結果は自分に帰ってくる」。 1月末の契約更改交渉では「将来の話を、真剣に」と、球団幹部に初めてメジャー挑戦を直訴した。言葉にしたからにはシャーベットの爽やかさも、チョコの甘い誘惑も我慢した。 「ベストな状態でマウンドに。怠けたり気を抜いてケガしたら、もう一生マウンドに立てないかもしれない。たくさん不安がある。だから、やらないと!」 起床、食事、球場入りの時間...。全ての調整に狂いはない。かつて、悩みの多さに頭を抱えた23歳は「不安だなと思えているのは、それだけ真剣に取り組めている証拠」と超ポジティブ思考を身に付けた。 花束を掲げると、無数のフラッシュライトを浴びた。気分転換で入れた左前髪の金色メッシュがキラリ輝く。「今日投げていた気持ちを忘れずにいれば...。もしかしたら、できるかなと」。完全試合-。アンコールの拍手は鳴りやまない。【真柴健】

◆今季4人目の大記録はヨシノブだ! オリックスのエース山本由伸投手(23)が、西武11回戦(ベルーナドーム)でプロ野球史上86人目、通算97度目のノーヒットノーランを達成した。今季の無安打無得点は、ロッテ佐々木朗のオリックス戦、ソフトバンク東浜の西武戦、DeNA今永の日本ハム戦(交流戦)と、すべてパ・リーグ相手に達成。特に西武、日本ハムはレギュラー入れ替え段階。両球団は、西武森が打率1割台、日本ハムも近藤不在など、ともに若手が多く打線の厚みには欠ける。打率上位10傑を見ても3割は2人だけ。近藤やオリックス吉田正、ソフトバンク柳田といった3割の常連者が、不振や離脱で名前が出てこない、近年にない状況だ。

◆地元・岡山県で目にした「山本由伸」の4文字は、年月を経て大きく、全国に羽ばたいた。「初めて新聞に載ったのは中学生のとき。野球の大会で名前だけ載ってました。あの頃は1行だけだったんですけど『あ、山本由伸!』ってうれしい気持ちになりました」宮崎・都城高では初めて紙面に写真が掲載され、オリックス入団時に初めて色がついた。「一生懸命、頑張っていたら、どんどん写真や記事が大きくなってきたんです」。開幕前には、記者にこう宣言していた。「ニッカンはオリックス1面、たまに扱ってくれますよね? 有り難いっすよ、本当に。なんとかオリックスが1面に載せてもらえるように頑張ります!」デジタル時代においても、新聞紙面で大きく扱ってもらうことが原動力のひとつだった。昨季は25年ぶり悲願Vを成し遂げ、1面連発。今季も、ここから巻き返す。【オリックス担当=真柴健】

◆今季4人目の大記録はヨシノブだ! オリックスのエース山本由伸投手(23)が、西武11回戦(ベルーナドーム)でプロ野球史上86人目、通算97度目のノーヒットノーランを達成した。許した走者は5回2死から四球の外崎だけで、9三振を奪った。102球、2時間45分の「ヨシノブ劇場」でチームの連敗を6で止めた。プロ野球で同一シーズンに4人の「ノーノー」は79年ぶりのこと。リーグ単独トップの7勝目を挙げ、防御率もロッテ佐々木朗を抜いてトップに立った。ウオーターシャワーが高ぶった心と体に心地よかった。山本は捕手の若月と抱き合い、ベンチを飛び出した仲間たちから笑顔でペットボトルの水を浴びた。「気持ちよかったです! いつも(サヨナラ勝ちで)かける側。冷たいだろうな~と思っていた」プロ6年目で初の無安打無得点。試合前は本調子ではなく、ブルペンで制球を欠いた。「今日はすごく打たれる気がしていた。9回まで集中して、ドキドキしながら投げたので喜びがすごく大きい」。冷静なマスクの下でひた隠しにした重圧。27個目のアウトを奪って解放された。唯一の出塁は5回2死からの外崎。「前回対戦でボール先行になったのを覚えていた」が、4球連続ボールで四球。「すごく悔しかった」。9回1死では右手負傷中の森が代打で登場。「今日出てくるとは思ってなかった。ビクッとしました」というが、この日最速の155キロで見逃し三振に仕留めた。偉業達成のバックボーンには甘くない日々がある。「食べてないなぁ~、アイスクリーム!」最後に口にしたのは正月。「試合に勝ったご褒美で食べたりしない。日程に余裕がないと、手は出しませんよ」。感情だけでは動かない。「僕には大きな目標がある。1日をおろそかにしたら、その1日は、もう戻ってこない。サボった結果は自分に返ってくる」。1月末の契約更改交渉では「将来の話を、真剣に」と、球団幹部に初めてメジャー挑戦を直訴した。言葉にしたからにはシャーベットの爽やかさも、チョコの甘い誘惑も我慢した。「ベストな状態でマウンドに。怠けたり気を抜いてケガしたら、もう一生マウンドに立てないかもしれない。たくさん不安がある。だから、やらないと!」起床、食事、球場入りの時間...。全ての調整に狂いはない。かつて、悩みの多さに頭を抱えた23歳は「不安だなと思えているのは、それだけ真剣に取り組めている証拠」と超ポジティブ思考を身に付けた。花束を掲げると、無数のフラッシュライトを浴びた。気分転換で入れた左前髪の金色メッシュがキラリ輝く。「今日投げていた気持ちを忘れずにいれば...。もしかしたら、できるかなと」。完全試合-。アンコールの拍手は鳴りやまない。【真柴健】▼山本が6月7日今永(DeNA)以来、プロ野球86人、97度目のノーヒットノーランを達成した。オリックスでは12年10月8日西以来で、阪急時代から9人、10度目。球団別の回数は巨人16度(12人)中日12度(12人)に次いで3番目に多い。山本が許した走者は5回、四球の外崎だけ。許した走者1人だけのノーヒットノーランは前記今永以来18人、19度目になる。これで今季のノーヒットノーランは4月10日佐々木朗(ロッテ=完全試合)5月11日東浜(ソフトバンク)今永に次いで4人目。1シーズンに4人以上達成したのは1リーグ時代の40年5人、43年4人に次ぎ3度目で、2リーグ制後は初めて。パ・リーグで3人が達成したのも初めてだ。

◆西武は同一シーズン2度目となるノーヒットノーランをくらった。西武のノーヒットノーラン負けは5月11日東浜(ソフトバンク)に次いで今季2度目。シーズンにノーヒットノーラン負けを喫した回数は41年名古屋の4度(継投の2度含む)が最多で、2度以上は71年西鉄以来、51年ぶり6度目。2カ月以上連続は41年6~8月名古屋、71年8、9月西鉄に次いで3度目の屈辱。

◆オリックスのエース山本由伸投手(23)が、西武11回戦(ベルーナドーム)でプロ野球史上86人目、通算97度目のノーヒットノーランを達成した。山本が投じた45球の直球のうち150キロに届かなかったのは1球だけ。「ストレートをどんどん押していけた」と振り返った通り、14球中12球が直球だった初回から真っすぐ中心に攻めた。一方で5回を境に変化球の割合が急増。「どこかでヒットが出るやろうなとは思っていたが、7回ぐらいすっと抑えられた」。5回終了時60%(60球中36球)だった直球は、7~9回の3イニングはわずか17%(30球中5球)。配球パターンを変え、的を絞らせなかった。

◆オリックス・宗佑磨内野手(26)が貴重な先制打を放った。「(山本)由伸がいつもいい投球をしてくれている中で、なんとか先制点を取りたいと思って打席に入っていました。紅林が先頭で出て、若月さんが犠打をしっかりと決めてくれて、(福田)周平さんが四球でつないで回してくれましたし、みんなでつないで取って1点だと思うので、この後もこういった攻撃が出来るように、全員で頑張っていきたいと思います!」五回だ。先頭の紅林が中前打で出塁し、若月が犠打、福田が四球で1死一、二塁の好機。ここで内角寄りの直球を引っ張り、右翼線へ先制の適時二塁打を放った。先発の山本も好投を披露。八回まで無安打投球と西武打線を封じている。

◆オリックス・山本由伸投手(23)が、自身初でNPB史上86人目となるノーヒットノーランを達成した。四回まで完全投球。五回2死から外崎に四球を与え、この試合初めて出塁を許したが、後続を仕留める。力強い直球とキレのある変化球で、西武打線をねじ伏せた。内容は9奪三振、1四球、11個の内野ゴロ、7つのフライだった。球界全体では今月7日に達成したDeNA・今永以来で、パ・リーグでは5月11日の東浜(ソフトバンク)以来。球団では2012年10月8日の西(現阪神)以来、10人目となった。また、4月10日に完全試合を達成した佐々木朗(ロッテ)を加え、今季は早くも4人目のノーヒットノーラン達成者となった。

◆オリックス・山本由伸投手(23)が、自身初でNPB史上86人目となるノーヒットノーランを達成した。四回まで完全投球。五回2死から外崎に四球を与え、この試合初めて出塁を許したが、後続を仕留める。力強い直球と切れのある変化球で、西武打線をねじ伏せた。内容は9奪三振、1四球、11個の内野ゴロ、7つのフライだった。プロ野球での無安打無得点試合の達成は今季4人目で、1943年以来、79年ぶりとなった。以下は山本のヒーローインタビュー。--いつかやりたいと言っていた偉業達成「九回まですごい集中してドキドキしながら投げたので喜びがすごく大きい」--どんな思いでゲームに臨んだ「チームは連敗中で、自分のできる仕事を全力でやろうと思っていました--ピッチングで一番よかったところは「立ち上がりがいい感じに入れたので、それが最後までいい流れになった」--ノーヒッターはどのくらいから意識した「今日はすごい打たれる気がしていたので、最後まですごく緊張しました」--プラン通りの配球だった「今日は久々に若月さんとバッテリーを組んだので、そこは若月さんを信じて投げました」--五回2死の場面で四球を与えてから打者に10球粘られた「四球を出して、最悪だなと思って、なんとかギリギリ切り替えました」--打線の援護は「粘り強く投げていたら点を取ってくれると思っていた。先制点を取ってもらってすごく投げやすかったです」

◆オリックスの宗が先制打を放った。五回に右翼線に適時二塁打。「みんなでつないで取った1点」と謙虚に話した。山本の無安打無得点試合達成につながる一打となった。「いつもいいピッチングをしてくれている中で、何とか先制点を取りたいと思った」と喜んだ。

◆西武は同一シーズンで2度目の無安打無得点を喫した。2リーグ制となった1950年以降では68年の大洋(現DeNA)、71年の西鉄(現西武)に続く屈辱。5月11日にソフトバンク東浜に許してから2カ月連続で苦汁をなめた辻監督は「悔しい。選手も本当に悔しいと思うけど1敗だから。明日(19日)勝てばいい」と話した。

◆オリックス・山本由伸投手(23)が18日、西武11回戦(ベルーナ)でプロ野球史上86人目、通算97度目の無安打無得点試合を達成。ロッテ・佐々木朗希、ソフトバンク・東浜巨、DeNA・今永昇太に続く今季4人目の偉業となった。79年ぶりに4投手が無安打無得点試合を達成する異例のシーズン。投高打低の要因は何なのか。昨季まで日本ハムで投手コーチなどを務めたサンケイスポーツ専属評論家の荒木大輔氏(58)は「投手の進化が打者を上回っているからでは」との見解を示した。無安打無得点試合を達成した4投手に共通しているのは、真っすぐのスピード、変化球の切れ、制球力を兼ね備えていること。つまり、打者を圧倒する投球ができる投手たちだ。オリックス・山本は昨季まで対戦していて、達成していないのが不思議なくらいだった。今の時代、投手はいろいろなトレーニング方法が生まれて、150キロの真っすぐを投げるのが普通。技巧派でも145キロは出ないと1軍で使ってもらえない。野手もトレーニングをしているだろうが、進化の度合いで投手の方が上回り、打撃技術が追い付いていないのではないだろうか。今季達成した4人のうち、3人がパの投手というのも、うなずける。DH制は投手に不利と思うかもしれないが、投手は打席に立たないので投球に専念できるからだ。現実に、今季のチーム打率が・240を超えているのはセが4球団に対し、パはソフトバンクと日本ハムの2球団しかない。 ヤクルトのコーチ時代(2008-13年)、自軍の投手から「交流戦の方が楽だ」という声を聞いた。私が現役の時も、オープン戦などでDH制がある方が集中できた。新型コロナウイルスの影響でチームを離れる選手が多いことも、一因として考えられるだろう。投手は野手と比べて、場所さえあれば一人でできるトレーニングが多い。投手と野手で調整度に差が出てもおかしくない。同一シーズンに4人ものノーヒッターが出るのは、いろいろな要因が重なってのこと。ただ、野手の進化のレベルを超えた技術と完投能力を持つ山本らが、今季中に再び達成しても驚きはしない。(サンケイスポーツ専属評論家)

◆人気グループ、なにわ男子の藤原丈一郎(26)と女優でタレント、岡田結実(22)が18日、埼玉・所沢市のベルーナドームで行われたプロ野球、西武戦で自身初のノーヒットノーランを達成したオリックス・山本由伸投手(23)を祝福した。大のオリ党として知られる藤原は配信で生観戦。NPB史上86人目の快挙に「今日はYAMAMOTOのユニホームを着て寝ます」とまさに夢見心地だった。芸能界きってのオリックスファンである藤原が、エースの快挙達成を心からたたえた。山本は西武を相手に四回まで完全投球。五回2死から四球を与えたものの、その後は力強い直球とキレのある変化球で強力打線をねじ伏せ、9奪三振、1四球でノーヒットノーランを達成。2-0の快勝をもたらした。藤原は小学校高学年からのオリックスファンで、3月29日に京セラドーム大阪での本拠地開幕戦、オリックス―楽天の始球式に登場。この日は仕事の合間を縫って配信で生観戦し、背番号18の力投に心酔した。ノーノー達成はNPB史上86人目(97度目)。4月10日に完全試合を達成したロッテ・佐々木朗希投手(20)をはじめ、1シーズン4人の無安打無得点試合達成は1943年以来79年ぶり。歴史的瞬間を見届け、「手に汗握る攻防の末での勝利、おめでとうございます! オリファン全員が、めっちゃLOVEな気持ちです!」と、なにわ男子のデビュー曲「初心LOVE」にかけてお祝いした。

DAZN

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(1↑)
ソフトバンク
36261 0.581
(↑0.007)
-
(↓0.5)
80252
(+3)
192
(+1)
42
(+2)
37
(+1)
0.265
(↓0.001)
2.760
(↑0.04)
2
(1↓)
楽天
35261 0.574
(↓0.009)
0.5
(↑0.5)
81213
(+1)
186
(+3)
38
(-)
46
(-)
0.235
(↓0.002)
2.900
(-)
3
(1↑)
ロッテ
31331 0.484
(↑0.008)
6
(↑0.5)
78212
(+3)
220
(+1)
38
(-)
66
(+1)
0.221
(↑0.001)
2.830
(↑0.03)
3
(-)
西武
31331 0.484
(↓0.008)
6
(↓0.5)
78207
(-)
193
(+2)
49
(-)
30
(+1)
0.224
(↓0.003)
2.490
(↑0.01)
5
(-)
ORIX
31350 0.470
(↑0.008)
7
(↑0.5)
77178
(+2)
211
(-)
24
(-)
33
(-)
0.230
(-)
2.880
(↑0.04)
6
(-)
日本ハム
26390 0.400
(↓0.006)
11.5
(↓0.5)
78222
(+1)
245
(+3)
51
(+1)
45
(-)
0.240
(↓0.001)
3.590
(↑0.01)