ソフトバンク(★1対3☆)ヤクルト =交流戦1回戦(2022.06.10)・福岡PayPayドーム=
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ヤクルト
1001000103802
ソフトバンク
1000000001900
勝利投手:小川 泰弘(4勝3敗0S)
(セーブ:マクガフ(0勝0敗19S))
敗戦投手:千賀 滉大(4勝3敗0S)

本塁打
【ヤクルト】村上 宗隆(17号・4回表ソロ),山田 哲人(13号・8回表ソロ)

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◆ヤクルトは初回、坂口の適時打で1点を先制する。直後に同点を許すも、4回表に村上のソロが飛び出し、再びリードを奪った。投げては、先発・小川が7回1失点の粘投で今季4勝目。敗れたソフトバンクは、先発・千賀が力投するも、打線が1得点とつながりを欠いた。

◆ソフトバンク今宮健太内野手(30)が、ヤクルト戦のベンチから外れる。藤本監督は「この間ショートでね、一昨日の試合か。ショートで深いのをファーストに投げたときに、捻挫っぽい。重症じゃないですよ。ここで無理して次の楽天戦から痛みがありますと言われたら困るんで。今日はベンチから外しました。おったら使いたくなるんでね」と話し、軽度の捻挫であると説明した。

◆打撃不振に苦しむソフトバンク柳田悠岐外野手(33)が、若手に交じって早出練習で打ち込んだ。柳田は試合前時点で打率2割5分2厘。6月の月間打率はここまで2割2分2厘、本塁打なし、3打点となかなか状態が上がってこない。藤本監督は「打撃コーチにね、主力やからといって甘やかさないで、状態悪いなら悪いで上げてくれと。上げるためには練習しかない」。村上打撃コーチは「昨日ちょっと話して、いろいろ考えすぎているところがあるんで、あまり細かいこと考えないで気持ちよく楽に打ってみたら。遊び感覚で気持ちよく振るというのをやってみたら。打つ、打たないは自分で決めていいよと言ったら、やります。強制はしていません」と、柳田自身の意思で、アーリーワークに参加したことを明かした。なりふり構わぬ取り組みが、浮上へのきっかけとなるか。

◆村上らしい逆方向への1発だった。同点の4回無死、ソフトバンクのエース千賀に対し、カウント3-1からの5球目、内角低め157キロ直球をしっかり捉えて左翼席へ運んだ。4日西武戦(神宮)以来、5試合ぶりの1発。熊本出身の主砲が「コンパクトに打つことが出来ました。九州の空気は今年もおいしいです」と福岡での快音を喜んだ。8日オリックス戦(京セラドーム大阪)では、決勝打を含む3安打1打点でチームを勝利に導いたばかり。好調チームの雰囲気について「すごくいい雰囲気でできてますし、昨日(7日)負けてまた気持ちが引き締まったというか、またやるぞという気持ちにチーム全員なったと思うので、勝ちに貪欲に勝ちにこだわっていると思います」と手応えを感じている。ここまで長岡とともに全試合先発出場を続ける。ベンチでは自身より若い、20歳長岡や19歳内山壮の活躍を大いに喜び、グラウンドに立てば、マウンドの先輩投手にも積極的な声かけ。中心選手として、バットでも言動でもチームを引っ張る。また巨人岡本和と本塁打王を争う村上だが、ここまで17本塁打の内訳は、右に5本、中5本、左7本と、中堅から逆方向に12本で、70・6%を締める。昨季は39本塁打のうち、中堅から左へは17発。43・6%も十分多い数字だが、今季はその傾向が顕著となっている。高卒5年目、文字通り「広角に打てるアーチスト」が、さらなる進化を遂げている。

◆ヤクルト山田哲人内野手(29)が、13号ソロを放った。1点リードの8回先頭、ソフトバンク2番手藤井の5球目、真ん中高め151キロ直球を左翼席へ。2日ロッテ戦(神宮)以来、7試合ぶりの1発で、終盤に貴重な追加点をもたらすと、「打者有利なカウントだったので甘い球は迷わず思い切って振りにいきました」と振り返った。

◆ソフトバンクが交流戦首位のヤクルトに敗れ、3年ぶり9度目の優勝を逃した。藤本博史監督(58)の、試合後の一問一答は以下の通り。-チャンスを生かせず「前半やね。セフティースクイズをファウル。スクイズをファウル。5回までに先にリードしていきたいところでね、そういうところの失敗とか。後はチャンスでもう1本というところやね」-ヤクルト小川は立ち上がりが狙い目だった「3回までね。3回くらいまでがチャンスあったと思いますけどね。ゲッツーで1点しか取れなかったところがね。それでも1点は1点なんですけどね」-千賀の投球について「まずまず、まあゲームを作ってくれてますからね。初回に点を取られて1点を取り返してね。2回、3回というところでなんとか得点したかったというところですね」-4番デスパイネは好調だが、後続が倒れた「それはもうね、つながりというところはいろいろ考えてるんですけどね。やっぱりなかなか得点圏でのもう1本が出ないというのがね。また明日考えます」-ビハインドで藤井が登板「1点差やったらチャンスあると思っていってるわけですからね。あそこは渡辺陸も勉強。真っすぐばっかり、トリプルスリー2回やってる打者にいくかなというのもね。あのファウル見てどうだったんかな、というのはありますけどね。そこはまだ勉強中なんでね」-柳田の状態は「だいぶコンタクトはできてきている。まだ柳田自身のスイングはできていないですね。ちょっとまだ合わせにいってるところがあるのかな。まあ明日また、切り替えていきましょう」

◆ソフトバンクが交流戦首位のヤクルトに敗れ、3年ぶり9度目の優勝を逃した。エース千賀滉大投手(29)で勝てなかった。千賀は初回に坂口の適時打で先制点を献上。同点の4回無死では、昨年の東京五輪でチームメートだった村上に、左翼越えに勝ち越しソロを許した。外角低めへの157キロを左翼スタンドまで運ばれた衝撃的な1発に、千賀も思わず苦笑した。結果的には、7回2失点で試合をつくる粘投だった。だが千賀にとって日本ハムとの開幕戦で石井に打たれて以来、10試合ぶり今季2本目の被本塁打が痛恨だった。「先発としてカードの初戦を任されているからには、もっと長いイニングを託してもらえるような投球をしないといけない。チームを勝たせることができず申し訳ない」。未勝利だったヤクルトに勝てず、11球団からの白星も逃した。打線もヤクルト小川から再三、好機をつくったが、得点は初回に柳田の併殺打の間に挙げた1点のみ。2回1死一、三塁で甲斐がスクイズを2度ファウルにした後に併殺打を打つなど、立ち上がりに苦しむ相手を攻めきれなかった。藤本監督は「前半やね。5回までに先にリードしていきたいところでね、そういうところの失敗とか。後はチャンスでもう1本というところやね」と唇をかんだ。残り2試合となった交流戦。指揮官は「まあ明日また、切り替えていきましょう」。交流戦Vはなくなったが、昨年日本一のヤクルト相手に一矢報いる。【山本大地】○...ソフトバンク藤井が22試合ぶりに失点した。1点を追う8回に登板。先頭のヤクルト山田に左翼越えのソロ本塁打を浴びた。その後は3者連続で三振を奪ったが、接戦の中で手痛いダメ押し点となった。藤本監督は「1点差やったら(逆転の)チャンスがあると思っていってるわけですからね」。藤井は今季初登板だった3月26日に1失点して以降、無失点投球を続けていた。

◆ヤクルト小川泰弘投手が7回9安打1失点で4勝目を挙げた。3回までに7安打を浴びる立ち上がりも、尻上がりに調子を上げて粘り強い投球を披露。「ヒットは多く打たれましたが切り替えて粘り強く投げることができました。後ろに良い形でつなげて良かったです」と振り返った。

◆王手弾ヤ!! ヤクルト村上宗隆内野手(22)が、決勝の17号ソロを放ち、4年ぶり2度目となる「日本生命セ・パ交流戦」優勝へ、マジック1とした。同点の4回無死、ソフトバンク千賀の157キロ直球を左翼席へ。17本塁打&47打点は堂々のリーグ2冠。熊本出身の主砲は「九州の空気は今年もおいしいです」と福岡での快音を喜んだ。村上らしい逆方向への一発だった。4回無死。「いいピッチャーというのは分かってましたし、そんなに点数も取れないと思っていた。タイミングしっかりとることを意識して打席に入りました」。相手エース千賀に対しカウント3-1からの5球目、内角低め157キロ直球を左翼席へ。4日西武戦(神宮)以来、5試合ぶりの1発に「コンパクトに打つことが出来ました。九州の空気は今年もおいしいです」と喜んだ。昨季交流戦では同球場3試合で9打数4安打2本塁打3打点の大当たり。「去年も打てたので、今年も打てたらいいなと思ってきたので。打ててよかった」。九州学院(熊本)時代に高校通算52本塁打で注目を浴びた。現在同校3年の弟・慶太さんが、大会前のため家族は訪れなかったが、同校関係者も観戦に訪れた"ご当地"で、チームを勝利に導いた。昨夏の東京五輪でともに金メダルを獲得した千賀とは初対戦。エース撃ちの決勝弾で巨人岡本和と並ぶリーグトップの17本塁打。内訳は右に5本、中5本、左7本と、中堅から逆方向に12本で、70・6%を占める。文字通り「広角に打てるアーチスト」は打点も47とし、巨人岡本和、DeNA牧に並ぶトップタイに浮上。「(調子の)波はありますけど、ある程度、良くなってきてる部分はあるので、継続していけたらなと思います」とうなずいた。中心選手として、バットでも言動でもチームを引っ張る。ここまで全試合に4番として先発出場。ベンチでは後輩の20歳長岡や19歳内山壮の活躍を大いに喜び、グラウンドに立てば先輩投手に積極的な声かけ。4勝目を挙げたエース小川も「マウンド上でも常に前向きな言葉をかけてくれるので。いつも背中を押してもらっている」と感謝した。マジック1とした交流戦の頂点へ、村上は「もちろん毎試合勝ちたいと思って試合に入ってるんで。それの積み重ねです」とキッパリ。堂々と勝って決める決意だ。【鈴木正章】▽ヤクルト高津監督(村上の決勝弾について)「1スイングで1点とったわけですからケチをつけるところはないです。千賀投手も、ムネも、すごい勝負しているなと思いました」

◆ソフトバンクは3年ぶりの「交流戦V」を果たせなかった。最終カードとなったヤクルト3連戦。セ・パの首位対決でもあったが、エース千賀が同点の4回、4番村上に勝ち越しを許す17号ソロを被弾。打線も初回の1点のみで、ホームが遠かった。昨年の交流戦では残り3試合でヤクルトに3連敗。これで対ヤクルトは2年越しの4連敗ということになる。得意のはずの交流戦で「貯蓄」をもくろんだが、残り2試合で連敗すると9勝9敗の貯金0。昨年も交流戦負け越しからチームは急降下してしまっただけに、何とか流れを好転させたいものだ。6月10日は「時の記念日」。時は歩みを止めない。打撃開眼に首脳陣が期待を寄せる新助っ人ガルビスは2試合ぶりの先発起用で1打席目に中前打。波に乗るかと思ったが、残り3打席はすべて力なく左飛に終わった。藤本監督にとっては「鳴くまで待とうホトトギス」の心境なのだろうが、すでに季節は梅雨入り目前。流れる時間は思った以上にスピーディーなのだ。)エース千賀は前回3日の中日戦(バンテリンドーム)で勝ったとはいえ、今季はなかなか波に乗れない感じだ。打線では「核」であるはずの柳田も本来の姿にはほど遠い。この日は早出の特打でバットを懸命に振った。投打の主軸の完全復調が待たれる。そんなことを考えていたら懐かしい声が耳に響いてきた。 若手にまじり、アーリーワークで汗を流すソフトバンク柳田(提供写真)「プロは一流から超一流を目指さなきゃいけないんだよ。ファンの人たちの期待以上の結果を出してな。それに応えたら、さらにさらに上の結果を求めなきゃならんのよ。それが超一流。止まることはない」。西鉄の大エースで鉄腕と言われた稲尾和久氏(故人)の言葉だ。この秋には鉄腕がこの世を去って15年になる。時の過ぎるのは何とも早い。【ソフトバンク担当 佐竹英治】

◆ソフトバンク・藤本博史監督(58)が試合前に代表取材に応じた。甲斐拓也捕手(29)が連日、試合後に必死にバットを振っていることを明かした。「毎日、毎日打っていますよ。遅くまで。中(室内)で。見て見ぬふりはしていますけど。あまり引っ付いても、本人がやりたいことがね。ゲームで変な方向にいっていたら注意するし、今はいい方向にいっていんじゃないかな」ここまで打率・205、0本塁打、10打点。一時は1割を切るなど、甲斐自身が苦しんでいたが、少しずつ状態も上向いてきた。「かがまなくなってきたでしょ。バットコントロールはしやすくなっているはず」と藤本監督。復調だけを目指してバットを振っている舞台裏があったからだ。「渡辺陸(打率・385、2本塁打、6打点)がいることでお尻に火がついたんじゃないですか。まだまだ老ける年じゃないですから。まだまだこれからの選手」チームは交流戦優勝の可能性を残して、首位ヤクルトとぶつかる。バットでもマスクでも、チームを助けてみせる。

◆ソフトバンク・柳田悠岐外野手(33)が全体練習前のアーリーワークに参加したことを、藤本博史監督(58)が打ち明けた。「打撃コーチに『主力やからといって甘やかさないで。状態が悪いなら、あげてくれ』と。状態が悪いなら練習しかないと思うので」今季は試合前まで打率・252、7本塁打、32打点。3番から動かさないことを藤本監督は腹に決めているが、柳田らしくない数字が並んでいることは確か。試合前から川瀬や海野ら若鷹に混ざってバットを振った。「何かヒントがあれば。若い選手じゃないんだから。もうレギュラーを取った選手なので」と藤本監督。続けて、相手チームから厳しい配球をされていることも明かした。「やっぱりチャート(配球表)を見ても一番厳しい攻めをされていますよ。そんなに打てるコースはなかなかない。それがチームの主力、核の選手が攻められることやから」この苦難を乗り越えれば、柳田悠岐はもっと、もっとたくましくなれる。そして誰よりも、その姿を藤本監督が信じている。

◆ソフトバンクの今宮が足首痛のためにベンチを外れた。全体練習にも姿を見せなかった。藤本監督は8日の阪神戦の守備中に痛めたと明かし「そんなに重症じゃない。無理をして(17日からの)楽天戦で痛みがあると言われたら困るので、こっちが止めさせてもらった」と説明した。

◆37歳のベテランが今季初打点を記録した。ヤクルト・坂口が9日に1軍登録されると、2試合連続でスタメン出場。一回2死一、二塁で先制の中前適時打を放ち「2アウトからつないでくれたので、思い切って打ちにいきました」とうなずいた。プロ20年目の今季は春季キャンプから2軍スタート。若手らと汗を流し、準備してきたベテランが存在感を見せた。

◆交流戦首位のヤクルトが競り勝った。同点の四回に4番・村上宗隆内野手(22)が左翼席に17号ソロを放ち勝ち越すと、八回には3番・山田哲人内野手(29)が左越え13号ソロを放った。先発の小川は7回9安打1失点で4勝目(3敗)。八回は清水、九回はマクガフを投入し、リードを守った。交流戦優勝へ、若き主砲が5試合ぶりに大きな放物線を描いた。1―1の四回先頭。ヤクルト・村上が、千賀の157キロの内角低め直球を一閃。高々と上がった打球は、燕ファンの待つ左翼席に吸い込まれていった。「コンパクトに打つことができました。九州の空気は今年もおいしいです」故郷は熊本。同じ九州の地である福岡での試合とあって気合が入った。一回2死一塁では右前打で好機を広げて坂口の先制右前適時打につなげると、四回は逆方向に17号ソロ。昨夏の東京五輪ではともに日の丸を背負い、金メダルを獲得した右腕を相手に力を発揮した。) 福岡とは相性がいい。昨季、ペイペイドームで行われたソフトバンク3連戦では9打数4安打(・444)、2本塁打、3打点。球団の日本選手では初めて両リーグ最速で20号に到達した地でもあり思い出もある。それから約1年。昨季は6年ぶりのリーグ制覇、20年ぶりの日本一を達成。日本を代表する打者へと成長した村上が、さらなる力を見せた。チームは球団最長記録に並ぶ8カード連続の勝ち越しを記録しており、その勢いを加速させているのが背番号55の活躍だ。交流戦は試合前時点で打率・326、3本塁打、6打点と好調。22歳の頼もしい主砲が、どっしりとチームを支えている。(森祥太郎)

◆交流戦首位のヤクルトは先発の小川泰弘投手(32)が7回9安打1失点で4勝目(3敗)を挙げた。打線は村上宗隆内野手(22)が1-1で迎えた四回、勝ち越しの17号ソロを放つと、八回に山田哲人内野手(29)に13号ソロが飛び出し右腕を援護した。以下は小川のヒーローインタビュー。--どんな思いでマウンドへ「大事な試合だと頭に入れていましたけど、強いチームですし、一歩も引かずに攻めるピッチングをしようと思っていました」--先発で7回1失点「何度もピンチを作ってしまったんですけど、キャッチャーの中村とコミュニケーションを取って投げ込めました。バックにも助けられてしっかりと試合を作ることができました」--六回に2死二、三塁のピンチ「ギアを入れ直して、1球に集中して投げきった。いい結果になってよかったです」--リリーフ陣がきっちり抑えた「頼もしいリリーフ陣なので、安心して応援していました」--村上、山田選手が本塁打を放った「いつも助けてくれますし、マウンド上でも前向きな言葉をかけてくれるので、背中を押してもらっている。2人にいい一打が出て嬉しいです」--8カード連続勝ち越し「全力を尽くして戦っています。それぞれがカバーしながらいいチームワークで戦っています」--4年ぶり2度目の優勝に大きく近づいた「積み重ねた結果ですし、まだまだ通過点なので切り替えて明日の試合に集中します」

◆ソフトバンクは接戦を落とし、交流戦優勝の可能性が消滅した。先発した千賀滉大投手(29)は7回2失点で3敗目(4勝)を喫した。試合後、藤本博史監督(58)が代表取材に応じた。主な一問一答は以下の通り。--チャンスを作りながらも1得点「前半やね。(二回1死一、三塁で甲斐が)セーフティースクイズをファウル、セーフティースクイズをファウル(結果は二ゴロ併殺)。やっぱり五回までに先にリードしたいところがね。そういうところの失敗とか。あとはチャンスでもう一本というところ」--相手先発・小川の投球については「三回まではチャンスあったと思います。ゲッツーで1点(一回無死一、三塁で柳田の二ゴロ併殺の間に三走・周東が生還)しか取れなかった。それも1点は1点なんですけど」--先発・千賀は7回2失点「ゲームは作ってくれていますから。先にこっちがリードして、千賀の投球をね。初回に1点を取られて、すぐに取り返して。二回、三回というところで何とか、得点したかったですね」--デスパイネは打って、走っての活躍。その後を打つ打者というところ「それはもうね、つながりというところはいろいろこっちも考えてやっている。なかなか、得点圏でのもう一本が出ないというところ。またあした考えます」

◆ヤクルトの村上が1―1の四回に千賀から勝ち越しの17号ソロを放った。内角低めに来た157キロを左翼に打ち上げると、ボールはテラス席を越えてスタンドへ。5戦ぶりの一発に「打つ方向を決めて変化球にも対応できるようにした。球が速いことは分かっているので、タイミングが遅れないように意識した」と胸を張った。熊本・九州学院高出身のパワーヒッターは、昨年の交流戦でもペイペイドームでアーチをかけた。「今年も、九州の空気はおいしい」と1年前と同じコメントで故郷愛をにじませた。

◆交流戦初Vへ、マジック1だ!! ヤクルトは10日、ソフトバンク1回戦(ペイペイドーム)に3―1で勝利を飾った。村上宗隆内野手(22)が四回に勝ち越しの17号ソロ。熊本・九州学院高出身の主砲が昨年に続き、福岡で2年連続のアーチを架けた。3連勝としたチームは11日の同カードに勝つか、引き分けでも初の交流戦優勝が決まる。白球は高々と舞い上がり、燕党が待つペイペイドームの左翼席に吸い込まれた。1―1の四回。勝利を手繰り寄せたのは村上だ。千賀から勝ち越しの17号ソロを放った。「球が速いので、タイミングが遅れないように意識して試合に入った。コンパクトに打つことができた」内角低めに来た157キロの剛速球を逆方向に運び、5戦ぶりの一発。甘い球ではなかったが「方向(左)を決めて、変化球も対応できるようにしていた」と胸を張った。熊本・九州学院高出身の主砲は、地元に隣接する福岡県の同球場で昨年も2本塁打を放った。母校の関係者が応援に駆けつける中で「九州の空気は今年もおいしい」と故郷愛を強調した。高校の後輩にも刺激を受けている。2学年下で現在は明大の3年生エース、蒔田(まきた)稔を「気になって見ていますよ。(高校時代を)よく覚えています」。高校時代に捕手だった村上は3年時に臨んだ2017年夏の熊本大会で、1年生の蒔田とバッテリーを組んだ。決勝で秀岳館高に敗れて甲子園への道は断たれたが、最後の夏を過ごした。今春の東京六大学リーグで4勝を挙げて優勝に貢献した最速148キロ右腕の投球を、インターネットメディアのスポーツブルでチェック。神宮の室内練習場のモニターには同リーグの試合が映し出されており、村上は練習の合間に目を向けるという。プロ入りを目指す後輩の姿に、自らも発奮。今季7度目の勝利打点を挙げた。17本塁打は巨人・岡本和と、47打点は岡本和とDeNA・牧と並んでトップ。出塁率・437を合わせると3冠だ。 3連勝としたチームは交流戦Vへのマジックナンバーを1に。初の最高勝率(・667、12勝6敗)となった18年は、当時の規定により全体で勝ち越したパ・リーグが優勝。今年は球団初の「交流戦優勝」が懸かる。「毎試合勝ちたいと思って試合に入っている。それの積み重ねです」。頼もしい主砲が優勝への道を一歩前進させた。(森祥太郎)★YM砲がさく裂 山田が2―1の八回に左翼席へ13号ソロ。2日のロッテ戦(神宮)以来7試合ぶりとなる一発に「打者有利なカウントだったので、甘い球は迷わず思い切って振りにいきました」と胸を張った。これで村上とは通算29度目の本塁打そろい踏みで、今季は5度目。頼もしい3、4番が打てば、今季は4勝1敗と勝ち越している。高津監督は「いい仕事をしてくれているのが今の3、4番」と高く評価した。■データBOX?交流戦優勝(最高勝率球団)の可能性を残すのは、ヤクルトと阪神。11日にヤクルトが勝ちもしくは引き分けで、2018年以来4年ぶり2度目の頂点が決定。負けても阪神が引き分けか負けなら、優勝が決まる。?11日のソフトバンク戦に勝つと、交流戦6カード全てに勝ち越す。過去、交流戦で全6カード勝ち越しての交流戦優勝は09、11年のソフトバンクだけ。セ・リーグ球団では初となる。?村上が四回に決勝打となる勝ち越しの今季17号。勝利打点は今季7度目で、球団では山崎の6度を抜き最多。交流戦での本塁打は今季4本目。そのうち殊勲本塁打(先制、同点、勝ち越し、逆転、サヨナラ)は5月24日の日本ハム戦(1-1の十一回にサヨナラ2ラン)、6月4日の西武戦(1-2の六回に逆転2ラン)に次いで3本目で、いずれも決勝弾。

◆ヤクルトの「ちから勝ち」。パ首位のソフトバンクに、総合力の高さを見せつけた。鮮烈な印象を残したのは効果的な2発だった。村上が四回、カウント3-1から、千賀の内角低め速球を仕留めた。バッテリーは警戒してスライダー、ストレート、スライダーで3ボール。そこからストレートを1つファウルし、5球目を本塁打。狙いすました速球を確実に捉える。相手には脅威だろう。山田も八回、やはりカウント3-1から、藤井の内角高め速球を仕留めた。こちらは、次が村上だけに四球で歩かせたくない...という投手心理を見透かしたかのような打撃だった。この主砲2門に隠れがちだが、チームバランスの良さも見逃せない。打線では、前日昇格した5番・坂口、代打の切り札から7番スタメンの川端と、ベテラン勢も当たり前のように仕事をする。若手との相乗効果は増すばかりだ。投手陣も同様。石川と小川の先発二枚看板だけでなく、日替わり起用が可能なリリーフ陣。層の厚さと安定感が際立つ。このまま交流戦優勝が決まったらMVPは誰か? 実はハタと困る。それこそが総合力の高さ。あえて1人を選ぶとしたら、選手操縦術を評価して高津監督か。(本紙専属評論家)

DAZN

<交流戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ヤクルト
1240 0.750
(↑0.017)
-
(-)
268
(+3)
47
(+1)
21
(+2)
12
(-)
0.264
(↓0.002)
2.540
(↑0.11)
2
(-)
阪神
1060 0.625
(↑0.025)
2
(-)
250
(+6)
35
(+1)
9
(+1)
18
(-)
0.250
(↓0.003)
2.110
(↑0.07)
3
(1↑)
ロッテ
970 0.563
(↑0.03)
3
(-)
260
(+2)
53
(+1)
16
(-)
11
(-)
0.230
(↓0.002)
3.040
(↑0.14)
3
(1↓)
ソフトバンク
970 0.563
(↓0.037)
3
(↓1)
264
(+1)
35
(+3)
10
(-)
13
(-)
0.272
(↓0.001)
2.200
(↓0.05)
5
(1↓)
ORIX
880 0.500
(↓0.033)
4
(↓1)
250
(+1)
45
(+6)
6
(-)
5
(-)
0.263
(↓0.006)
2.550
(↑0.04)
5
(1↓)
DeNA
880 0.500
(↓0.033)
4
(↓1)
253
(+1)
50
(+2)
13
(+1)
6
(-)
0.263
(↓0.002)
2.640
(↑0.02)
5
(2↑)
巨人
880 0.500
(↑0.033)
4
(-)
258
(+4)
61
(+1)
17
(+1)
16
(-)
0.229
(↓0.001)
3.470
(↑0.17)
8
(1↓)
中日
790 0.438
(↓0.029)
5
(↓1)
245
(+1)
57
(+2)
7
(-)
5
(-)
0.233
(↓0.009)
3.300
(↑0.2)
8
(1↓)
楽天
790 0.438
(↓0.029)
5
(↓1)
233
(+1)
53
(+4)
6
(+1)
8
(-)
0.216
(↓0.006)
3.340
(↓0.04)
8
(1↓)
西武
790 0.438
(↓0.029)
5
(↓1)
256
(+3)
54
(+6)
15
(+1)
8
(-)
0.222
(↓0.006)
2.870
(↓0.15)
11
(-)
日本ハム
6100 0.375
(↑0.042)
6
(-)
257
(+2)
66
(+1)
11
(-)
10
(-)
0.247
(↓0.007)
3.910
(↑0.26)
12
(-)
広島
5110 0.313
(↑0.046)
7
(-)
232
(+6)
70
(+3)
2
(+2)
2
(-)
0.223
(↑0.007)
4.040
(↑0.14)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ヤクルト
38211 0.644
(↑0.006)
-
(-)
83234
(+3)
191
(+1)
61
(+2)
38
(-)
0.240
(-)
2.760
(↑0.03)
2
(-)
巨人
36290 0.554
(↑0.007)
5
(-)
78247
(+4)
255
(+1)
67
(+1)
33
(-)
0.242
(-)
3.410
(↑0.04)
3
(-)
広島
30302 0.500
(↑0.008)
8.5
(-)
81234
(+6)
214
(+3)
26
(+2)
10
(-)
0.252
(↑0.002)
3.210
(↑0.02)
4
(-)
中日
27330 0.450
(↓0.008)
11.5
(↓1)
83188
(+1)
224
(+2)
35
(-)
20
(-)
0.243
(↓0.002)
3.590
(↑0.05)
5
(-)
DeNA
25310 0.446
(↓0.009)
11.5
(↓1)
87192
(+1)
237
(+2)
41
(+1)
20
(-)
0.252
(-)
3.800
(↑0.03)
6
(-)
阪神
27351 0.435
(↑0.009)
12.5
(-)
80194
(+6)
182
(+1)
44
(+1)
47
(-)
0.230
(↓0.001)
2.710
(↑0.03)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
34241 0.586
(↓0.01)
-
(-)
84236
(+1)
177
(+3)
34
(-)
35
(-)
0.266
(-)
2.700
(↓0.01)
2
(-)
楽天
33241 0.579
(↓0.01)
0.5
(-)
85191
(+1)
171
(+4)
34
(+1)
45
(-)
0.233
(↓0.002)
2.840
(↓0.02)
3
(-)
ORIX
30320 0.484
(↓0.008)
6
(-)
81171
(+1)
195
(+6)
23
(-)
32
(-)
0.229
(-)
2.840
(↑0.02)
4
(1↑)
ロッテ
28321 0.467
(↑0.009)
7
(↑1)
82196
(+2)
209
(+1)
37
(-)
57
(-)
0.219
(-)
2.850
(↑0.03)
4
(-)
西武
28321 0.467
(↓0.008)
7
(-)
82190
(+3)
188
(+6)
43
(+1)
25
(-)
0.223
(↓0.001)
2.580
(↓0.04)
6
(-)
日本ハム
24370 0.393
(↑0.01)
11.5
(↑1)
82205
(+2)
235
(+1)
49
(-)
44
(-)
0.237
(↓0.001)
3.680
(↑0.06)