巨人(★1対3☆)ソフトバンク =交流戦1回戦(2022.05.31)・東京ドーム=
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ソフトバンク
00000011131200
巨人
1000000001521
勝利投手:津森 宥紀(4勝1敗0S)
(セーブ:モイネロ(0勝1敗8S))
敗戦投手:平内 龍太(3勝1敗0S)

本塁打
【巨人】ウォーカー(9号・1回裏ソロ)

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◆ソフトバンクが逆転勝利。ソフトバンクは1点ビハインドで迎えた7回表、三森の適時打で同点とする。続く8回には、代打・明石の適時三塁打が飛び出し、リードを奪った。投げては、3番手・津森が今季4勝目。敗れた巨人は、守備の乱れが失点につながり、痛い敗戦を喫した。

◆ソフトバンク藤本博史監督(58)が、就任後初の東京ドームで33年前の大乱闘を振り返った。巨人戦の試合前取材で「東京ドームの思い出は?」と聞かれると「あんまりないけど、乱闘のシーンだけかな。日本ハムとすごい乱闘があったからね」と話した。時はダイエー時代の89年10月3日。新外国人だったウィリー・アップショー内野手が、5回の第3打席に日本ハム西村基史投手から右上腕部に死球を受けた。アップショーは激高し、センター方向に逃げる西村を追走。最後は右鼻にパンチを浴びせ、ヘッドロックをかけて西村を倒した。アップショーは退場処分。伏線として、第2打席では際どいボールに見逃し三振を喫して腹を立てていた。藤本監督の登場はその直後だ。乱闘劇が終わり、5回1死一、二塁。藤本監督は代わった金沢から内角に投げられ、またも両軍がもみ合う展開に発展した。同監督にとって、思い出深いシーンだったという。この日は3連勝で東京ドームに乗り込んできた。指揮官は「今日の警戒打者は岡本(和真)。岡本を調子に乗せないように。こっちが調子に乗れるように頑張ります」と意気込んだ。

◆巨人アダム・ウォーカー外野手(30)の人柄に心をわしづかみされた。24日試合後の囲み取材中に特徴的なデザインのリストバンドが目に入ってきた。似顔絵が描かれている。だれの? 「数年前の自分だよ。まだ髪が短かったころのね。常にポジティブでい続けることが大事なんだ。そんなメッセージもね」。自身の似顔絵と好きな言葉が刺しゅうされたリストバンドがかっこよかった。囲み取材が終わろうとしたときだった。ウォーカーが汗が染みたリストバンドを外し、記者にプレゼントしてくれた。この日、ウォーカーに渡したいものがあった。リストバンドのお礼にオーダーしていた刺しゅう入りの鉢巻きが手元に届いた。「一生懸命」。ウオーカーにぴったりな日本語だと説明を加えさせてもらった。チームスローガンの「不屈」と2本の鉢巻きを手渡した。ドレッドヘアの長髪をなびかせ、バンダナを愛用する。20種類以上の色とりどりのバンダナはヘアスタイルとともにトレードマークなっている。ウォーカーには日本文化に少しでも触れてほしいという思いがあり、鉢巻きをプレゼントさせてもらった。鉢巻きの歴史は古い。かつては戦、冠婚葬祭で身につけられていた。今でも運動会や入試、勝負事のアイテムの1つとしての印象が強い。試合に入るといきなり"ズッキュン砲"がさく裂した。1回1死、ソフトバンク先発石川の外角高め145キロを右中間席へ放り込んだ。交流戦初アーチとなる9号先制ソロ。頭上に「ハートポーズ」をつくり、LOVEパワーを注入した。「2ボールだったので、ストレートを打ち損じしないように集中した。そのストレートを打ち損じすることなく捉えることが出来て良かった。先制のホームランになって嬉しいよ」と振り返った。ちなみに、試合中に愛用しているバンダナには「knowledge is power」(知識は力なり)と記されていた。【為田聡史】

◆ソフトバンク打線が拙攻地獄に陥った。まずは1回。先頭の1番三森が右翼線二塁打で出塁。2番牧原大は投犠打で、1死三塁としたが、3番柳田と4番グラシアルが三振に倒れた。次は2回。2死から7番今宮が左翼線二塁打。8番甲斐は二塁強襲の内野安打を放ち、ボールは右翼方向に転がったが、今宮はホームに突入せずに三塁でストップした。三塁コーチの村松外野守備走塁コーチは手を回していたが、一瞬ストップをかけるようなしぐさも見られた。結局、2死一、三塁で9番の投手石川は空振り三振に倒れた。3回。先頭の三森が四球で、2番牧原大が右前打。無死一、三塁の絶好機だったが、3番柳田と4番グラシアルが連続で空振り三振。5番中村晃も二ゴロで、クリーンアップがそろって凡退した。4回。1死一、三塁で9番投手の石川は遊撃へゴロを放った。三走今宮は本塁に突入したが、際どいタイミングで憤死。2死一、二塁となり、1番三森は中飛に終わった。初回から4イニング連続で三塁に走者を進めながら、1点も奪えず。東京ドームの鷹党は、ため息の連続だった。

◆有言実行で存在を示した。来日初登板初先発の巨人マット・アンドリース投手が6回6安打無失点と試合をつくった。前日、クオリティースタート(先発6回以上、自責3以下)を目標に設定。4回まで毎回、三塁走者を許す苦しい立ち上がりも切り抜けた。初回、ソフトバンク先頭の三森にいきなり右翼線への二塁打を許す。犠打の後、1死三塁で迎えた3番柳田、4番グラシアルを連続三振で切り抜けた。中でも柳田は、低めに制球したカーブとチェンジアップで3打席連続の空振り三振に打ち取る。相手の3~6番に1安打も許さず「初めての登板で緊張した。6回を投げ切れてホッとしている。東京ドームのマウンドで投げられて最高の気分だ」と笑顔を見せた。夫人の出産のため4月に米国へ一時帰国した影響で、1軍昇格に時間を要した。それでも大谷とエンゼルスで同僚だった経験もある、メジャー通算217試合登板の実績を武器に粘投。巨人に新たな先発オプションが加わった。

◆ソフトバンク柳田悠岐外野手(33)が、21年の阪神佐藤輝以来、プロ野球ワーストタイとなる1試合5三振を喫した。第1打席 1回1死三塁でアンドリースのカーブに空三振。第2打席 3回無死一、三塁でアンドリースのカーブに空三振。第3打席 5回1死走者なしでアンドリースのチェンジアップに空三振。第4打席 7回1死一、三塁で高梨のシュートに空三振。第5打席 9回無死一塁で、今村のフォークに空三振。第3打席以外は走者を置いての打席だったが、得点につながる一打は打てなかった。▼1試合5三振のプロ野球タイ記録=柳田(ソフトバンク) 31日の巨人1回戦(東京ドーム)の1、3、5、7、9回に三振を喫して記録。21年7月4日佐藤輝(阪神)以来20人目(パ・リーグ8人目)で、ソフトバンクでは初めて。柳田は5三振すべて空振り三振だったが、これは97年大豊(中日)06年里崎(ロッテ)11年館山(ヤクルト)に次いで史上4人目。

◆ソフトバンクが、球団創設以来の通算勝利数5500勝に王手をかけた。1938年に南海が発足してから、今季で85年目。これまで5500勝に到達しているのは巨人のみで、パ・リーグ球団はまだない。ソフトバンクのここまでの通算成績は、10782試合で5499勝4885敗398分け。この日のソフトバンクは先発石川が6回途中を1失点と力投。1点を追う7回に、三森の適時打で同点とし、8回に代打明石の適時三塁打で勝ち越した。また、楽天が敗れたため、ソフトバンクは4月15日以来、46日ぶりに首位に返り咲いた。

◆ソフトバンクが4連勝で首位に浮上した。0-1の7回に三森の適時打で追い付くと、8回に代打明石の適時三塁打で勝ち越し、9回は中村晃の適時打で加点した。石川は5回2/3を1失点。巨人は打線がつながりを欠いた。

◆巨人が来日初登板初先発のマット・アンドリース投手を援護できず、「スミ1」で逆転負けを喫した。初回にアダム・ウォーカー外野手の9号ソロで先制したが、2回以降は計4安打で無得点と追加点を奪えなかった。原辰徳監督(63)は「1点では、やっぱりいけませんね。先発が頑張っていただけにね」と振り返った。アンドリースは粘り強く投げ抜いた。制球良く打たせて取る投球スタイルを発揮。4回まで毎回三塁まで走者を進めさせながらも、要所は締めて本塁は踏ませなかった。6回90球、6安打7三振無失点で、初勝利の権利を持ったまま救援陣に託した。だが、ウイニングボールは手にできなかった。7回に2番手鍬原と3番手高梨が同点に追いつかれると、8回には平内が決勝点を献上。9回には今村がダメ押しの1失点を喫した。巨人は札幌でのBIGBOSS率いる日本ハム3連戦で1勝2敗と負け越し、1日休んでこの日から東京ドーム6連戦。本拠地で仕切り直したいところだったが、初戦をものにできなかった。

◆ソフトバンクが4連勝を飾り、4月15日以来、46日ぶりに首位に返り咲いた。8回にベテラン明石健志内野手(36)が勝ち越しの適時三塁打。球団創設以来の通算勝利数5500勝に王手をかけた。試合後の藤本博史監督(58)の一問一答は以下の通り。-逆転勝利藤本監督 前半に取れるところでなかなか点が取れなかったので、そのへんを明石がいいところで代打で打ってくれました。-デスパイネや明石ら代打の選手が結果を出した藤本監督 そうですね。ベテランと言われる明石と、助っ人と言われるデスパイネですね。代打でなかなか難しい中で、しっかりと仕事をしてくれたと思います。-先発石川は6回途中1失点藤本監督 前半はちょっとしんどかったけど、3回以降はテンポも戻ってきて、石川らしいピッチングをしてくれたと思います-中継ぎ陣も0封リレー藤本監督 そうですね。完璧なリレーをしてくれました。-首位に浮上藤本監督 1試合を大事に。1位だからといって高ぶった気持ちはなく、1試合1試合を戦っていきたいです。

◆巨人は「スミ1」の逆転負けで連敗となった。初回こそウォーカーの一発で先制したが2回以降は4安打無得点。初先発アンドリースの粘投に応えられなかった。原監督は「1点では、やっぱりいけませんね。先発が頑張っていただけにね。(アンドリースは)ファイターのようなピッチングと思いました」と話した。○...ウォーカーが交流戦初の"ズッキュン砲"をさく裂させた。1回1死、ソフトバンク石川の外角高め145キロを右中間席へ放り込んだ。5月18日以来となる9号先制ソロに「2ボールだったので、ストレートを打ち損じをしないように集中した」と頭上にハートマークをつくりダイヤモンドを周回。バンダナには「knowledge is power」(知識は力なり)と記されていた。○...アンドリースが来日初登板初先発で存在感を示した。目標としたクオリティースタート(先発6回以上、自責3以下)を有言実行。6回6安打無失点に「試合をつくれて満足している」。1回無死二塁でソフトバンク牧原大の犠打を捕球し、ダイビングしながらタッチアウトにした場面には「あんなにユニホームが汚れたのは初めて」と笑った。次回について桑田投手チーフコーチは中6日で7日西武戦(ベルーナドーム)に登板させる考えを示した。

◆打撃好調を維持したまま、鷹の選手会長が帰ってきた。新型コロナウイルス陽性者との濃厚接触の疑いがあったため、25日DeNA戦から5試合を欠場していたソフトバンク今宮健太内野手(30)が31日、出場選手登録され、スタメンに復帰。チームの再奪首に貢献し「試合の間隔が空いていましたが、そこは意識せずに、試合に入ることができたので、いい結果を出すことができたと思います」と振り返った。2回2死で左翼線へ二塁打。4回1死でも中前打を放ち、今季16度目のマルチ安打を記録。8回は相手失策で塁に出ると、明石の適時打で決勝のホームを踏んだ。4打数2安打で、リーグ2位の打率は3割4分9厘に上昇。特に5月は、18試合で62打数26安打。12球団トップの月間打率4割1分9厘で1カ月を終えた。5度のゴールデングラブ賞受賞歴がある自慢の守備でも、ファンを喜ばせた。4回2死で巨人大城の中前に抜けそうなゴロを横っ跳びで捕球し、一塁への正確な送球でアウトに。6回無死一塁でもウォーカーの二遊間へのゴロに飛びつき、体勢を崩したまま二塁へトスしてアウトにした。接戦で、攻守に存在感を発揮した。【山本大地】

◆ソフトバンクが「日本生命・セパ交流戦」の巨人戦で4連勝を飾り、4月15日以来46日ぶりとなる首位に返り咲いた。勝利の立役者は、36歳の明石健志内野手だ。8回に代打で登場。今季初安打が決勝の適時三塁打となり、チームを逆転勝利に導いた。ベテランが勝負強さを発揮し、リーグ最速で30勝に到達。球団創設以来の通算勝利数5500勝に王手をかけた。重苦しさを、一振りで払いのけた。1-1の8回2死二塁。代打の明石が巨人平内のカーブを捉え、右中間を破った。「うれしかったですよ」。言葉は少ないが、声ははずんでいた。5月27日に1軍に再昇格したばかり。ファーム調整をしていたせいか、肌はこんがり焼けている。そんなベテラン36歳が、値千金の一打を放った。序盤は拙攻地獄だった。初回から4イニング連続で三塁に走者を進めるも、無得点。もどかしい展開が続いていたが、明石の一打で球場の雰囲気が変わった。9回の中村晃の適時打も呼び「結果が出たことはほっとするけど、代打は1日1日で違う。また頑張りたいです」。昨季は「代打は得意じゃない」「(極意が)分かるのなら教えてほしいです」と話していたが、プロ19年目の集中力は違う。ここ一番で真骨頂を見せた。相手先発のアンドリースは来日初登板。6回無失点の好投を許したが、今季のソフトバンク打線は初顔合わせの先発投手にこの日も含めて10試合で5勝1敗、防御率4・44だ。アンドリースを攻略したとは言えないが、試合には勝った。初物には目下5連勝の記録も、途絶えなかった。リーグ30勝一番乗りで、4月15日以来46日ぶりとなる首位を奪還。球団創設以来の通算勝利数5500勝に、王手をかけた。華々しい4連勝に、藤本監督は「そんなに首位とか、今は考えていない。1試合1試合戦っていくだけだし、明日からの試合もしっかりと目の前の試合を勝ちに行くだけ」と泰然自若。交流戦で過去8度の勝率1位は、12球団でダントツ。得意の舞台で、ソフトバンクの勢いが増してきた。【只松憲】○...津森が好救援でチームトップタイの4勝目を挙げた。同点の7回に登板。1死から四球と犠打でピンチを背負ったが、松原を見逃し三振に。8回の勝ち越しを呼び込み「ランナーを出してからも強気で攻めることができた。0点で抑えることができて良かったです」と胸を張った。3試合連続無失点で防御率は0点台に復帰。若きサイド右腕は、ブルペンに欠かせない。▽ソフトバンク石川(先発し、6回途中1失点)「序盤は自分の中ですごく苦しい投球でした。イニングが進むにつれて、少しずつリズムよく、粘り強く投げることができた。今日も(甲斐)拓也のリード、野手の方の守備にたくさん助けてもらった」▽ソフトバンク三森(0-1の7回に同点打)「絶対にランナーをかえそうと、強い気持ちで打席に向かいました。うまくタイミングを合わせ、自分のスイングをすることができたと思います」▽ソフトバンク牧原大(自身初の1試合3盗塁)「出塁することができている結果だと思います。常に隙があれば次の塁を狙う気持ちを持っています。得点に絡むことができていますし、チャンスを広げていけるようにやっていきたいです」

◆ソフトバンク柳町達外野手が初めて規定打席に到達し、打率3割1分7厘で打撃30傑の3位に登場した。プロ3年目の柳町は3月末に出場選手登録され、堅実な打撃で外野の一角に定着。4月23日日本ハム戦から29試合連続でスタメン出場が続いている。着実に打席数を増やし、この日は無安打だったが、5打席立って規定打席に乗せた。

◆ソフトバンク柳田悠岐外野手がプロ野球ワーストタイとなる1試合5三振を喫した。5回の第3打席以外は全て走者を置いての打席だったが、好機で主砲が沈黙。球界では21年の阪神佐藤輝以来で、パ・リーグでは16年の楽天茂木以来。球団では史上初の屈辱となった。藤本監督は「悪くないです。たまにはこういう珍しいこともある。全然心配していないです」と話した。

◆ソフトバンク津森宥紀投手(24)が好救援でチームトップタイの4勝目を挙げた。同点の7回に登板。1死から四球と犠打でピンチを背負ったが、松原を見逃し三振に。8回の勝ち越しを呼び込み「ランナーを出してからも強気で攻めることができた。0点で抑えることができて良かったです」と胸を張った。3試合連続無失点で防御率は0点台に復帰。若きサイド右腕は、ブルペンに欠かせない。

◆巨人が投打がかみ合わずに「スミ1」で逆転負けを喫した。初回にアダム・ウォーカー外野手の9号ソロで先制したが、2回以降は計4安打で無得点。来日初登板初先発だったマット・アンドリース投手は4回まで毎回三塁まで走者を進めさせながらも、要所は締めて6回90球、6安打7三振無失点。初勝利の権利を持ったまま救援陣に託したがリードを守れず、7、8、9回と1点ずる奪われた。。試合後、原辰徳監督(63)の主な一問一答は以下の通り。-終盤に競り負けた「1点では、やっぱりいけませんね。先発が頑張っていただけにね」-アンドリースは初登板で6回無失点「非常に、何ていうんですかね。ファイトあふれるというかね、非常に気合のこもったというかね、何かファイターのような感じのね、ピッチングだと思いました」-走者出すも粘った「そう、そういうこと、そういうこと」-救援陣が小刻みに失点「結果的にね、7、8、9(回)、1点、1点、1点だからね。これはやっぱり、まあ、何とかやっぱり...(何とか)することが必要でしょうな」-同点の8回は4番手で平内をマウンドに「そうですね。ピッチングコーチも推薦したので。私にとってもね、それは彼がそこのパーツに入ってくれるというのは非常に大きいことなので。『よし、行こう』というところですね」

◆巨人の新外国人、アダム・ウォーカー外野手(30)が先制の9号ソロを放った。) 一回1死。石川が真ん中高めに投じた145キロの直球を捉え、右中間席に運んだ。大型ビジョンに推定飛距離135メートルと表示される鮮やかな一発だった。

◆巨人のアンドリースが来日初登板し、6回で6安打を浴びながらも無失点で粘った。初勝利はならなかったが「6回をしっかりと投げ切れてほっとしている」と振り返った。一回1死三塁で柳田、グラシアルを連続三振に仕留め、1―0の三回無死一、三塁でも中軸を抑え込んだ。四回まで毎回、得点圏に走者を背負ったが、スライダーやカーブを有効に使って切り抜けた。3月中旬に来日したが、妻の出産に立ち会うため4月に米国に帰国するなど調整が遅れた。外国人枠の事情もあり、2軍戦に5試合登板して臨んだ。「ここまで長かったのでやっと登板できると思うと興奮している」と意気込み、好投した。米大リーグのダイヤモンドバックスでプレーした2018年にオールスターチームの一員として来日し日本代表と対戦した。「東京ドームのマウンドで投げられて最高の気分」と、その際に登板した場所で好スタートを切った。(東京ドーム)

◆巨人のドラフト3位・赤星優志投手(22)=日大=が、1日のソフトバンク戦に先発する。5月3日の広島戦(マツダ)以来の登板。調子を落として2軍で調整してきたルーキーは「一から自分の投球や体を見直す期間にできた」と振り返る。試合前にダッシュなどで登板に備え、課題という立ち上がりを「マックス(の力)でいけるようにしたい」と表情を引き締めた。

◆ソフトバンクの石川は、右足首に不安を抱えながら5回?を3安打1失点と粘った。リードを許した状態で降板したが、味方打線が終盤に得点し黒星は付かなかった。一回にウォーカーに右中間席へソロ本塁打を浴びた。二回は2死から2四球を与えたが、アンドリースを変化球で見逃し三振に仕留めて踏みとどまった。「粘り強く投げることができた」と、三~五回は1人の走者も出さなかった。東京都出身で、家族や友人が応援に駆けつけた前で先発の務めは果たした。4月5日のオリックス戦で右足首の違和感を訴え、わずか1回で降板。それ以降は「自分の引き出しが使えなくなった」と苦しみながらも、負担のかからない投球フォームを模索しながら投球を続けている。白星から約1カ月遠ざかっており「次はもっと長いイニングを任せてもらえるように」と話した。

◆ソフトバンクが4連勝で首位に浮上した。0―1の七回に三森の適時打で追い付くと、八回に代打明石の適時三塁打で勝ち越し、九回は中村晃の適時打で加点した。石川は5回?を1失点。巨人は打線がつながりを欠いた。

◆巨人・原辰徳監督(63)が九回に中前打を放った増田陸内野手(21)の打撃を称賛した。2点を追う九回1死。増田陸はソフトバンクの守護神・モイネロが投じた初球、152キロの直球を強振するも空振り。続く2球目のカーブにも反応し、中前にはじき返した。指揮官は「初球の真っすぐも振りにいけて、あのカーブをヒット打つわけだから、大したもんだね。アンドリースと非常に似たファイター的なところがいいですね」と若武者の躍動をたたえた。増田はこの日、追い込まれてからしぶとく食らいつき2四球を選ぶなど、3出塁と存在感を発揮した。

◆あまりに重い1点だった。1-1の八回1死。平凡な三塁へのゴロをさばいた巨人・岡本和真内野手(25)が一塁へ悪送球した。痛恨の失策を犯し、試合を決める適時三塁打の献上に絡んだ。原辰徳監督(63)は「足をちょっと(引っ張った)」と指摘した。) 打線は5安打にとどまり、一回にウォーカーの9号ソロで挙げた1得点に終わった。三回から3イニング連続で三者凡退。ソフトバンクは防御率0点台を誇る救援陣が終盤を支えるだけに、先制した序盤に追加点を奪いたかった。5連敗も味わった5月は11勝14敗。打線は本調子といかず、とりわけ主砲の岡本和が苦しんだ。5本塁打を放って16打点を記録したが、打率は・180。坂本ら主力が相次いで負傷離脱した影響もあり、厳しいマークを受けた。2位につけるチームは2連敗を喫し、首位・ヤクルトとのゲーム差は3に広がった。「1点では、やっぱりいけませんね」と原監督。攻撃陣の奮起を促し、6月の勝負に視線を向けた。(鈴木智紘)

DAZN

<交流戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ヤクルト
520 0.714
(↑0.047)
-
(-)
1137
(+1)
24
(-)
11
(+1)
3
(-)
0.275
(↓0.007)
2.630
(↑0.42)
1
(-)
西武
520 0.714
(↑0.047)
0
(-)
1128
(+2)
20
(-)
7
(+1)
2
(-)
0.250
(↓0.001)
2.320
(↑0.4)
1
(-)
ソフトバンク
520 0.714
(↑0.047)
0
(-)
1141
(+3)
13
(+1)
8
(-)
9
(+3)
0.305
(↑0.002
1.770
(↑0.13)
4
(-)
DeNA
430 0.571
(↑0.071)
1
(-)
1123
(+4)
26
(+1)
7
(-)
3
(+1)
0.243
(↑0.009)
2.660
(↑0.46)
4
(-)
中日
430 0.571
(↑0.071)
1
(-)
1122
(+2)
23
(-)
4
(+2)
4
(+1)
0.239
(↓0.001)
3.190
(↑0.55)
6
(2↓)
阪神
340 0.429
(↓0.071)
2
(↓1)
1111
(-)
14
(+2)
3
(-)
9
(-)
0.212
(↓0.004)
1.740
(↓0.04)
6
(2↓)
楽天
340 0.429
(↓0.071)
2
(↓1)
1115
(-)
24
(+2)
3
(-)
3
(+1)
0.224
(↓0.01)
3.540
(↑0.2)
6
(2↓)
ロッテ
340 0.429
(↓0.071)
2
(↓1)
1120
(-)
18
(+1)
4
(-)
4
(-)
0.214
(↑0.001)
2.510
(↑0.21)
6
(2↓)
巨人
340 0.429
(↓0.071)
2
(↓1)
1124
(+1)
25
(+3)
6
(+1)
7
(-)
0.213
(↓0.006)
3.250
(↑0.21)
6
(2↓)
日本ハム
340 0.429
(↓0.071)
2
(↓1)
1130
(-)
29
(+1)
8
(-)
5
(-)
0.267
(↓0.021)
3.680
(↑0.36)
11
(-)
ORIX
250 0.286
(↓0.047)
3
(↓1)
1119
(+1)
23
(+4)
2
(-)
1
(-)
0.272
(↓0.006)
3.450
(↓0.16)
11
(1↑)
広島
250 0.286
(↑0.119)
3
(-)
1110
(+1)
41
(-)
0
(-)
1
(-)
0.214
(↓0.004)
5.700
(↑1.01)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ヤクルト
31191 0.620
(↑0.008)
-
(-)
92203
(+1)
168
(-)
51
(+1)
29
(-)
0.237
(-)
2.810
(↑0.05)
2
(-)
巨人
31250 0.554
(↓0.01)
3
(↓1)
87213
(+1)
219
(+3)
56
(+1)
24
(-)
0.242
(↓0.001)
3.380
(↑0.02)
3
(-)
広島
27242 0.529
(↑0.009)
4.5
(-)
90212
(+1)
185
(-)
24
(-)
9
(-)
0.255
(↓0.001)
3.280
(↑0.06)
4
(-)
中日
24270 0.471
(↑0.011)
7.5
(-)
92165
(+2)
190
(-)
32
(+2)
19
(+1)
0.245
(-)
3.620
(↑0.07)
5
(-)
DeNA
21260 0.447
(↑0.012)
8.5
(-)
96162
(+4)
213
(+1)
35
(-)
17
(+1)
0.247
(↑0.001)
4.020
(↑0.09)
6
(-)
阪神
20331 0.377
(↓0.008)
12.5
(↓1)
89155
(-)
161
(+2)
38
(-)
38
(-)
0.222
(↓0.001)
2.760
(↑0.02)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(1↑)
ソフトバンク
30191 0.612
(↑0.008)
-
(↓0.5)
93213
(+3)
155
(+1)
32
(-)
31
(+3)
0.270
(↑0.002
2.730
(↑0.03)
2
(1↓)
楽天
29191 0.604
(↓0.013)
0.5
(↑0.5)
94173
(-)
142
(+2)
31
(-)
40
(+1)
0.237
(↓0.001)
2.780
(↑0.01)
3
(-)
西武
26251 0.510
(↑0.01)
5
(↑0.5)
91162
(+2)
154
(-)
35
(+1)
19
(-)
0.227
(-)
2.460
(↑0.05)
4
(-)
ORIX
24290 0.453
(↓0.009)
8
(↓0.5)
90140
(+1)
173
(+4)
19
(-)
28
(-)
0.224
(↑0.001)
3.010
(↓0.03)
5
(-)
ロッテ
22291 0.431
(↓0.009)
9
(↓0.5)
91156
(-)
174
(+1)
25
(-)
50
(-)
0.215
(-)
2.740
(↑0.03)
6
(-)
日本ハム
21310 0.404
(↓0.008)
10.5
(↓0.5)
91178
(-)
198
(+1)
46
(-)
39
(-)
0.238
(↓0.002)
3.610
(↑0.04)