中日(★1対2☆)西武 =交流戦2回戦(2022.05.25)・バンテリンドーム=
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西武
0100100002501
中日
1000000001410
勝利投手:與座 海人(3勝1敗0S)
(セーブ:増田 達至(0勝0敗12S))
敗戦投手:髙橋 宏斗(2勝3敗0S)

本塁打
【西武】山川 穂高(15号・2回表ソロ)

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◆西武が接戦を制した。西武は1点を追う2回表、山川のソロが飛び出し、同点とする。そのまま迎えた5回には、1死三塁の場面で川越が適時打を放ち、勝ち越しに成功した。投げては、先発・與座が6回1失点の好投で今季3勝目。敗れた中日は、打線が2回以降無得点と振るわなかった。

◆球界最小兵の西武滝沢夏央内野手(18)が、走攻守で光った。「2番遊撃」で先発し、まずは初回の攻撃。1死から左翼線への安打で切り込むと、呉念庭の適時打で先制ホームを踏んだ。さらに2回無死二塁ではきっちり犠打で送って、追加点に貢献。4回には失策で出塁すると、次打者オグレディの安打で一塁から激走し、生還した。守っても、遊撃手として無失策で6捕殺をマークして、安定の守備を披露した。滝沢は「初回の打席はタイミングがよく取れていなくて追い込まれてしまいましたが、何とか食らいついて結果的にヒットになってよかったです。次の打席ではバントを決めることができましたが、ランナーを送ることがすべてだと思ってました。ただ、ファーストストライクで一発で決めなきゃいけなかったので、そこは課題です」と高い意識を示した。辻発彦監督も18歳に「素晴らしい。細かくいえば、他の選手がいっていたらあんなプレーできないだろうなというプレーもするし、素晴らしいですよ。あいつの三塁線のヒットから点が入ったわけだから。バテないでほしい。いけるところまで」と賛辞を贈るとともに、引き続き活躍を期待した。

◆西武、巨人、オリックスで活躍した清原和博氏(54)が、地元CBCテレビのナイター中継解説のために試合前にバンテリンドームに訪れた。同氏は中日立浪和義監督(52)のPL学園の2学年先輩。3月29日の本拠地開幕戦だった中日-DeNA戦(バンテリンドーム)には応援に駆けつけたが、今回は解説者として来場した。同氏は午後7時からの放送開始前に、報道陣に対応。現在6連敗中の中日について、清原氏は「連敗しているが、長いシーズン連敗、連勝はある。良く戦ってるな、という印象。監督として怖いのはケガ人。選手のコンディションを整えて戦ったら、(シーズンは)あと3分の2残っている。まだまだ。一方的なワンサイドゲームになりかけても、最後点数返したりとか、そういうことができている。粘り強くやっていけば、連勝は見えてくる」と、後輩が指揮を執る中日にエールを送った。試合は1点差で惜敗。7連敗を喫した立浪監督は、テレビの放送後会見で中日の監督としての先輩山田氏、PL学園先輩の清原氏に向かって「こういう状況になっているが、残り試合もたくさんある。こういう試合で解説していただいて申し訳ない」と、頭を下げた。

◆球界最小兵、西武滝沢夏央内野手(18)がここまで、高卒1年目にして想像を上回る活躍を見せている。不動の遊撃手・源田が負傷離脱。代わって育成から支配下登録され、1軍で起用され続けている。その姿に黒田哲史内野守備走塁コーチ(47)は"感性"を挙げた。「彼は野球の感性がいいですね。守備についていても(打球に対して)して欲しい動きをしてくれたり、周りがよく見えています。1年目とは思えないくらいです。そして、1歩目が素晴らしい。打球に対する反応が良いから、ああいう守備ができるんだろうなと思います。捕球の方法や、足の動きという点ではまだ練習が必要ですが、何より一番大事な1歩目の感性が素晴らしいです」。身長164センチという体格を、十二分に補う反応があるという。伸びしろという意味では、まだまだ底が知れない。育成ドラフト2位で指名され、当初の見通しでは1年目は1年間戦う体力をつけながら、技術も身に付けていくはずだった。同コーチは「当然、育成選手だったので、まだまだやらなければいけないことはたくさんあります。本当であればキャンプのように、みっちり練習したいのですが、ずっと試合に出ていると、そういうわけにもいきませんからね」。ファームでは23試合で4失策も、1軍ではここまで9試合で1失策と、着実に成長曲線を描いている。試合に出ながら、練習もこなす日々が続いている。今では試合前には早出で守備練習を敢行。「ハンドリングといって、グローブがしっかり自分の意思と同じ動きができるかどうかの確認をしています。あとは、本人とよく話をして、お互いの考えや(私が)伝えたいこと、感じていることが一致するかどうかを確認しています。今の時点で、全体の8割近くは一致していますね」。18歳の躍進の裏には、二人三脚で過ごす濃密な時間があるようだ。

◆西武山川穂高内野手が15号同点ソロ本塁打を放った。1点を追う2回先頭の打席、141キロのフォークを左中間スタンドへ運んだ。山川は「打った瞬間、手応えありでした。久々のホームランだったのでうれしいです」と晴れやかな表情。8日の日本ハム戦以来、43打席ぶりにアーチを描いた。本塁打キング争いは独走状態。同じ沖縄出身の先発与座を援護した。

◆下手投げの西武与座海人投手が"第2の故郷"に近いバンテリンドームで今季3勝目を挙げた。初回先頭に三塁打を浴び先制点を献上するも、2回以降は無失点で6回3安打1失点。岐阜経大(現岐阜協立大)時代を過ごした隣県とあって「僕の第2の故郷といってもいいくらいの東海地方」と、大学時代の友人らが駆けつけた。打席では犠打も決めて「まぐれです。山川さんがホームランで助けてくれました」と感謝した。

◆西武、巨人、オリックスで活躍した清原和博氏(54)が、元中日監督の山田久志氏(73=日刊スポーツ評論家)と地元CBCテレビの地上波ナイター中継で解説を行った。清原氏は中日立浪和義監督(52)のPL学園の2学年先輩で、後輩指揮官の尽力で今春沖縄キャンプを訪問。石川昂や鵜飼に打撃指導も行った。西武時代、清原氏は秋山幸二氏(60=野球評論家)と主軸を組んだ。「(西武時代に)秋山さんとAK(砲)だったけど、(石川昂と鵜飼は)だぶってしまう。コンビでの本塁打を見たい」と、竜の和製大砲コンビ誕生へ期待を寄せた。1-2で迎えた7回2死走者なしで、そこまで2打数無安打だった石川昂が右翼フェンス上段直撃の二塁打を放つと「鳥肌が立った。しかし、飛びますね」と称賛した。試合後、清原氏は鵜飼、石川昂の現状を解説した。初回に先制犠飛を放った鵜飼には、春季キャンプで左足の踏み込み方を指導。「体に力がある。レフトフライもいい凡打。紙一重」と、5回2死一、三塁での左飛にも合格点を与えた。石川昂に関しては「日に日にいい打者になっている。成長はしている。(キャンプ中は始動が遅かったが)構えが良くなった。雰囲気がある。自然とタイミングも取れている。(右二塁打も)差し込まれて詰まっているが、あそこまで飛ばすのはパワーを感じた」と、竜の大砲候補生コンビの成長に目を細めた。

◆中日先発の高橋宏斗投手(19)が初の交流戦マウンドで洗礼を浴びた。2回、先頭の山川に141キロスプリットを左中間スタンドに運ばれた。「山川さんがキーマン」。マークしていた4番にいきなり同点弾を許した。「外一辺倒になると、踏み込まれてスタンドまで運ばれるので、インコースは投げたい」。本塁打レースのトップを走る大砲への対戦イメージはできていた。153キロ外角ストレートでストライクを奪うと、2球目は狙い通り内角を攻めた。148キロの直球はボールとなり、3球目の外への変化球も高く浮いた。151キロ直球をファウルされ、2-2となった後の5球目。選択したスプリットが甘く入ったところを完璧に仕留められた。20年ドラフト1位で入団し、2年目の今季、初勝利を手にした。前回登板の14日巨人戦は6回途中まで2失点。勝利の権利を手にして降板したが、救援陣が打ち込まれ3勝目は消えた。中10日で万全を期しての初の交流戦は、チームが6連敗中と重圧もある中、それでも4回まで安打は山川の本塁打のみに抑えた。だが5回、川越に勝ち越しの適時打を浴び、6回4安打2失点でマウンドを降りた。

◆中日が、19年7月以来の7連敗を喫した。先発の高橋宏斗投手(19)が6回まで2失点で試合を作るが、打線が沈黙。西武与座に6回まで3安打1得点。7回からは救援陣に抑え込まれた。立浪和義監督(52)は「6回2失点はピッチャーの責任ではない。1番の問題は主軸。ビシエドあたりが状態を上げてくれないとなんともならない」と、苦渋の表情を浮かべた。連敗要因の1つが先発陣の序盤の大量失点だった。それをクリアしても、勝利は遠い。下手投げの与座に苦しむ。「あのタイプは攻略が難しいのはわかっていた」と想定はしていたが、4番ビシエドも含め3番から6番がいずれも無安打では勝機も遠のくばかりだった。これで借金は6。チーム状態は最悪に近い。地元CBCテレビの解説で球場を訪れたPL学園の先輩にあたる清原和博氏(54)には「常に前を向いて、連敗の悔しさを必ず取り返していけるように頑張ります。こういう試合を解説していただいて申し訳ないですが、必ずチームを変えていきます」と巻き返しを誓った。そして「まずは1つ、必死に勝ちにいかないと流れは変わらない」と、険しい表情で次戦を見据えた。▽中日高橋宏(6回2失点で3敗目を喫し、5回に川越に許した勝ち越し打に)「川越さんに投げたスプリットは失投でした」

◆バックネット裏に背を向けて、どすこいパフォーマンスをとどろかせた。西武山川穂高内野手(30)は1点を追う2回先頭の打席、カウント2-2から低めに沈むスプリットを捉えた。左中間へ届く130メートル弾は今季15号の同点ソロ。交流戦で対戦の少ない投手が相手でも「変わらないですね、分からないからこそです。それ以上の準備はできない」。初見の中日高橋宏を攻略しチームを3連勝と勝率5割復帰に導いた。その背番号3をかつて背負った男が、バックネット裏の放送席から見守った。清原和博氏がテレビ解説で来場。19年オフに33番から3番に変更した山川は「33番は与えられた数字ですけど、3番は僕がホームラン王を取って、活躍して、欲しいですと言って、もらった数字。3番の名に恥じない成績は残したい」と3番と同時に重責も担う。この1発で両リーグ単独トップの15号。頼もしい背中を見せつけた。試合前、少しだけマインドを変えた。「アウトになるならフライアウトになりたいなと。意識だけ変えた」と、練習から打球角度を強く意識し大飛球へと結び付けた。バンテリンドームでは19年にも3戦2発。通算5戦3発と好相性だ。チーム今季初の同一カード3連勝にも期待が膨らむが「たまたまっす。狙い通りにいかないので、全部反応なので。反応するための前の準備の方が大事」と、打ってもおごらず気を引き締めた。【栗田成芳】▽西武辻監督(中日高橋宏から山川が15号同点弾)「本当にいい投手なので、点がなかなか取れないだろうなと。その中で山川の本塁打は大きかった。見事な本塁打だった」

◆下手投げの西武与座海人投手(26)が"思い出の地"バンテリンドームで今季3勝目を挙げた。初回先頭に三塁打を浴び先制点を献上するも、2回以降は無失点で6回を3安打1失点。岐阜経大(現岐阜協立大)時代を過ごした岐阜のとなりとあって「僕の第2の故郷といってもいいくらいの東海地方」と大学時代の友人らが駆けつけた。打席では犠打も決めて「まぐれです」と照れ笑い。先制を許しても丁寧に投げ込み87球。味方打線が同点、勝ち越しとするまで、辛抱強く投げ続けた。ヒーローインタビューでは「調子自体はあまり良くなくて苦しいピッチングだったんですけど、野手のみなさんに守っていただいて何とか乗り切ることができました」と感謝した。思い出はスタンドからの風景だった。大学4年の17年6月18日に中日-西武戦を、この球場で観戦。同じ下手投げで防御率0点台をマークしていた西武牧田和久の投球を見届け、自身と照らし合わせた。前回登板では、地元・沖縄で初登板。中7日でゆかりの地での登板が続き「プロに入っていずれはこうやって地元で投げたい気持ちは少なからずあった。そういう意味では特別な思いはある。1つの目標でもあった」という思いを秘め、マウンドに立っていた。

◆新型コロナウイルス感染から復帰2戦目の石川昂が、テレビ解説で訪れた清原氏から試合前にアドバイスを受けた。「アンダースローの投手に対しての目つけと向かっていく気持ちの話をしていただきました」。7回、西武2番手の水上から右翼フェンス直撃の二塁打。「キャンプの時からいろいろな話をしていただいたので、清原さんの前で打ててよかったです」と感謝の思いを明かした。

◆西武、巨人、オリックスでプレーした元プロ野球内野手の清原和博氏(54)がCBCテレビ野球中継の解説を務めるために来場。試合前に、PL学園高の2学年後輩である立浪和義監督(52)が率いる中日に、エールを送った。「いまは連敗していますけど、長いシーズンで連敗、連勝というのはありますので、よく戦っているな、という印象です。チームはまだまだ若い選手も多いし、経験の浅い選手も多いので、どんどん経験を積んで、これから暑くなってくるシーズンで、しっかりと体調管理をして(ほしい)」3月29日のDeNAとの本拠地開幕戦も現地で観戦。開幕後も立浪竜の戦いは気にかけ、春季キャンプで北谷を訪問した際に声をかけたD2位・鵜飼(駒大)らの活躍にも注目している。3年目の石川昂についても「(今月6日の阪神戦=バンテリンD=での)サヨナラヒットも見ていましたけど、初球から振っていって、サヨナラを決めたというところはもっているな、という感じがしましたね」と目を細めた。後輩が指揮官として束ねる中日と、プロの第一歩を踏み出した西武が激突する第2R。清原氏の中継内でのコメントにも注目だ。

◆主砲のひと振りで試合を振り出しに戻した。西武・山川穂高内野手(30)が5月8日以来のアーチとなる15号同点ソロを放った。1点ビハインドの二回先頭の打席。カウント2-2から中日先発・高橋宏の変化球を左中間スタンドに運び、「打った瞬間、手応えありでした。久々のホームランだったのでうれしいです」と笑顔で振り返ったキング独走となる今季はやくも15本目。7本で追う2位の柳田(ソフトバンク)らを再び引き離した。

◆西武の川越が1―1の五回に3試合連続安打となる適時打を放った。愛斗の安打をきっかけに犠打と三盗でつくった1死三塁の場面。高橋宏の変化球を捉えて中前に運び、「得点圏に走者がいたので何とかかえそうと思って打席に入った。適時打になって良かった」と喜んだ。北海道・北海高から北海学園大を経て2016年に投手としてドラフト2位で入団、19年に外野手に転向した。昨年、自己最多の63試合に出場して打率2割2分5厘、5本塁打をマークし頭角を現した。今季は11日に1軍に昇格して20日からは5試合連続先発出場している。「レギュラーとして出られるように頑張りたい」と話す左打者が起用に応えた。

◆6連敗の流れを立ち切るべく、マウンドに足を添えた。強力西武打線に立ち向かう中日2年目右腕・高橋宏の姿勢は、まさに真っ向勝負だった。立ち上がりから全開。1番・外崎、育成2位・滝沢(関根学園高)を連続で空振り三振に仕留めると、前日3打点のオグレディには最速の154キロ直球も投げ込みながら、最後はスプリットをストライクゾーンに投げ込んで、見逃し三振。3連続Kと最高の滑り出しだった。1点の援護点をもらった直後の二回はパ本塁打王・山川に同点15号ソロを許したが、ここは最少失点でしのぐ。三、四回と三者凡退で切り抜け、再び迎えたピンチは五回。安打と犠打、三盗で1死三塁とされ、8番・川越には甘く浮いたスプリットを中前に運ばれて勝ち越しを決められた。しかし、ここぞでは球場に響き渡る雄たけびをあげながら気迫を込めて腕を振る。続く2死一、二塁のピンチは遊直で乗り切り、小さくグラブをたたいた。6回4安打2失点、粘りのゲームメークだった。この日はPL学園高で立浪監督の2学年先輩だった清原和博氏がCBCテレビ野球中継の解説で来場。後輩が率いる中日に熱い視線を送った。チームは23日に1軍だった中村紀コーチを2軍の波留コーチと入れ替え、打撃面の変化も促している。清原氏はシーズン序盤での配置転換に「チームの中のことなので、それに対してはコメントはできない」と口をつぐんだが、6連敗中と下降気味のチームには「今年はまだ、3分の1ぐらいしか終わっていない。粘り強くやっていけば連勝は増えてくると思います」と、これからの巻き返しに期待を寄せた。(須藤佳裕)

◆西武が競り勝った。二回に山川が15号ソロを放ち同点に追いつくと、五回に川越が3試合連続安打となる適時打を放ち、これが決勝点となった。主砲に久々の一発が飛び出した。西武・山川が5月8日以来、11試合ぶりとなる同点の15号ソロを放った。「打った瞬間、手応えありでした。久々のホームランだったのでうれしいです」1点を先制された直後の二回。先頭打者としてカウント2-2から高橋宏のフォークボールをうまく捉え左中間席へ運んだ。ゆっくりダイヤモンドを一周して同僚のハイタッチに迎えられた後、左翼席の応援団に向かって飛び切りの笑顔で「どすこ~い」を炸裂(さくれつ)させた。開幕直後に右足太もも肉離れで約3週間離脱したが、タイトル争いを独走する15号で、リーグトップの打点も34に伸ばした。2018、19年に2年連続で本塁打王に輝いたものの過去2シーズンは振るわず、「落ち込むと体が動かない。それをどうやめるか」と考えた末、今季は常に笑顔でプレーすることを心がけている。今季はこれで、山川が本塁打を放つと12戦全勝。〝不敗神話〟継続に向け、ナインは一丸となって戦い抜く。

◆西武が継投で1点差を守って3連勝。1点を先取された直後の二回に山川のソロで追い付き、五回は川越の中前適時打で勝ち越した。与座が6回を1失点で3勝目、増田が12セーブ目を挙げた。中日は打線が振るわず3季ぶりの7連敗。

◆中日は打線が一回の1得点のみに終わり、交流戦の開幕カードで負け越し。連敗は2019年7月(8連敗)以来の「7」となった。試合後の立浪和義監督(52)の主な一問一答は以下の通り。――高橋宏は6回4安打2失点。落ちる球を打たれた「フォークは落ちるときと落ちないときがあるし、結果、それがホームランになったけれど、ソロホームランは仕方がないし、向こう(山川)もホームランバッターですし、攻めた結果であれば、それをどうこう言うつもりもないし、その後もよく抑えましたしね。ただ、(五回に失点する前に)三盗をされた。ああいう隙を見せないように。投手は打者に集中しますし、二塁と遊撃も含めて、声でけん制するなり、ちょっと外してけん制をするなり、そういうことがあれば三塁に行かれるというのは防げた。あの三盗は、結果的に三塁に行ってプレッシャーがかかって、フォークも落ちずに打たれた。防げるミスは次に防いでいかないといけないなと思います」――アンダースローの西武・与座に苦しめられた「そう簡単に打てるタイプではない。難しいことが分かっているなかで初回に1点を取れたので、その後にすぐに追いつかれたというのが痛かったんですけども。ただやっぱり五回までは1―1でいっていたわけなので、チャンスがなかったことはないですけど、攻略しきれなかったというところはありますね」) ――外野は左翼・大島、中堅・岡林、右翼・鵜飼と入れ替えた「大島の足の状態もありますし、岡林も守備範囲が広いというところで、配置は代えました」――テレビ中継の解説で訪れた清原和博氏から試合前に激励は受けたか「『頑張ってくれよ』と。前回(3月29日、DeNA戦)も来てもらったときに完封負けしているので、何とかきょうは勝っているところを(見せたかった)。OBとしても先輩としても応援していただいているので、こういうゲームで申し訳ないというのはありますけど」 ――石川昂は七回に右翼フェンス直撃の二塁打を放った「開幕したころは引っ張ったような当たりが多かったですけど、コロナにかかる前ぐらいから右にも強い当たりが飛び出したので、あれがフェンスオーバーできるように。開幕のころはああいう当たりがなかったので。彼ら(若手)に関しては毎打席、必死になってやれば、そのなかでいろんなことを覚えていってくれれば、いいなと思います」

◆交流戦に入っても流れは変わってこない。中日は打線が高橋宏の粘投に報いることができず、連敗は3年ぶりの「7」まで伸びた。この日来場した大阪・PL学園高の先輩・清原和博氏にも勝利する姿を見せられず、立浪監督も嘆き節だ。「何だかんだ、主力が頑張ってくれないと点は入らない。ずっと開幕から苦しんでいるけど、一番の問題はそこ」一回に1番・岡林が景気づけの右中間三塁打で出塁。続くD2位・鵜飼(駒大)が中犠飛で先制点をもたらしたが、ここが唯一の得点シーンだった。その後は与座がアンダースローから繰り出す緩急自在の投球に手を焼き、七回以降は相手の継投策にひねられてゼロ行進。大島、ビシエド、阿部、高橋周と続く3番以降の4人はいずれも4タコに終わった。テレビ中継の解説を務めた清原氏は「残念ですね」。PL学園高時代の2学年後輩が率いるチームは連敗トンネルから脱出できない苦しい日々を過ごす中、竜戦士たちに向け、「先制されたり、点を取られたら『今日も...』となってしまうところで、絶対に負けない。強い気持ちで戦ってほしい」とエールを送った。試合前には清原氏から激励を受けた立浪監督だったが、清原氏の前回来場したDeNAとの本拠地開幕戦(3月29日)に続いて勝利の瞬間を届けることができず、「OBとしても先輩としても応援していただいているので、こういうゲームで申し訳ない」。胸に溜めた悔しさもまた力に変え、前を向いて戦うしかない。(須藤佳裕)

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<交流戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ヤクルト
200 1.000
(-)
-
(-)
1610
(+7)
7
(+6)
3
(+1)
0
(-)
0.304
(↑0.082)
2.700
(↓1.88)
1
(-)
西武
200 1.000
(-)
0
(-)
1610
(+2)
6
(+1)
2
(+1)
1
(+1)
0.265
(↓0.077)
3.000
(↑2)
1
(-)
巨人
200 1.000
(-)
0
(-)
169
(+5)
5
(+3)
2
(+1)
2
(+2)
0.220
(↑0.048)
2.000
(-)
4
(3↓)
阪神
110 0.500
(↓0.5)
1
(↓1)
162
(+1)
6
(+6)
1
(+1)
2
(-)
0.197
(↓0.044)
3.000
(↓3)
4
(3↓)
DeNA
110 0.500
(↓0.5)
1
(↓1)
166
(+2)
11
(+8)
2
(+1)
0
(-)
0.292
(↓0.072)
3.500
(↓0.5)
4
(3↑)
楽天
110 0.500
(↑0.5)
1
(-)
166
(+6)
2
(+1)
2
(+2)
1
(+1)
0.268
(↓0.005)
1.060
(↑0.07)
4
(3↓)
ロッテ
110 0.500
(↓0.5)
1
(↓1)
169
(+2)
5
(+5)
3
(+2)
3
(-)
0.167
(↓0.025)
2.120
(↓2.12)
4
(3↑)
ソフトバンク
110 0.500
(↑0.5)
1
(-)
1611
(+8)
6
(+2)
0
(-)
1
(-)
0.262
(↑0.029)
2.650
(↑0.73)
4
(3↑)
広島
110 0.500
(↑0.5)
1
(-)
165
(+5)
9
(+2)
0
(-)
0
(-)
0.258
(↑0.097)
4.000
(↑2)
10
(3↓)
ORIX
020 0.000
(-)
2
(↓1)
165
(+3)
9
(+5)
0
(-)
0
(-)
0.242
(↓0.016)
5.060
(↓0.56)
10
(3↓)
中日
020 0.000
(-)
2
(↓1)
166
(+1)
10
(+2)
1
(-)
1
(+1)
0.190
(↓0.045)
4.500
(↑2.5)
10
(3↓)
日本ハム
020 0.000
(-)
2
(↓1)
167
(+6)
10
(+7)
1
(+1)
3
(+2)
0.286
(↑0.086)
4.820
(↓2.29)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ヤクルト
28171 0.622
(↑0.008)
-
(-)
97176
(+7)
151
(+6)
43
(+1)
26
(-)
0.234
(↑0.003)
2.830
(↓0.05)
2
(-)
巨人
30210 0.588
(↑0.008)
1
(-)
92198
(+5)
199
(+3)
52
(+1)
19
(+2)
0.245
(↑0.001)
3.340
(↑0.02)
3
(-)
広島
26202 0.565
(↑0.009)
2.5
(-)
95207
(+5)
153
(+2)
24
(-)
8
(-)
0.261
(↑0.002)
2.970
(↑0.02)
4
(-)
中日
20260 0.435
(↓0.009)
8.5
(↓1)
97149
(+1)
177
(+2)
29
(-)
16
(+1)
0.244
(↓0.002)
3.720
(↑0.04)
5
(-)
DeNA
18240 0.429
(↓0.01)
8.5
(↓1)
101145
(+2)
198
(+8)
30
(+1)
14
(-)
0.250
(-)
4.220
(↑0.01)
6
(-)
阪神
18301 0.375
(↓0.008)
11.5
(↓1)
94146
(+1)
153
(+6)
36
(+1)
31
(-)
0.223
(↓0.001)
2.920
(↓0.07)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
楽天
27161 0.628
(↑0.009)
-
(-)
99164
(+6)
120
(+1)
30
(+2)
38
(+1)
0.240
(-)
2.590
(↑0.04)
2
(-)
ソフトバンク
26181 0.591
(↑0.01)
1.5
(-)
98183
(+8)
148
(+2)
24
(-)
23
(-)
0.264
(↑0.001)
2.870
(↑0.02)
3
(-)
西武
23231 0.500
(↑0.011)
5.5
(-)
96144
(+2)
140
(+1)
30
(+1)
18
(+1)
0.225
(↓0.001)
2.500
(↑0.03)
4
(-)
ORIX
22260 0.458
(↓0.01)
7.5
(↓1)
95126
(+3)
159
(+5)
17
(-)
27
(-)
0.217
(-)
3.020
(↓0.05)
5
(-)
ロッテ
20261 0.435
(↓0.009)
8.5
(↓1)
96145
(+2)
161
(+5)
24
(+2)
49
(-)
0.214
(↓0.001)
2.750
(↓0.03)
6
(-)
日本ハム
18290 0.383
(↓0.008)
11
(↓1)
96155
(+6)
179
(+7)
39
(+1)
37
(+2)
0.235
(↑0.003)
3.660
(↓0.09)