1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ロッテ | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 5 | 1 | 0 |
ORIX | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | X | 1 | 2 | 0 | 0 |
勝利投手:山本 由伸(4勝2敗0S) (セーブ:平野 佳寿(2勝2敗11S)) 敗戦投手:佐藤 奨真(0勝1敗0S) |
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◆オリックスが投手戦を制した。オリックスは初回、宗の安打に相手失策が絡み1点を先制する。投げては、先発・山本が8回無失点9奪三振の快投で今季4勝目。最後は守護神・平野佳が締めた。敗れたロッテは、先発・佐藤奨が好投を見せるも、打線がつながりを欠いた。
◆ロッテ佐藤奨真投手(23)が14日のオリックス戦(京セラドーム大阪)でプロ初先発する。20年育成ドラフト4位で専大から入団した技巧派左腕で、プロ2年目となる今季のシーズン開幕前に支配下選手登録を受けた。直球は130キロ台が主体となるものの、緩急と奥行きを生かしながら打ち取るスタイルで、プロ1年目の昨季はイースタン・リーグで2完封を含む7勝を挙げている。13日のロッテ先発は最速164キロ右腕の佐々木朗で、正反対の投球スタイルでいかに打ち取っていくかも注目される。井口資仁監督(47)はタイプの違いについて「まぁ、そこまでは計算してませんけど」と笑いつつ「彼にとっては初先発でチャンスだと思いますので、なんとか自分の持っているものを全て出してもらいたいなと思います」と期待を寄せた。佐藤奨は3月31日のソフトバンク戦(ZOZOマリン)での中継ぎでプロ初登板は果たしており、今回が初先発。この日、1軍に合流し練習に参加した。
◆オリックス山本由伸投手が14日ロッテ戦(京セラドーム大阪)に中10日で先発する。3日ソフトバンク戦で柳田に自身初の満塁弾を浴びるなど、6回途中7失点で今季2敗目。翌4日に出場選手登録を外れた。1軍に同行しながら復調に努め、「しっかり練習してきました。いい時間を過ごせました」と準備はOK。チームの苦境に「シーズンは長いので、苦しい時期はどのチームにもある。少しでも早く抜けだして、連勝したり上位にいけるように頑張りたい」と前を向いた。
◆ロッテ2年目左腕の佐藤奨真投手が14日のオリックス戦でプロ初先発する。首脳陣はかねて、土曜日に先発していた石川の登板日変更を示唆しており、シーズン開幕直前に支配下登録された佐藤奨が抜てきされた。13日先発の佐々木朗とは対極の、130キロ台主体で抑えるスタイル。「佐々木朗希とはまた別の、違った投球は見せられると思っているので」と意気込んでいた。
◆オリックス山本由伸投手(23)が8回118球5安打無失点の好投で、リーグトップタイとなる4勝目をマークした。最速157キロの直球を武器に9三振を奪った。エースは冷静沈着な投球で、32試合連続4得点以下と苦しむ打線を助けた。初回に福田、宗の連打に敵失が絡んで先制したが、結果的に2安打のみ。白星をつかむには、スコアボードに0を並べるしかなかった。いつもの笑顔が、マウンドに芽生えた。山本は5月3日ソフトバンク戦(ペイペイドーム)で、柳田に自身初のグランドスラムを浴びるなど、6回途中自己ワーストの7失点でKOされた。リフレッシュの意味合いもあり、翌4日に出場選手登録を抹消された。中10日で挑んだ一戦でチームの連敗を止め、再び4位に浮上させた。登板前日には「しっかり練習しました。良い時間を過ごせた」と充実の表情だった。前回悔しさを知ったマウンドで、今回は笑みを絶やさなかった。完全無双を目指すエースが、また前に進んだ。【真柴健】
◆ロッテ井口資仁監督(47)が、試合後に嶋田三塁塁審から退場処分を受けた。9回、最後の打者となったエチェバリアの7球目、外角低めのボールがストライクと判定され、見逃し三振となったシーンについて抗議したため。試合後に退場宣告をした嶋田塁審、責任審判の吉本塁審が報道陣に対応し、嶋田塁審は「私が放送で言ったのは本来ストライク、ボールに関して、監督がベンチを出ることはダメなので。そのあとに警告を1回しているんですね。そのあとに異議を出したので退場を出した、退場とした、ということですね」と説明した。この日の審判団は球審福家、一塁塁審白井、二塁塁審吉本、三塁塁審嶋田だった。ベンチを出る井口監督に対し、福家球審が手を差し出し静止。その後に他の審判団も集まってきた。井口監督は審判を指さすなど強い抗議をし、森脇ヘッドコーチらが制止する場面もあった。井口監督は「ボールがストライクでね。みんな頑張ってましたからね」と報道陣に対応。「ボールはボールなのでね。それはもう、退場になっても、チームがこうやってつないでいるところなので。別に僕が退場だろうが、それは構わないんで。しっかりジャッジしてほしいっていうことを言っただけです」と声を震わせた。井口監督の退場は2度目で、選手時代はなかった。◆試合終了後の退場 最近では14年9月2日阪神戦の中畑監督(DeNA)がある。1点リードの9回1死満塁、阪神今成の左前打で2者が生還しDeNAのサヨナラ負けとなったが、中畑監督が本塁クロスプレーのセーフ判定に猛抗議。球審に体当たりして退場処分を受けた。他には、91年8月6日ダイエー戦で大島(日本ハム)が9回2死から三振と判定されたハーフスイングに激高して審判を突いて退場。97年7月10日近鉄戦で東尾監督(西武)が9回2死からのけん制アウトを不服とし二塁塁審へ暴行を働いて退場。08年4月27日阪神戦では、クルーン(巨人)がサヨナラ押し出しとなったボール判定に対して球審に暴言を吐いて退場している。
◆ロッテ井口資仁監督(47)が、試合後の審判へ侮辱的な発言で退場処分となった。9回、最後の打者となったエチェバリアの7球目、外角低めのボールがストライクと判定され、見逃し三振となったシーンについて抗議したとみられる。◆試合終了後の退場 最近では14年9月2日阪神戦の中畑監督(DeNA)がある。1点リードの9回1死満塁、阪神今成の左前打で2者が生還しDeNAのサヨナラ負けとなったが、中畑監督が本塁クロスプレーのセーフ判定に猛抗議。球審に体当たりして退場処分を受けた。他には、91年8月6日ダイエー戦で大島(日本ハム)が9回2死から三振と判定されたハーフスイングに激高して審判を突いて退場。97年7月10日近鉄戦で東尾監督(西武)が9回2死からのけん制アウトを不服とし二塁塁審へ暴行を働いて退場。08年4月27日阪神戦では、クルーン(巨人)がサヨナラ押し出しとなったボール判定に対して球審に暴言を吐いて退場している。
◆ロッテ井口資仁監督(47)が9回、退場処分となった。試合後、退場を宣告した嶋田三塁塁審と吉本責任審判(二塁)が、報道陣に対応した。質疑は以下の通り。-井口監督の退場は侮辱的発言ということだった嶋田 私が放送で言ったのは、本来ストライク、ボールに関して、監督がベンチを出ることはダメなので。そのあとに警告を1回しているんですね。そのあとに異議を唱えたので退場を出した、退場とした、ということですね。-エチェバリアの判定後に警告を嶋田 本来(ストライク、ボールについて)ベンチを出て近づけば警告なので、それに対してまた異議を唱えたので、それに対しての退場です。-福家球審が1度、井口監督を止めていた。その時点で警告を嶋田 はい。-警告を出したのは誰吉本 球審の福家のほうがまず言ってますよね。その後、自分が責任審判で言ってて。監督にはもうこれ以上言わないでと。-言うことがダメなのか嶋田 はい、ダメですね。異議を唱えてはならない、になってますので。-具体的にどの審判に対してどんな侮辱的言葉が吉本 えーっと、言葉的なことは言えないです。退場に値する発言がありました。-過去の退場事例と照らし合わせても嶋田 そのへんはちょっとすみません。吉本 本来は異議を唱えてはなりません。まずそこですよね。で、警告をしてます。に関わらず、井口監督のほうから退場に値する発言があったので、それを嶋田のほうに発したので、嶋田が退場を出したということですね。-井口監督が審判に指を差したあとに退場処分をした。あくまでも発言についての処分なのか嶋田 いや、それは放送をうまく、短く言うためにそうなっちゃっただけで、本来、規則書に載ってる言葉を使えば長くなるので、そうなっちゃいましたけど、その場で。本来の意味は先ほど言ったストライク、ボールの投球判定に対して警告を出したにもかかわらず、異議を唱えたということがもう、退場に値するということですね。-その点を場内説明しなかったのは嶋田 それがちょっと、それが足りなかったということですね。-それは試合後に審判の話し合いでも確認したのか吉本 反省会の中でですか?嶋田 そこまで説明すれば分かりやすかったかな、と思います。それをちょっと省いちゃったので(退場理由が)侮辱的な発言になっちゃったんですけど、本来はそこの規則書に書いてあることなんです。-退場処分によって明日以降の井口監督は吉本 それはもう、NPBに。我々が報告して、NPBから何らか。我々はそこはもう。-球審が注意して井口監督が引き下がらなかったから警告を出したと吉本 警告というか、止めましたよね。これ以上言ったらもうダメですよ。帰ってくださいと。-それに対して異議があったから嶋田審判が退場を宣告したという流れ嶋田 はい。-(説明を)省いたとあったが、侮辱的な発言自体はあったという理解でいいのか嶋田 省いたというか、そこまで説明すれば、皆さんに分かりやすかったなという。-発言はあったのか嶋田 そうです。-警告はこのケースでは1度は出すものなのか嶋田 本来ベンチを出てスタートすれば、というところで。規則書に書いてある通りなんです。近づいて(ストライク、ボールに)異議を唱えたっていうことですから、そこはもう退場ですね。-ゲームセットしていてもそうなるのか嶋田 これは関係ないです。ゲーム後でも。-試合終了後に明日以降に影響はないのか吉本 それは僕らがどうのこうのというところで。NPBの方から何らか。我々はあったことを報告するだけなので。それ以上のことは私どもで決めることができないので。◆野球規則 8.02 審判員の裁定(a)打球がフェアかファウルか、投球がストライクかボールか、あるいは走者がアウトかセーフかという裁定に限らず、審判員の判断に基づく裁定は最終のものであるから、プレーヤー、監督、コーチまたは控えのプレーヤーが、その裁定に対して、異議を唱えることは許されない。【原注】ボール、ストライクの判定について異議を唱えるためにプレーヤーが守備位置または塁を離れたり、監督またはコーチがベンチまたはコーチスボックスを離れることは許されない。もし、宣告に異議を唱えるために本塁に向かってスタートすれば、警告が発せられる。警告にもかかわらず本塁に近づけば、試合から除かれる。
◆ロッテ井口資仁監督(47)が、試合後に嶋田三塁塁審から退場処分を受けた。9回、最後の打者となったエチェバリアの7球目、外角低めのボールがストライクと判定され、見逃し三振となったシーンについて抗議したため。試合後に退場宣告をした嶋田塁審、責任審判の吉本塁審が報道陣に対応し、嶋田塁審は「私が放送で言ったのは本来ストライク、ボールに関して、監督がベンチを出ることはダメなので。そのあとに警告を1回しているんですね。そのあとに異議を出したので退場を出した、退場とした、ということですね」と説明した。◆野球規則 8.02 審判員の裁定(a)打球がフェアかファウルか、投球がストライクかボールか、あるいは走者がアウトかセーフかという裁定に限らず、審判員の判断に基づく裁定は最終のものであるから、プレーヤー、監督、コーチまたは控えのプレーヤーが、その裁定に対して、異議を唱えることは許されない。【原注】ボール、ストライクの判定について異議を唱えるためにプレーヤーが守備位置または塁を離れたり、監督またはコーチがベンチまたはコーチスボックスを離れることは許されない。もし、宣告に異議を唱えるために本塁に向かってスタートすれば、警告が発せられる。警告にもかかわらず本塁に近づけば、試合から除かれる。
◆スッキリした表情で、オリックス山本由伸投手(23)は戻ってきた。リフレッシュ目的の出場選手登録抹消から中10日でロッテ戦に先発。8回5安打無失点にまとめ、リーグトップタイの4勝目。4月9日以来、約1カ月ぶりにエースが笑った。「本当に良い時間を過ごせた結果。練習しながら、疲労も取りつつでした。前回、打たれたのもあったので(10日間が)長く感じた部分もありました」118球の力投を終え、心境を吐露した。3日ソフトバンク戦で柳田に自身初のグランドスラムを浴びるなど、6回途中で自己ワースト7失点。両膝に手をつき、うなだれた。「めっちゃ悪かったわけではないです。少し感覚がズレていってしまったというか...」。4日に出場選手登録を外れ、満足いくまで投球動作をチェック。この日の最速は157キロ。9三振を奪い「納得するボールも何球かあった。どんどん調子を上げたい」と手応えをみせた。この試合、最終関門は8回1死一、三塁だった。前日13日の8回にスクイズを決めていた3番佐藤都を迎え「もしかしたらあるかな...」と脳裏によぎった。満塁弾で味わった1球の重みも、よみがえった。「しっかり冷静に。とにかく低めを狙って。低めにいけば、いい結果になると思って」。カウント2-0からカーブを投じ、二塁への併殺打に仕留めた。「まさかゲッツーになるとは...本当に助けられました」。山本らしい危機管理能力も光った。中10日での起用を決めた中嶋監督は「(試合に)あまり力まずに入れたのかな」と目を細めた。吉田正らのコロナ離脱で、戦力は完全にはそろわない。「抜けた穴はみんなでカバーしないといけない。苦しい状況でも、1勝でも多く。(吉田)正尚さん、安達さんらが戻ってきたとき、絶対良い方向にいくと思う」。エース山本の奮闘で4位浮上。潮目を変えた。【真柴健】○...打線は初回の連打と失策による1得点に終わった。「スミ1」に中嶋監督は「もう打てなかったら守るだけです。それもできなかったら(試合に)出られないだけです!」と苦笑い。これで32試合連続で4得点以下。「いろんなアドバイスを打撃コーチも言ってくれていると思う。ただ、実行していくのは選手なのでね」と奮起を促した。○...新助っ人ジョー・マッカーシー外野手(28=レンジャーズ3A)があいさつ代わりの来日1号3ランを放った。ヤクルトとの2軍交流戦(杉本商事BS)に「3番DH」で初出場し、3回2死一、二塁の第2打席で市川から右翼席に運んだ。来日2日目で上々のスタートを切った。また、T-岡田は右ふくらはぎの筋損傷から実戦復帰し、9回に1号ソロ。反撃に向けて戦力がそろいつつある。
◆敗れはしたものの、プロ初先発のロッテ佐藤奨真投手(23)が"らしさ"を存分に発揮した。初回、オリックス福田、宗の連打で1点を先制されたものの(岡の失策があり自責点は0)、そこからが真骨頂。相手のタイミングを外しながら、凡打の山を築いた。「2回以降はいい意味でシンプルにフォームを修正できたのがよかったかなと思います」。本来のリズムを取り戻し、術中にはめた。直球は全体の約3割にとどまり、その平均球速は135・1キロ。チェンジアップやスローカーブを巧みに使いながら、強い当たりを許さなかった。6回で90球を投げ、ハーフスイングも含めて奪った空振りは12個。球界を代表する本格派のオリックス山本由伸投手が奪った8回11個の空振りを、個性を存分に生かして上回った。終わってみれば、以降は1本も安打を許さず。当初は5イニングを想定していた首脳陣も、6回まで託すほどの好投だった。「(試合)後半のような形で入りからいけたら、もっといい投球ができると思うので。次からそこを意識してやってみたいと思います」。佐々木朗が160キロ台を投げ込んだ翌日に、対極のスタイルで攻める先発候補が台頭した。【金子真仁】
◆マウンドを降りた山本由伸投手(23)の取材では話題が尽きない。屈託がなく、こちらも楽しい。4月下旬のこと。京セラドーム大阪から小さな石鍋を持って帰路に就いていた。「石焼きビビンバ、良いなあ~と思って買ったんですけど。間違って、こっちに送ってしまって!」。通販で申し込んだが、自宅ではなく、本拠地の「山本由伸様」宛てに届いた。すぐさま住所の登録ミスに気が付き、大笑い。そんな失敗談も隠さず、さらっと提供する。その少し前、4月19日ソフトバンク戦で8回2失点と好投しながら敗戦投手に。自身の持つ球団記録の18連勝が途切れた。翌日は「負けちゃいましたね」とぽつり。連勝中、山本の人柄が分かるエピソードを発信し続けた。勝てば勝つほど、明るい原稿が増えた。「ハッピーな記事が増えるような投球がしたい。それが僕のできる役割。そうなれば、ファンの方々も喜んでくれる」。黒星を味わった後、そう語っていた。約1カ月ぶりに勝ちがつき、ここから始まる連勝街道に記事の連投で食らい付きたい。【オリックス担当=真柴健】
◆プロ野球界にまた、新鮮な風が吹いた。ロッテ佐藤奨真投手(23)が、14日のオリックス戦でプロ初先発した。オーバースロー左腕。全体の3割を占める直球の平均球速は135・1キロだった。投手の球速がどんどん上がる令和球界。前日にはチームメートの佐々木朗希投手(20)がまたしても160キロ台を連発したばかり。対極の左腕は「佐々木朗希とはまた別の違った投球は見せられると思っているので、遅い球で抑えている姿をしっかり期待して見てほしいです」と前日にコメントし、有言実行の6回1失点。初回に連打で先制された後は、1本の安打も許さなかった。140キロ台は1球もなし。直球の回転数も、本人談で「2000ちょっと」とそこまで強烈なものではない。肝は"奥行き"。間合いと緩急のかけ算で、フルスイングとジャストミートを許さない。チェンジアップの抜け感もさえ渡り、6回までに12球を空振りさせた。オリックス山本由伸投手はこの日、8回で11球の空振り。ひそかに、球界を代表する本格派右腕の数字を上回った。20年育成ドラフト4位で専大から入団した。一芸が評価されるといわれる育成選手。球速、強肩、俊足、変則投法。佐藤奨は決して可視化や数値化ができない"奥行き"を極め、その価値を見そめられ、ついには1軍で先発好投するまでに大成した。記念すべき初先発の初球に、101キロのスローカーブを選んだのも何とも味わい深い。「昨日の朗希が真っすぐとかを弾かれていたので、カーブで行ったら初球を見逃してくれるかなと思って」。結果は高く浮いてボール球になったが、そんな胆力もある。契約時には「笑顔で引退できる選手になりたいです」と夢を語った。道筋の見える先発初陣だった。【ロッテ担当 金子真仁】
◆オリックスが無失点リレーで3連敗を阻止した。復帰した山本が4月9日以来の4勝目。要所を締めて8回を投げ、一回の連打と失策による1得点を守った。ロッテはプロ初先発した佐藤奨の6回1失点の好投に報えず、4連勝を逃した。
◆ロッテの井口資仁監督(47)が審判団に対して侮辱的な発言をしたとして退場処分を受けた。問題となったのは1点を追いかける九回2死一二塁で最後の打者となったエチェバリアへのストライク判定。エチェバリアはフルカウントからオリックス・平野佳の外角低めの直球を悠然と見逃したが、判定はストライクでゲームセット。四球を確信していたのか、納得いかないエチェバリアは球審へ向かって両手を広げ、激高しながらベンチへ戻ると今度は井口監督が福家球審へ詰め寄った。井口監督は険しい表情で審判団へ抗議。引き揚げる際に何か激しい口調で言葉を発すると退場を宣告され、マイクで場内に「ロッテの井口監督を侮辱的な発言で退場といたします」と説明された。後味の悪い幕切れとなった。
◆エースが帰ってきた。先発したオリックス・山本が、8回をゼロ封。蓄積疲労を考慮され、中10日となったマウンドで、ハーラートップタイとなる4勝目をマークした。「とにかく丁寧に、思い切っていこうと思っていました。いい入りができてよかったです」立ち上がりから飛ばした。最速157キロの直球に鋭く落ちるフォーク、ブレーキの利いたカーブを織り交ぜ、得点を許さない。1─0の八回1死一、三塁のピンチでは、前夜にスクイズを決められていた佐藤都と対峙。「スクイズがあるかも。冷静に、低めに」と警戒を怠らず、最後はカーブで二ゴロ併殺に。快投を見せた右腕に、中嶋監督は「帰ってきてくれた」とうなずいた。前回登板の3日のソフトバンク戦(ペイペイドーム)ではプロ初の満塁弾を浴びるなどし、5回?を自己ワーストの7失点。その後、首脳陣は疲労回復を図り、出場選手登録を抹消。山本自身はコンディションの向上や状態の修正に取り組みつつも、「前回打たれたので、(次の登板まで)長く感じた」ともどかしい日々を送っていた。また、チームは吉田正や安達ら主力が相次いで新型コロナウイルスに感染し、戦線を離脱。エース不在の間、ナインは苦しい状況に陥った。「抜けた穴をみんなでカバーしないといけない。苦しい状況のなかでも1勝でも多く勝って。(吉田)正尚さんとか安達さんとかが帰ってきたときに、チームは絶対にいい方向にいくと思う。いまいるメンバーで、この状況を粘って、いい結果につなげたい」目指すリーグ連覇、日本一へ向けての踏ん張りどころ。エースがその力投で、窮地を打開していく。(西垣戸理大)
◆最後の1球が大騒動に発展した。ロッテは反撃の好機を逸して連勝が3でストップ。井口資仁監督(47)が、判定をめぐって試合終了後に退場を宣告される後味の悪い幕切れとなった。「別に僕が退場になろうがかまわない。しっかりジャッジしてほしいということを言っただけです」。指揮官が振り返ったのは0―1の九回2死一、二塁の場面。エチェバリアへのカウント3-2からの外角低め直球がストライクと判定され、ゲームセットに。井口監督はベンチを出て審判団に強く抗議。「侮辱的な発言」を理由に退場処分となった。京セラドームでのオリックス戦といえば4月24日。ボールの判定をめぐって佐々木朗が、この日は一塁塁審を務めた白井球審に詰め寄られ騒動となった。試合後、三塁の嶋田哲也塁審は報道陣に「本来ストライク、ボールに関して監督がベンチを出てはいけない。警告を一回して、その後に異議を唱えたので退場にした」と経緯を説明した。
◆ロッテは3月に支配下登録された2年目左腕の佐藤奨真投手(23)がプロ先発し、6回2安打1失点(自責点0)で初黒星を喫した。専大から2021年育成ドラフト4位で入団。90球を振り返り「初回は緊張したけど、二回以降はリズムよく、自分の投球ができました」と胸を張った。指揮官は「奨真はしっかりとゲームをつくってくれた」とたたえた。
◆(パ・リーグ、オリックス1―0ロッテ、8回戦、ロッテ5勝3敗、14日、京セラ)ロッテ・井口資仁監督(47)が試合終了後に退場を宣告された。九回2死一、二塁でエチェバリアの打席。フルカウントからの見逃しストライク判定に猛抗議した。「侮辱的な発言」を理由に退場処分となった。 【データBOX】ロッテ・井口監督の退場は2019年9月9日のソフトバンク戦以来、3年ぶり2度目。選手時代は一度もなかった。試合終了後の退場は、最近では14年9月2日の阪神戦でDeNA・中畑監督の例がある。1点リードの九回1死満塁から本塁クロスプレーのセーフ判定に抗議し、球審に体当たりし退場となった。
<パ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
楽天 |
24 | 10 | 1 | 0.706 (↓0.021) | - (-) |
108 | 144 (+4) | 95 (+5) | 25 (-) | 34 (+2) |
0.246 (↓0.001) | 2.580 (↓0.08) |
2 (-) |
ソフトバンク |
22 | 14 | 1 | 0.611 (↓0.018) | 3 (-) |
106 | 156 (-) | 115 (+2) | 22 (-) | 20 (-) |
0.268 (↓0.002) | 2.640 (-) |
3 (-) |
西武 |
20 | 18 | 1 | 0.526 (↑0.012) | 6 (↑1) |
104 | 124 (+5) | 114 (+4) | 28 (+1) | 14 (-) |
0.226 (↑0.002) | 2.430 (↓0.04) |
4 (1↑) |
ORIX |
17 | 23 | 0 | 0.425 (↑0.015) | 10 (↑1) |
103 | 93 (+1) | 133 (-) | 12 (-) | 24 (-) |
0.204 (↓0.003) | 2.960 (↑0.07) |
5 (1↓) |
ロッテ |
15 | 22 | 1 | 0.405 (↓0.012) | 10.5 (-) |
105 | 108 (-) | 132 (+1) | 14 (-) | 42 (+3) |
0.208 (-) | 2.710 (↑0.06) |
6 (-) |
日本ハム |
14 | 25 | 0 | 0.359 (↑0.017) | 12.5 (↑1) |
104 | 118 (+2) | 154 (-) | 33 (-) | 28 (+1) |
0.227 (-) | 3.840 (↑0.11) |
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