西武(☆4対2★)楽天 =リーグ戦6回戦(2022.05.13)・ベルーナドーム=
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楽天
0000020002611
西武
01000201X41101
勝利投手:髙橋 光成(4勝2敗0S)
(セーブ:増田 達至(0勝0敗8S))
敗戦投手:瀧中 瞭太(1勝2敗0S)

本塁打
【楽天】島内 宏明(3号・6回表2ラン)
【西武】中村 剛也(3号・6回裏ソロ)

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◆西武は1-2で迎えた6回裏、外崎の適時打と中村のソロで2点を挙げて、逆転に成功する。そのまま迎えた8回には、柘植の犠飛で1点を奪い、リードを広げた。投げては、先発・高橋光成が6回2失点の好投で今季4勝目。敗れた楽天は、打線が振るわなかった。

◆西武高橋光成投手(25)が13日楽天戦(ベルーナドーム)に先発する。12日、埼玉・所沢のカーミニークフィールドで前日調整。「打者1人1人に対して丁寧に攻めていきたいです」。2連敗中とはいえ、首位を快走する楽天封じを誓った。現在、25イニング連続無失点を継続している。「ストライクゾーンの中で勝負することができています。そのあたりが功を奏してうまく相手打線を抑えることができているのかな」と自己分析。楽天にも簡単にはホームを踏ませない。「とにかく相手に先に点を与えないことを意識してマウンドに上がります」と話した。チームは11日ソフトバンク戦で、東浜に無安打無得点で敗れた。屈辱的な形で勝率も5割に逆戻りした。嫌な流れをはね返すのもエースの仕事。「明日勝って貯金を作りたいです」と力を込めた。

◆11日に球団新の連勝記録がストップした楽天だが、ビジターゲームは4月26日ロッテ戦から1分け挟んで8連勝中。楽天のビジター連勝記録は09年8月26日~9月12日に記録した9連勝で、今日勝利すれば球団記録に並ぶ。

◆楽天茂木栄五郎内野手(28)と酒居知史投手(29)が、1軍に合流した。13日西武戦前の練習に参加。ともに笑顔で仲間たちからの祝福を受けていた。茂木は3月25日ロッテとの開幕戦に先発するも、同27日に新型コロナウイルス陽性判定を受けて離脱。療養後も2軍で調整を続けてきた。ファームでは11試合に出場し、打率3割3分3厘、1本塁打、6打点。状態を上げての復帰となった。酒居は右太もも筋損傷などで離脱し、今季初昇格となる。石井GM兼監督は2選手について「調子もそうですけど、調子以上に体が健康だったら1軍の技量を持っているプレーヤー。そこは若手とは違うし、準備はできて来てくれていると思う。今日からチームの一員としてしっかりやってくれれば」と信頼と期待を寄せていた。

◆西武育成ドラフト2位で、この日に支配下登録された滝沢夏央内野手(18)が、いきなりプロ初スタメンに抜てきされた。「2番遊撃」に名を連ねた。身長164センチは、球界最小兵。関根学園(新潟)出身の高卒ルーキーは「とにかく緊張しているというのが一番です。でも期待していただいているからこそ1軍に呼んでいただけたのだと思いますので、何とか自分なりにチームに貢献できるプレーをします。特に守備と足が自分のアピールポイントですが、ライオンズファンの方々には、精いっぱいプレーしているところを見ていただきたいです」と意気込んだ。西武の高卒新人がショートで先発するのは、12年永江恭平氏以来。永江氏は8月19日で、5月まで限れば、当時西鉄だった1953年の豊田泰光氏までさかのぼる。この日、11時30分に終わった支配下登録会見の後、1軍昇格を通達された。背番号62のユニホームを受け取り、すぐに合流した練習。そこでスタメンだと伝えられた。まさに立場が激変。忘れられない13日の金曜日になった。持ち味はスピード感あふれる守備と走塁になる。黒田内野守備走塁コーチは「動きのいい選手です。特に守備はいいですね。今いるライオンズの選手たちとは違ったカラーの選手で面白いと思います。走攻守、すべての面で期待しています。まだまだ若いですから、今日は思い切ってプレーしてほしいですね」と話した。

◆人気アニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」とのコラボ試合が開催された。9人組スクールアイドルグループ「Aqours」から、高海千歌役の声優伊波杏樹(26)と、桜内梨子役の声優逢田梨香子(29)がベルーナドームを盛り上げた。試合の注目選手の1人が、パリーグ本塁打、打点の2冠王である西武山川。試合開始前のトークイベントでは、山川の本塁打パフォーマンス「どすこい」を披露。明るく、かわいく、元気な声を球場に響かせた。さらに西武のオーダーも発表した。セレモニアルピッチも務めた。井波は「愛を込めて全力で投げたいと思います」と決意を表明。しかし、2人が投げたボールは、ともに捕手にノーバウンドで届かず。惜しくもノーバウンドのチャレンジは失敗...。逢田は膝を付いて悔しがった。しかし、泣きのもう1球のチャンスをもらった。今度は少し前に出て、2人ともノーバン投球に見事成功。2人は「ありがとうございます」と、会場の拍手に手を振った。

◆西武中村剛也内野手(38)が今季3号を放った。通算445号とし、長嶋茂雄氏を超えた。2-2の6回裏2死走者なし。楽天滝中の101キロのスローカーブを捉えた。打球は左中間に飛び込む、勝ち越しソロになった。悠然とダイヤモンドを一周した。7日には444号を放っていたが、これで国民的スーパースターの本数を抜き去った。今季は「もう1度しっかりホームランを打てるようにしっかりやっていきたい」と繰り返していた。本塁打への意識を強め、原点回帰した。ただ開幕から絶不調だった。4月までの成績は打率1割4分1厘、本塁打0。もともとスロースターターとはいえ、信じられない数字が並んでいた。現役最多のアーチを描いた生粋のホームランアーチストは苦しんいた。「普通の打撃ができるように」と思いながら、焦る気持ちを抑え、日々の練習を積み重ねてきた。5月に入り、本来の迫力が戻ってきた。1発を放ったシーズンでは最遅の27試合目となる5日を皮切りに、これで5月は3発目となった。本当に意識するのは史上9人目の大台。通算500本になる。「もうちょっと打てるように頑張ります」。まだまだ打ち続ける。

◆西武中村剛也内野手(38)が歴代単独14位となる通算445号本塁打を放ち、長嶋茂雄氏の数字を超えた。2-2の同点で迎えた6回2死。楽天滝中から決勝の3号ソロで決めた。101キロのスローカーブを完璧に狙い打って、左中間スタンドへ。4月までノーアーチと絶不調だったが、5月5日の1号を皮切りに、ここ6戦3発。徐々にギアが上がってきた。右膝を折った。同点の6回2死。101キロのスローカーブ。中村は待っていた。すくってバットの芯をぶつけた。前の打席で抑えられた外角低めのスローカーブ。次は逃さない-。白球は、らしい高い放物線を描いた。左中間へ伸びる打球の行方を見つめ、ゆっくり歩を進めた。欲しい場面での1発。通算445回目のダイヤモンド1周。この拍手と大歓声は、何度味わっても最高だ。生んだのは割り切りの思考だ。打ったスローカーブはカウント3-1から。山川が第1打席から12球を続けられた球種でもあった。「あの緩い球は頭に入れておかないと難しい。もし、違う球種が来ても、ストライクを取られても3-2。割り切って、カーブをめちゃくちゃ頭に入れてました」お立ち台では、スローカーブ狙いの頭は「少し」としていたが、引き揚げた後の取材では「めちゃくちゃ」と"訂正"した。試合の勘所で、本塁打アーチストの嗅覚が存分に発揮された。歴代2位の1942の三振もある。それは中村の「割り切り」力を物語る。すごみの1つである。7日には444号を放って並んでいたが、これで長嶋氏の本数を抜いた。目標は500本塁打。また「辞めた時に何本打ったかでいい」という意識が強いから、あまり人の記録には興味を示さない。ただ周囲は気にする節目は続く。450号まで残り5本。「1日で5本は打てない。1本1本積み重ねていきたい」。6戦3発だ。これから春の不調を取り戻していく。【上田悠太】

◆人気アニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」とのコラボ試合が開催された。9人組スクールアイドルグループ「Aqours」から、高海千歌役の声優伊波杏樹(26)と、桜内梨子役の声優逢田梨香子(29)がセレモニアルピッチを務めた。大役を終えると、コメントを寄せた。伊波 「いざグラウンドに立つと、思っていたよりも視界がすごく広がって、まっすぐ投げようと思うとなんだかソワソワしました。でも終わってみると、とにかく最高に楽しかったという感想が一番にでますね。本当になかなかできない経験をさせていただいて、またいつかリベンジさせてもらえることがあればスコーン!といい球を投げたいです」逢田 「本当に未知の世界で、ライブとかよりもはるかに緊張したんじゃないかっていうくらい緊張しましたし、責任感がありました。でも一生に一度あるかないかの貴重な経験だと思うので、楽しんでやらせていただいてうれしかったです」セレモニアルピッチは1度目の投球では2人ともノーバンならず...。泣きのもう1球のチャンスをもらい、少し前に出て、2人ともノーバン投球に見事成功した。2人は「ありがとうございます」と、会場の拍手に手を振ってグラウンドを後にした。

◆身長164センチ。高卒1年目ルーキーの球界最小兵・西武滝沢夏央内野手(18)には、忘れられない1日になった。この日、育成から支配下登録され、「2番遊撃」で即スタメン出場。6回の第3打席に、二塁へ内野安打でプロ初安打をマークし、同点のホームを踏んだ。「126」から「62」に変わった背番号で、お立ち台にも上がった。「朝からずっと緊張していたのですけど、勝ててよかった。ホッとしています」と笑った。学生時代は「前にならえ」でずっと最前列。関根学園(新潟)ではパワー不足に悩んだ。その分、守備、走塁に生きる道を見いだし「誰にも負けない」と極めた。イースタン・リーグでは5盗塁。さらに打撃も63打数15安打の打率2割3分4厘と、可能性を感じさせる結果を残していた。秘める思いがある。「この身長でもできるという夢や希望を、与えられる選手になれるよう頑張りたい」。小さい体で、大きな1歩を踏み出した。

◆楽天が今季初の3連敗を喫した。2回に先制を許すも、1点を追う6回1死一塁で、島内が右中間へ逆転の3号2ラン。今季被本塁打がなかった高橋から1発を放ち、連続無失点を30イニングで止めた。勢いに乗りたかったが、直後に先発滝中が無死二塁で外崎に左前へ同点適時打を献上。2死走者なしで中村に左中間へ勝ち越しソロを浴び、逆転を許した。7回以降は打線が無安打に封じられた。石井GM兼監督は「なんとか滝中にしのいでもらいたかった。展開的にはしっかりと2-1のゲームというのが理想的だった」と唇をかんだ。球団最長の11連勝が11日に止まり、12日は今季初の連敗。嫌な流れが続くが、打線の粘りや、西川と辰己が本塁で補殺するなど守備の踏ん張りも見えた。指揮官は「年間通してどんな試合でも集中していけることが大事。長丁場だからこそ、今まで通りしっかりとやってくれればいい」と前を向いた。▽楽天島内(6回1死一塁で右中間へ3号2ラン)「(前回ベルーナドームでの西武戦で)併殺を2つ打っていたので、それもあって打ちたかった気持ちはありました。前の時打てていなかったので、打てたのは良かったです」▽楽天滝中(先発し5回2/3を7安打3失点)「先制されたのと、点を取ってもらった後の失点ですね。(6回中村の勝ち越しソロは)一番やってはいけない結果になってしまいました。本当に申し訳ないです」

◆身長164センチ。高卒1年目ルーキーの球界最小兵・西武滝沢夏央内野手(18)には、忘れられない1日になった。この日、育成から支配下登録され、「2番遊撃」で即スタメン出場。6回の第3打席に、二塁へ内野安打でプロ初安打をマークし、同点のホームを踏んだ。「126」から「62」に変わった背番号で、お立ち台にも上がった。▼西武滝沢がデビュー戦で初安打。育成ドラフトで入団した新人がデビュー戦で安打を放ったのは、08年内村賢介(楽天)09年丈武(楽天)20年大下誠一郎(オリックス)樋口龍之介(日本ハム)に次ぎ5人目。高卒1年目では滝沢が初めてだ。

◆楽天の茂木栄五郎内野手(28)と酒居知史投手(29)が出場選手登録され、試合前練習からチームに合流した。茂木は3月27日に新型コロナウイルスの陽性判定を受け、同日に選手登録を抹消。4月16日にイースタン・リーグ巨人戦(ジャイアンツ)で実戦復帰し、調整していた。石井監督は「スタメンで出られるように調整してほしかったので、それは頭からいってもらおうと」と先発出場での起用を示唆した。酒居は昨季、54試合の登板でキャリアハイの28ホールドをマーク。右太ももの筋損傷で開幕1軍を外れており、これで今季初昇格となった。指揮官は「勝ち試合という所はいきなり難しいけど、登板できるようなシチュエーションになったときに登板してもらおうかなと思っています」と話した。

◆楽天は14日の西武戦に早川隆久投手(23)が先発する。今季は5試合に登板して3勝1敗、防御率1・69。ただ4月22日、前回の西武戦(ベルーナ)では山川に本塁打されるなどして黒星を喫した。試合前練習で調整した2年目左腕は「ランナーをためずに山川さんを迎えられるように」と警戒し「自分らしい投球を目指してやっていければ」と力を込めた。

◆楽天の島内が4試合ぶりの3号2ランを放った。0―1の六回1死一塁で、フルカウントから148キロの速球を右中間席へ運んだ。西武のエース高橋の連続イニング無失点を30で止め、悠然とダイヤモンドを一周した。2号ソロを放った8日の試合後には「正面を突く打球が今年はすごく多いので、ちょっと改善しないといけない。もっとフライで強い打球を打っていきたい」と話していた。その言葉を体現するような当たりで4番打者の貫禄を示した。四回には左翼線へ二塁打を放ち、2試合連続の複数安打をマーク。昨季打点王に輝き、今季も安定した力を発揮している。

◆育成選手で入団した西武の新人、滝沢が支配下登録されて「2番・遊撃」で先発出場し、六回にプロ初安打を放った。1―2の六回に先頭打者で打席に入り、滝中の内角球に詰まりながらも全力疾走で二塁内野安打とした。悪送球も絡んで二塁に進み、続く外崎の左前打で俊足を生かして本塁に生還した。新潟・関根学園高から入団した身長164センチの18歳。遊撃のレギュラー源田がけがで離脱し、代役に抜てきされた。「守備と足がアピールポイント。期待してもらっているので、何とか自分なりに貢献できるプレーをします」と意気込んでいた通り、デビュー戦で持ち味を発揮した。

◆今季2勝目を目指して先発した楽天・滝中瞭太投手(27)は六回途中まで7安打3失点。六回に逆転を許してマウンドを降り「先制されたのと、点を取ってもらった後の失点ですね。これでは駄目ですよね。本当に申し訳ないです」と肩を落とした。二回、2四球と安打で2死満塁を招き、金子に初球のカーブを左前へ。1点は失ったが西川の好返球もありピンチを脱出。以降は立ち直り三、四回は三者凡退で打ち取り守備から流れをつくった。六回に4番・島内の3号2ランで一時逆転。援護をもらったが直後に崩れた。六回、この日支配下登録された2番・滝沢にプロ初安打となる二塁への内野安打を打たれ、続く外崎の左前打で同点。その後、外崎の盗塁死で走者なしとなったが中村に左中間へ3号ソロを運ばれ逆転された。前日12日のロッテ戦(楽天生命パーク)で開幕から33試合目で初の2連敗を喫した楽天。嫌な流れを吹き払うことはできなかった。(加藤次郎)

◆西武の中村が通算445号となる今季3号ソロを放ち、巨人の長嶋を抜いて歴代単独14位に浮上した。2―2の六回2死で3ボール1ストライクから、打線が打ちあぐねていた滝中の低めのスローカーブを捉えると、打球は高く舞い上がりバックスクリーン左へと飛び込み「打てて良かったです」とお決まりの短いコメントを出した。7日に444号を放って長嶋に並び「ミスタープロ野球と呼ばれている方の本塁打数に並べたのは、すごくうれしく思う。もうちょっと打てるように頑張ります」と気持ちを高め、3試合ぶりのアーチでかわした。節目の通算450号まであと5本とし、歴代13位の464本のローズ(オリックス)、12位の465本の土井(西武)の背中も見えてきた。

◆西武は1―2の六回に外崎の適時打と中村の3号ソロで2点を奪って逆転し、八回に柘植の犠飛で加点した。高橋が6回2失点でリーグトップに並ぶ4勝目、増田が8セーブ目。楽天は滝中が六回途中3失点と粘れず、3連敗を喫した。

◆楽天は今季初の逆転負けで3連敗を喫した。先発の滝中は六回途中を7安打3失点。打線は0-1の六回に30イニング連続無失点中だった西武先発・高橋から4番・島内が右中間席へ2ランを放ち一時逆転した。それでも直後に滝中が外崎に左前適時打で同点、中村に逆転の3号ソロを浴びリードを守れなかった。八回にも4番手・安楽が柘植に中犠飛を打たれ、追加点を許した。石井監督の一問一答は以下の通り。――試合を振り返って「逆転した後ですね。そこでなんとか滝中にしのいでもらいたいというのはあったんですけど。長打長打でいかれてしまったので」(続けて)「それは長打を打たれたくて打たれているわけじゃないので。ただ先発で勝つというのは、ああいうところでなんとかしのいで、味方が点を取った後はなんとかしのいで帰って来られれば、勝ち投手というところを狙える投手になるんじゃないかなと思います」――打線の西武先発・高橋へのアプローチは「なかなかヒットや連打が難しい中で、しっかり粘り強くコンタクトはしてくれたと思います。2-1になって、逃げ切るというところを図らないといけなかったのかなと思います。いけなかったのかなというか、展開的にはそこでしっかりと2―1というのが理想的なゲームだったと思います」――西武のリリーフが強固なだけに逃げ切りたかった「そこは西武も僕たちも一緒なので、なんとか六回というところを越えてくれば勝機が出てくるので。あの6イニング目というところをしっかり先発投手の役目として、滝中がしのげればというのが今後の課題かなと思います」――外野手の西川、辰巳がホームで刺した「打球判断だったりしっかりと集中して守備をしてくれていると思います。それは負けたから悪いとか勝ったからいいではなくて、年間通してどんな試合でも攻撃にしても守りにしてもピッチングにしても集中していけることがすごく大事ですね。長丁場だからこそ油断というものはなく、今まで通りしっかりとやってくれればいいんじゃないかなと思います」

◆激動の一日。西武の育成ドラフト2位・滝沢夏央(なつお)内野手(18)=新潟・関根学園高=は、最後はお立ち台に上がっていた。「夢のような景色。朝から緊張しっ放しでしたが、最高の気持ちです」試合前に支配下選手契約を結び、背番号は126から62、年俸は280万円から450万円へ。そればかりか、即「2番・遊撃」で先発出場。「マジか?」。驚きを隠せない中、三遊間を組む中村から「思い切って緊張してこい!」とグラウンドに送り出された。身長164センチ。大相撲なら167センチ以上という規定がある新弟子検査に合格できない。20年度の学校保健統計によると、中学3年男子の平均身長は166・1センチ。それよりも低い。もちろん、現プロ野球界で最小兵だ。「泥臭さが自分のプレースタイル。この身長でもプロ野球でやれるという夢や希望を与えられる選手になりたい」入団時から「守備だけなら1軍」と高評価されていたとおり、6度の守備機会を無難にこなし、リプレー検証で2度もセーフからアウトに判定を覆させた。逆転された直後の六回には先頭で二塁内野安打。敵失も誘って二進すると、続く外崎の浅い左前打で50メートル5秒8の俊足を飛ばして本塁へヘッドスライディング。辻監督は「あの走塁が今日のキーだった」と称賛した。 4年連続ゴールデングラブ賞の源田をけがで欠くチーム事情はあるにせよ、高卒1年目の遊撃手としては超異例の出世。担当スカウトの鈴木敬洋氏は言う。「まさに〝令和の牛若丸〟だ」-。(東山貴実)

◆ミスター超えだ。西武・中村剛也内野手(38)が3号ソロを放ち、長嶋茂雄(巨人)を抜いて歴代単独14位となる通算445号本塁打をマークした。「素直にうれしく思うし、これからも一本一本積み重ねていきたい」2―2の六回2死。3ボール1ストライクから、滝中の低めのスローカーブをバックスクリーン左へ運び「手応えは完璧ッスね。あの緩い球は頭の中に入れておかないと難しいので」と振り返った。今季初本塁打から6戦3発と上り調子。節目の通算450号にもあと5本とし、歴代13位の464本のローズ(オリックス)、12位の465本の土井(西武)の背中も見えてきた。それでも〝おかわり君〟は「(現役を)やめたときに〝何本打ったんだな〟で、いいんじゃないかな」と冷静だった。

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
楽天
2491 0.727
(↓0.023)
-
(-)
109140
(+2)
90
(+4)
25
(+1)
32
(-)
0.247
(↓0.001)
2.500
(↓0.02)
2
(-)
ソフトバンク
22131 0.629
(↓0.018)
3
(-)
107156
(-)
113
(+1)
22
(-)
20
(+1)
0.270
(↓0.005)
2.640
(↑0.04)
3
(-)
西武
19181 0.514
(↑0.014)
7
(↑1)
105119
(+4)
110
(+2)
27
(+1)
14
(-)
0.224
(↑0.004
2.390
(↑0.01)
4
(1↑)
ロッテ
15211 0.417
(↑0.017)
10.5
(↑1)
106108
(+4)
131
(+1)
14
(+1)
39
(+3)
0.208
(↓0.001)
2.770
(↑0.05)
5
(1↓)
ORIX
16230 0.410
(↓0.011)
11
(-)
10492
(+1)
133
(+4)
12
(-)
24
(+1)
0.207
(↑0.001)
3.030
(↓0.02)
6
(-)
日本ハム
13250 0.342
(↑0.018)
13.5
(↑1)
105116
(+1)
154
(-)
33
(-)
27
(-)
0.227
(↓0.001)
3.950
(↑0.11)