ヤクルト(★0対2☆)中日 =リーグ戦7回戦(2022.05.11)・明治神宮野球場=
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中日
01000000121011
ヤクルト
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勝利投手:岡野 祐一郎(1勝1敗0S)
(セーブ:R.マルティネス(0勝1敗10S))
敗戦投手:吉田 大喜(0勝1敗0S)

本塁打
【中日】A.マルティネス(2号・2回表ソロ)

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◆中日は2回表、A.マルティネスのソロで先制する。そのまま迎えた9回には、1死一三塁から伊藤の内野ゴロの間に追加点を挙げた。投げては、先発・岡野が5回無失点。その後は4人の継投でリードを守り、岡野は今季初勝利を挙げた。敗れたヤクルトは、打線が沈黙した。

◆中日ダヤン・ビシエド内野手(33)が打撃不振のため、4番を外れた。打順は6番に下がり、4番にはA・マルティネスが起用された。立浪監督は試合前の練習開始直後、本人を呼び、通訳、リナレス巡回コーチを交えて約5分の会談を行い、方針を伝えたと見られる。ビシエドは今季も開幕から全34試合に4番で起用されてきたが、ここまで打率2割3分4厘、2本塁打、11打点。得点圏打率は1割6分2厘と、4番としての結果が出せない状況が続いていた。10日のヤクルト戦でも6回1死三塁で浅い右飛。8回無死一、二塁は遊ゴロ併殺と追加点機に凡退。立浪監督は試合後に「打順もちょっと考えないと、という内容でしたね」と話していた。新型コロナウイルスの感染者が拡大している影響もあり、「1番・中堅」に渡辺、2番には右翼で福留が入った。

◆中日A・マルティネス捕手(25)が2回、先制の2号ソロを放った。ヤクルト先発吉田大喜のストレートを左翼席に運んだ。「打ったボールはストレート。自分のポイントで振り抜くことができた。良いスイングができたと思う。自分のバットでまずは先制点が取れてよかったよ」。不振のビシエドに代わって4番に起用され、最初の打席で結果を出した。10日の同カードでも決勝点となる今季1号を含む3安打猛打賞と打撃好調の新4番に注目だ。

◆ヤクルト吉田大喜投手(24)が、2年ぶりの先発も4回2/3 6安打1失点で黒星を喫した。立ち上がりこそ3者凡退も、2回先頭の中日A・マルティネスに2試合連続となる先制ソロ本塁打を浴びた。3回には安打と2四球で2死満塁としたが、阿部を空振り三振。しかし5回、この試合2度目となる満塁のピンチをつくったところで降板を告げられた。味方打線の援護もなく、チームも2連敗を喫した。吉田喜は「少し緊張してしまった部分があり球数も多くしてしまって、失点は1ですが、良い流れの投球が出来なかったです」。ルーキーイヤーの20年10月以来となる先発登板。昨季は中継ぎで16試合に登板し、2年ぶりの配置転換だった。ファームで先発した4試合は防御率1・71と安定した投球を披露。先発に抜てきされたが、悔やまれる結果となった。

◆ヤクルトが2試合連続無得点で2連敗を喫し、首位陥落した。中日岡野の前に5回まで無安打。継投に入っても、塩見の三塁打1本に抑えられ0行進が続いた。失点は前夜に続き、A・マルティネスに先制ソロを打たれ逃げ切られる展開に、高津監督は「1点、1点と思いながらやってるんだけど。何か原因はあると思うので、そこはしっかり打撃コーチが研究して。明日新しいゲームが始まるので期待したいと思います」と巻き返しを誓った。神宮に戻ってきてから得点が奪えず、これでホームでは20イニング連続無得点となった。この試合は40歳青木に代えて25歳太田が2番に入った。下位打線には20歳長岡、21歳浜田、19歳内山壮と、若手を積極起用しながらの戦い。3試合で首位から陥落となったが、指揮官は「そんな簡単なことじゃないってことですよね。点取ることも勝つことも。苦しんでますけど、いい勉強だと思って」と次を見据えた。

◆不振のビシエドに代わって4番に起用された中日A・マルティネス捕手(25)が、いきなり結果を出した。2回、2試合連続の先制V弾となる2号ソロ。ヤクルトを首位から引きずり下ろし、3位に浮上。首位に2ゲーム差に迫るヒーローとなった。「すごい打球が飛んだ。自分も驚いたくらいパーフェクトな打撃ができた」。左翼席中段まで運んだ自身初の2戦連発弾を、自画自賛。試合前、立浪監督から「4番、大丈夫か」と伝えられて臨んだ試合で、大役を果たした。「4番は意識しなかった」と言いつつ、興奮は隠せなかった。立浪監督が、またも厳しい断を下した。今季も開幕から不動の4番だったビシエドの、6番への降格だ。「今の状態だと6番でいってくれ」と試合前、直接本人に伝えた。打率2割3分4厘も物足りないが、得点圏打率は1割6分2厘。19年以降、負傷やシーズン終盤を除いて4番に座り続けてきた聖域にメスを入れた。代わって4番に指名されたのが、石川昂らのコロナ離脱で再び先発の機会が巡ってきたA・マルティネスだった。キューバから育成選手で入団して5年目。20年7月に死球の影響で欠場したビシエドの代役4番を務めた経験はあるが、臆することなく大役を務めた。不動の4番は心配だが「(ビシエドの)状態が上がってくるまではこのオーダーで」と立浪監督。当面は新たな4番を軸に、首位の座を狙う。【安藤宏樹】?▽中日清水(4番手で8回を3人で抑え)「みんなでつないで0点に抑えていたので続けていけるように投げ、抑えることができてよかったです」中日R・マルティネス(連夜の完封リレーを締め、10セーブ目)「今日も勝つことができてよかった。明日もよい場面で投げて抑えられるように頑張るよ」▽中日石橋(2試合連続完封リレーをリード)「本当に投手に助けてもらいました。投手が強い気持ちを持って投げてくれたので、僕は冷静にリードすることができました」

◆ヤクルトは打線がつながらず、零封負け。中日に2連敗となった。今季初先発となったヤクルト・吉田喜は4回2/3回を投げ6安打1失点で負け投手に。九回には竜打線に1点を追加された。ローテーション入りへ好印象を残すことができなかった。今季初先発となった吉田喜は4回?回を投げ1失点。最少失点に食い止めたが、3四球許すなど球数を要して降板した。「久しぶりに先発のチャンスを頂いて、少し緊張してしまった。球数も多くなってしまい、いい流れの投球ができなかった」一回は三者凡退の好スタートを切ったが、二回は先頭のA・マルティネスに2試合連続となるソロ本塁打を浴び、先制を許した。三回は2四球が絡み2死満塁のピンチを背負ったが阿部は空振り三振。五回も2四球を与え、2死満塁となったところで降板を告げられた。奥川と同期で、2020年ドラフト2位で入団。ルーキーイヤーは主に先発で14試合に登板し、プロ初勝利を含む2勝(7敗)を挙げるなど計67回?を投げ防御率5・21の成績。貴重な経験を積んだが、昨年は16試合の登板で1勝1敗、防御率6・17の成績。先発陣の争いに食い込めず、1軍では先発機会が回ってこなかった。今季は開幕1軍こそ逃したが、イースタン・リーグで安定した成績を残した。7試合に登板し、計39回を投げて2勝1敗、防御率2・08。石川が登板間隔を空けるために出場選手登録を抹消中で、安定した成績を残している先発陣に吉田喜も割って入ったが、勝利を手にできなかった。

◆中日が5投手で無失点リレー。岡野が5回を無安打の好投で2年ぶりの白星を挙げた。R・マルティネスが10セーブ目。打線は二回にA・マルティネスのソロ本塁打で先制し、九回に1点を追加。ヤクルトは1安打で2試合連続の零敗。

◆ヤクルトは六回に塩見が放った三塁打が唯一の安打で、2試合連続の零敗を喫した。先頭打者が四球を選んで出塁した九回は、頼みの山田と村上が連続三振に倒れて万事休すとなった。好調だった打線が急に静かになり、2位に転落。高津監督は「1点、1点と思いながらやっているけど。何か原因はあると思うので、しっかりと打撃コーチが研究していい指示が出せれば」と巻き返しを誓った。

◆ヤクルトの球団公式マスコット、つば九郎が特別な思いで「空中くるりんぱ」を行った。五回終了後に行う「空中くるりんぱ」は、くるくるとヘルメットを回転させて高く放り投げ、そのまま頭に装着させるという難解なチャレンジ。今まで一度も成功したことがないが、神宮球場で恒例の"イベント"となっている。この日、「くるりんぱ」のギャグで有名なお笑いトリオ、ダチョウ倶楽部の上島竜兵さんが急死した。つば九郎は深々とお辞儀をしてから挑戦。結果は頭にヘルメットの端が当たってしまい、惜しくも失敗となったが、落ちたヘルメットを拾って、本家に捧げる「くるりんぱ」を見せた。その後に合掌。最後にダチョウ?楽部おなじみの「ヤー!」のポーズで特別な思いを表現した。

◆中日は救援陣が踏ん張った。先発の岡野が降板した後、六回から山本、祖父江、清水、R・マルティネスとつないで零封。六回1死で塩見に三塁打を許した後、太田と山田を抑えた山本は「リードした場面で投げるのは初めて。緊張したけど抑えられて良かった」と安堵した。祖父江、清水は危なげなく三者凡退。九回はR・マルティネスが締めて相手を1安打に。2試合続けての先発マスクで無失点勝ちに導いた4年目の石橋は「投手が強い気持ちを持って投げてくれた。冷静にリードできた」と振り返った。

◆今季初先発の吉田喜は4回?で95球を投げ6安打1失点。最少失点に食い止めたが、3四球を与えるなど、安定感を欠く投球で五回2死満塁のピンチで降板した。2年ぶりの先発となった24歳右腕は「久しぶりに先発のチャンスをいただいて、少し緊張してしまった。球数も多くなってしまい、いい流れの投球ができなかった」と反省した。

◆打てない...。ヤクルトは2試合連続の零封負け。打線がわずか1安打で、首位の座から陥落した。高津臣吾監督(53)は「1点、1点と思いながらと思っていたんだけど、(安打)1本だったね」と苦虫をかみつぶしたような表情だった。ホームで勝てない。4月6日の中日戦から主催試合では10試合連続で3得点以下。ホームで5勝11敗、本拠地・神宮球場では4勝10敗となった。六回に塩見がチーム初安打となる右中間三塁打でチャンスを作ったが、太田が一ゴロ、山田が二飛で凡退。得点圏に走者が出たのは2度だけで、投手陣を援護できなかった。積極的に若手を起用している以上、調子の波には目をつぶらなくてはいけない時期もある。この日も25歳の太田、20歳の長岡、21歳の浜田、19歳の内山壮を先発起用。これまで爆発的な活躍もあったが、この4人の中で出塁したのは浜田(二回に四球)だけだった。指揮官は「人間がやる以上、いいときもあれば悪いときもある。点を取ることも勝つことも、そんな簡単なことではないということ。いい勉強だと思って」と未来のチームを支える若手が糧とすることを期待した。(横山尚杜)

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(1↑)
広島
22151 0.595
(↑0.012)
-
(-)
105167
(+3)
119
(+2)
17
(-)
7
(-)
0.262
(↑0.001)
2.910
(↑0.02)
2
(1↓)
ヤクルト
20150 0.571
(↓0.017)
1
(↓1)
108132
(-)
118
(+2)
32
(-)
19
(-)
0.226
(↓0.005)
2.920
(↑0.03)
3
(1↑)
中日
19160 0.543
(↑0.014)
2
(-)
108113
(+2)
116
(-)
21
(+1)
13
(-)
0.246
(↑0.001
3.130
(↑0.1)
4
(1↓)
巨人
21180 0.538
(-)
2
(↓0.5)
104154
(-)
163
(-)
41
(-)
14
(-)
0.242
(-)
3.560
(-)
5
(-)
DeNA
14180 0.438
(-)
5.5
(↓0.5)
111116
(-)
145
(-)
26
(-)
13
(-)
0.244
(-)
4.040
(-)
6
(-)
阪神
12261 0.316
(↓0.008)
10.5
(↓1)
104110
(+2)
131
(+3)
24
(-)
24
(-)
0.224
(↑0.001)
3.200
(↑0.01)