阪神(★0対3☆)広島 =リーグ戦7回戦(2022.05.10)・阪神甲子園球場=
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広島
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阪神
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勝利投手:床田 寛樹(4勝1敗0S)
敗戦投手:西 勇輝(2勝3敗0S)

本塁打
【広島】マクブルーム(5号・6回表2ラン)

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◆広島が3連勝。広島は0-0で迎えた6回表、マクブルームの2ランで先制する。そのまま迎えた8回には、小園の適時打が飛び出し、貴重な追加点を挙げた。投げては、先発・床田が9回5安打無失点の完封で今季4勝目。敗れた阪神は、打線が無得点と沈黙した。

◆阪神は本拠地の甲子園でで猛打出るか。今季は甲子園で13試合消化して6勝6敗1分けの五分だが、本拠地試合の1試合平均得点が1・9点だけ。5得点以上の試合が1度もなく、反対に1得点以下の試合は6試合もある。

◆阪神山本泰寛内野手(28)が、出場選手登録を抹消された。球団によると、4日ヤクルト戦(甲子園)で右目付近へ自打球が直撃した際の症状が残っており、9日に兵庫県内の病院を受診して経過観察をすることになったという。4日には途中交代となったが、翌日5日の同戦ではサヨナラ四球を選ぶなど、4試合に出場。しかし右目の下には青い痕が残っていた。今季は5月に入りスタメン出場の機会が増えるなど、24試合に出場。打率2割3分7厘、1本塁打、6打点を記録していた。代わって陽川尚将内野手(30)が登録され、今季初めて1軍に昇格となった。

◆広島床田寛樹投手(27)が顔まで全身泥だらけになった。0-0の5回2死に左前打で出塁。次打者中村健人外野手(24)がフルカウントとした。カウント3-2で床田は自動スタート。中村健が左前打を放ち、床田は迷わず三塁を狙ったが、二塁を蹴ったところで足が滑り、転倒。ヘッドスライディングのような形で全身泥だらけになった。すぐさまトレーナーがバスタオルを片手に駆け寄った。攻撃が終わると、上のユニホームを着替え、5回のマウンドに上がった。

◆広島ライアン・マクブルーム内野手(30)が先制2ランをたたき込んだ。直近2戦の3発と大暴れだ。両軍無得点の6回無死一塁。フルカウントから阪神先発西勇輝投手(31)の甘く入った変化球をとらえた。高い放物線を描き、左翼席前列に突き刺さるチームトップの5号2ラン。1試合2発を放った8日DeNA戦(マツダスタジアム)に続く2戦連発。5回1安打無失点と好投していた床田寛樹投手(27)を援護した。「集中して粘りながらしっかり打てる球を待つことができた。チームの勝ちに貢献できるように引き続き頑張ります」入団会見で「適応能力」が自身の売りと誇った新助っ人。「1度やられた投球に対しては次の打席ではやられないように対応してきたのが自分の強み」と宣言していた。1、2打席目と速球で西勇に打ち取られていたが、3打席目に変化球を仕留めた。

◆阪神は球団最速でシーズン10度目の完封負けを喫し、開幕から広島に1分けを挟んで6連敗となった。広島相手の開幕6連敗は61年の6連敗(1分け挟む)、88年の10連敗に続いて34年ぶり3度目の屈辱。38試合目で10度目の完封負けは、63年の45試合目を59年ぶりに更新して球団史上最速となった。ジェフリー・マルテ内野手(30)が右足コンディション不良から1軍復帰。大山悠輔内野手(27)を20年6月20日巨人戦以来2年ぶりに左翼先発させ、貧打解消を狙った一戦。3番マルテ、4番佐藤輝明内野手(23)、5番大山の重量クリーンアップで臨んだが、相性の悪い広島床田に翻弄(ほんろう)された。3回2死二塁では1番近本光司外野手(27)が左飛。6回2死一、二塁では3番マルテが空振り三振に倒れた。3点を追う9回無死一、二塁からは3番マルテが中飛、4番佐藤輝は右飛、5番大山は三ゴロに終わった。クリーンアップ3人ともに無安打。今季初出場、21年6月10日の日本ハム戦以来334日ぶりのスタメン出場となった北條史也内野手(27)も無安打。9回無失点の床田に昨季から4連敗を許した。先発の西勇輝投手(31)は6回2失点で3敗目(2勝)。試合前時点で広島戦12勝5敗のカープキラーは両チーム無得点の6回、4番マクブルームに痛恨の先制2ランを浴びた。2点ビハインドの8回は3番手の岩貞祐太投手(30)が打者4人に2死球2安打と崩れ、0/3回1失点でダメ押しされた。打線は直近の7試合で4度目の完封負け。借金は13に膨らんだ。

◆阪神は球団最速でシーズン10度目の完封負けを喫し、開幕から広島に1分けを挟んで6連敗となった。広島相手の開幕6連敗は61年の6連敗(1分け挟む)、88年の10連敗に続いて34年ぶり3度目の屈辱。38試合目で10度目の完封負けは、63年の45試合目を59年ぶりに更新して球団史上最速となった。ジェフリー・マルテ内野手(30)が右足コンディション不良から1軍復帰。大山悠輔内野手(27)を20年6月20日巨人戦以来2年ぶりに左翼先発させて貧打解消を狙ったが、3番マルテ、4番佐藤輝明内野手(23)、5番大山の重量クリーンアップは広島床田にそろって無安打に封じられた。?◆矢野監督-投手陣は先発、リリーフと粘った「うん、ずっと一緒やね」-先発西勇は6回2失点「うん、ピッチャーを責められるような試合じゃないと思うし。勇輝は勇輝の仕事をやろうとして、やってくれた」-打線は右打者を並べて3番にマルテが戻った。1軍復帰したマルテの状態は「もちろん、もうちょっと調整してっていう形にしたかったけど、こっちもきっかけがね。何か作れたらというところで。そんなにズレている感じはしなかったんで、徐々に上がってくるんじゃないかなと思っています」-北條も今季初スタメン「ムードメーカーでもあるし、空気を変えてくれる力を持っている選手なので。そういうところでいってみました」-代打陽川に安打「ああいうところで1本出るというのは、あいつ自身もまたスタメンのチャンスも増えていくし。本人のいいきっかけになると思う。左ピッチャーの時にね。ああいうふうな形で、スタメンで出るチャンスを自分で作ってくれたらなと思います」-最後は糸井が準備していた「うん。まあ、いけるんじゃないかなと思っているけど」-マクブルームによく打たれている「そりゃあ、いい打順を打っているんだから。どこのチームでもそこにチャンスが回る可能性が高いわけだから、抑えづらいんだけど。スリーツーになったのが、ちょっと勇輝が厳しいところを行って、見送られて見送られてというところで、最後ちょっと浮いちゃったかなあという感じではあったけど」-浜地は無死満塁のピンチを切り抜けた「経験をどんどん積んできているし、それが自信に変わってきていると思う。どの場面で行っても浜地らしさというのは今出せる状態であるし、こちらもある程度は自信を持って送り込める投手に育ちつつある。どんどん自信を高めていってくれたらと思います」-かみ合わせ1つのところになるか「1つというか、みんなの状態が上がってこないと、線としてはなかなか攻撃はやっぱりしにくい。早い回に得点していかないと、どうしてもピッチャーも苦しくなる。ピッチャーが頑張っている。それがずっと続いている。打線をなんとかするしかないんで」

◆阪神は球団最速でシーズン10度目の完封負けを喫し、開幕から広島に1分けを挟んで6連敗となった。広島相手の開幕6連敗は61年の6連敗(1分け挟む)、88年の10連敗に続いて34年ぶり3度目の屈辱。▼阪神は今季の広島戦で、1分けを挟み開幕6連敗。これは61年6連敗(1分け挟む)、88年10連敗に続き、34年ぶり3度目の屈辱となった。▼広島戦は4月10日(甲子園)に続き、2試合連続完封負け。このカードでは、12年8月5日、同10日以来10年ぶりだ。

◆阪神の先発西勇輝投手(31)が、1発に泣いた。5回まで1度も三塁を踏ませなかったが、両軍無得点の6回に試合が動いた。西川に右前打を浴び、初めて先頭打者の出塁を許すと、無死一塁から4番マクブルームにフルカウントからの8球目、甘く入った変化球を左翼席まで運ばれた。先制2ランを被弾。西勇は高々と舞い上がった打球を、マウンド上でぼうぜんと見つめるしかなかった。6回7安打2失点の力投も実らず、今季3敗目(2勝)で黒星が先行した。試合後は球団広報を通じて「次の試合に向けてまた頑張ります。チームが勝てるように腕を振るだけです」と短いコメントを残した。矢野監督は「ピッチャーを責められるような試合じゃないと思うし。勇輝は勇輝の仕事をやろうとして、やってくれた」とかばった。前回3日ヤクルト戦でも8回3失点の粘投も敗戦投手となった。打線の援護に恵まれない。西勇はこの日の登板を含め今季先発した7試合中6試合でクオリティースタート(登板6回以上、自責3以下)を達成。防御率はリーグ2位の2・11と安定感が光る。広島戦はセ・リーグ球団のカード別最多の12勝(6敗)と好相性を誇っているが、無援護では勝ち星は巡ってこない。【古財稜明】○...阪神大山は20年6月20日巨人戦以来、約2年ぶりの左翼スタメンで無安打に終わった。8日中日戦で2ランを放ち、打順を7番から5番に上げた一戦は3打数無安打。3点を追う9回2死一、三塁では三ゴロに倒れ、悔しさだけが残る1日となった。○...阪神岩貞は痛恨の投球内容でダメ押し点を許した。2点ビハインドの8回に登板。3番西川からの難しい打順に2死球2安打。1死も奪えないまま1失点した。4月24日ヤクルト戦以来、5試合ぶりの失点。流れを引き寄せられなかった。○...阪神浜地が大ピンチで本領を発揮した。3点リードの8回無死満塁で岩貞に代わって登板。直球で押し込み、会沢を中飛、上本を一邪飛、床田を遊ゴロに仕留めて無失点で切り抜けた。「ピンチの場面でしたが、しっかり自分のボールを投げることを心がけました。今日のような厳しい場面を抑えることが仕事だと思っているので、0で帰ることができて良かった」と胸をなで下ろした。○...阪神斎藤が1回を無失点に抑えた。3点を追う9回に5番手でマウンドへ。広島中村健を変化球で見逃し三振にとると、菊池涼を遊ゴロ、西川を二ゴロに仕留め、3者凡退に抑えた。「しっかり攻める気持ちを持ってマウンドに上がりました。任せていただいた持ち場を0で抑えることを継続していきたい」。4月21日のDeNA戦で今季初先発をした後は、中継ぎ登板で3戦連続無失点に抑えている。▼阪神が今季10度目の完封負け。38試合目での到達は球団最速で、過去ワーストの63年45試合目を59年ぶりに更新した。昨年の完封負けは11度。早くもあと1に迫ってしまった。▼完封負けのシーズン最多は31度で、いずれも56年の大洋(DeNA)と東映(日本ハム)が記録。今季の阪神は年間37度の完封負けを喫するペースで、球界ワーストを更新する恐れがある。

◆左のエースだ。広島床田寛樹投手(27)が阪神7回戦(甲子園)で今季初完封勝利を挙げ、リーグトップタイ4勝目を手にした。8回まで散発3安打に抑える好投。9回に招いたピンチも中軸を封じた。昨年9月21日巨人戦以来、自身2度目の完封劇でチームを3連勝に導いた。転んでも、打球が直撃しても、床田は起き上がった。3-0の9回無死一、二塁で中軸を迎えても、力勝負を挑んだ。マルテを初球真っすぐで浅い中飛に打ち取り、佐藤輝はツーシームで右飛に抑えた。大山には3ボールから最後の力を振り絞り、126球目ツーシームで三ゴロ。27個目のアウトコールを聞くと、思わず両手を上げた。「最後だったので思い切り投げようと思ったんですけど、打たれて、やばいわーと思った。前回(3日巨人戦)も、その前(4月20日ヤクルト戦)も途中で降りたので、同じようになりたくなかった」試合後はいつもの床田節も、マウンドでは貫禄すら漂わせた。直球が走り、変化球の切れも良く、さらに制球まですべてが抜群だった。左前打で出塁した5回は次打者中村健の左前打に二塁ベースを回ったところで転び、ユニホームだけでなく顔面にも土がついた。「ばり恥ずかしかった」と苦笑いするミスも、投球で取り返した。9回、先頭近本の打球が左足を直撃しても最後まで投げ抜いた。パームが注目される今季、バッテリーを組む会沢は「全体的にいい。特に真っすぐがいいから、ほかの変化球も生きている」と目を細める。この日は最後まで直球主体で押し通した。昨年9月21日巨人戦以来、自身2度目の完封勝利でリーグトップに並ぶ4勝目を手にした。これで阪神戦は昨季から4連勝。佐々岡監督は「本当に良く投げてくれた。全球種がゾーンで勝負できていたと思います」とたたえた。快調に白星を積み重ねる左腕は「1試合1試合しっかり投げて、キャリアハイを目指したい。(この先は)暑さとの勝負もある」とすでに先も見据えている。【前原淳】?○...9戦ぶりにスタメンマスクの広島会沢がマルチ安打で安心させた。2回2死一塁では左前打。6回2死では中前打を放った。複数安打は4月17日中日戦以来。「試合にでているということはそういうこと。僕自身はいつでもいける準備だけはしようと思う」と回復を強調した。4月29日の中日戦で6回に併殺打を放ち、直後の守備から交代。その試合以来のスタメンだった。○...広島小園が2戦連続適時打で開幕1、2戦目以来の2試合連続打点を挙げた。安打も4戦連続と調子を上げてきた。2-0の8回無死満塁で代わったばかりの岩貞から右前適時打。点差を3点に広げる大きな1点を呼んだ。「高い球をしっかり一発で仕留めることに集中していた。積極的にというのが自分の持ち味。そこを忘れずにできて良かった」。1ボールから放った適時打に満足顔だった。

◆何をやっても打てませんわ...。阪神は1軍復帰のジェフリー・マルテ内野手(30)を3番で起用したが、クリーンアップがそろって無安打と貧打は解消されず、今季10度目の完封負けを喫した。広島戦は開幕から1度も勝てず、6連敗(1分けを挟む)。88年以来34年ぶりの屈辱を味わった。虎のゼロ行進は、もはやおなじみの光景となった。誰が先発オーダーに入っても、得点が入らない。阪神が今季10度目の0封負け。38試合目の2ケタ到達は球団最速で、まだ100試合以上を残しながら、昨シーズンの「11」に早くも王手をかけた。「みんなの状態が上がってこないと、線としては、なかなか攻撃はしにくい。投手が頑張っているのがずっと続いている。打線を何とかするしかない」と、矢野監督も迫力のない攻撃に頭を抱えるばかりだった。起爆剤も不発に終わった。この日、右足コンディション不良から1軍に復帰したマルテを3番一塁で起用。2軍での調整は3試合9打席だけだったが、首脳陣は打線の低迷に早期昇格を決断。「もうちょっと調整してという形にしたかったが、こっちもきっかけが何かつくれたら」と指揮官も頼りにしたが、4打数無安打2三振と結果を残せなかった。マルテの復帰により、大山を今季初めて左翼で使い、北條を6番三塁で今季初めて先発で起用。左腕床田に対し、5人の右打者を並べたが機能しなかった。4番佐藤輝、5番大山とクリーンアップは3人そろって無安打。北條と7番熊谷も音なしで、これでは点が取れるわけがない。今季は広島に全く歯が立たない。開幕から1分けを挟み6連敗は34年ぶり3度目の屈辱だ。投手陣が3失点で踏ん張っただけに、打線の奮起が求められる。0封負けの球界最多は56年に大洋と東映が記録した31度。阪神はこのままだと37試合ペースだけにワースト記録の更新も見えてくる。11日の広島先発の九里は、前回対戦で7回途中2失点に抑えられた。沈黙の虎に、ファンのフラストレーションはたまるばかり。もうゼロ行進は見たくない。【石橋隆雄】▼阪神が今季10度目の完封負け。38試合目での到達は球団最速で、過去ワーストの63年45試合目を59年ぶりに更新した。昨年の完封負けは11度。早くもあと1に迫ってしまった。▼完封負けのプロ野球シーズン最多は31度で、いずれも56年の大洋(DeNA)と東映(日本ハム)が記録。今季の阪神は年間37度の完封負けを喫するペースで、球界ワーストを更新する恐れがある。

◆両軍のスターティングメンバーが発表。阪神は右足のコンディション不良から回復し、1軍昇格したジェフリー・マルテ内野手(30)が「3番・一塁」に入った。2軍戦では3試合で打率・250(8打数2安打)、2打点。また、北條史也内野手(27)が「6番・三塁」で今季初スタメンする。

◆阪神・大山悠輔内野手(27)が「5番・左翼」で先発出場した。井上一樹ヘッドコーチ(50)が試合前に取材に応じ、説明した。以下、報道陣と一問一答。―-コンディション不良の糸井は「今日は出しません。でも、今週中には復帰します」--良くなっている「本人も良くなっていると言ってるし、トレーナーの方からも『ストップをかけるような状態ではなくなってきましたよ』ということは聞いているので、あとはスタメンに計算していいですよ、ということがあれば、もちろん出します」-―原口、高山は1軍の打席数が少ない関係で、2軍戦(対箕島、練習試合)に出場したのか「それもそうだし、本人が行きたいと言ったから、相手はアマチュアですけど、打席を少しでも立たせた方がこちらも安心するし、本人たちも少しでも打席に立ちたいと。もちろんたまに代打でいって『なんで打てへんねん』というのは酷な話だから。本人たちも準備として2軍で打席を立たせておく方が、準備としてはいい。そういう選択です」--マルテが戻ってきて三塁は大山になるのか「いやいや、そんなこと、誰が言っていました?」--大山の打撃の状態は「体調面というのは本人にしか分からない。動きが例えばよくないな、負担かかるなというのは判断して、こちら側でポジションをどうするのか、打順をどうするのかを決めるのは僕たちの仕事なんで」(続けて)「その中でマルテが復帰することになって大山をどこで使うのか考えないといけない。今日なんかはある意味、もう試合始まるんで分かるかと思いますが、レフトで使います。なんでサードとかレフトとか、こちら側で断定していないので。今の糸井の話じゃないけど、体の具合を見ながらこちらで判断してメンバーを決めます」

◆阪神先発の西勇輝投手(31)は6回7安打2失点。六回にマクブルームに5号2ランを許し、先制点を献上した。先頭の西川に右前打を浴びると、マクブルームに対しフルカウントから8球目、甘く入った131㌔スライダーを痛打された。西勇を援護したい打線だが、広島の先発・床田の前に五回までわずか1安打と沈黙。西勇は六回1死から代打を送られて降板した。

◆3番手でマウンドに上がった阪神・岩貞祐太投手(30)が炎上した。0-2の八回、先頭の西川に死球を与えると、マクブルームに右前に運ばれ、無死一、三塁。坂倉にも死球で満塁となり、続く小園に右前打を許し、1死も奪うことができずに降板した。無死満塁でマウンドを託された浜地は会沢を中飛、上本を一邪飛、床田を遊ゴロで見事な火消し。好リリーフをみせたが、重い1点が追加された。

◆広島のマクブルームが六回に来日初の2試合連続本塁打となる先制2ランを放った。無死一塁で「集中して粘りながら打てる球を待つことができた」と、西勇が外角に際どく投げ込んできた球を見極め、フルカウントから高めに浮いたスライダーを豪快に左翼席に放り込んだ。8日のDeNA戦で2打席連続アーチを含む4安打4打点と大暴れ。鈴木(カブス)に代わる主砲候補として来日デビュー2戦目の3月30日から4番を任され、しっかりと担っている。練習中は笑顔で積極的に他の選手とコミュニケーションを取る姿が目を引く。「チームメートがいい雰囲気で迎えてくれる。毎日、球場に来るのが楽しい」。新天地にすっかり溶け込んでいる。

◆阪神は広島に完敗。対広島戦は1引き分けを挟んで今季6連敗となった。先発した西勇は六回にマクブルームに5号2ランを許して先制点を献上。それでも6回7安打2失点で試合をまとめた。八回は3番手の岩貞が無死満塁から1点を失い、1死も奪えず降板も浜地が後続を断った。打線は1軍に復帰したマルテを昇格即「3番・一塁」で起用。北條を今季初スタメンに抜擢するなどしたが、機能せず。広島の先発・床田の前に散発5安打で完封負け。九回は無死一、二塁もマルテが中飛、佐藤輝が右飛、大山が三ゴロとクリーンアップが倒れ、今季10度目の零封負けを喫した。

◆広島が3連勝。床田は昨年9月以来の完封で4勝目を飾った。威力のある直球で押し、単打5本に抑えた。打線は六回にマクブルームの2試合連続本塁打となる2ランで均衡を破り、八回は小園が適時打。阪神は今季10度目の零敗。

◆阪神は3点を追う九回無死一、二塁のチャンスを作ったが昇格即、「3番・一塁」に入ったジェフリー・マルテ内野手(30)、佐藤輝明内野手(23)、大山悠輔内野手(27)の3人が倒れて、5月4度目、今季早くも10度目の完封負けを喫した。広島戦は1分を挟む6連敗となった矢野耀大監督(53)の一問一答は以下の通り(成績12勝25敗1分、観衆3万1560人)。ーー投手は先発、リリーフと粘ったが「うん、ずっと一緒やね」ーー西勇も六回以外は(マクブルームに先制2ランを浴びる)「うん、ピッチャーを責めれるような試合じゃないと思う。ユウキはユウキの仕事をやろうとしてね、やってくれた」) ーー3番にはマルテが戻ったが状態は「もちろん、もうちょっとね、調整してっていう形にしたかったけど、こっちもきっかけがね、何か作れたらっていうところで。そんなにズレている感じはしなかったんで、徐々に上がってくるんじゃないかなと思っています」ーー北條も今季初スタメン(6番・三塁で3打数無安打)「ムードメーカーでもあるし、何かアイツが空気を変えてくれる力を持っている選手なので、そういうところで、いってみました」ーー代打で陽川にも安打(六回)「ああいうところで1本出るのは、アイツ自身もまたスタメンのチャンスも増えていくし、本人のいいきっかけになると思うし、左ピッチャーの時にね、ああいう形で、スタメンで出るチャンスを自分で作ってくれたらなと思います」ーー最後は糸井が準備していた「うんまあ、いけるんじゃないかなって思っているけど」ーーマクブルームによく打たれている「そりゃ、いい打順を打ってるんだから、どこのチームでもね、そこにチャンスが回る可能性が高いわけだから。抑えづらいんだけど。まあまあ、スリーツーになったのが、ちょっとユウキが厳しいとこ行って、見送られて見送られてというところが最後ちょっと浮いちゃったかなあという感じではあったけど」ーー浜地はピンチを切り抜けた(八回無死満塁で登板)「いやもうね、経験の中ではどんどん積んできてるし、それが自信に変わってきてると思うんで、そういうところで、どの場面で行っても浜地らしさは今、出せる状態であるし、こっちもある程度、自信持って送り込める投手に育ちつつあるんで、どんどん自信を高めていってくれたらなあと思います」ーー投打の噛み合わせひとつで「ひとつってか、ひとつってか、みんなが状態が上がってこないと、線としては、なかなか攻撃はやっぱしにくいんで。そういうところでは早い回にやっぱり得点していって、どうしてもピッチャーも苦しくなるんで。ピッチャー頑張ってるんで、それがずっと続いてるんで何とか、打線を何とかするしかないんで」

◆今季初めて1軍に昇格した阪神・陽川尚将外野手(30)が六回に代打で登場。床田から左前打を放った。「1本出たことは良かったと思いますけど、今日は今日なので。明日以降もしっかり良い準備をして、相手に向かっていくだけなので、1打席1打席、しっかり自分のスイングができるようにやっていきたいと思います」とコメント。矢野監督は「スタメンで出るチャンスを自分で作ってくれたら」と語っていた。

◆阪神・浜地真澄投手(23)が八回に1点を奪われて、さらに無死満塁の場面で登板し、浅い中飛、一邪飛、遊ゴロで仕留めて、窮地を脱出し、「ピンチの場面でしたが、しっかり自分のボールを投げることを心がけました。今日のような厳しい場面を抑えることが仕事だと思っているので、ゼロで帰ってくることができて良かったと思います」と語っていた。

◆オリックス、阪神で176勝を挙げ、引退後も両チームでコーチを務めたサンケイスポーツ専属評論家の星野伸之氏(56)は今季10度目の完封負けを喫した阪神の特に下位打線の淡泊さに言及した。早打ちが先発・西勇輝投手(31)に〝ダメージ〟を与えたと断言した。投手目線の〝仮想空間〟で今の阪神打線と対戦してみた。打線の状態はそれほど悪いとは思わない。佐藤輝の四回の三振を除く3打席は、そこそこいい当たりだった。四回の中野、マルテの打球も悪くなかったし、七回の大山の遊直もしっかり捉えていた。投手としては、決して気持ちのいいものではない。九回2死一、三塁から大山がカウント3-0が振って行って三ゴロ。打線が苦しいという思いから「自分で決めなければ」と無理やり本塁打を狙ったようなスイングだった。気持ちは分からないでもないが、そう簡単に起死回生の一発は打てるものではない。つなぐ意識だったら、と惜しまれる。阪神の敗因の大きな理由の一つとして指摘したいのが淡白な早打ちだ。前述した中軸打者の早打ちは全く問題ではない。ひと振りで仕留める打者たちが、仕留めきれなかっただけ。問題はそれ以外の打者、特に下位打線。この打順に入る選手たちは、より「つなぎ」を意識することが大きな役割であり、1球でも多く、相手投手に投げさせる工夫が必要になる。投げる側からすれば、球数が少なく試合が進んでいくことほど助かるものはない。床田はバツグンの制球を誇り、四球は望みにくいが、ファウルで粘られて、球数がドンドン増えていくことは一番嫌だっただろう。投球数がドンドン増えていくと投手はマウンドで「走者を出すとクリーンアップに打順が回るな」とか「次の回は誰からの打順になるな」とか、余計なことばかり考えてしまう。逆にスイスイ投げていると、マイナス思考になるヒマもない。この日の床田は五回で63球。考えられない少なさだ。9イニングを投げて、20球以上のイニングは六回だけ。リズムよく投げると、試合の流れもドンドン自分の方に傾いてくる。投球数の少なさは、実は投げ合う投手にも微妙な影響を与える。西勇は好調な広島打線相手に丁寧に投げた結果、少しずつ球数が増えていった。相手を抑えて、ベンチに戻って、ひと呼吸を置くのだが、攻撃時間が短いと「えっ、もう...」という気持ちになる。私も何度も経験したが、このダメージは意外に大きい。四回に阪神は7球で攻撃を終わっているが、この時は汗を拭いたらもうマウンドに逆戻りぐらいの気分だったはず。各打者が「1球でも多く投げさせる」の意識があれば、床田の完封はなかったはず。相手投手が嫌がることは何か? 楽させないためにはどうすればいいか? 答えは自ずと出てくる。

◆阪神のジェフリー・マルテ内野手(30)、陽川尚将内野手(30)が10日、1軍に昇格した。マルテは4月1日の巨人戦(東京ドーム)で右足の張りを訴え、3日に登録抹消。6日のウエスタン・中日戦(鳴尾浜)で実戦復帰した。得点力不足を解消するキーマンとして「3番・一塁」で昇格即スタメン起用されたが4打数無安打。矢野監督は「徐々に上がってくると思う」と話した。代わって山本泰寛内野手(28)が登録を抹消された。4日のヤクルト戦(甲子園)で自打球を右目付近に受けた影響で、9日に兵庫県内の病院で診察を受けた。球団は「経過観察する」と説明した。

◆えっ、また同じパターン? 阪神は0-3で敗れ、広島に対し、1988年(10連敗)以来34年ぶりの開幕6連敗(1分け挟む)となった。零封負けは今季10度目で5月に入って、はや4度目。ジェフリー・マルテ内野手(30)が右足の張りから復帰しても効果なし。矢野燿大監督(53)よ、なぜこんなに弱い?こんな光景を何度も見せられてきた。投手陣がどれだけ踏ん張っても、火力の乏しい打線の反発力も期待できず、そのまま押し切られて今季10度目の零封負け。投手陣の奮闘を問われた矢野監督は「うん、ずっと一緒やね」と答えたが、ファンの感想もまさに同じだ。セ・リーグワーストの開幕9連敗を喫し、浮上のきっかけをつかめないまま、あの手この手を尽くしてきたが...。いまだにセ・リーグ最下位の借金「13」に沈んでいる。この日は右足の張りから復帰したマルテを昇格即3番で起用。大山を左翼にまわし、北條を今季初スタメンなど動いた。右打者を6人並べ、床田対策を練ったが...。 指揮官は北條の抜てきについて「ムードメーカーでもあるし、アイツが、空気を変えてくれる力を持っている選手なので、そういうところで、いってみました」と説明した。山本は右目付近に自打球を受けた影響でこの日、登録を抹消されたが、7日の中日戦(バンテリンドーム)では5番で起用されたこともあった。4月26日に1軍昇格した原口に至っては、ここまで代打での1打席のみ。「空気を変えてくれる」存在はまだ出てこない。5月に入って零封負けははや4度。シーズン143試合換算では37度で日本記録を更新するペース。打撃コーチを中心にベンチ内の意思疎通は図れているのか。狙い球は統一できているのか? 広島に開幕6連敗(1分け挟む)は1988年の10連敗(シーズン6位)以来だが、当時よりも明らかに戦力はある。原因をつぶしていかないと、ズルズル沈むだけだ。「(低迷の原因は)一つというか、みんなの状態が上がってこないと、線としては攻撃しにくい。投手は頑張っているんで、それがずっと続いているんで何とか、打線を何とかするしかない」矢野監督は歴史的な貧打ぶりを受け止めた。甲子園には平日にもかかわらず3万人超が駆けつけた。どうして、こんなことになってしまったのか。簡単に答えが見つからないほど、虎が弱い。(新里公章)

◆♪私の私の彼は~ 左きき~(懐かしい? 麻丘めぐみさんの『わたしの彼は左きき』です!)カーッ! 何が左ききやー!! 我が阪神、広島の左腕・床田に完封負けを喫したやんけー!!(涙) しかも、対床田4連敗やでェ...ちゅ~か阪神打線の左投手対策は、どないなっとんねん!! 前のカードの中日戦でも左の松葉に今季初勝利を献上するわ、大野雄にはあわや延長戦でのパーフェクトを達成されそうになって負けるわ...。その前のヤクルト戦も42歳の石川に...。みんな左! サウスポーやないかー!!は~あ...今シーズン10回目の零封負け...矢野さんマジで勝つ気...いや点を奪い取る気あります?六回に西勇がマクブルームに先制2ランを許したその裏1死から代打・陽川が真芯で捉えた左前打を放ったのに、その一打席で「ハイお疲れさま」はないやろー!! 陽川をライトに入れ、佐藤輝をサードにまわして攻撃的なオーダーにしたらええやーん!!結局、糸井、原口も使えず...。出し惜しみ野球から、もう脱皮してやー!!

◆鬼門といわれ続けてウン十年のバンテリンドームで、ようやく今季初勝利をマークしたのが8日のこと。6日には大野雄大に完全試合を達成されかかったり、苦しみ抜いた中日3連戦だった。ホッとしたのもつかの間、今度は本拠地で今季未勝利のカープと対戦することに。負のデータばかりが登場してくるのは、阪神が大きく負け越している証拠でもある。数少ない〝いいデータ〟を並べて、少しでも気分よくなっていただきたい。そう思って、トラ番たちと調査してみた。試合前の時点で対広島戦は12勝5敗。先発・西勇が、昨夜の相手と相性が特別にいいのは有名だ。データ通り、粘り強く、丁寧に、西勇は投げ続けた。でも、タテジマ打線も相手先発・床田に四苦八苦。たまには景気よく点が入るシーンを見たい。そう願うのだが、打線はあまりにも貧弱。どうして、こう欲求不満がたまる試合が多いのだろうか。あきまへんなぁ!弱おすなぁ!どこからともなく聞こえてきた声に反論できないのが辛い。流れを変えるきっかけは、ないものか? そういえば試合前に女神が...。京都五花街のひとつ、「宮川町」。古都の真ん中を南北に流れる鴨川のすぐ東側、そして東西に走る四条通の南側に位置する、由緒ある花街であります。京都で生まれ育った少年が、その通りを歩くと、格子戸が開き、芸妓さんや舞妓さんが現れたりして、すごくドキドキした記憶がよみがえってくる。 その宮川町からやってきて、甲子園の始球式を務めたのは舞妓さんの富美夏さん。艶やかなフォームから放たれた一投は、惜しくもワンバウンドだったが、スタンドの360度から、さらには阪神ベンチの矢野監督も、大きな拍手を送っていた。過去にも、この時期に舞妓さんが甲子園にやってきて、「勝利の女神」の原稿が紙面を飾ってきた。負けが異常に込んでいる今年は、特にすがる思いが強くなる。トラ番サブキャップ新里公章に美しき始球式の感想を求めてみた。「すみません。いま、2軍戦のテーブルを作成しているので、ジックリとは見られなかったんです。キレイなことだけは分かりました」年に一度あるかないかの、舞妓さんが投げるときぐらい、どれだけ忙しくても小休止して眺めそうなものだが、うちのサブキャップは、仕事優先、とにかくマジメなようで。当然、女神に祈ることもしていない。代わりに読者のみなさまに祈っていただこうと思ったが、残念ながら、舞妓さんパワーも及ばない、苦しい試合展開。そういえばもう一つ、〝いいデータ〟は発見していた。今季、広島の捕手陣の盗塁阻止率は・000。つまり、盗塁を試みたら100%成功する捕手陣なのだ。最近、阪神はようやく足を絡めた攻撃を開始していた。近本、中野、佐藤輝、熊谷...。スタメンに走れる選手をそろえて、ヨシッ! と思ったが、ほとんど塁に出なければ走れない。好データの持ち腐れ。残念どす!阪神さん、ぎょうさん、負けはりますなぁ! これ以上負けるのは堪忍しておくれやす!舞妓さんの声ではありません。京都出身、「虎のソナタ」の声です。念のため。

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ヤクルト
20140 0.588
(↓0.018)
-
(-)
109132
(-)
116
(+1)
32
(-)
19
(+1)
0.231
(-)
2.950
(↑0.06)
2
(-)
広島
21151 0.583
(↑0.012)
0
(↓1)
106164
(+3)
117
(-)
17
(+1)
7
(-)
0.261
(-)
2.930
(↑0.09)
3
(-)
巨人
21180 0.538
(↓0.015)
1.5
(-)
104154
(+1)
163
(+3)
41
(-)
14
(-)
0.242
(↓0.002)
3.560
(-)
4
(-)
中日
18160 0.529
(↑0.014)
2
(↑1)
109111
(+1)
116
(-)
20
(+1)
13
(-)
0.245
(-)
3.230
(↑0.1)
5
(-)
DeNA
14180 0.438
(↑0.019)
5
(↑1)
111116
(+3)
145
(+1)
26
(-)
13
(-)
0.244
(-)
4.040
(↑0.1)
6
(-)
阪神
12251 0.324
(↓0.009)
9.5
(-)
105108
(-)
128
(+3)
24
(-)
24
(-)
0.223
(↓0.002)
3.210
(-)