◆宮崎のひなたサンマリンで予定されていたソフトバンク－西武戦は降雨のため、午後5時30分に中止が決まった。ソフトバンク石川、西武隅田の予告先発が発表されていた。

◆ソフトバンクは今季2度目の雨天中止となった。11日の西武戦（ペイペイドーム）は、東浜が先発する。藤本博史監督（58）の一問一答は以下の通り。－宮崎開催で残念ながら雨天中止に藤本監督　宮崎ですからね。やりたかったのはやりたかった。でもこれだけ雨が降ったらね。（グラウンドも）これだけぬかるんでるので、今はみんな状態がいいのでけがをするのも危ないし、もったいない。でも本当にやりたかったのはやりたかったです。調子のいい選手は、1日空くのと2日空くのは全然違うからね。今宮なんかは絶対にやりたかったはず。－先週はすごく打線が良かっただけに藤本監督　そうだね。まぁこれがね、6連戦をやっていて3、4日目が雨だったらあれだけど、昨日1日休みだったから2日空いてしまう。選手はみんなやりたかったと思いますよ。－調子を維持するために大切なことは藤本監督　練習しかないですよね。そんなに1日、2日で体調や状態が悪くなることはないけど、いい時にやりたいのは選手の思うこと。僕らも雰囲気がいいからコーチ陣もみんなやりたい気持ちでいたんですけどね。まぁ雨には勝てないですよね。－明日の先発は藤本監督　明日は（東浜）巨かな。（石川を）スライドはしない。（13日からの）日本ハム戦に持っていく可能性がある。－ローテを再編藤本監督　そこまで大きくは再編せんけど、杉山とかその辺が変わってくる。（17、18日の）沖縄も雨やから、石川を持っていって万が一流れて飛んでももったいない。だから、日本ハム戦に石川を入れていこうかなと。－千賀と石川が同じカードに投げる藤本監督　日本ハム戦ね。－次に宮崎へ来るときは秋季キャンプ。優勝して帰ってきたい藤本監督　そうですね。いい報告ができるようにね。なんとかこのペナントレースを頑張って。秋にいい報告ができるように頑張りたいです。

◆西武は10日のソフトバンク戦が今季初となる雨天中止になった。辻発彦監督は「この雨では危ないしね」と受け止めた。先発予定だった隅田知一郎は11日ソフトバンク戦へのスライドが決定。登板準備に最善を尽くしながら、あらかじめ天気予報をチェックし「スライドもありえるのかなと準備していた」。プロ初のスライドも特に不安に感じる点はなし。「しっかり寝てリフレッシュします」と笑った。もともと11日は松本が先発予定だった。その松本が9日朝に発熱。同日に都内病院でのPCR検査は陰性だったが、九州遠征には同行していなかった。その"穴"には、与座が中5日と間隔を詰めて先発する予定だった。

◆ソフトバンクは今季唯一の宮崎開催を雨で流した。春と秋のキャンプ地として縁が深いが、西武戦は午後5時30分に中止が決定。代替日はペイペイドーム開催のため、次に訪れる時は秋のキャンプになる。藤本博史監督（58）は「なんとかこのペナントレースを頑張って、秋にいい報告ができるように頑張りたいです」と、2年ぶりのリーグ制覇＆日本一報告を約束した。先発予定だった石川も「1年に1度の宮崎での試合が中止になって残念です」とがっくりだった。それでも思いは監督と同じ。「秋季キャンプで宮崎に戻って来た時に、宮崎のファンの方々にいい報告ができるように。次の登板に向けてしっかり準備していきたい」と引き締めた。右腕は週末の敵地日本ハム3連戦に回ることが決定。11日の西武戦（ペイペイドーム）は予定通り、東浜が先発する。中止のアナウンス後には、3年目の海野隆司捕手（24）が雨中のグラウンドでヘッドスライディングを連発した。「宮崎のファンの方々が雨の中、スタンドに来ていただいていたので、少しでも楽しんでいただきたい気持ちでした」と全身ずぶぬれ。ため息をついていた鷹党に、ささやかなファンサービスを届けた。チームは6連勝中。文字通り、水を差された形だが、指揮官は「本当にやりたかったです。まぁ雨には勝てないですよね」と切り替えた。約1週間ぶりのペイペイドームで仕切り直し、首位楽天猛追へ連勝を伸ばす意気込みだ。【只松憲】

◆ソフトバンクは6連勝を飾って勇躍、キャンプ地でもある宮崎に乗り込んだ。だが、残念ながら午後から降り出した雨のため、午後5時30分にひなたサンマリン宮崎での西武戦は試合中止が決定した。オリックス、ロッテの6試合で80安打を浴びせて白星街道を突っ走った。打線好調の勢いは、そうそう衰えるものではないだろうが、「やりたかった」が藤本監督ら首脳陣の本音だったろう。快進撃に「水入り」の小休止。5月は開幕からの疲労が蓄積する季節。この雨天中止が好調維持への恵みの雨となってくれればいいのだが。ホークスの宮崎での公式戦はこれまで1勝3敗。13年ぶりに開催された昨年は楽天に3－6で敗れ、借金生活に突入した。過去1勝は08年5月13日の西武戦。王監督のラストイヤーだった。残り2敗はダイエー時代にさかのぼり、04年5月とホークス福岡移転の初年度だった89年6月だった。九州に羽を下ろした89年、ソフトバンク初の南九州遠征。宮崎、鹿児島と続いた「お披露目」試合はロッテに3連敗。特に、初戦となった6月24日の宮崎の試合は印象深いものだった。試合前のこと。列島を訃報が駆け巡った。昭和の歌謡界の女王とも呼ばれた美空ひばりさんが亡くなった。現役時代から親交のあった杉浦監督にコメントを求めた。女優としても活躍していた美空さんから、撮影所に招かれたこともあったという。「ほんまにさびしいなあ。撮影所にも遊びに行ったことがあったし、（宮崎入りした）昨夜は、カラオケで（美空さんのヒット曲）『港町十三番地』を歌ったばかりやったのに」。杉浦監督はうつむきながら、ボソボソと話してくれた。ショックを引きずっての采配ではなかったろうが、チームは敗れた。確か、あの日も試合前は雨だった。【ソフトバンク担当　佐竹英治】

◆６連勝中のソフトバンクは雨による中止で、水を差された形となった。打線には好調な選手が多かっただけに藤本監督は「チーム状態も雰囲気もいいからやりたかったね。１日と２日空くのでは全然違うからね」と嘆いた。キャンプ地宮崎では今季唯一の試合だった。雨脚が強まる中、球場にはかっぱを着て開始を願うファンの姿も。監督は「ペナントを頑張って（宮崎の方に）いい報告ができるように」と話した。登板予定だった石川はスライドせず、１１日は予定通り東浜が先発する。