オリックス(★1対7☆)楽天 =リーグ戦5回戦(2022.05.07)・京セラドーム大阪=
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楽天
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ORIX
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勝利投手:早川 隆久(3勝1敗0S)
敗戦投手:山﨑 福也(0勝4敗0S)
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◆楽天が9連勝。楽天は2回表、鈴木大の犠飛で1点を先制する。その後2-1となって迎えた6回には、炭谷の適時打で1点を挙げると、続く7回にも島内の適時打で2点を奪い、リードを広げた。投げては、先発・早川が6回1失点の好投で今季3勝目。敗れたオリックスは、投打ともに精彩を欠いた。

◆パ・リーグ首位の楽天は、投打がかみ合い、球団最長の連勝を9に伸ばした。2回無死一、三塁で鈴木大が右翼へ犠飛を放って先制。3回無死一、三塁で浅村の遊撃併殺打の間に三塁走者の西川が生還し、序盤から点を重ねた。6回には炭谷が右前へ適時打を放つと、7回は4安打、8回は2安打でそれぞれ2得点。終盤に一気に突き放した。先発早川は、丁寧にコーナーを突く投球。6回6安打1失点と試合をまとめ、3勝目。今季防御率1.69の安定感を発揮した。「前回登板の時に(西川)遥輝さんに叱咤(しった)激励されたので、その期待に応えようと頑張りました。(炭谷)銀仁朗さんの配球が自分の良さを引き出してくれました。おかげで良いピッチングができました」と先輩たちへ感謝した。

◆5月未勝利のまま、オリックスの黄金週間が終わろうとしている。粘投の先発・山崎福を援護できず、監督代行時代も含めて中嶋オリックス初の6連敗。借金も今季最多の5に増え、首位・楽天とのゲーム差は10・5に開いた。中嶋監督は「追いつくことももちろんなんですけどね、ひっくり返すということができたら、もうちょっといいのかなと思うんですけどね」と、勢いを欠いた攻撃陣に唇をかんだ。昨年は、前後期制だった73~82年を除く50年以降では球団史上最大となる首位と6ゲーム差をはね返し、リーグ制覇。今季はとっくに、そのデッドラインを越えている。63年西鉄が14・5ゲーム差を逆転して優勝したパ・リーグ記録があるが、27試合連続4得点以下の攻撃力では、そんな爆発力も見えてこない。「フクムネマサスギ」とファンに親しまれた福田、宗、吉田正、杉本の1~4番が機能した昨季と違い、コロナ禍などに苦しむ今季は経験の浅い若手も先発メンバーに組み込んでの試行錯誤している。「確かに若いメンバーかもしれないですけど、これを乗り越えないといけないですし、それに期待してますし」と監督の我慢も続く。とにかくまず、5月1勝。「明日、全力で行くしかないです」と声を張った中嶋監督。次戦こそ、全員で勝つ。【堀まどか】○...山崎福は6回8安打3失点と粘るも、開幕4連敗となった。イニングの先頭を4度出しうち3度で失点。中でも悔いたのは2回で、島内を歩かせて鈴木大に先制犠飛を浴びた。「四球で先頭を許してしまったところは反省しなければいけません」。今季は登板6試合全てで5回以上を投げ防御率3.43と試合は作っており、中嶋監督は「よく粘って投げてくれたと思う」とねぎらった。

◆5月の第2日曜日は「母の日」。楽天早川隆久投手(23)が、母の日前日に3勝目を挙げ、活躍する姿で恩返しした。前回登板の4月30日ソフトバンク戦では、先頭打者本塁打を浴びるなど1回に2失点。反省を生かして初回から飛ばし、チームを球団記録更新の9連勝に導いた。「母の日」に合わせ、12球団のプロ野球選手たちが、母へ感謝のメッセージを寄せた。早川は"やんちゃ"に腕を振った。「ラインが出にくかったので、そういう面では力で押していく形になりました」。打者に直球を意識させながら、要所ではカーブやチェンジアップを有効活用。6回6安打1失点で試合をまとめた。「(母・優子さんに)ウイニングボールを渡そうと思ったんですけど、手元にないので探したい」と笑顔を見せた。厳しい言葉があったから、いまがある。幼少期、プロ野球選手には憧れたが、ゲームで遊ぶこともあった。そんな自分に母は言った。「本当になりたいんだったら、ランニングするなり、素振りするなり、シャドーピッチングするなり、自分で工夫しないとプロにはなれないんだよ」。背中を押されて練習に励むようになり、少しずつ野球がうまくなっていった。早川は「努力の大切さを教えてもらったからこそ、ここまでやってこられたのかなと思う」と感謝した。夢をかなえた今では、常に体のことを気にかけてくれる。「移動の際は『気をつけて移動するんだよ』とか」と照れくさそうに笑う。日ごろのお礼に母の大好きな花を贈ったが、一番の恩返しは活躍する姿を見せること。「どうしても人間、年を取ってしまう。自分の体を一番に気をつけて、本当に健康第一で過ごしてもらえれば」。まだまだ続くプロ野球生活。マウンドでの躍動を、いつまでも元気で見守ってくれることを願った。【湯本勝大】

◆オリックスは今季ワーストの6連敗を喫し、借金は5となった。中嶋監督にとっても、6連敗は一昨年の監督代行時代を含めて初の屈辱。投打に精彩を欠く状況に「乗り越えないといけない。明日、全力でいくしかない」と切り替えを強調した。得点力不足はこの日も顕著だった。四回に頓宮の適時二塁打で1点を返し、さらに1死一、三塁と楽天の早川を攻め立てた。だが、太田、紅林が凡退し、同点、勝ち越しの好機を逸した。中嶋監督は「追い付くことはもちろん、ひっくり返すことができたら」と、畳みかける攻めができていない打線の奮起を促した。

◆楽天の小深田が今季初の1試合3安打をマークし、7点を奪った打線のけん引役となった。3本とも得点につながり「中軸にいい形でつなぐことを意識して、毎回打席に入っていけたので良かった」と納得の表情だった。3年目の今季は4月下旬から2番に定着。遊撃の守備も合わせ、攻守に成長を見せている。石井監督は「いい流れをつくってくれている」とたたえた。

◆楽天が勝ち、4月26日のロッテ戦から1分けを挟んで9連勝。球団新記録を更新し、今季の12球団でもソフトバンクの開幕8連勝を上回り最多となった。9連勝は昨年9月15-28日のヤクルト(3分けを挟む)以来。昨年はパでもオリックスが6月6-23日に11連勝(1分けを挟む)し、セパの優勝チームがリーグ最多連勝を記録している。

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
楽天
2261 0.786
(↑0.008)
-
(-)
114126
(+7)
77
(+1)
23
(-)
29
(+2)
0.248
(↑0.007
2.520
(↑0.05)
2
(-)
ソフトバンク
20121 0.625
(↑0.012)
4
(-)
110146
(+16)
108
(-)
22
(+2)
18
(+2)
0.273
(↑0.007)
2.720
(↑0.09)
3
(-)
西武
17171 0.500
(↓0.015)
8
(↓1)
108110
(+2)
105
(+3)
24
(+1)
12
(-)
0.225
(↓0.002)
2.450
(↑0.04)
4
(-)
ORIX
15200 0.429
(↓0.012)
10.5
(↓1)
10884
(+1)
120
(+7)
10
(-)
21
(-)
0.208
(-)
3.100
(↓0.12)
5
(-)
ロッテ
12191 0.387
(↓0.013)
11.5
(↓1)
11192
(-)
112
(+16)
10
(-)
35
(-)
0.211
(↓0.003)
2.630
(↓0.39)
6
(-)
日本ハム
11230 0.324
(↑0.021)
14
(-)
109107
(+3)
143
(+2)
32
(+1)
20
(+1)
0.227
(-)
4.110
(↑0.06)