オリックス(★2対3☆)楽天 =リーグ戦4回戦(2022.05.06)・京セラドーム大阪=
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 123456789
楽天
1000000113502
ORIX
2000000002800
勝利投手:ブセニッツ(1勝0敗0S)
(セーブ:松井 裕樹(1勝1敗9S))
敗戦投手:平野 佳寿(2勝2敗9S)

本塁打
【楽天】浅村 栄斗(6号・1回表ソロ),鈴木 大地(1号・9回表ソロ)

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◆楽天が逆転勝利で8連勝。楽天は1-2で迎えた8回表、西川の適時三塁打で試合を振り出しに戻す。続く9回には鈴木大がソロを放ち、勝ち越しに成功した。投げては、4番手・ブセニッツが今季初勝利。敗れたオリックスは、打線が相手を上回る8安打を放つも、つながりを欠いた。

◆楽天が逆転勝ちで、球団新記録の8連勝を達成した。1回2死走者なしで浅村が右中間へ6号ソロを放って先制した。幸先のいい出だしとなったが、先発滝中がつまずいた。1回1死走者なしで西野に左翼線へ二塁打を浴びると、続く宗に左前打を放たれ、1死一、三塁のピンチを招いた。4番吉田正に中前適時打、頓宮に中犠飛を浴び、一気に逆転を許した。打線はオリックス田嶋を前に沈黙。1回から7回まで得点できず、6回7安打2失点と粘った滝中を援護できなかった。8回2死三塁で西川が右中間へ適時三塁打を放って同点。9回1死で鈴木大地が右翼へソロを放って勝ち越し、最後は守護神松井が締めた。

◆首位の背中がまた遠のいた。オリックスが今季2度目の5連敗。今季最多タイの借金4を抱えて首位・楽天とのゲーム差は9.5に広がった。勝ち継投で逆転を許す、痛恨の敗戦だ。先発の田嶋が2回以降は追加点を許さず、5~7回は完全投球。「チームが勝つことだけを考えてマウンドに上がっていたことが、いいピッチングにつながってくれたんだと思います」と気迫の投球で1点リードを死守。チームは8回からビドルにつなぐ勝ち継投に入った。だがビドルが先頭の田中和への死球からピンチを招き、西川に同点打を浴びた。2-2でマウンドに送った守護神平野佳が、鈴木大に決勝被弾。大型連勝で首位を走る楽天に、現状での力の差を見せつけられた。だが、リードを守れなかった投手陣ばかりを責められない。勝ち越し直後の初回2死二、三塁、2回2死三塁など、攻めきる好機を逃したことが試合展開を重くした。これで26試合連続4得点以下と、苦戦が続く。中嶋監督は「こちらが代えて出して、得点取られて、というのなんで。本当にいいボールでも相手もしっかり打ったと。これも結果論ですし。その点では負けたという事実をこっちが受け止めて、しっかり明日切り替えていくしかないですし」と懸命に前を向いた。だが、昨季のパ・リーグ王者が5月未勝利にあえいでいる。

◆みんなで粘って、つないで、新たな歴史を刻んだ。楽天は逆転勝ちで球団最長の8連勝を達成した。終盤までリードを許すも、8回に追いつき、同点で迎えた9回1死走者なしで鈴木大地内野手(32)が右翼へ決勝の1号ソロ。接戦に終止符を打った。試合前時点で打率2割7厘と不調に苦しむバットマンの1発で新記録。「誰かが特別頑張ったじゃなくて、みんなでその試合を、という積み重ねの8連勝だと思う」とチームの和を強調した。耐えて、踏ん張った。1回に浅村のソロで先制するも、直後の1回裏に滝中が4安打2失点。不穏な空気が流れかねない序盤だったが、滝中が安定感ある投球を取り戻した。緩急を使いながらストライクゾーンを丁寧に突き、2回以降は無失点。6回7安打2失点でマウンドを降りた。7回は石橋、弓削で無失点。根負けせずに打ち取り続けた。打線は8回2死三塁で西川が右中間へ適時三塁打を放って同点に。投手陣の粘りに、ようやく終盤で応えた。石井GM兼監督は「最少失点で切り抜ければなんとかしてくれるとか、最少失点で抑えればバッターもなんとかできると思える。大量失点しないところが、チームが前を向いて戦えるところかな」とうなずいた。競り勝っての8連勝。ただ指揮官は「いい時も悪い時もありますけど、そこは関係なく試合をしていくことが大事。あまり遠くは見ないで足元を見てできている」。まだまだペナントレースの道のりは長い。1歩1歩しっかりと踏みしめながら、頂点へ突き進む。【湯本勝大】▽楽天西川(8回2死三塁で右中間へ同点となる適時三塁打)「こどもの日に何もできませんでしたからね。いいところで打てて良かったです」▽楽天滝中(先発して6回7安打2失点)「立ち上がりですね。点を取ってもらったあとですからね。前回も序盤に失点してしまっていたので、なんとか切り抜けたかったんですけど。悔しいです」

◆みんなの思いを白球に乗せた-。楽天鈴木大地内野手(32)が同点の9回1死走者なしから右中間へ今季1号ソロを放ち、球団史上最長の8連勝に導いた。今季ここまで、不調から抜け出せきれていなかったバットマンに待望の1発が飛び出した。チームは貯金を15とし、開幕から快進撃を続けている。同点で迎えた9回1死走者なし。鈴木大はシンプルな考えで打席に入った。「とにかく後悔はしないように。中途半端なスイングはしないようにと本当に思ってた」。初球、平野佳の高め148キロ直球をフルスイング。右翼へ決勝弾をたたき込んだ。ダイヤモンドは淡々と1周。ベンチ前では笑顔と拍手で迎えるナインへ向かって、両拳を振りながら感情を爆発させた。終盤までリードを許していたが、チームは明るいままだった。「みんなで声をかけ合って、すごくいい雰囲気だった」。8回、西川が同点打で熱気は最高潮。仲間たちに背中を押され、試合を決めた。「誰かが特別頑張ったじゃなくて、みんなでその試合をという積み重ねの8連勝だと思う。その中ですごくいい経験をさせてもらってますし、良い形で野球をやれている」と笑った。9回の第4打席まで、3打数無安打だった。打率も2割まで落ちた。開幕から不振から抜け出せず、楽天移籍後で初のベンチスタートも経験した。チームが首位を快走する中、波に乗れていなかったが「どんなときでも一生懸命野球をやるというのは変わらない。8連勝の中で試合に出ていない試合もありますし、その中でもすごく勉強になることもある」と前を向く。そのひたむきな姿勢を、仲間たちも見てきた。石井GM兼監督は「アップダウンのある中でシーズンを戦っていると思う。そんな中でも、ぶれずにチームの先頭やベンチの前に出て、すごくチームを鼓舞してくれている。気分によってそういうところは出やすい。大地はどういう状況に置かれても戦う姿勢はしっかり見せてくれているので、ご褒美じゃないですか」という。実直な姿勢に、野球の神様がほほ笑んだのかもしれない。【湯本勝大】

◆流れを変える力投を見せる。オリックス・田嶋が先発のマウンドに上がった。自身の今季初白星を手にし、チームの連敗を止める。気持ちを強く持ち、楽天打線と対峙した。今季はここまで4試合に登板し、0勝1敗、防御率3・42。前回4月28日の日本ハム戦(東京ドーム)では5回6失点で今季初黒星を喫したが、それまで3試合連続でクオリティー・スタート(6回以上、自責3以下)をマークするなど、好投していた。だが、ここまでは打線の援護がなく、いまだ今季初勝利は手にできていない。試合前の時点でチーム打率は12球団ワーストの・207と、打線の状態は思わしくないが、先発として懸命に左腕を振った。一回、先頭の西川を中飛に仕留め、小深田も中飛。続く浅村には中堅右へソロを浴び、先制は許したが、追加点は与えず。粘りを見せた。五回まで1失点と踏ん張る田嶋を打線が、援護。1点先制された直後の一回に、1死から西野、宗が連打で一、三塁と好機を演出。主砲の吉田正が中前適時打で同点とすると、なおも一、三塁から頓宮の中犠飛で勝ち越しに成功した。チームは現在4連敗中と苦しい状況だが、新型コロナウイルスに感染し、療養中だった杉本がこの日、実戦に復帰。2軍練習試合・関西メディカル戦(シティ信金)に「3番・DH」で出場し、3打数無安打だったが、ゲーム感を養った。戦力が整うまで-。ナインはいまが踏ん張りところだ。(西垣戸理大)

◆オリックスは打線の組み替えが奏功した。1点を先制された直後の一回、1死から西野が左中間二塁打。今季初めて3番で先発出場した宗が滝中の速球に詰まりながらも左前打を放ち、吉田正の同点打につなげた。吉田正は試合前までの得点圏打率が5割4分5厘。一、三塁で初球のシンカーをすくい上げるように中前に運び「いい流れで回ってきた。初球から積極的に打ちにいって、何とかタイムリーになって良かった」と一塁上で笑みを広げた。続く頓宮はきっちりと中堅へ飛ばして勝ち越しの犠飛。今季は吉田正の前後が振るわず、孤軍奮闘が目立っており「何とかつながる打順を考えている」と中嶋監督は話していた。滝中の立ち上がりをとらえて先発田嶋を援護した。

◆楽天が球団新記録の8連勝。1―2の八回2死三塁から西川の適時三塁打で追い付き、九回に鈴木大の今季初本塁打のソロで勝ち越した。4番手のブセニッツが今季初勝利。オリックスは田嶋の力投を生かせず、今季2度目の5連敗。

◆首位を快走する楽天が逆転勝ちで球団新記録の8連勝とした。相手の先発は昨季2勝を稼がれ、防御率1・42と手を焼いた田嶋。この日も七回まで一回の浅村のソロ本塁打による1点に抑えられたが、難敵が降板した後に打線が奮起した。八回は2死三塁で西川がビドルから三塁打を放って同点。試合前まで得点圏打率4割7分8厘と勝負強さが光るリードオフマンは「いいところで打てて良かった」とにっこりと笑った。九回は不調だった鈴木大が守護神の平野佳を攻略した。1死から初球の浮いた148キロの速球を逃さずに強振。右越えへの今季1号ソロで記念の白星を呼び込み「一番、びっくりしているのは僕なので。でも、すごくうれしい。みんなで積み重ねた球団記録」と喜びに浸った。

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
楽天
2161 0.778
(↑0.009)
-
(-)
115119
(+3)
76
(+2)
23
(+2)
27
(+1)
0.241
(↓0.003)
2.570
(↑0.02)
2
(-)
ソフトバンク
19121 0.613
(↑0.013)
4
(-)
111130
(+5)
108
(+3)
20
(+1)
16
(+2)
0.266
(↑0.003)
2.810
(↑0.01)
3
(-)
西武
17161 0.515
(↑0.015)
7
(-)
109108
(+5)
102
(-)
23
(+1)
12
(+1)
0.227
(↑0.001)
2.490
(↑0.08)
4
(-)
ORIX
15190 0.441
(↓0.014)
9.5
(↓1)
10983
(+2)
113
(+3)
10
(-)
21
(-)
0.208
(↑0.001
2.980
(-)
5
(-)
ロッテ
12181 0.400
(↓0.014)
10.5
(↓1)
11292
(+3)
96
(+5)
10
(-)
35
(-)
0.214
(↑0.002)
2.240
(↓0.07)
6
(-)
日本ハム
10230 0.303
(↓0.01)
14
(↓1)
110104
(-)
141
(+5)
31
(-)
19
(-)
0.227
(↓0.003)
4.170
(↓0.04)