巨人(★2対13☆)ヤクルト =リーグ戦7回戦(2022.05.06)・東京ドーム=
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ヤクルト
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巨人
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勝利投手:原 樹理(3勝2敗0S)
敗戦投手:堀田 賢慎(1勝2敗0S)

本塁打
【ヤクルト】村上 宗隆(8号・3回表満塁),オスナ(3号・5回表ソロ),長岡 秀樹(1号・9回表2ラン)
【巨人】ウォーカー(6号・1回裏ソロ)

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◆ヤクルトは1-1で迎えた3回表、村上のグランドスラムが飛び出し、勝ち越しに成功する。その後は5回にオスナのソロ、7回には長岡が適時打を放つなど、終わってみれば18安打で13得点を挙げた。投げては、先発・原が7回2失点の好投で今季3勝目。敗れた巨人は、投手陣が崩壊した。

◆巨人アダム・ウォーカー外野手(30)が"ズッキュン先制砲"をぶちかました。1回2死、カウント1ボールからヤクルト原の内角144キロを右中間席へ6号ソロを放った。「バッティングカウントだったのでストライクが来ると信じて、思い切って打ちにいきました。最高の結果になってうれしいよ」。いまやおなじみとなったドレッドヘアーをなびかせながら、ダイヤモンドを1周。一塁側ベンチで出迎えるナインとは、頭上でハートをつくる"ズッキュンポーズ"で喜びを分かち合った。

◆巨人2年目の中山礼都(らいと)内野手(20)が、レフト前にプロ初安打を放った。「8番二塁」で2試合連続スタメン出場した第1打席。ヤクルト村上に満塁本塁打を許した直後の3回無死から打席に立つと、1ボール2ストライクから、ヤクルト原の144キロの外角高め直球を左前に運んだ。2死一塁からは、プロ初盗塁にも成功。足でもアピールすると、丸の中前適時打でプロ初得点もマークした。「今まで携わって頂いた方々に感謝の気持ちでいっぱいです。今日の1本でやっとスタートラインに立てた気持ちですが、満足する事なくこれからも必死になって頑張っていきたいです」試合前には、二塁手として開幕ダッシュに貢献した吉川尚輝内野手(27)が「肩甲骨の骨挫傷」で出場選手登録を抹消された。坂本勇人内野手も離脱中と苦しいチーム状況の中で、若い力を発揮した。

◆ヤクルト村上宗隆内野手(22)が、4年連続となる8号満塁弾を放った。1-1の3回、無死満塁で迎えた第2打席。フルカウントから巨人堀田が投げ込んだ149キロの低めの直球をドンピシャで捉えた。真っすぐ伸びた打球は、バックスクリーンへ一直線。昨年9月21日DeNA戦以来となるグランドスラムとなった。19年から毎年1本ずつマークし、これが4年連続の4本目。1・5ゲーム差で追う巨人の本拠地・東京ドームでは初めての満塁弾となった。村上は「打ったのはストレート。追い込まれていたのでセンター中心に打ち返すことを意識しました。みんながつくってくれたチャンスを生かせて良かったです」と感触を振り返った。?◆村上の過去の満塁弾19年7月3日広島戦(マツダスタジアム)5回にフローレンスからダメ押し弾。20年7月2日広島戦(神宮)9回スコットからサヨナラ弾。21年9月21日DeNA戦(横浜)1回坂本から先制弾。

◆巨人が珍しいプレーでチャンス拡大に成功した。3点を追う3回2死一塁、アダム・ウォーカー外野手(30)がバットを折られ、打球は折れたバットとともにフラフラと三遊間へ。遊撃手長岡が逆シングルで捕球したが、一塁へは投げられず。ランエンドヒットでスタートを切っていた一塁走者の丸は、三塁ベースが空いている隙を逃さず一気に三進を決めた。2死一、三塁、1発出れば同点の場面で、4番岡本和は遊ゴロに倒れた。

◆19年ドラフト1位の巨人堀田賢慎投手(20)が本拠地初白星をかけて先発マウンドに上がったが、3回途中5失点で降板した。1回にウォーカーの先制ソロで1点の援護を得たが、2回にオスナ、浜田の連打で3球で同点とされた。3回にはヤクルトの主砲に手痛い1発を浴びた。連打と四球で無死満塁で村上を打席に迎えた。フルカウントからの6球目、内角低めへの、この日最速タイの149キロ直球を捉えられた。バックスクリーンへのグランドスラムを食らい、4失点。2死とした後、長岡へ四球を与えたところで2番手平内へ後を託した。20年に受けた右肘のトミー・ジョン手術から復活した堀田は「先発としてゲームが作れず悔しいですし、チームに申し訳ない気持ちです」とコメントした。試合前時点で今季は3試合に先発し1勝1敗。4月28日にはイースタン・リーグのロッテ戦で5回1失点と好投し、中7日で臨んだマウンドだった。

◆高卒3年目のヤクルト長岡秀樹内野手がプロ初本塁打でたたみかけた。9点リードの9回無死一塁、巨人高梨のスライダーを右翼席へ運んだ。村上の満弾を含め、猛攻を仕掛けたチームの勢いが記念すべきプロ1号を後押しした。今季初めて開幕スタメンを勝ち取り、ここまで全試合先発出場する20歳。「がむしゃらに食らいついて打ちました。すごくうれしいです」と充実感を漂わせた。

◆ヤクルトが村上宗隆内野手(22)の4年連続となる8号満塁弾で圧勝し、首位巨人に0・5ゲーム差に肉薄した。追い込まれて広げたゾーンに、低めの直球が入ってきた。1-1の3回無死満塁。ここで村上の意識は「センター(方向に)コンパクトにいく意識。何がきても打てるような準備をして待ってました」。真芯でとらえた打球は、バックスクリーン直撃の勝ち越し満塁弾。「なんとかコンパクトにいった結果。感触としては芯に当たったかなという感触でした」。19年から続く4年連続満塁弾で、打線が着火。いずれも今季最多の17安打13得点の猛攻で、巨人を粉砕した。これで5月の首位攻防戦に先勝。最大5ゲーム差あった首位に0・5ゲーム差に迫った。それでも高津臣吾監督は「ムネ(村上)がすごく目立ってしまうけど、それまでのつなぎとか評価しないといけない。四球からめてバント、スチール、もちろん最後はホームランとか、つなげてしっかり得点できたことは、我々が目標としている点の取り方」と内容を評価。その上で「明日が大事。打った次の日、新しいゲーム始まるので。今日と同じ展開には絶対ならないと思うので、取れる1点と防げる1点というところを意識してやっていきたいと思います」と、引き締めた。

◆巨人はヤクルトとの首位攻防初戦で完敗した。捕手と内野手の平均年齢23・6歳の若手主体で臨むも、打点は30代のウォーカーと丸の計2打点。投手陣は先発堀田賢慎の3回途中5失点KOから今季最多の13失点。原監督は「連戦中は先発投手に懸けるのは強いところだけどね。ローテーションを守るのは大変な世界なんだと思わないといけませんね。思うような教育を我々もせないかんね」と厳しい表情で語った。?◆陰性 巨人は、1軍の監督、コーチ、選手、スタッフ計99人が6日にPCR検査を行い、全員が陰性判定を受けたと発表した。

◆高卒2年目の巨人中山礼都内野手が、2試合連続プロ2度目のスタメンで躍動した。4点ビハインドの3回先頭でプロ初安打を放ち勢いづけた。追い込まれながらもヤクルト原の144キロ高め直球を左前に運んだ。積極性が光った。2死一塁からは、二盗を成功させてプロ初盗塁。そのまま丸の中前適時打で生還し、プロ初得点を挙げた。「盗塁も力を入れていたので、すごくよかった」とうなずいた。坂本、吉川の二遊間コンビの負傷離脱で出番が巡ってきた。今オフに師匠吉川から譲り受けたグラブで軽快に二塁守備をこなし、ノーエラー。「『ミスを恐れずに思い切って』という言葉をかけてもらった。すごくありがたかった。与えられたポジションで、勝利に貢献できるよう、これからも全力でやっていきます」。大敗を喫したが、東京ドームの公式戦デビューで、若人らしくはつらつと輝いた。【小早川宗一郎】

◆ヤクルトが村上宗隆内野手(22)の4年連続となる8号満塁弾で圧勝し、首位巨人に0・5ゲーム差に迫った。1-1の3回に、バックスクリーン直撃の勝ち越しグランドスラムで、打線が着火。いずれも今季最多の18安打13得点の猛攻で、巨人を粉砕した。19年から続く連続満塁弾で、5月の首位攻防戦に先勝。最大5ゲーム差あった首位に肉薄し、今日にも浮上する。追い込まれて広げたゾーンに、低めの直球が入ってきた。1-1の3回無死満塁。村上の意識は「センター(方向)にコンパクトにいく意識。何がきても打てるような準備をして待ってました」。真芯でとらえた打球は、バックスクリーン直撃の勝ち越し満塁弾。「なんとかコンパクトにいった結果。感触としては芯に当たったかなという感触でした」。おぼろげながら記憶に残る東京ドームでの満塁弾だった。17年前の06年4月30日、小学校入学して初めての大型連休で、熊本から家族旅行で東京へ来ていた。向かった場所はこの東京ドーム。巨人-中日戦の観戦だった。その試合、二岡(現巨人2軍監督)が放った史上初の2打席連続満塁弾をスタンドから目撃。かつて見上げたグランドスラムを、同じ場所で描き「なんとか(走者を)かえして逆転したいなという思いだったので、それだけですね」と言ってのけた。満塁弾は19年から4年連続4度目だが、場所は19年マツダ、20年神宮、21年横浜と、東京ドームでは初めてだった。「どの球場でも試行錯誤してやることは変わらない。どの球場であっても頑張りたいなと思っているので」。得手不得手の1発ではなく、勝利を追求した結果だった。4番の一振りで打線が着火し、今季最多の18安打13得点と圧勝。首位巨人に0・5ゲーム差と肉薄し「長い道のり。まだまだ先はありますし、その中の1試合をまた明日やるだけ。その積み重ねです」。手に残る感触を拭い去り、次も勝つために打席に立つだけだ。【栗田成芳】▽ヤクルト高津監督(18安打13得点) ムネ(村上)がすごく目立ってしまうけど、それまでのつなぎとか評価しないといけない。四球からめてバント、スチール、もちろん最後はホームランとか、つなげてしっかり得点できたことは、我々が目標としている点の取り方。

◆高卒2年目の巨人中山礼都内野手(20)が、2試合連続プロ2度目のスタメンで光り輝いた。4点ビハインドとなった直後の3回先頭、プロ初安打でチームを勢いづけた。追い込まれながらもヤクルト原の144キロ高め直球を左前に運んだ。それでも「そこでのうれしさというよりは、相手の隙もあるかなと思ったので、次の塁を狙う姿勢は意識してやりました」と、集中した表情で次の塁を貪欲に狙った。積極性が光った。2死一塁からは、プロ初盗塁の二盗を成功させた。そのまま丸の中前適時打で生還し、プロ初得点を挙げた。「盗塁に関しても春のキャンプからずっと亀井コーチといろいろ話をさせてもらって、盗塁も力を入れていた。すごくよかったと思います」と満足げな表情を浮かべた。坂本、吉川の二遊間コンビの負傷離脱で、出番が巡ってきた。今オフに師匠吉川から譲り受けたグラブで軽快に二塁守備をこなし、ノーエラー。「自主トレで尚輝さんが僕のグラブをはめたときに、『前に使っていたもので似ている型がある』と言ってグラブをもらった。自分もいいなと思ったので今、使っています」と名手のグラブにあやかっている。「ファンもすごく声援を送ってくれるし、それがすごく力になりました。与えられたポジションで、勝利に貢献できるよう、これからも全力でやっていきます」。敗れはしたが、東京ドームの公式戦デビューで、若人らしくはつらつと輝いた。【小早川宗一郎】

◆ヤクルト・村上宗隆内野手(22)が、1―1の三回に、バックスクリーンへ8号満塁弾を放った。巨人先発・堀田が投じた149キロの内角直球に対し、腕をうまくたたんで捉え、「追い込まれていたのでセンター中心に打ち返すことを意識しました。みんながつくってくれたチャンスを生かせてよかったです」と振り返った。村上の満塁弾は、2021年9月21日のDeNA戦(横浜)以来で、自身4本目となった。

◆巨人の堀田は6安打5失点でプロ最短の2回?でKOされた。4月21日以来、4試合目の登板で「2試合続けてゲームをつくれていないので、先発としての仕事を果たせるように全力で腕を振っていきます」と意気込んで臨んだが、ともに4回4失点だった過去2試合に続いて崩れた。1点を先行してもらった直後の二回に先頭打者から連打を浴びて追い付かれると、三回無死満塁では村上に満塁本塁打を浴びた。内角低めの149キロの速球をバックスクリーンに運ばれ、この回途中で降板。3月31日のヤクルト戦でプロ初登板勝利を挙げてから2勝目が遠い。

◆ヤクルトのホセ・オスナ内野手(29)が、3点リードの五回2死から左翼バルコニー席上部の看板横に直撃する特大の3号ソロを放った。) 巨人の3番手左腕・大江が投じた直球を捉え「中盤に追加点が欲しい場面だったので1点取れてよかった。完璧に捉えることができました」。4月19日の中日戦(バンテリンドーム)以来となる一発で、リードを広げた。

◆巨人・増田陸内野手(21)が六回に代打でプロ初出場を果たし、原と対戦して一邪飛に倒れた。茨城・明秀日立高から入団して4年目。今季開幕前に育成選手から支配下に復帰し、主力の負傷離脱が相次ぐ中チャンスが巡ってきたが、初安打はお預けとなった。

◆ゴールデンウイーク最後の首位攻防3連戦の初戦で、ヤクルトが圧勝した。巨人との差を0・5ゲームに縮め、7日の同カードに勝てば首位に立つ。号砲を鳴らしたのは、主砲・村上の強烈な一発だった。同点で迎えた三回無死満塁、バックスクリーンへ8号満塁弾。表情を崩すことなくダイヤモンドを一周した。「追い込まれていたので、センター中心に打ち返すことを意識しました。みんながつくってくれたチャンスを生かせててよかった」フルカウントからの6球目。堀田の149キロの内角への直球を完璧に振りぬいた。2021年9月21日のDeNA戦(横浜)以来、通算4本目のグランドスラム。プロ2年目の19年から4年連続で満塁弾をマークし、巨人戦では初となった。主砲の当たりがチームを上昇気流に乗せている。村上は5日までの直近6試合で打率・368(19打数7安打)、2本塁打、8打点と好調。チームもこの間5勝1敗と大きく勝ち越している。一時は5位まで後退していたが、首位・巨人と1・5ゲーム差の2位で敵地に乗り込んできた。若き主砲が最優先に考えているのはチームの勝利。どんな当たりでも全力疾走を心がけており、常に次の塁を狙う姿勢を見せている。「走れないより走れたほうがいい。チーム的にも、それでチャンスになって点が入って勝てれば一番いい」と頼もしい限りだ。(森祥太郎)

◆ゴールデンウイーク最後の首位攻防3連戦の初戦で、ヤクルトが圧勝した。九回には長岡秀樹内野手(19)が1死で迎えた第5打席に千葉・八千代松陰高から入団3年目にしてプロ初本塁打を放った。「がむしゃらにくらいついて打ちました。凄くうれしいです」カウント2―0から高梨の130キロのスライダーを一撃。右翼席へ運び、笑顔でダイヤモンドを一周した。

◆巨人・堀田賢慎投手(20)の2軍再調整が決まった。試合後、桑田真澄投手チーフコーチ(54)が「2軍に合流して、また一からやり直すということ」と明かした。トミー・ジョン手術を経て、今季から1軍に加わった右腕は、1―0の二回に浜田に適時二塁打を浴びて同点を許した。三回には先頭の塩見、太田の連打と山田への四球で満塁のピンチを招き、4番・村上に149キロの直球をバックスクリーンに運ばれた。その後も続投したが、2死後に長岡に四球を与えたところで平内と交代を告げられた。三回途中6安打5失点。3試合連続で試合を作れない投球となり、「先発としてゲームが作れず悔しいですし、チームに申し訳ない気持ちです」と球団を通じてコメントした。桑田コーチは「やはりプロの打者に対しての怖さが出てきたり、スピードを出そうとしてフォームを崩してしまっている」と分析し、「ここからは中6日で試合を作る経験を積んでいくことがすごく大事」と説明。首脳陣は期待の本格派右腕の2軍調整を決断した。

◆巨人の高卒2年目、中山礼都(らいと)内野手(20)が「8番・二塁」で本拠地デビューを果たし、三回の第1打席でプロ初安打を放った。「やっとスタートラインに立てた気持ちですが、満足することなくこれからも必死に頑張っていきたい」と初々しく語った。愛知・中京大中京高からドラフト3位で昨季入団した左打者は、原が外角高めに投じた直球を逆らわずに左前へ。初盗塁と初得点も記録した。チームが大敗した中で存在感を放ち、原監督から「元気があるよね」と評価された。負傷離脱した正二塁手の吉川とは、オフの自主練習をともにした。先輩から譲り受けたグラブでプレーし、「『ミスを恐れず思い切ってやれ』という言葉を掛けてもらった。すごくありがたかった」と感謝を込めた。初ヒットの後の3打席は凡退。「まだまだ課題がたくさんある。勝利に貢献できるように全力でやっていく」と貪欲に語った。

◆セ・リーグ2位のヤクルトは先発野手全員による今季最多の18安打、同じく最多の13得点で大勝。首位・巨人とのゲーム差は0・5に縮まった。高津臣吾監督(53)は、「明日が大事」と気を引き締めた。――打線がつながった「つないでいって、しっかり得点できたというのは、われわれが目標としているゲームというか、点の取り方なので、きょうに関してはいい点の取り方ができたのかなと思います」――阪神戦は粘って得点。そういう姿勢がつながっている「当たりはよくなくてもなんとか出塁するとか、フォアボールでつなぐとか、バント、足を絡めるとか。ムネ(村上)がすごく目立ってしまいますけど、それまでのつなぎであったりとか、そういうところは評価しないといけないのかなと。すごくいい攻撃ができたのかなと思います」――村上が満塁弾「あの高さをあそこまで飛ばすんだから、よくバットも振れているのかなと思います。決してホームラン狙っていたバッティングではないと思うんですけど、やっぱりああやってチャンスで回ってきたときに点を取ってくれる、打点を稼げるのが仕事ですからね。きょうに関してはすごくいいひと振りだったと思います」――太田も活躍「サンタナがいなくなって外野の枠が1つ空いているのは事実なので。ああやってなんとかしてやろうという気持ちはすごく伝わりますし、スクイズに関してもよく決めたなと。気持ちがしっかり表れたプレーができていると思いますね」――長岡もプロ初本塁打を記録「うれしい。若い選手がしっかりプレーするのはうれしいと思うし、またああやって一発出ると、またこう一歩成長した、前進したのかなと思います」――原が粘投して3勝目「ちょっと褒められたもんじゃないですね。まあ2点でおさめたので、『よし』としなきゃいけないんでしょうけど。もっともっと求めているところは高いところにあるので。もっともっと磨いていかないといけないところはたくさんあるかなと思いますね。改めてまだまだだなと思いましたね。勝って言うのもなんですけど、こんなもんで満足してもらったら困るなと思いますね」――巨人と0・5ゲーム差「明日(7日)が大事だね。こうやって打った次の日。もちろん違うピッチャーが投げて、新しいゲームが始まるので。明日がすごく大事だと思います。きょうと同じ展開には絶対にならないと思うので、しっかり取れる1点と、防げる1点というところを意識してやっていきたいなと思いますね」

◆巨人は今季ワーストの13失点&被安打18で2連敗を喫した。原辰徳監督(63)の〝愛のムチ〟は、20歳の堀田に向けられた。「まだ若い堀田といえども、子供だと思ってマウンドに上げているわけじゃない。プロでローテーションを守るのは厳しい、大変な世界なんだと思わないといけませんね」中14日で先発した堀田が、プロ最短の2回?、6安打5失点。同点の三回無死満塁で村上に被弾するなど開幕前に際立った球威は漂わず。登板3戦連続のKOに「試合をつくれず悔しい。チームに申し訳ない気持ち」と反省した。試合後に2軍降格が決まった。チームはゴールデンウイークに入って1勝6敗。移動、連戦で野手と救援陣が疲れ気味なだけに「先発投手の責任は重い」と指揮官は繰り返した。2位・ヤクルトとのゲーム差は0・5に縮まり、4月19日から守ってきた首位の座が揺らいでいる。(谷川直之)

◆粘って、勝利を手繰り寄せた。ヤクルト・原樹理投手(28)が7回7安打2失点と力投し、チームトップの3勝目を挙げた。「調子はよくなかったが、自分なりに真っすぐを修正できた。(内山)壮真がうまくリードでつないでくれた」三回までに2失点したが、四回無死二塁のピンチは後続を断って無失点に抑えた。意識したのはリズムとテンポ。高卒2年目捕手の内山壮と話し合い「四回のピンチから、このままいったら駄目だと思ってリズムを変えた。何とか粘ろうと方向転換した」。無四球で攻撃にもリズムを与えた。六回には一走で捕手からの牽制(けんせい)球が腰付近に当たるアクシデントがあったが、乗り越えた。28歳右腕が投手陣を支えている。(森祥太郎)

◆セ・リーグ2位のヤクルトは6日、首位攻防の巨人7回戦(東京ドーム)に13―2で大勝し、0・5ゲーム差まで肉薄。三回に4番・村上宗隆内野手(22)がバックスクリーンへ決勝の8号満塁弾を放った。チームは先発野手全員安打で、ともに今季最多の18安打、13得点と大爆発した。7日の同戦も勝てば、4月以降では今季初めて首位に浮上する。東京音頭が鳴りやまない。東京ドームのボルテージが最高潮となったのは三回だった。村上がバックスクリーンへ8号満塁弾。燕党の拍手を受け、悠々とダイヤモンドを一周した。「センターに、コンパクトに打つ意識で。ゾーンは広げていましたし、何が来ても打てるような準備をして待ちました」決して簡単な球ではなかった。フルカウントからの6球目。巨人先発、堀田が内角低めに投じた149キロの直球を腕をたたんで捉えた。昨年9月21日のDeNA戦(横浜)以来、自身4本目で、4年連続のグランドスラムとなった。主砲が流れを引き寄せると、チームは今季最多の18安打、13得点と爆発した。首位攻防戦の第1ラウンドを制し、巨人に0・5ゲーム差と詰め寄った。7日も勝てば、4月以降では今季初の首位浮上。村上も本塁打でリーグ2位タイとなり、打点も同トップの巨人・岡本和に1点差と迫る27打点。若き主砲の状態とともにチームも上昇気流に乗りだした。ゴールデンウイークも終盤。平日だが、3万1336人の観衆が訪れた。幼少期、自身も大型連休中に東京ドームのスタンドで伝説的な試合を目撃し、プロ野球選手に憧れた。page: 22006年4月30日の巨人―中日。巨人・二岡(現2軍監督)がプロ野球史上初の2打席連続満塁弾を放った一戦を、家族と一緒に観戦した。それから16年。当時6歳だった村上少年は燕の主砲となった。「多くの方にプレーを見てもらって、すごくやりがいがある」。今では自身が子供たちに夢を与える存在に成長した。ゴールデンウイークは4勝1敗。ついに首位を射程圏内に捉えたが、気は緩めない。高津監督が「新しいゲームが始まるので、明日(7日)がすごく大事」と口にすれば、村上も「長い道のりなので、まだまだ先はある。また明日やるだけ。積み重ねです」と引き締めた。目の前の一戦に集中し、燕が一気に奪首する。(赤尾裕希)★プロ初本塁打 千葉・八千代松陰高から入団3年目の長岡が、九回にプロ初本塁打をマークした。カウント2―0から巨人6番手、高梨の130キロのスライダーを一閃。打球は低い弾道で右翼席へ吸い込まれた。ブレーク中の20歳は「がむしゃらに食らいついて打ちました。すごくうれしいです」と満面の笑みでダイヤモンドを一周。高津監督は「若い選手がしっかりプレーするのはうれしい。また一歩成長したのかなと思います」と目尻を下げた。

◆天に向かってバットのヘッドを突き上げる-。村上の満塁本塁打は、高度なスイングから生まれた。内角低めのストレート。見逃せばボールかも...という、ぎりぎりのコース。フルカウントだったため、打ちにいかざるをえない。またフルカウントゆえ、落ちる球など変化球にも対応しなくてはいけない。その意識があったからだろう。瞬時にアッパースイングを繰り出し、バックスクリーンへ運んだ。あのコースに限ってはレベルスイングのままだと、バットが横払いでファウルになるか、ボールの上っ面をたたいてゴロになる。どちらにしても、打球は遠くへ飛んでいかない。まさにアレしかないという、素晴らしいスイングだった。その村上、そしてオスナ、さらには長岡と豪快な一発に隠れがちだが、全体的な点の取り方には味があった。二回は一走・オスナ、打者・浜田の場面でエンドランを仕掛け、三塁線を破る二塁打でオスナが一気に生還。六回には太田が、体にぶつかるくらい大きく外れた内角球をバットに当ててスクイズに成功。3-5日の阪神戦では3戦合計8得点に終わったため、選手を動かし、試合を動かした。足を絡め、小技を利かせた。大差の中での引き締まった攻撃も、見逃せない。(本紙専属評論家)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
21150 0.583
(↓0.017)
-
(-)
107148
(+2)
150
(+13)
40
(+1)
14
(+1)
0.246
(-)
3.480
(↓0.25)
2
(-)
ヤクルト
18130 0.581
(↑0.014)
0.5
(↓1)
112122
(+13)
110
(+2)
30
(+3)
15
(-)
0.232
(↑0.008
3.040
(↑0.04)
3
(-)
広島
18151 0.545
(↓0.018)
1.5
(-)
109142
(+3)
113
(+4)
10
(-)
7
(-)
0.254
(-)
3.140
(-)
4
(-)
中日
16150 0.516
(↑0.016)
2.5
(↑1)
112105
(+1)
111
(-)
17
(-)
13
(-)
0.248
(↓0.003)
3.410
(↑0.13)
5
(-)
DeNA
13160 0.448
(↑0.019)
4.5
(↑1)
114109
(+4)
125
(+3)
26
(+2)
11
(+1)
0.249
(↑0.001)
3.760
(↑0.06)
6
(-)
阪神
11231 0.324
(↓0.009)
9
(-)
108103
(-)
120
(+1)
23
(-)
21
(-)
0.227
(↓0.005)
3.240
(↑0.07)