ソフトバンク(☆9対3★)オリックス =リーグ戦9回戦(2022.05.05)・福岡PayPayドーム=
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ORIX
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ソフトバンク
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勝利投手:レイ(2勝2敗0S)
敗戦投手:ワゲスパック(0勝1敗0S)
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◆ソフトバンクは1-1で迎えた6回裏、柳町の適時二塁打で2点を挙げ、勝ち越しに成功する。続く7回には今宮、中村晃、上林の適時打が飛び出すなど、打者一巡の猛攻で6点を加え、相手を突き放した。投げては、2番手・レイが今季2勝目。敗れたオリックスは、攻守に精彩を欠いた。

◆オリックスがソフトバンクに同一カード3連敗し、今季2度目の4連敗を喫した。借金は3に膨らんだ。先発した新助っ人のジェイコブ・ワゲスパック投手(28)は角度ある直球を生かした投球で6回途中3安打3失点(自責2)と奮闘したが、救援陣が踏ん張れなかった。打線も4月2日の日本ハム戦(京セラドーム大阪)で7得点して以降、25試合連続で4得点以下と沈んでいる。これで5月は4戦4敗。4日にエース山本の出場選手登録を抹消し、この日は昨季新人王の宮城の出場選手登録を抹消。残り100試合以上あるシーズンを見越しての首脳陣の決断。浮上のきっかけをつかみたい。

◆ソフトバンクは9安打9得点と打線がつながり3連勝。藤本博史監督(58)の、試合後の一問一答は以下の通り。-柳町が決勝打「ああやってファーストストライクからしっかり振ってくれれば、ああいうタイムリーが打てるんだから。よく打ってくれましたね」-7回に6点「後半ね、勝ってれば相手も勝ちゲームの投手が出てこない。打つ方は打ちやすくなってくる。こういう展開に持ってきたのが良かった。見事なつながりでしたね」-和田は5回で降板「良かったですよ。もう1回いこうかなと思ったんですけど、中継ぎにレイが入っていたのでね。そこはスパッと代えさせてもらいました」-レイの投球について「飛ばしていってくれとお願いしてたので、それにこたえてくれたと思います」-柳町は初球打ちで適時打「ああいう形でどんどんいってくれたらね。結果ね、凡打になっても仕方ないわけだから。チャンスになればなるほどボールを見ようという傾向があったのでね。今日は思い切って行ってくれて。見事にあそこで打ってくれましたよね」-成長を感じる部分は「2軍でもずっと打ってたのでね。去年、2軍で一緒にやらせてもらったけど、安打ということに限ったらナンバーワンだった。1軍に行っても2割7分、8分は打てると思っていたし。今は安打が出すぎるくらい出てますからね。調子いいんじゃないかなと思います。まあ、調子いいときこそ、今日みたいなタイムリーですね。得点圏でもっともっと目立ってほしいですよね」-和田は好投も白星が付かず「ちょっとかわいそうですね。当然、次もありますよ」-再び登板間隔を空ける「それはまた話しながらですね。今日はキレのある球を投げていたんでね。やっぱり5回くらいにやっぱり、ボールがちょっと抜け出したところがあるんでね。早めにいっとこうかということで、和田にも話をして、レイに代わってもらいました」-打線につながり「今日は良かったでしょ。9安打9得点ですよ。こういう得点ができれば最高ですけどね。理想の展開ですよね。ヒットの数ほど点が取れたら最高ですけど、そうはうまくいかないと思います」-レイの今後は「当分、先発のところが埋まっているのでね。こっちの予定でね。本人も中継ぎいけますよ、ということなんで。明日はないですよ。今日3イニングいってるのでね。明日、明後日休んでまたはいってもらおうかな」-6日はロッテ佐々木朗と対戦「普通にやるだけですね。いい投手ですし、そうは打てないと思いますけど、そこをなんとかね。攻略するためにはどうしたらいいかというのをいろいろ考えながらやっていきます」

◆オリックスが今季最多9失点で、2度目の4連敗を喫した。ソフトバンク相手に同一カード3連敗は2年ぶりで、借金は3に膨らんだ。中嶋監督は「この世界、結果なんでね。そこは求めていかないといけない」と厳しい表情だった。2点ビハインドのまま反撃を待ちたい7回。2番手比嘉が一塁けん制悪送球も絡んで失点し、3番手の斎藤も4連打と崩れ、計6点を失った。一方の打線は3得点がやっと。4月2日の日本ハム戦で7得点した後、25試合連続で4得点以下。チーム打率2割7厘、総得点数81はともに12球団ワーストで、1試合平均2・45得点となっている。現状は反発力が強くないだけに大量失点が響いた。指揮官は、4日の試合後に打撃陣に積極的なスイングを注文。9回に頓宮、野口の適時打で2点を返したが「(序盤に)ヒットになってない。最後の方だけ。みんなで姿勢を崩さないようにやってほしいですね」と辛口エールを送った。5月は4戦全敗。白星が欲しい。【真柴健】

◆ソフトバンクのニューヒーローが「こどもの日」に輝いた。3年目の柳町達外野手(25)が決勝打を含む2安打2打点の活躍で、チームの対オリックス2年ぶりカード3連勝に貢献した。柳町は10試合連続安打。規定打席不足ながら"隠れ首位打者"の3割9分1厘の高打率をマーク。昨年ウエスタン・リーグで最多安打の若鷹が、このまま定位置奪取を狙う。勢いに乗る男がまた打った。同点の6回1死二、三塁。柳町は腹をくくった。「チャンスだったので。初球から振って、なんとか前に飛ばそうという気持ちでした」。相手先発ワゲスパックの、甘く入った初球を見逃さなかった。とらえた打球は鋭く伸び、左翼手の右へ。これが決勝の2点適時二塁打になった。3月末に左膝を痛めた栗原に代わって昇格。昨季、2軍監督だった藤本博史監督は、ウエスタン・リーグで最多安打の柳町を「安打ということに限ったらナンバーワン。1軍に行っても2割7分、8分は打てる」と、打撃面を高く評価し、起用を続けてきた。一方で、指揮官が課題として指摘していたのが、好機での消極的な姿勢だった。敗れた1日楽天戦では、初回2死満塁で見逃し三振。指揮官は「チャンスになればなるほど、ボールを見てしまう。もっとがっついていくくらいでいい」と、アグレッシブな姿を求めていた。それだけに、この日の初球打ちV打には「ああやってファーストストライクからしっかり振ってくれれば、ああいうタイムリーが打てるんだから。よく打ってくれましたね」と満足そうだった。この日は7回にも左前打。10試合連続安打で、ここ10試合は35打数17安打と打ち出の小づち状態。レギュラー定着も現実味を帯びてきた。6日ロッテ戦では佐々木朗と対戦予定。柳町は「打てれば一番いいですけど、なんとか1個でも出塁したり、1球でも多く投げさせたり。チームの勝利に近づけるような1打席、1打席にしていきたい」と謙虚にアピールを続けていくつもりだ。活気づいた打線は7回に一挙6点を奪うなど、9安打9得点とつながりを見せた。昨季王者オリックスには、2年ぶりにカード3連勝。乗ってる若鷹とともに、一気の5月攻勢に出る。【山本大地】?○...中継ぎに回ったレイが救援初登板で白星を手にした。同点の6回から登板し3回38球を投げ無安打無失点の完璧な内容。打線も6回に2点勝ち越すと7回には大量6点の援護。「今日は求められた場面で、求められた結果を出すことができたと思います。これからも結果を残し、チームに求められる仕事をしていきたい」。2勝目を手にして笑顔が戻った。▽ソフトバンク中村晃(7回、中前に2点タイムリー)「当たりは良くなかったが、いいところに飛んでくれました。流れが良かったので、ヒットになってくれた。1本出て、ホッとしています」▽ソフトバンク今宮(7回の右前タイムリーに)「外の真っすぐを捉えることができました。前の打席までの感覚が良くなかったので、何とか次につなぐ意識で打席に入った」▽ソフトバンク上林(昨年3安打のこどもの日に2安打)「子ども大好きなんで、来年以降も打てるように頑張ります」。

◆「こどもの日」には、お父さんは頑張るものだ。ソフトバンク最年長男の和田が5回1失点の好投で、チーム3連勝に貢献した。4月20日のオリックス戦(京セラドーム大阪)から中14日。休養十分のサウスポーは立ち上がりから飛ばした。先頭佐野皓に直球勝負。2球で追い込み、最後は143キロのストレートで空振り三振に仕留めた。2番宗、そして3番紅林と3者連続の空振り三振。最高の立ち上がりだった。今季、まだ勝ち星がない和田にとって4度目の先発マウンドは「存在感」をアピールしなければならない。2回先頭の吉田正に初ヒットとなる中前打を許したものの続く3人をしっかり抑えると、3回もバレラ、池田を連続三振に切って3回無失点。1点リードの4回に犠飛で同点とされたが、5回までに7奪三振の奮投だった。「先制点をもらったのに、すぐに同点に追いつかれてしまい野手の方に申し訳ない。点を取ってもらった次の回の先頭バッターを、しっかりと打ち取らないといけなかった」自身6年ぶりとなる「完投」を目標に、オフから体をいじめ抜いた。先発左腕としての矜持(きょうじ)を「引退」の2文字まで持ち続ける男にとって、5回降板は悔しさもあったろう。ベンチは和田に確認を取った上で交代を告げた。打線は6回に勝ち越しの2点、さらに7回には大量6点を挙げた。「タラレバ」は禁物だが、あと1イニングでも41歳のサウスポーが投げていれば...。試合を見ていて少しばかりもったいない気持ちになった。白星はお預けとなった和田だが、キャリアにまた1つ箔(はく)が付いた。通算奪三振数が1738個となり、広島で活躍した大野豊氏(1733個)を抜き、歴代37位となった。大野氏は和田がリスペクトする左腕でもある。試合後、藤本監督は「(和田には)ちょっとかわいそうやったね」と心中をおもんぱかったが、必勝のタクトに迷いはなかった。次回登板は未定。プロ20年目の男に1日も早く1勝の美酒を味わってもらいたいものだ。【ソフトバンク担当 佐竹英治】

◆ソフトバンクが3連勝。三回に柳田の二ゴロで先制し、1―1の六回に柳町の2点二塁打で勝ち越した。七回は今宮、中村晃の適時打など6安打を集め6点を加えた。2番手のレイが3回を無安打無失点で2勝目。オリックスは4連敗。

◆ソフトバンクは同一カード3連勝を飾った。試合後、藤本博史監督(58)が代表取材に応じた。主な一問一答は以下の通り。--柳町が六回1死二、三塁で決勝2点打「ファーストストライクからしっかり振ってくれたらああいうタイムリー打てるんだから。いい経験じゃないけど、よく打ってくれましたね」--柳町は打率・391。成長を感じる部分は「もう2軍でもずっと打っていたので。去年2軍で一緒にやっていたけど。安打というところに関してはナンバーワンだと思っていたので。1軍にいっても(打率)2割7分、8分は1年間打つんじゃないかと思っていたし。今は安打が出すぎるくらい出ているので。調子いいんじゃないかなと思います。調子がいいからこそ、きょうみたいな適時打ですね。得点圏でもっともっと目立ってほしいですね」--七回には打線がつながり6得点「後半に勝っていれば相手も勝ちゲームの投手が出てこない。打つ方も打ちやすくなりますから。こういう展開に持ってきたのがよかったです。見事なつながりでした」--和田は5回1失点で六回からレイに継投した「(和田は)よかったですよ。もう1回いこうかなと思ったんですけど中継ぎにレイを入れていたんで。和田とレイで8回までいきたいというのがあったので。スパっと代えさせてもらいました」--レイの中継ぎでの登板はどう見えた「飛ばしていってくれというのはお願いしていたので。それに応えてくれたと思います」--6日のロッテ戦(ZOZOマリン)では千賀と佐々木朗が投げ合う「いい形でいけますけど、いい投手ですからね。何とか各選手に打ってもらって、何とか点を取っていきたいですね」--どんな意気込み「普通にやるだけです。いい投手でそうは打てないと思いますけど、攻略するためにはどうすればいいのか、考えながらやっていきます」

◆ソフトバンクは同一カード3連勝を飾った。七回1死満塁で上林誠知外野手(26)が2点右前打を放つなど、2安打2打点の活躍でお立ち台に上がった。試合後の代表制での囲み取材の一問一答は以下の通り。ーー四回1死三塁で吉田正の打球を好捕した「きょうは(自分が目立てたのは)あれしか印象がないですね...。ヒーローに選んでくれたので。ポジショニング、普段は吉田さんを見ている中であそこが和田さんのときは飛んでくるなと思っていたので。いいところにいれたのかなと思います」ーープレーとしてもいっぱいいっぱいのプレー「そうですね。限界かなと」ーーフェンスにも強く当たったが「激突しましたね。ぎりぎりでした」ーー二回2死では右翼前に二塁打。右翼の池田が弾いていたのを見て「(一塁)ベースを回ったときに弾いていたので。弾いたときはすぐには投げられないイメージがあったのでいったんですけど、ぎりぎりだったので。池田くんもナイスプレーでした」ーー七回1死満塁で2点右前打「ヒーローインタビューでもいいましたけど、左(投手)を打たないと。気合は入っていました」ーー内容に関しては「打球はよくないですけど1、2球目のスライダーを振った感じで、けっこう緩かったので。タイミングを遅らせた結果、打てたので。打席の中での対応というか、そういうのができました」ーー左投手を打つことがレギュラーに近づく「藤本監督も自分が左を苦にしているというのを思っていないですけど、現状はこうなので。4年前ですか。左投手から4試合連続のホームランも打っていますし。そういうこともあるので。そのときの打撃コーチは(藤本)監督なので。そういうのも見ていると思うので。試合の中で打っていくしかないですね」ーー打率・299という数字は「ずっと3割は打ちたいのがあるので。最低でも1日1本は打ちたいですね」ーー昨年もこどもの日は3安打4打点だった「過去もけっこう打っていますし、そういうイメージがギータさん(柳田)から自分に乗り移れるようにしたいですね」

◆オリックスは失策が大量失点につながった。1―3の七回1死一塁で比嘉の一塁けん制が悪送球となって傷口を広げ、今宮に適時打された。その後は4連打と勢いを止められずに計6失点。中嶋監督は「そういうのが出ているうちは(チームの状態は)上がらない。なくしていかないと」とため息をついた。九回に3長短打を集めて2点を返したものの、八回までは散発3安打と貧打を解消できていない。監督は我慢が続く状況に「その気持ちを持ってやってくれたら力になる」とチームの育成につながることを期した。

◆ソフトバンクは3連勝と勢いに乗り、6日に敵地でロッテの佐々木朗と今季公式戦の初対戦を迎える。史上最年少の完全試合を達成した20歳の怪物を攻略すべく、藤本監督は「ファーストストライクから積極的に、追い込まれたら球数を投げさせる。何とか打って点を取ってもらいたい」と奮起を促した。3月のオープン戦では9三振を喫し、完璧に抑え込まれた。成長を遂げた相手はZOZOマリンスタジアムで、17イニング連続で一人の走者も許さない「完全」投球を続けている。打線は監督の期待に応え、豪腕を打ち砕けるか。

◆下の名は「達(たつる)」と読む。左中間に伸びた力強い打球が、子供たちへの自己紹介だ。ソフトバンク・柳町が決勝の2点適時打。初めての本拠地のお立ち台。キラキラの瞳がよく見えた。「ファンのみなさまの前に立てて、とてもうれしいです」1-1の六回1死二、三塁。ワゲスパックの初球、151キロを左中間に弾き返して勝負の流れをたぐり寄せた。5月は打率・462で好調の理由を「タイミングが取れていること」と説明した。慶大から2020年ドラフト5位で入団。昨季は2軍監督だった藤本監督の下、ウエスタン・リーグで88安打を放ち最多安打を獲得した。3月に栗原が左膝を負傷して離脱。穴を埋めようとしているのが柳町だ。藤本監督も「2軍のときも安打に関してはナンバーワンと思っていた」と若鷹の成長を見守っている。ホークスは「こどもの日」の5月5日、2014年から引き分けも挟んで7連勝。柳町は幼少期の憧れに、同じ右投げ左打ちの外野手で、ヒットマンの最高峰を挙げた。「(憧れたのは)テレビで大リーグをよく見ていたので、イチローさん(現マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)です」七回1死一、二塁でも左前打で、規定打席未満ながら打率・391。パ・リーグ記録はイチロー氏が00年に記録した打率・387で柳町も「もちろん、近づけるように」と表情を締めた。〝鷹のイチロー〟が、6日のロッテ戦(ZOZOマリン)で激突する佐々木朗をも打ってみせる。「子供たちのみんな、柳町という名前を覚えていってください」柳町達、25歳。藤本ホークスで大きな花を咲かせてみせる。(竹村岳)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
楽天
2061 0.769
(↑0.009)
-
(-)
116116
(+8)
74
(+4)
21
(+1)
26
(-)
0.244
(↑0.004)
2.590
(↓0.05)
2
(-)
ソフトバンク
18121 0.600
(↑0.014)
4
(-)
112125
(+9)
105
(+3)
19
(-)
14
(-)
0.263
(-)
2.820
(-)
3
(-)
西武
16161 0.500
(↑0.016)
7
(-)
110103
(+7)
102
(-)
22
(+2)
11
(-)
0.226
(↑0.002)
2.570
(↑0.08)
4
(-)
ORIX
15180 0.455
(↓0.014)
8.5
(↓1)
11081
(+3)
110
(+9)
10
(-)
21
(-)
0.207
(↓0.001)
2.980
(↓0.14)
5
(-)
ロッテ
12171 0.414
(↓0.015)
9.5
(↓1)
11389
(-)
91
(+7)
10
(-)
35
(-)
0.212
(↓0.003)
2.170
(↓0.14)
6
(-)
日本ハム
10220 0.313
(↓0.01)
13
(↓1)
111104
(+4)
136
(+8)
31
(+3)
19
(-)
0.230
(↓0.001)
4.130
(↓0.06)