西武(☆3対0★)ロッテ =リーグ戦5回戦(2022.04.20)・ベルーナドーム=
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ロッテ
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西武
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勝利投手:水上 由伸(1勝0敗0S)
(セーブ:増田 達至(0勝0敗4S))
敗戦投手:美馬 学(0勝2敗0S)
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◆西武が投手戦を制した。西武は0-0で迎えた7回裏、呉の適時打で試合の均衡を破る。続く8回には、鈴木の適時打が飛び出し、貴重な追加点を挙げた。投げては、先発・松本が7回途中1安打無失点。その後は3人の継投で完封リレーを展開した。敗れたロッテは、打線が沈黙した。

◆またもノーヒット継投を予感させた。西武の先発松本航投手はスコアボードに「0」を並べていった。リズムよくアウトを積み重ねていった。ロッテ打線に得点を許さない。それどころか、7回1死までヒットも打たせなかった。打者22人を無安打3四球で封じた。前日19日ロッテ戦では初先発初登板の新外国人スミスが7回を無安打無失点の快投をみせた。その流れに続くように、松本も白球に力を込めた。脱力しながら、しっかり腕を振り切る。140キロ台中盤の直球を軸に、100キロ台のカーブも効果的に使った。ただ、2日連続で先発投手がノーヒット投球でリリーフに託すことはできなかった。7回1死。ロッテ菅野への4球目。149キロ直球が真ん中付近に甘く入った。一、二塁間を鋭くゴロで破られた。そこから四球と暴投で1死二、三塁のピンチを迎えた。続く代打佐藤都には強烈にはじき返された。ただ幸運だった。結果はセカンドライナー。その後に交代を告げられて、114球で降板した。マウンドを託した2番手の水上がピンチを抑えると、ベンチで笑顔を見せた。勝ち投手の権利は得られなかったが、先発の役目は十分に果たした。

◆西武鈴木将平外野手(23)が幻のランニングホームラン...ではなかった。1-0の8回2死一、二塁でロッテ広畑から中前へ運んだ。これに、中堅の高部が飛び込むも後逸。ボールが転々とする間に一気に二塁、三塁と回り、ホームを狙った。が、三塁を回ったところで、まさかの転倒。急いで三塁へ戻ろうとしたが、ボールが三塁へ転送され、タッチアウトとなった。もっとも、2者が生還し、貴重な追加点となった。記録は、安打と失策。中堅のエラーと判断されたため、たとえ転倒せずに生還していてもランニングホームランではなかった。鈴木はベンチで「恥ずかしぃ~」と苦笑いだったが、チームメートもスタンドのファンも盛り上がった。走塁で転倒したのは「人生で初めてです」という。その上で「緊迫した中で貴重な追加点になって良かったです。いいバッティングができたのに気合が入りすぎてしまいました。こんな場面、人生で一度しかないのに力みたおしてしまって、もったいなかったです」と振り返った。辻監督はエラーの記録が付いたことも「おかしいよ」とした上で、鈴木をいじるように「足ももつれてるし」と笑った。

◆ロッテの頼れる主砲が戻ってきた。17日に左手甲に死球を受け、前日19日は欠場したブランドン・レアード内野手が4番指名打者で先発出場。4回は左翼へ、ライナー性の当たり(左飛)を放つなど、存在感を見せたが4打数無安打に終わった。前日に1安打のみで4連敗となった後、井口監督は「内容が良くない」と元気のない打線を嘆いた。レアード復帰で再び白星を重ねたいところだったが、2試合続けて1安打のみの敗戦となった。

◆ロッテは連敗が5に伸び、5位に後退した。死球で前日欠場したブランドン・レアード内野手(34)が戦列復帰も、打線の元気は戻らなかった。2試合続けて1安打のみで、3試合連続完封負け。28イニング連続無得点と負の数字が並ぶ。この日は四球で好機は得ながら、1本が出なかった。井口資仁監督(47)は「しっかりと狙い球を捉えられていないのが一番。甘い球はいっぱいあったけど、うちのバッターが捉え切れていない」と指摘した。試合前のミーティングでは、打撃コーチから「徹底して」という指示が出たが、徹底できなかった。先発した美馬学投手(35)が6回まで無安打投球を見せたが、打線が援護できなかった。井口監督は「ピッチャーは本当に頑張ってくれているんで、打線も金曜日からまた徹底してやっていきます」と切り替えるように話した。野手を複数入れ替え、22日からのオリックス戦で仕切り直す。

◆また山賊がガチガチの鉄壁を築いた。西武が2日連続となる被安打1の完封リレーで連勝した。先発松本航投手(25)が7回1死まで無安打の投球。7回に2死二、三塁とピンチで降板したが、2番手水上由伸投手(23)が切り抜けてプロ初勝利をもぎ取った。前日19日ロッテ戦も初先発初登板の新外国人スミスが7回を無安打無失点の快投。西武といえば、猛打のイメージが強いが、この日も投手の力で勝った。オセオセの乱打戦を得意としてきた山賊が、2日続けてガチガチの鉄壁の牙城を築いた。またスコアボードに9回まで「0」を並べた。そして打たれたヒットも、わずかに「1」だけ。7回1死まではノーヒットに封じていた。膨らんだ無安打の期待は、ロッテ菅野に2日連続で打ち砕かれたが、Hのランプが灯ったのは試合終了まで、これだけだった。5年連続防御率はリーグ最下位。"らしからぬ"形の連勝だが、それは課題だった投手力が整備されてきたことも意味する。辻監督は「う~ん。本当は打撃陣が早めに取ってあげればいいんだけど、それはそれで展開が変わるだろうし。すごく緊張感のある投球だったと思う。成長につながる」と、今までとは少し違う勝利の味をかみしめた。前日19日ロッテ戦では、来日初登板の先発スミスが7回を無安打無失点の快投を演じた。その流れを受け継ぐように、先発の松本も球に決意を込めた。脱力しながら、しっかり腕を振る。140キロ台中盤の直球を軸に、100キロ台のカーブも有効的に使った。緩急を大事に的を絞らせなかった。振り返る「結果的に1安打というだけ」の言葉が頼もしかった。7回2死二、三塁の場面でマウンドを託された水上は見事に火消し。続く平良、増田は3者凡退と危なげなかった。今季の投手陣が繰り返す言葉がある。思いを代弁するように松本は言った。「ピッチャーで勝てる試合を増やしたい。この気持ちを最後まで持って投げていきたい」。それを現実にして、チームは3位に浮上した。【上田悠太】▼西武が2試合続けて1安打の完封勝ち。2試合連続で被安打1以下に抑えたチームは、95年日本ハムが7月4、5日の西武戦で記録して以来、27年ぶり7度目。西武では初で、2試合とも継投での1安打リレーはプロ野球史上初めてだ。また、2試合連続の1安打以下の完封勝利は95年日本ハム以来2度目。日本ハムは4日がグロスの1安打完封、5日が西崎の無安打無得点だった。

◆西武水上由伸投手(23)がうれしいプロ初勝利を挙げた。育成ドラフト出身者では球団初となる白星でもあった。7回2死二、三塁。先発松本が浴びた初安打も絡み、迎えたピンチだった。出番は、試合の流れが一気に動きそうな状況で巡ってきた。恐れることはない。むしろ「ああいう場面の方が楽しめる」と心躍らせていた。ロッテ代打の山口への2球目。シュートで胸元を攻めた。「思い切り詰まらせてやろ」。まさに狙い通り、投ゴロに仕留めた。仕事を果たした。その裏に味方が決勝点となる1点を挙げ、勝ち投手となった。「2球だけだったので。(松本)航さん、すいません。(白星)いただきました」。初勝利の気持ちを聞かれ、そう笑いを誘ったが、初勝利までの過程ではずっと中継ぎを支えてきた。今季は21試合中、この日は11試合目の登板。勝っている時も、負けている状態でも、緊迫する接戦のマウンドでも「便利屋」と投げてきた。結果的に初勝利は「2球」で転がってきたが、決してラッキーではない。この試合最大のピンチをしのいだ価値の重い2球。そして信頼の積み重ねの産物でもあった。四国学院大から20年育成ドラフト5位で入団した2年目右腕。昨季はデビューから17試合連続無失点のリーグ新記録を樹立した。強みはピンチを心の底から楽しめる"超ポジティブ思考"。原点の1つは帝京三高時代にやっていたメンタルトレーニングにある。何事もプラスに受け止めるようになった。当時は主に打者。たとえば「スライダーで三振した時」は、「俺にびびって変化球で逃げたな」と頭の中で変換する。メンタルトレーニング以前の「打てずにへこんでいた」自分が変わった。「最悪な場面も楽しむ」「すべてプラスに考える」。その習慣の積み重ねが、今につながる。ポジティブすぎて、周囲から心配されることもあるそう。ただ、それはリリーフ向きな超強心臓ともいえる。投手陣は前日19日に続き、1安打完封リレー。2試合連続で被安打1以下に抑えたチームは、95年日本ハム以来、27年ぶり7度目。2試合とも継投での1安打リレーはプロ野球史上初めての出来事だった。まさに歴史的な快挙の大きな立役者となった。水上は「いつも野手の方にいいリズムで渡せるように考えている。少しでもチームの力になれるように頑張りたい」。これからも窮地を楽しみ、チームを救う。獅子のブルペンを支えていく。【上田悠太】

◆ロッテは連敗が5に伸び、5位に後退した。▼ロッテは2試合連続で1安打に終わった。2試合続けて1安打以下のチームは95年7月4、5日の西武以来、27年ぶり6度目。ロッテでは前身球団の東京が記録した65年以来の屈辱となった。2試合とも菅野剛士が安打を放ったが、連続1安打のチームで同じ打者が無安打を阻止したのは初めて。これでチームは17日日本ハム戦から3試合連続完封負けの球団ワーストタイ(14年以来9度目)。28イニング連続無得点となり、球団記録の36イニングが近づいている。

◆西武-ロッテで投手戦が展開されている。西武・松本航投手(25)は五回を投げ終えた時点で打者18人に対し、4三振を奪う無安打無失点と力投している。3四球を与えており、投球数は85球となっている。対するロッテの先発、美馬学投手(35)も四回までは走者を一人も許さない完全投球。五回に先頭打者の山川に死球、続く外崎にも四球で一、二塁のピンチを背負ったが、呉念庭を左飛、柘植、愛斗を連続三振で切り抜けた。

◆西武の松本は伸びのある直球を軸に、6回?を無得点に封じた。ロッテの美馬との息詰まる投げ合いとなり、七回1死まで無安打の快投。菅野に初安打を浴びてから四球と暴投などで2死二、三塁となって降板したが、先発の役割は果たし「ゼロで抑えることだけを考えていた」と振り返った。四回に2四球で2死一、二塁のピンチを招いたものの、福田光を投ゴロに仕留め、珍しくガッツポーズし「打者一人一人を抑えること、得点を与えないことだけに集中していた」とうなずいた。辻監督は「気迫を感じる投球だった。素晴らしかった」と称賛した。(ベルーナ)

◆西武が無失点リレーで投手戦を制した。七回に呉念庭の二塁打で先制し、八回に鈴木の適時打などで2点を加えた。松本は6回?を1安打無失点。七回に好救援した水上がプロ初勝利を挙げた。ロッテは3試合連続無得点で5連敗。

◆西武2年目の水上が好救援で、プロ初勝利をマークした。0-0の七回2死二、三塁から2番手で登板し、代打・山口を2球で投ゴロに打ち取ってピンチを切り抜けた。直後の攻撃で呉念庭の適時打で先制点を奪い、八回にも2点を加えて勝利。育成出身の23歳右腕は「最高です。ああいう(緊迫した)場面の方が楽しめるタイプなので、思いきり行きました」と喜んだ。

◆ロッテはプロ野球史上5度目の2試合連続1安打に終わった。3試合続けて無得点で、5連敗で5位に転落。井口監督は深刻な貧打に「しっかりと狙い球を捉えられていない」と厳しい表情で話した。最大の好機だった七回1死二、三塁では相次いで代打を送ったが、佐藤都が二直に倒れ、続く山口は投ゴロだった。ふがいない試合が続き、監督は「しっかりやっていかないといけない」と言うしかなかった。(ベルーナ)

◆西武は20日、ロッテ5回戦(ベルーナ)に3-0で勝ち、2連勝とした。0-0の七回2死二、三塁で救援した2年目の水上由伸投手(23)がピンチを切り抜け、直後の攻撃でチームが勝ち越し。2球でプロ初勝利を手にした。チームは投手陣が踏ん張り、2リーグ制(1950年)以降では史上初となる被安打1での2戦連続無失点勝利を飾った。ピンチこそ、〝おいしい〟。育成出身のポジティブ男、水上が好救援でプロ初勝利を挙げた。「2球だけだったので。(先発の松本)航さん、すみません。いただきました」七回1死まで無安打投球の松本が安打や四球などで2死二、三塁のピンチを招き、出番がやってきた。2年目右腕は代打・山口に対し、1ストライクから「思いきり詰まらせたろう」と内角へ得意のシュートを投げ込み、投ゴロに仕留めた。「ああいう(緊迫した)場面を楽しめるタイプです」山梨・帝京三高時代にメンタルの講師から物事の〝ポジティブ変換〟を学んだ。ピンチは「ここを抑えたら格好いい」。私生活でも「スマホが壊れたら新しいものを買える」など、精神面の強さを身につけた。この日は「(マウンドに向かう際に)普通の顔をしていましたけど、テンションぶち上がりでした」。数日前には練習を見守っていた辻監督に近寄り、「監督、悩み事でもあるんですか?」と尋ねる強心臓ぶりを発揮した。名前の由伸の由来は、父親が巨人・高橋由伸のファンだったから。四国学院大から育成ドラフト5位でプロ入りすると1年目の昨年5月に支配下選手登録され、デビューから17試合連続無失点を記録した。今季は勝ちパターンで起用され、「少しでもチームの力になりたい」と腕をぶす。チームは水上の後、平良、増田の盤石リレーで2連勝。しかも2試合連続で1安打完封勝利だ。指揮官は「緊張感のある試合だったと思うので、成長につながると思う」と喜んだ。(湯浅大)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
楽天
1140 0.733
(↑0.019)
-
(-)
12866
(+4)
38
(+2)
10
(+1)
12
(+2)
0.235
(↑0.002)
2.420
(↑0.03)
2
(-)
ソフトバンク
1261 0.667
(↓0.039)
0.5
(↑1)
12466
(+2)
55
(+3)
8
(+1)
12
(-)
0.230
(↓0.002)
2.430
(↑0.01)
3
(1↑)
ORIX
9110 0.450
(↑0.029)
4.5
(-)
12351
(+3)
64
(+2)
6
(-)
10
(+1)
0.192
(↑0.002)
2.980
(↑0.06)
3
(1↑)
西武
9111 0.450
(↑0.029)
4.5
(-)
12259
(+3)
71
(-)
12
(-)
6
(-)
0.208
(↓0.002)
2.710
(↑0.14)
5
(2↓)
ロッテ
8110 0.421
(↓0.023)
5
(↓1)
12452
(-)
49
(+3)
5
(-)
25
(-)
0.205
(↓0.008)
2.100
(↓0.01)
6
(-)
日本ハム
7130 0.350
(↓0.018)
6.5
(↓1)
12352
(+2)
69
(+4)
14
(-)
11
(-)
0.215
(↓0.003)
3.470
(↓0.05)