DeNA(☆5対4★)阪神 =リーグ戦3回戦(2022.04.19)・横浜スタジアム=
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阪神
3100000004601
DeNA
02021000X51000
勝利投手:田中 健二朗(1勝0敗0S)
(セーブ:三嶋 一輝(0勝0敗1S))
敗戦投手:西 勇輝(1勝1敗0S)

本塁打
【阪神】佐藤 輝明(5号・2回表ソロ)

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◆DeNAは2-4で迎えた4回裏、大和と代打・藤田の適時打で2点を奪い、同点とする。続く5回には宮崎の適時打が飛び出し、勝ち越しに成功した。投げては、3番手・田中健が今季初勝利。敗れた阪神は、先発・西勇が乱調で、打線も3回以降2安打と振るわなかった。

◆阪神大山悠輔内野手(27)は横浜スタジアムと好相性。同球場の通算成績は46試合出場して152打数53安打、11本塁打、40打点、打率3割4分9厘。セ5球団の相手本拠地で打率3割、10本塁打以上は横浜スタジアムだけだ。

◆阪神は4月の横浜でのDeNA戦で、破竹の12連勝を継続中。16年4月2日から勝ち続けている。 19年に就任した矢野燿大監督は、6戦全勝だ。不振のチームを引っ張る糸井はこの間、24打数9安打の打率3割7分5厘と当たっている。歴史的低調から浮上を目指すチームに、格好の舞台といえそうだ。

◆阪神3年目の小野寺暖外野手(24)が、1軍に再昇格した。 この日1軍に合流。小野寺は今季自身初の開幕1軍入りを果たすも、今月9日に2軍降格。ウエスタン・リーグでは4試合に出場し、打率4割、1本塁打、4打点を記録するなどアピールしていた。18日には木浪聖也内野手(27)が出場選手登録を抹消されていた。

◆両チームのスタメンが発表された。阪神佐藤輝明内野手(23)は5試合連続で2番で出場。7番には糸原健斗内野手(29)が1日巨人戦以来の二塁で先発に入った。

◆DeNAフェルナンド・ロメロ投手(27)が、阪神打線にまたもや不安定な立ち上がりを狙われた。1回、1死から佐藤輝に二塁打を浴び、2死三塁から大山に死球、ロハスは四球で2死満塁。糸井の適時内野安打で先制され、糸原の2点適時打で3点を失った。5日の同戦でも佐藤輝の2ランなど初回に3点を奪われ、4回4失点で敗戦。12日の巨人戦では初回に1失点し、3回6失点でKOされた。

◆阪神佐藤輝明内野手(23)が得意のハマスタで猛打を浴びせた。1回1死、空いた三塁線に強烈なゴロをはじき返して二塁打で出塁。3点先制の口火を切った。圧巻は2回だ。2死走者なしでDeNA先発ロメロの変化球をとらえ、完璧な弾道でこの時点でリーグトップとなる5号ソロ本塁打を右翼席に突き刺した。これで5カード連続弾だ。「追い込まれていたので、なんとか塁に出ようとくらいついた結果、ホームランになって良かったです。良い形で先制できたので、早い回から追加点を取ることができて良かったです」昨年は横浜で打率2割7分6厘、2本塁打だった。とりわけ4月9日には右中間場外に推定140メートルの特大アーチを放っていた。右翼最上段に設置された「鳩サブレー」の越える1発で話題を呼んだ。今季初めて同球場でプレー。「いいイメージはある。そういうイメージを持っていきたい」と話していた。早くも相性の良さを示した。

◆阪神が幸先よく3点を先制した。ベテラン糸井が1回2死満塁で三塁適時内野安打を放って先制した。DeNAはリクエストを要求したが、判定は覆らなかった。全力疾走で内野安打をもぎ取った糸井は「みんなが満塁で回してくれたのでセーフになることができて良かったです」と話した。さらに満塁機で糸原が投手ロメロを強襲するセンター前への2点タイムリーで加点した。3月25日の開幕ヤクルト戦(京セラドーム大阪)以来の適時打。「目の前で糸井さんの全力疾走で先制できた直後でしたし、そのいい流れに乗って追加点を取ることができて良かった」と振り返った。

◆DeNAフェルナンド・ロメロ投手(27)が、阪神佐藤輝明内野手に強烈なアーチを浴びた。3点ビハインドの2回2死、2ストライクから140キロのスライダーを右翼席に運ばれた。5日の同戦に続き、ロメロは2試合連続で佐藤輝に痛打された。振り返れば、昨年4月9日の同戦では国吉(現ロッテ)が、右翼席最上段の「鳩サブレー」の看板を越える場外弾を浴びたが、今季も強烈な1発を横浜スタジアムで許した。

◆DeNA大和内野手(34)が適時二塁打を放ち、「得点圏の鬼」の本領を発揮した。2点を追いかける4回無死二塁、阪神西勇の初球を右中間にはじき返し、1点差に迫った。第1打席の2回無死一、二塁では、中前打でチャンスを拡大。試合開始前の時点で、4割5分5厘だった得点圏打率は5割3分8厘に上昇した。さらに、2死三塁から、代打の藤田が同点の右前適時打を放ち、4点差を追いついた。

◆阪神佐藤輝明内野手(23)がサイクル安打に王手をかけた。1回1死、空いた三塁線に強烈なゴロをはじき返して二塁打で出塁。3点先制の口火を切った。圧巻は2回だ。2死走者なしでDeNA先発ロメロの変化球をとらえ、完璧な弾道でこの時点でリーグトップとなる5号ソロ本塁打を右翼席に突き刺した。これで5カード連続弾だ。「追い込まれていたので、なんとか塁に出ようとくらいついた結果、ホームランになって良かったです。良い形で先制できたので、早い回から追加点を取ることができて良かったです」勢いは止まらない。5回には左腕田中健から右前打を放った。残り打席で三塁打をマークすれば、サイクル安打達成になる。達成すれば、昨年9月18日のヤクルト塩見泰隆以来、プロ野球72人、77度目、阪神では19年4月9日梅野隆太郎以来、7人、8度目となる。阪神の過去達成者は48、50年藤村富美男、49年金田正泰、79年真弓明信、03年桧山進次郎、16年福留孝介、19年梅野隆太郎。昨年は横浜で打率2割7分6厘、2本塁打だった。とりわけ4月9日には右中間場外に推定140メートルの特大アーチを放っていた。右翼最上段に設置された「鳩サブレー」の越える1発で話題を呼んだ。今季初めて同球場でプレー。「いいイメージはある。そういうイメージを持っていきたい」と話していた。早くも相性の良さを示した。

◆DeNA藤田一也内野手(39)が、古巣復帰後初打点となる右前適時打を放ち、同点に追いついた。4回、大和の適時二塁打で1点差に迫って、なおも2死三塁から代打で出場。阪神西の変化球を右前に運んだ。藤田は「いい場面で使ってもらっていたので、とにかく結果で応えたい気持ちでした。当たりはさておき、いいところに落ちてくれました」とコメントした。

◆12球団トップの防御率0・40を誇った阪神西勇輝投手(31)がまさかの逆転KOを食らった。2回までに4点の援護をもらいながら、その裏に3連打などで2失点。4回にも長短打で2点を失い、早くも追いつかれた。続く5回には宮崎に左中間を破られ、勝ち越された。5回もたずに5失点で交代を告げられた。持ち前の制球力を発揮できず、ピンチで甘く入った球をはじき返された。

◆DeNA宮国椋丞投手(30)が、今季初登板で好リリーフし、チームに流れを呼び込んだ。2点ビハインドの3回から登板。4番大山からを3者凡退で仕留め、2イニング目の4回も無失点に抑えた。16日のヤクルト戦から中継ぎで1軍に昇格。17日に30歳の誕生日を迎えた右腕が流れを変え、打線が5回に宮崎の適時二塁打で勝ち越した。

◆DeNAエドウィン・エスコバー投手(29)が、魂の19球で1回を無失点に抑え、雪辱のホールドを挙げた。1点リードの7回から登板。2死から阪神佐藤輝に四球を与え、二盗を許したが、3番近本を一ゴロに抑えた。17日のヤクルト戦では2点リードの8回に登板。無死満塁から村上に同点打を浴びたが、この日はリードを守りきった。

◆DeNA田中健二朗投手(32)が、1回無失点で18年7月26日の中日戦以来となる自身1363日ぶりの白星を挙げた。同点の5回に登板。先頭の佐藤輝に安打を浴びたが、冷静にクリーンアップを抑え込み、無失点に抑えた。19年8月に左肘内側側副靱帯(じんたい)再建手術(通称トミー・ジョン手術)を受け、昨年9月12日の阪神戦で1軍復帰登板。今季は、8試合目の登板だった。前回の白星を「覚えてません」と言いながら、4シーズンぶりの勝利を「チームが打ってくれて、後ろのピッチャーが抑えてくれて勝ちがついたので、みんなに感謝したいです」とかみしめた。

◆阪神はまたもビジターで勝てなかった。4点差をひっくり返され、敵地では10戦全敗。今季3勝17敗1分け。勝率は8厘下がって1割5分になった。初回に糸井、糸原の適時打で3点先取。2回には佐藤輝が右翼に5号ソロを放ち、序盤で4点をリードする理想の展開。先発は12球団トップの防御率0・40だった西勇。しかし4回に追いつかれ、5回に勝ち越しを許した。絶対的な安定感を誇った右腕が責任投球回を投げきれず、5失点KOされたのが誤算だった。打線も3回以降は沈黙を続け、反撃できなかった。4月の横浜でのDeNA戦は12連勝だったが、16年4月1日以来、約6年ぶりに敗れた。前カードの巨人戦(甲子園)では2勝1敗、初のカード勝ち越しと逆襲の兆しを見せたが、ダメージの大きな逆転負けを喫した。

◆DeNA宮崎敏郎内野手(33)が、走塁中に左足に違和感を覚え、負傷交代した。1点リードの8回2死一塁、捕手がはじく間に一塁からスタートを切って、スライディングで二塁を陥れたが、苦悶(くもん)の表情を浮かべ、足を引きずりながら、ベンチに引き揚げた。この日は5回の勝ち越しの適時二塁打を含む4安打と固め打ち。4番牧、オースティンと主砲を欠く中、開幕から不動の5番として、打率3割5分1厘と打線をけん引する。

◆阪神が競り負け、連敗となった。19年に就任した矢野燿大監督(53)にとって4月の横浜ではこれまで6戦全勝中だったが、初めて敗戦。チームも4月の横浜でのDeNA戦連勝が12で止まってしまった。矢野監督の談話は以下の通り。-西勇は今季なかなかない打たれ方だったが、どう見たか「芯で捉えられているケースも多かった。ベース上の球の切れというのが、本来の感じじゃなかったんやろうなとは思うけどね」-5回はなんとか粘ってほしかった「まあまあもちろん、どの回も粘ってほしいなと思っているけど」-ピンチで送り出した馬場は素晴らしい火消し「まあ、そうやね」-その後の中継ぎも頑張った「うーん。まあ...。かみ合ってないんでね。点を取る方も1、2回、点を取ってそこから...。ヒットもね...。2本か? ぐらいしか、たぶん出ていない。あそこらへんで押し返せると全然、流れも変わるんだけど。そこの課題っていうのは現状残っているんで」-二塁まで行ってからのもう1本が「もう1本もそうやし、もうちょっとね、やっぱり打線がかえす部分は、勢いをつけるところでは必要なのかな」-佐藤輝は内容もいい「いい形でホームランも。追い込まれてから、もちろん甘いボールやけど、しっかり仕留められたというのもそうやし。左投手からもしっかりした打撃をしている。内容もしっかりある。四球も良かったし、いいんじゃない」-糸原もちょっと先発を外れていたが「そうやね。状態が良くないのはここまでの結果としてそうやし。でも打線の中でチャンスに回ってくるとか、健斗が元気になるとまたムードが変わるんで。そういうところでは今日をきっかけにしてもらえたら」

◆DeNA宮崎敏郎内野手(33)が阪神3回戦(横浜)で左太もも裏を痛め、途中交代した。1点リードの8回2死一塁、二塁への走塁中に違和感を覚え、足を引きずりながらベンチに引き揚げた。 この日は決勝の適時二塁打を含む4安打と固め打ち。4番牧らを欠く中、打率3割5分1厘と打線をけん引する宮崎のアクシデントに、三浦監督は「心配です」と表情を曇らせた。

◆阪神リリーフ陣が無失点で踏ん張った。まずは2番手の馬場皐輔。5回、西勇が勝ち越しを許したあとの1死二、三塁で登板し、連続三振で食い止めた。 「相手の流れを止めるような投球ができた。続けていきたい」と納得の表情だった。6回には背中の張りから16日ぶりに復帰登板した渡辺雄大が3人で封じた。「久しぶりの登板でしたが自分の仕事をしようと集中して投げられた」。4番手の浜地真澄は主力を抑えて5試合連続の無失点リリーフだ。9試合で防御率0・90と信頼を勝ち取っている23歳は「とにかく自分が今できることをやろうと思っていた。今後も仕事ができるよう準備したい」と頼もしかった。

◆DeNA三浦大輔監督(48)が、逆転勝利の流れを呼び込んだ2番手の宮国椋丞投手(30)の好リリーフを絶賛した。 先発ロメロが2回4失点でKOされ、2点ビハインドの3回から登板。1イニング目を7球で抑え、2イニング目の4回も無失点に抑えた。三浦監督は「宮国が初登板で流れを変える投球をしてくれた。攻める投球をしたし、的を絞らせない投球でリズムを作ってくれた」と評価した。

◆4月のハマスタで「まさか」が起こった。阪神の先発西勇輝投手(31)が5回途中8安打5失点でKOされ、今季初黒星を喫した。5日にチームの開幕からの連敗を「9」で止め、完封勝利を挙げた相手に打ち込まれた。3月29日広島戦の4回から続いていた連続イニング無失点も、阪神移籍後では最長の20回2/3でストップ。試合後はコメントを残さず、球場を後にした。 4月のハマスタで「まさか」が起こった。阪神の先発西勇輝投手(31)が5回途中8安打5失点でKOされ、今季初黒星を喫した。5日にチームの開幕からの連敗を「9」で止め、完封勝利を挙げた相手に打ち込まれた。3月29日広島戦の4回から続いていた連続イニング無失点も、阪神移籍後では最長の20回2/3でストップ。試合後はコメントを残さず、球場を後にした。試合前の時点で両リーグトップの防御率0・40を誇った右腕が4点のリードを守れなかった。序盤に味方打線が奮起し、2回までに4点を先取。しかし2回無死一塁から3連打を浴びるなどして2失点。4回は先頭宮崎、大和に連続二塁打を浴び3点目を献上。2死三塁から代打藤田に右前打を許し、同点とされた。5回は1死一、二塁から宮崎に左中間オーバーの適時二塁打で勝ち越しを許したところで降板した。矢野監督は「芯で捉えられているケースも多かった。ベース上の球のキレというのが、本来の感じじゃなかったんやろうなとは思うけど」と指摘した。敵地で勝てない...。チームは2連敗で、ビジターでは開幕から勝ちなしの10連敗となった。序盤に4点を奪いながらも3回以降2安打に終わった。矢野監督は「かみ合ってないんでね。点を取る方も1、2回、点を取ってそこから...。ヒットもね...。2本か? ぐらいしか、たぶん出ていない。(中盤以降で)押し返せると全然流れも変わるんだけど。そこの課題は現状残っているんで」と頭を抱えた。好条件も味方しなかった。4月の横浜でのDeNA戦は16年4月2日から勝ち続けていたが、連勝は12でストップ。矢野監督も7試合目で初黒星となった。1点差での敗戦は今季8度目と、接戦で勝ち切れていない。借金は今季ワーストの14へ逆戻りとなった。まだまだ泥沼から抜け出せない。【古財稜明】

◆敗戦でも「糸糸コンビ」の織りなす打撃が光明になった。阪神糸井嘉男外野手(40)がDeNA先発ロメロに襲いかかる。1回2死満塁。チェンジアップをとらえ、強烈なゴロを三塁宮崎にダイブ捕球された。だが全力疾走で先制適時内野安打をつかんだ。 「みんなが満塁で回してくれたのでセーフになることができて良かったです」40歳ベテランの覇気に糸原健斗内野手(29)も燃えた。なおも満塁機でツーシームを完璧にとらえた。ライナーでロメロのグラブをかすめ、中前へ。鮮やかな2点タイムリーになった。「目の前で糸井さんの全力疾走で先制できた直後。いい流れに乗って追加点を取れてよかった」。2人のバットで3点奪取。幸先よく滑り出した。悔しい逆転負けを喫したが、3試合ぶりの先発出場となった糸原の快音は好材料だろう。1回の適時打は3月25日の開幕ヤクルト戦(京セラドーム大阪)以来、実に20試合ぶりのタイムリー。4回も遊撃内野安打でマルチ安打を刻んだ。開幕から本調子ではなく、長く打率1割台が続いている。この日は10日広島戦(甲子園)以来、7試合ぶりの安打だった。しぶとい打撃に信頼を寄せる矢野監督も「打線のなかでチャンスに回ってくる。健斗が元気になると、またムードが変わる。今日をきっかけにしてもらえたら」と先を見据えた。【酒井俊作】

◆同点打を放ったDeNA藤田一也内野手(39)が、古巣復帰後初のお立ち台でファンに「ただいまー!」とあいさつし、スタンドを沸かせた。インタビュアーから「ナイスバッティングでした」と言われ、「ありがとうございます」と返答。「おかえりなさい」と言われた後に「ただいまー!」と声を張り上げた。10年ぶりの復帰で、DeNAファンに向け「みなさん、お疲れさまです。10年ぶりにこの横浜スタジアムに帰ってくることができました。本当に感謝しています!ありがとうございます!」と感謝した。

◆今年は初タイトル狙えるで! 阪神佐藤輝明内野手(23)がDeNA戦(横浜)の2回に巨人丸に並ぶリーグトップタイの5号ソロを放った。三塁打が出れば、サイクル安打達成という3安打猛打賞。チームは敗れたが、昨年に場外弾を放った敵地横浜で上昇気配を漂わせた。本塁打量産で巻き返しや! 打った瞬間それと分かる当たりだった。2回2死。佐藤輝が、ロメロの内角低め140キロを思い切り引っ張った。「必死に食らいつきました」。打球は右翼席中段へ着弾。5日に今季1号を放った右腕からまたも豪快アーチだ。これで5カード連続の5号ソロで、巨人丸に並ぶ本塁打キング。昨季、右翼場外へ消える特大弾を放ったハマスタは、今季も大好物に変わりなかった。初回に左翼への二塁打。5回には右前打で、サイクル安打に早々に"リーチ"をかけた。1点ビハインドの7回は四球で出塁。「特にサイクルのことは頭になかった。しっかり塁に出られたので良かったと思います」。23歳1カ月、プロ通算147試合目でサイクル安打を達成していれば球団史上最年少&最速の快挙だったが、記録は気にしていなかった。9回は直前の1番中野が二塁併殺打でゲームセット。「みんなバッティングも悪くないと思う。何とか相手より点を取れるように頑張りたい」。試合後はすでに前を向いていた。「2番佐藤輝明」。初めて起用された14日の中日戦では「ついに来たか」と思わず高ぶった。メジャーでは最強打者が入る打順。「早い打順で回ってくるので、ヒットを打つこともそうですし、塁に出ることも大事なので。フォアボールを今日も取れたのでそこも良かったと思います」。開幕当初は4番のプレッシャーに向き合ったが、今は2番にしかない魅力にもハマっている。2番5試合目で初の猛打賞。今後も初回から全開で相手投手に牙をむくはずだ。矢野監督も「ホームランも追い込まれてから。甘いボールやけど、しっかり仕留められたというのもそうだし。左投手からもしっかりした打撃をしている。内容もしっかりある。四球も良かったし、いいんじゃない」と評価した。1点差及ばず敗戦で、チームはいまだ3勝止まり。好調な超攻撃的2番が何よりの光だ。【中野椋】

◆DeNA田中健二朗投手(32)が、18年7月26日の中日戦以来となる自身1363日ぶりの白星を挙げた。同点の5回に登板。無失点で流れを呼び込み、その裏に宮崎が決勝打を放った。19年8月に左肘内側側副靱帯(じんたい)再建手術(通称トミー・ジョン手術)を経ての白星に「チームが打ってくれて、後ろのピッチャーが抑えてくれて勝ちがついたので、みんなに感謝したいです」とかみしめた。

◆DeNA宮国椋丞投手(30)が、今季初登板で好リリーフし、チームに流れを呼び込んだ。2点ビハインドの3回から2番手で登板。4番大山から3者凡退で仕留め、2イニング目の4回も無失点に抑えた。「早いイニングでの登板ということで流れが相手にいっている状況でしたが、攻撃のリズムを作るためにも最低限の仕事はしようと意識していました。特に1イニング目は得点した後だったで、3人で抑えることができ、よかったです。自分自身の開幕だったのでホッとしています」16日のヤクルト戦から中継ぎで1軍に昇格。17日に30歳の誕生日を迎えた右腕が流れを変え、打線が5回に宮崎の適時二塁打で勝ち越し。チームも4点差を逆転勝ちした。

◆DeNA宮崎敏郎内野手(33)が、左太もも裏の炎症と診断された。19日の阪神3回戦(横浜)の8回2死一塁で、二塁への走塁中に違和感を覚え、負傷交代した。三浦監督は「抹消するほどではないと聞いているので、抹消はしません。状態を見ながらになりますけど、出場の可能性はあります」と代打での起用を含めたベンチ入りの可能性を示唆した。

◆両軍のスターティングメンバーが発表。阪神は西勇輝投手(31)が先発する。DeNAと前回対戦した5日(甲子園)は9回7安打無失点の完封でチームの今季初勝利を導いた。ここまで防御率0・40と抜群の安定感を誇る右腕がチーム浮上のきっかけを呼び込む。

◆阪神・糸井嘉男外野手(40)が執念で先制点をもぎ取った。「みんなが満塁で回してくれたのでセーフになることができてよかったです。勝ちたい!」一回1死から佐藤輝が三塁線を抜ける二塁打。近本が二ゴロで2死三塁とすると、大山が死球、ロハスが四球で2死満塁の好機とし、糸井が打席に向かった。カウント2-1から4球目、ロメロの141㌔を逆方向へはじき返すと、三塁手・宮崎がダイビングキャッチ。糸井は一塁に激走、判定はセーフ!リプレー検証の結果も判定は覆らず、阪神が先制した。糸井は17日の巨人戦(甲子園)に続き、これで2試合連続打点となった。阪神はなおも2死満塁から、3試合ぶりにスタメン出場した糸原が2点中前打を放って追加点。糸原は10日の広島戦(甲子園)の第2打席で右前打を放って以来、16打席ぶりのヒットだった。

◆阪神・佐藤輝明内野手(23)が3-0の二回に右翼席へ特大の5号ソロを放った。「追い込まれていたのでなんとか塁に出ようと食らいついた結果、ホームランになってよかったです」。カウント0-2からロメロの140㌔を一閃。打った瞬間、スタンドインを確信した打球は右翼席中段で弾んだ。佐藤輝は15日の巨人戦(甲子園)以来、3試合ぶりの一発。昨年4月9日、横浜スタジアムで場外弾を放った怪物が、再びハマスタをわかせた。

◆またも「立ち上がり」だった。DeNAの先発、フェルナンド・ロメロ投手(27)は一回からいきなり3失点を喫し、来日2年目で自己最短となる2回4安打4失点でマウンドを降りた。5日の阪神戦(甲子園)で一回に3失点。12日の巨人戦(那覇)でも一回に1失点と2試合連続で初回に失点し、連敗を喫した。三浦監督も「立ち上がりがポイントになると思う。いいピッチングを期待しています」と語っていたが、またしても期待を裏切る結果となった。一回1死から佐藤輝に三塁線を破る二塁打を許し、近本を二ゴロ、大山に死球を与え2死一、二塁。ここでロハスを内角攻めで追い込むも、慎重になり四球で満塁とさらにピンチ拡大。続く糸井に適時内野安打、さらに糸原には中前に2点打と畳みかけられ、瞬く間にスコアボードに痛恨の「3」が刻まれた。現役時代172勝を挙げた指揮官も「立ち上がりが難しいのは、先発の誰もが経験するところ」と語っていたが、3試合続けて序盤から打ち込まれた右腕に、厳しい決断を下した。

◆DeNA・宮崎敏郎内野手(33)が八回2死一塁で暴投で二塁へ進塁。滑り込んだ際に左脚を負傷したとみられ、トレーナーに両肩を担がれてベンチへと下がった。代走には知野が送られた。宮崎はここまで全試合に出場し、この試合も勝ち越し打を含む4安打を放っていた。離脱となれば大きな痛手となる。

◆阪神が逆転負けを喫した。打線は一回1死から佐藤輝の二塁打を皮切りに2死満塁の好機。6番・糸井が三塁内野安打を放ち先制すると、3試合ぶりにスタメン出場した糸原が2点中前打を放って追加点をあげた。二回には佐藤輝の5号ソロが飛び出し、序盤から4-0とリードを奪った。しかし、先発の西勇が踏ん張り切れない。二回は無死満塁のピンチから2失点。四回に2本の二塁打で1点差にされると、代打・藤田に右前に運ばれ同点に追いつかれた。五回1死一、二塁から宮崎に勝ち越しの二塁打を浴びてノックアウト。4回途中8安打5失点とリードを守り切れなかった。打線は二回以降、DeNAの継投の前に沈黙。得意の横浜スタジアム、今季初戦を勝利で飾ることができず、開幕からビジター10連敗となった。

◆DeNAが逆転勝ち。2―4の四回に大和の二塁打と藤田の適時打で追い付き、五回に宮崎の二塁打で勝ち越した。3番手の田中健が4年ぶりの白星を挙げ、三嶋が今季初セーブ。阪神は先発の西勇が五回途中5失点と打ち込まれた。

◆阪神は佐藤輝明内野手(23)の5号ソロなど、二回までに4点を奪ったが、先発の西勇輝投手(31)が4回?を投げて5点を奪われ、逆転負けを喫した。開幕からビジター10連敗で今季最多タイの借金「14」となった矢野耀大監督(53)の一問一答は以下の通り(チーム成績3勝17敗1分、観衆1万7596人)。ーー西勇はどう見たか「芯で捉えられているケースも多かったので。ベース上の球の切れというのが、本来の感じじゃなかったんやろうなとは思うけどね」ーー五回は粘ってほしかった「まあまあもちろん、どの回も粘ってほしいなと思っているけど」ーーピンチで送り出した馬場はよく抑えた「まあそうやね」ーーその後の中継ぎも頑張った「うーんまあ...かみ合ってないんでね。点を取る方も一、二回、点を取ってそこから...ヒットもね...2本か? ぐらいしか多分出ていないんで。あそこらへんで押し返せると全然流れも変わるんだけど。そこの課題っていうのは現状残っているんで」ーー二塁まで行ってからの1本「もう1本もそうやし、もうちょっとね、やっぱり打線がかえす部分というのは、勢いを付けるところでは必要なのかな」ーー佐藤輝は内容もいい「いい形でホームランも。追い込まれてから、もちろん甘いボールやけど、しっかり仕留められたというのもそうやし。左投手からもしっかりした打撃をしているんで。内容もしっかりある。四球も良かったし、いいんじゃない」ーー糸原も先発を外れていたが「そうやね。状態が良くないのは、ここまでの結果としてそうやし。でも打線の中でチャンスに回ってくるとか、健斗が元気になるとまたムードが変わるんで。そういうところでは今日をきっかけにしてもらえたら」

◆DeNA・宮崎敏郎内野手(33)が八回2死一塁で暴投で二塁へ進塁。滑り込んだ際に左脚を負傷したとみられ、トレーナーに両肩を担がれてベンチへと下がった。代走には知野が送られた。三浦監督は試合後、「左脚のハムストリングを痛めたということで交代しました。心配ですけど、今、治療中なので、その報告を受けてからになります」。宮崎はここまで全試合に出場し、この試合も逆転打を含む4安打を放っていた。離脱となれば大きな痛手となる。

◆オリックス、阪神で176勝を挙げ、引退後も両チームでコーチを務めたサンケイスポーツ専属評論家の星野伸之氏(56)は投手視線で阪神の4番は佐藤輝と断言。1番・近本、3番・糸井の打線を提案した。西勇の5失点は予想外だが、後を受けた救援投手陣がよく踏ん張った試合だった。そう考えると三回以降1点も奪えなかった打線に、もっと奮起を促したい。再三、話題になっているので「またか」と思われるかもしれないが、佐藤輝はやはり4番に据えた方がいい。個人的には開幕からずっと「佐藤輝4番」の意見は崩していない。私は投手出身なので、どんな並びで来られると今の阪神打線は投げづらいか? という視点で話したい。現状の佐藤輝は、たぶん何番を打たせても、そこそこの結果を残すと思う。何番だから打てなくなるという状態ではない。頼もしい主砲に成長している。そうなると、佐藤輝の前に走者をためられることが一番避けなければいけないことになる。この日は一回はチャンスメークの二塁打が先制の3点に結びついた。これは悪くない。二回の一発は走者がいない場面で飛び出したものだが、それなりに貴重な追加点ではあった。ただ走者をためた場面で迎えていれば、相手はもっと嫌だっただろう。2番に置くと、2打席目以降は、下位打線が塁上を賑わせる展開にならないと、なかなか走者を置いての打席になりにくい。セ・リーグだから9番は投手。8番がかなり好調である条件が揃わないと、2番に置く価値が薄れるのだ。梅野と坂本では打撃ではやはり梅野が上。でもリードを考慮して坂本を「8番」で起用する可能性が高くなれば、ますます佐藤輝の2番の価値が薄れてしまう。やはり1番タイプの近本が切り込み隊長となり、2番は糸原または中野の好調な方を。そして今なら好調の糸井をもっと上位に置いてもいい。とにかく佐藤輝の打席で、少しでも走者がいる打順に据えるべき。投げる立場としては、走者を置いて今の佐藤輝は相当怖い。相手投手が怖がる打線を組むべきだ。西勇は二回の先頭・ソトへの四球が、西勇らしくなかった。警戒するのは分かるが、4点リードしている状況で、先頭を歩かせることで、チーム全体が「何で?」「どうしたの?」という気持ちになってしまったのではないか。DeNA打線がツーシームを狙って、うまく攻略された部分はある。調子も決して悪いとは思わなかった。だからこそ、1つの四球が悔やまれる。開幕から好調をキープしているだけに、次回に期待したい。

◆せっかくチャッカしたのに...。阪神はDeNAに4―5で逆転負け。佐藤輝明内野手(23)が二回、リーグトップに並ぶ5号ソロを放つなど3安打1打点と奮闘したが、打線が〝燃えた〟のは一、二回の序盤だけで追加点が奪えず。これで開幕からビジター10連敗となり、借金14、首位巨人と10・5ゲーム差はいずれも今季ワーストタイ。みんな、輝と一緒にもっと〝燃えて〟くれ!九回1死一塁。中野は二ゴロ併殺に倒れた。矢野監督がリプレー検証を要求するも、覆らずに試合終了。ネクストバッターズサークルにいた佐藤輝はバットを下ろし、ベンチへと引き揚げた。ファンが期待した5打席目は、実現しなかった。「みんなバッティングも悪くはないと思うので、何とか相手より点を取れるように頑張りたいなと思います」〝みんな〟というものの、2番打者はまたも孤軍奮闘だった。一回1死では三塁線を抜ける二塁打。糸井の内野安打で先制のホームを踏んだ。二回には右翼席中段へ、巨人・丸と並んでリーグトップとなる特大の5号ソロ。「必死に食らいついた結果でした」。昨年4月9日、ここ横浜で放った衝撃の場外弾を思い起こさせる驚弾で、勢いをもたらしたはずだった。 開幕からチームはリーグワーストの51得点と貧打に苦しむ。井上ヘッドコーチは「みんなが『ヨッシャ!』となるようなチャッカマンが早く現れてほしい」と起爆剤になる選手の登場を願っていた。その期待に応え、攻撃の口火を切ったが―。五回先頭は右前打でチャンスメークも、後続が凡退。サイクル安打の期待がふくらんだ七回2死は四球で出塁し、盗塁も決めたが、実らず。九回は先頭の代打・島田が四球で出塁し、さぁ佐藤輝に回るぞ! と盛り上がったところで中野は二ゴロ併殺。3月25日、ヤクルトとの開幕戦(京セラ)以来となる3安打猛打賞、全4打席で出塁しても前後の1番・中野と3番・近本はこの日、計9タコ。どの打席も走者はおらず、周囲の選手まで燃え広がらなかった。矢野監督は佐藤輝を「いい形の本塁打。左投手からもしっかりした打撃をしている。内容もある。四球もよかった」とほめた。それでも一人だけでは、限界がある。2016年から負け越したことがない横浜スタジアム。ファンの間で〝横浜銀行〟と呼ばれるほど好相性の敵の本拠地で期待はふくらんでいた。ところが、三回以降はわずか2安打という元通りの貧打で、打線はくすぶった。ホームで巨人に勝ち越したのに、勢いのしぼむような敗戦で開幕からビジター10連敗。首位巨人と今季ワーストタイの10・5ゲーム差となり、借金も同じく最多に並ぶ14に逆戻りした。「うーんまあ、かみ合ってないんでね。一、二回、点を取ってそこからヒット2本ぐらいしか出ていない。もう1本もそうやし、やっぱり打線がかえす部分というのは、勢いを付けるところでは、必要なのかな」指揮官は相も変わらぬ貧打にうなるしかない。頼りは佐藤輝だが、孤軍奮闘ばかり見るのは、辛い。みんな、もっともっと〝燃えて〟くれ!(原田遼太郎)

◆若き救援陣が奮投を続けている。救援登板した13投手が5試合、計15回?連続で無失点投球中。この日の2番手・馬場も西勇が残した五回1死二、三塁のピンチを連続三振で切り抜けた。「ピンチの場面でしたが、相手の流れを止めるような投球ができてよかったです」2安打していた大和を見逃し三振に斬り、続く田中俊も空振り三振。もし終盤の逆転が実現していれば、間違いなくポイントはここだった。17日の巨人戦(甲子園)でもアウトをすべて三振で奪った背番号18は、状態も信頼もグングン上げる。馬場の投球に渡辺、浜地、石井も乗せられて、そろって無失点投球。14日の中日戦(バンテリンドーム)で尾仲が2失点して以降、救援陣はゼロを並べ続ける。救援防御率は3・91となり、今季初めて先発防御率4・21を逆転。成長とともに安定が見えてきた救援陣が、ここからの戦いを支えていく。(長友孝輔)

◆今季、楽天から10年ぶりに古巣へと復帰したDeNA・藤田一也内野手(39)が1点を追う四回2死三塁で代打出場。しぶとく右前に同点打を運び、移籍後初の打点を挙げた。田中健が、2018年7月26日の中日戦以来となる白星をマーク。今や2人だけとなった「横浜ベイスターズ」時代に入団した藤田とお立ち台で並び「おかえりなさい。一緒に頑張りましょう!」と喜んだ。同点の五回に登板し、1回無失点。その裏に味方が勝ち越した。19年8月に左肘の靱帯(じんたい)再建術(通称トミー・ジョン手術)を受け、昨年9月に復帰。1363日ぶりに勝利投手となった32歳左腕は「うれしい。みんなに感謝したい」と笑みを浮かべた。

◆4-4の五回1死一、二塁。宮崎の放った打球が左中間フェンスを直撃すると、阪神・西勇は顔をしかめた。序盤の4点リードを守り切れず、4回?で8安打5失点。まさかの五回途中KOだ。「芯で捉えられるケースも多かった。ベース上の球の切れが本来の感じじゃなかったんやろうなとは思うけど...」試合後にコメントを残さなかった西勇に代わって、矢野監督が口を開いた。一回に糸井、糸原の適時打で3点を先制し、二回には佐藤輝が右翼席へ一発。阪神ベンチがお祭りムードになった直後、田中俊の内野安打などで2失点した。それでもスコアは4-2。立ち直ってくれるだろうと思った。ところが四回に宮崎、大和の連続二塁打、代打・藤田の右前打で同点。五回には宮崎にこの日3安打目となる勝ち越し打を浴びた。DeNAとは今季2度目の対決。前回5日(甲子園)は7安打完封で開幕から9連敗中だったチームに初勝利を呼び込んだ。当時に比べ、主砲の牧やリードオフマンの桑原が不在。前回、右手首を痛めてベンチにいなかったソトについて、西勇は「長打を打てるバッターが入ってきた。不用意な一球だけには気をつけたい」と警戒していた。だが、警戒しすぎて二回先頭で四球、五回1死二塁では死球を与え、ともに失点につながった。試合前時点で3試合に登板して1勝0敗。防御率0・40はリーグトップだった。今季初登板した3月29日の広島戦(マツダ)の四回から続いていた連続イニング無失点も20回?で止まった。矢野監督は「どの回も粘ってほしいと思っているけど」とポツリ。借金は再び今季ワースト「14」に。あまりに痛すぎる1敗だ。(三木建次)

◆〝ハマの牛若丸〟が執念の一打だ。今季、楽天から10年ぶりに古巣へと復帰したDeNA・藤田一也内野手(39)が1点を追う四回2死三塁で代打出場。しぶとく右前に同点打を運び、移籍後初の打点を挙げた。「ただいま~!! 10年ぶりに帰ってこられて、感謝しています。ありがとうございます!」カウント2―1からの4球目、西勇のチェンジアップに崩されながらも食らいついた。最大4点差をはね返しての逆転勝利。ベテランがハマスタのお立ち台で絶叫した。昨秋、10年間を過ごした楽天で戦力外通告を受けた。コーチなどのポストを打診され、引退も頭をよぎったが、現役続行を模索。声をかけてくれたのが古巣だった。) 17日のヤクルト戦。同点で迎えた八回1死満塁の絶好機に、代打で二ゴロ併殺打。チームは1点差で負けた。「反省したし、悔しい思いがあった」。だが、「1軍で結果を出せず、悩めるのは幸せなこと。引退を決意していたら、こんな思いはできなかった。次のチャンスで必ず結果を残す」と気持ちを切り替え、起用に応えた。チームに新型コロナ陽性者が続出する事態で12日に昇格。ゴールデングラブ賞3度の名手は、練習中は若手と一緒にノックを受けて、技術を伝授している。試合に出ればファンに万雷の拍手で迎えられる。安打を放てばベンチ全員が盛り上がる。豊富な経験を積んだ39歳は、空気を一変させる力を持っている。チーム最年長の見事な仕事ぶりに三浦監督も「勝負強い打撃をしてくれて頼もしい」と目を細めた。プロ18年目。まだ見ぬ横浜での優勝を目指し、走り続ける。(浜浦日向)

◆う~ん...巨人に2連勝したと思ったら、またまた連敗...。しかも、4点リードを引っくり返されての敗戦に、開いた口がふさがりませ~ん!40歳糸井さんの全力疾走先制タイムリーや近大の後輩・佐藤輝の弾丸アーチで4点リードしたのに、三回以降2安打って...。ベンチで勝利の前祝いをあげとったんやないやろーな!!(怒)打線も気になるけど、先発・西勇の投球が大いに心配なのだ!! 虎の今季初勝利の完封劇はあったけど、昨年からエースらしからぬ球筋が多いのだ...。元来スピード勝負の投手でないだけに心配だよー!!そこで、もしヒントになれば。昔、現役を辞めたばかりの通算251勝投手、東尾修氏とバッテリーを組ませていただいたことがあり「スライダー投手の東尾さんだから狙って踏み込んできたら?」と聞くと「スライダーのフォームでシュートを投げるんだよ。次、踏み込んでこないぞ」。日本一の165与死球恐るべし! ちなみに大投手の東尾さんも、息子の石田純一さんは封じ込めていないようで...(笑)。

◆ハマスタといえば-。阪神打線が元気になる。理由はいまだに解明できていないのだが。案の定、昨夜も序盤にカーン! カーン! とかっ飛ばした。が、イッキ粉砕できないのが、調子が上がらない2022年の阪神。三回以降、無得点でハマスタ効果なしの夜となってしまった。ハマスタといえば-。最終回にドラマが起きる。あの絶対的守護神時代の山崎康晃ですら苦労した九回の猛虎。期待したが、矢野監督の意地のリクエストが精いっぱいという惨状。寂しい。ハマスタといえば-。試合中に崎陽軒のシウマイ弁当を食べながら原稿を書くのが楽しみだった。関係者食堂の目玉チャーハンもなぜか癖になる逸品。単にチャーハンの上に目玉焼きが乗ってるだけなのだが。あぁ、食べたくなった。ハマスタといえば-。こっちが気ままに思い出をつづっていたら「あのぅ語らせてもらっていいですか?」と、現場にいるトラ番キャップ長友孝輔が「ハマの記憶」をアピールしてきた。「何と言っても、東京五輪で侍ジャパンが初めて金メダルに輝いた場所です。まだ1年も経過していないのですが、随分前のことのような気もします。あの感動的な場所に居合わせることができたのは、記者生活最高の思い出の1つです」 日本のプロ野球選手が初めて五輪の舞台に出場したのは2000年のシドニー五輪。そこから21年の歳月を費やしての悲願の「金」は昨年8月7日のことだった。「(球場最寄りの)関内駅前に建てられていた五輪のプレス用の建物もすっかり撤去されて、更地になってましたよ」日本屈指の一等地だから、すごいビルが建つんだろうか?では再び、ハマスタといえば-。「もう少し語らせてください。阪神ファンだけでなく日本中が仰天した佐藤輝の場外ホームランも、ここで目撃しましたよ。どこまで飛んだか? すぐに打球を探しに行きましたから」長友が思い出の追加をしてきた。昨年4月9日。ハマの夜空に架かった放物線は右中間の漆黒へ消えた。思えば「怪物伝説」の始まりだったかもしれない。何十年後かには「俺はサトテルの打球を探しに行った」と自慢できる打者になってくれるだろう。昨夜も二回、弾丸ライナーでライトスタンドへ。新たに定説誕生。ハマスタといえば「サトテル」だ。1年前の衝撃弾以降、ライトスタンド場外の外周通路では「ただいま、阪神・佐藤輝明選手が打撃練習中です」と注意喚起するアナウンスが流れることに。今では、各球団の強打者が打つ時は流れるらしい。ハマスタといえば-。「あのおいしい中華街のお店に連れて行ってください。長い間、行ってないですよね」長友キャップが個人的な願いをぶちこんできた。「サンスポトラ番」でキープしている安物の紹興酒はどうなっているのだろうか? 長く行っていない。まだ、しばらく行けそうにない。いやいや、その前に白星のキープが優先なんだけれど。ハマスタといえば-。阪神が圧倒的に勝利確率が高いのはトラ番も、ファンも、よくよく知っている。だから、負けると倍、疲れる。ハマスタといえば-。負けると港の汽笛が物悲しく聞こえる。

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(1↑)
巨人
1470 0.667
(↑0.017)
-
(-)
12283
(+3)
74
(+1)
23
(+1)
5
(+1)
0.251
(-)
2.940
(↑0.09)
2
(1↓)
広島
1271 0.632
(↓0.035)
1
(↓1)
12387
(+1)
57
(+3)
4
(-)
6
(-)
0.263
(↓0.001)
2.680
(↑0.02)
3
(-)
中日
1080 0.556
(↓0.032)
2.5
(↓1)
12570
(+4)
65
(+12)
15
(+1)
8
(-)
0.252
(↓0.002)
3.420
(↓0.44)
4
(-)
ヤクルト
1190 0.550
(↑0.024)
2.5
(-)
12377
(+12)
77
(+4)
21
(+2)
9
(+1)
0.238
(↑0.01)
3.190
(↓0.04)
5
(-)
DeNA
790 0.438
(↑0.038)
4.5
(-)
12764
(+5)
69
(+4)
11
(-)
9
(-)
0.253
(↑0.003
4.000
(-)
6
(-)
阪神
3171 0.150
(↓0.008)
10.5
(↓1)
12251
(+4)
90
(+5)
14
(+1)
8
(+1)
0.219
(↓0.001)
4.100
(↓0.07)