1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
巨人 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 5 | 0 | 1 |
阪神 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 8 | 1 | 1 |
勝利投手:赤星 優志(2勝1敗0S) (セーブ:大勢(1勝0敗9S)) 敗戦投手:ガンケル(0勝3敗0S) 本塁打 |
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◆巨人は1点ビハインドの4回表、ウォーカーの来日初本塁打となる3ランで逆転に成功する。投げては、先発・赤星が7回途中1失点の好投。その後は3人の継投でリードを守り、赤星は今季2勝目を挙げた。敗れた阪神は、打線が相手を上回る8安打を放つも、つながりを欠いた。
◆新外国人投手のアーロン・ウィルカーソン投手(32)が来日初登板で6回1失点の好投を見せ、今季初の連勝を飾った阪神。17日は巨人に3タテを食らわせ、3連勝を狙う。巨人3連戦で阪神が3連勝すれば、18年5月25~27日以来4年ぶりとなる。このときの舞台も甲子園だった。初戦は巨人菅野から糸井のソロ本塁打で奪った虎の子の1点を、岩貞-桑原-ドリスのリレーで守り切った。2戦目は小野が7回2失点と踏ん張り、最後は中谷の適時打でサヨナラ勝ち。3戦目は高卒2年目才木が6回無失点の好投。打線も9得点で援護し、19歳の才木は、プロ初勝利を巨人戦で記録した阪神初の10代投手となった。ただこの年、巨人に連勝したのはこのときだけ。トータルでは8勝16敗1分けと大きく負け越し、チームは最下位に沈んだ。今季は苦しいスタートになっているが、宿敵をスイープし上昇気流に乗りたい。
◆巨人はルーキー赤星優志投手(22)が先発。赤星は現在1勝1敗で、プロ初勝利は4月3日阪神戦でマーク。過去にプロ1勝目、2勝目ともに阪神戦で記録した巨人のルーキーは95年河原しかいないが、赤星はどうか。
◆阪神の斎藤友貴哉投手(27)が、21日DeNA戦(横浜)で今季初先発する。 この日、金村暁投手コーチ(45)が「俺の秘密兵器ばれた? 僕らは期待しかしていない。彼もチャンスだと思っている」と話した。今季、斎藤は開幕からすべて中継ぎで7試合に登板。7回1/3、6失点、防御率7・36。0勝1敗ながら、9日広島戦、14日の中日戦と2試合続けて2イニング無失点投球。本来先発ローテーションの藤浪、伊藤将が、新型コロナウイルス陽性のため離脱。斎藤にチャンスがまわってきた。この日も斎藤はブルペン投球、ポール間走で調整した。金村投手コーチは「スタミナもあるし、球もはまったらとんでもない球を投げる。そのはまる方に期待。状態はずっといい」と話した。金村コーチは「ブルペンデーとして考えているが、いけるところまでいってくれたら」と、中継ぎ総力戦を想定しながらも、斎藤が長いイニングを投げることを期待した。
◆阪神糸井嘉男外野手(40)が3号ソロを放ち、先制した。2回1死から巨人先発赤星優志投手(22)の初球。145キロの直球を放ちバックスクーリーンへ豪快に放り込んだ。「チームに勢いをつけることができて良かったです。勝ちたい!」と力を込めた。今季初のバックスクリーンアーチとなった糸井には「DAZN バックスクリーンホームラン賞」として賞金100万円が贈られる。しかし、4回に阪神先発ジョー・ガンケル投手(30)が巨人ウォーカーに逆転3ランを許し、追いかける展開となっている。
◆卓球女子で東京五輪団体銀メダルの平野美宇(22=木下グループ)が17日、「J:COM NET 光でもっと快適デー」となった阪神-巨人6回戦で人生初の始球式に臨んだ。ピンクのグラブを装着して登場。「広くて緊張してどっちだったっけと思ってしまって(笑い)」と1度センター方向を向いて照れ笑いしたが、「なんとしても爪痕を残せたら」と卓球のサーブをイメージしたフォームでホームベース付近にワンバウンドを投げた。投球後は「めちゃくちゃ緊張しました!」と苦笑い。超高速ノーバウンドを予告していただけに「球質自体は結構速かったので満足なんですけど、ノーバウンドで捕手の方に届けられなかった。向きもちょっと右側に行ってしまって...」とアスリートらしく反省した。それでも「85点ぐらい」と自己採点し、「甲子園球場で投げられたことが人生の思い出になりました」と笑顔で感謝した。プロ野球観戦の経験は3度あるそうだが、阪神戦は初めて。「私は全体を応援しているのですけど、今日阪神の始球式をさせてもらったので、これからは阪神を特に応援しちゃうんじゃないかと思います」とニッコリだ。自身は10日に日本代表選考会で優勝し、アジア大会(9月、中国・杭州)シングルス代表権を得たばかり。「卓球も野球のようにたくさんの方に観ていただけるようにスポーツになったらうれしいです」と言葉に力を込めた。
◆巨人の新外国人アダム・ウォーカー外野手が、来日31打席目で特大の初アーチを放った。 0-1の3回2死一、二塁、カウント2-1から阪神ガンケルの4球目、143キロをバックスクリーン左の中段席まで運んだ。記念すべき1号逆転3ランに、三塁ベンチ前では生還した丸らとともに、なぜか両手で頭上に「丸ポーズ」を披露して喜んだ。ウォーカーは「打ったのはシュート。1点ビハインドのチャンスだったから何とかかえそうと思っていたし、あとは芯で捉えることだけを考えていたよ。自分自身も待ちに待った1号ホームランが打ててVERY HAPPY!」とコメントした。
◆巨人の主砲・岡本和真内野手(25)が、4番として球団史に名を刻んだ。「4番三塁」で先発し、5回を終えて試合が成立。4番として先発した試合が、阿部慎之助作戦兼ディフェンスチーフコーチに並ぶ球団歴代6位タイの505試合とした。岡本和は、18年6月3日のオリックス戦(京セラドーム大阪)でプロ初の4番に座り、第1打席で4番初アーチをかけた。今季は試合前時点で打率2割7分1厘、4本塁打を記録している。12日からのDeNA戦(那覇)から3試合は体調不良を訴えて欠場していたが、16日の阪神戦(甲子園)で4試合ぶりにスタメン復帰。6回に適時打を放ち、存在感を示していた。
◆阪神は逆転負けを喫し、連勝が2で止まった。開幕から20試合を終えて、3勝16敗1分けで借金13。勝率は1割5分8厘に落ちた。 2回1死、6番糸井嘉男外野手(40)がバックスクリーンに3号ソロを運んで先制。だが、今季初勝利を目指した先発のジョー・ガンケル投手(30)が痛恨の逆転弾を浴びた。1点リードの4回2死一、二塁から6番ウォーカーに特大の中越え3ランを被弾。5回3失点で今季3敗目を喫した。打線は糸井の先制ソロが飛び出した後、好機を生かせない場面が目立った。3回2死二塁、5回2死二塁で無得点。7回2死一、三塁では1番中野拓夢内野手(25)が二ゴロに倒れた。これで巨人のドラフト3位赤星に2戦2敗。敗戦の瞬間、今季甲子園最多観衆となった4万1175人からため息が漏れた。
◆阪神ガンケル投手は痛恨の被弾に泣き、5回3失点で今季3戦3敗となった。 1点リードの4回2死一、二塁、6番ウォーカーへの直球が浮き、バックスクリーン左の中段席まで逆転3ランを運ばれた。数少ない失投が響いての敗戦。「味方が取ってくれたリードを守ることができずに悔しい。四球の後に甘く入ってホームランを打たれたことは課題。次回までに修正して臨みたい」と雪辱を期した。
◆巨人が今季初の同一カード3連敗を阻止した。1点を追う4回2死一、二塁、新外国人アダム・ウォーカー外野手が阪神ガンケルから来日31打席目で初アーチとなる1号3ランを放って逆転。先発のドラフト3位赤星優志投手は6回2/3を4安打1失点で2勝目。9回は新守護神の同1位大勢投手が無失点で締め、9セーブ目を挙げた。試合後、原辰徳監督の主な一問一答は以下の通り。-先発の赤星が好投「辛抱しながらね、なかなか打線もつながりが悪くて、そういう中で粘り強く放ってくれましたね。見ているとひょうひょうとね、投げているように見えますから。細心の注意を払いながら投げていたと思います」-赤星は甲子園で初勝利「どこでも彼はいい投球をしてくれているんだけど、なかなか打線が援護できていないというのが現状でしょう? 最初もひっくり返されたんだよね? そういうこともあったし。そういう意味では今日はあの逆転3ランというのは非常に大きかったし、多くの点ではなかったけれども、それをしっかり守り抜いたのは価値があると思いますね。甲子園という舞台もね、非常に良かったなと思いますね」-ウォーカーの来日1号が逆転3ラン「ねえ! いいものが出たと思います。うちの中で長打力という点ではかなり秀でているところがありますので、そこがいいところが出たというところですね。守備も一生懸命練習してくれますしね、足も速いし、まだまだ本当の意味で途上の選手だと思うのでね、期待しています」-大勢は地元の兵庫で動じず投げ切った「ふふっ(笑い)。動じていないのか、動じた状態で抑えきったのか、この辺は本人のみぞ知るところでしょうけど、ただ、この甲子園という舞台でね、彼も甲子園という球場は特別な球場だと思うんですよね。そういう中でしっかりセーブをつけたというのは、まだまだこれから続く長い野球人生の中でもね、非常にいい、メモリアルになると思いますよ」-来週は広島戦からスタート「もう少し打線がね、今のままでは投手力のチームのような形でね、もう少し1人1人がつながりを持ったような状態でね、打線をもう少し奮起させたいなという風に思います」
◆阪神の今季初の3連勝はならなかった。2回にチーム最年長40歳の糸井嘉男外野手がバックスクリーンへ3号ソロを放ち先制したが、先発ジョー・ガンケル投手(30)が4回に巨人ウォーカーに来日初本塁打となる1号逆転3ランを許し逆転負けした。 矢野燿大監督(53)の試合後の一問一答は以下の通り。-打線のつながりに関しては「いやいや、それは良くないよね。走者が出るチャンスは作れるけど、かえすところでかえせないっていう。投手はある程度形になってきたんで、だいぶ落ち着き出したかなと思うんで、あとはそこだけかなと思います」-巨人赤星に前回に続きやられた。今後を見据えて苦手意識を払拭(ふっしょく)したい。「苦手意識っていうかね、もちろんいいボールも投げてるし、そら簡単にね。1年目といえども、いいボールを投げているし、球種も多いし、しっかりしているよね。まあ、でも、あそこで、立ち上がりでいかないと。初回の三振、三つやったっけ? めちゃくちゃいいコースに決まっているかというと、そんな感じには見えなかったんで。やっぱり早い回で、うちの流れをつくって、球数を投げさせるということが地味だけど必要なんじゃないかな」-中継ぎ陣について「みんな若いんでね。経験を積んでいくなかで、浜地もすごい内容のしっかりしたもので投げてくれたし、馬場も打たれたけど、ボールの強さが帰ってきて、みんなで自信をつけ出しているのかなって思うけど」-糸井は出た時に結果を出している「きょうの試合のことを言っているかもしれないけど、調子って、この1試合だけじゃないからさ。嘉男は精いっぱいやってるし『出るところでいつもやってやろう』って気持ちでやってくれているし。でも目の前の、俺らここだけ見てるわけじゃないので」-巨人3連戦で今季初のカード勝ち越し。これを続けていくことが大事「もちろん、そうやしね。いい試合したけど勝てなかったっていうのはもちろん何か原因もあるし、やっていかないといけない部分もたくさんあるし。でも落ち着きというか、そういうところが出始めたところもそうやし、なんとかチャンスを作るところまではこれているので。みんな意気込んで、そういうときに打ってやろうというのは、もちろん出るし。それがなんとか早いところで解決できるように。まあうちはホームランをボコボコ打ってという打線じゃないので。地味なつなぎとか四球とか、今日の向こうもそうやけど四球がつながっているので。そういうところもあるかなと思います」
◆阪神はロッテ佐々木朗希投手(20)がこのまま日曜日でローテーションを回れば、交流戦で対戦する可能性がある。 5月27日の金曜日からZOZOマリンで3連戦。昨季は5月27日に甲子園で対戦し、佐藤輝のタイムリーなど5回で4得点を挙げたが、プロ初勝利を献上した。今季は佐々木朗が10日に完全試合を達成し、ここまで3試合25イニングでわずか1失点しか喫していない敵地での開催。まだまだ気の早い話だが、打線の状態を上げて対戦したいところだ。
◆阪神佐藤輝明内野手(23)が巨人赤星優志投手(22)に意地の一打を浴びせた。 4試合連続2番三塁で出場し、3回2死の第2打席で一塁線を破る二塁打。前回3日の対戦から、通算4度目の打席で赤星から安打を放った。ただ、5回2死二塁では左飛に倒れ、この日3打数1安打。チームも敗れ、19日からのDeNA戦(横浜)戦へ向けて仕切り直す。
◆巨人ドラフト3位の赤星優志投手(22)が、粘りの投球で2勝目を挙げた。 「フォームのバランスがあまり良くなくて、まっすぐもシュート回転したり、変化球も抜け気味だった」と本調子とはいえなかったが、丁寧に7回途中まで1失点でまとめてリリーフ陣へ。「先制点を取られてしまったんですけど、そこから粘ることができてよかったかなと思います」と納得の表情で振り返った。開幕から日曜日の登板が続く。同日に先発するロッテ佐々木朗がこの日も快投し、話題を独占される日が続く。それでも、鉄仮面と評される右腕は「良くも悪くも全部あっちに持っていかれるので、特に(プレッシャーなど)何もなく投げられているかなと思います。もう本当にすごいピッチャーだと思うので。僕も頑張りたいですけど、あそこまではいけないですね」と冷静だった。
◆連敗ストップにも、巨人原辰徳監督(63)は打線のさらなる奮起を望んだ。 岡本和が4番で505試合目の先発出場を果たし、球団歴代6位の阿部慎之助作戦兼ディフェンスチーフコーチに並んだ。新外国人ウォーカーに初アーチと好材料はあるが、19日からの広島との首位攻防3連戦(東京ドーム)に向けて「今のままでは投手力のチームのような形でね、打線をもう少し奮起させたい」と締め直した。
◆巨人の新外国人アダム・ウォーカー外野手(30)が、来日31打席目での初アーチで今季初の3連敗を阻止した。1点を追う4回2死一、二塁、バックスクリーン左へ特大の逆転の1号3ランを放った。喜ぶ味方ナインとは両手で頭上にハートを作る「ハートポーズ」で大盛り上がり。バンダナを身につけ、ドレッドヘアーをなびかせる個性派の新助っ人が、値千金のひと振りで劣勢を跳ね返した。ウォーカーの笑顔と「ハートポーズ」が甲子園で輝いた。1点を追う4回2死一、二塁、阪神ガンケルのシュートを思い切り振り抜くと、打球はバックスクリーン左の中段席まで届いた。試合をひっくり返す会心の初アーチに大喜び。ドレッドヘアーをなびかせ三塁を回ると、頭上で丸が本塁打を放った際に定番の丸ポーズ...ではなく、ハートを形作った。「山瀬が(この日の)円陣の声出しでやったポーズで、エネルギーをもらった」と笑った。インパクト抜群の見た目の裏には、キュートな思いがある。頭には鮮やかなピンクのバンダナを巻く。「髪を伸ばしてから何か着けないといけなかった。日曜日はデーゲームも多いし、明るい感じで着け始めました」と"サンデーピンク"を貫く。3年前から始めたドレッドヘアーも「独立リーグでMVPを2年連続で取ったので」と験担ぎの一貫。当初は髪形管理に手間取ったが、長年の経験値ですっかり慣れてきた。個性的なのは見た目だけではない。アメリカ時代は、メジャー昇格に届かず、独立リーグを転々とした。大観衆には縁がない異色のキャリアを歩んできた。「掘り出し物」として30歳で海を渡り、開幕から1軍でチャンスを待った。今季巨人にとって最多となる4万1175人が集まった甲子園で試合を決める1発。「人生で初めて満員のお客さんが来ている中のプレーでした。とても楽しくプレーできました。ベリーハッピー!」。伸びしろ未知数の個性派助っ人が、3試合ぶりの勝利を、ズキュンと射止めた。【小早川宗一郎】▽巨人原監督(ウォーカーに) うちの中で長打力という点ではかなり秀でている。いいところが出たというところ。守備も一生懸命練習してくれますし、足も速いし、まだまだ本当の意味で途上の選手だと思うのでね、期待しています。
◆新守護神の巨人大勢投手(22)があこがれの甲子園で9セーブ目を挙げた。 2点リードの9回に登板。2安打を許すも、自己最速タイの158キロを記録するなど無失点で抑えた。兵庫出身だけに「甲子園のマウンドで野球ができていることを素直に感謝して、全力で楽しみたいという気持ちで投げた。気持ち良かった」と笑顔。赤星の勝利もアシストし「そういう試合展開になってうれしかった」と喜んだ。
◆阪神は矢野燿大監督(53)が3日連続で試合前の声出しを行ったが、巨人戦3連勝のビッグウエーブは作れなかった。 今季最多4万1175人が埋めた甲子園。2点を追う9回に最大の盛り上がりを見せた。2死一、二塁で1番中野。次打者席で準備する2番佐藤輝まで回せば...。だが中野が空振り三振に倒れ試合終了。借金は再び13となった。立ちはだかったのは新たな天敵赤星だった。日大からドラフト3位入団した新人ながら、最速152キロの真っすぐと多彩な変化球を操り、制球力も抜群。得点圏に走者を進めても要所を締められ、糸井7回途中まで糸井のソロ1点に抑えられた。3日の前回対戦でも7回を糸井の2ランだけに抑えられて2戦2敗だ。矢野監督も「苦手意識というか、もちろんいい球を投げているし、球種も多い」と脱帽するしかなかった。もちろんすべては、依然低調な打線に起因する。今季通算得点は12球団最低の47得点。1試合平均2・35点で、同じく20試合を消化した巨人は80得点と33得点の差がある。前日16日の4回に大山が適時二塁打を放ち、本塁打を除く適時打がチーム64イニングぶりに出たが、その後また13イニング出ていない。矢野監督は「投手はある程度、形になってきた。だいぶ落ち着き出した。あとは打線。つながりはよくないよ」と9残塁にもどかしさが募る。赤星対策も急務だ。2週間後の29日から敵地で巨人と3連戦。赤星がローテ通りに日曜日に回れば、5月1日に再戦する。指揮官も「早い回にうちの流れを作って、球数を投げさせることが地味だけど必要」と引き締めた。この日3連勝を阻まれたように、苦手を作っていては反攻も望めない。19日からは昨季、セ本拠地別でマツダスタジアムに次ぐ打率2割6分4厘と打った横浜でDeNA3連戦。まずは得意のハマスタで打線の状態を上げ、態勢を立て直したい。【石橋隆雄】
◆阪神糸井嘉男外野手(40)が「伝統の一戦」で伝説再現を夢見させた。2回にドラフト3位新人赤星からバックスクリーンへ3号先制ソロ。1985年(昭60)4月17日の巨人戦でバース、掛布、岡田がバックスクリーン3連発を放ってから37年の節目の日に、甲子園を熱狂させた。4回にガンケルが逆転3ランを浴びるなど3連勝はならなかったが、赤星キラーは孤軍奮闘の猛打賞。不惑の星が最下位チームの希望だ。 ゲームセットの瞬間、甲子園がため息に包まれた。逆転負けで巨人戦3連勝ならず、再び3勝16敗1分けで最下位の現実が突き刺さる。糸井も悔しい気持ちを絞り出した。「勝ちに飢えてるから。本当に悔しいし、やっぱり勝たなあかん。今言えるのは、勝ちにつながる1本を打てるように、また頑張りますということだけです」今季最多の4万1175人が詰めかけた甲子園を1人で沸かせた。0-0の2回1死。巨人のドラフト3位新人赤星の初球145キロの直球を完璧に捉えた。今季チーム一番乗りのバックスクリーンへの3号先制ソロ。「DAZN バックスクリーンホームラン賞」として賞金100万円が贈られた。85年にバース、掛布、岡田が描いた伝説の「バックスクリーン3連発」から37年。4月17日、甲子園での巨人戦と、あの日と同じ条件が重なるレアな記念日だった。不惑の男が体現した一撃で3連勝ムードが漂い、甲子園は一気に盛り上がった。対赤星は3日の対戦でも2ランを放つなど、通算6打数3安打で対戦打率は5割の好相性。ガンケルが4回にウォーカーに逆転3ランを浴び、チームも赤星を打ちあぐねて2戦2敗を喫する中、3試合ぶりスタメン起用に応えてキラーぶりを発揮した。7月に41歳を迎えるチーム現役最年長が奮闘を続けている。2月の沖縄・宜野座キャンプでもフルメニューをこなし、5日の紅白戦から自己最速で実戦に出場。強靱な体をビルドアップし、レギュラー奪回への気迫を全面に出してきた。思いは現実となり、開幕ヤクルト戦では1号2ランなど猛打賞でエンジン全開。20試合中、14試合スタメンを張っている。この日の7回、赤星から放った三塁前へのゴロも全力疾走しての内野安打。9回にも大勢の155キロの直球を左前にはじき返す猛打賞を決め、逆転を信じて最後まで戦った。矢野監督もたたえた。「嘉男は精いっぱいやってるし『出るところでいつもやってやろう』って気持ちでやってくれている」。19日からはDeNA、ヤクルトと関東遠征の6連戦。苦しい状況が続くが、超人糸井が反攻への勇気を与え続ける。【三宅ひとみ】◆伝説のバックスクリーン3連発 85年4月17日、阪神は甲子園で巨人2回戦に臨んだ。1-3で2点を追う阪神は7回、2死一、二塁と先発槙原を攻めた。ここで3番バースが初球をバックスクリーンへ逆転3ラン。「槙原は真っすぐが走っていたから、ストレートを待っていたよ」とにっこり。続く4番掛布もセンターへ運び、観客席ではねた打球はバックスクリーンへと飛び込んだ。「詰まっていたから入らないと思った」と目を丸くした。さらに5番岡田もバックスクリーンへ一直線の本塁打。中堅クロマティがぼうぜんと見送って球史に残るバックスクリーン3連発を完成させ、後年には「私の本塁打が最もきれいやった」と自賛した。試合は阪神が継投で巨人の反撃をしのぎ、中西がプロ初セーブをマークするなど6-5で勝利。勢いを得た阪神は、21年ぶりの優勝へ進撃を始めた。
◆両軍のスターティングメンバーが発表された。阪神・糸井嘉男外野手(40)が「6番・右翼」で3試合ぶりにスタメン先発。今季3度目の登板で初勝利を目指すジョー・ガンケル投手(30)が先発する。阪神が勝てば今季初の3連勝。2018年5月25日~27日以来、4年ぶりの巨人戦同一カード3連勝となる。
◆阪神・糸井嘉男外野手(40)が二回1死から先制の3号ソロを放った。巨人の先発でD3位・赤星(日大)の145キロ直球を振りぬくと、打球はバックスクリーンに一直線。球場が表示した推定距離は122メートルだった。糸井は「6番・右翼」で3試合ぶりにスタメン出場。4月3日の巨人戦(東京ドーム)以来となる一発だった。勝てば、2018年5月25日~27日以来、4年ぶりとなる巨人戦同一カード3連勝。チーム最年長がナインを鼓舞した。
◆阪神・糸井嘉男外野手(40)が二回1死から先制の3号ソロを放った。「チームに勢いを付けることができてよかったです。勝ちたい!」巨人の先発でD3位・赤星(日大)の145キロ直球を振りぬくと打球はバックスクリーンに一直線。球場が表示した推定距離は122メートルだった。糸井は「6番・右翼」で3試合ぶりにスタメン出場。4月3日の巨人戦(東京ドーム)以来となる一発だった。勝てば2018年5月25日~27日以来、4年ぶりとなる巨人戦同一カード3連勝。最年長がチームを鼓舞した。
◆昨夏の東京五輪で卓球女子団体として銀メダルを獲得した平野美宇(22)が「J:COM NET 光でもっと快適デー」として行われた試合の始球式に登場。注目の投球はワインドアップから目いっぱいに腕を振り、ワンバウンドで梅野のミットに収まった。投げ終えた平野は「めちゃくちゃ緊張しました!」と笑顔。「85点ぐらい」と投球を自己採点し「ギリギリでワンバウンドしちゃったけど、すごく楽しかった。なんといっても甲子園球場で投げられたことが人生の思い出になりました」と振り返った。応援している球団はなかったというが「今日、阪神の始球式をさせてもらったので、これからは阪神を特に応援しちゃうんじゃないかと思います」と虎党宣言?卓球の世界で活躍する平野は「球技というのは一緒。プロ野球はこんなにたくさん客席数があって満員なので、本当に人気だなと改めて実感した。卓球も野球のようにたくさんの方に見ていただけるようなスポーツになったらうれしい」と話した。
◆巨人の新外国人、アダム・ウォーカー外野手(30)が「6番・左翼」で出場し、1点を追う四回に逆転の来日1号3ランを放った。ガンケルが内角高めに投じた143キロのツーシームを振り抜き、左翼席へ打球を運んだ。
◆先発した阪神のジョー・ガンケル投手(30)は5回73球を投げて4安打3失点。今季初勝利は、またもお預けとなった。1-0の四回、先頭の坂本に中前打。丸に四球を与えて2死一、二塁となり、ウォーカーに内角高めの変化球を左中間スタンドに運ばれた。五回の攻撃で代打を告げられて降板となった。ガンケルは一回から低めに丁寧にボールを投げて、巨人打線を封じ込めていただけに悔やまれる1球となった。
◆阪神は巨人に逆転負けを喫し、連勝が「2」でストップした。二回に糸井のバックスクリーンへのソロで先制に成功したが、先発のガンケルが踏ん張れなかった。ガンケルは四回に安打と四球で2死一、二塁のピンチを招き、新外国人のウォーカーに逆転3ランを被弾。前回対戦した3日(東京ドーム)でも満塁を浴びており、苦手の巨人にリベンジの投球はできず。5回3失点でマウンドを降りた。打線は三回以降、3度の得点圏の好機を作るも八回まで糸井のソロの1点どまり。九回には守護神のD1位・大勢(関西国際大)を攻め立て、1死一、二塁のラストチャンスが訪れたが、山本が遊ゴロ、中野が空振り三振に倒れて試合終了。今季初めて右翼に糸井、左翼にロハスを置く打力重視の布陣で臨んだが、振るわなかった。今季最多の4万1175人の観客に勝利を届けることはできなかった。
◆巨人は0―1の四回にウォーカーが来日初本塁打となる逆転3ランを放った。赤星は的を絞らせず、七回途中1失点で2勝目を挙げた。阪神はガンケルが一発に泣いて3敗目。打線は糸井のソロによる1点のみとあと一本が出なかった。
◆阪神は巨人に逆転負けを喫し、連勝が「2」でストップした。二回に糸井のバックスクリーンへのソロで先制に成功したが、先発のガンケルが5回3失点で踏ん張れず。打線は4度の得点圏で無得点に終わったのが響いた。矢野耀大監督(53)の一問一答は以下の通り(チーム成績3勝16敗1分、観衆4万1175)。--打線のつながりに関しては「いやいや、それは良くないよね。ランナー出るチャンスは作れるけど、かえすところでかえせないっていう。ピッチャーはある程度形になってきたんで、だいぶ落ち着き出したかなと思うんで、あとはそこだけかなと思います」--巨人・赤星に前回やられた。今後を見据えて苦手意識を払拭したい「苦手意識っていうかね、もちろんいいボールも投げているし、そら簡単にね。1年目といえども、いいボールを投げているし、球種も多いし、しっかりしているよね。まあ、でも、あそこで、立ち上がりでいかないと。初回の三振、3つやったっけ? めちゃくちゃいいコースに決まっているかというと、そんな感じには見えなかったんで。やっぱり早い回で、うちの流れをつくって、球数を投げさせるということが地味だけど必要なんじゃないかな」-―中継ぎ陣について「みんな若いんでね。経験を積んでいくなかで、浜地もすごい内容のしっかりしたもので投げてくれたし、馬場も打たれたけど、ボールの強さが帰ってきて、みんなで自信をつけ出しているのかなって思うけど」--糸井は出たときに結果を出している「きょうの試合のことを言っているかもしれないけど、調子って、この1試合だけじゃないからさ。嘉男は精いっぱいやってるし『出るところでいつもやってやろう』って気持ちでやってくれているし。でも目の前の、俺らここだけ見てるわけじゃないので」 --カードは勝ち越し。これを続けていくことが大事「もちろん、そうやしね。いい試合したけど勝てなかったっていうのはもちろん何か原因もあるし、やっていかないといけない部分もたくさんあるし。でも落ち着きというか、そういうところが出始めたところもそうやし、なんとかチャンスを作るところまではこれているので。みんな意気込んで、そういうときに打ってやろうというのは、もちろん出るし。それがなんとか早いところで解決できるように。まあうちはホームランをボコボコ打ってという打線じゃないので。地味なつなぎとか四球とか、今日の向こうもそうやけど四球がつながっているので。そういうところもあるかなと思います」
◆せっかく連勝した後だったのに、糸井の一発で1点奪うのが精いっぱいだった阪神打線。中日、阪神などで通算1560安打を放ち、楽天初代監督を務めたサンケイスポーツ専属評論家の田尾安志氏(68)は「得点力不足は全く解消できていない。原因はつながりの悪さ」と指摘し、1番・近本、4番・佐藤輝の〝本来の並び〟で勝負すべきと提言した。トンネルを抜けて宿敵・巨人に連勝したから、チーム状況も上向いてくれれば、と願っていたが、得点力不足は全く改善されていない。この日も糸井のホームランで先制できたが、チャンスでのタイムリーは生まれず、1点のみ。これでは投手陣が気の毒だ。巨人に連勝したとはいえ、初戦は佐藤輝、ロハスの2ラン2発。2戦目は大山のタイムリーと敵失絡みの1点。打線は湿り続けていた。打線が「線」として機能していなくても、チームが勝っている状況では、打線を組み替える必要はないと思っていた。勝っているときは動かなくてもいいのが常道だ。 ただ、この試合が改めて示したように、機能しないのであれば、一刻も早く組み替えるべき。組み替えるというより、本来の形に戻すのが得策だろう。負けたことは残念だが、逆に思い切って組み直すきっかけをもらったと思えばいい。1番・近本、4番・佐藤輝。打線の核となる2人が、気持ちよく、居心地よく、本来の力を発揮できる打順に据えるのが一番いい。打者にとって、打順は非常に微妙なもの。前の打者、後ろの打者が変わっただけで気分が変化する。1番には1番の仕事がある。2番にも、3番にも...。近本は、試合開始早々、相手の先発投手と1対1の勝負をさせたい打者。それだけの能力を持っている。それが突然、佐藤輝の後ろを打っていた。微妙は気持ちの変化はあったはず。佐藤輝にしても、4番でスタートしたのだから、4番で育て上げる我慢も必要だろう。貧打線は、投手にも影響を及ぼす。得点力不足でも、なんとか接戦に持ち込めているのは投手陣の頑張りがあるから。その投手も「援護してもらえない」と思うと、慎重な投球になり、より安全な配球になりがち。そうなると、相手に投球パターンを読まれやすくなるのだ。やがて、投手陣の調子が落ちる時期もくる。その前に、オリジナル打線に戻して、得点力アップを図ってもらいたい。今がチャンスだ。
◆巨人のドラフト3位・赤星優志投手(22)=日大=が七回途中4安打1失点で、初勝利と同じ阪神戦で2勝目を挙げた。フォームのバランスがあまり良くなくて、真っすぐもシュート回転したり、変化球も抜け気味だった」と言いつつも、二回に糸井にソロを被弾した1得点のみ。危なげない投球には原監督も「辛抱しながらね。打線もつながりが悪い中で粘り強く放ってくれた。ひょうひょうと投げているように見えますから。非常に、細心の注意を払いながら投げていた」と称賛した。) 一方、赤星はここまですべて日曜日の登板。同じく日曜日に登板するロッテの怪物、佐々木朗が10日のオリックス戦で完全試合達成後初登板し、この日の日本ハム戦(ZOZOマリン)でも8回完全無四球14奪三振で話題を集めている状況に、赤星は「良くも悪くも、全部あっちに(話題を)持っていかれるので、特に何もなく投げられているかなと思います」と報道陣の笑いを誘った。佐々木朗について「本当にすごい投手。僕も頑張りたいですけど、あそこまではいけない」と最大限の敬意を示した。
◆巨人のD1位・大勢(関西国際大)が九回に登板し、2安打を許しながら得点を与えずに9セーブ目を挙げた。「甲子園のマウンドで野球ができていることを素直に感謝して、全力で楽しみたかった」。兵庫・多可町出身のルーキーはかつて阪神ファンで、中でも憧れていた糸井に安打を浴びるなどピンチを背負ったが、自己最速タイの158キロをマークする力強い投球で試合を締めた。
◆巨人の新外国人、アダム・ウォーカー外野手(30)が「6番・左翼」で先発し、四回に逆転決勝の1号3ランを放った。昨季は米独立リーグで33本塁打を放ち、2年連続のMVPに輝いた右打者は、米大リーグでの試合出場経験がない変わり種。この日、4万超えの大観衆が押し寄せた甲子園の光景に「人生で初めて、満員のお客さんが来ている中でプレーして、とても楽しかった」と笑みを浮かべた。外野守備には送球面などに課題があるが、原監督は「うちの中で長打力という点ではかなり秀でている。守備も一生懸命練習してくれますし、足も速い。まだまだ本当の意味で途上の選手だと思うので、期待しています」と、ハングリーに〝ジャパニーズドリーム〟を追いかける米国人に目を細めた。
◆巨人の新外国人、アダム・ウォーカー外野手(30)が17日、阪神6回戦(甲子園)に「6番・左翼」で出場し、1点を追う四回に来日1号となる逆転3ランを放った。チームは3-1で勝利し、連敗を2でストップ。米独立リーグで2年連続の最優秀選手(MVP)に輝いた長距離砲が、得点力不足に悩む打線を引っ張った。中堅手が行方を追わずに見送った打球が、左中間席に吸い込まれた。甲子園の青空に快音を響かせたのは、助っ人のウォーカーだ。来日1号はチームを勝利に導く逆転の3ラン。肩の下まで伸ばした自慢のドレッドヘアをなびかせ、4万1175人で埋まった聖地のダイヤモンドを周った。「待ちに待った1号が打ててベリーハッピー!! 人生で初めて満員のお客さんが来ている中でプレーし、楽しくできた」1点を追う四回2死一、二塁。ガンケルのシュートをたたいた。オープン戦と2軍戦を含め、48打席目で飛び出した一発。ベンチでナインに迎えられると、頭上に両手を挙げて大きなハートマークをつくった。円陣で高卒3年目捕手の山瀬が披露したポーズを模し、歓喜の輪に溶け込んだ。) 米大リーグでの試合出場経験はないものの、昨季は米独立リーグで33本塁打を放ち、2年連続のMVPに輝いた。持ち味は「パワー」という大型右打者。直近2試合は1得点にとどまっていた打線を引っ張り、原監督から「うちの中でも長打力という点ではかなり秀でている。いいところが出た」とたたえられた。長髪に巻くヘアバンドもトレードマークだ。20種類弱を使い分け、毎週日曜日はピンクを選ぶ。がんで闘病した祖母のウィノニアさんを思って付け始めた。病を克服した祖母とは今でもテレビ電話を交わし、今度は故郷米国のミルウォーキーから力をもらっている。チームは首位の広島とゲーム差なしの2位。19日から東京ドームで首位攻防戦に臨む。「これからもどんどん本塁打を打てれば」とウォーカー。次はオレンジに染まる本拠地でアーチをかける。(鈴木智紘)
◆阪神は巨人に1-3で敗れ、伝統の一戦で3連勝はならなかった。今季最多4万1175人の観衆の前でD3位ルーキー赤星にまたも黒星をつけられたが、糸井嘉男外野手が3号ソロで唯一の得点をたたき出し、「勝ちに飢えている」と悔しさを吐露。40歳のベテランが最下位に低迷するチームに活を入れた。試合後、矢野監督やナインとともに、今季最多の4万1175人が詰めかけた甲子園のスタンドに向かって一礼した。チーム最年長40歳の糸井は本塁打を含む3安打と奮闘したが、白星を届けらなかったことへのいらだちを隠せなかった。 「勝ちに飢えているから。本当に悔しいし、やっぱり勝たなアカン!」孤軍奮闘だった。まずは二回。巨人の先発、D3位・赤星(日大)の145キロの直球を振り抜くと、打球はバックスクリーンに一直線。先制の3号ソロで勝利への執念を見せつけた。3日の敵地での巨人戦でも打撃陣は赤星の前に沈黙。0-5の六回、糸井が意地の2ランで反撃ムードをつくるも救援陣がさらに打たれて、セ・リーグワーストを更新する開幕9連敗を喫していた。やり返す-。この日は3試合ぶりに「6番・右翼」で先発出場した。一発のある糸井とロハスを今季初めてそろって起用する布陣だ。これまで先発した13試合はすべて左翼だったため、試合前は右翼の守備練習を入念に行った。甲子園での伝統の一戦。15、16日は出番はなかったため、有り余ったパワーをバットにぶつけた。 矢野監督は「(糸井)嘉男は精いっぱいやっている。(先発、代打を問わず)『出るところでいつもやってやろう』という気持ちでやってくれている」と、ファイティングポーズを崩さなかったベテランをねぎらった。1-3の七回先頭で三塁内野安打を放つと、九回先頭の打席では、売り出し中のクローザー、D1位・大勢(関西国際大)の155キロの直球を左前へ。糸井の一打をきっかけに1死一、二塁とチャンスは膨らんだが、得点は入らずゲームセット...。矢野虎は3勝16敗1分け。借金は「13」に戻った。「今、言えるのは、勝ちにつながる一本を打てるように、『また、頑張ります』ということだけです」負けが込んでいるとはいえ、20試合を消化したばかり。シーズンは長い。百戦錬磨のベテランが、もがき苦しむチームを鼓舞し続ける。(三木建次)◆...糸井の3号ソロはバックスクリーンに着弾し、「DAZN バックスクリーンホームラン賞」としてDAZN社から賞金100万円をゲットした。1985年4月17日の巨人戦(甲子園)で誕生したバース、掛布、岡田のバックスクリーン3連発という〝伝説〟と同じ日のバックスクリーン弾となった。?...阪神は巨人のルーキー赤星にプロ初勝利と2勝目を献上した。同様のケースは1995年の河原純一(駒大、D1位)以来で、2人目。河原は19試合登板で8勝(6敗)を挙げたが、そのうち阪神戦は6試合6勝。7月9日のプロ初勝利から3試合連続で完封勝利を挙げるなど、阪神をお得意様にした。
◆2番手で登板した浜地は2回パーフェクトの好救援だ。「ビハインドの展開だったので、なんとかゼロに抑えて流れを作りたいと思って投げた」。1―3の六回は三者凡退、七回も大城、中田、赤星を3者連続三振に仕留めた。これで登板4試合連続無失点と好調。矢野監督も「内容のしっかりしたもので投げてくれた」と評価した。
◆高山が九回1死一塁で代打で登場。巨人のD1位・大勢(関西国際大)の初球、156キロを中前にはじき返した。16日の巨人戦(甲子園)は2020年10月5日以来558日ぶりにスタメン出場したが、3打数無安打。出場5試合ぶりのヒットに、甲子園では大きな拍手が沸き起こっていた。
◆4試合連続で4番に座った阪神・大山が八回2死で今村から右前打を放ち、3試合連続安打とした。ただ、1-0の三回2死一、二塁の好機では赤星の初球、139キロフォークを引っ掛け、三ゴロ。甲子園はため息に包まれた。矢野監督は打線について「(つながりは)よくないよね。チャンスは作れるけど、かえすところでかえせない」と奮起を求めた。
◆九回に登板した馬場は、走者を出しながらも3奪三振で無失点に抑えた。「できる限りの準備はしてきた。0点で抑えられたことは良かった」。新型コロナ陽性判定者の濃厚接触の疑いがあるとして「感染拡大防止特例2022」に基づいて13日に登録抹消されていたが、前日16日に1軍復帰。ブランクを感じさせない投球で仕事を全うした。
◆これが同じプロ野球なのか!?ロッテの20歳、佐々木朗希投手が前回の完全試合に続き、本日も驚嘆の八回まで完全投球(交代采配の賛否をさかなにプロ野球ファン、熱く盛り上がれー!!)一方、わが阪神ときたら40歳の糸井さんが3安打、得点も終わってみれば糸井さんのホームランの1点のみって...。はあ~、これじゃあ、勝てまへん(涙) 猛虎打線よ、相手投手は佐々木朗じゃないんだから打ってくださいよ~。いや、打てー!!佐々木朗の連続完全投球もスゴ過ぎたけど、16日の試合で64イニングぶりにタイムリーが出て一安心した後に、13イニング連続タイムリーなしだもん...。どんだけ、チャンスに弱いんやー!!甲子園のスタンドを埋めた4万人を超える応援に応えたれよー! コロナ禍の無観客試合の寂しさを忘れたとは言わさへんでェ!!いや、高校球児にとっての聖地、甲子園で大暴れしたいプロ野球選手はいくらでもいるはず!! NPBさん、例の現役ドラフトを早くやってください! 30巡目くらいまで指名したるわ!!
◆コロナ禍のプロ野球では、次々と不思議な光景が生まれる。甲子園でまた新たな発見をした。反撃ならずのゲームセット。30年以上、甲子園で阪神戦を見てきたが、ちょっと驚いた。ビッシリ埋まった甲子園の左翼席&右翼席のファン(満杯だけでも感動的なのだが)が試合が終わっても一歩も動かないのだ。記者席の隣に座っていたトラ番・原田遼太郎に「今からグラウンドでイベントでもあるのか?」と尋ねてしまった。真相は、密を回避する時差退場らしい。ずっと継続されてきた対策も、満員の甲子園で実行されると壮観だった。まずは内野席から。続いてアルプス席に退席OKアナウンスが流れ、最後は外野席。昔の甲子園には縁遠かった〝整然と〟球場を後にするファン。たぶん、腹の中は煮えくり返っているだろうなぁ。同情しながら〝整列退場〟に見入ってしまった。ただ、寂しく悲しい思いをした圧倒的多数の阪神ファンの中の約80人だけは、楽しい思い出も持って家路に就かれたのでは。試合前に甲子園歴史館で実施されたトークショー。協力したサンスポから、田尾安志、八木裕、星野伸之の豪華評論家陣が〝参戦〟し、梅田淳アナウンサーの軽妙な司会により、爆笑、また爆笑の連続だった。梅田アナが「連敗中にトークショーが行われていたら、暴動が起きていたかも」と、開催前の心境を冗談交じりに明かせば、田尾氏は「僕なんて阪神に5年在籍して4年最下位ですよ」と、暗黒時代の体験者ならではトークで会場を和ませた。 質疑応答コーナーでは「巻き返しのキーマン」や「打線の組み換え」など、現実的(?)な質問もあれば、現状の矢野監督への不満を訴える方も登場。このお方は「YANO」のユニホームを着ている点が、阪神ファンならでは、だ。ホントに好きなんだろうな、矢野監督が。最後は「次期監督は?」という、禁断の質問まで。その回答? ここでは明かしません。3月にリニューアルされた甲子園歴史館。球場から道路一本を隔てた南側に誕生して、大勢のお客さんでにぎわっていた。リニューアル後初めて行われた記念すべきイベントが、このサンスポと歴史館がタッグを組んだトークショーだった。またいつの日か開催します。今回逃した方はお楽しみに。トークショーには文化報道部長・大澤謙一郎も顔を出していた。大澤は最近、ツイッターを始めたという。文化報道部長でありながら、阪神戦のスコアをつけながら観戦したら連勝した、と自慢げにツイートしたら、あるフォロワーが「明日も頼みます」と書き込みがあったらしい。まるで勝利の使者のように話すから、「ならばきょうもスコアブックをつけるのか?」と聞いたら、「すいません、今から谷村新司のコンサートに行きます」だと。実に無責任だ。やっぱり負けたではないか。そんな残念な阪神に代わってサンスポ1面は佐々木朗希。当然だ。今や、稀代のヒーローから誰がヒットを打つかで大騒ぎだ。来週日曜日はオリックス戦。そして、6週間後の日曜日(5月29日)は阪神戦。待ってろ、朗希!誰も言ってない? 虎のソナタが勝手に言ってます。
<セ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
広島 |
12 | 6 | 1 | 0.667 (↓0.039) | - (-) |
124 | 86 (+4) | 54 (+10) | 4 (-) | 6 (-) |
0.264 (↑0.004) | 2.700 (↓0.4) |
2 (-) |
巨人 |
13 | 7 | 0 | 0.650 (↑0.018) | 0 (↓1) |
123 | 80 (+3) | 73 (+1) | 22 (+1) | 4 (-) |
0.251 (↓0.005) | 3.030 (↑0.11) |
3 (-) |
中日 |
10 | 7 | 0 | 0.588 (↑0.025) | 1.5 (↑1) |
126 | 66 (+10) | 53 (+4) | 14 (+2) | 8 (-) |
0.254 (↑0.013) | 2.980 (↓0.06) |
4 (-) |
ヤクルト |
10 | 9 | 0 | 0.526 (↑0.026) | 2.5 (↑1) |
124 | 65 (+5) | 73 (+4) | 19 (-) | 8 (-) |
0.228 (↑0.002) | 3.150 (↓0.05) |
5 (-) |
DeNA |
6 | 9 | 0 | 0.400 (↓0.029) | 4.5 (-) |
128 | 59 (+4) | 65 (+5) | 11 (+1) | 9 (-) |
0.250 (↑0.002) | 4.000 (↓0.07) |
6 (-) |
阪神 |
3 | 16 | 1 | 0.158 (↓0.009) | 9.5 (-) |
123 | 47 (+1) | 85 (+3) | 13 (+1) | 7 (-) |
0.220 (↑0.001) | 4.030 (↑0.05) |
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