中日(☆4対1★)阪神 =リーグ戦3回戦(2022.04.14)・バンテリンドーム=
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阪神
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中日
20200000X41200
勝利投手:柳 裕也(2勝0敗0S)
敗戦投手:桐敷 拓馬(0勝2敗0S)
  DAZN
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DAZN

◆中日が4連勝。中日は初回、阿部の適時二塁打で2点を先制する。そのまま迎えた3回裏には、木下の適時二塁打で2点を加え、試合を優位に進めた。投げては、先発・柳が9回1失点の完投で今季2勝目。敗れた阪神は、打線が最終回に反撃を見せるも及ばなかった。

◆中日大島洋平外野手(36)が絶好調だ。ここまで60打数24安打でリーグ1位の打率4割。出場14試合のうち2安打以上が9試合、1安打が3試合あり、無安打だったのは2試合だけ。今日も安打を打って白星を呼び込めるか。

◆開幕から16試合でわずか1勝と低迷する阪神。投打とも総力を挙げるが、現在は1分けを挟んで5連敗中と泥沼から抜け出せずにいる。ここまでの苦闘ぶりは多くのデータが示しており、中でも象徴的なのは勝率6分7厘(1勝14敗1分け)というプロ野球ワースト記録。14日の中日3回戦で待望の2勝目をつかめるか。<阪神泥沼アラカルト◆大逆転負けスタート 開幕戦の3月25日ヤクルト戦は、一時8-1と大量リード。ところが救援陣が炎上し、最後は10-8で敗れた。開幕戦での7点差逆転試合は、プロ野球2度目という歴史的な屈辱だった。?◆主催開幕カード3連敗 3月25日からの京セラドーム大阪での開幕カード、ヤクルト3連戦に3連敗。2リーグ分立後球団6度目だが、過去5度はいずれも敵地。阪神主催の試合では初だった。?◆球団ワースト開幕6連敗 3月31日の広島戦に敗れ、開幕戦からの連敗は6に伸びた。過去3度あった5を超え、球団ワーストを更新した。?◆セ最長開幕9連敗 4月3日の巨人戦を落とし、開幕9連敗。79年ヤクルト8連敗を抜き、セ・リーグ最長となった。?◆セ最速借金10 4月9日広島戦に惜敗し、1勝11敗1分け。13試合目での借金10は、セ・リーグ史上最速での到達となってしまった。?◆プロ野球史上最低勝率 4月13日の中日戦に敗れた時点で、1勝14敗1分けの勝率6分7厘。開幕緒戦で未勝利チームの「0割0分0厘」を除くと、プロ野球で記録された最も低い勝率となった。?◆球団最速首位から10差 4月13日に首位巨人が勝ったため、最下位阪神とのゲーム差は10に開いた。16試合目で首位に2桁ゲーム差をつけられたのは、89年の18試合目を抜き球団最速。?◆開幕6カード勝ち越しなし 4月12、13日の中日戦に敗れ、同3連戦の負け越しが決まった。開幕から連続6カード勝ち越しなしは阪神最長。72、90年の5カードを上回った。

◆阪神はドラフト3位の桐敷拓馬投手(22)が、連敗ストッパーの期待を背負って先発する。当初予定された藤浪晋太郎投手(28)の新型コロナ感染で離脱したため、中継ぎから代役を務める。 新潟医療福祉大では完全試合を達成した左腕。ここまではヤクルトとの開幕第3戦でプロ初先発し、6回途中3失点で黒星がついたが、援護のないまま5回まではソロによる1失点と粘った。その後は中継ぎで4試合に登板している。チームは1分けを挟んで5連敗中。阪神の5連敗以上を新人が先発勝利で止めれば、8連敗を止めた07年9月28日中日戦(甲子園)の上園啓史以来となる。全国的にも珍しい名字の桐敷が泥沼からチームを救えるか。

◆阪神が開幕から黒星を積み重ね、16試合消化時点でプロ野球史上ワーストの勝率6分7厘となっている。SNS上では「暗黒時代」のワードが多く飛びかう。阪神の「暗黒時代」といえば...。 85年に球団唯一の日本一。86年は3位だったが、03年にリーグ優勝するまでは「亀新フィーバー」で沸いた92年を除きすべてBクラス。87年から02年の16シーズンで、最下位に沈んだのは半数を超える10度を数えた。その間、すさまじい負のデータが並ぶ。87年には球団最低勝率の3割3分1厘、95年には球団最多のシーズン84敗。98年と99年には12連敗を記録している。?村山実監督や吉田義男監督ら過去の監督経験者も登用しても実らない。99年からはヤクルトを3度日本一に導いた野村克也監督に託したが、3年連続最下位。中村勝広監督や藤田平監督も低迷期を指揮した。?今季限りでの退任を表明している矢野燿大監督も、現役時の98年から暗黒時代の阪神でプレー。日本ハムの新庄剛志監督も89年ドラフト5位で阪神入りし、00年オフにメッツへFA移籍するまでプレー。投手では川尻哲郎、藪恵壹、湯舟敏郎らが在籍した。

◆阪神が大幅に打線テコ入れを敢行した。開幕から16試合4番を務めていた佐藤輝明内野手(23)が「2番右翼」でプロ初の2番起用。大山悠輔内野手(27)が今季初の4番に座った。先発はドラフト3位の桐敷拓馬投手(22)。当初予定していた藤浪晋太郎投手(28)が新型コロナの陽性判定を受けたため、代役を務める。中日は柳裕也投手(27)が先発する。

◆代役で先発したドラフト3位桐敷拓馬投手(22)が2回4安打2失点で降板し、プロ初勝利を逃した。 初回からピンチを背負った。中日先頭大島の中前打など2安打を許し、2死二、三塁のピンチを招いた。5番阿部に適時二塁打を打たれ、先制点を許した。2回は石川昂に中前打、大島を申告敬遠で歩かせるなど2死一、二塁と得点圏に走者を進めたが、岡林を空振り三振に仕留め、追加点を許さなかった。この日の中日戦は藤浪晋太郎投手(28)の先発を予定していたが、新型コロナ感染で離脱。中継ぎから桐敷が急きょプロ2度目の先発マウンドに上がった。

◆中日阿部寿樹内野手が「かわいい後輩」と評する柳にまたも先制点をプレゼントした。初回2死二、三塁。阪神先発の桐敷の直球をとらえ、右翼手佐藤輝の右をライナーで破る2点適時打。明大の後輩でもある柳が3日の広島戦で完封勝利を挙げた試合に続いて援護射撃だ。「追い込まれていたのでコンパクトにいきました。初回にみんながつくってくれたチャンスでまずは先制点が取れてよかったです」。無類の勝負強さを発揮する5番打者は、狙い通りの打撃で結果を出した。

◆中日木下拓哉捕手(30)が追加点の2点適時二塁打を放った。2点リードで迎えた3回1死二、三塁。阪神2番手尾仲の真っすぐをとらえ、右中間を破った。「中軸の方にチャンスをつくっていただいたので、責任感を持って打席に入りました」。4番ビシエドの右前打と5番阿部の左二塁打でつくったチャンスを生かし、女房役が先発柳を援護した。

◆阪神桐敷拓馬投手がいきなり中日打線につかまった。初回、大島、A・マルティネスに単打2本を浴び、2死二、三塁のピンチから阿部に143キロ直球を右方向へ痛烈に弾かれた。右翼佐藤輝が懸命に追いかけるも、あと1歩で届かず。走者一掃の適時二塁打で相手に勢いを与える先制の2点を奪われた。2回も得点圏にランナーを背負い、無失点で切り抜けたが、わずか2イニングで降板。プロ初勝利はならなかった。13日の小川と同様に、緊急先発だった。この日先発を予定していた藤浪が、新型コロナに感染。中継ぎで待機していたルーキー左腕が代役を託された。5回3失点だった開幕カードの3月27日ヤクルト戦(京セラドーム大阪)以来、プロ2度目の先発に「前回先発した時は試合をつくれたと思うんですけど、結果的に負け投手になってしまって悔しかった。中継ぎでも本当に悔しいことが多かった。勝ちを持ってこれるように頑張っていきたい」と試合前に意気込んでいたが、無念の登板となった。大幅なテコ入れが敢行された打線も、中日柳を前に沈黙が続いた。開幕から16試合連続で4番に座っていた佐藤輝をプロ初の2番で起用。1番には中野、好調の近本を3番に置き、大山が今季初めて4番に入った。昨季最優秀防御率の好投手相手に、3回まで完璧に抑えられた。4回先頭の中野が左前へチーム初ヒットを記録するも、佐藤輝が変化球を打たされ、あっさり二ゴロ併殺に倒れた。この日初めて訪れた得点機の6回2死一、三塁。佐藤輝の打球は再び二塁へ転がり、チャンスを逸した。チームは13日、延長戦の末に中日にサヨナラ負けで連敗を喫し、開幕から6カード連続の負け越し。16試合終了時点で勝ち星はわずか1勝にとどまり、勝率はプロ野球史上最低の0・67の"珍記録"を立ててしまった。逆風はさらに強まるばかりだ。【古財稜明】

◆泥沼の最下位に沈む阪神が7回まで無得点でついに「大台」の50イニング連続タイムリーなしになった。不動の4番だった佐藤輝をプロ入り初めて2番で起用。大山を今季初の4番に据えて打線をテコ入れして臨んだ。だが、中日先発柳のコーナーを突く丁寧な投球に苦戦。1回からゴロアウトを重ねて序盤は3イニング連続の3者凡退。 佐藤輝は4回無死一塁でカーブを引っ掛け、二ゴロ併殺打に倒れた。0-4の6回は2死一、三塁で二ゴロに終わった。先発桐敷が1回に2点先制を許すなど、序盤3回の4失点が重くのしかかった。阪神は8日広島戦の6回のロハスを最後に、試合前まで43イニング適時打が出ていなかった。阪神は直近で17年6月23日広島戦の4回から6月30日ヤクルト戦の4回まで、46イニング連続適時打なしがあり、それを5年ぶりに上回った。

◆もはや万策尽きた-。泥沼の最下位に沈む阪神は投打の歯車がかみ合わず今季2度目の6連敗を喫した。開幕17試合で1勝は、79年西武を抜き、プロ野球ワースト。1勝15敗1分けの惨状で、前日13日にプロ野球ワースト記録となっていた勝率6分7厘はさらに悪化して6分3厘に低下した。新型コロナウイルス感染の藤浪に代わってルーキー桐敷が先発したが1回に2失点。2回は抑えたが、打席が巡ってきたところで降板した。3回から継投に入ったが、2番手の尾仲が誤算だった。速球は浮いて打ち頃の高さになってしまった。3連打で2失点。万全を期したはずの用兵が、火に油を注ぐ結果になった。深刻な貧打も低迷の要因だ。この日は開幕から4番だった佐藤輝をプロ入り初めて2番で起用。打線を大幅に改造して臨んだが、中日先発柳の投球に歯が立たなかった。3回まで3イニング連続3者凡退。6回2死一、三塁の反撃機で、佐藤輝が二ゴロに倒れた。9回に大山の犠飛で1点を返したが、52イニング連続適時打なしの窮状で、カンフル剤にならなかった。連敗中、主力打者は速球を待っても振り遅れの空振りが目立ち、鋭いスイングは影を潜める。借金14、球団最長の開幕6カード連続勝ち越しなし、首位巨人と10・5ゲーム差...。矢野阪神を覆い尽くす暗闇に光が差し込まない。▼阪神が敗れ、1勝15敗1分け(勝率6分3厘)。過去に開幕17試合目で2勝のチームは15年オリックスなど延べ7チームあったが、1勝止まりは史上初めてだ。79年西武は16試合目で1勝13敗2分けも、17試合目の4月27日日本ハム戦(後楽園)で土井が2打席連続2ランを放ち4-3で勝利。遅い2勝目を挙げた。

◆もはや万策尽きた-。泥沼の最下位に沈む阪神は投打の歯車がかみ合わず今季2度目の6連敗を喫した。中日は4連勝。柳裕也投手が1失点完投で2勝目。

◆阪神が敗れ、1勝15敗1分け(勝率6分3厘)。過去に開幕17試合目で2勝のチームは15年オリックスなど延べ7チームあったが、1勝止まりは史上初めてだ。79年西武は16試合目で1勝13敗2分けも、17試合目の4月27日日本ハム戦(後楽園)で土井が2打席連続2ランを放ち4-3で勝利。遅い2勝目を挙げた。

◆阪神が今季2度目の6連敗を喫した。これで1勝15敗1分けとなり、前日13日にプロ野球ワースト記録となっていた勝率6分7厘はさらに悪化し6分3厘に。また、これまで開幕17試合目で2勝のチームは15年オリックスなど延べ7チームあったが、1勝止まりは史上初となった。 SNS上では「申告敬遠」がトレンド入り。この試合の2回2死二塁で、中日大島を申告敬遠した場面で、ファンからは「2回で申告敬遠...ちょっと阪神が心配...」「2回ウラで申告敬遠(大島選手)はないで」「ホント深刻、申告敬遠」などのコメントが寄せられた。また試合終了直後には「借金14」が急上昇ワードとなった。?▼阪神が敗れ、1勝15敗1分け(勝率6分3厘)。過去に開幕17試合目で2勝のチームは15年オリックスなど延べ7チームあったが、1勝止まりは史上初めてだ。79年西武は16試合目で1勝13敗2分けも、17試合目の4月27日日本ハム戦(後楽園)で土井が2打席連続2ランを放ち4-3で勝利。遅い2勝目を挙げた。

◆泥沼の最下位に沈む阪神は完敗して、プロ野球ワーストの開幕17戦で1勝の惨状だ。矢野燿大監督(53)の試合後の一問一答は以下の通り。「いやぁ...。紙一重っていうかね、ちょっと本来のボールではないからね。桐敷はもっといい状態やと思うから。抹消するけど」-長い回というよりは行けるところまでだった「それは急きょやからさ。そんな長いイニングとは思っていないし、行けるところまでとは思っているけど。あの状態やったらちょっとしんどいと思うし」-尾仲は2点を失ったがその後はゼロでつないだ「ボール1個1個はね、そんなにこう、いいボールもあるし。なんとかしようっていう気持ちは出ていたし。カウントをちょっと不利にしたりすると、どうしても甘いところに投げざるをえないという状況ではあったけど、1個1個はいいボールもあったけど」-3連戦で投手は経験した「経験というか、若い選手は経験の中から学んでやっていくという投手が現状多いんで。それはそうやってやっていかないと。桐敷もこれでいったん、抹消するけど、キャンプからずっと1軍で来ていて、何が通用して何が足りないのかというのも自分の肌で感じて分かった部分はあると思う。まずは真っすぐをしっかりもうちょっとキレを出せるというか、両コーナーにしっかり投げていくというようなことが、他のボールにも生きていると思う。何も分からずにファームに行くのとは違うと思うんで。そういうところをプラスにやってくれたらいい」-打線は佐藤輝を2番に置いた「まあまあもちろんね、現状、うーん、機能しないんで、そのなかで何かきっかけが欲しいなというところでバッティングコーチやみんなで相談しながらね、やってみようかということでやったけど、なかなかね、うまくいかないけど、そういうことを考えながら、やっていくしかないのかなと」-結果的に組み替えたところにチャンスで回った「まあまあ、組み替えたからチャンスがいったかも分からんけどね、それは。だいたいの打順のところには回るから、それは1人1人、昨日と同じになっちゃうけど、やっぱり上げていかないと、そんなにホームランがボンボン、現状、打つっていう打線ではないんで。そういうところで足を絡めながら何とかみんなでつなぐという。またこう、1個アウトでも進めるとかね。やっぱりそういうことをしっかりやっていかないとダメかなと思います」-対戦が1回りし数字的には厳しいが、受け止めて前を向く「もちろんそんな当たり前やし、そういうことも、俺自身もこの3年間そう思っているし。みんなもそうやって、何とかやろうという姿勢を見せてくれていること自体は俺も肌で感じているし。ただプロである以上、『やろうとしたけど、できませんでした』っていうのは、これはやっぱり変えていかないとダメなところだと思うんで。ある意味、そうやってやりながら、結果でしか、何かこう表せない部分はどうしても出てくると思うんで。みんなやろうとしているし、開き直ろうとして、こう何とか前に進もうとしているんで。それを何とか結果に結びつけられるように」-15日は青柳が先発(帰りかけて立ち止まって)「頑張ってもらいたいね」

◆途中出場の阪神メル・ロハス・ジュニア外野手が、マルチ安打と気を吐いた。 4点を追う6回1死一塁に右前打でチャンスメーク。8回2死二塁では再び右前へ運んだ。「どの状態で(出番が)来ても、しっかりメンタルを強く持って準備するということを考えていた。いつでも使えることを監督にも見せないといけない立場ですし、そういうところでいい結果が出てよかった」と話した。

◆歴史的な泥沼にはまっている阪神がまたも完敗した。開幕17試合で1勝はプロ野球史上初めて。同ワーストの勝率はまた悪化して6分3厘になった。信じがたい惨状に、矢野燿大監督(53)の参謀を務める井上一樹ヘッドコーチ(50)は唇をかんだ。開幕から4番に据えた佐藤輝明内野手(23)を初めて2番で起用したが、中日先発柳に歯が立たなかった。6回2死一、三塁では2番佐藤輝が二ゴロに倒れた。9回に何とか大山の中犠飛で1点返したが、52イニング連続適時打なしと、打線の元気のなさは深刻だ。井上ヘッドは15日の巨人戦(甲子園)でも佐藤輝を4番から外す可能性に言及した。一問一答は以下の通り。-1本出なかった「そうですね。それができないから苦しんでいるわけで。打順の組み替えは、長いシーズンで矢野監督が今年は輝明をずっと4番でいく、と断言したわけではない。流動的なものもあり、悪い流れを断ち切る意味では、そういうのもありかと」-(1番に入った)中野は中日柳と相性が良かった。2番、3番、4番の狙いは「相性の良さというか、4番は誰にするかというところから始まって、輝明を(4番から)外して、大山だろうと。輝明を外す時に輝明を何番にもってこようかと。1番、2番っていろいろな案はあったけど、今2番に1発のある打者を置くのは全然ありなわけで。中野が出て、輝明にバントというのもこちら側は求めてない。気分転換というか、ちょっと悠長に思われるかもしれないけど、兆しを見せてくれないかなという意味合いで2番にした。打順を決める上で4番を誰かというのを決めてからの、はめ込みで」-明日の巨人の先発は菅野。この打順は動かす「それはまた考えて作りますけど、クローズアップされるのは2番の輝明ですけど、じゃあやっぱりコロコロ、コロコロっていうのはね。考えてはいきますけど、明日あたりも2番でいこうかなという気持ちではいます」

◆緊急で先発した阪神ドラフト3位の桐敷拓馬投手が、2回2失点と踏ん張れず2敗目を喫した。 新型コロナに感染で先発を回避した藤浪の代役として、開幕3戦目以来となる先発。4度の救援登板を挟んで先発返り咲きだったが、初回2死二、三塁から阿部に右翼線へ2点適時二塁打を浴び、出ばなをくじかれた。2回は2死一、二塁をしのぎ、3回の打席で代打高山を送られた。「チャンスだと思ってマウンドに上がった中で、結果を残すことができず悔しい思いです」と肩を落とした。試合後、矢野監督は出場選手登録を抹消すると明言。「ちょっと本来のボールではない。急きょやから、いけるところまでとは思っていたけど、あの状態やったらちょっとしんどいと思う」と指摘した。ルーキーながら開幕ローテ入りし、その後は中継ぎで1軍に同行してきた左腕が、プロ初の2軍降格となった。

◆阪神3番手斎藤友貴哉投手は「なんとか0でつないで流れを作りたい」と2回無失点で石井につないだ。 2イニング目の6回は先頭柳の右前打などで1死満塁を招いたが、4番ビシエド、5番阿部から空振り三振。ビハインドの傷口を広げず任務をこなし「ピンチを招いてしまいましたが、最後なんとか粘って0点に抑えることができたことは良かった」と胸をなで下ろした。

◆阪神4番手石井大智投手が7回からの2イニングを打者6人で片付けた。チームで新型コロナ陽性判定が相次ぎ、前日13日に特例代替選手として登録。4三振を奪い、好調の大島も中飛に仕留めた。約2週間ぶりの1軍登板を完璧にこなし、9回の反撃へリズムを生んだ。「上がってきたのも自分としてはチャンスでしかないので、湯浅と浜地も頑張ってるので、そこに負けないように自分も結果を出して1軍に残れるように頑張りたい」と意欲的だった。

◆今季初めて4番に座った阪神大山悠輔内野手が敵地で意地を見せた。 4点を追う9回に2番佐藤輝、3番近本が連続安打でチャンスを作った。無死一、三塁で2三振と抑えられていた中日柳から犠飛を放ち、完封負けを阻止した。チーム2位タイの8打点を記録。井上ヘッドコーチは「4番は誰にするかというところから始まって、輝明を(4番から)外して、大山だろうと」と説明した。今季は春季キャンプから佐藤輝と4番を争ったが、開幕は7番スタート。その後は5番に上がり、昨年10月18日の広島戦以来となる4番復帰となった。

◆阪神梅野隆太郎捕手がマルチ安打で存在感を示した。「7番捕手」で出場。6回先頭で左前打をマーク。8回1死からは右前打を放った。 難攻不落の中日柳からの2安打に「今、チームがこういう状況ですけど、プロである以上は結果も伴ってこないといけない。こうやってチャンスメークすることが大事かな」と前を向き、「何とか打破できるように、目の前の試合に集中して、全員で勝ち取っていきたい」と気合をにじませた。

◆中日柳裕也投手(27)が2試合連続完封こそ逃したが、プロ6年目で初の無四球完投で2勝目を手にした。中10日のマウンドを途中で降りるつもりは毛頭なかった。立浪監督から「完封してこい」と送り出された9回。連打を浴び、無死一、三塁。大山に中犠飛を許し、1点を失った。それでも落胆はない。代打豊田を投ゴロ併殺に仕留め、最後まで投げきった。「完封しかないと思っていきましたが、これも経験。1点取られましたが、落胆もなかったです」。完封にこだわる右腕は「課題にしたい」とどん欲な姿勢も見せつつ、初の無四球完投には「木下さんのおかげです」と笑顔を見せた。登板予定だった10日のDeNA戦(横浜)がコロナ感染の影響で中止。その日にロッテ佐々木朗が完全試合を達成した。「すごいものを見た。自分がいい投球をしても、目立たなかったのでよかった」と同日登板消滅を驚嘆とジョークを混じえて話していたが20歳の右腕に大きな刺激を受けたことは確かだった。「現実味がなさすぎる」としていた完全試合は4回、先頭の中野に左前に運ばれ途絶えても、完封目指して腕を振った。135球を投げ抜き手にしたのはエースへの道筋。「チームが連勝できていて、自分で負けるわけにはいかないと思っていた。こういう結果になってうれしいです」。チームを4連勝に導いたことをもっとも喜んだ。【安藤宏樹】▽中日立浪監督(阪神に3連勝し4月8勝1敗で貯金も最多の3)「勝てるときにしっかり勝っておかないと...。ここ数年、どこのチームも連勝、連敗が多い。阪神も(今は)決して状態がよくない中、しっかり勝ちを拾っておかないと、我々にも連敗はあるんでね。ピッチャーはよく頑張ってくれている。なんとか打つ方の状態が上がってくれば(これからも)いい戦いができると思う」

◆中日阿部寿樹内野手が「かわいい後輩」と評する柳裕也投手をまたも援護射撃した。 初回2死二、三塁で先制の2点適時二塁打。明大の後輩柳が3日の広島戦で完封勝利を挙げた試合に続く決勝打に「たまたまです」と笑顔を見せた。12日まで7試合連続打点マーク。得点圏打率5割を超える勝負強い5番は「一日一善です」と話した。

◆「ムチャクチャしたれ!」の名古屋で、矢野阪神が迷走した。開幕から全試合4番で起用した佐藤輝明内野手(23)を2番に置くなど打線を大幅に入れ替えたが、52イニング連続適時打なしで不発に終わった。藤浪の代役先発となったドラフト3位桐敷拓馬投手(22)も2回2失点で降板で、2軍落ちが決定した。裏目采配の連続で、引き分けを挟んで6連敗。開幕17試合で1勝は、プロ野球ワーストとまたもや不名誉記録を塗り替えた。阪神はもう勝てないのか-。4点を追う9回。大山の中犠飛で1点を返したが、最後は代打豊田の投ゴロ併殺でジ・エンド。2度目の6連敗を喫した。開幕17試合で1勝は、79年西武を抜き、プロ野球ワースト。1勝15敗1分けの惨状で、前日13日にプロ野球ワースト記録となっていた勝率6分7厘はさらに悪化して6分3厘に低下...。毎日のように信じられないような負の数字が連なっていく。2番、ライト、佐藤輝-。矢野監督の苦悩がオーダーに表れていた。「現状、機能しないんで、その中で何かきっかけが欲しいなというところでバッティングコーチやみんなで相談しながらね、やってみようかと」。開幕から4番だった佐藤輝をプロ入り初めて2番で起用。4番には今季初めて大山を据えた。タイムリー欠乏症に陥った虎打線をどのように生き返らせるか。大シャッフル打線で臨んだ。それでも笛吹けど兵踊らず状態だ。5回まで中日柳の前に沈黙。二塁すら踏めない状況が続いた。6回には下位打線から2死一、三塁のチャンスを作るも、2番佐藤輝が変化球を引っかけて二ゴロ。52イニング連続適時打なしの窮状で、打線組み替えはカンフル剤にならなかった。指揮官を含め、まるでチーム全体が深い闇に包まれているようだ。藤浪の代役で急きょ先発となったルーキー桐敷を「あの状態ではしんどい」と2回2失点で交代。しかし2番手尾仲は、2回2失点と傷口を広げた。リーグ制覇した05年には同じ名古屋で当時の岡田監督が「ムチャクチャしたれ」の猛ゲキで激勝した試合があった。この日も序盤3回で2度の申告敬遠や用兵を含めて思い切ったタクトを連発。しかし結果が伴わず、迷走の様相だ。セ・リーグ球団との対戦が一巡して無残な数字が残る。矢野監督は「みんなやろうとしているし、開き直ろうとして、こう何とか前に進もうとしているんで。それを何とか結果に結びつけられるように」と必死で前を向いた。15日からはホームに戻っての宿敵巨人戦。悲鳴と怒号が飛び交う甲子園は見たくない。【桝井聡】▼阪神岡田監督の猛ゲキVTR 05年9月7日の中日-阪神19回戦(ナゴヤドーム)は荒れに荒れた。試合後半から判定に不服を示していた岡田監督が9回裏にキレた。2点リードで抑えの久保田を投入。無死二、三塁で谷繁の打球を二塁関本がバックホームし、タイミングは微妙だったが判定はセーフ。これに猛抗議した岡田監督は選手をベンチに引き揚げさせた。あわや放棄試合寸前となったが18分間の中断の末、再開。久保田は同点にされ、なお1死二、三塁のサヨナラのピンチ。ここで岡田監督がマウンドに向かい「打たれろ、ムチャクチャしたれ。お前の責任やない、オレが責任を取る」と究極のゲキ。これで開き直った久保田が後続を抑え延長戦に持ち込んだ。延長11回、先頭の中村豊が勝ち越しソロを放ち、その裏を続投していた久保田が抑え、阪神が激戦を制した。ちなみにこの試合、矢野監督は7番捕手で出場し、5打数無安打だった。この年、2年ぶりのリーグ制覇を果たした。<阪神泥沼アラカルト>◆大逆転負けスタート 開幕戦の3月25日ヤクルト戦は、一時8-1と大量リード。ところが救援陣が炎上し、最後は10-8で敗れた。開幕戦での7点差逆転試合は、プロ野球2度目という歴史的な屈辱だった。◆セ最長開幕9連敗 4月3日の巨人戦を落とし、開幕9連敗。79年ヤクルト8連敗を抜き、セ・リーグ最長となった。◆セ最速借金10 4月9日広島戦に惜敗し、1勝11敗1分け。13試合目での借金10は、セ・リーグ史上最速での到達となってしまった。◆プロ野球史上最低勝率 4月13日の中日戦に敗れた時点で、1勝14敗1分けの勝率6分7厘。開幕緒戦で未勝利チームの「0割0分0厘」を除くと、プロ野球で記録された最も低い勝率となった。同14日の中日戦も敗れ、勝率6分3厘まで下降。◆球団最速首位から10差 4月13日に首位巨人が勝ったため、最下位阪神とのゲーム差は10に開いた。16試合目で首位に2桁ゲーム差をつけられたのは、89年の18試合目を抜き球団最速。◆開幕6カード勝ち越しなし 4月12、13日の中日戦に敗れ、同3連戦の負け越しが決まった。開幕から連続6カード勝ち越しなしは阪神最長。72、90年の5カードを上回った。◆52イニング連続適時打なし 最後の適時打は8日広島戦の6回2死二塁、ロハスが放った適時二塁打が最後。その後は佐藤輝のソロ2発と大山の犠飛による3点どまり。打線のつながりの象徴である適時打は52イニング出ていない。

◆5連敗(1分けを挟む)中の阪神は打線は大きく変更して臨む。開幕から全16試合で4番を任されてきた佐藤輝がプロ初の2番で起用され、中野との2年目コンビが1、2番で並んだ。近本は2試合ぶりの3番で、大山が昨季出場129試合中、93試合で務め、今季初となる4番に入った。阪神は8日の広島戦(甲子園)の六回にロハスが右越え適時二塁打を放って以降、43イニング連続で「本塁打以外の得点なし」という現状。その打開に向けて首脳陣も大きく動いた。

◆中日が一回に2点を先制した。阪神先発のD3位・桐敷(新潟医療福祉大)に対して2死二、三塁の好機を作ると、阿部が右翼線に2点二塁打を放った。阪神は試合前まで1勝14敗で勝率・067。この日は1番に中野、2番に佐藤輝、4番に大山を起用するなど打順を組み替えた。

◆ドラフト3位・桐敷拓馬投手(22)=新潟医療福祉大=が先発し、2回4安打2失点で降板した。一回に2安打で2死二、三塁を背負うと、5番・阿部に右翼への2点二塁打を浴びて先制点を許した。二回は2死一、二塁で岡林から空振り三振を奪ってピンチを脱出したが、三回に打順が巡ったところで代打が送られた。) 先発登板は3月27日のヤクルト戦(京セラ)以来、プロ2度目。その後はリリーフで4試合に登板していたが、当初この日に先発予定だった藤浪が新型コロナウイルスに関するPCR検査(スクリーニング検査)で陽性判定を受けて13日に登録を抹消され、代役での登板だった。

◆肝っ玉ルーキーが虎の緊急事態を救うはずだった。プロ2度目の先発となったドラフト3位・桐敷(新潟医療福祉大)は代役を全うできなかった。「いきなりのことなので正直まだ状況を把握できていないというか、そういう感じなんですけど。勝ちを持ってこられるように頑張っていきたいと思います」先発予定だった藤浪が13日に新型コロナウイルスの陽性判定を受けて白羽の矢が立ち、そう意気込んでマウンドに上がった。大学時代には完全試合を達成した実績がある左腕だが、一回から捕まった。先頭の大島に中前打を許すと、2死二、三塁で阿部にフルカウントから6球目の直球を右翼線へ運ばれ、2点二塁打で先制を許した。今年のルーキーで唯一開幕1軍をつかみ、3月27日のヤクルト戦(京セラ)でプロ初先発だったが、六回途中3失点で黒星。以降は中継ぎに配置転換され、4試合に登板していた。二回には2死一、二塁とまたもピンチを背負うも、岡林を空振り三振に斬りここは無失点。三回に打順が回り、代打を送られた。わずか39球、2回4安打2失点で降板。後を継いだ尾仲も竜打線を止めることができず、1死二、三塁で木下に右中間を破られる2点二塁打で4点差をつけられた。15日の巨人戦(甲子園)に昨季の最多勝の青柳が登板予定も、藤浪とともに伊藤将も新型コロナウイルス陽性判定を受け、離脱。2年連続2桁勝利の秋山も2軍調整と強みの先発陣にほころびが出始めている。矢野監督も「まあ、しんどいのはしんどいし。先発投手っていうのもね。3週間くらい、やっぱりどうしても難しくなるから。その点でも痛い」と頭を悩ませていた。耐えるしかない。一人一人が役割を全うすれば、猛虎が復活する日が来る。(北池良輔)

◆阪神は精彩を欠き、1分けを挟んで泥沼の6連敗となった。先発・桐敷が一回に阿部に右翼への2点二塁打を浴びて先制点を献上。2番手・尾仲も登板した三回に1死から3連打を許し、さらに2点を追加された。佐藤輝をプロ入り後初めて2番に、大山を今季初の4番に据えるなど組み替えた打線も、昨季の投手2冠(防御率2・20、168奪三振)右腕・柳に三回までパーフェクトに抑えられた。六回は初めて得点圏に走者を置き、2死一、三塁で佐藤輝が打席に入ったが、結果は二ゴロ。八回も2死一、三塁で中野が遊ゴロに倒れ、ホームが遠かった。) 九回は佐藤輝と近本の連打で無死一、三塁を作り、大山の中犠飛で1点を返して零封負けを阻止。ただ、8日の広島戦(甲子園)の七回から続く適時打なしは、52イニングに伸びた。

◆阪神・近本光司外野手(27)が「1番・中堅」で出場。九回に右前打を放ち、2019、20年の自己最長を更新する14試合連続安打とした。九回無死一塁で巡った第4打席で、中日・柳が内角高めに投じた97キロのスローカーブを引っ張りこんだ。チャンスは無死一、三塁に拡大。続く大山の中犠飛につなげて完封負けを阻止し、敗戦の中でも前向きにとらえたい一打となった。2019年は4月18日のヤクルト戦(神宮)から5月2日の広島戦(甲子園)まで、翌20年も8月1日のDeNA戦(甲子園)から同15日の広島戦(京セラ)までで13試合連続安打を放っていた。また、出塁も3月25日のヤクルトとの開幕戦(京セラ)から17試合連続となった。

◆ロッテの二木は今季2度目の登板で6回4安打2失点(自責点1)にまとめたが、打線の援護なく初黒星を喫した。2失点した一回から後は、尻上がりに調子を上げ「なんとか立て直すことができた」と語った。一回1死三塁で中村晃に高めの速球を先制の右前打とされ、2死満塁では、佐藤都の捕逸の間に三塁走者の生還を許した。二回以降は変化球に切れがあり、危なげなくアウトを重ね、与えた安打は三回の二塁打のみ。それだけに「初回の2失点がもったいなかった」と悔やんだ。

◆中日が今季2度目の4連勝。柳は緩急と制球がさえ、無四球1失点の完投で2勝目を挙げた。打線は三回までに阿部と木下の適時二塁打で4点を先行した。阪神は九回に犠飛で1点をかえすのがやっと。1分けを挟んで6連敗になった。

◆現役時代は南海、阪神で活躍し、引退後は阪神で投手コーチやフロントでも尽力したサンケイスポーツ専属評論家の上田二朗氏(74)が阪神・矢野耀大監督(53)の采配に疑問を呈した。「2番・佐藤輝」は焦りの象徴と断言し、何故、高山をスタメンで起用しないのかと語った。今季だけではなく、将来を考えても、阪神で佐藤輝と大山は不可侵な〝聖域〟だ。2人の打順を入れ替えるのなら、理解できるが、「2番・佐藤輝」には首をかしげてしまう。打てない現状で、「何かしなければいけない」「打線をテコ入れしたい」という気持ちはよくわかるし、否定はしない。しかし、メスを入れるのは、脇役たちであるべきで、4番に佐藤輝を据えて、出発したのなら、2番はない。相手は、この打順を見て、どう思うのか。2番に佐藤輝を置かれても怖くはない。何より、焦っているな、と思う。これだけでも気持ちは違う。負けたから、言っているのではない。大山との2人はチームの核であり、矢野野球の基盤である以上、この打順には納得できない。急きょ、先発の大役が回ってきた桐敷が2回2失点で降板した。本人の調子も悪く、仕方がない。そういう意味では理解できる。ただ何故、三回の攻撃で、その桐敷への代打が高山なのか。調子がいいから、1軍に昇格した。しかも2年ぶり。ファンは、どういう思いで、高山の姿を見るだろうか。「頑張ってほしい」と心の底から応援するこんな男を何故、スタメンで起用しないのか。場面は2死無走者で空振り三振に倒れた。少なくとも代打の一番手ではない。これでは選手は乗れない。本人だけではない。他の選手も2番・佐藤輝というスタメン同様、疑問符を抱く。「元気を出していこう」では、もはや雰囲気は作れない。采配で、起用法で、チームをひとつにしなければ、現状から抜け出せない。それは梅野と坂本の起用法にもあてはまる。チームは何とか完封負けを逃れたが、1引き分けを挟んで、6連敗となった。52イニング連続して適時打がない。采配に〝百点満点〟はない。しかし、2番・佐藤輝のような、あの場面で代打・高山のような、瞬間的に「?マーク」が浮かぶ起用法はやめてほしい。矢野監督に求めるのは、その部分だ。

◆阪神は九回に1点を返すのが精一杯で、1引き分けを挟んで、6連敗を喫した。最低勝率をさらに更新し、・063となった矢野耀大監督(53)の一問一答は以下の通り(チーム成績1勝15敗1分、観衆1万6836人)。ーー2点を取られた桐敷の初回は紙一重だった(2回2失点)「いやぁ...紙一重っていうかね、ちょっと本来のボールではないからね。桐敷はもっといい状態やと思うから。抹消するけど」ーー長い回というよりは「急きょやからさ。そんな長いイニングとは思っていないし、いけるところまでとは思っているけど。あの状態やったらちょっとしんどいと思うし」ーー尾仲は2点を失ったがその後はゼロでつないだ「ボール1個1個はね、そんなにこう、いいボールもあるし。なんとかしようっていう気持ちは出ていたし。カウントを不利にしたりすると、どうしても甘いところに投げざるをえない状況ではあったけど、1個1個はいいボールもあったけど」ーー3連戦で投手は経験した「経験というか、経験の中から学んでやっていく投手が現状多いんで。それはそうやってやっていかないと。桐敷もこれで一旦、抹消するけど、キャンプからずっと1軍で来ていて、何が通用して、何が足りないのかというのも自分の肌で感じて分かった部分はあると思う。まずは真っすぐをしっかり、もうちょっとキレを出せるというか、両コーナーにしっかり投げていくことが、他のボールにも生きていると思う。何も分からずにファームに行くのとは違うと思う。そういうところをプラスにやってくれたらいい」ーー佐藤輝を2番に置いた「まあまあ、もちろんね、現状、うーん、機能しないんで、その中で何かきっかけが欲しいなというところでバッティングコーチや、みんなで相談しながらね、やってみようかということでやったけど、なかなかね、うまくいかないけど、そういうことを考えながら、やっていくしかないのかなと」ーー結果的に組み替えたところにチャンスで回った「まあまあ、組み替えたからチャンスがいったかも分からんけどね、それは。だいたいの打順のところには回るから、それは一人一人、昨日と同じになっちゃうけど、やっぱり上げていかないと、そんなにホームランがボンボン、現状、打つ打線ではないんで。足を絡めながら、何とかみんなでつなぐという。1個アウトでも進めるとかね。やっぱりそういうことをしっかりやっていかないとダメかなと思います」ーー数字的には厳しいが、受け止めていく「もちろん、そんな当たり前やし、そういうことも、俺自身もこの3年間そう思っているし。みんなもそうやって、何とかやろうという姿勢を見せてくれていること自体は俺も肌で感じているし。ただプロである以上『やろうとしたけど、できませんでした』っていうのは、これはやっぱり変えていかないとダメなところだと思うんで。ある意味、そうやってやりながら、結果でしか表せない部分はどうしても出てくると思うんで。みんなやろうとしているし、開き直ろうとして、こう何とか前に進もうとしているんで。それを何とか結果に結びつけられるように」ーー(15日は)青柳が先発する(帰りかけて立ち止まって)「頑張ってもらいたいね」

◆中日の阿部が先制の2点二塁打を放った。一回2死二、三塁で外角直球に逆らうことなく右翼線へ運んだ。バットを短く持ち直して捉えた一打に「チャンスの時は短く持って。全部、対応しようと思っていた」と振り返った。この試合前までの得点圏の成績は9打数5安打で打率5割5分6厘。5番に座って抜群の勝負強さを誇り、不振の4番ビシエドを十分に補っている。前夜は打点なしに終わり連続試合打点は12日までの7で終わったが、この日はさっそく2打点をマーク。「たまたま。毎日打ちたいと思ってやっている」と控えめに喜んだ。

◆あぁ最速15敗目...。阪神は中日戦(バンテリンドーム)に1-4で敗れ、引き分けを挟んで6連敗となった。矢野燿大監督(53)は佐藤輝明内野手(23)を初めて2番に据える新打線で臨んだが、プロ野球史上ワーストとなる17戦15敗の屈辱。15日からは首位巨人を甲子園に迎えるが、矢野虎にとって運命の3連戦となる。何も持たずに帰る。完封だけを阻止しても、この状況で奪った1点で次へつながったりはしない。1分けを挟んで6連敗。手ぶらで、重た過ぎる1勝15敗1分けという数字を背負って甲子園へ戻る。待っているのは絶望する虎党と、10・5ゲーム差も離された首位の巨人だ。過酷な週末になる。何かを変えなくては、矢野虎の運命が変わってしまう。「みんなそうやって、なんとかやろうという姿勢を見せてくれていること自体は、俺も肌で感じている。ただプロである以上『やろうとしたけどできませんでした』っていうのは、これはやっぱり変えていかないとダメなところ」開幕から16試合で4番に座ってきた佐藤輝を、この日は公式戦では初となる2番に入れた。将が「(打線が)機能しないんで、その中で何かきっかけが欲しいなというところで」と打った、苦しみ抜いての策だった。だが、実ることはなく、0-4の九回に大山の犠飛で1点を奪うのが精いっぱいだった。22イニングぶりの得点だったが、適時打なしは「52イニング」に伸びた。 5球団とのひと回りの対戦を、プロ野球史上最悪とも言える形で通過した。セ・リーグワーストとなった開幕9連敗で止めたのが5日のDeNA戦だったが、むしろそこは始まりだった。以降7試合の得点は「1、3、1、0、1、0、1」で計7得点。平均1点で勝てるわけもない。開幕17試合終了時点で15敗、1勝はともにワーストだ。ビジターゲームで開幕から9連敗という不名誉にもまみれた。本拠地に帰って切り替えようなどとも、もう言ってはいられない。次は巨人だ。13日まで沖縄・那覇でDeNAに2連勝した宿敵は、ここまで12勝5敗の1位。1-3日には東京ドームでボコボコにされたばかりだ。開幕9連敗となった翌日の4日には藤原オーナーが取材に応じ、シーズン最後まで矢野監督にチームを託すことについて「当然の話です」と言い切ったところだった。そこから状況をさらに悪化させ、次の「伝統の一戦」を迎える形となってしまった。ここでも散ってしまえば、プライドも何もかも、跡形もなくなる。チームを預かる将として「結果でしか、表せない部分はどうしても出てくると思うんで。みんなやろうとしているし、開き直ろうとして、何とか前に進もうとしているんで。それを何とか結果に結びつけられるように」と必死で言葉をつなぐ。このままでは、どこまでも負ける。巨人に3つ敗れれば、虎党の心にずっとあった炎も、矢野虎の火も消えてしまう。(長友孝輔)

◆阪神・ロハスが途中出場で存在感を示した。0-4の六回1死一塁に代打で打席に入ると右前打を放ち、八回2死二塁でも右前へ打球を運んだ。いずれも中日先発・柳から快音を響かせ、「こういうところでいつでも使えると監督にも見せなきゃいけない立場。いい結果が出てよかった」と胸を張った。打率・222(18打数4安打)から状態を上げていく。

◆阪神・梅野が3試合ぶりのマルチ安打をマーク。六回先頭は左前打、八回1死走者なしでは右前打と広角に打ち分けた。どん底状態の苦境にも「目の前の試合に集中することが大事。それを継続して、気持ちはみんな一緒なので」とチームの思いを代弁。15日からの巨人戦に向けて「なんとか打破できるように1試合でも目の前の試合を全員で勝ち取っていきたい」と気合を入れた。

◆阪神・井上ヘッドコーチは佐藤輝をプロ初の2番に起用した新打順について、「4番は例えば誰にするかというところから始まって、輝明を(4番から)外してその後は大山」と経緯を説明した。「中野が出て、輝明にバントもこちら側は求めていない。兆しを見せてくれないかなという意味合いで2番」と左の大砲の覚醒に期待し、15日の巨人戦(甲子園)も継続する意向を示した。

◆ムカムカムカー、許せーん!! わが阪神の矢野燿大監督、何を考えとんねーん? 本日も柳に対し、九回に大山の犠飛で完封阻止がせいぜいで、開幕から17試合でまだ2勝目は挙げられず...。ま、それは百歩譲ってえーわ!! 熱狂的な虎党の俺だけど、ここまで壊れて(壊して)しまった虎に必勝は求めないのだ!! それでも腹が立つのは「何で、何で佐藤輝を2番起用なんやー!!」。メジャーで2番最強説があると言うなら...アホかあ、ここは日本や!! 負けても、負けても、負けても...4番・佐藤輝にこだわらんで、どないすんねん!!大山が4番で頼りないから今季2年目の佐藤輝をあえて起用する大決断をしたのに...。しかも一度外された大山は、付け焼き刃の4番復活じゃ煮え切らないやろー!!たとえ100連敗しても猛虎の4番地獄で心身をたくましくして、将来日本代表の4番にするつもりの厳しい愛のムチ采配をせんで、どないすんねん!! 敗戦より悲しい虎の野球を見たのだ...。

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
1250 0.706
(-)
-
(-)
12675
(-)
66
(-)
21
(-)
4
(-)
0.261
(-)
3.240
(-)
2
(-)
広島
1151 0.688
(-)
0.5
(-)
12679
(-)
42
(-)
4
(-)
6
(-)
0.260
(-)
2.320
(-)
3
(-)
中日
960 0.600
(↑0.029)
2
(↑0.5)
12854
(+4)
46
(+1)
12
(-)
6
(-)
0.247
(↑0.007
2.890
(↑0.13)
4
(-)
ヤクルト
880 0.500
(-)
3.5
(-)
12757
(-)
61
(-)
18
(-)
8
(-)
0.228
(-)
2.970
(-)
5
(-)
DeNA
570 0.417
(-)
4.5
(-)
13147
(-)
57
(-)
7
(-)
9
(-)
0.238
(-)
4.330
(-)
6
(-)
阪神
1151 0.063
(↓0.004)
10.5
(↓0.5)
12640
(+1)
80
(+4)
10
(-)
6
(-)
0.220
(-)
4.450
(-)