中日(☆1対0★)阪神 =リーグ戦2回戦(2022.04.13)・バンテリンドーム=
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阪神
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中日
0000000001X1620
勝利投手:清水 達也(3勝0敗0S)
敗戦投手:加治屋 蓮(0勝1敗0S)
  DAZN
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◆中日がサヨナラ勝利。中日は0-0で迎えた延長10回裏、1死一二塁の好機をつくると、大島が適時打を放ち、試合を決めた。投げては、先発・勝野が7回無失点の好投。その後は3人の継投で相手を無得点に抑え、4番手・清水が今季3勝目を挙げた。敗れた阪神は、打線が沈黙した。

◆阪神で新型コロナウイルス感染者が続き、小川一平投手(24)が13日の中日戦(バンテリンドーム)に緊急先発することが決まった。予告先発が発表されていた伊藤将司投手(25)が12日に受けたスクリーニングPCR検査で陽性が判明したため。3年目の小川は開幕2戦目の3月26日ヤクルト戦でプロ初先発し、5回まで1安打に抑える力投。疲れの出始めた6回に2死満塁を招き、この回途中4安打4失点で敗戦投手になった。2日巨人戦は初回に2点の援護をもらった直後に坂本に2ラン、2回に丸、3回にはポランコとともにソロを浴び、3イニング連続被弾で逆転され、4回途中5安打5失点で2敗目がついた。その後は中継ぎに配置転換され、8、9日の広島戦に救援登板している。

◆阪神は13日、江越大賀外野手(29)、藤浪晋太郎投手(28)、伊藤将司投手(25)の3選手が、新型コロナウイルスの陽性判定を受けたと発表した。 江越は発熱症状者との接触があったため、12日に特例2022で出場選手登録を抹消。同日に兵庫・西宮市内の病院で受けたPCR検査で判明した。発熱と頭痛の症状があり、自主隔離している。藤浪、伊藤将は12日の中日1回戦(バンテリンドーム)の試合後、1軍の矢野監督、コーチ、選手、スタッフを対象に実施したスクリーニングPCR検査で判明した。2人は発熱などの症状はなく、自主隔離している。伊藤将は13日、藤浪は14日の中日戦(バンテリンドーム)での先発が予定されていた。藤浪は20年3月以来、2度目の感染となった。また、馬場皐輔投手(26)と山本泰寛内野手(28)は、濃厚接触者の疑いがあるため、陽性の3選手とともに、特例2022の対象選手として出場選手登録を抹消された。尾仲祐哉投手(27)、石井大智投手(24)、加治屋蓮投手(30)が代替選手として登録された。今後は新型コロナウイルス対策連絡会議の専門家(地域アドバイザー)の指示を仰ぎながら、感染予防対策を徹底し、予定通りチーム活動を継続する。ここまで15試合でわずか1勝にとどまる阪神が、さらなる窮地に立たされた。

◆両チームのスタメンが発表された。開幕からわずか1勝の阪神が、さらに苦境に立たされた。この日、江越大賀外野手(29)、藤浪晋太郎投手(28)、伊藤将司投手(25)が新型コロナ陽性判定で、馬場皐輔投手(26)と山本泰寛内野手(28)は濃厚接触疑いのため、それぞれ特例2022対象選手として出場選手登録を抹消された。伊藤将はこの日の予告先発だったが、急きょ小川一平投手(24)が先発を務めることになった。前日大幅に改造したが不発に終わった打線は、近本光司外野手(27)が1番、前日スタメンを外れた糸井嘉男外野手(40)が3番、糸原健斗内野手(29)も6番に入るなどこれまでのオーダーに戻った。

◆先発の小川一平投手(24)が"代役登板"で好投を見せた。 この日の予告先発だった伊藤将司投手(25)が、新型コロナ陽性判定を受けて出場選手登録を抹消されたため、急きょ先発することになった。小川は開幕から2試合に先発し2敗。その後は中継ぎに回っていた。同僚のアクシデントで巡ってきた3度目の先発チャンス。チームの連敗を止めるためにも必死で右腕を振った。1回1死一、二塁のピンチを切り抜けると、4回まで無失点。5回2死二塁で左打者の大島を迎えたところで岩貞祐太投手(30)にスイッチ。岩貞が後続を抑えた。緊急登板の小川だったが。4回2/3を2安打無失点と見事に"代役"を果たした。

◆中日の勝野昌慶投手(24)が今季3試合目で最長の7回を投げ、2安打無失点に抑えた。 昨年4月28日阪神戦を最後に白星から遠ざかっており「どんどん攻め、ゼロで帰ってこられるように頑張ります」とマウンドに向かった。得点圏に走者を置いたのは初回と3回だけ。それぞれ佐藤輝を空振り三振、中野を遊飛に仕留めた。しかし、打線の援護なく、0-0の同点で降板。白星をつかめず、これで15試合白星なしとなったが、先発の役目は十分に果たした。

◆満身創痍(そうい)状態の阪神が、中日にサヨナラ負けを喫し、引き分けを挟んで5連敗となった。勝率はわずか6分7厘となり、16試合時点では79年西武の7分1厘を下回り、プロ野球最低となってしまった。 開幕からわずか1勝と苦戦が続くが、さらに苦境に陥った。この日、江越大賀外野手(29)、藤浪晋太郎投手(28)、伊藤将司投手(25)が新型コロナ陽性判定を受けた。12日に濃厚接触の疑いで抹消されていた江越以外の2選手と、濃厚接触疑いの馬場皐輔投手(26)と山本泰寛内野手(28)は、特例2022対象選手として出場選手登録を抹消された。まさに泣きっ面にハチ。伊藤将はこの日の予告先発だったが、急きょ小川一平投手(24)が先発し、5回途中無失点と"代役"をしっかり務め、その後は継投で中日打線の攻撃をかわした。前日大幅に改造したが不発に終わった打線は、近本光司外野手(27)が1番、前日スタメンを外れた糸井嘉男外野手(40)が3番、糸原健斗内野手(29)も6番に入るなどこれまでのオーダーに。近本、中野拓夢内野手(25)の1、2番がヒットを打ち、盗塁も決めるなどチャンスメークするが、3番以降が沈黙。投手陣を援護できない。互いに決定打が出ないまま、0-0の延長10回1死一、二塁。2イニング目に臨んだ加治屋がつかまった。2ストライクからの3球目。ストライクゾーンに入ったフォークを大島に捉えられ、前進守備の右中間を破られた。矢野監督の言葉にも力はない。「みんなの状態がめちゃくちゃ悪いわけじゃないけど、1人1人の状態が上がってこないと。ちょっとつながりにくい。もちろんホームランとか出てくれればいいんだけど、1人1人の状態を上げてもらうっていうとこかなと思うけど」。首位巨人とは10ゲーム差に開いた。▼阪神が早くも今季2度目の5連敗を喫し、今季の成績が1勝14敗1分け、勝率6分7厘。開幕直後に開幕から連敗したチームの「勝率・000」はよく見かけるが、勝率・000のケースを除くと、これまでは55年トンボが14試合目(1勝13敗)79年西武が16試合目(1勝13敗2分け)と前日に阪神が記録した7分1厘がシーズン途中での最も低い勝率。阪神の勝率6分台はプロ野球史上初の珍事だ。勝率6分台は1勝の時は14敗、2勝ならば27敗が条件となるため、過去に記録した例がなかった。ちなみに、シーズン終了時の最低勝率は37年春にイーグルスが記録した2割1分4厘(12勝44敗)。

◆阪神が早くも今季2度目の5連敗を喫し、今季の成績が1勝14敗1分け、勝率6分7厘。 開幕直後に開幕から連敗したチームの「勝率・000」はよく見かけるが、勝率・000のケースを除くと、これまでは55年トンボが14試合目(1勝13敗)79年西武が16試合目(1勝13敗2分け)と前日に阪神が記録した7分1厘がシーズン途中での最も低い勝率。阪神の勝率6分台はプロ野球史上初の珍事だ。勝率6分台は1勝の時は14敗、2勝ならば27敗が条件となるため、過去に記録した例がなかった。ちなみに、シーズン終了時の最低勝率は37年春にイーグルスが記録した2割1分4厘(12勝44敗)。◆トンボメモ パ・リーグの各球団から選手が提供され、54年に高橋ユニオンズとして誕生。翌年にトンボ鉛筆がスポンサーとなり、球団名がトンボに。トンボとの業務提携は55年だけで、56年からは再び高橋に戻ったが、56年オフにわずか3年で解散した。◆西武メモ 79年にクラウンライターから西武に名称を変え、本拠地を福岡から所沢へ移転した。クラウン時代の選手に加え、田淵幸一や野村克也を獲得。いきなり海外でキャンプを行い、79年は国内で1試合もオープン戦をやらずに開幕12連敗した。

◆阪神が、サヨナラ負けで引き分けをはさんで5連敗を喫した。予告先発の伊藤将司投手(25)が新型コロナ陽性判定で出場選手登録を抹消され、急きょ代役として先発した小川一平投手(24)が5回途中無失点と踏ん張り、救援陣も持ちこたえて延長戦にもつれ込んだが、10回に、この日特例2022代替選手として昇格した6番手加治屋蓮投手(30)が痛恨のサヨナラ打を浴びた。 矢野燿大監督(53)の試合後の一問一答は以下の通り。-加治屋は厳しい場面から1イニングはしっかり投げた「うーん本当はね、1イニングでね、代えてあげたいっていうか、そんな状況やったけど、すごくよかったんでね。まあ...もう1回っていうふうになったけど。まあまあ、打たれたことはね、仕方がないし。でもここからね、また力になってくれそうな、そういう投球を見せてくれたのでね。それは結果自体は受け入れるというか、そういうピッチングだったと思う」-小川は急きょの先発だったが「小川もね、どこまで持つかというかね。『3回ぐらいかなぁ』っていう気持ちはあったんで。5回まで、あそこまで行ってくれたというのは大きかったし。まあ、ピッチャー陣は本当にみんなよくね、サダ(岩貞)もそうやし、その後で行ったピッチャーもね、よく粘ってくれた」-湯浅も「もちろん。きのうやられてきょうね、こういういい形で抑えられて。まあ、またフラットに戻れるんで、気持ちの中で何か変なものを持ちながらっていうのがないんで、そういうところが良かったかなと思う」-打つ方が歯車がかみ合えば「まあなあ。かみ合えばっていうか、みんなの状態がめちゃくちゃ悪いわけじゃないけど、1人1人の状態が上がってこないと。ちょっとつながりにくいんで。もちろんホームランとか出てくれればいいんだけど。1人1人の状態を上げてもらうっていうとこかなと思うけど」-近本と中野が盗塁「もちろん、チャンスがあればいつも狙っているし、それはずっとやってきていることなんで。そういうところからもチャンスはもちろん、これからも狙っていくところなんで。やっぱりかえすっていうところがね」-コロナで苦しい状況だが「まあ、しんどいのはしんどいし。先発投手っていうのもね。やっぱりどうしても、今日だけのことじゃないし、たぶん2、3週間。3週間くらい、やっぱりどうしても難しくなるから。その点でも痛いし。でも起こったことはもうね、これはどうしようもないので。みんなでカバーするしかない。きょうも来たピッチャーがね、いいピッチングをしてくれたので。全員でなんとかするしかないと思っています」

◆阪神アルカンタラ投手が1回0封の投球を見せた。 0-0の6回に3番手で登板し、先頭岡林を二ゴロ。続くA・マルティネスに中前打されたが、4番ビシエドを左飛に、最後は阿部を右飛に仕留めた。「絶対に相手に点をやらないという気持ちで投げたよ。結果的にゼロに抑えることができて、小川たちに続いて自分の仕事ができたと思う」と納得顔だった。

◆阪神近本光司外野手は自己最長に並ぶ13試合連続安打とした。 前日12日の3番から1番に戻って、3回2死から勝野の直球を捉えて左前打。直後に2試合連続、今季2個目の盗塁を決めた。開幕から全16試合出塁し、うち15試合で安打を放って打率は2割9分7厘。1日の試合後は「今日は良くても、同じことを(次)やったとしてもまた違うと思う。状態が上がってるとかはあまり気にしていない」と話していたが、刀を研ぎ続けている。

◆中日勝野昌慶投手(24)が好投で先発の役目を果たした。 今季3試合目の登板で最長の7回を2安打無失点。最速150キロをマークした直球を軸に96球を投げ「最初から飛ばしていこうと思った。脱力できてリリースでも強い力が出た。自分のやるべきことはできた」と胸を張った。白星はつかず、昨年4月28日の阪神戦を最後に15試合続けて遠のいたままだが、1年ぶりのゲットは近い。

◆サヨナラ負けの中で、阪神中野拓夢内野手が2安打1盗塁で気を吐いた。1回に右前打で出塁すると、佐藤輝の2球目に果敢に仕掛けて今季2度目の盗塁に成功し、木下の悪送球で三進。 9回にも左前打で出ると、R・マルティネスのけん制悪送球で二塁へ進んだ。前日は打線組み替えで6番に入ったが、この日は"定位置"の2番でチャンスメーク。存在感を示した。

◆阪神岩貞祐太投手が見事な火消しぶりを見せた。0-0の5回2死二塁で、先発小川をリリーフ。打撃好調の中日大島洋平外野手を3球で二ゴロに打ち取り、ピンチを脱した。「(小川)一平が頑張って投げてくれていたので、何としても抑えたいという気持ちでマウンドに上がりました。自分の仕事ができて良かったです」。登板3試合連続無失点と、左腕が頼もしい投球を重ねている。

◆阪神浜地真澄投手が登板3試合連続無失点で救援の仕事を果たした。0-0の7回から4番手で登板。1死から石川昂に安打を許し、2死二塁のピンチを招いたが、代打福留を一ゴロに仕留めて切り抜けた。 「ここまでみんなでつないできてくれたマウンドだったので、自分もなんとか0点でという気持ちでした。ピンチは作ってしまいましたが粘ることができてよかったです」と振り返った。

◆阪神湯浅京己投手(22)が1回を3人斬りの好リリーフで雪辱した。0-0の8回に5番手で登板。大島をフォークで空振り三振。岡林は二ゴロ、A・マルティネスは中飛と危なげなし。わずか10球で任務を終え、バトンをつないだ。「全員で力を合わせて頑張らないといけない中、しっかりゼロで抑えられて良かった」と言葉をかみしめた。 前日12日の中日戦は8回に2番手で登板し、石川昂に打たれて逆転負け。先発した西勇の勝ちを消し、自身は今季初の敗戦投手となり「絶対やり返すという気持ちで。絶対3人で抑える、しっかりゼロで帰ってくる」と決意していた。その西勇からも「この世界は次の日にすぐ試合が来るから、切り替えて。練習で落ち込んできたら許さないからな」と背中を押され、気持ちをぶつけた。4年目で初めて開幕1軍入りし、ここまで救援陣に欠かせない働きぶりで3ホールド目。矢野監督も「昨日やられてこういういい形で抑えられて。またフラットに戻れるんで、良かったかなと思う」とねぎらった。

◆阪神小川一平投手(24)が、チームの緊急事態で底力を発揮した。この日先発予定だった伊藤将が新型コロナに感染した影響で、登板回避。自身2連敗となった2日巨人戦以来、今季3度目の先発マウンドが巡ってきた。前回の中継ぎ登板から中3日。背番号と同じ66球の熱投で、5回途中2安打無失点。代役の役割を全うした。 「急きょ、決まった先発でしたが、緊張することなく投げることができました。途中降板となり岩貞さんに助けてもらいましたが、自分自身最低限の仕事ができたと思います」マウンド上でドンと構えた。キレのある最速149キロの直球を軸に、緩急を使った投球で、中日打線を翻弄(ほんろう)。初回は1死一、二塁のピンチを招くも、4番ビシエドを内角140キロで中飛に打ち取り、阿部を147キロ直球で空振り三振にねじ伏せた。2、3回は連続の3者凡退。4回も難なく無失点で切り抜け、5回は2死二塁としたところで岩貞にバトンタッチ。1度も三塁を踏ませなかった。昨季中継ぎとして19試合に登板した小川は3年目の今季、自身初の開幕ローテーション入りを果たした。開幕2戦目の3月26日ヤクルト戦でプロ初先発。他の先発陣との兼ね合いから、8日広島戦からロングリリーフ要員として中継ぎへと配置転換された。「(先発でも中継ぎでも)結局やることは変わらない。任された場所で抑えられるようにやっていきたい」と登板前に話していた右腕が、訪れた先発機会で奮起。首脳陣の期待に応えた。矢野監督は「どこまで持つかというかね。『3回ぐらいかなぁ』っていう気持ちはあったんで。5回まで、あそこまで行ってくれたというのは大きかった」とたたえた。伊藤将、藤浪と2人の先発が離脱した窮地で、小川の奮闘が光った。【古財稜明】

◆泥沼の阪神がSNS上で話題に上がっている。「勝率・067」「勝率6分台」「プロ野球史上初の珍事」の複数ワードが、ツイッター上でトレンド入りした。阪神が中日に延長10回の末にサヨナラ負けを喫し、引き分けを挟んで5連敗。開幕から16試合時点で、勝率はわずか6分7厘(1勝14敗1分け)。79年の西武の7分1厘を下回り、プロ野球最低となった。日刊スポーツのネットニュースで取り上げられた見出しが、SNSで大きな反響を呼んだ。 ツイッターでは虎党から「歴史をつくってしまった...」「寅年なのに...」「記録を更新するなんて、並大抵のことじゃできない。すごいことだよこれは」「暗黒時代よりも暗黒」「投手の打率やんけ!」などの声が上がった。

◆史上最弱の虎-。阪神が今季2度目のサヨナラ負けで、引き分けを挟んで5連敗を喫した。開幕16試合で1勝14敗1分け。勝率は6分7厘で、シーズン途中ではプロ野球史上最低の数字となった。追い打ちをかけるように、新型コロナウイルス陽性者が相次いだ。打線はここ4試合で2得点だけ。首位巨人に早くも10ゲーム差。長い長いトンネルを抜ける日は来るのか。 セ・リーグの順位表に見たこともない数字が記された。勝率「067」-。矢野阪神が勝ち方を忘れた。両軍無得点の延長10回1死一、二塁。2イニング目に臨んだ加治屋がつかまった。フォークを大島に捉えられ、前進守備の右中間を破られた。今季2度目のサヨナラ負けだ。引き分けを挟んで5連敗。三塁側ベンチで、虎ナインは表情を失った。「うーん...。本当はね、1イニングでね、代えてあげたいっていうか、そんな状況やったけど、すごくよかったんでね」。矢野監督は力なく話した。最悪のチーム状態に追い打ちをかけるように、コロナ禍に見舞われた。江越に続き、13日先発予定だった伊藤将、14日先発見込みの藤浪の新型コロナウイルス陽性で登録を抹消。先発した小川を含め中継ぎ陣で必死の継投を見せたが、最後は代替選手として2軍からバンテリンドームに急きょ駆けつけた加治屋が、敗戦投手になってしまった。勝率6分7厘は、シーズン途中の数字としてはプロ野球最低だ。開幕から1勝14敗1分け。転がるように黒星を重ねている。何よりも深刻なのはリーグワーストの39得点という打線。直近4試合でわずか2得点という惨状だ。この日もヒットは近本1本、中野2本の3安打だけ。序盤に足を絡めて得点圏に走者を置いたが、3番以降に安打が出ず得点を刻めない。指揮官は「みんなの状態がめちゃくちゃ悪いわけじゃないけど、1人1人の状態が上がってこないと。ちょっとつながりにくい。もちろんホームランとか出てくれればいいんだけど、1人1人の状態を上げてもらうっていうところかなと思う。全員でなんとかするしかない」と険しい表情だ。球団ワーストの開幕6カード連続負け越しで、首位巨人とは、早くも10ゲーム差に開いた。球史に残る開幕ダッシュ大失敗に加えて、直面したコロナ禍。明けない夜は本当にないのか。猛虎が瀕死(ひんし)の状態に陥った。【桝井聡】▼阪神北川打撃コーチ(4試合連続1点以下の打線に)「流れを、リズムをつくればいけると思うんで、辛抱して、とにかく先頭バッターの出塁を口すっぱく言っていきたい。打線として、つながってないので、今は我慢して、何とかみんなで打破していきます」

◆史上最弱の虎-。阪神が今季2度目のサヨナラ負けで、引き分けを挟んで5連敗を喫した。開幕16試合で1勝14敗1分け。勝率は6分7厘で、シーズン途中ではプロ野球史上最低の数字となった。追い打ちをかけるように、新型コロナウイルス陽性者が相次いだ。 矢野監督も苦渋の表情だ。「先発投手っていうのもね。やっぱりどうしても、今日だけのことじゃない。たぶん2、3週間。3週間くらい、やっぱりどうしても難しくなるから。その点でも痛い」。伊藤将、藤浪の離脱による先発ローテーションへの影響に、頭を悩ませた。

◆中日が今季2度目のサヨナラ勝ちで3連勝とした。0-0の延長10回1死一、二塁。大島洋平外野手(36)が阪神の6番手加治屋のフォークを捉えた。右中間で弾む打球を見届けると、右拳を突き上げた。「ストライクと思った球を振ろうと思った。最後の最後に甘い球がきた」。お立ち台では「すっきりしました」と声を弾ませた。 9回に登板した加治屋にビシエド、阿部、木下の右打者3人が全て空振り三振。10回1死から左打者がイニングまたぎの右腕を攻略した。京田が二塁打で出塁。立浪監督は代打根尾にベンチ前で耳打ちして送り出し、四球でつないだ。大島は2球連続でフォークを空振り。「チャンスでボールを振れば自分がピンチに追い込まれるけど、その(打ちにいく)姿勢が甘いボールを打った」と立浪監督。追い込まれても大島は動じず、3球目、甘く入った同じ球種を仕留めた。阪神は先発予定だった伊藤将が新型コロナウイルス感染し、急きょ小川に代わった。4回まで1安打に抑えられ、立浪監督は5回に円陣を組んで「積極的に打ちにいく姿勢を見せろ」とゲキを飛ばしていた。緊迫したゲームで頼りになったのは昨秋、野手キャプテンに指名した大島だった。5年ぶりのサヨナラ打を含むマルチ安打でリーグ1位の打率4割をキープ。さすがの働きだった。チームは今季延長戦は3戦3勝とした。ただ、首位巨人、2位広島の総得点は70点以上なのに対し、3位中日は50点。立浪監督は「点を取るのが難しい本拠地。打つ方はもっと奮起していかないと」。20年11月11日に最終戦を貯金5で終えて以来、2季ぶりの貯金2にも表情を引き締めた。竜が貯金ロードを突き進み始める。【伊東大介】▽中日清水(4番手で延長10回を3者凡退に抑えて3勝目)「延長までみんなゼロで抑えてきた。自分も続きたいと思った」

◆中日大島洋平外野手(36)が5年ぶりのサヨナラ打で3連勝を呼び込んだ。0-0の延長10回1死一、二塁。阪神6番手の加治屋のフォークを捉え、右中間を破った。笑顔の仲間に囲まれ、お立ち台では「すっきりしました。アキラ(根尾)がつないでくれ何とかかえそうと思った」と声を弾ませた。回またぎで力投する加治屋に対し、フォーク2球を空振りし追い込まれた。ただ「ストライクと思った球は振ろう」と積極的に構えた。3球目。「最後の最後に甘い球がきた」。同じ球種を仕留めてみせた。打線は、新型コロナ感染の伊藤将に代わって緊急先発した小川に対し、4回まで1安打。5回にはベンチ前で円陣が組まれた。「積極的に打ちにいく姿勢を見せろ!」。立浪和義監督(52)のハッパに応えたのは、野手キャプテンを託したベテランだった。「チャンスでボールを振れば自分がピンチに追い込まれるけど、その(打ちにいく)姿勢が甘いボールを打った」。指揮官は積極性をたたえた。リーグ1位の打率4割をキープする大島の一打で、今季2度目のサヨナラ勝ち。3カード連続の勝ち越しを決めた。延長戦は3戦3勝。勝負強さの一方、大島が「明日こそ野手で点を取って9回できっちりけりをつけたい」と言ったように得点力の課題はある。チーム総得点は首位巨人の75点、2位広島の79点に対し、3位中日は50点。立浪監督は「点を取るのが難しい本拠地。打つ方はもっと奮起していかないと」と勝ってかぶとの緒を締めた。この日の打撃練習からは、ベース前に中堅方向へ寝かせたバットが置かれた。目的はセンター方向への意識付け。「すぐに結果が出るか分からないが、何かを変えないと。今年1年通して、そういう意識でやらしていく」。新監督の勝ちながら鍛える作業は続く。これで貯金2。2年前の最終戦を貯金5で終えて以来、2季ぶりだ。昨年は貯金1が最高で、4月4日から借金生活でシーズンを終えた。ここから貯金ロードを突き進めるか。【伊東大介】

◆阪神は予告先発の伊藤将司投手(25)が新型コロナウイルスの陽性判定を受け、代わって小川一平投手(24)が先発登板する。小川の先発登板は2日の巨人戦(東京D)以来、今季3試合目。その後はリリーフに配置転換され、8、9日の広島戦(ともに甲子園)にも登板していた。前回登板から中3日で敵地のマウンドに立つ。

◆阪神・近本光司外野手(27)が「1番・中堅」で出場。三回に左前を放ち、連続試合安打を2019、20年に並ぶ自己最長の「13」とした。三回2死で巡った第2打席で、中日先発・勝野が外角高めに投じた148キロ直球を逆方向に運んだ。出塁は3月25日のヤクルトとの開幕戦(京セラ)から16試合連続となった。近本は2019年に4月18日のヤクルト戦(神宮)から5月2日の広島戦(甲子園)までで13試合連続安打を放って球団新人記録を樹立。翌20年も8月1日のDeNA戦(甲子園)から同15日の広島戦(京セラ)まで快音を響かせ続け、この数字に並んでいた。

◆阪神・小川一平投手(24)が先発し、4回?を投げて2安打無失点と好投した。「急きょ、決まった先発でしたが、緊張することなく投げることができました。途中降板となり岩貞さんに助けてもらいましたが、自分自身、最低限の仕事ができたと思います」一回に安打と死球で1死一、二塁を背負ったが、4番・ビシエドを中飛に打ち取ると、7試合連続打点中の阿部からは147キロ直球で空振り三振を奪って、発進。二、三回は三者凡退で切り抜け、先頭のA・マルティネスを四球で歩かせた四回もビシエド、阿部、木下を抑えて乗り切った。五回に2死二塁を招いた場面で交代が告げられた。当初は伊藤将が予告先発として発表されていたが、左腕は受検した新型コロナウイルスに関するPCR検査(スクリーニング検査)で陽性判定を受け、「感染拡大防止特例2022」に基づいて登録抹消となった。開幕ローテーションに入ったのちにリリーフに配置転換となっていた小川にとっては9日の広島戦(ともに甲子園)での救援登板から中3日で急きょ、巡ってきた今季3試合目の先発マウンドだったが、ゲームメークして役目を全うした。

◆阪神は延長戦の末にサヨナラ負けを喫し、5連敗(1分けを挟む)となった。新型コロナウイルスに関するPCR検査(スクリーニング検査)で陽性判定を受けた伊藤将に代わって先発した小川は緩急を駆使して中日打線を抑え、五回途中まで投げて2安打無失点とゲームメーク。その後は継投策に出て、九回までゼロを並べた。しかし、九回を三者連続三振に抑えていた加治屋が回をまたいだ十回に1死一、二塁を招き、大島に右中間を破るサヨナラ打を浴びた。サヨナラ負けは3月29日の広島戦(マツダ、九回)以来、今季2度目。打線も中日投手陣を攻略できず。得点圏に3度走者を進めたがホームが遠く、適時打のないイニングも「43」に伸びてしまった。

◆中日が今季2度目のサヨナラ勝ちで3連勝。0―0の延長十回1死一、二塁で大島が右越え打を放ち、試合を決めた。勝野が7回無失点と好投し、4番手の清水が3勝目。阪神は打線が散発3安打で援護できず、1分けを挟んで5連敗。

◆阪神は延長十回1死一、二塁で加治屋蓮投手(30)がサヨナラ打を浴び、1分を挟んで5連敗となった。藤浪晋太郎投手(28)、伊藤将司投手(25)らコロナ陽性で離脱する中、投手陣は踏ん張ったものの、打線はわずか3安打で43イニング連続タイムリーなしとなった。矢野耀大監督(53)の一問一答は以下の通り(チーム成績1勝14敗1分、観衆1万6872人)。ーー加治屋は厳しい場面から(九回の)1イニングはしっかり投げた「うーん本当はね、1イニングで代えてあげたいっていうか、そんな状況やったけど。すごくよかったんでね。もう1回になったけど。打たれたことは仕方がない。でもここからね、また力になってくれそうな投球を見せてくれた。結果自体は受け入れるというか、そういうピッチングだったと思う」ーー(伊藤将に代わって登板した)小川は急きょの先発だったが(4回?を無失点)「小川もね、どこまで持つかというかね。『三回ぐらいかなぁ』っていう気持ちはあったんで。五回まで行ってくれたのは大きかった。ピッチャー陣は本当にみんなよくね、サダもそうやし、その後のピッチャーも、よく粘ってくれた」ーー湯浅も(5番手で1回無失点)「昨日やられて、今日いい形で抑えられて。またフラットに戻れるんで、気持ちの中で何か変なものを持ちながらっていうのがないんで、良かったかなと思う」ーー打つ方が歯車がかみ合えば「まあなあ。かみ合えばっていうか、みんなの状態がめちゃくちゃ悪いわけじゃないけど、一人一人の状態が上がってこないと。ちょっとつながりにくいんで。もちろんホームランとか出てくれればいいんだけど。1人1人の状態を上げてもらうっていうとこかなと思うけど」ーー近本と中野が盗塁「もちろん、チャンスがあればいつも狙っているし、それはずっとやってきていることなんで。そういうところからもチャンスはもちろん、これからも狙っていくところなんで。やっぱり返すっていうところがね」ーーコロナで苦しい状況だが「まあ、しんどいのはしんどいし。先発投手っていうのもね。やっぱりどうしても、今日だけのことじゃないし、たぶん2、3週間。3週間くらい、やっぱりどうしても難しくなるから。その点でも痛いし。でも起こったことは。どうしようもないので。みんなでカバーするしかない。今日も来たピッチャーがね、いいピッチングをしてくれたので。全員でなんとかするしかないと思っています」

◆阪神での現役時代、〝代打の神様〟として、虎党から絶大な支持を得たサンケイスポーツ専属評論家・八木裕氏(56)は「どう戦うか、もう一度、考え直してもらいたい」と熱く語った。ここがダメだった、ここは頑張った、という評論をする状況ではなくなってきている。歯車が狂って、うまくいかないことばかりが続き、その結果が1勝14敗1分けという寂しい現状だ。これを選手が、首脳陣がをどう受け止めているのだろうか。この試合を含めて、ここ何試合かは、チームが淡々と試合をこなしているように見える。表現は良くないかもしれないが、諦めているように映るのだ。本人たちは「そんなことはない」と否定するだろう。当然だ。でも見ている側にそう受け止められた時点でダメなのだ。この夜も名古屋まで応援に駆け付けたファンがいたはず。先日までの甲子園に集まった大観衆がいた。テレビで、ラジオで阪神を応援し続けるファンがいる。そのファンに、プロとして見せる姿があると思う。確かに数字が示す現状は限りなく厳しい。大人である選手たちは、それを誰よりも察知してしまう。でもプロ野球のシーズンは続くのだ。トーナメントなら負けたら終わりだが、ペナントレースは残り127試合。長い長い戦いはまだまだ続く。ずっと戦わなければならない。どう戦うかを、全員がもう一度、考え直してもらいたい。練習はしているだろうし、確認作業、ミーティングもしているだろう。でも、うまくいっていない。ならば、違う工夫をしていく必要がある。それがプロ野球人の、お客さんに野球を見せることを職業とする者の使命だと思う。誰のためにプレーしているのか? ファンのためだ。それを意識してプレーすれば、「淡々と」とは見えないはず。「諦めた」ようにも見えないはず。ファンのための野球を見せてもらいたい。

◆中日4年目の勝野は7回を2安打無失点と力投した。援護がもらえずに約1年ぶりの白星はつかめなかったが、我慢の展開でも崩れることはなく「飛ばしていこうと思っていた。脱力してリリースに強い力を持っていけた」と振り返った。甘くても力で押し切れる武器の真っすぐは、この日も球威が抜群だった。直球が外野に飛んだのは二回の大山の左飛など数えるほど。自信満々に腕を振り、8奪三振を積み上げた。

◆新型コロナに感染した伊藤将の代役で先発した阪神・小川は4回?を投げて2安打無失点と好投した。「緊張することなく投げることができました。途中降板となり岩貞さんに助けてもらいましたが、自分自身、最低限の仕事ができたと思います」。走者を背負っても崩れることなくゼロを並べた。矢野監督は「五回までいってくれたというのは大きかった」と感謝した。

◆阪神・湯浅は八回に登板し、1番・大島からの好打順を三者凡退に抑えた。「絶対に3人で抑える、しっかりとゼロで帰ってくる、という強い気持ちを持ってブルペンから準備していた」。12日は1点リードの八回に逆転を許した。降板後は先発した西勇から「この世界は次の日にすぐ試合が来るから、切り替えて」とアドバイスをもらったという。初の連投のマウンドで悔しさをぶつけた。

◆こっちも、しんどい。阪神は延長十回、今季2度目のサヨナラ負け。中日投手陣にわずか3安打で零封された。試合前には藤浪、伊藤将、江越が新型コロナウイルスの陽性判定を受け、戦力がさらにダウン。5連敗(1分け挟む)で借金13となった矢野燿大監督(53)は「しんどい」と漏らした。首位巨人とはもう10ゲーム差。底なし沼の状態は続く。谷底へ落ち、翼ももぎ取られた。連敗禍だけでなくコロナ禍にも飲み込まれ、打つ手なくサヨナラ負けだ。このまま下を向いてしまえば、光も何も見えない真っ暗闇に立ったまま矢野虎最終年が終わってしまう。春先の指揮官の口からは聞きたくなかったような言葉も、ついに漏れ出た。「まあ、しんどいのはしんどいし。先発投手っていうのもね。やっぱりどうしても、今日だけのことじゃないし、たぶん2、3週間。3週間くらい、やっぱりどうしても難しくなるから。その点でも痛い」しんどい-。誰がどう見ても、そうだ。この日と14日の先発投手、伊藤将と藤浪が新型コロナウイルス陽性判定を受けチーム本隊から去った。江越も陽性で、あわただしく加治屋、尾仲、石井の3投手を鳴尾浜から名古屋へ呼び寄せた。午後4時の出場選手登録公示の時点で、もうしんどかった。だが、戦いは続く。相手は、今こそ阪神から星を奪おうと向かってくる。「しんどい」と思っている間にズルズルと延長に入り、勝利の気配すら一度も漂わないまま、また負けた。9日の広島戦(甲子園)でのリリーフ登板で2回を投げ、中3日だった小川は、急きょの先発ながら五回途中まで2安打無失点で切り抜けた。そこから岩貞、アルカンタラ、浜地、湯浅と無失点リレーでつないだ。だが、打線の機能不全は、もう取り返しがつかないレベルだった。12日も六回の佐藤輝の3号ソロによる1点のみで逆転負けしたが、この日も「0」を並べ13イニング連続無得点となった。 10日には広島戦(甲子園)でも零封負け。それ以前に奪った1点も、9日の同戦で佐藤輝が放った2号ソロだった。8日の六回にロハスが大瀬良から放った右越えの適時二塁打以来「43イニング連続で本塁打以外の得点なし」という信じられない数字が残る。チーム全体で得点圏22打席連続無安打では勝ち目はない。合流即の加治屋も0-0の九回に送り出さざるを得なかった。右腕は3者連続三振と最高の形で応えたが、指揮官はさらに延長十回にも送り出す。将が感じる〝しんどさゆえ〟の采配だった。十回1死一、二塁から、加治屋がリーグ1位の打率・400を誇る大島につかまり、右越え打を浴びた。4月前半なのに、サヨナラ負けは今季もう2度目。延長戦も3戦で2敗1分け。1分けを挟み5連敗で、1勝14敗1分けの勝率・067となり、16試合消化時点ではNPB史上最低となった。首位巨人とは屈辱の10ゲーム差に開いた。開幕前に陽性判定を受けた青柳がまだ1軍登板できていないように、伊藤将も藤浪もすぐには戻れない。矢野監督は「みんなでカバーするしかない。全員でなんとかするしかない」と語った。踏んだり蹴ったりとしか言えない状況ではあるが、しんどいと言っている間に、踏まれて蹴られ続ける。(長友孝輔)

◆阪神・加治屋が延長十回1死一、二塁で大島にサヨナラ打を浴びた。九回は落差あるフォークでビシエド、阿部、木下から3者連続三振を奪っていただけに悔しい結果となった。「特例2022」の代替選手でこの日に昇格したばかり。矢野監督は「ここから、また力になってくれそうな投球を見せてくれた」とかばった。

◆前略、三省堂国語辞典編集者殿...わが家にある黄色い阪神タイガース仕様によりますと...【奈落(ならく)】①地獄②舞台の下③どん底となっておりますが「④2022年4月13日の阪神タイガース。コロナにより先発予定の伊藤将に加え藤浪に江越が出場登録から外れ、中日との試合では、わずか3安打で今季早くも4度目の零封負け。しかも延長十回サヨナラときたもんだ~。開幕から16試合でいまだ両目があかず(涙)」を追加してくださいませんでしょうか?は~あ...しかし虎の暗黒時代をこの目で見てきた俺だけど、まさかそれ以上に深い地獄が待っていようとは...。「1軍が働かんのやったら2軍をどんどんあげたれー!」と叫びたくても、その2軍もコロナや故障で野手9人でウエスタンを戦っているんだから、もう『泣きっ面に蜂』どころか『泣きっ面にキングコブラ』でどーにもなりまへ~ん...と、怒りたくても怒れない状況。いやいや糸井、佐藤輝、大山のクリーンアップの無安打はどーにかセ~や!!

◆神も仏もいないのか。悪夢のサヨナラ負け...。小川が粘投し、岩貞が、浜地が、アルカンタラがつなぐ。加治屋も力以上の奮闘だった。懸命の投手リレー。だが、点が入らなければ、野球は永遠に勝てない。最後は〝悪い予感〟がそのまま現実に。涙、涙...。その数時間前、黒星の泥沼にあえぐタイガースに、さらなる不幸が襲いかかっていた。午後4時。球団広報が発表したのは、またしてもコロナ感染による登録抹消。藤浪、伊藤将、江越がいなくなった。伊藤将が13日、藤浪が14日の先発予定だったから、衝撃波はMAXに近い。開幕から歴史的大惨事に見舞われている虎を守ってくれる神様は、どこかにいないのだろうか。いろんな人が、いろんな神様仏様にお願いしているはず。わがサンスポの中にも何人かいるはず。そういえば、開幕前に矢野監督、球団社長らが必勝祈願した神様たちは、どうしているんだろうか。1999年1月。タテジマ監督に就任直後の名将・野村克也は、必勝祈願に出向いた神社の宮司による「うちは藤村冨美男さんの時代から来ていただいています」の説明に首をかしげた。トラ番記者に向かって「だったら、どうしてこんなに長い間、御利益がないんや。神様は寝ているのか?」。そうグチると、突然、大きくかしわでを打ち、響き渡る大声で「神様、起きろ!」と叫んだ。神をも恐れぬ所業(?)に、真横で聞いていたトラ番はビックリ仰天したものだ。ただ、それでも優勝には全く縁がなく、御利益は星野監督就任後の2003年の優勝までいただけなかった。神様は気まぐれなのか、御利益をいただくまで時間を要するのか。神頼みには無縁の「虎のソナタ」としても、思いつく全国の神様に、心の中で「そろそろ勝たせてくださいませ」と手を合わせておいた。そうそう、一番身近にいる神様を忘れてはいけない。現役時代は「代打の神様」と呼ばれた、本紙専属評論家でもある八木裕氏にも心の中で祈ってみた。ちなみに、ことし唯一、阪神が勝った5日のDeNA戦は、神様・八木さんがサンスポ評論の担当だった。同じ日の当番デスクは阿部祐亮。同じ日の担当整理部長は矢田雅邦。昨夜は、再びこの3人がそろい踏み。初勝利と同じ布陣で固めて、やれることはやった。なのに...。ここまでやっても勝てないのか。バンテリンドーム記者席でトラ番キャップ長友孝輔は、社内の必死さに苦笑いしていた。「不幸中の幸いというか、開幕ローテに入っていた小川、桐敷がスポッと当てはまるんです。急に2軍から先発を上げてくると大変なんですが、入れ替えなしで先発できる存在が1軍にいたんですよ。オープン戦から2人を先発候補に入れた矢野監督の危機管理がうまく機能した感じです」キャンプ以来、指揮官の口癖が「何があるか分からないから」だったが、まさかこんな状況で生かされるとは。長友は指揮官の深謀遠慮に熱くなっていた。勝利を誰よりも祈りながら。負けが込む中でも、決してその闘志は衰えていない指揮官。代役で好投の小川を四回2死で交代させた。勝利への非情さい配だ。そんな姿を、神様は見てくれていないのか。いよいよ、涙も枯れ果てようとしている。

◆阪神・佐藤輝は4打数無安打に終わった。一回2死三塁は148キロ直球に痛恨の空振り三振。好機をものにすることができず、連続試合安打も4でストップした。開幕から4番を任されているが、得点圏打率は・200(15打数3安打)と物足りない。若き主砲が勝負強さを身につけたとき、打線全体が活気づくはずだ。

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
1250 0.706
(↑0.018)
-
(-)
12675
(+4)
66
(+3)
21
(+1)
4
(-)
0.261
(↑0.003)
3.240
(↑0.01)
2
(-)
広島
1151 0.688
(↑0.021)
0.5
(-)
12679
(+5)
42
(+1)
4
(-)
6
(-)
0.260
(↑0.001)
2.320
(↑0.08)
3
(-)
中日
860 0.571
(↑0.033)
2.5
(-)
12950
(+1)
45
(-)
12
(-)
6
(-)
0.240
(↓0.003)
3.020
(↑0.26)
4
(-)
ヤクルト
880 0.500
(↓0.033)
3.5
(↓1)
12757
(+1)
61
(+5)
18
(+1)
8
(+1)
0.228
(-)
2.970
(↑0.07)
5
(-)
DeNA
570 0.417
(↓0.038)
4.5
(↓1)
13147
(+3)
57
(+4)
7
(-)
9
(+1)
0.238
(↓0.001)
4.330
(↓0.01)
6
(-)
阪神
1141 0.067
(↓0.004)
10
(↓1)
12739
(-)
76
(+1)
10
(-)
6
(+2)
0.220
(↓0.008)
4.450
(↑0.24)