西武(★0対3☆)日本ハム =リーグ戦4回戦(2022.04.12)・ベルーナドーム=
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日本ハム
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西武
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勝利投手:加藤 貴之(1勝1敗0S)
(セーブ:北山 亘基(2勝0敗1S))
敗戦投手:佐藤 隼輔(1勝2敗0S)
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◆日本ハムは初回、松本剛の適時打で先制に成功する。そのまま迎えた4回表には、ヌニエスが適時打を放ち、リードを広げた。投げては、先発・加藤が7回途中無失点の好投。その後は3人の継投でリードを守り、加藤は今季初勝利を手にした。敗れた西武は、打線が無得点と沈黙した。

◆日本ハム加藤貴之投手(29)が、中4日の先発で7回途中無失点でマウンドを譲った。立ち上がりから90キロ台後半のカーブと、140キロ台の直球で緩急を駆使して的を絞らせず。7回2死一、二塁としたところで降板した。「先制点をいただいて、粘り強く投げられたかなと思います。うまくリードしてくれた宇佐見と楽に投げさせてくれた野手陣に感謝したいです。また降板した後に、しっかり抑えてくれた玉井にも感謝です。あとはブルペンに託して、応援したいです」とコメントした。交代の際には新庄剛志監督(50)がマウンドの加藤の元に歩み寄り、グータッチと右肩をたたいていたわる場面もあった。2番手玉井が代打栗山を3球三振でピンチを断ち、6回2/3を投げて4安打無失点、球数93球で役目を全うした。

◆西武ドラフト2位の佐藤隼輔投手は5回5安打1四球2失点の粘投だった。「終始相手のリズムで試合が進んでしまいました」と、まず悔やんだのは初回。渡辺、近藤の連打にパスボールも絡み1死二、三塁のピンチ。リズムに乗り切れないまま4番松本剛に左前適時打を浴びた。4回もヌニエスに左前適時打を許した。直球は力こそあったが、コースは高めにいく球が多かった。2点リードを許してマウンドを降りたが、何とか試合は作れた。粘れた1つの理由は「配球」を考えながら投げたこと。前回登板の5日楽天戦は3回5失点で降板。その時の「一辺倒な投球になってしまった」との反省から、この日は筑波大時は投げていなかったフォーク、インコースも意識的に使っていた。反省も収穫もありの本拠地初登板。「序盤から100%の力で試合に入っていけるように修正していきたい」と次を見据えた。

◆西武ドラフト2位佐藤隼輔投手(22)がやり返された。5回を5安打2失点。相手は3月29日にプロ初勝利を挙げた日本ハムだったが、今度は黒星を喫した。本拠地初登板も立ち上がりに3連打を浴び失点。リズムに乗り切れないまま4回にも追加点を許し「終始相手のリズムで試合が進んでしまった」と反省した。

◆西武打線が4安打と沈黙し、完封負けした。2点を追う7回に連打によって1死一、三塁のチャンスを作ったが、山田が三ゴロ。本塁クロスプレーで1度はセーフの判定も、リクエストによって覆された。反撃の流れを失った。辻監督は「1点取れれば、また変わったかもしれないけど...」と振り返った。

◆ルーキー北山亘基投手がプロ初セーブ。日本ハムの新人がセーブを挙げたのは18年西村以来。北山はドラフト8位入団だが、ドラフト8位以下の投手が1年目にセーブを挙げたのは史上初めて。過去は04年に28セーブした三瀬(ダイエー)の7巡目が最も低い順位だった。

◆日本ハム4番松本剛が、先制打を含む今季2度目の猛打賞を決めた。盗塁は2つ加えてリーグトップの7とし、プロ11年目で自己最多を早くも更新。「盗塁についてはBOSSのおかげ」と、ベンチから指示を送る新庄監督に感謝した。失敗すればベンチの責任になるため心に余裕が生まれ「思い切ってスタートが切れている」。打率と得点圏打率もトップに立っている。

◆日本ハム加藤貴之投手(29)が今季初勝利を挙げた。12日西武4回戦(ベルーナドーム)に先発。緩急織り交ぜた配球で的を絞らせず、7回途中までを4安打無失点としっかり試合をつくった。中5日の登板も、持ち前のテンポの良さは健在。BIGBOSS体制で今季初の完封リレー&2連勝に貢献した。苦笑いを浮かべていた7回2死一、二塁。2点リードもピンチを背負っていた加藤の元に、BIGBOSSが笑顔で歩み寄ってきた。「まだ投げさせてもらえるのかな...」と淡い期待を抱いていたが、グータッチのあとに「本当にお疲れさま」と右肩をたたかれた。中5日で臨み7回途中4安打無失点。四死球なしで、持ち味のテンポの良さ全開に投げ抜いた。この日の"落差"は最大42キロ。140キロ前半の直球と90キロ台後半のカーブを操り、積極的に緩急を織り交ぜた。試合前練習中にバッテリーを組んだ宇佐見と最終確認。宇佐見は「加藤さんはストライク先行で、ゾーン内でどんどん勝負する投手。まとまり過ぎちゃうと、打者に的を絞らせやすくなる」と加藤の特長を引き出し、好投につなげた。苦い記憶を塗り替えた。3月30日西武戦でもバッテリーを組み、5回まで1安打無失点も6回に一変。先頭から危なげなく2死を奪うも7連打を浴び、試合をひっくり返された悪夢があった。宇佐見は「自分も流れを止められないリードをして、加藤さんも投げ急いで甘いところを痛打された反省点があった。そうなりそうになったら、注意し合おうと話していた」。加藤は「宇佐見がいいリードをしてくれた」と感謝した。魔の6回に挑む前には「次の回から集中していこう」と、どちらともなく声を掛け合った。勝負どころと踏み、流れを引き渡さなかった。今季初の完封リレーで、BIGBOSS体制初の連勝に導いた。「勝てたことがチームにとって良かったと思いますし、僕も今日はうれしかった」。ポーカーフェースの左腕が、1勝目を笑顔でかみしめた。【田中彩友美】▽日本ハム新庄監督(初の2連勝)「松本君、加藤君、堀君に(話を)聞いてあげて」

◆日本ハムの松本剛が2試合ぶりに4番打者で先発出場し、3試合連続の複数安打をマークした。0―0の一回1死一、二塁で迎えた打席では適時打。初球がパスボールとなって二、三塁と好機が広がったところで、佐藤の内寄りの変化球を左前へ運び「チャンスで回ってきたので、何とかヒットを打ちたいと思って打席に入った」とうなずいた。1―0の四回は先頭打者で「少しでも投手を楽にできるように」と外角速球を逆らわずに右前打。次打者の際にすかさず二塁へ盗塁を決めて遊ゴロの間に三塁に進み、ヌニエスの適時打で生還した。東京・帝京高から2012年にドラフト2位で入団。なかなかレギュラーに定着できないでいたが、新庄監督が就任したプロ11年目の今季は開幕から好調を維持している。

◆西武のドラフト2位・佐藤隼輔投手(22)は5回5安打2失点で降板。2勝目はならなかった。「終始相手のリズムで試合が進んでしまった。次回の登板では、序盤から100%の力で試合に入っていけるように修正していきたい」一回1死二、三塁から日本ハム・松本剛にチェンジアップを左前へ運ばれ、先制された。二、三回は無失点で切り抜けたが、四回にヌニエスに適時左前打を許し2点目を献上。79球で2番手・宮川にマウンドを譲った。

◆日本ハムが今季初の連勝。先発の加藤が93球を投げ、七回途中4安打無失点と好投し、今季初勝利。2番手玉井から、堀、北山とつなぎ、西武打線を封じた。打線は一回、松本剛の左前適時打で1点を先制すると、四回は松本剛の左前打を足掛かりに1死三塁とし、ヌニエスの左前適時打でリードを2点に広げ、九回にも1点を追加した。新庄監督が公式戦で初めて、ベルーナドームに乗り込んだ。同球場を訪れるのは12球団合同トライアウトを視察した昨年12月8日以来。今季初の連勝と敵地勝利が懸かる一戦は、一回に3連打で先制した。「一回からチャンスで回ってきたので、何とかヒットを打ちたいと思って打席に入った」今季3試合目の4番に入り、左前適時打を放った松本剛が、笑顔で振り返った。1死から渡辺、近藤が連打し、捕逸も加わり二、三塁。ここで4番打者が仕事をした。) サヨナラ勝利を飾った10日の楽天戦(札幌ドーム)で、新庄監督はコーチ陣に打順を全権委任した。「決めてもらった。俺が普通の考えと違うから、そのオーダーを見て『なるほどな』って」と話していたが、この日は10日に4番だった清宮と5番のアルカンタラをスタメンから外すなど、再び新たな打順で臨んだ。四回にも先頭・松本剛の右前打を足場に1死三塁とし、ヌニエスが「一塁が空いていたし、厳しい攻めになると思っていた。その中で打てるボールだけを待って、捉えることができた」と左前適時打。追加点を奪った。前半に2点のリードをもらった先発・加藤は五回までわずか60球、散発2安打で二塁を踏まさない好投。3月30日の西武戦では六回2死から7連打を浴びて5失点で降板したが、この日は〝魔の六回〟も三者凡退で切り抜けた。

◆西武は不振の打線が加藤に4安打に抑えられ、今季2度目の零敗を喫した。辻監督は「緩急をつけられた。次はしっかり対策を取りたい」と険しい表情だった。0-2の七回1死一、三塁では山田の三塁へのゴロで、三塁走者の外崎が本塁に突っ込み一度はセーフと判定されたが、新庄監督のリクエストによるリプレー検証でアウトに覆った。辻監督は「あのタイミングはアウトなんだよね。1点取れればまた変わったかもしれないけど」とさばさばと話した。

◆西武は本拠地初登板となったドラフト2位・佐藤隼輔投手(22)が5回2失点と粘ったものの、打線が左腕・加藤を攻略できず、今季2度目の零敗を喫した。以下、試合後の辻発彦監督(63)の主な一問一答。--先発・佐藤は5回2失点で粘った「それ以上に(打線が)打てなかったね。(佐藤は点の)取られ方がね。(相手の)加藤と違って、ストライク先行のピッチャー有利のカウントが作れなかった。はっきりしたボールを少なくしていかないと、バッター有利のカウントを作られてしまう」--打線が低調「彼(加藤)の持ち味が出たというか、どうしても思い切りいけないところがあった。次、しっかり対策を練っていくしかない」-―外崎を4番に起用にしたのは状態がいいからか「いや、この今のメンバーで順番を組んだら、そこに入れているという話です。(外崎は)練習でも調子が上がってきている。場面、場面で回ってきたときに仕事をするのがあいつの仕事だと思っています」

◆日本ハムのルーキー北山がプロ初セーブを挙げた。3点リードの九回に4番手で登板。切れのある150キロを超える速球で押し、2番オグレディ、中村、外崎を3者連続三振と圧倒し「チームが勝ったのが一番。すごく大事な場面で抑えることができてうれしい」と喜んだ。開幕投手を含め6試合に登板し、計8回を無失点と抜群の安定感を示している。向上心も強く、完全試合を達成した佐々木朗(ロッテ)の投球も研究しているといい「いろいろ参考になる部分がある。自分なりに盗めるところは盗んで良くしていきたい」と意欲的だった。

◆この男こそ、ビッグボス流4番だ。日本ハム・松本剛外野手(28)が今季3試合目となる4番で、先制打を含む3安打2盗塁。チームを今季初の連勝と敵地勝利に導いた。「チャンスに回ってくることの多い打順。準備はできていた。厳しい試合が続いているけど、選手は一生懸命。勝てばうれしいし、楽しいので」一回1死二、三塁で左前適時打を放つと、四回は先頭で右前打。直後に二盗を決めてチャンスメークした。これで4番に入った3試合全てで盗塁と、〝打って、走って、つなげる〟という新庄監督が描く4番像を体現している。打率・419、得点圏打率・750 18安打、7盗塁はいずれもリーグトップ。ビッグボスの下でプロ11年目の覚醒だ。 2012年に東京・帝京高からドラフト2位で入団。1位指名は現巨人の菅野(入団拒否)だった。6位・上沢、4位・近藤が投打の主軸に成長していく中、レギュラーの座は遠く、昨季まで10年間で329試合の出場にとどまる。いつしか自身のツイッターのプロフィル欄に、「名もない雑草にも陽は当たる」(原文ママ)と記すようになっていた。「盗塁に関してもボスのおかげ。ベンチの責任になるところで、〝思い切っていっていいよ〟というふうにサインを出してくれる。自分の中でも塁間を走っていて足が動いている感じがある」打つだけでなく、出塁すれば〝松本GO〟だ。(東山貴実)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
1031 0.769
(↓0.064)
-
(-)
12948
(-)
32
(+3)
7
(-)
5
(-)
0.220
(↓0.007)
1.800
(-)
2
(-)
楽天
830 0.727
(-)
1
(↑0.5)
13242
(-)
25
(-)
3
(-)
9
(-)
0.222
(-)
2.220
(-)
3
(-)
ロッテ
860 0.571
(↑0.033)
2.5
(↑1)
12948
(+3)
26
(-)
5
(-)
20
(-)
0.229
(↓0.006)
1.540
(-)
4
(-)
ORIX
690 0.400
(-)
5
(↑0.5)
12840
(-)
50
(-)
5
(-)
3
(-)
0.193
(-)
3.320
(-)
5
(-)
西武
591 0.357
(↓0.028)
5.5
(-)
12839
(-)
60
(+3)
9
(-)
4
(-)
0.205
(↓0.005)
3.030
(-)
6
(-)
日本ハム
4110 0.267
(↑0.053)
7
(↑1)
12833
(+3)
57
(-)
10
(-)
8
(+2)
0.216
(↑0.002
3.880
(-)