阪神(★0対1☆)広島 =リーグ戦6回戦(2022.04.10)・阪神甲子園球場=
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広島
0100000001401
阪神
0000000000600
勝利投手:遠藤 淳志(1勝1敗0S)
(セーブ:栗林 良吏(0勝1敗4S))
敗戦投手:ガンケル(0勝2敗0S)

本塁打
【広島】マクブルーム(2号・2回表ソロ)

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◆広島は2回表、マクブルームがソロを放ち、先制に成功する。投げては、先発・遠藤が8回途中無失点の快投。その後は塹江と栗林が無失点に抑え、遠藤は今季初勝利を挙げた。敗れた阪神は、先発・ガンケルが7回1失点の力投を見せるも、打線が無得点と振るわなかった。

◆阪神が引き分けを挟み3連敗を喫し、借金は今季最多の11まで膨れ上がった。今季14試合目で早くも3度目の完封負け。貧打から抜け出せない。日曜日の甲子園でのゲームは今季初。3万8051人のファンの声援が、ため息に変わり続けた。試合後には整列するナインにスタンドから怒号が飛び、応援グッズが投げ込まれた。この日も広島先発遠藤を打ち崩すことができなかった。6回までは得点圏に走者を進めることもできなかった。7回2死三塁の好機では、6番糸原健斗内野手(29)が二飛に倒れた。8回には高山俊外野手(28)、島田海吏外野手(26)、メル・ロハス・ジュニア外野手(31)と3連続で代打攻勢を仕掛けるも、得点には至らなかった。9回は1死三塁の同点機を作るも4番佐藤輝明内野手(23)、5番大山悠輔内野手(27)が連続で空振り三振。広島守護神栗林を追い詰めたが、あと1歩届かなかった。先発ジョー・ガンケル投手(30)は7回1失点の好投だった。2回に広島4番のマクブルームに2号ソロを浴びたのみ。試合を作った助っ人を見殺しにした。開幕14試合を終え、わずか1勝。矢野虎が苦境打開のきっかけをつかめない。

◆広島が首位に浮上した。試合前時点では首位巨人に0・5ゲーム差の2位。巨人がヤクルトに敗れたため、4月1日以来9日ぶりに1位に返り咲いた。 勝利の立役者は遠藤淳志投手(23)だ。7回2/3を無失点と好投。20年11月4日巨人戦(マツダスタジアム)以来、522日ぶりの勝利を挙げた。打線の早い援護が右腕の背中を押した。0-0の2回にライアン・マクブルーム内野手(30)が左翼へ先制2号ソロ。この1点を遠藤と救援陣が守った。投打がかみ合い、引き分けをはさんで3連勝。阪神戦6戦で5勝1分けと好相性だ。

◆阪神が引き分けを挟み3連敗を喫し、借金は今季最多の11まで膨れ上がった。今季14試合目で早くも3度目の完封負け。貧打から抜け出せない。阪神矢野燿大監督(53)の試合後の一問一答は以下の通り。-最後も形はつくったが「最後...。その前にいかなあかんよね。その前にチャンスも作れるし、すごい厳しいボールとかね、全然打てないというような感じには見えなかったんで。そこで仕留められなかったということの方がチームとしては課題かなと思う」-個々でも何とかしないと「もちろん、個々もそうやし、俺らもやれることがあると思うし。個々の調子を上げてくれと言うだけではね、ダメだと思うので。俺らも何とか。何ができるか、声を出すとか応援するとかアドバイス送るとか、いろんなことがあると思うけど、そういうのを探してやっていくしかないんかなと思う」-8、9回も負けられない継投「そんなん当たり前でしょ」-ガンケルは本来の投球「うん、まあまあ、低めプラス、コースにしっかり投げるっていうことがガンケルの投球だし、テンポも良かったんでね。これで落ち着いて投げていってくれたらいいなと思っています」-遠藤は初回の立ち上がりを攻められれば...「まあ、そこだけじゃないでしょ。さっき言った通りやけど。別に初回だけじゃない」-島田に1本「そうやね、もともと島田もね。普通にいけばずっと1軍にいるような調子で来ていたんで。まあここからスタメンで出るようなところまで上がっていってくれたら」-秋山が抹消。代わりは「まあ考える」-秋山には状態を上げてもらって「もちろん」-湯浅、岩崎の順番は「それはいろいろ考えてのこと」

◆若鯉の力投で、広島が9日ぶりに首位に返り咲いた。プロ5年目の遠藤淳志投手が阪神戦に先発し、7回2/3を5安打無失点の好投。20年11月4日巨人戦以来、522日ぶりの白星をつかんだ。「ホッとしている。うれしい気持ち。周りの人が支えてくれてここまで来られた」と安堵(あんど)の表情を見せた。 高卒3年目の20年に5勝を挙げ、将来の主戦投手への期待が高まった。しかし昨年は2試合の先発で未勝利。4月22日が最後の1軍登板で、2軍生活が続いた。「俺、何やってるのかな」「このまま終わってしまうのかな」と不安が募った。それでも耳に残る声援が右腕の背中を押し、開幕ローテーション6人目に滑り込んだ。「また大歓声の中で投げたいという気持ちがずっとあった」。中継ぎで34試合に登板した19年の記憶が原動力となった8回の降板時には左翼席のファンから大きな拍手を受けた。「胸にジーンと来るものがありましたね」。久々の心地に感慨に浸った。23歳右腕の快投に、佐々岡監督は「今年の遠藤は春から違うものを見せてくれている。キャンプでもずっと良かった」と絶賛。2年ぶり勝利は通過点。若い力が快進撃のチームの推進力だ。【前山慎治】

◆広島ライアン・マクブルーム内野手の2号ソロが決勝点となった。 2回先頭でカウント2-0から阪神先発ガンケルの内角球を強振。低い弾道で左翼フェンスを越した。「打者有利のカウントで狙っている高めのストライクが来た。しっかり捉えられた。決勝点になってチームに勝ちがついてうれしい」。阪神戦は19打数8安打と好相性。4番に座る新助っ人がチームを首位に押し上げた。

◆阪神ジョー・ガンケル投手(30)が1球に泣いた。2回、広島4番のマクブルームに2ボールから真ん中付近の143キロを左翼席へ運ばれた。「失投を捉えられましたけど、それ以外はそこまで苦しむこともなく、有利なカウントでゲームを進めていけました」。7回3安打1失点。先発として仕事を果たしたが、打線の援護なく2敗目を喫した。 腰の張りから回復し、今季初登板となった3日の巨人戦は4回4失点。「全然ダメ」と振り返る前回から中6日できっちり修正してきた。「チームに勝つチャンスを与えるのが先発の仕事だと思うので、今回はしっかりできた」。3回から3イニング連続で3者凡退で試合をつくった。打者23人のうち、12人が内野ゴロ。前回4個出した四球もなく、丁寧に打たせて取る投球が光った。矢野監督も「低めプラス、コースにしっかり投げるっていうことがガンケルの投球だし、テンポも良かった」と評価。昨季9勝右腕は「波がなく安定した成績を残せるように、自分の仕事ができるよう心がけたい」と次を見据えた。重苦しい雰囲気が漂うチームで、助っ人の復調は明るい材料だ。【中野椋】】

◆虎よ、何とかしてくれ! 阪神が早くも今季3度目となる0封負けを喫した。初回の強攻策が裏目に出て、最終回の同点機も、4番佐藤輝明内野手(23)、5番大山悠輔内野手(27)が連続三振に倒れた。開幕9連敗の後、引き分けを挟んで3連敗。借金は11に膨らんだ。打つ手がない矢野阪神。このままではシーズンが終わってしまう-。大山のバットが広島栗林のフォークに空を切った。その瞬間、3万8051人の甲子園は大きなため息に包まれた。1点が入らない。9回1死三塁のチャンスに4番佐藤輝、5番大山が連続空振り三振。スタンドから応援バットが投げ込まれ、あいさつする矢野監督やナインに向けて、怒号が飛び交った。初回には1番近本が中前打で出塁するも、続く中野が強攻で併殺打に倒れた。8回には高山ら3者連続で代打攻勢をしかけたが、無得点。広島遠藤を攻略できず、8回途中まで無失点に抑えられた。矢野監督は「最後...。その前にいかんとあかん。その前にもチャンスをつくっているし。全然打てないような感じには見えなかった」と厳しい表情で振り返ったが、スコアボードには「0」が並んだ。懸案だった投手陣は立て直しつつある。先発ガンケルがマクブルームの2号ソロの1失点のみで7回を投げた。湯浅、岩崎は無失点でつなぐ。打線に当たりが、かみ合わないのが、現状だ。14試合で早くも3度目の0封負け。指揮官は「個々の調子を上げてくれと言うだけではダメ。俺らも何とか、何ができるか。声を出すとか応援するとか、アドバイスを送るとか。そういうのを探してやっていくしかない」と話すだけ。首脳陣が打開策を見つけられなければ、2勝目は遠い。井上ヘッドコーチは「負けが込んでいる阪神だからと(遠藤に)自信を持って投げさせてしまった。出ている選手たちは『勝ちたい』『何とかしたい』という気持ちが強すぎて重圧になってしまい、なかなか殻を破れない状態」と、ナインの心情を察した。12日からは初対戦となる立浪中日との3連戦。鬼門のバンテリンドームでは大野雄、柳とエース級が待っている。「1弱状態」が続けば、シーズンは早々に終わってしまう。【石橋隆雄】

◆広島栗林良吏投手が今季4セーブ目を挙げた。 1点リードの9回に登板。先頭中野に左前打を打たれ、1死三塁のピンチを招いた。しかし佐藤輝、大山を連続で空振り三振に抑え、最後を締めた。「ピンチになっても、ベンチの方を見たら遠藤がいて、遠藤のためにと思って投げた」と勝利の瞬間は気持ちのこもったガッツポーズを見せた。

◆阪神・近本光司外野手(27)が一回の第1打席で中前打を放った。カウント1-1から先発・遠藤の125キロ変化球をとらえた。近本はこれで11試合連続安打、開幕から14試合連続出塁と好調を維持している。リードオフマンが作ったチャンスを生かしたかった打線は、2番・中野が痛恨の遊ゴロ併殺打。糸井が右前打を放って出塁するも、4番・佐藤輝は見逃し三振に倒れ無得点に終わった。

◆阪神はこの日初めて得点圏に走者を進めたが生かせなかった。七回1死から佐藤輝が二塁打を放ってチャンスメーク。先発・遠藤に対して初めて好機を作ったが5番・大山は初球を遊ゴロ。2死三塁とし6番・糸原は力のない二飛に終わった。

◆阪神のジョー・ガンケル投手(30)が7回3安打1失点と好投した。二回に新外国人のマクブルーム(前ロイヤルズ)に左翼へソロを浴びたが、それ以降はチャンスすら与えなかった。六回1死で西川に中前打を許し、4イニングぶりに走者を背負ったが、菊池涼を投ゴロ併殺に料理。七回も三者凡退に仕留めたが、味方の援護がないまま降板となった。今季初登板となった前回3日の巨人戦(東京ドーム)では4回5安打4失点で黒星。4四球と制球面で課題を残していたが無四球と修正。武器とする制球力と緩急を駆使して的を絞らせず、広島打線を封じた。

◆広島が3連勝で首位浮上。遠藤は制球が良く、速球を軸に7回2/3を無失点で一昨年11月以来の白星。二回のマクブルームの一発による1点を守った。阪神はガンケルの好投に報えず、九回1死三塁の同点機も逸して3連敗(1分け挟む)。

◆阪神は九回1死三塁の同点機に佐藤輝明内野手(23)、大山悠輔内野手(27)が連続して空振り三振に倒れ、今季3度目の完封負けを喫した。借金11となった矢野耀大監督(53)の一問一答は以下の通り(チーム成績1勝12敗1分、観衆3万8051人)。ーー最後も形はつくったが「最後...。その前にいかなあかんよね。その前にチャンスもつくれるし、厳しいボールとかね、全然打てないというような感じには見えなかった。そこで仕留められなかったことの方がチームとしては課題かなと思う」ーー個々で何とかしないと「もちろん、個々もそうやし、俺らもやれることがあると思うし。個々の調子を上げてくれと言うだけではね、ダメだと思う。俺らも何とか。何ができるか、声を出すとか応援するとかアドバイス送るとか、いろんなことがあると思うけど、そういうのを探してやっていくしかないんかなと思う」ーー八回、九回も負けられない継投「そんなん当たり前でしょ」ーーガンケルは本来の投球(7回1失点)「低めプラス、コースにしっかり投げることがガンケルの投球だし、テンポも良かった。これで落ち着いて投げていってくれたらいいなと思っています」ーー(広島の)遠藤は初回の立ち上がりを攻められれば(無死一塁で中野が遊ゴロ併殺)「まあ、そこだけじゃないでしょ。さっき言った通りやけど。別に初回だけじゃない」ーー島田に1本(八回、代打で左前打)「そうやね、もともと島田もね。普通にいけばずっと1軍にいるような調子で来ていたんで。ここからスタメンで出るようなところまで上がっていってくれたら」ーー秋山抹消。代わりは「まあ考える」ーー秋山には状態を上げてもらって「いや、もちろん」ーー(八回から登板した)湯浅、岩崎の順番「それはいろいろ考えてのこと」

◆阪神・井上一樹ヘッドコーチ(50)が試合後、取材に応じた。一問一答は以下の通り。ーー広島の遠藤について「今までのイメージにあったコントロールの乱れが、今日はまったくなかったというのは、今負けが込んでいる阪神だからということで自信を持って投げさせてしまったのかもしれないし、こちらが打ちたい打ちたいと気持ちがはやるところで、チェンジアップやカーブを上手いこと使って緩急を使われて、丁寧に出し入れをするピッチングをされてしまい、それを攻略できなかったところが今日の結果に繋がってしまったと思います」ーー代打で出た島田(八回に代打で左前打)が粘って出塁するなど姿勢はチーム全体で見えていると思うが「島田はらしさを出してくれたし、ああいうところで粘って流れを持ってくるようなヒットを打ってくれると島田自身もチャンスが拡がってくる。今出ている選手たちは投げる1球、打った一打に責任を持ってプレーしてくれているのはもちろんなんだけれども、勝ちたい、何とかしたい、という気持ちが強すぎて重圧になってしまい、なかなか殻を破れない状態になってしまっていると思う」(さらに続けて)「今日のガンケルは満点に近いピッチングだったし、投手陣が粘る形が見えてきただけに、バッテリーに申し訳ない。野手は野手でもちろん点を取りたいという気持ちが、ある意味空回りしてしまったというのが、今の状況を作ってしまっているんだと思います」

◆広島の新4番、マクブルームが2号ソロで貴重な1点をたたき出した。二回にガンケルの速球を左翼席に運び「高めのストライクが来たので強振してしっかり捉えられた。決勝点にもなって本当にうれしい」と満足げだった。米大リーグのカブスに移籍した鈴木に代わる主砲として、期待通りに打点を重ねており「シンプルに自分のスイングができることを考えている」と話した。

◆近鉄、西武で主砲として465本塁打&2452安打をマークし、西武コーチ時代には清原和博らを育てたサンケイスポーツ専属評論家・土井正博氏(78)は今季3度目の完封負けを喫した阪神の一回の攻撃に疑問を呈し、独特の〝マンション理論〟で、打線の固定を提案した。勝てない。焦る。打撃を崩す。悪循環に陥っているのが今の阪神だ。まず必要なのは先取点。リードされると、一気に追い込まれた気分になる。何とか先制して、落ち着いて戦える状況を作っていかなければならない。そういう意味で、一回に先頭の近本が出塁して、続く中野の時にベンチが動くことなく、遊ゴロ併殺に終わった攻撃は理解しづらい。送りバント、またはエンドランなどで走者を進める攻撃が必要だった。足のある1、2番コンビは、阪神打線の特長だから、通常はノーサインの強攻も間違いではないのだが、負け続けている今は非常時。同じような攻め方は賛同できない。中軸の不振も気になる。特に佐藤輝は内角速球に詰まらされ、外角変化球に泳がされ、形が崩れてしまっている。ことしはキャンプ、オープン戦から空振りが減り、速球にも変化球にも対応できる、いい形は見えていた。ただ、その過程の中で、どちらもうまく打とうという思いが強くなりすぎているのではないか。内角球に詰まるのなら、徹底的に詰まればいい。外角の変化球に泳がされるのなら、とことん泳がされればいい。そのぐらいの徹する覚悟が必要。今は両方を追いかけてはいけない。私なら、詰まってでも内角を振るスタイルを勧める。振っていく中で、バットが遠回りしなければ、「押し込む」打撃ができるようになる。「押し込め」れば、打球が上がりだし、やがてホームラン性の打球も増えてくるだろう。佐藤輝の後ろを打っている大山もゴロが多い。ゴロが多いのは、状態が悪い証だ。阪神打線は打者が不利なカウントになって打たされているケースも目立つ。早いカウントで「この球種を打つ」と決めて、積極的な姿勢を見せることも大事だ。ただ、打線全体が低調だからといって、コロコロと打線を動かすのは反対だ。こういう状況だからこそ、ドッシリと落ち着いて戦うべき。マンションでも隣人が誰か分からなければ不安になる。よく知った人なら安心できる。前の打者があの人だから、後ろの打者があの人だから。それだけで落ち着く。打線とはそういうもの。「このメンバーで戦い抜くぞ」という姿勢を示す意味でも、ドッシリ固定して、活路を見出してもらいたい。

◆先発した阪神・ジョー・ガンケル投手(30)は7回3安打1失点の好投も、今季2敗目を喫した。許した得点はマクブルームのソロのみ。「チームに勝つチャンスを与えるというのが先発の仕事。前回はできなかったけど、今回はしっかりできた」。今季初登板だった3日の巨人戦(東京ドーム)は4回5安打4失点で4四球と制球に苦しんだが修正した。持ち味の打たせて取る投球を取り戻した助っ人に矢野監督は「これで落ち着いて投げていってくれたらいいなと思う」と次回登板にも期待を寄せた。

◆八回のマウンドに上がった阪神・湯浅京己投手(22)は1回無失点。わずか2球で2死を奪い、上本に左前打を浴びたが、遠藤は148キロ直球で見逃し三振。「しっかり0点で抑えるという自分の仕事を全うすることができてよかったです」とうなずいた。今季6試合目の登板となったが防御率はいまだ0・00。矢野監督から新守護神に任命された22歳が日に日に安定感を増してきている。

◆阪神・島田海吏外野手(26)が八回1死、代打で出場。ファウルで粘って8球目を左前に運び、今季初安打をマークした。今年はオープン戦から好調を維持していたが、開幕直前の3月20日に新型コロナウイルス陽性判定を受け離脱。復帰後は2軍で状態を上げ、9日に1軍に昇格していた。矢野監督は「普通にいけばずっと1軍にいるような調子で来ていた。ここからスタメンで出るようなところまで上がっていってくれたら」と期待した。

◆阪神は広島に零封負けを喫した。ちぐはぐな攻撃で1点が遠く、引き分けを挟んで3連敗。巻き返しを狙った5日からの甲子園での戦いは、1勝3敗1分けで負の連鎖を断ち切れず。シーズン10勝ペースと苦境に直面している矢野燿大監督(53)も打つ手がない様子だ。) ロッテ・佐々木朗の歴史的な完全試合に興奮のるつぼと化したZOZOマリンから、およそ600キロ。この日の5球場で最多の3万8051人で埋まった甲子園には、ため息と怒号が入り乱れ、殺伐とした空気には、絶望感すら漂っていた。2勝目すら、遠い。泥沼の矢野虎が今季最短、わずか2時間24分で〝不完全燃焼試合〟。今季3度目の零封負けで、借金は「11」に膨らんだ。「個々の調子を上げてくれと言うだけでは、ダメだと思うので。俺らも何とか。声を出すとか応援するとかアドバイスを送るとかいろんなことがあると思うけど、そういうのを探してやっていくしかないんかなと思う」矢野監督が言葉を絞り出した。声、応援、アドバイス...。明確な打開策が見えぬまま、借金だけ雪だるまのように増え、首位(広島が浮上)とのゲーム差は8・5に。14試合を終え1勝12敗1分けと、単純計算でシーズンわずか10勝ペースだ。0-1の九回は先頭の中野が左前打。鯉の守護神・栗林の暴投もあり、1死三塁と絶好の同点機を作ったが、4番・佐藤輝、5番・大山のバットは続けて空を切り、あっけなく終わった。「最後...。その前にいかなあかんよね。その前にチャンスもつくれるし、すごい厳しいボールとかね、全然打てない感じには見えなかった。そこで仕留められなかったことの方がチームとしては課題」昨季0勝の広島・遠藤に対し、一回は先頭の近本が中前打を放つも中野が遊ゴロ併殺、直後に糸井がヒットを放つちぐはぐさ。七回は1死二塁から大山の遊ゴロで二走・佐藤輝が飛び出す。遊撃・小園の判断ミスに救われ、2死三塁としたが糸原が二飛。「別に初回だけじゃない」と将が強調したように〝不完全な攻め〟を繰り返し、7回1失点のガンケルら投手陣を見殺しにした。前日にリーグ史上最速で2桁借金を背負ったチームは、反発力を見せることなく3連敗。9連敗スタートをはね返すべく臨んだ5日からの甲子園6連戦は、結局1勝3敗1分け(1試合中止)。きっかけを願った虎党の希望は打ち砕かれた。この日の試合前練習。矢野監督は外野の芝生の上で浜地や小川ら若き中継ぎ陣へ個別に言葉をかけ続けた。失敗を恐れない下地を作り、背中を押し続ける。そのスタイルは変わらないが...。「個々もそうやし、俺らもやれることがあると思うし」。先発ローテはテコ入れする(2面)が、リーグワースト38得点の打線に、具体的な打開策は見つかっていない。虎党に春は、いつやってくるのか。(新里公章)

◆阪神命の俺だけど、今日だけはロッテで完全試合達成&13者連続奪三振のプロ野球記録&19奪三振のプロ野球タイ記録を、プロ野球ファンとして大祝福させてください! 佐々木朗希投手、心よりオメデトウ!!) と、同時にザンネンな気持ちになったのだ。実は本日『あぶさん』『ドカベン』などの野球漫画で日本中を熱くさせた水島新司先生の追悼草野球試合と偲ぶ会を野球仲間と開いたのだけど、パ・リーグを大応援していた水島先生なら、この〝令和の怪物〟をどう描いたのか! それを見たかった...無念です。さて14試合でわずか1勝、本日も完封負けのわが阪神は、どうすればいいんだろう...。これ以上恥の上塗りを繰り返すなら、大相撲のように『休場』もありか!?

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(1↑)
広島
1041 0.714
(↑0.022)
-
(↓0.5)
12873
(+1)
38
(-)
4
(+1)
6
(-)
0.261
(↓0.008)
0.000
(-)
2
(1↓)
巨人
1050 0.667
(↓0.047)
0.5
(↑0.5)
12861
(+1)
59
(+2)
19
(+1)
4
(-)
0.248
(↓0.007)
0.000
(-)
3
(2↑)
ヤクルト
770 0.500
(↑0.038)
3
(↑0.5)
12953
(+2)
55
(+1)
17
(+1)
6
(-)
0.231
(↓0.003)
0.000
(-)
4
(1↓)
中日
660 0.500
(-)
3
(-)
13147
(-)
44
(-)
12
(-)
6
(-)
0.239
(-)
0.000
(-)
5
(1↓)
DeNA
550 0.500
(-)
3
(-)
13340
(-)
43
(-)
6
(-)
8
(-)
0.228
(-)
0.000
(-)
6
(-)
阪神
1121 0.077
(↓0.006)
8.5
(↓0.5)
12938
(-)
73
(+1)
9
(-)
3
(-)
0.230
(↓0.003)
0.000
(-)