日本ハム(☆3対2★)楽天 =リーグ戦3回戦(2022.04.10)・札幌ドーム=
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楽天
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日本ハム
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勝利投手:北山 亘基(2勝0敗0S)
敗戦投手:松井 裕樹(1勝1敗3S)
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◆日本ハムが劇的なサヨナラ勝利。日本ハムは4回裏、清宮が適時二塁打を放ち、先制に成功する。その後同点とされて迎えた延長10回には、1死二塁の好機から近藤の適時二塁打が飛び出し、試合を決めた。投げては、先発・上沢が5回2安打無失点。敗れた楽天は、守護神・松井裕が誤算だった。

◆ノルディックスキー・ジャンプ男子で北京五輪ノーマルヒル金、ラージヒル銀メダルの小林陵侑(25=土屋ホーム)が始球式に臨んだ。背中に自身のニックネームとBIGBOSSを絡めた「BIGROY」と記された背番号1のユニホームを着て登板。ノーバウンド投球も、高めのボール球となり「ジャンプより緊張した。70点ぐらい」と振り返った。日本ハム戦の始球式は19年3月29日日本ハム-オリックス以来3年ぶり2度目。登板前にブルペンで18球投げ肩慣らしをしてから臨んだが、またもボールが高めに浮き「審判が『プレイ』と言う前に足を上げ始めてしまった。すっぽ抜けた。何回やっても緊張しますね」と苦笑いだった。試合前日には、親交があり、この日先発した上沢直之投手(28)とLINE(ライン)で連絡を取っており「楽しんでと言われました。始球式の前のブルペンでも話して『陵侑がマウンドにいたら笑っちゃうな』と言われてました」。BIGBOSSとも始球式前に言葉をかわし「すてきな方だなあと思いました」と率直な感想を口にした。最下位の日本ハムについては「結果出ないと苦しいと思うけど、これも経験の1つ。これからもっと強いファイターズを見られると思うので楽しみにしている」と今後の浮上を期待した。北京五輪では日本勢24年ぶりの金メダルに加え、3季ぶり2度目の年末年始のジャンプ総合優勝、W杯個人総合優勝を達成するなど充実のシーズンを過ごした。「もっともっと頑張って、また声をかけてもらえたら。次はズバッとストライクを入れたい」。さらなる飛躍と、始球式の再オファーを新たな目標に定めた。

◆日本ハム清宮幸太郎内野手(22)が先制打を放ったが、けん制死で追加点のチャンスをつぶした。4回1死一塁、フルカウントから134キロの変化球をはじき返し、中堅フェンス直撃の適時二塁打を放った。2試合連続の適時打となり、三塁側ベンチではBIGBOSSがサムアップポーズで、4番の仕事ぶりをたたえた。しかし直後にはけん制死。観衆からは大きなため息が漏れた。清宮は「打ててよかったですが、けん制でアウトになってしまい、その後にピンチを抱えてしまった(5回2死満塁)。1点差ということもあり、まだまだ気を引き締めていきます」と奮起を誓った。

◆日本ハム近藤健介外野手(28)がサヨナラ打を決めた。2-2の延長10回1死二塁から適時二塁打。楽天の守護神松井のカーブをはじき返し、ナインから手荒い祝福を受けた。新庄剛志監督も万歳で笑顔。負ければ2ケタ借金の危機を免れた。 粘り強く、白星を手にした。4回1死一塁から清宮幸太郎内野手(22)が中越え適時二塁打を放ち先制。投げては先発の上沢直之投手(28)が4回2死満塁のピンチを招くも、山崎を二ゴロに打ち取りしのいだ。上沢は5回97球を投げ、2安打無失点と好投。6回からは玉井大翔投手(29)に継投した。打線は6回2死一、二塁からアルカンタラ内野手(31)が「追い込まれてましたが、しっかりボールとコンタクトすることだけを考えた」と右前適時打を放ち、リードを2点に広げた。7回からは上原健太投手(28)が3番手で登板し逃げ切りを図ったが、1死満塁とされて西川に右翼線への2点適時二塁打を献上。同点に追い付かれた。同点の9回からは、この日23歳の誕生日を迎えた新人の北山亘基投手がマウンドに上がり、きっちり3人で抑えた。続く延長10回も続投。回またぎで先頭の西川に四球を出したが、後続を断ち、サヨナラ劇につなげて、2勝目が転がり込んだ。

◆楽天が、今季初のサヨナラ負けを喫した。 同点の延長10回、先頭の西川遥輝外野手が四球で出塁するも、山崎剛内野手が犠打に失敗。走者を得点圏に送れず、この回無得点に終わった。直後の守備で、守護神松井裕樹投手が登板したが、先頭浅間に右前打を許し、松本剛が犠打。続く近藤に中堅へサヨナラの適時二塁打を浴びた。同じ展開でチャンスをつなげられ、敗戦となった。山崎は同点の7回1死二、三塁の場面で空振り三振。石井一久GM兼監督(48)は「山崎はそういうところを乗り越えていかないといけない。ここからしっかり巻き返せると思うので、そこは強い気持ちを持ってやってくれればいいと思います。そこを引きずらずに、長いシーズンなので、その悔しさをしっかりと持って、エネルギーに変えられるか変えられないか。そこは期待していきたい」と話した。▽楽天松井裕(延長10回にサヨナラ打を浴び、今季初黒星)「チームに申し訳ないです」

◆楽天西川遥輝外野手(29)が、慣れ親しんだ札幌ドームで躍動した。2点を追う7回1死満塁の第4打席は、右翼へ一時同点となる2点適時二塁打。直後の左翼守備では、フェンス際に飛んだ打球をジャンピングキャッチ。攻守でチームを支えた。 楽天加入後初めての日本ハム3連戦。日本ハムファンからも応援タオルを掲げられたりと、温かく迎えられた。「最後、勝って終わりたかったですが、ファンの皆さんに元気な姿を見せられてよかったです。また、来るのを楽しみにしています」とファンを思った。

◆4回の第2打席で先制の中越え適時二塁打を放った日本ハム清宮幸太郎内野手(22)は、楽天滝中との駆け引きを「楽しめました」とニッコリ。 1打席目の先制機では、内角直球を見逃し三振。2打席目はシンカーを捉え「(気が付いたら)あっちに飛んでました」と照れた。この日は野手コーチがオーダーを組み、4番で出場。「もっと勝負強い打者になりたい」と意気込んだ。

◆日本ハム松本剛外野手(28)が4打数2安打で規定打席に到達し、打率3割7分5厘でリーグトップに立った。 昨季は大半を2軍で過ごすなど不遇だったが、今季は「(レギュラーの)雰囲気が出て来た」と新庄監督の信頼を得て、同期入団の近藤とともにチームをけん引。「僕みたいなタイプは打率が大事。数字としては求めていきたい」と、貪欲に高みを見据える。

◆日本ハム北山亘基投手(23)が、誕生日にサヨナラ白星を手にした。10日楽天3回戦(札幌ドーム)の2-2の9回から登板。10回のマウンドにも上がって2イニングを無安打無失点に抑え、近藤健介外野手(28)のサヨナラ打への流れを引き寄せた。チームは今季2度目のサヨナラ勝ちで自身は2勝目。負ければ球団史上最速での2ケタ借金となっていたが、ドラフト8位ルーキーが救世主となった。「教授」こと北山が、ヒーローインタビューで絶叫した。「僕の下の名前はコウキっていうんですけど...サイコウキです!」。京産大時代に好投すると、チームメートから「サイコウキやな」と冗談交じりに褒められていた。実は、初勝利を挙げた6日ロッテ戦のお立ち台で"お披露目"するつもりだったが「緊張で言えなかった」。2度目のヒーロで、満を持して叫んだ。23歳の誕生日。バースデーソングが響いた同点の9回から登板した。「やることは、ビハインドでも同点でも勝ち越しでも変わらない」と、気持ちは揺らがなかった。この回を3人で仕留め、続く10回もマウンドへ。先頭西川に四球を許したが、間合いを取り、後続を断った。2イニングを無安打無失点。サヨナラ勝利への流れをつくった。大学時代には「最悪な誕生日があった」とバースデー登板に苦い記憶もあったが、プロで迎えた"初誕生日"は2勝目が転がり込んだ。愛称の「教授」は、コーチ陣をうならせる知識量と、堅実な風貌からチーム内に定着しつつある。知識の1ページにあるのが、パフォーマンス向上につながる色。最も状態を上げるのは黄色だという。京都成章高での3年間、愛用していたストップウオッチは黄色だった。「黄色をパッと見ると落ち着いたり、力が抜ける。マウンドで、ちょっと緊張するときはホームランポールを見たりして、落ち着こうとしています」と明かした。高校時代に指名漏れを味わったが、大卒ドラフト8位でプロの扉を開いた。ルーキーで開幕投手に大抜てきされ、しびれる展開でイニングまたぎを託されるほど、信頼感は増している。「今やるべきことに集中するということを考えていたら結果はついてくる。それが一番大事だと大学で学んだ」。この日のウイニングボールは「サイコウキ」の、最高の誕生日プレゼントになった。【田中彩友美】

◆日本ハムのチームリーダー近藤が延長10回1死二塁から、右中間を深々と破るサヨナラ適時打。チームメートから歓喜の"水シャワー"をかけられ、びしょ濡れになった。今季初のヒーローインタビューで「苦しい試合が続いてた。僕も良い場面で打てず、チームに迷惑をかけていたので『ここは』と思い打席に立ってヒットになったので良かった」と笑顔だった。

◆北京冬季五輪で金、銀と二つのメダルを獲得したノルディックスキー・ジャンプ男子の小林陵侑(土屋ホーム)が始球式を行った。緊張から球審の「プレー」の声がかかる前に足を上げてしまい「ちょっとすっぽ抜けた。70点」と笑顔を見せた。日本ハムには親交がある選手も多い。最下位に低迷しているが「これも経験の一つになってくると思う。もっと強いファイターズが見られると思うので、楽しみにしている」とエールを送った。

◆日本ハムがサヨナラ勝ち。2―2の延長十回1死二塁で近藤が決勝の右中間二塁打を放った。新人北山が2回無失点の好救援で2勝目。楽天は七回に西川の2点二塁打で追い付いたが、5番手の松井裕が痛打されて連勝が4で止まった。

◆楽天は延長十回、送りバント失敗が響いて得点を奪えなかった。無死一塁で山崎のバントは捕邪飛となり、走者を得点圏に進められなかった。その裏は対照的にバントで走者を進められ、前進守備となった外野陣の間を破られて敗れた。連勝が4で止まった石井監督は、2番の山崎について「ここからしっかり巻き返せると思うので、強い気持ちを持ってやってくれればいい」と奮起を促した。

◆日本ハムの新人北山が同点の九回から2回を無得点に抑えてサヨナラ勝ちを呼び込んだ。この日が23歳の誕生日で「いっぱいおめでとうと言っていただいたので、すごくうれしかった」と二重の喜びとなった。チーム3勝のうち2勝を手にしたが「勝ち運とかそういうのを考えている時点で集中できない。結果はついてくるというのが一番、大事」とクールに話した。

◆日本ハムは、今季2度目のサヨナラ勝ちで3勝目。近藤健介外野手(28)が、2-2の延長十回1死二塁で右中間へサヨナラの二塁打を放ち「最高の結果になったのは良かったですが、もっと他の打席で打っていれば楽な試合もあった。やっぱり勝たないと面白くない」と言葉に力を込めた。七回に2点を追い付かれて突入した今季初の延長戦。選手会長が絶好機に内角の変化球を右中間深くへ打ち返し、3連敗を阻止した。サヨナラ打は自身6年ぶりだ。昨季まで右翼やDHでの出場が主だったが、今季は新庄監督の意向もあり、中堅での出場が続く。BIGBOSSの後継者として「チームの要」とやりがいを感じている。28歳ながら1軍野手最年長。若手の多いチームで圧倒的な実績を持つ近藤は「自分のことで精いっぱいの選手が多いと思うので、僕が先頭に立っていかないと。責任感を持ってやりたい」と自覚十分に言い切った。(箭内桃子)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
1021 0.833
(↓0.076)
-
(-)
13048
(-)
29
(+6)
7
(-)
5
(-)
0.227
(↓0.011)
0.000
(-)
2
(-)
楽天
830 0.727
(↓0.073)
1.5
(-)
13242
(+2)
25
(+3)
3
(-)
9
(+2)
0.222
(↓0.008)
0.000
(-)
3
(-)
ロッテ
760 0.538
(↑0.038)
3.5
(↑1)
13045
(+6)
26
(-)
5
(-)
20
(+2)
0.235
(↑0.003)
0.000
(-)
4
(-)
ORIX
690 0.400
(↓0.029)
5.5
(-)
12840
(-)
50
(+6)
5
(-)
3
(-)
0.193
(↓0.012)
0.000
(-)
5
(-)
西武
581 0.385
(↑0.052)
5.5
(↑1)
12939
(+6)
57
(-)
9
(+1)
4
(+2)
0.210
(↑0.011)
0.000
(-)
6
(-)
日本ハム
3110 0.214
(↑0.06)
8
(↑1)
12930
(+3)
57
(+2)
10
(-)
6
(+2)
0.214
(↑0.008
0.000
(-)