広島(☆3対1★)巨人 =リーグ戦1回戦(2022.04.05)・MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島=
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巨人
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広島
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勝利投手:九里 亜蓮(1勝0敗0S)
(セーブ:栗林 良吏(0勝1敗3S))
敗戦投手:戸郷 翔征(1勝1敗0S)
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◆広島は初回、坂倉の適時打で1点を先制する。その後同点とされるも、6回裏に松山の適時打などで2点を挙げ、再びリードを奪った。投げては、先発・九里が7回1失点の力投で今季初勝利。敗れた巨人は、先発・戸郷が試合をつくるも、打線が再三の好機を生かしきれなかった。

◆巨人は開幕から8勝1敗の滑り出し。開幕10試合で9勝以上すると02年阪神以来で、巨人では54、63年に次いで3度目のタイ記録になる。今日も勝って球団59年ぶりの好スタートとなるか。

◆二刀流さく裂!? 巨人戸郷翔征投手(22)が、バットで存在感を示した。プロ初の適時打を放ち、試合を振り出しに戻した。 1点を追う4回2死二塁、広島九里亜蓮の内角142キロ直球をコンパクトな振りで捉えた。芯で捉えたライナー性の打球は、左前への同点適時打。プロ通算6安打目、今季初安打を決めると、一塁ベース上で右拳を掲げて笑みをこぼした。

◆巨人戸郷翔征投手(22)が今季初黒星を喫した。4回2死二塁で左前にプロ初適時打となる同点打を放ったが、6回に2点を勝ち越され、計3失点で降板した。 許した6安打は全て左打者だったが、桑田投手チーフコーチは「ボール自体も良いボールがたくさんあったしね。いいピッチングをしたと思います」と及第点。戸郷も「6回の場面でもう少し粘れていたら展開が変わっていたと思う。次は粘りを意識した投球をしたい」と前を向いた。

◆6試合ぶりにスタメンの広島松山竜平外野手が中前適時打で決勝点を挙げた。1-1の6回1死一、三塁で戸郷のフォークを中前に落とした。 19打席ぶり適時打がチームの連敗を「3」で止める決勝点に。「1打席目は体が浮いて(フォークに)三振した。体が浮かないようにくらいついた。最高の結果になった」。4番一塁のマクブルームとの兼ね合いもあり、左翼でのスタメンは今季初。攻撃的布陣が功を奏した。

◆巨人の連勝が6で止まった。初回に広島九里の3四球で2死満塁の先制機を得たが丸が右飛で無得点。その裏に先制点を奪われた。2回は2死二塁、3回は1死二塁と得点圏に走者を進めながらも得点にはつなげられず、4回に先発戸郷が同点適時打を放ったが、6回に2点を勝ち越させた。 先発戸郷は6回3失点で今季初黒星を喫した。試合後、原辰徳監督(63)の主な一問一答は以下の通り。-戸郷は6回3失点「ちょっと変化球に頼りすぎたという部分が反省かな。左バッターにね。まあでも、精度そのものは良くなっていると思いますね。やっぱり胸元に真っすぐを見せるということがね、大事なことだと思いますけどね。変化球にちょっと頼りすぎていたんじゃないかなという感じがするね」-打線は1得点「でも紙一重でね。いいプレーを結構されましたね。いい当たりをしても、いい守備をされたというところがありますね」-連勝が止まった後の次が大事になる「毎試合、毎試合。毎試合、毎試合」

◆前回敗戦投手になった広島栗林良吏投手が9回の1イニングをゼロで抑え、3セーブ目を挙げた。 2点リードの9回に登板。先頭を味方失策で出塁させたが、後続を断ち無失点で仕事を果たした。「前回失敗して気持ちを高めて準備していた。いい結果で終われて良かった。みなさんの落ち込んだ姿を、もうマウンドから見たくない」。前回登板の2日中日戦では1点リードを守れず、プロで初めてセーブ機会を失敗していた。

◆広島小園海斗内野手が今季初猛打賞で貢献した。 1回2死では戸郷の甘いスライダーを強振し、右中間フェンス直撃の二塁打で11打席ぶり安打。3回1死では変化球を左前に。6回先頭では中前打を放ち、3安打。「状態はいいとは思わない。必死で打った。うまくいかないことが多かったが、貢献できた」。マルチ安打は3月25日の開幕戦以来9試合ぶり。ここまで全10試合で3番に入る小園が攻撃をけん引した。

◆広島は先発の九里亜蓮投手(30)が7回1失点で試合をつくった。チームは同点の6回1死一、三塁から松山竜平外野手(36)が中前適時打で決勝点を挙げた。連敗を「3」で止めた。 佐々岡真司監督(54)は「地元で(3連戦の)頭を取れたことは大きい。九里は試合をつくってくれた。松山の勝負強さはチームに必要」と振り返った。佐々岡監督の一問一答は以下の通り。-3連敗で止めたまず地元に帰って、なんとか(3連戦の)頭を、というところで粘り強く。九里が四球四球と、1発のある、当たっている打線で慎重になったのかもしれないけど、しっかりと粘り強く投げた。試合はつくってくれたと思います。-100球超えても7回を行かせたというのは彼への信頼と、火曜を託したところの意図も感じたタフな選手ですし、当然投手キャプテンとして長いイニングを、週の頭は長いイニングを求めてという意味もありますし。-栗林がしっかり9回締めたプロに入って(2日の中日戦で)ああいう負けというか、セーブシチュエーションで。今日はセーブシチュエーションじゃなくても行ってもらおうかなとも思っていたが、まずは抑えて気持ちも切り替えられるというのが今日だった。ボール自体も悪くなかったし、球の強さもあったと思うので、これですっきりするでしょう。-接戦で3戦落として、接戦で連敗止めたというのも価値がある3敗とも、本当にしっかりとゲームの中ではできているし、そこまでショックを受けるような、悲観する内容ではなかったと思う。しっかりと投手中心に1点差という、負けは負けという中でも、チームの雰囲気というのも悪くなかったと思うし。で、きょう地元ということで頭をとれたことは大きいですね。-4番にマクブルーム、6番に松山を左翼で起用した多少はちょっと守備に不安が松山はあるが、今はこの3連敗して、打線がという状況のところで、今日は松山を持っていって。松山の勝負強さというのはやっぱり、チームに必要ですし。

◆得意のG切りだ。先発九里亜蓮投手(30)が7回1失点、粘りの投球でチームの連敗を止めた。リーグ最多本塁打の強力打線を相手に、丁寧な投球を貫いた。球数を要した立ち上がりから徐々に感覚を上げながら、7回まで116球を投げ切った。巨人の連勝を止め、再びチームを勢いづかせた。 球数が100球を超えても、託された7回のマウンドだった。1死一、二塁のピンチを迎えても、九里は首脳陣の思いを球に込めた。「逃げるんじゃなく、しっかりと勝負する気持ちを持って投げられた」。4番岡本和にシュートで内角をえぐって詰まらせ、三併殺。7回途中で降板となった前回とは違い、7回を投げ抜き最少失点でしのいだ。リーグ最多本塁打の打線への警戒から、1回だけで30球を要した。「どんどんストライク先行でいければ良かったんですけど、それが出来ていなかった。自分が思っているところよりズレている球もあったし、思っている通りに投げられていた球もあった」。7回まで3者凡退は5回の1度のみ。走者を背負いながらも、緩急を交えつつ、根気強く球を両サイドに投げ分けながら低めに集めた。見た目には分からない新フォームは、まだ手探り状態にある。リリースの位置を高くするため、オフに歩幅を昨季から約1足分縮め、6足分程度に矯正。新フォームのため、筋トレの重量を上げ、ピラティスも始めた。リリース後の腕を振りを大きくするため、テニスラケットを用いたトレーニングも取り入れた。シーズンに入っても、今季からマツダスタジアムに導入された「ホークアイ」を利用、出された今季初登板の数値を参考にし、変化球のリリース位置を修正。まだ試行錯誤ながら、昨季4勝2敗の巨人打線を昨季とは違う角度で抑えた。佐々岡監督が重要視する"火曜日の男"。それを託された新投手主将が、連勝中だった巨人の勢いを止め、連敗中だった広島をよみがえらせた。「(7回まで)投げ切れたのは良かったですけど、反省点も多い。いいところは継続しながら、悪いところはしっかり反省して、次の試合に備えられれば」。白星とともに信頼を積み重ねていくためにも、今季初勝利は始まりに過ぎない。【前原淳】

◆広島坂倉将吾捕手が先制打を含み、マルチ安打。1回2死一、二塁では巨人先発戸郷の内角球に詰まりながらも左前に落とした。先制適時打で連敗阻止の流れをつくった。 「チャンスで回ってきたのでランナーをかえせて、先制することができて良かった」。6回1死一塁でも右前打を放ち、一、三塁と好機を拡大。松山の決勝打につなげた。

◆広島の坂倉が0―0の一回に適時打を放った。昨季8打数4安打と相性が良かった戸郷を第1打席で捉え「チャンスで回ってきたので走者をかえせて、先制することができて良かった」と白い歯をのぞかせた。2死から小園の右中間フェンス直撃の二塁打、マクブルームの四球で得た一、二塁の好機を生かした。1ボール2ストライクから、やや甘く入った内角の149キロを詰まりながらも左前にしぶとく運んだ。昨季はリーグ2位の打率3割1分5厘をマークした。上半身のコンディション不良でキャンプでは出遅れたが、きっちりとシーズンに合わせ、開幕から5試合で4度複数安打の好スタートを切っていた。「バットを強く振れている」と手応えを口にした通り、中軸として存在感を発揮している。

◆広島が連敗を3で止めた。1―1の六回に松山の適時打と会沢の遊ゴロで2点を勝ち越した。九里は要所で踏ん張り7回1失点で今季初勝利。中崎、栗林と継投して逃げ切った。巨人は戸郷の適時打の1点にとどまり連勝が6で止まった。

◆昨季最多勝に輝いた広島の九里が今季2試合目で初勝利を挙げた。7回を6安打1失点で7三振を奪う力投。チームの連敗を3で止め「自分に勝ちがついたのも良かった」と安堵の表情を浮かべた。昨季13勝のうち4勝を稼いだ巨人に対し、粘った。1―0の四回2死二塁で投手の戸郷に適時打されて追い付かれ、なお2死一、二塁のピンチでは坂本を右飛に仕留め、勝ち越しは許さなかった。5四球を与えたことを反省材料に挙げ「テンポのいい投球ができるように。突き詰めていく」と話した。

◆広島は6連勝で本拠地に乗り込んできた巨人を下し、連敗を3で止めた。1─1の六回に決勝打の松山竜平外野手(36)と、7回6安打1失点で今季初勝利を挙げた九里亜蓮投手(30)のヒーローインタビューは以下の通り。──九里投手。ナイスピッチングです九里「ありがとうございます」──チームが名古屋で(3連敗を喫して)悔しい思いをして迎えた一戦。どのような思いでマウンドに上がりましたか「まずはチームに勝ちが付くようなピッチングができるように、それだけを思ってマウンドに上がりました」──(6)連勝中の巨人打線を7回1失点に抑えた 4回、力投する広島・九里亜蓮) 「フォアボールが多くてリズムが悪かったですけど、野手の方たちにしっかり守っていただいたので、何とか1点に抑えられたと思います」──粘りのピッチング。特に7回1死一、二塁で4番・岡本和を(三ゴロ)併殺に仕留めた。振り返って「本当に気持ちだけ、そこだけで抑えられたと思います」──マツダスタジアムの雰囲気は「本当にピンチの時にたくさん応援をいただいてたくさん力をもらっています。本当にありがたいです」 ──次は松山選手にうかがいます。ナイスバッティングでした松山「ありがとうございます」──1週間ぶりのスタメン出場。「6番・左翼」で出場を伝えられたときはどんな気持ち「とにかく自分のバッティングができるように一日1打点と目標を立てているので、1打点取れてよかったです」──六回1死一、二塁の打席はどのような気持ち「最初の打席で三振しちゃって、何とか食らいついていこうと思って、いいバッティングができました」──簡単なボール(フォーク)ではなかった「自分らしいバッティングができたと思います」──自身のバッティングでチームに白星がついた「名古屋で3連敗して、こっち(広島に)帰ってきて絶対みんなで勝ってやろうという気持ちがみんな本当にあったんで、勝つことができて良かった」──マツダスタジアムでは(4戦)全勝「やっぱりファンの皆さんの応援というのがすごく大きいというか、僕らに力を与えてくれるので、明日からも赤く染めてください」 ──投手キャプテンの九里投手からファンへお願いします「本当にフォアボールが多くて、ヒヤヒヤしたピッチングをしてしまったんですけど、安心してみられる試合をもっとしたいと思います。明日からも温かい応援よろしくお願いします」──2年ぶりのお立ち台。ファンが(決め台詞を)期待している「そうですね。2年ぶりですか。まあまあ長いですね。それぐらい僕も打ってなかったんで、とにかくピッチャーがすごく頑張ってくれて、最小失点でやってくれているので、野手のみんなでピッチャーを助けられるように、毎日泥臭い試合になると思いますが全力でみんなで戦って勝っていきたいと思います...」──(察したインタビュアーが決め台詞は)やめときますか「そして、また明日からも球場を赤く染めてください。そして、鹿児島にいる、じいちゃん、ばあちゃん、今日はやったよー」

◆広島の栗林が3―1の九回を締めて出直しの3セーブ目を挙げた。前回2日の中日戦でプロ2年目にして初めてセーブがつく状況で救援に失敗しており「気持ちを高めて準備していた。いい結果で終われて良かった」と胸をなで下ろした。先頭打者の代打若林を遊撃手の失策で出したが崩れなかった。力強い真っすぐで押し、1番打者の吉川を一ゴロに、坂本は右飛に仕留め、代打ウィーラーも右飛に打ち取った。「自分の直球を信じて、相手と勝負しようと思ったのが結果につながった」と手応えをにじませた。

◆連勝は6で止まった。巨人・原辰徳監督(63)は6回3失点で今季初黒星の戸郷を評価しつつ「ちょっと変化球に頼りすぎた部分が反省かな。でも、精度そのものは良くなっている。やっぱり胸元に真っすぐを見せることが大事なこと」と課題も示した。4日に22歳になった戸郷は走者を背負いながらも粘ったが、3巡目の対戦に入った同点の六回に3安打を集中されて勝ち越された。許した6安打は全て左打者。右腕は「もう少し、あそこの場面(六回)で粘れていたら展開が変わっていた」と反省を口にした。昨季2勝4敗と苦手な九里に打線も苦しめられ、戸郷の適時打のみの1得点は今季最少。それでも8勝2敗で首位の座は守っており、指揮官は「毎試合、毎試合」とチームバスに乗り込んだ。(谷川直之)

◆巨人からすると「こういう日もあるでしょ」。スーッと負けました...という感じだろう。先発の戸郷の出来は悪くなく、決して打ち込まれたわけではない。対する九里は活発だった巨人打線に対し、立ち上がり、内外角を丁寧に突いた。しかも、慎重かつ大胆。走者を許しながら、ここぞでは封じる。さすが、昨年の最多勝投手というしかない。巨人の打者も、低めのボールに手を出さないなど、それぞれ工夫は見せていた。相手のエースに額面通りの投球をされると、そうそう打てるものではない。ベンチ的にも仕掛けるような場面が少なく、影響が残るような負け方ではない。ただし、「こんな日もある」で終わらせてはいけないことも、また事実。次回対戦では、個々ではなくチーム全体で攻略法を練った方がいい。例えば、バットを短く持って打つ。あるいは、ホームベースに覆いかぶさるように立つ。はたまた、外角ばかりを打ちにいってバッテリーを疑心暗鬼にさせる...。九里を次回、どう崩すか。それも今季の行方を占う1つのポイント。ひそかに注目したい。(本紙専属評論家)

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
820 0.800
(↓0.089)
-
(-)
13351
(+1)
38
(+3)
14
(-)
3
(-)
0.262
(↓0.006)
0.000
(-)
2
(-)
広島
730 0.700
(↑0.033)
1
(↑1)
13350
(+3)
30
(+1)
2
(-)
5
(-)
0.265
(↓0.001)
0.000
(-)
3
(2↑)
中日
550 0.500
(↑0.056)
3
(↑1)
13335
(+7)
39
(+6)
8
(+2)
3
(-)
0.232
(↑0.017)
0.000
(-)
4
(1↓)
ヤクルト
450 0.444
(↓0.056)
3.5
(-)
13437
(+6)
37
(+7)
13
(+3)
5
(+1)
0.239
(↑0.002)
0.000
(-)
4
(1↓)
DeNA
450 0.444
(↓0.056)
3.5
(-)
13434
(-)
42
(+4)
6
(-)
6
(-)
0.230
(↓0.002)
0.000
(-)
6
(-)
阪神
190 0.100
(↑0.1)
7
(↑1)
13333
(+4)
54
(-)
7
(+1)
3
(-)
0.237
(↓0.002)
0.000
(-)