1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
阪神 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 2 | 0 | 0 | 2 | 5 | 8 | 1 | 1 |
巨人 | 2 | 1 | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | X | 6 | 11 | 0 | 3 |
勝利投手:菅野 智之(2勝0敗0S) (セーブ:大勢(0勝0敗5S)) 敗戦投手:藤浪 晋太郎(0勝1敗0S) 本塁打 |
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◆巨人は初回、坂本とポランコの2者連続本塁打で先制に成功する。その後も2回裏に大城のソロで加点すると、3回には丸が2点適時打を放ち、序盤から試合を優位に進めた。投げては、先発・菅野が7回3失点の力投で今季2勝目。敗れた阪神は、9回に大山の2ランで1点差に迫るも及ばなかった。
◆巨人-阪神戦は菅野智之投手(32)と藤浪晋太郎投手(27)が先発する。両者の先発対決は18年4月20日以来。過去4度の対戦結果は菅野の3勝1敗で、藤浪が勝利したのは新人時代の13年8月4日の1度しかない。今回はどちらが勝利するか。
◆両チームのスタメンが発表された。阪神の先発は開幕投手を務めた藤浪晋太郎投手(27)。オフに自主トレをともにした巨人菅野智之投手(32)と投げ合う。チームは球団ワーストとなる開幕から6連敗中。負の流れを断ち切ることが出来るか。7番糸井嘉男外野手(40)が3試合ぶりスタメンに復帰した。
◆開幕から6連敗中で、12球団で唯一、まだ白星がない阪神が、この日からの巨人3連戦は86年前の「大阪タイガース」復刻ユニホームを着用して、気分一新で東京ドームに乗り込む。 試合前のシートノックからグレーのユニホームの胸に、黒字に黄色で縁取られた「OSAKA」の5文字が輝くユニホームでナインが登場。中央に黄色と黒の縦ラインが入ったシンプルなデザインで、佐藤輝、糸井、マルテらはグレーに横縞ラインの入ったソックスを膝下まで履いたオールドスタイルで挑む。巨人との共同プロジェクト「伝統の一戦~THE CLASSIC SERIES」で両チームが1リーグ初年度の1936年(昭11)当時のユニホームを復刻着用する。巨人も同時期の白いユニホームを着用。「伝統の一戦」の始まりとされる36年12月の「洲崎の決戦」が令和の時代に再現される。1リーグ初年度の秋のリーグ戦で阪神と巨人が勝ち点で並び、東京・江東区にあった洲崎球場で3試合制の第1回プロ野球日本一決定戦を開催。阪神は3連投した沢村栄治の前に1勝2敗で涙をのんだ。昨年は阪神が13勝9敗3分けで14年ぶりに巨人に勝ち越した。この日は開幕投手の藤浪晋太郎投手(27)が登板する。
◆北京五輪ノルディックスキー複合男子で個人ラージヒル、団体ともに銅メダルを獲得した渡部暁斗(33=北野建設)が1日、巨人-阪神1回戦(東京ドーム)で始球式を行った。「銅メダル(3位)を2つ獲得したのと年齢がかかっていいかな」と背番号「33」のユニホーム姿で登場。SNSに投球フォームの動画をアップして助言を募って臨んだ本番では「ちょっとオリンピックより緊張しましたね」と振り返りつつ、ノーバウンド投球を決めた。今後も第一線で戦う意欲を示しており「たくさんの観客の方の前で投げさせてもらって、応援してもらうことのうれしさというか、そこからもらうエネルギーを感じました。すごくいい刺激をもらったので、ここからいいリスタートにできるかなと思います」と語った。
◆阪神藤浪晋太郎投手(27)が4回7安打6失点(自責4)で降板した。 1回1死から2番坂本に内角低めの153キロを左中間席に運ばれると、続く3番ポランコに154キロをフルスイングされて右越えアーチを被弾。自身初の1イニング2本のアーチを浴びた。2回にも2死から8番大城に左越え本塁打を許すまさかの展開。1試合3被弾もプロ初の屈辱だった。チームは泥沼の開幕6連敗中。今季初勝利を開幕投手に託したが、炎上で重苦しい雰囲気が漂った。藤浪は「何とかチームに流れを、という思いでマウンドに上がりましたが、相手打線にいいようにやられてしまい、悔しい投球となりました」と唇をかんだ。試合は5-6で敗れ、チームは開幕7連敗となった。
◆阪神が今季初の「伝統の一戦」に敗れ、球団ワーストをさらに更新する開幕7連敗を喫した。先発藤浪晋太郎投手(27)が初回から捕まった。1死から巨人坂本に今季1号ソロを許すと直後、ポランコにもソロアーチを浴びた。2回に8番大城にもソロ本塁打を浴び、自身最多1試合3被弾。毎回得点を許し4回6失点で降板した。 オフに沖縄・宮古島、伊良部島で「呉越同舟トレ」を行った菅野との投げ合いだったが、「師匠」に力の差を見せつけられた。「なんとかチームに流れを、という思いでマウンドに上がりましたが、相手打線にいいようにやられてしまい、悔しい投球となりました」と唇をかんだ。打線は5回、3試合ぶりスタメンの糸井嘉男外野手(40)が適時打。6回には近本光司外野手(27)の適時打三塁打などで3点差まで迫ったが、反撃及ばなかった。首位広島も敗れたため、ゲーム差は6のまま。阪神がこれまで優勝した年の最大ゲーム差は64年の6・5差。過去に開幕7連敗から優勝したチームはなく、ついに「V率0%」のデッドライン越え。泥沼から抜け出せない。
◆阪神が屈辱の開幕7連敗を喫した。先発藤浪晋太郎投手(27)が自身初の1試合3被弾で、4回6失点と炎上した。過去に開幕7連敗から優勝したチームはなく、22年のシーズンインからわずか1週間で「V率0%」となった。 ▼阪神の開幕連敗は7に伸びた。リーグ優勝を果たした球団の開幕連敗最長は60年大洋(現DeNA)の6連敗。今季の阪神がVなら、これを上回りプロ野球史上最大の逆転優勝となる。▼セ・リーグ球団の開幕連敗ワーストは8連敗で、79年ヤクルトが記録(1分け挟み)。阪神は2日にもこれに並ぶ。このときのヤクルトは、前年ヤクルトを初優勝に導いた広岡達朗監督が指揮していたが、8月中に休養しそのまま退団した。▼これで開幕から7戦7敗。セ・リーグでは54年広島の7戦7敗に続き、68年ぶり2度目の屈辱だ。▼開幕連敗のプロ野球最長は12連敗で、いずれもパ・リーグ球団。55年トンボ(消滅)と79年西武(2分け挟む)。
◆阪神が開幕から7連敗。開幕からの連敗記録は55年トンボと79年西武の12連敗で、7連敗以上は02年ロッテ11連敗以来、20年ぶり8度目。セ・リーグでは54年広島7連敗、79年ヤクルト8連敗に次いで3度目だ。 開幕7連敗以上した過去7チームの最終順位を見ると、54年広島と02年ロッテの4位が最高で、優勝どころかAクラス入りしたチームがない。
◆ルーキー巨人大勢がプロ初登板から5試合連続セーブ。 開幕からの連続試合セーブ記録には93年大野(広島)の12試合があるが、デビュー戦から5試合連続セーブは、86年サンチェ(巨人)に次ぎ36年ぶり2人目の最長タイ。
◆意地の一振りも空砲...。阪神大山悠輔内野手(27)が粘って、粘って、無傷の守護神から1号2ランを放った。 3点ビハインドの9回2死二塁。プロ初登板から4試合連続無失点中の巨人大勢と対戦。追い込まれてから3球ファウルで粘り、最後は139キロフォークを泳ぎながらも左翼スタンドへ運んだ。1点差に迫るも、続く糸原が二ゴロに倒れ万事休した。チームは球団ワーストをさらに更新する開幕7連敗も、大山は7試合連続安打と好調。2日の同戦へ向け、主砲の一撃から空気が変わるか。
◆阪神が今季初の「伝統の一戦」に敗れ、球団ワーストをさらに更新する開幕7連敗を喫した。先発藤浪晋太郎投手(27)が初回から捕まった。1死から巨人坂本に今季1号ソロを許すと直後、ポランコにもソロアーチを浴びた。2回に8番大城にもソロ本塁打を浴び、自身最多1試合3被弾。毎回得点を許し4回6失点で降板した。打線は5回、3試合ぶりスタメンの糸井嘉男外野手(40)が適時打。6回には近本光司外野手(27)の適時打三塁打、9回には大山悠輔(27)の今季1号2点本塁打などで1点差まで迫ったが、反撃及ばなかった。首位広島も敗れたため、ゲーム差は6のまま。阪神がこれまで優勝した年の最大ゲーム差は64年の6・5差。過去に開幕7連敗から優勝したチームはなく、ついに「V率0%」のデッドライン越え。泥沼から抜け出せない。
◆巨人のキャプテンは強靱(きょうじん)なイケメンだ。坂本勇人内野手(33)が、1号決勝ソロで今季初の伝統の一戦に先勝した。1回に阪神藤浪の内角球を軽々と捉え、先制弾を左中間席に放り込んだ。開幕直前に左脇腹痛で離脱し、3月27日に復帰。5試合で1本塁打を含む6安打3打点で打率3割5分3厘と快調に滑り出した。リーダーの1発に打線も続いて、虎を押し切った。4連勝で広島と並び、今季初の首位に浮上した。モノトーンの復刻ユニホームをかっこよく着こなす。初代プロ野球日本一を争った1936年の偉大な先人たちもそうだった。86年前は、沢村栄治が巨人を引っ張った。令和に入って3度目の春、坂本がキャプテンとして巨人の先頭を走る。満開の桜が映えるイケメンは「すごいかっこいいです。歴史を感じながらプレーさせていただきました」とうれしそうに言った。1回1死、阪神藤浪の153キロ内角直球を振り抜いた。内角球のさばきは球界屈指の達人芸だ。鮮やかなスイングで軽々と左中間席に1号先制ソロを放り込み、「今シーズン初の伝統の一戦でやはり独特の緊張感はありました。しっかりと一振りで仕留められて良かったです」と意気揚々とダイヤモンドを周回した。「思ったよりいいね」。開幕を2日後に控えた3月23日、左脇腹痛で1軍から離脱した。ジャイアンツ球場での調整を再開した初日だった。開幕戦の欠場が決まったが、ランニング強度は離脱前を維持した。軽めのキャッチボールを終えて、ロッカールームに引き揚げるときの一言は、とてつもなく前向きだった。開幕3戦目、3月27日。わずか4日間の"リハビリ"を経て1軍に電撃合流した。戦列復帰後は水を得た魚のごとくグラウンドで躍動した。復帰初戦でいきなり4安打猛打賞の全快発進。前カードのヤクルト戦は1安打も4四球と相手に脅威を与え続けた。キャプテンの快音に打線が連なった。ポランコが2者連発の2号ソロで追加点。オープン戦は思うようにつながらなかった打線が、開幕後は面白いように連なる。4回までに怒濤(どとう)の大量6得点で主導権をわしづかみした。「ポランコが続いてくれたことによって、いい流れを作ってくれました」と坂本。思ったより早かった1軍復帰が、チームの開幕ダッシュへと導いている。【為田聡史】
◆巨人のエース菅野智之投手が7回3失点で自身2連勝を決めた。 初回の3者連続三振で攻撃陣に流れを呼び込んだ。粘り強い投球でチームを4連勝に導いたが「運良くというか、内容もそこまで良くなかった。今日の展開だったら8回ぐらいまで投げないといけないんですけど、最低限の仕事はできたかな」と冷静。「次は0点で終われるようなピッチングを目指して頑張りたい」と見据えた。参加を志願されて一緒に自主トレを行った阪神藤浪との投げ合いには「もちろん特別な思いはありますけど、彼もこんな結果で終わる男じゃないと思います」と語った。
◆阪神矢野燿大監督(53)が2年目中野拓夢内野手(25)に「懲罰交代」を命じた。2番遊撃でスタメン出場した中野は、3回に先頭吉川尚の遊ゴロで失策。4回には2打席連続の三振を喫し、その裏からベンチに下げた。 矢野監督は「気持ちを感じないので。球際に最近ちょっと弱いというか...なんとかしようという気持ちがないわけじゃないんだけど」と交代の理由を説明。「どうしても後から行くやつっていうのは試合に出たいやつばかり。竜平(小幡)も聖也(木浪)も必死やし。あいつも毎日試合に出ながら、その気持ちを続けていくのは簡単じゃないとはいえ、そういうことをやっていかないとあいつの成長もない。あいつの『気』が出ている感じがしない」と厳しかった。
◆巨人新守護神のドラフト1位大勢投手が、5戦目にしてプロ初失点を喫した。 3点リードの9回に登板。2死一塁から阪神大山にフォークを左翼席に運ばれたが、後続は打ち取って5セーブ目で勝利をもたらした。原監督は「どういう結果が出ても、全て糧にするというものがとても大事だと思います。彼はまだ守るものはないんだから」と変わらぬ信頼と期待を口にした。
◆阪神が屈辱の開幕7連敗を喫した。先発藤浪晋太郎投手(27)が自身初の1試合3被弾で、4回6失点と炎上した。過去に開幕7連敗から優勝したチームはなく、22年のシーズンインからわずか1週間で「V率0%」となった。試合後の矢野燿大監督(53)の一問一答は以下の通り。-大山の1発が明日へつながる矢野監督 もちろんね、なかなかヒット、ヒットっていうね、感じだけでは点は取れないので。そういうところでは1発はほしいところなんやけど-中継ぎ陣がゼロでつないできた矢野監督 今の中継ぎを成長させないと、ダメなところなんで。そういうところでは1人1人が、自信をつけるのには結果がもちろんついてこないと、自信はついてこないけど。登板数が増えてくるなかで落ち着きつつはあるかなと思う。桐敷も初めての中継ぎというところやったけど、ゼロでいけたというのは落ち着いていけると思うし。ちょっと今、チーム編成上なかなか落ち着いてっていうところは少ないんで、そういうところでは、出たところでみんな頑張ってほしいなと。頑張るようにしてくれたかなと思います-先発藤浪の投球は矢野監督 もちろん、この球場やしある程度、思い切って攻めていかないとダメだし、ホームランは仕方ないという気持ちの作り方というのはもちろんあると思うけど。俺もそう思って現役時代ずっと戦っていたし。ただ、ああいう、いい打者をどう抑えていくかというレベルに晋太郎自身も成長していってもらいたいし。1点でも少なく、というところが課題の投球だったんじゃないかな。やろうとしていることと結果が矛盾してしまうのは仕方がないという気持ちも必要やし。その中で抑えていくというのも晋太郎自身の成長には必要やし-藤浪の交代のタイミング矢野監督 それは俺が決めることだから。総合的に-中野の途中交代は二塁カバー時のスライディングの影響矢野監督 いやいや、気持ちを感じないんで。球際に最近、ちょっと弱いというかなんかこう、なんとかしようという気持ちがないわけじゃないんだけど、どうしても後からいくやつっていうのは試合に出たいやつばかり。(小幡)竜平も(木浪)聖也も必死やし。あいつ(中野)も毎日試合に出ながら、その気持ちを続けていくのは簡単じゃないとはいえ、そういうことをやっていかないとあいつの成長もないしね。あいつの『気』が出ている感じがしない-マルテも途中交代矢野監督 足の張りがあったから-初勝利が遠い矢野監督 大きなことを言えることは今はないけど、目の前のことを必死にやっていきます
◆開幕からわずか1週間で、阪神が早くもデッドラインを越えた。先発藤浪晋太郎投手(27)が自身初の1試合3被弾で4回6失点と炎上。遊撃レギュラーの中野拓夢内野手(25)が3回の失策後に懲罰交代でベンチに下がった。思いも寄らぬ「迷走」で、球団ワーストを更新する開幕7連敗。ここから過去に逆転優勝はおろかAクラス入りしたチームもない。残り136試合を厳しい状況で戦う。最終回の追い上げも実らず、球団ワーストを更新する開幕7連敗となった。先発藤浪が4回6失点と炎上し、味方野手が守備で乱れる。同じような試合展開で敗戦を重ねている。矢野監督は「大きなことを言えることは今はないけど、目の前のことを必死にやっていきます」と絞り出すように言った。試合後、大山、近本ら一部選手で「緊急ミーティング」を実施。22年のシーズンインからわずか1週間で、猛虎が窮地に立たされた。非情采配もカンフル剤にならないのが、今のチーム状況だ。3点ビハインドの3回に先頭吉川のゴロに、遊撃中野がバウンドを合わせられず、今季2個目の失策となった。ピンチを招き、藤浪がさらに2点を失った。そして中野は4回裏の守りからベンチに下がった。懲罰交代だった。矢野監督は「気持ちを感じないんで。球際に最近、ちょっと弱い。あいつの『気』が出ている感じがしない」と理由を説明。3月30日広島戦でもゴロをトンネルする痛恨の適時失策をしていた。この日は打撃でも2打席連続三振。4回の見逃し三振後に交代させ、矢野監督は「あいつも毎日試合に出ながら、気持ちを続けるのも簡単じゃないが、やっていかないと成長はない」と厳しかった。首脳陣の思いも連敗ストップにはつながらない。3番マルテが足の張りのため、5回から途中交代。4番佐藤輝も無安打に終わり、打線は爆発力を欠いている。1点差の惜敗だったが、今ほしいのは勝利だ。最悪の開幕7連敗。過去にこの状況から優勝したチームはなく、Aクラス入りもない。この日は86年前、1936年(昭11)の「大阪タイガース」復刻ユニホームを着用した。グレーのユニホームの胸には黒字に黄色で縁取られた「OSAKA」の5文字が輝いている。伝統を受け継ぐ矢野阪神が、これ以上ない負のデータを突きつけられた。【石橋隆雄】
◆阪神大山悠輔内野手はもちろん、最後の1球まで7連敗阻止へ必死だった。 3点を追う9回2死二塁、ファウル5球を経ての2ボール2ストライク。巨人の新守護神、ドラフト1位大勢の失投に食らいついた。外角要求のフォークがやや内寄りに入る。体勢を少し崩しながらも強くバットで拾い、左翼席にライナー性の飛球を届かせた。敗色濃厚ムードでの今季1号2ランは、虎の22年クリーンアップ初アーチ。「諦める理由がない。諦めてやっている人なんて誰もいない。あのまま終わるのと、1点差で終わるのとでは絶対に違う。自分にとってもチームにとっても、いい1本だったとは思います」。最後は1点及ばずの惜敗。それでも主砲は仲間を鼓舞するように、前向きな感情を言葉に変え続けた。開幕戦から7連敗。この間、大山は7戦連続安打を記録している。「この(9回の)1本がチームの流れを変える、チームを勇気づける1本になってくれればいい。苦しい状況ですけど、前を向くしかない。下を向いても仕方がない。もちろん反省はしますけど、また明日が来る。チーム一丸となって戦いたい」。この日は7回にも中前打。次戦こそ快音を勝利に結びつけたい。【佐井陽介】
◆阪神1番近本光司外野手が今季初のマルチ安打を決めた。5点ビハインドの6回無死一塁、菅野から右翼フェンス直撃の適時三塁打。今季初長打が同じく今季初タイムリーとなった。 「(調子が)上がってきてるかは分からないけど、今日やりたいことはできた。今日は良くても、同じことを(次)やったとしてもまた違うと思う。状態が上がってるとかはあまり気にしていない」と冷静に分析した。
◆阪神ドラフト3位桐敷拓馬投手が先発から中継ぎへ配置転換され、1イニングを1安打無失点に抑えた。 7回に4番手で登板。先頭丸に右前打を浴びたが、無死一塁から犠打を試みた松原を併殺に仕留めた。最後は大城を144キロで空振り三振。プロ初の救援登板を終え、「初めての中継ぎが伝統の一戦で緊張しました。粘り強く投げるという意識で、無失点で抑えることができてよかった」と胸をなで下ろした。プロ初先発した前回3月27日から中4日で仕事を果たし、矢野燿大監督も「初めての中継ぎやったけど、ゼロでいけたのは落ち着いていける」とたたえた。桐敷が加わることで左腕が手薄なブルペンを強化。この日は石井、浜地、小野も無失点リレーで、開幕から不安定だった中継ぎ陣に光が見えた。桐敷に代わる先発には、この日1軍合流したガンケルが入り、3日の巨人戦に先発する。
◆阪神ジェフリー・マルテ内野手(30)が巨人戦の5回裏守備から交代した。矢野監督は「足の張りがあったから」と説明した。
◆伝統のユニホームが泣いている。阪神が1リーグ時代の「大阪タイガース」の復刻ユニホームで今季初の巨人戦(東京ドーム)に臨んだが、開幕7連敗となった。日刊スポーツ客員評論家の吉田義男氏(88)は勝利への執念が足りないことを指摘。苦境のチームにカツを入れた。西の名門の伝統が泣いている。開幕7連敗。チーム創生期の「大阪タイガース」のユニホームをまとった一戦は1点差に迫るも、追いつけなかった。吉田 惜しい試合だったと言ってあげたいのはやまやまだが、勝負の世界は勝たないと意味がない。開幕戦で7点差をひっくり返されてから、ずっとその負けを引きずっているようにみえる。わたしもまとったオールドスタイルのユニホームは、背中に名前も入ってないし、非常にシンプルでかっこいいが、野球までシンプルではあきませんがな。ファンサービスとはいえ、ユニホームというのは大事だと思っています。特にタイガースを支えてきた先輩方の苦労に応える意味でも、もっとねちっこくいかないと。わたしに言わせれば、チーム全体から執念が伝わってこないんです。藤浪が1、2回に、坂本、ポランコ、大城の3人に完璧なソロ本塁打を許した。続く3回無死から、吉川の高くバウンドした打球を中野がはじく。この失策が糸を引いて2死満塁から丸に右前適時打。4回は坂本の中犠飛で、計6点を失った。吉田 中野のフィールディングですが、あれを難しい打球とおっしゃる人がいるが、わたしに言わせれば軽率なプレーでした。少しずつ上手になってると思ってただけに残念だ。開幕からみていると、まだまだ「球際」に弱い。そしてベンチは中野を2打席打てないとベンチに下げるわけですが、もっと守備の重要性を分からせる起用があってもいいんじゃないですかね。5回の守りから二塁に入った木浪のゴロの追い方などをみてると、引退間近になった選手の追い方のようにみえて仕方がなかった。チーム失策数がどうこうでなく「球際」に強いショートを育てないといけないし、投手を助ける野手でセンターラインを固めないと優勝は難しい。そこは正直いって不満です。ディフェンスというものをいかに考えているのか。そこはこれからチーム作りをするフロントにもお願いしときますわ。過去に3度の阪神監督に就いた吉田氏は、日本一になった翌1986年(昭61)に開幕4連敗スタートだったが3位を保った。吉田 最終回は開幕7番だった5番の大山が2ランを打つわけで、そのあたりの見極めがどうなのかという疑問はくすぶっている。わたしもいくらでも連敗を経験したからトップのつらさはよく分かります。特に阪神の監督は苦しい。わたしのときは今と違ってムチャクチャたたかれた。しかし厳しい批判も、勝負の世界に身を置いてるからこそで迷わないことだ。また時には厳しさも必要だと思います。矢野監督には負の流れを断ち切って、このカベを乗り越えてほしい。まだまだこれから。ペナントレースは始まったばかりだと言ってあげたい。【取材・構成=寺尾博和編集委員】
◆阪神藤浪晋太郎投手はプロ初の1試合3被弾で今季初黒星を喫した。1回1死、2番坂本の左中間ソロで先制点を献上。続く3番ポランコにも2者連続弾となる右越えソロを浴び、プロ初の1イニング2被弾にぼうぜんだ。2回2死からは8番大城に左翼ポール際席まで運ばれ、最終的に4回6失点(自責4)。チームは開幕7連敗となり、「何とかチームに流れをという思いでマウンドに上がりましたが、相手打線にいいようにやられてしまい、悔しい投球となりました」と猛省した。巨人菅野との投げ合いは18年4月20日以来4年ぶりだった。1月に沖縄の宮古島、伊良部島で初めて自主トレをともにして、軸足の使い方を勉強。目の前で成長を見せたかったが、師匠の壁は分厚く高かった。16年4月5日以来の巨人戦白星はならず。矢野監督は「いい打者をどう抑えていくかというレベルに、晋太郎自身も成長していってもらいたい」と期待。次回は真価が問われる。
◆阪神は86年前の「大阪タイガース」復刻ユニホームを着用して試合に臨んだ。巨人との共同プロジェクト「伝統の一戦~THE CLASSIC SERIES」で両チームが1リーグ初年度の1936年(昭11)当時の復刻ユニホームを着用。巨人も同時期の白いユニホームを着用した。阪神はグレーのユニホームで胸には、黒字に黄色で縁取られた「OSAKA」の5文字。中央に黄色と黒の縦ラインが入ったシンプルなデザイン。佐藤輝、糸井、マルテらはグレーに横縞ラインの入ったソックスを膝下まではいたオールドスタイルで臨んだ。
◆両軍のスターティングメンバーが発表された。阪神は開幕から2カード連続の3連敗となり、球団ワーストの開幕から白星なしの6連敗中。先発の藤浪晋太郎投手(27)の好投で2022年の矢野虎初白星をつかみとれるか。また、この日の一戦は巨人との共同プロジェクト「伝統の一戦~THE CLASSIC SERIES~」で、1936年の復刻ユニホームを着用して行われる。
◆阪神・小川一平投手(24)が先発する2日の巨人との第2戦に向け、ショートダッシュなどで調整し、意気込みを語った。「この前(前回)は五回までは結構リズムよく投げられていたので、それを続けてチームに流れを持ってこられるようなピッチングができたら」。プロ初先発となった前回の3月26日のヤクルト戦(京セラ)では五回まで1安打の好投も、六回につかまり、六回途中4安打4失点で黒星を喫した。対巨人戦は、昨季中継ぎで3試合に登板し、防御率0・00。さらに3月13日のオープン戦(甲子園)では4回2安打無失点と好投しており、好相性の相手。先発での初白星を目指して伝統の一戦のマウンドに上がる。ドラフト3位・桐敷拓馬投手(22)=新潟医療福祉大=は、先発から中継ぎに配置転換されることに決まった。プロデビュー戦となった3月27日のヤクルト戦(京セラ)では六回途中8安打3失点と粘投したが、腰の張りで出遅れていたガンケルが復帰したことで、ルーキー左腕が手薄なブルペンに入ることになった。ガンケルは巨人戦第3戦に先発する予定だ。桐敷は「中継ぎだからとか、先発だからというのを意識しないようにして、いつも通りやろうと思う」と力を込めた。
◆巨人・坂本勇人内野手(33)、グレゴリー・ポランコ外野手(30)が2者連続本塁打をマークした。一回、まずは2番・坂本が藤浪の内角低めの153キロの直球を左中間へはじき返す先制の今季1号ソロ。続く3番・ポランコが内角の154キロの直球を右翼席へ豪快にほうり込む2号ソロを放った。試合前の時点で3連勝中、今季5勝1敗と好調のチームの勢いを表すようなアーチ攻勢で、今季最初の〝伝統の一戦〟の流れをつかんだ。
◆プロ2年目の巨人・山崎伊織投手(23)が、2日の阪神戦に先発する。プロ初登板となった前回3月26日の中日戦では6回3失点。バットでは初安打初打点をマークしたが、初白星はお預けとなった。中6日での登板になるが「疲れは感じていない。しっかりと回復して迎えられる」とし「相手打線がというより、自分がしっかりと投げることだと思う」とプロ初勝利を見据えた。
◆阪神先発・藤浪晋太郎投手(27)が宿敵の一発攻勢に沈み、試合序盤から流れを相手に渡してしまった。0-0の一回1死走者なしから坂本に153キロを左中間席まではじき返される今季1号ソロで先制を許し、続くポランコにも2者連続弾となる2号ソロを右翼席へたたきこまれた。二回2死走者なしでは大城に外角への152キロを左翼席まで運ばれ、二回までに3被弾。さらに三回は中野の失策もあり、2死満塁のピンチから丸の右前への2点打、四回には坂本の中犠飛で突き放された。) チームは0-6の五回に糸井の中前適時打で一矢報いたものの、藤浪は4回7安打6失点(自責点4)と炎上。球団ワーストの開幕から白星なしの6連敗中の矢野虎に、右腕が光を放つことはできなかった。
◆阪神・近本光司外野手(27)が1-6の六回無死一塁から、右翼フェンス直撃の適時三塁打を放った。「聖也(木浪)が先頭バッターとしていい形で出塁してくれたので、後ろにつなぐ気持ちで打ちました」。途中出場の木浪が六回先頭で左前打。木浪&近本の〝キナチカ〟で1点を加えると、続く小幡の一ゴロで近本が生還し、3-6と3点差に詰め寄った。
◆阪神のドラフト3位・桐敷拓馬投手(22)=新潟医療福祉大=が七回のマウンドに上がった。先頭の丸に右前打を浴びるも、送りバントを試みた松原は間合いを長く持って、注文通りの捕ゴロ併殺。大城は144キロで空振り三振に斬った。プロデビュー戦となった3月27日のヤクルト戦(京セラ)では六回途中8安打3失点と粘投したが、腰の張りで出遅れていたガンケルが復帰したことで、先発から中継ぎに配置転換されることに決まった。「中継ぎだからとか、先発だからというのを意識しないようにして、いつも通りやろうと思う」と話していたルーキー左腕が場所を移しても仕事を果たした。
◆阪神のドラフト3位・桐敷拓馬投手(22)=新潟医療福祉大=が七回のマウンドに上がった。「初めての中継ぎ登板が伝統の一戦で緊張しました。粘り強く投げるという意識の中で無失点で抑えることができてよかった」先頭の丸に右前打を浴びるも、送りバントを試みた松原は間合いを長く持って、注文通りの捕ゴロ併殺。大城は144キロで空振り三振に斬った。プロデビュー戦となった3月27日のヤクルト戦(京セラ)では六回途中8安打3失点と粘投したが、腰の張りで出遅れていたガンケルが復帰したことで、先発から中継ぎに配置転換されることに決まった。「中継ぎだからとか、先発だからというのを意識しないようにして、いつも通りやろうと思う」と話していたルーキー左腕が場所を移しても仕事を果たした。
◆1936年に着用していた〝復刻ユニ〟で臨んだ伝統の一戦。試合を動かしたのは巨人の主将だった。坂本勇人内野手(33)が一回に先制の1号ソロを放った。「しっかりと一振りで仕留められて良かった」。阪神・藤浪の153キロを豪快に振り抜き、左中間席に突き刺した。5試合目、19打席目で飛び出した一発に一塁ベンチ前で笑みが弾けた。今季は開幕前の3月21日、楽天とのオープン戦(東京ドーム)の練習中に左内腹斜筋の筋損傷で離脱。レギュラーに定着した高卒2年目から続いていた開幕戦の先発出場は14年連続で途絶えた。それでも復帰戦となった同27日の中日戦では、2018年9月以来の4安打をマーク。スタートダッシュこそ遅れたが、主将の存在感は日に日に際立っている。主将の一発が打線に火をつけた。坂本のソロで1-0とした直後、3番に座る新外国人のポランコも2者連続となる2号ソロ。「東京ドーム初ホームランを打ててうれしい」と喜んだ。二回には大城の1号ソロ、三回に丸の2点右前打、四回にも坂本の中犠飛で1点を加えるなど四回まで毎回得点。試合を優位に進めた。阪神の追い上げを何とか1点差でしのいだ。先発の菅野は7回3失点で開幕戦に続いて2勝目。チームは4連勝で首位タイに浮上した。(樋口航)
◆阪神は巨人に敗れ、球団ワースト記録をさらに更新する開幕7連敗を喫した。先発の藤浪が二回までに3本のソロを被弾するなど乱調。毎回得点を許し、4回7安打6失点(4自責)と炎上した。打線は巨人先発・菅野の前に序盤は沈黙も、五回に糸井が中前適時打を放って反撃。1-6の六回無死一塁から近本が右翼フェンス直撃の適時三塁打、小幡の一ゴロで生還し、3点差にまで詰め寄った。九回は2死一塁から大山が左翼席へ1号2ラン。1点差としたが、あと一歩及ばなかった。
◆巨人が4連勝を飾った。一回に坂本、ポランコの2者連続ソロで先行。二回に大城のソロ、三回に丸の2点適時打で加点し、反撃をしのいで逃げ切った。菅野が7回3失点で2勝目。阪神は藤波がつかまり藤浪がつかまり開幕7連敗を喫した。
◆阪神は「伝統の一戦 ~THE CLASSIC SERIES~」として、「大阪タイガース」のユニホームで臨んだものの、藤浪晋太郎投手(27)が4回7安打6失点(自責4)。自身ワーストの1試合3本塁打を浴びて、巨人に大敗した。データ上では優勝確率0%の開幕7連敗を喫した矢野耀大監督(53)の一問一答は以下の通り(観衆3万2984人)。ーー大山の一発が次につながる「もちろんね、なかなかヒット、ヒットっていうね、感じだけでは点はとれないので。そういうところでは1発はほしいところなんやけど」ーー中継ぎ陣がそれまでゼロでつないできた「今の中継ぎを成長させないと、ダメなところなんで。そういうところでは一人一人が、結果がついてこないと、自信はついてこないけど。登板数が増えてくる中で落ち着きつつはあるかなと思う。桐敷(4番手で1回無失点)も初めての中継ぎやったけど、ゼロでいけたのは落ち着いていけると思う。ちょっと今、チーム編成上、なかなか落ち着いてっていうところは少ないんで、そういうところでは出たところでみんな頑張ってほしいなと。頑張るようにしてくれたかなと思います」) ーー藤浪の投球は「この球場やし、ある程度、思い切って攻めていかないとダメだし、ホームランは仕方ないという気持ちのつくり方というのはあると思うけど。俺もそう思って現役時代ずっと戦っていたし。ただ、いい打者をどう抑えていくかというレベルに晋太郎自身も成長していってもらいたい。1点でも少なくというところが課題の投球だったんじゃないかな。やろうとしていることと結果が矛盾してしまうのは仕方がないという気持ちも必要やし。その中で抑えていくというのも晋太郎自身の成長には必要やし」ーー藤浪の交代のタイミング「それは俺が決めることだから。総合的に」ーーマルテは「足の張りがあったから」ーー初勝利が遠い「大きなことを言えることは今はないけど、目の前のことを必死にやっていきます」
◆「2番・遊撃」でスタメン出場を果たした阪神・中野拓夢内野手(25)が四回の守備からベンチに退いた。三回に自身のファンブルから失点し、四回1死一塁で見逃し三振に倒れて、その裏の守備から交代。矢野耀大監督(53)は「気持ちを感じないんで。球際に最近、弱いというか、何とかしようという気持ちがないわけじゃないんだけど...」と説明。さらに「あいつの『気』が出ている感じがしない」と話していた。またマルテの交代理由は「足の張りがあったから」と語った。
◆近鉄、西武で主砲として465本塁打&2452安打をマークし、西武コーチ時代には清原和博らを育てたサンケイスポーツ専属評論家・土井正博氏(78)は開幕7連敗の阪神に〝トーナメント野球〟を求めた。連敗が続く今の阪神に必要なのは、1つの勝利だ。目の前の試合を何がなんでも勝つさい配が求められる。分かりやすく言えば、トーナメント戦を勝ち抜くのようなさい配だ。そう考えた場合、先発・藤浪は明らかに調子が悪かった。ならば、もっと早い段階で継投に入らなければいけない。四回まで投げさせて6失点。元気な頃の阪神打線なら、「6点ぐらいどうってことはない」という話になるが、今の阪神は精神的にも追い詰められていて、追いかける展開は苦しい。ならば、ビハインドは2、3点が限界と考えるべきだろう。6失点の時点で、試合の流れは完全に巨人に傾いてしまった。もう一点、正しく見極めて欲しかったのは、菅野が一回から異常に飛ばしていたこと。かつては難攻不落のエースも、全盛期を過ぎているので、スタミナ的にもモタないのは一目瞭然だった。2巡目以降ならある程度チャンスは巡ってくると予測できた。実際、一気に精度が落ち、点は取れた。だからこそ、藤浪の交代をもっと早い段階で決断すべきだった。藤浪も、小さくまとまり過ぎている印象だ。荒れるのも持ち味だったが、制球が良くなった分、打者からすれば怖さがなくなった。巨人の打者が全員、踏み込んで打っていた。細かな制球がない投手は、踏み込んで来られると難しくなる。開幕以来、救援投手が打ち込まれての継投ミスが目立っているので、矢野監督にも躊躇があるのかもしれない。だが、現状で早め早めの勝負を掛けての失敗は、選手も「やるだけやった」という気持ちになる。でも、勝負手が後手後手になると、チームの雰囲気も悪くする。長いシーズンには、ドシッと構えて動かなくてもいい時期もある。でも、今は違う。目の前の試合で勝負すべき。143分の1とか、始まったばかりと言っていたら、手遅れになる。
◆両チームとも、プロ野球が発足した1936年のデザインをモデルとした復刻ユニホームを着用した。巨人は白地で胸に黒い「GIANTS」の文字が入り、阪神は黒で「OSAKA」と書かれたグレーの上下で戦った。) 巨人によると、同年に東京・洲崎球場でプロ野球の初代日本一を争った試合が、両チームによる「伝統の一戦」の始まりだったという。(東京ドーム)
◆阪神・大山悠輔内野手(27)が九回、1点差に詰め寄る1号2ランを放った。開幕から7試合連続安打の男は「あきらめない姿勢というか、あきらめる理由がないですし、誰も諦めてやっている人なんていないので」とコメント。「あのまま終わるのと、1点差で終わるというのは絶対違うと思う」と続け、最後は「チームを勇気づける1本になってくれればいいと思います」と自分に言い聞かせるように語っていた。
◆巨人は序盤に広げた6点リードを1点差まで詰め寄られたが、逃げ切って4連勝を飾った。原辰徳監督(63)は、5セーブ目を挙げたドラフト1位・大勢投手(22)=関西国際大=について触れた。「いかに、プロのバッターのどこかに尊敬というものもあった状態で次に進めるか、ということは大事なこと。どういう結果が出ても、すべて糧にするのがとても大事だと思いますね。彼はまだ守るものはないんだから」大勢は6―3の九回に登板し、1死から代打・ロハスに四球を与え、2死二塁で大山に2ランを浴びた。しかし、続く糸原を二ゴロに仕留めて残り1点のリードは守り切った。チーム7試合目にして早くも5セーブを挙げる驚異的なルーキー守護神にとってはプロ初失点となったが、指揮官は今後への成長に生かすことを期待した。また、八回に登板して三者凡退に斬り、開幕から5試合連続無失点をマークした鍬原について「昨日、1日休めることができたので、きょうは一番大事な部分の役割を(任せた)ね。あれだけのピッチングをしてくれたのは非常に心強いですね」と称賛した。
◆阪神・大山は3点を追う九回2死から1点差に迫る左越えの今季1号2ラン。「誰もあきらめてやっている人なんて、いないので。ロハスが出て、みんなでつないでやっていることなので」。粘って8球目を捉え、D1位・大勢(関西国際大)に初失点させた。7試合連続安打で今季初のマルチ安打。「この一本がチームの流れを変える、勇気づける一本になってくれればいい」と前を向いた。
◆第19代主将が口火を切った。巨人・坂本勇人内野手(33)が一回1死で藤浪から左中間席へ1号ソロ。四回までに6得点と攻撃を勢いづけ、宿命のライバルとの今季初戦で白星を飾った。「今季初の伝統の一戦で、やはり独特の緊張感はありました。1打席目に打つことができて、ポランコが(本塁打で)続いてくれた。いい流れをつくってくれました」両球団ともプロ野球が発足した1936(昭和11)年のデザインをモデルとした復刻ユニホームを着用。同年に東京・洲崎球場(現在の江東区)でプロ野球の初代日本一を争った試合が伝統の一戦の始まりとされる。「すごく格好いい。歴史を感じながらプレーさせていただきました」と左袖にCマークを着けた主将が、本塁打と犠飛での2打点で攻撃をもり立て、「日本最古のプロ球団」の歴史を紡いだ。昨季終盤、原監督から主将続投の意思を問われ「もう1年やります」と志願。退任を申し出たこともあるが、球団最長8年目は望んで決めた。使命感の強い男は、後半戦の大失速でリーグ3位に沈んだ昨季の責任を自身に探した。「もっとチームをいい方向に持っていけたんじゃないか」。伝統球団の主将という重責をあえて背負い続け、勝利に導くリーダーとしてさらなる成長を誓う。チームは4連勝を飾り、今季6勝1敗として広島と並ぶ首位に浮上。阪神戦通算1100勝目(844敗74分け)の区切りもつけた。2年ぶりのリーグ優勝へ、開幕ダッシュを続ける。(谷川直之)
◆150キロ超の直球をことごとくスタンドに放り込まれた。阪神・藤浪が〝師匠〟菅野との対決で完敗。今季初黒星に加え、プロ初の1試合3被弾という負の記録も作った。「何とかチームに流れを、という思いでマウンドに上がりましたが、相手打線にいいようにやられてしまい、悔しい投球となりました」序盤から波に乗れなかった。一回1死で坂本に直球を左中間席に運ばれ、先制点を献上。直後にポランコ(前パイレーツ)にも154キロをとらえられて2者連続で被弾した。二回にも大城にソロを浴び、屈辱の3被弾。三回には2死満塁で丸に2点打を許した。ついに巡ってきた〝師弟対決〟で明暗が分かれた。わずか3勝に終わった昨季から奮起しようと自ら頼み込み、沖縄・宮古島で菅野との合同自主トレに参加。投球時の右足の使い方など多くのアドバイスをもらった。師匠に勝てば新人時代の2013年8月4日の東京ドーム以来、3162日ぶりだったが...。4回7安打6失点(自責4)と打ち込まれ、巨人戦も7連敗。試合前には「(菅野さんに)いいものを見せたいですし、いい投げ合いができるように」と意気込んでいたが、成長した姿を先輩に見せることはできなかった。 矢野監督は「この球場やし、ホームランは仕方ないという気持ちの作り方はあると思うけど」と乱打戦となりやすい東京ドームだったことを踏まえながらも「ただ、ああいういい打者をどう抑えていくかというレベルに晋太郎自身も成長していってもらいたい。1点でも少なく、というところが課題の投球だったんじゃないかな」と求めた。連敗を止められなかった悔しさ、ふがいない結果に終わった自責の念を次に生かす。シーズンが終わって成長できたと胸を張って師匠に言えるようにしたい。挽回するしかない。(織原祥平)■藤浪&菅野、TG異例の〝合体〟 藤浪が直接お願いし、今年1月初旬から沖縄・宮古島で2週間の合同自主トレが実現。キャッチボールなどで汗を流した菅野は「投球動作の中で、右足の軸足がつぶれてしまうような動作が強い」と藤浪の修正点を指摘。藤浪は「2桁(勝利)とイニングはしっかり投げたい」と完全復活を誓った。
◆チーム最年長の阪神・糸井は3試合ぶりにスタメンで出場し、菅野から2安打1打点。バットでチームに活を入れた。0-3の三回先頭では左翼線へ安打、6点ビハインドの五回1死二塁では中前適時打を放ち、3月25日のヤクルトとの開幕戦(京セラ)での3安打以来となるマルチ安打。苦しむチームを超人が立て直す。
◆先発から中継ぎに配置転換された阪神D3位・桐敷(新潟医療福祉大)が七回に登板した。丸に右前打を浴びたが、送りバントを試みた松原を捕ゴロ併殺打。大城は144キロで空振り三振に斬った。「初めての中継ぎ登板が伝統の一戦で緊張した。粘り強く投げるという意識の中で無失点に抑えることができてよかった」。腰の張りで出遅れていたガンケルが復帰したことで、中継ぎ待機へ。矢野監督も「ゼロでいけたというのは落ち着いていける」とうなずいた。
◆巨人・菅野智之投手(32)は7回7安打3失点と粘り2勝目。「そこまで良くなかった。中継ぎもたくさん投げているので、何とか1回でも多く。最低限の仕事はできたかな」と汗を拭った。一回の3者連続三振を含む9奪三振。そのうちスライダーで奪ったのは1つだけと、最速150キロの直球でねじ伏せながら、3併殺打を打たせる投球術も見せた。113球を投げ、序盤からのリードを守った。1936年の復刻ユニホームで臨んだ伝統の一戦。「特別な試合に投げられて幸せですし、勝てて良かった」と胸をなでおろした。昨季6勝に終わったエースは「今日は勝たせてもらった。次は0点で終われるような投球を」と、次回登板での快投を誓った。(樋口航)
◆伝統の一戦にふさわしい試合を-。いやいや、その前に何でもいいからまず1勝を-。願っていたが、一回に巨人に連続アーチ。二回にもドカン。空中戦で圧倒され、三回には毎度おなじみのミスをきっかけに失点を重ねてしまい...。開幕からの1週間は幻でしたと言いたくなる4・1エープリルフール。当番デスク・阿部祐亮は出勤途中に、よからぬ邪念に取りつかれていた。「藤浪が菅野に投げ勝ったのは、もう9年前ですよ。小学校1年生が高校生になる年月です。期待しますが、苦しすぎます。だから負けても〝勝ちました新聞〟を作って、『エープリルフールでした! チャンチャン』というストーリーはどうかなぁなんて考えていたんです」年に一度、ウソが許される日を利用できないか...。新聞社にあるまじき(?)妄想を思い巡らせるあたり、阿部Dはさすが慣れている。だが、きまじめなわが社のトラ番軍団は、誰に聞いても「ウソはつけないんです」。阪神ナイン以上に、トラ番たちが元気がないのが気になる。一生懸命考えて〝いい話〟を伝えてきたのは最年少・織原祥平だった。「これは本当の話です。4月1日は祖母の誕生日。プレゼントも贈りました。88歳、おめでたい米寿です。トラ番仲間からは『88』は矢野監督の背番号と一緒だから、おめでたいと言ってもらえました」 少しでもハッピーな話題を。気持ちは痛いほど分かる。ただ、遠い昔の10年間以上に及ぶ暗黒時代のタイガースを担当した先輩からアドバイスしたい。負けるのは監督の責任、選手の責任。トラ番まで落ち込む必要なんて全くない。身がモタない。開幕前の名だたるプロ野球評論家諸氏の順位予想を思い出そう。阪神優勝の予想がどれだけ多かったか。少なくとも現時点では、野球に関してプロ中のプロがみんな、今年の虎にダマされたんだから。そんな中、敢然と阪神最下位予想をした方が1人だけいた。元ヤクルト監督の真中満氏(本紙専属評論家)。開幕直前のCS放送「プロ野球ニュース」では、司会を務めた梅田淳氏(サンスポのコラムでもおなじみ)から冷やかされていた。「これで大阪の街には来られませんね」ジョークとはいえ、阪神を下位に順位予想するのは勇気がいるらしい。ちなみに、4月1日はプロ野球ファンが大好きな「プロ野球ニュース」の放送が始まった日。1976年のことだ。開始当日はサンスポにも広告が掲載されていたほど。長いプロ野球の歴史を綴って47年目のシーズンに突入している。その歴史の中心に常に存在し続けてきた阪神と巨人。この2チームが初代プロ野球日本一を争った1936年。決戦の舞台を取って「洲崎の決戦」と語り継がれている。以来、「伝統の一戦」と呼ばれるようになった、歴史があり過ぎる両チームの今季初戦。袖を通した当時のユニホームは、昔懐かしくてカッコ良かった。ゴチャゴチャしていない。シンプル・イズ・ベストだ。タテジマ戦士も、今は思い悩んでいるんだろうが、ここはシンプル・イズ・ベストでいきましょうか。外野(マスコミ)がうるさい? 無視していただいて結構です。勝ってくれるのなら。
◆両先発投手へ。シビアに言わせてもらおうか。まず、菅野だ。「体に切れがない」と、エモトに指摘され続けて、さすがに気合を入れ直したか。今回はまあ、切れのある投球は披露した。ただし、五回、六回になると案の定、バテる。ボールが来なくなって、計ったように打たれる。初回から打線の援護をもらい、前半は一方的なムード。こういう試合では悠々、完投するくらいでないと物足りない。まだまだ、余力は残しているはず。この程度で、ヒーローインタビューで笑顔を浮かべるレベルの投手ではない。今後もとことん、切れを追い求めて力を取り戻してもらいたいね。さて、藤浪だ。菅野と合同自主トレをしたことで、さかんに「師弟対決」などと取り上げられた。まさか本人はそう思っていないだろうけど、あれだけ気前よく失点を重ねると、ひょっとして「弟子」だから遠慮したのか? そんな見方をされかねない。マウンドに立った以上は、五分と五分の世界。プロは食うか、食われるか。そこだけは忘れたらいかんよ。(本紙専属評論家)
◆よっしゃア!! わが阪神、ついに開幕からの連敗を6で止める2022年初勝利!! まだ借金は多いけど、「伝統の一戦」で巨人に勝ったことが大きい!! さあ、この勢いでツキ(月)も変わったし、昨年の春の快進撃再び!! 連勝街道突っ走りまっせー!!え? いくら4月1日エープリルフールだからって、小学2年生でもダマされないウソこくなって? ガーン!! やっぱりバレたかあ...現実にバタン!! ZZZ...(失神中)...かろうじて意識を取り戻して本日の敗戦を振り返ると...本日で5セーブの剛腕大勢からの九回見事な2ランを放って、阪神は借りてきた猫じゃらしじゃなくて、虎だかんネ! と牙を見せつけた大山の一発以外は何もないよ~!!てか一回、巨人・菅野が『3者三振』を奪ってきたのに対し、先発の藤浪が『3者2ホーマー』じゃ勝てねーだろ!! 世間では桜が散り始めてるのに、虎の桜は開花の気配、いまだなし...。1勝で一笑させてくれー!!
<セ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (1↑) |
巨人 |
6 | 1 | 0 | 0.857 (↑0.024) | - (↓1) |
136 | 36 (+6) | 26 (+5) | 9 (+3) | 1 (-) |
0.273 (↑0.013) | 0.000 (-) |
1 (-) |
広島 |
6 | 1 | 0 | 0.857 (↓0.143) | 0 (-) |
136 | 44 (+2) | 24 (+3) | 1 (-) | 5 (+1) |
0.307 (↓0.02) | 0.000 (-) |
3 (-) |
DeNA |
4 | 3 | 0 | 0.571 (↑0.071) | 2 (↑1) |
136 | 32 (+6) | 35 (+1) | 6 (+2) | 4 (-) |
0.234 (↓0.002) | 0.000 (-) |
4 (1↓) |
ヤクルト |
3 | 4 | 0 | 0.429 (↓0.071) | 3 (-) |
136 | 28 (+1) | 28 (+6) | 9 (+1) | 3 (-) |
0.230 (↓0.021) | 0.000 (-) |
5 (-) |
中日 |
2 | 5 | 0 | 0.286 (↑0.119) | 4 (↑1) |
136 | 23 (+3) | 30 (+2) | 5 (+1) | 1 (-) |
0.218 (↑0.004) | 0.000 (-) |
6 (-) |
阪神 |
0 | 7 | 0 | 0.000 (-) | 6 (-) |
136 | 20 (+5) | 40 (+6) | 3 (+1) | 2 (-) |
0.231 (↑0.003) | 0.000 (-) |
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